WO2019244371A1 - スタータ - Google Patents

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WO2019244371A1
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萩原 勲
昌貴 小田切
友樹 黒澤
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株式会社ミツバ
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
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Abstract

防水性能をさらに高めることができるとともに、製造コストを抑えることができ、小型化できるスタータを提供する。接点機構7は、接点ハウジング127と、コンタクトカバー136と、スイッチシャフト30と、第1固定接点板161b及び第2固定接点板162bと、スイッチシャフト30に設けられた可動接点板8と、接点ハウジング127とコンタクトカバー136との間をシールするとともに、スイッチシャフト30が挿通されるオイルシール143と、を備え、オイルシール143は、圧入部152の全周がコンタクトカバー136により押圧されており、電磁装置9は、スイッチプランジャ27の移動をスイッチシャフト30に伝達するシフトレバー120を備えている。

Description

スタータ
 この発明は、例えば自動車に搭載されるスタータに関するものである。
 従来から、自動車の始動用に用いられるスタータとして、エンジン始動時に、リングギヤ側にピニオンギヤを飛び込ませ、このピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせる飛び込み式のスタータが知られている。このようなスタータは、ピニオンギヤによりリングギヤを駆動させ、さらにクランクシャフトを回転させてエンジンの始動を行う。
 スタータは、例えば車体のエンジンルーム内に配置される。このため、スタータには、その配置環境から防水性が求められ、スタータの防水性能を高めるためのさまざまな技術が提案されている。
 例えば、スタータのモータハウジングの外側に電磁装置(マグネットスイッチ)を設け、この電磁装置に接点ケースを設けたものがある。接点ケースには、キースイッチ側から配線したリード線に取り付けた防水コネクタが嵌合固定されている(例えば、特許文献1参照)。
 また、特許文献1のように、モータハウジングの外側に電磁装置を設けたスタータでは、電磁装置とモータとを連結するシフトレバーによって、リングギヤ側にピニオンギヤを飛び込ませる場合が多い。
特開平8-240170号公報
 ところで、エンジンルームのような高温高湿環境からスタータが急冷されるような状況では、接点に結露水が発生する可能性がある。接点自体に水滴が付着すると、上述の従来技術では、スタータ内に水滴が侵入する可能性があった。また、接点に付着した水滴が低温下で氷へと変化すると、接点の導通が不可能になる場合があった。
 また、上述の従来技術では、防水コネクタを設けるなど部品コストが嵩み、スタータの製造コストがかかってしまう可能性があった。
 さらに、上述の従来技術では、シフトレバーによって、リングギヤ側にピニオンギヤを飛び込ませるので、この分、シフトレバーに大きな負荷がかかりやすい。このため、この負荷に耐えられるように、スタータが大型化しやすいという課題があった。
 そこで、この発明は、防水性能をさらに高めることができるとともに、製造コストを抑えることができ、小型化できるスタータを提供するものである。
 上記の課題を解決するために、本発明に係るスタータは、第1通電により回転力を発生するモータ部と、前記モータ部の回転力を受けて回転する出力軸と、前記出力軸の少なくとも一方側の端部を回転自在に支持するギヤハウジングと、前記出力軸上にスライド移動可能に設けられ、エンジンのリングギヤと噛合可能なピニオンギヤと、前記ギヤハウジングの外側に設けられ、前記第1通電を行う接点機構と、第2通電により、前記ピニオンギヤに、前記リングギヤ側に向かう押圧力を付勢するとともに、前記接点機構のオンオフ制御を行う電磁装置と、を備え、前記接点機構は、前記ギヤハウジングに連通するギヤハウジング側連通部、及び前記ギヤハウジング側連通部とは異なる箇所に設けられ前記ギヤハウジング側連通部に連通するコンタクトカバー側連通部を有する接点ハウジングと、前記