WO2020202672A1

WO2020202672A1 - 建設機械の足場装置

Info

Publication number: WO2020202672A1
Application number: PCT/JP2019/050522
Authority: WO
Inventors: 久雄戸田; 秀美孫
Original assignee: コベルコ建機株式会社
Priority date: 2019-03-29
Filing date: 2019-12-24
Publication date: 2020-10-08
Also published as: JP2020165196A

Abstract

建設機械の上部旋回体に対する足場部材の着脱作業を容易にする足場装置が提供される。足場部材（２０）は、足場部材本体（２１）と、嵌合凹部（２８）をもつ支持部材（２２）を含む。足場装置は、足場部材（２０）と、支持ピン３６を含み、上部旋回体の旋回フレーム（３）に固定される支持部材（３４）と、ロックピン（４１）を含むロック機構と、を備える。支持ピン（３６）に嵌合凹部（２８）が嵌め込まれる。ロックピン（４１）は、被支持部材（２２）の第１ロック孔（２６）及び支持部材（３４）の第２ロック孔（３７）に挿通されたロック位置と、第１及び第２ロック孔（２６，３７）から離脱した解除位置との間で移動可能である。

Description

建設機械の足場装置

　本発明は、建設機械の足場装置に関するものである。

　建設機械は、工事現場まで搬送される際にトラックやトレーラ等の運搬車両に載せられる必要があるが、運搬車両で搬送される荷の幅は道路法によって制限されている。従って、搬送されるべき建設機械が上部旋回体を備えていて当該上部旋回体の側部から足場部材が張り出している場合、その足場部材が荷幅制限のオーバーの原因となるおそれがある。

　特許文献１には、建設機械の旋回フレーム（スイングフレーム）の側部にボルト穴を設けて足場部材（ステップ）を前記ボルト穴に挿通されるボルトによって前記旋回フレームに着脱可能に取り付けること、及び、建設機械の搬送時には前記ボルトを緩めて前記足場部材を取り外すことにより建設機械全体の幅を運搬車両において制限されている荷幅の許容範囲内に収めること、を含む技術が開示されている。

　しかしながら、この技術では、足場部材の着脱作業に手間や時間がかかるという問題がある。具体的に、足場部材を旋回フレームに取り付ける際には、複数の作業者が足場部材を持ち上げ、足場部材のボルト挿通用の穴と、旋回フレームのボルト穴とを位置合わせした状態で、別の作業者がボルトを締め付けなければならない。また、足場部材が脱落しないように、ボルトの締め付けを確実に行う必要があるが、ボルトを締め付けるトルクが作業者によってばらつくおそれがある。

実開平５－３２４５１号公報

　本発明は、建設機械の上部旋回体に取付けられる足場部材を含む足場装置であって前記上部旋回体に対する前記足場部材の着脱作業を容易にかつ確実に行うことを可能にするものを提供することにある。

　提供されるのは、旋回フレームを有する上部旋回体を備えた建設機械の前記上部旋回体における足場を構成するための足場装置であって、前記旋回フレームの側部から外方に張り出すように当該旋回フレームに着脱可能に装着される足場部材であって、前記足場を構成する足場部材本体及び当該足場部材本体に連結される被支持部材を含む足場部材と、前記被支持部材を支持する支持ピンを含み、前記旋回フレームに固定される支持部材と、前記被支持部材を前記支持部材にロックするロック機構であってロックピンを含むものと、を備える。前記被支持部材は、下方に開口して前記支持ピンの上向きの嵌入を受け入れる嵌合凹部と、前記ロックピンの長手方向と平行なロック切換方向に当該ロックピンが挿通可能な第１ロック孔と、を有する。前記支持部材は、前記ロックピンが前記ロック切換方向に挿通可能な第２ロック孔を有する。前記ロック機構は、前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔に前記ロックピンが前記ロック切換方向に挿通されたロック位置と、前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔から前記ロックピンが離脱した解除位置と、の間で前記ロックピンが前記ロック切換方向に移動することが可能となるように構成されている。

