WO2020203562A1 - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents
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Abstract
転がり抵抗性能を維持しつつ、車両の手押し性能を改善できる自動二輪車用タイヤを提供する。自動二輪車用タイヤ100は、一対のビードコア3、3と、タイヤ子午断面において、一対のビードコア3、3それぞれの廻りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返された後、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側にサイドウォール部6まで巻き上げられたカーカス層2と、カーカス層2のタイヤ径方向外側に設けられたトレッド部5とを有し、トレッド部5のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面CLを跨ぐ領域に設けられた補強ゴム層7を含む。補強ゴム層7は、トレッド部5のゴム硬度よりも大きいゴム硬度を有する。
Description
本発明は、自動二輪車用タイヤに関する。
十分な剛性を確保しつつ、転がり抵抗が低減された二輪自動車用タイヤとして特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1においては、フルバンクの旋回走行において、トレッドのショルダー領域が路面に接地するため、ショルダー領域の半径方向内側に補強ゴム層を設けている。この補強ゴム層は、旋回時のサイドウォールの剛性を高めている。また、タイヤ赤道面を挟んだ一方のタイヤサイド部から他方のタイヤサイド部まで延在するサイド補強ゴム層を設けたランフラットタイヤとして特許文献2に開示されたものが知られている。
ところで、自動二輪車は、タイヤに内圧を充填していない状態でも手押しによる移動が可能であるという四輪自動車とは異なる特徴がある。特に、悪路などを走行中にタイヤがパンクして走行できなくなった場合に、手押しによって車両を移動することがある。車両の手押しが可能であるとはいえ、内圧を充填していない状態では、車両を押し難いという課題がある。また、手押しによって車両を移動する場合においても、転がり抵抗性能が問題となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は転がり抵抗性能を維持しつつ、車両の手押し性能を改善できる自動二輪車用タイヤを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様による自動二輪車用タイヤは、一対のビードコアと、タイヤ子午断面において、前記一対のビードコアそれぞれの廻りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返された後、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側にサイドウォール部まで巻き上げられたカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に設けられたトレッド部とを有する自動車二輪用タイヤであって、前記トレッド部のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面を跨ぐ領域に設けられ、前記トレッド部のゴム硬度よりも大きいゴム硬度を有する補強ゴム層を含む。
前記補強ゴム層は、タイヤ周方向に連続して設けられていることが好ましい。
前記補強ゴム層の厚さが最大値となる最大厚さ位置は、前記トレッド部のトレッド展開幅のうち、タイヤ赤道面を含む、1/3の領域内に存在することが好ましい。
前記補強ゴム層は、前記タイヤ赤道面上においてタイヤ径方向の厚さが最大であることが好ましい。
前記トレッド部のトレッド展開幅の端部とトレッド展開幅の中心位置とのタイヤ径方向の距離をDとした場合に、前記補強ゴム層のタイヤ径方向内側の端部の位置は、前記トレッド展開幅の端部を基準とするタイヤ径方向内側またはタイヤ径方向外側の±1/4×Dの範囲内に存在することが好ましい。
前記補強ゴム層の最大厚さは、前記タイヤ赤道面上において前記カーカス層よりタイヤ径方向外側のゴム層の厚さの50%以下の厚さであることが好ましい。
前記補強ゴム層の厚さは、1.0[mm]以上であることが好ましい。
前記補強ゴム層のゴム硬度は、60以上80以下であることが好ましい。
前記カーカス層の内腔側に設けられたインナーライナをさらに含み、前記補強ゴム層は前記インナーライナに接触して設けられ、かつ、前記補強ゴム層は前記インナーライナのタイヤ内腔側に設けられることが好ましい。