接点ハウジングの前記コンタクトカバー側連通部に設けられ、前記コンタクトカバー側連通部に連通するコンタクトカバーと、前記コンタクトカバー側連通部を介して前記接点ハウジング内、及び前記コンタクトカバー内に軸方向に沿ってスライド移動自在に設けられたスイッチシャフトと、前記コンタクトカバーに設けられ、前記第1通電用の電源、及び前記モータ部に別々に接続される2つの固定接点と、前記コンタクトカバー内に収納されるとともに、前記スイッチシャフトの前記コンタクトカバー側の第1端部に設けられ、前記2つの固定接点に跨るように形成された可動接点と、前記コンタクトカバー側連通部に設けられ、前記接点ハウジングと前記コンタクトカバーとの間をシールするとともに、前記スイッチシャフトが挿通されるオイルシールと、を備え、前記オイルシールは、外周部の全周が前記コンタクトカバーにより押圧されており、前記電磁装置は、前記第2通電により、前記ピニオンギヤに押圧力を付勢する方向に移動可能なプランジャと、前記ギヤハウジング側連通部に挿通され、一端が前記プランジャに取り付けられるとともに、他端が前記スイッチシャフトの前記第1端部とは反対側の第2端部に取り付けられ、前記プランジャの移動を前記スイッチシャフトに伝達するシフトレバーと、を備えていることを特徴とする。
 このように、ギヤハウジングの外側に接点機構を設け、接点機構単独でシール性を高めることにより、ギヤハウジング内への水滴の侵入を防止している。接点機構は、接点ハウジングとコンタクトカバーとを有し、さらに、接点ハウジングとコンタクトカバーとの間をオイルシールでシールしている。このため、接点ハウジングへの水滴の侵入を効果的に防止でき、さらに、ギヤハウジングへの水滴の侵入を確実に防止できる。
 また、オイルシールの外周部の全周をコンタクトカバーにより押圧することで、オイルシールの外周部の全周とコンタクトカバーとの密着性を高めることができる。しかも、従来技術のように、防水コネクタを必要とせずに、オイルシールによって接点ハウジング内への水滴の侵入を確実に防止できる。よって、スタータの防水性能を高めることができるとともに、スタータの製造コストを抑えることができる。
 また、電磁装置は、ピニオンギヤに押圧力を付勢する方向に移動可能なプランジャと、一端がプランジャに取り付けられるとともに、他端がスイッチシャフトの第2端部に取り付けられ、プランジャの移動をスイッチシャフトに伝達するシフトレバーと、を備えている。つまり、プランジャによってピニオンギヤを押圧しつつ、シフトレバーによって、スイッチシャフトを動作させる。このため、従来のように、シフトレバーによってピニオンギヤを押圧する場合と比較してシフトレバーにかかる負荷を低減でき、シフトレバーを小型化できる。この結果、スタータを小型化できるとともに、効率よくスタータを動作させることができる。
 本発明に係るスタータにおいて、前記オイルシールは、前記スイッチシャフトが挿通可能な円環状の金属ベースと、前記金属ベースの少なくとも外周部を覆うように設けられた弾性を有するシール本体と、を有し、前記コンタクトカバーにより、前記シール本体の外周部が径方向内側に向かって押圧されていることを特徴とする。
 このように構成することで、オイルシールのシール本体とコンタクトカバーとを確実に密着させることができる。
 また、コンタクトカバーにより、シール本体の外周部を径方向内側に向かって押圧する。このため、コンタクトカバーにより、シール本体の外周部を均一に押圧することができるとともに、押圧力をかけやすくすることができる。つまり、例えば、コンタクトカバーにより、シール本体の外周部を軸方向に押圧する場合、コンタクトカバーの軸方向端部の製造誤差により、シール本体の外周部を全周に渡って均一に押圧することが困難になる。また、軸方向にシール本体を押圧する場合、コンタクトカバーに軸方向の力を付勢する構造が必要となる。このため、スタータの防水性能を確実に高めることができるとともに、スタータの製造コストを確実に抑えることができる。
 本発明に係るスタータにおいて、前記シール本体は、前記金属ベースの内周縁を覆うように形成された内周筒部を有しており、前記内周筒部に、前記スイッチシャフトの前記第1端部側が回転自在に支持されていることを特徴とする。
 このように、オイルシールにスイッチシャフトを支持する役割を持たせることにより、スイッチシャフトを確実に保持できるとともに、部品点数を削減できる。このため、スタータの動作を安定させることができるとともに、製造コストを低減できる。