本発明の実施形態に係る建設機械の全体を示す側面図である。前記建設機械の全体を示す斜視図である。前記建設機械において足場部材を旋回フレームから取り外した状態を示す斜視図である。前記建設機械に適用される足場部材連結装置の被支持部材を示す斜視図である。前記足場部材を前記旋回フレームから取り外した状態を示す背面図である。前記足場部材を前記旋回フレームから取り外した状態を示す平面図である。前記足場部材連結装置のロック部材を示す斜視図である。前記ロック部材のロックピンがロック位置にある状態を示す斜視図である。前記足場部材を前記旋回フレームに取り付けた状態を示す背面図である。前記足場部材を前記旋回フレームに取り付けた状態を示す平面図である。前記足場部材を前記旋回フレームに取り付ける前の状態を示す斜視図である。前記足場部材を前記旋回フレームに取り付けた状態を示す斜視図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。各図においては、上下や前後左右の方向を矢印で示してある。特に言及しない限り、上下等の方向についてはこれら矢印で示す方向に従って説明する。

　図１及び図２は、前記実施形態に係る建設機械１０を示す。当該建設機械１０は、クローラ式の下部走行体１と、下部走行体１上に旋回可能に搭載された上部旋回体２と、を備えている。

　上部旋回体２は、車体フレームとしての旋回フレーム３と、旋回フレーム３の前端部に支持されて土砂等の掘削作業のための動作を行うことが可能なアタッチメント４と、運転室であるキャブ５と、機械室６と、カウンタウエイト７と、を含み、当該カウンタウエイト７は、当該カウンタウエイト７と前記アタッチメント４との重量バランスを取るように前記旋回フレーム３の後端部の上に載せられている。

　前記アタッチメント４は、ブーム１１と、アーム１２と、バケット１３と、を含む。前記ブーム１１は、前記旋回フレーム３に回動可能に連結される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。前記アーム１２は、前記ブーム１１の前記先端部に回動可能に連結される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。前記バケット１３は、前記アーム１２の前記先端部に回動可能に取り付けられている。

　前記キャブ５には、運転シートや各種制御機器、操作機器等が装備されている。キャブ５は、アタッチメント４の左側に隣接するように前記上部旋回体２の左前部に配設されている。

　前記機械室６は、前記上部旋回体２の後部において左右方向の全域にわたり延びている。前記カウンタウエイト７は前記機械室６の後側に位置する。前記上部旋回体２は、前記機械室６の左前方に位置して作動油を貯留する作動油タンク１５と、前記機械室６の右前方部に位置して燃料を貯留する燃料タンク１６と、をさらに含む。

　前記上部旋回体２にはさらに安全柵１７及びハンドレール１８が設けられている。前記安全柵１７は、前記機械室６及び前記カウンタウエイト７の上に乗った作業者の安全性を確保するために当該機械室６及び当該カウンタウエイト７の上部に立設されている。前記ハンドレール１８は、作業者の乗り降り動作を補助するために前記旋回フレーム３の右前部の上に配置されている。

　前記建設機械１０は、前記上部旋回体２の足場を構成するための複数の（図２に示す例では４つの）足場装置を備える。前記複数の足場装置のそれぞれは、足場部材２０と、一対の支持部材３４と、一対のロック機構４０と、を備える。前記上部旋回体２に搭載される足場装置の数は問わない。例えば、上部旋回体２に単一の足場装置のみが搭載されてもよい。

　前記複数の足場装置にそれぞれ含まれる前記足場部材２０は、前記旋回フレーム３の左側部に沿って車両前後方向に並ぶように配置されている。当該足場部材２０は、前記旋回フレーム３に対して着脱可能に取り付けられる。

　前記旋回フレーム３は、図３に示すような側部材３０を含む。当該側部材３０は前後方向に延びて前記旋回フレーム３の側部、この実施形態では左側部、を構成する。当該側部材３０は、立直した姿勢で配置される本体壁３０ａと、当該本体壁３０ａの上端及び下端からそれぞれ上部旋回体２の左右方向の内側に突出する上端壁３０ｂ及び下端壁３０ｃと、を一体に有する。当該側部材３０は例えば単一の板材を折り曲げることにより成形されることが可能である。当該側部材３０は、前後方向に延びる姿勢で前記旋回フレーム３の本体部分に取り付けられ、これにより、前後方向に筒状に延びる内部空間を画定する。