前記カーカス層の内腔側に設けられたインナーライナをさらに含み、前記補強ゴム層は前記インナーライナに接触して設けられ、かつ、前記補強ゴム層は前記インナーライナの外側に設けられていてもよい。
本発明にかかる自動二輪車用タイヤは、転がり抵抗性能を維持しつつ、車両の手押し性能を改善できる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
図1は、本実施形態に係る自動二輪車用タイヤ100(以下、適宜、タイヤ100と呼ぶ)の子午断面図である。以下の説明において、タイヤ径方向とは、タイヤ100の回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)CLに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。タイヤ赤道面CLとは、タイヤ100の上記回転軸に直交するとともに、タイヤ100のタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから最も離れている部分間の距離である。タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面CL上にあってタイヤ100のタイヤ周方向に沿う線をいう。本実施形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「CL」を付す。
図1において、本実施形態に係るタイヤ100は、ビード部1と、カーカス層2と、インナーライナ4と、トレッド部5と、サイドウォール部6とを備える。ビード部1は、ビードコア3を含む。カーカス層2は、1枚以上のカーカスを含む。本例のカーカス層2は、2枚のカーカス21、22を含む。カーカス21、22は、複数並設されたカーカスコード(図示せず)が、コートゴムで被覆されたものである。カーカスコードは、スチールまたは有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。インナーライナ4は、カーカス層2の内腔側に設けられる。サイドウォール部6は、ビード部1とトレッド部5との間の領域である。
図1においては、左右一対のビード部1、1に2枚のカーカス21、22が装架されている。タイヤ100は、ビード部1、1におけるビードコア3,3の廻りにカーカス21、22のそれぞれの端部がタイヤ内側から外側に折り返して巻き上げたターンアップ構造を有する。カーカス21および22は、それぞれのカーカスコードがタイヤ周方向に対して90度未満の角度で傾斜しているバイアス構造をなしている。このためサイドウォール部6,6では巻き上げられる前のカーカス21、22と巻き上げられた後のカーカス21、22との4枚が重なってそれぞれのカーカス21、22のカーカスコードが互いに交差するクロスプライ構造をなしている。また、トレッド部5では、2枚のカーカス21、22が重なってそれぞれのカーカスコードが互いに交差する。
図1において、タイヤ100は、図示しないリムにリム組みされる。タイヤ100は、チェーファー8を有する。チェーファー8は、図示しないリムとの摩擦からカーカス層2を保護する補強層である。
トレッド部5は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、タイヤ100のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面がタイヤ100の輪郭となる。トレッド部5の外周表面、つまり、走行時に路面と接触する踏面には、図示しない溝を備えている。
ここで、タイヤ100は、自動二輪車用タイヤであるため、タイヤ断面高さSHに対する、トレッド展開幅TWの端部51とトレッド展開幅TWの中心位置とのタイヤ径方向の距離Dの比D/SHは、例えば、10%以上50%以下である。なお、トレッド展開幅TWは、トレッド部5の端部51、51間の外面の展開長さである。
(補強ゴム層)
図1において、タイヤ100は、補強ゴム層7を備えている。補強ゴム層7は、トレッド展開幅TWの両端部51、51の範囲内において、インナーライナ4に接触して設けられる。本実施形態において、補強ゴム層7は、インナーライナ4の内腔側に設けられている。補強ゴム層7は、トレッド部5のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面CLを跨ぐ領域に設けられている。トレッド部5のタイヤ内腔側に補強ゴム層7を備えることにより、内圧無充填時のトレッド部5の中央が路面から浮き上がる所謂バックリングを抑止でき、良好な押し心地性能を実現できる。