 本発明に係るスタータは、前記内周筒部の内周面に、全周に渡って形成された環状の凸条部が少なくとも1つ設けられていることを特徴とする。
 このように構成することで、シール本体とスイッチシャフトとの接触面積を小さくすることができる。このため、シール本体に対するスイッチシャフトの摺動摩擦抵抗を低減でき、効率よくスタータを動作させることができる。
 また、凸条部を設けることにより、シール本体とスイッチシャフトとの間のシール性を確実に高めることができる。
 本発明に係るスタータは、前記スイッチシャフトには、前記内周筒部より前記可動接点側から前記可動接点が取り付けられている箇所に至る間に、前記第1端部と前記スイッチシャフトの前記内周筒部よりも前記コンタクトカバーとは反対側との絶縁性を確保する樹脂部が設けられていることを特徴とする。
 このように、スイッチシャフトの少なくとも一部に樹脂部を設けることにより、スイッチシャフトを軽量化できる。
 また、シール本体の内周筒部より可動接点側から可動接点が取り付けられている箇所に至る間に、樹脂部を設けている。このため、スイッチシャフトと可動接点との絶縁性を確実に確保することができ、スタータの動作不良を防止できる。
 本発明に係るスタータは、前記ギヤハウジング内に設けられ、前記シフトレバーを支持可能なシフトホルダを備え、前記シフトレバーは、前記一端と前記他端との間が前記シフトレバーに回動自在に支持されていることを特徴とする。
 このように構成することで、シフトホルダによってシフトレバーにかかる負荷を受けることができる。また、シフトホルダにシフトレバーが回動自在に支持されているので、シフトレバーが駆動する際の抵抗をできる限り小さくすることができる。このため、より確実に効率よくスタータを動作させることができ、より確実にスタータを小型化できる。
 本発明によれば、ギヤハウジングの外側に接点機構を設け、接点機構単独でシール性を高めることにより、ギヤハウジング内への水滴の侵入を防止している。接点機構は、接点ハウジングとコンタクトカバーとを有し、さらに、接点ハウジングとコンタクトカバーとの間をオイルシールでシールしている。このため、接点ハウジングへの水滴の侵入を効果的に防止でき、さらに、ギヤハウジングへの水滴の侵入を確実に防止できる。
 また、オイルシールの外周部の全周をコンタクトカバーにより押圧することで、オイルシールの外周部の全周とコンタクトカバーとの密着性を高めることができる。しかも、従来技術のように、防水コネクタを必要とせずに、オイルシールによって接点ハウジング内への水滴の侵入を確実に防止できる。よって、スタータの防水性能を高めることができるとともに、スタータの製造コストを抑えることができる。
 また、電磁装置は、ピニオンギヤに押圧力を付勢する方向に移動可能なプランジャと、一端がプランジャに取り付けられるとともに、他端がスイッチシャフトの第2端部に取り付けられ、プランジャの移動をスイッチシャフトに伝達するシフトレバーと、を備えている。つまり、プランジャによってピニオンギヤを押圧しつつ、シフトレバーによって、スイッチシャフトを動作させる。このため、従来のように、シフトレバーによってピニオンギヤを押圧する場合と比較してシフトレバーにかかる負荷を低減でき、シフトレバーを小型化できる。この結果、スタータを小型化できるとともに、効率よくスタータを動作させることができる。
本発明の実施形態におけるスタータの断面図である。 図1のモータ部に対応する箇所を拡大図した図である。 図1のクラッチ機構及びピニオン機構に対応する箇所を拡大した図である。 本発明の実施形態における電磁装置、及び接点機構の一部の構成を示す斜視図である。 図1の接点機構に対応する箇所を拡大した図である。 本発明の実施形態における接点機構の斜視図である。 本発明の実施形態における接点機構の一部を拡大した断面斜視図である。
 次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(スタータ)
 図1は、スタータ1の断面図である。
 図1では、中心線より上側にスタータ1の静止状態を示し、下側にスタータ1の通電状態(ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが噛合う過程の状態)を示している。なお、ここでいう通電状態は、請求項に記載の第1通電、及び第2通電の両方の通電が行われている状態をいう。
 スタータ1は、不図示のエンジンの始動に必要な回転力を発生するためのものである。