　前記側部材３０の前記本体壁３０ａにおいて前後方向に間隔をおいた複数の箇所のそれぞれに第１開口部３１及び第２開口部３２が形成されている。前記一対の支持部材３４は前記内部空間に配置されている。すなわち、前記旋回フレーム３の内部に配置されている。前記一対の支持部材３４のそれぞれは、図５及び図６に示されるような一対の支持片３５及び支持ピン３６を含む。前記支持ピン３６は前記被支持部材２２を支持する。

　前記足場部材２０は、踏面板２１と、これに連結される一対の被支持部材２２と、ロック機構保持部を構成するロック機構支持板２５と、を有する。

　前記踏面板２１は、踏み面を含む足場を構成する足場部材本体であって、例えば、アルミニウム合金で構成されている。前記被支持部材２２は、例えば、鉄鋼で構成されている。このように、足場部材本体である前記踏面板２１と前記一対の被支持部材２２とをそれぞれ互いに独立した部品とし、各部品に要求される強度や質量に応じた素材を選定することで、足場部材２０全体の軽量化を図ることができる。

　前記一対の被支持部材２２は、前後方向に互いに間隔をあけて配置されている。前記ロック機構４０は前記被支持部材２２に取付けられている。前記側部材３０のそれぞれの第１開口部３１は、前記一対の被支持部材２２のそれぞれが前記側部材３０の外部から当該第１開口部３１を通じて前記内部空間に挿入される（この実施形態では左右方向に挿入される）ことを許容する大きさを有していて当該挿入により前記一対の被支持部材２２の前記嵌合凹部２８に前記支持ピン３６が嵌め込まれることを可能にする位置に形成されている。同様に、前記側部材３０のそれぞれの第２開口部３２は、前記一対の被支持部材２２のそれぞれにロック機構支持板２５を介して取付けられる前記ロック機構４０の前記ロックピン４１が前記側部材３０の外部から前記第２開口部３２を通じて前記内部空間内に挿入されることを許容する大きさを有していて当該挿入により前記ロックピン４１が前記第１及び第２ロック孔２６，３７に挿通される（この実施形態では左右方向に挿入される）ことを可能にする位置に形成されている。この実施形態に係る前記第１開口部３１は、縦長の矩形状に形成されている。この実施形態に係る前記第２開口部３２は、横長の矩形状に形成されている。前記第１及び第２開口部３１，３２は互いにつながって単一の大きな開口部を形成してもよい。換言すれば、第１及び第２開口部３１，３２を含む大きな開口部を通じて前記内部空間内への前記被支持部材２２及び前記ロックピン４１の挿入がともに行われてもよい。

　図４～図６に示すように、前記被支持部材２２は、縦板２３と横板２４とを含む。前記縦板２３は、前記支持部材３４により支持され、この実施形態では上下方向に延びる。前記横板２４は、前記縦板２３から上部旋回体２の左右方向の外側（図５では左方）に張り出して前記踏面板２１の下方に位置しながら当該踏面板２１を支持する。

　前記ロック機構支持板２５は、水平な載置面を有し、その上に前記ロック機構４０が載置された状態で当該ロック機構４０を支持する。当該ロック機構支持板２５は、前記縦板２３の側面から前方または後方に延びる姿勢で当該側面につながる。当該ロック機構支持板２５は、この実施形態ではＬ字状の断面をもつ板材により構成されており、その水平な部分の上に前記ロック機構４０が載置される。当該ロック機構支持板２５は、前記踏面板２１に連結されていてもよい。

　前記ロック機構４０は、ロック部材と、連結部保持部材と、を含む。前記ロック部材は、ロックピン４１と、ガイドピン４２と、連結部４３と、取手部４４と、を含み、これらは一体に移動するように相互つながっている。前記ロックピン４１は、前記被支持部材２２を支持部材３４に着脱可能にロックする機能を有する。前記連結部保持部材は、前記連結部４３を保持する部材であって、保持部材本体４５及び支持板４７により構成される。

　前記縦板２３には、第１ロック孔２６と、ガイド孔２７と、が形成されている。前記第１ロック孔２６には前記ロックピン４１が当該ロックピン４１の長手方向と平行なロック切換方向（図９～図１２に示される取付状態では上部旋回体２の前後方向）に挿通されることが可能である。前記ガイド孔２７には前記ガイドピン４２が前記ロック切換方向に挿通される。