図1において、タイヤ100は、補強ゴム層7を備えている。補強ゴム層7は、トレッド展開幅TWの両端部51、51の範囲内において、インナーライナ4に接触して設けられる。本実施形態において、補強ゴム層7は、インナーライナ4の内腔側に設けられている。補強ゴム層7は、トレッド部5のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面CLを跨ぐ領域に設けられている。トレッド部5のタイヤ内腔側に補強ゴム層7を備えることにより、内圧無充填時のトレッド部5の中央が路面から浮き上がる所謂バックリングを抑止でき、良好な押し心地性能を実現できる。
また、補強ゴム層7は、タイヤ周方向に連続して設けられていることが好ましい。補強ゴム層7が途切れることなくタイヤ周方向に連続して設けられていることにより、トレッド部5の接地面の剛性を保ち、トレッド部5のバックリングを抑止し、押し心地性能が向上する。
図2は、補強ゴム層7の位置などを説明する図である。図2において、補強ゴム層7の端部71の位置は、補強ゴム層7のタイヤ径方向の最も内側の位置である。トレッド展開幅TWの端部51とトレッド展開幅TWの中心位置であるタイヤ赤道面CLとのタイヤ径方向の距離Dとすると、補強ゴム層7の端部71の位置は、トレッド展開幅TWの端部51を基準とするタイヤ径方向内側の1/4×Dである範囲Cin内、または、タイヤ径方向外側の1/4×Dである範囲Cout内の位置であることが好ましい。つまり、トレッド部5のトレッド展開幅TWの端部とトレッド展開幅TWの中心位置とのタイヤ径方向の距離をDとした場合に、補強ゴム層7のタイヤ径方向内側の端部71の位置は、トレッド展開幅TWの端部51を基準とするタイヤ径方向内側またはタイヤ径方向外側の±1/4×Dの範囲内に存在することが好ましい。端部71が範囲Cin内または範囲Cout内に存在していることにより、パンク時においてトレッド部5のバックリングを抑止し、良好な押し心地が得られる。端部71が範囲C外に存在していると、トレッド部5のバックリングを有効に抑止できず、良好な押し心地が得られないため好ましくない。
なお、端部71の位置は、トレッド展開幅TWの端部51を基準とするタイヤ径方向外側の範囲Cout内に存在することがより好ましい。トレッド展開幅TWの端部51を基準とするタイヤ径方向外側の範囲Coutに端部71が存在することは、端部51同士の間、すなわち展開幅TW内の内腔側に端部71が存在することを意味する。端部71の位置がタイヤ径方向外側の範囲Cout内に存在することにより、タイヤ径方向内側の範囲Cin内に存在する場合よりも、タイヤ100を軽量にすることができる。
また、本実施形態において、補強ゴム層7の厚さAが最大値となる位置(すなわち最大厚さ位置)は、トレッド展開幅TWのうち、タイヤ赤道面CLを含む、1/3の領域TWc内に存在する。領域TWcは、トレッド展開幅TWを3等分した場合の中央の1/3の領域である。この領域TWc内に補強ゴム層7の最大厚さ位置が存在すれば、内圧が0であるパンク時においてトレッド部5のバックリングを抑止でき、良好な押し心地が得られる。補強ゴム層7は、タイヤ赤道面CL上において最大厚さ位置であることがさらに好ましい。このような位置に補強ゴム層7の最大厚さ位置があれば、トレッド部5のバックリングを有効に抑止でき、良好な押し心地が得られる。
補強ゴム層7の厚さAの最大値(すなわち最大厚さ)は、タイヤ赤道面CL上においてカーカス層2よりタイヤ径方向外側のゴム層の厚さBの50%以下であることが好ましい。このような厚さの補強ゴム層7を採用することにより、トレッド部5のバックリングを有効に抑止でき、良好な押し心地が得られる。補強ゴム層7の厚さを厚さBの50%を超える厚さとしても、トレッド部5のバックル抑止効果が大きく改善することはなく、また必要以上に重量が増加すると押し心地性能の妨げになるため好ましくない。なお、タイヤ赤道面CL上において、トレッド部5に溝が設けられている場合もある。その場合には、その溝が無いものとして、厚さBが測定される。つまり、トレッド部5のプロファイルを基準として厚さBが測定される。
補強ゴム層7の厚さAは、1.0[mm]以上であることが好ましい。補強ゴム層7の厚さAが1.0[mm]未満であると、パンク時においてトレッド部5のバックリングを抑止できず、良好な押し心地が得られない。
補強ゴム層7のゴム硬度は、トレッド部5のゴム硬度よりも大きいことが好ましい。これにより、パンク時においてトレッド部5のバックリングを抑止でき、良好な押し心地が得られる。補強ゴム層7のゴム硬度は、60以上80以下であることが好ましい。補強ゴム層7のゴム硬度がこの範囲であることにより、パンク時においてトレッド部5のバックリングを抑止でき、良好な押し心地が得られる。なお、上記における硬度はJIS-A硬さであり、JIS K-6253に準拠して、Aタイプのデュロメータを用いて温度20℃の条件にて測定されるデュロメータ硬さである。
(他の実施形態)