 図1に示すように、スタータ1は、モータ部3と、モータ部3の一方側(図1における左側)に連結されている出力軸4と、出力軸4上にスライド移動可能に設けられたクラッチ機構5及びピニオン機構70と、モータ部3やクラッチ機構5等よりも径方向外側に配置され、モータ部3に対する電源供給路を開閉する接点機構7と、接点機構7の可動接点板8及びピニオン機構70を軸方向に沿って移動させるための電磁装置9と、を備えている。なお、軸方向とは、出力軸4の軸方向をいう。以下の説明で、同様とする。また、以下の説明では、出力軸4の周回り方向を単に周方向、軸方向及び周方向に直交する出力軸4の径方向を単に径方向、と称する。
(モータ部)
 図2は、図1のモータ部3に対応する箇所を拡大図した図である。
 図1、図2に示すように、モータ部3は、ブラシ付き直流モータ51と、ブラシ付き直流モータ51の回転軸52に連結され、この回転軸52の回転力を出力軸4に伝達するための遊星歯車機構2と、を備えている。
 ブラシ付き直流モータ51は、略円筒状のモータヨーク53と、モータヨーク53の径方向内側に配置され、モータヨーク53に対して回転自在に設けられているアーマチュア54と、を備えている。モータヨーク53の内周面には、複数の永久磁石57が、周方向に磁極が交互となるように設けられている。
 モータヨーク53における出力軸4とは反対側(図1における右側)の端部には、モータヨーク53の開口部53aを閉塞するエンドプレート55が設けられている。エンドプレート55の径方向中央には、回転軸52の他方側端を回転自在に支持するための滑り軸受56aと、スラスト軸受56bとが設けられている。
 アーマチュア54は、回転軸52と、回転軸52の永久磁石57に対応する位置に外嵌固定されているアーマチュアコア58と、回転軸52のアーマチュアコア58よりも遊星歯車機構2側(図1における左側)に外嵌固定されているコンミテータ61と、を備えている。
 アーマチュアコア58は、放射状に形成された複数のティース(不図示)と、周方向に隣接する各ティース間に形成された複数のスロット(何れも不図示)と、有している。周方向に所定間隔をあけた各スロット間には、コイル59が例えば波巻により巻回されている。コイル59の端末部は、コンミテータ61に向かって引き出されている。
 コンミテータ61には、複数枚のセグメント62が周方向に沿って、かつ互いに電気的に絶縁されるように所定間隔を空けた状態で設けられている。
 各セグメント62のアーマチュアコア58側端には、折り返すように曲折形成された不図示のライザが設けられている。ライザには、アーマチュアコア58に巻回されているコイル59の端末部が接続されている。
(遊星歯車機構)
 モータヨーク53のエンドプレート55とは反対側には、略有底筒状のトッププレート12が設けられている。トッププレート12には、アーマチュアコア58側の内面に、遊星歯車機構2が設けられている。
 遊星歯車機構2は、回転軸52と一体成形されたサンギヤ13と、サンギヤ13に噛合され、サンギヤ13を中心に公転する複数のプラネタリギヤ14と、これらプラネタリギヤ14の外周側に設けられた環状の内歯リングギヤ15と、を備えている。
 複数のプラネタリギヤ14は、キャリアプレート16により連結されている。キャリアプレート16には、各プラネタリギヤ14に対応する位置に複数の支持シャフト16aが立設されており、ここにプラネタリギヤ14が回転自在に支持されている。また、キャリアプレート16の径方向中央には、出力軸4がセレーション係合により噛合されている。
 内歯リングギヤ15は、トッププレート12のアーマチュアコア58側の内周面に一体成形されている。トッププレート12の内周面における径方向中央には、滑り軸受12aが設けられている。滑り軸受12aは、回転軸52と同軸上に配置されている出力軸4における回転軸52側の一端104aを回転自在に支持している。
(ギヤハウジング)
 また、トッププレート12には、有底筒状のギヤハウジング17の開口部17aが外嵌固定されている。ギヤハウジング17は、アルミダイキャストにより形成されたものである。ギヤハウジング17には、出力軸4、クラッチ機構5、ピニオン機構70、電磁装置9等が内装されている。また、ギヤハウジング17は、不図示のエンジンにスタータ1を固定する役割を有している。
 ギヤハウジング17の開口部17a側の外周面には、軸方向に沿うように雌ネジ部17bが刻設されている。また、モータヨーク53のギヤハウジング17とは反対側端に配置されたエンドプレート55には、雌ネジ部17bに対応する位置にボルト孔55aが形成されている。このボルト孔55aにボルト95を挿入し、雌ネジ部17bにボルト95を螺入することによって、モータ部3とギヤハウジング17とが一体化される。