　前記縦板２３には、嵌合凹部２８が形成されている。嵌合凹部２８は、縦板２３の下方に開口して、当該嵌合凹部２８への前記支持ピン３６の上向きの嵌入を受け入れる。

　前記一対の支持片３５は、前後方向に互いに間隔をおいて配置されている。前記支持ピン３６は、前記一対の支持片３５に跨がるように前後方向に延びながら当該一対の支持片３５を貫通する状態で当該一対の支持片３５に支持されている。前記支持ピン３６は、前記側部材３０の前記第１開口部３１を通じて当該側部材３０の外側から視認されることが可能な位置に配置されている。

　前記一対の支持片３５のそれぞれには、第２ロック孔３７が形成されている。当該第２ロック孔３７に前記ロック機構４０の前記ロックピン４１が前記ロック切換方向に挿通されることが可能である。この実施形態に係る前記第２ロック孔３７は前記支持ピン３６の上側の位置に形成されている。

　前記旋回フレーム３は、図６に示される複数のリブ３８と図５及び図６に示される位置決め板３３とをさらに含む。前記複数のリブ３８は前記側部材３０の内側に配置されて前記旋回フレーム３の上端板と下端板とを相互に連結する。前記複数のリブ３８は、前記支持部材３４から前後方向に離れた位置に配置されている。前記位置決め板３３は、前記側部材３０の内側（図５で右側）に配置され、当該側部材３０に前記複数のリブ３８及び前記一対の支持片３５を介して連結されている。具体的に、当該位置決め板３３は、前記複数のリブ３８及び前記一対の支持片３５にボルト及びナットによって締結されている。

　図７及び図８にも示すように、前記ガイドピン４２は、前記ロックピン４１に沿って延び、かつ、当該ロックピン４１に対してその長手方向と直交する方向に間隔をあけて配置されている。前記連結部４３は、前記ロックピン４１の端部とガイドピン４２の端部とを相互に連結する。前記ロックピン４１は、図１０に示されるロック位置と図６に示される解除位置（図６参照）との間でスライド移動可能となるように前記保持部材本体４５及び前記支持板４７に保持されている。

　前記ガイドピン４２には、ロック位置孔４２ａと、解除位置孔４２ｂとが形成されている。当該ロック位置孔４２ａ及び当該解除位置孔４２ｂは前記ガイドピン４２の長手方向（すなわち前記ロック切換方向）に互いに離れた位置に形成されている。

　前記ロック位置孔４２ａは、図１０に示されるように、前記ロックピン４１が前記ロック位置にあるときに前記被支持部材２２の縦板２３の後方となる位置に形成されている。前記ロック位置において前記ロック位置孔４２ａに抜け止めピン４８が差し込まれることが可能である。この抜け止めピン４８は前記ロックピン４１がロック位置から解除位置に向かって移動することを規制する。

　前記解除位置孔４２ｂは、図６に示されるように、前記ロックピン４１が解除位置にあるときに被支持部材２２の縦板２３よりも後方となる位置に形成されている。前記解除位置において前記解除位置孔４２ｂに前記抜け止めピン４８が差し込まれることが可能であり、この抜け止めピン４８は前記ロックピン４１が前記解除位置から前記ロック位置に向かって移動することを規制する。

　前記支持板４７は、前記ロック機構支持板２５の水平面に沿って前方に延び、当該ロック機構支持板２５の水平な上面に固定されている。前記保持部材本体４５は、天壁及び当該天壁の左右両縁から下方に延びる一対の側壁を有し、前後方向に延びる。当該保持部材本体４５は、当該保持部材本体４５と前記支持板４７との間に連結部４３を挟み込むことにより、前記連結部４３の上下方向の移動を規制しながら当該連結部４３が前記ロックピン４１の長手方向と平行なロック切換方向、この実施形態ではスライド方向、に移動することを許容するように、当該連結部４３を保持している。

　前記保持部材本体４５の前記天壁には長孔４６が形成されている。当該長孔４６は、前記天壁をその肉厚方向（この実施形態では上下方向）に貫通し、前記ロック切換方向、この実施形態ではスライド方向、に沿って延びている。前記取手部４４は、前記連結部４３から上向きに延び、前記長孔４６を貫通して前記天壁よりも上側に突出している。前記取手部４４は、前記長孔４６に対して当該長孔４６の長手方向と直交する幅方向の相対変位を規制されながら当該長孔４６に沿って当該長孔４６の範囲内で移動可能である。具体的に、前記ロックピン４１が前記解除位置に到達した状態で前記取手部４４は前記保持部材本体４５における前記長孔４６の前縁部に当接する。このようにして前記連結部４３は前記ロックピン４１が解除位置よりもはみ出ること、この実施形態では前方に移動すること、を規制している。