図3は、他の実施形態に係るタイヤ100の子午断面図である。図3において、補強ゴム層7aは、インナーライナ4に接触して設けられている。補強ゴム層7aは、インナーライナ4の外側に設けられている。補強ゴム層7aは、カーカス21とインナーライナ4との間に設けられている。本実施形態においても、補強ゴム層7aの最大厚さ位置は、トレッド展開幅TWのうち、タイヤ赤道面CLを含む、1/3の領域TWc内に存在する。このように補強ゴム層7aを配置すれば、良好な押し心地性能を実現できる。
図3は、他の実施形態に係るタイヤ100の子午断面図である。図3において、補強ゴム層7aは、インナーライナ4に接触して設けられている。補強ゴム層7aは、インナーライナ4の外側に設けられている。補強ゴム層7aは、カーカス21とインナーライナ4との間に設けられている。本実施形態においても、補強ゴム層7aの最大厚さ位置は、トレッド展開幅TWのうち、タイヤ赤道面CLを含む、1/3の領域TWc内に存在する。このように補強ゴム層7aを配置すれば、良好な押し心地性能を実現できる。
(まとめ)
自動二輪車は、タイヤに内圧を充填していない状態でも手押しによる移動が可能という四輪自動車とは異なる特徴がある。しかし、車両の手押しによる移動が可能であるとはいえ、内圧を充填していない状態では、車両を押し難いという課題があった。また、補強ゴム層7を配置することで車両の押し易さ向上に繋がるが、補強ゴム層7、7aの配置や厚さによっては、押し心地性能が悪化する懸念もある。そこで、上記のように適切な位置に補強ゴム層7、7aを設けることにより、タイヤの空気圧が充填されない状態でのタイヤの潰れ量を低減し、車両の手押し性能を改善した自動二輪車用タイヤを実現できる。
自動二輪車は、タイヤに内圧を充填していない状態でも手押しによる移動が可能という四輪自動車とは異なる特徴がある。しかし、車両の手押しによる移動が可能であるとはいえ、内圧を充填していない状態では、車両を押し難いという課題があった。また、補強ゴム層7を配置することで車両の押し易さ向上に繋がるが、補強ゴム層7、7aの配置や厚さによっては、押し心地性能が悪化する懸念もある。そこで、上記のように適切な位置に補強ゴム層7、7aを設けることにより、タイヤの空気圧が充填されない状態でのタイヤの潰れ量を低減し、車両の手押し性能を改善した自動二輪車用タイヤを実現できる。
本実施例では、条件が異なる複数種類の自動二輪車用タイヤについて、押し心地性能および転がり抵抗性能について評価した。タイヤサイズ90/90-12の自動二輪車タイヤを、正規リムにリム組みし、試験車両に装着した。
転がり抵抗性能の評価については、ドラム式タイヤ転がり抵抗試験機を用い、下記の測定条件で転がり抵抗を測定した。すなわち、タイヤの内圧を250[kPa]、荷重を1.66[kN]、速度80[km/h]の条件にて試験タイヤの転がり抵抗係数が算出された。この評価は、従来例1を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
車両の押し心地性能の評価については、タイヤを車両に装着し、内圧が無充填状態で、車両を手押ししたときのモニターによる押し心地の官能評価を行った。押し心地性能を10段階で評価し、数値で表す。数値が大きいほど押し易く、押し心地がよい。なお、タイヤに正規内圧を充填した状態の押し心地性能を10とする。
表1および表2に示す実施例1から実施例11の自動二輪車用タイヤは、トレッド部5のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面を跨ぐ領域に、トレッド部5のゴム硬度よりも大きいゴム硬度を有する補強ゴム層を含む自動二輪車用タイヤである。カーカス層2に含まれるカーカスの枚数は1枚以上である。
表1および表2に示す実施例1から実施例9の自動二輪車用タイヤは、補強ゴム層がタイヤ周方向に連続して設けられているものとそうでないもの、タイヤ赤道面CLを含む、1/3の領域内に補強ゴム層7の最大厚さの位置が存在するものとそうでないもの、補強ゴム層7のタイヤ径方向の厚さがタイヤ赤道面上において最大であるものとそうでないもの、補強ゴム層7の端部71が範囲Cinまたは範囲Cout内に存在するものとそうでないもの、補強ゴム層7の最大厚さが、タイヤ赤道面上においてカーカス層2よりタイヤ径方向外側のゴム層の厚さの50%以下の厚さであるものとそうでないもの、補強ゴム層7の厚さが1.0[mm]以上であるものとそうでないもの、である。
表1において、従来例のタイヤは、補強ゴム層を有しておらず、カーカスの枚数が2枚の自動二輪車用タイヤである。表1において、比較例のタイヤは、トレッド部5のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面を跨がない領域に、補強ゴム層を有するタイヤである。