 ギヤハウジング17の軸方向略中央には、内壁に、後述するクラッチアウタ18のモータ部3側への変位を規制するリング状のストッパ94が設けられている。このストッパ94は、樹脂やゴム等により形成され、クラッチアウタ18が当接した際の衝撃を緩和できる。
 ギヤハウジング17の底部17cには、出力軸4と同軸上に断面略円形状の軸受凹部47が形成されている。軸受凹部47には、滑り軸受17dが圧入固定されている。滑り軸受17dは、出力軸4における回転軸52とは反対側の他端104bを回転自在に支持するためのラジアル軸受である。滑り軸受17dには、所望の基油からなる潤滑油が含浸されており、その内周面に挿入される出力軸4を円滑に摺接させることができる。
 また、軸受凹部47の底部には、出力軸4のスラスト荷重を受けるスラストプレート50が設けられている。
 出力軸4の一端104aには、回転軸52における出力軸4側の端部52aを挿入可能な凹部4aが形成されている。凹部4aの内周面には、滑り軸受4bが圧入されている。滑り軸受4bにより、出力軸4と回転軸52とが相対回転可能に連結される。また、出力軸4の軸方向略中央には、ヘリカルスプライン19が形成されている。ヘリカルスプライン19には、後述するクラッチ機構5のクラッチアウタ18がヘリカル噛合されている。
(クラッチ機構)
 図3は、図1のクラッチ機構5及びピニオン機構70に対応する箇所を拡大した図である。
 図1、図3に示すように、クラッチ機構5は、略有底筒状のクラッチアウタ18と、このクラッチアウタ18と同心円状に形成されたクラッチインナ22と、クラッチアウタ18の周壁18aとクラッチインナ22の周壁22aとの間に配置された円柱状のクラッチローラ111、及びコイルスプリング112と、クラッチアウタ18の開口部18b側に配置されたスラストプレート113と、このスラストプレート113とクラッチアウタ18とを外側から覆うクラッチカバー114と、を備えている。
 クラッチアウタ18の底壁18cには、径方向中央にスリーブ18dがモータ部3側に向かって突出形成されている。スリーブ18dは、クラッチアウタ18の周壁18aよりも縮径形成され、出力軸4に外嵌されている。スリーブ18dの内周面には、出力軸4のヘリカルスプライン19に噛合うヘリカルスプライン18eが形成されている。
 また、クラッチアウタ18の底壁18cには、内周面に、スリーブ18dとの接続部に段差部18fが形成されている。この段差部18fには、後述の移動規制部20が当接される。さらに、クラッチアウタ18の周壁18aには、内周面に、複数の凹部115が周方向に等間隔で形成されている。この凹部115に、クラッチローラ111、及びコイルスプリング112が収納されている。
 クラッチアウタ18の開口部18b側に配置されたスラストプレート113は、クラッチローラ111やコイルスプリング112にクラッチアウタ18からの抜け方向のスラスト荷重がかかった際、このスラスト荷重を受けてクラッチローラ111やコイルスプリング112の抜けを防止する。
 スラストプレート113は、クラッチインナ22の周壁22aを取り囲むように、軸方向からみて略円環状に形成されている。
 このように形成されたスラストプレート113と、クラッチアウタ18とを、クラッチカバー114が外側から覆っている。これにより、クラッチアウタ18、クラッチローラ111、コイルスプリング112、及びスラストプレート113が一体化される。
 クラッチインナ22は、クラッチアウタ18のスリーブ18dよりも拡径形成されている。クラッチインナ22と出力軸4との間には空隙が形成されており、この空隙にリターンスプリング21が挿入されている。
 クラッチインナ22のスラストプレート113よりもモータ部3とは反対側には、外周面が段差により縮径された縮径部22bが一体成形されている。この縮径部22bの段差面に、スラストプレート113が当接する。また、クラッチアウタ18の底壁18cに、クラッチインナ22の縮径部22bとは反対側の端部が当接する。これにより、スラストプレート113とクラッチアウタ18の底壁18cとで、クラッチインナ22が軸方向で挟持される。このため、クラッチアウタ18とクラッチインナ22の相対位置が決まる。
 また、出力軸4のヘリカルスプライン19よりも一端104a側(図1における左側)には、略リング状の移動規制部20が外嵌されている。移動規制部20は、サークリップ20aによって軸方向一方側への移動が規制されている。