　図９及び図１０に示すように、前記足場部材２０は、前記旋回フレーム３の第１及び第２開口部３１，３２をそれぞれ通じて前記被支持部材２２及び前記ロックピン４１が側部材３０の外部から内部空間内に挿入され、かつ、支持部材３４の支持ピン３６と被支持部材２２の嵌合凹部２８とが嵌め合わされた状態で、旋回フレーム３に取付けられる。

　前記支持部材３４は前記旋回フレーム３の内部、具体的には前記側部材３０が画定する内部空間、に配置されているので、前記旋回フレーム３から前記足場部材２０が取り外されても旋回フレーム３の側部材３０の外側に突出しない。このことは、上部旋回体２の幅寸法を、運搬車両の荷幅制限内に収めることを容易にする。

　前記ロック機構４０の前記ロックピン４１は、前記ロック位置と前記解除位置との間で前記ロック切換方向に移動することが可能、この実施形態では前記スライド方向にスライドすることが可能、である。前記ロックピン４１は、前記ロック位置では、図１０に実線で示されるように、被支持部材２２に形成された第１ロック孔２６及び一対の支持片３５に形成された第２ロック孔３７のそれぞれに前記ロック切換方向に挿通される。前記ロックピン４１は、前記解除位置では、図１０に二点鎖線で示されるように、前記第１及び第２ロック孔２６，３７から前記ロック切換方向に離脱する。

　前記ロック位置では、図１０に示すように、前記ガイドピン４２が前記ガイド孔２７に前記ロック切換方向に挿通された状態で前記ロックピン４１が前記第１及び第２ロック孔２６，３７に挿通される。前記解除位置では、図６に示されるように、前記ガイド孔２７への前記ガイドピン４２の挿通が保たれたまま前記ロックピン４１が第１及び第２ロック孔２６，３７から離脱する。

　このように、前記被支持部材２２は、前記ロック位置及び前記解除位置のいずれにおいてもガイド孔２７へのガイドピン４２の挿通が保たれるように前記ガイドピン４２を保持する。このことは、前記ロックピン４１の前記第１及び第２ロック孔２６，３７からの離脱に伴って当該ロックピン４１及び当該ガイドピン４２を含むロック部材が被支持部材２２から脱落するのを抑える。

　以上のように、本実施形態に係る建設機械の足場装置によれば、足場部材２０の着脱作業を容易に行うことができる。具体的に、図１１に示すように、足場部材２０を旋回フレーム３に取り付ける際には、作業者が足場部材２０を持ち上げ、被支持部材２２の嵌合凹部２８を支持部材３４の支持ピン３６に嵌め込む。このことは、足場部材２０の重量が支持ピン３６によって支持されることを可能にし、これにより、足場部材２０の取り付け作業中に作業者が受ける足場部材２０の重量負担を軽減することを可能にする。

　この状態で、前記支持ピン３６を中心に前記足場部材２０を回転させて被支持部材２２を位置決め板３３に当接させることにより、前記足場部材２０における被支持部材２２の第１ロック孔２６の位置と前記支持部材３４における第２ロック孔３７の位置とを簡単に合わせることができる。

　次に、図１２に示すように、ロック機構４０のロックピン４１を解除位置からロック位置にロック切換方向（この実施形態ではスライド方向）にスライド移動させるだけで、被支持部材２２を支持部材３４にロックすることができる。このことは、被支持部材２２と支持片３５とを締結ボルトで締結する場合における締結ボルトの締め付け作業や締結ボルトのトルク管理を不要にし、足場部材の取り付け作業を短時間で行うことを可能にする。

　以上のように、建設機械の上部旋回体に取付けられる足場部材を含む足場装置であって前記上部旋回体に対する足場部材の着脱作業を容易に行うことを可能にするものが、提供される。