表1および表2の実施例1から実施例9を参照すると、補強ゴム層7を有し、補強ゴム層がタイヤ周方向に連続して設けられている場合、タイヤ赤道面CLを含む、1/3の領域内に補強ゴム層7の最大厚さの位置が存在する場合、補強ゴム層7のタイヤ径方向の厚さがタイヤ赤道面上において最大である場合、補強ゴム層7の端部71が範囲Cinまたは範囲Cout内に存在する場合、補強ゴム層7の最大厚さが、タイヤ赤道面上においてカーカス層2よりタイヤ径方向外側のゴム層の厚さの50%以下の厚さである場合、補強ゴム層7の厚さが1.0[mm]以上である場合に、良好な結果が得られることがわかる。補強ゴム層7を設けることによって、自動二輪車用タイヤの重量が増加するものの、内圧が無充填状態においてもトレッド部5のバックリングを抑止できるため、転がり抵抗性能を低下させずに、車両の押し心地性能を向上させることができる。
1 ビード部
2 カーカス層
3 ビードコア
4 インナーライナ
5 トレッド部
6 サイドウォール部
7、7a 補強ゴム層
8 チェーファー
21、22 カーカス
100 自動二輪車用タイヤ
CL タイヤ赤道面
TW トレッド展開幅
2 カーカス層
3 ビードコア
4 インナーライナ
5 トレッド部
6 サイドウォール部
7、7a 補強ゴム層
8 チェーファー
21、22 カーカス
100 自動二輪車用タイヤ
CL タイヤ赤道面
TW トレッド展開幅
Claims (10)
- 一対のビードコアと、タイヤ子午断面において、前記一対のビードコアそれぞれの廻りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返された後、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側にサイドウォール部まで巻き上げられたカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に設けられたトレッド部とを有する自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部のタイヤ内腔側のタイヤ赤道面を跨ぐ領域に設けられ、前記トレッド部のゴム硬度よりも大きいゴム硬度を有する補強ゴム層を含む自動二輪車用タイヤ。 - 前記補強ゴム層は、タイヤ周方向に連続して設けられている請求項1に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記補強ゴム層の厚さが最大値となる最大厚さ位置は、前記トレッド部のトレッド展開幅のうち、タイヤ赤道面を含む、1/3の領域内に存在する請求項1または請求項2に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記補強ゴム層は、前記タイヤ赤道面上においてタイヤ径方向の厚さが最大である請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記トレッド部のトレッド展開幅の端部とトレッド展開幅の中心位置とのタイヤ径方向の距離をDとした場合に、前記補強ゴム層のタイヤ径方向内側の端部の位置は、前記トレッド展開幅の端部を基準とするタイヤ径方向内側またはタイヤ径方向外側の±1/4×Dの範囲内に存在する請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記補強ゴム層の最大厚さは、前記タイヤ赤道面上において前記カーカス層よりタイヤ径方向外側のゴム層の厚さの50%以下の厚さである請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記補強ゴム層の厚さは、1.0[mm]以上である請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記補強ゴム層のゴム硬度は、60以上80以下である請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記カーカス層の内腔側に設けられたインナーライナをさらに含み、前記補強ゴム層は前記インナーライナに接触して設けられ、かつ、前記補強ゴム層は前記インナーライナのタイヤ内腔側に設けられる請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記カーカス層の内腔側に設けられたインナーライナをさらに含み、前記補強ゴム層は前記インナーライナに接触して設けられ、かつ、前記補強ゴム層は前記インナーライナの外側に設けられる請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
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