 移動規制部20の外径は、クラッチアウタ18の段差部18fに当接可能な大きさに設定されている。これにより、クラッチ機構5がモータ部3とは反対側にスライド移動した際、クラッチアウタ18のスリーブ18dと移動規制部20とが干渉する。これにより、クラッチ機構5のスライド移動量が規制される。
 出力軸4に挿入されているリターンスプリング21は、移動規制部20とクラッチアウタ18のスリーブ18dとの間で圧縮変形されている。これにより、クラッチアウタ18は、常時モータ部3側へ向かって押し戻されるように付勢される。
 このように構成されたクラッチ機構5には、クラッチインナ22の先端に、ピニオン機構70が一体的に設けられている。
 このような構成のもと、クラッチ機構5は、クラッチアウタ18側からの回転力はクラッチインナ22に動力を伝達するが、クラッチインナ22側からの回転力はクラッチアウタ18に伝達しない、いわゆる公知のワンウェイクラッチ機能を有している。すなわち、クラッチアウタ18が正回転すると、クラッチアウタ18とクラッチインナ22とによってクラッチローラ111が挟持される。これによって生じる摺動摩擦により、クラッチアウタ18とクラッチインナ22とが共回りする。
 これに対し、クラッチインナ22が逆転すると、クラッチインナ22に連れてクラッチローラ111がコイルスプリング112を押しつぶして移動する。これにより、クラッチローラ111がフリーで回転する状態になり、クラッチアウタ18にクラッチインナ22の回転が伝達されてしまうことが防止される。そして、エンジン始動時に、クラッチアウタ18よりもクラッチインナ22の方が速くなるオーバーラン状態になった際、不図示のエンジンのリングギヤ23側からの回転力を遮断する。
 また、クラッチ機構5は、クラッチアウタ18とクラッチインナ22との間に生じるトルク差、及び回転速度差が所定値以内の場合、互いに回転力を伝達する一方、トルク差及び回転速度差が所定値を越えた場合、回転力の伝達が遮断される、いわゆるトルクリミッタ機能も備えている。
(ピニオン機構)
 ピニオン機構70は、クラッチインナ22の先端に一体成形された筒状のピニオンインナ71を有している。ピニオンインナ71の内周面には、軸方向両側にそれぞれ出力軸4にピニオンインナ71を摺動可能に支持するための2つの滑り軸受72が設けられている。
 ここで、ピニオンインナ71からクラッチインナ22に渡って、その外周面は段差により徐々に拡径するように形成されている。すなわち、ピニオンインナ71は、一方側(図3における左側)に配置された第1筒部171と、この第1筒部171のクラッチインナ22側に一体成形され、外径が第1筒部171の外径よりも大きく設定された第2筒部172とにより構成されている。第2筒部172の外径は、クラッチインナ22の縮径部22bの外径と同一に設定されている。すなわち、第2筒部172の外周面と縮径部22bの外周面とは滑らかに接続されている。
 また、第1筒部171の外周面には、ヘリカルスプライン73が形成されている。このヘリカルスプライン73に、エンジン(不図示)のリングギヤ23に噛合可能なピニオンギヤ74がヘリカルスプライン嵌合されている。
 ピニオンギヤ74の内周面には、先端側(図3における左側)に、ヘリカルスプライン73に噛合うヘリカルスプライン74aが形成されている。これにより、ピニオンギヤ74は、ピニオンインナ71上を僅かに回転しながらスライド移動可能になる。ピニオンギヤ74の歯は、ヘリカル歯とされている。
 さらに、ピニオンギヤ74の内周面には、ヘリカルスプライン74aよりもクラッチ機構5側に、段差により拡径された拡径部75が形成されている。この拡径部75により、ピニオンインナ71の第1筒部171とピニオンギヤ74との間に収納部76が形成される。収納部76のクラッチ機構5側に形成されている開口部は、ピニオンインナ71の第2筒部172によって閉塞された状態になっている。
 すなわち、ピニオンギヤ74は、先端側(図1、図3における左側)が第1筒部171に摺動可能に支持されているとともに、基端側(クラッチ機構5側、図1、図3における右側)が第2筒部172に摺動可能に支持されている。これにより、ピニオンギヤ74は、ピニオンインナ71に対して大きくがたつくことなく軸方向にスライド移動する。
 収納部76には、第1筒部171の外周面を取り囲むように形成されたピニオンスプリング11が収納されている。収納部76にピニオンスプリング11が収納された状態において、ピニオンスプリング11は、ピニオンギヤ74に形成された拡径部75の段差面75aと、ピニオンインナ71の第2筒部172の端面172aとにより圧縮変形されている。これにより、ピニオンギヤ74は、ピニオンインナ71に対してリングギヤ23側に向かって付勢される。