　提供されるのは、旋回フレームを有する上部旋回体を備えた建設機械の前記上部旋回体における足場を構成するための足場装置であって、前記旋回フレームの側部から外方に張り出すように当該旋回フレームに着脱可能に装着される足場部材であって、前記足場を構成する足場部材本体及び当該足場部材本体に連結される被支持部材を含む足場部材と、前記被支持部材を支持する支持ピンを含み、前記旋回フレームに固定される支持部材と、前記被支持部材を前記支持部材にロックするロック機構であってロックピンを含むものと、を備える。前記被支持部材は、下方に開口して前記支持ピンの上向きの嵌入を受け入れる嵌合凹部と、前記ロックピンの長手方向と平行な方向に当該ロックピンが挿通可能な第１ロック孔と、を有する。前記支持部材は、前記ロックピンが前記ロック切換方向に挿通可能な第２ロック孔を有する。前記ロック機構は、前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔に前記ロックピンが前記ロック切換方向に挿通されたロック位置と、前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔から前記ロックピンが離脱した解除位置と、の間で前記ロックピンが前記ロック切換方向に移動することが可能となるように構成されている。

　前記足場装置によれば、被支持部材の嵌合凹部と支持部材の支持ピンとの嵌合及び離脱と、ロック位置と解除位置との間でのロックピンとの移動と、により、旋回フレームに対する足場部材の着脱作業を容易に行うことができる。

　具体的に、足場部材を旋回フレームに取り付ける際には、作業者は、足場部材を持ち上げて被支持部材の嵌合凹部に支持部材の支持ピンを嵌め込むことにより、足場部材の重量を支持ピンに支持させることができる。このことは、足場部材の取り付け作業中に作業者が受ける足場部材の重量負担を軽減することを可能にする。

　次いで、作業者は、前記ロックピンを前記解除位置から前記ロック位置に移動させるだけで被支持部材を支持部材にロックすることができる。このことは、被支持部材と支持部材とを締結ボルトで締結する場合での締結ボルトの締め付け作業や締結ボルトのトルク管理を不要にし、足場部材の取り付け作業を短時間で行うことを可能にする。

　前記足場部材は、前記ロック機構を支持するロック機構保持部をさらに含むことが好ましい。このことは、前記足場部材と前記ロック機構とを一体に取扱うことを可能にし、当該足場部材の取付作業とは別にロック機構をセットする作業を行うことを不要にする。

　前記足場装置において、前記旋回フレームは、前後方向に延びて内部空間を画定する側部を含み、当該内部空間に前記支持部材が配置され、前記旋回フレームの側部には第１開口部及び第２開口部が形成され、前記第１開口部は当該第１開口部を通じて前記被支持部材が前記側部の外部から前記内部空間に挿入されて当該被支持部材の前記嵌合凹部に前記支持ピンが嵌め込まれることを可能にする位置に形成され、前記第２開口部は当該第２開口部を通じて前記ロックピンが前記側部の外部から前記内部空間に挿入されて当該ロックピンが前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔に挿通されることを可能にする位置に形成されていることが、好ましい。

　このように旋回フレームの側部が画定する内部空間に配置されている前記支持部材は、前記旋回フレームから前記足場部材が取り外された状態において当該側部から外側に突出しない。このことは、前記上部旋回体の幅寸法を運搬車両の荷幅制限内に収めることを容易にする。

　前記ロック機構は、ロック部材を含み、当該ロック部材は、前記ロックピンと、該ロックピンの前記長手方向と直交する方向に当該ロックピンから間隔をあけて当該ロックピンに沿うように配置されたガイドピンと、該ロックピンと該ガイドピンとを連結する連結部と、をこれらが一体に移動するように有し、前記被支持部材は、前記ガイドピンが前記ロック切換方向に挿通されるガイド孔を有し、当該ガイド孔に当該ガイドピンが挿通されながら前記ロックピンが前記ロック切換方向に移動することを許容するように当該ガイドピンを保持することが、好ましい。このことは、前記ロックピンが前記ロック位置と前記解除位置との間での移動の際に傾いた姿勢となるのを抑えることを可能にする。

　この態様において、前記ロック機構保持部は、前記連結部を保持する連結部保持部材を含み、当該連結部保持部材は前記ロック切換方向に沿って延びる長孔を有し、前記ロック部材は、前記連結部から前記長孔を通じて前記保持部よりも外側に突出する取手部を有し、前記連結部保持部材は、前記長孔に沿って前記取手部が移動するのを許容しながら前記連結部を保持するのが、好ましい。このように前記取手部が前記長孔を通じて外側に突出する状態で前記連結部を保持する前記連結部保持部材は、前記取手部を前記長孔に沿って移動させることで前記ロックピンを前記ロック切換方向に移動させる操作を容易に行うことを可能にする。

　前記被支持部材は、前記ガイド孔への前記ガイドピンの挿通が保たれたまま前記ロックピンが前記ロック位置と前記解除位置との間で前記ロック切換方向に移動するのを許容するように当該ガイドピンを保持することが、好ましい。このことは、前記第１及び第２ロック孔からの前記ロックピンの離脱に伴って前記ロック部材が前記被支持部材から脱落するのを抑えることができる。

Claims

　旋回フレームを有する上部旋回体を備えた建設機械の前記上部旋回体における足場を構成するための足場装置であって、
　前記足場を構成する足場部材本体及び当該足場部材本体に連結される被支持部材を含む足場部材と、
　前記被支持部材を支持する支持ピンを含み、前記旋回フレームに固定される支持部材と、
　前記被支持部材を前記支持部材にロックするロック機構であってロックピンを含むものと、を備え、
　前記被支持部材は、下方に開口して前記支持ピンの上向きの嵌入を受け入れる嵌合凹部と、前記ロックピンが当該ロックピンの長手方向と平行なロック切換方向に挿通可能な第１ロック孔と、を有し、
　前記支持部材は、前記ロックピンが前記ロック切換方向に挿通が可能な第２ロック孔を有し、
　前記ロック機構は、前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔に前記ロックピンが前記ロック切換方向に挿通されるロック位置と、前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔から前記ロックピンが前記ロック切換方向に離脱する解除位置と、の間で該ロックピンが前記ロック切換方向に移動することが可能となるように構成されている建設機械の足場装置。
　請求項１記載の建設機械の足場装置であって、前記足場部材は、前記ロック機構を保持するロック機構保持部をさらに含む、建設機械の足場装置。
　請求項２に記載の建設機械の足場装置であって、前記旋回フレームは、前記上部旋回体の前後方向に延びて内部空間を画定する側部を含み、当該内部空間に前記支持部材が配置され、前記側部には第１開口部及び第２開口部が形成され、前記第１開口部は当該第１開口部を通じて前記被支持部材が前記側部の外部から前記内部空間に挿入されて当該被支持部材の前記嵌合凹部に前記支持ピンが嵌め込まれることを可能にする位置に形成され、前記第２開口部は当該第２開口部を通じて前記ロックピンが前記側部の外部から前記内部空間に挿入されて前記第１ロック孔及び前記第２ロック孔に挿通されることを可能にする位置に形成されている、建設機械の足場装置。
　請求項２又は３に記載の建設機械の足場装置であって、前記ロック機構はロック部材を含み、当該ロック部材は、前記ロックピンと、該ロックピンの前記長手方向と直交する方向に当該ロックピンから間隔をあけて当該ロックピンに沿うように配置されたガイドピンと、該ロックピンと該ガイドピンとを連結する連結部と、をこれらが一体に移動するように有し、前記被支持部材は、前記ロック切換方向に前記ガイドピンが挿通されるガイド孔を有し、当該ガイド孔に当該ガイドピンが挿通されながら前記ロックピンが前記ロック切換方向に移動することを許容するように当該ガイドピンを保持する、建設機械の足場装置。
　請求項４に記載の建設機械の足場装置であって、
　前記ロック機構保持部は、前記ロック切換方向に前記連結部が移動することを許容しながら当該連結部を保持する連結部保持部材をさらに含み、前記連結部保持部材は、前記ロック切換方向に沿って延びる長孔を有し、
　前記ロック部材は、前記連結部から前記長孔を通じて前記連結部保持部材よりも外側に突出する取手部をさらに含み、前記連結部保持部材は、前記長孔に沿って前記取手部が移動するのを許容しながら前記連結部を保持する、建設機械の足場装置。
　請求項４又は５に記載の建設機械の足場装置であって、前記被支持部材は、前記ガイド孔への前記ガイドピンの挿通が保たれたまま前記ロックピンが前記ロック位置と前記解除位置との間で前記ロック切換方向に移動するのを許容するように当該ガイドピンを保持する、建設機械の足場装置。