 また、ピニオンインナ71の一方側(図3における左側)の外周面には、止め輪77が設けられている。これにより、ピニオンインナ71に対して出力軸4の一方側にピニオンギヤ74が抜けてしまうことを防止できる。
 一方、リングギヤ23の歯も、ヘリカル歯とされている。ここで、リングギヤ23とピニオンギヤ74との歯のねじれ方向は、ピニオンギヤ74がリングギヤ23を駆動する状態、つまり、リングギヤ23がピニオンギヤ74よりも高速回転しようとしている状態でピニオンギヤ74に飛び込み方向(図1、図3における左方向)のスラスト荷重が作用するように設定されている。これにより、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが噛合う際、ピニオンギヤ74に、リングギヤ23側に押し込まれる力が作用する。
(電磁装置)
 ギヤハウジング17の内周面には、クラッチ機構5よりもモータ部3側に、電磁装置9を構成するヨーク25が内嵌固定されている。ヨーク25は磁性材からなる有底筒状に形成されており、底部25aの径方向中央の大部分が大きく開口されている。また、ヨーク25の底部25aとは反対側端には、磁性材からなる円環状のプランジャホルダ26が設けられている。
 これらヨーク25、及びプランジャホルダ26によって径方向内側に形成される収納凹部25bに、略円筒状に形成された励磁コイル24が収納されている。励磁コイル24は、コネクタを介してイグニションスイッチ(いずれも不図示)に電気的に接続されている。
 励磁コイル24の内周面と出力軸4の外周面との間には、プランジャ機構37が励磁コイル24に対して軸方向にスライド移動可能に設けられている。
 プランジャ機構37は、出力軸4の外周面を取り囲むように略円筒状に設けられたギヤプランジャ80と、ギヤプランジャ80と励磁コイル24の内周面との間に配置され、磁性材で形成された略円筒状のスイッチプランジャ27と、を備えている。これらギヤプランジャ80とスイッチプランジャ27とは、互いに同心円状に設けられ、軸方向に相対移動可能に設けられている。
 ギヤプランジャ80は、径方向内側に配置されたプランジャインナ81と、径方向外側に配置されたプランジャアウタ85と、プランジャインナ81とプランジャアウタ85との間に配置されるプランジャスプリング91と、を備えている。
 プランジャインナ81は、樹脂等により略円筒状に形成されている。プランジャインナ81の内径は、出力軸4に外挿可能なように、出力軸4の外径よりも若干大きく形成されている。これにより、プランジャインナ81は、出力軸4に対して軸方向にスライド移動可能に設けられている。
 プランジャインナ81のクラッチ機構5側の端部81aには、径方向外側に張り出した外フランジ部82が一体成形されている。そして、プランジャインナ81がクラッチ機構5側にスライド移動したとき、プランジャインナ81の端部81aがクラッチアウタ18のスリーブ18dに当接する。これにより、クラッチ機構5及びピニオン機構70を、リングギヤ23側にスライド移動させる。
 一方、プランジャインナ81のモータ部3側の端部81bには、径方向外側に向かって突出する爪部83が周方向に複数個所設けられている。また、プランジャインナ81には、爪部83のクラッチ機構5側に、周方向に沿って溝部84が形成されている。
 プランジャアウタ85は、プランジャインナ81と同様に樹脂等により略円筒状に形成されている。プランジャアウタ85の内径は、プランジャインナ81の外フランジ部82の外径よりも若干大きく設定されており、プランジャインナ81に外挿されている。
 プランジャアウタ85のモータ部3側の端部85aには、径方向内側に張り出した内フランジ部86が一体成形されている。内フランジ部86の内径は、プランジャインナ81の爪部83の外径よりも小さく、かつプランジャインナ81の溝部84の底部の外径よりも大きくなるように設定されている。そして、プランジャインナ81の溝部84内にプランジャアウタ85の内フランジ部86を配置することで、プランジャインナ81とプランジャアウタ85とが一体化される。
 また、プランジャアウタ85の内フランジ部86の厚さは、プランジャインナ81の溝部84の幅よりも薄く設定されている。これにより、プランジャアウタ85の内フランジ部86とプランジャインナ81の溝部84との間に、クリアランスが設けられる。したがって、プランジャインナ81及びプランジャアウタ85は、プランジャアウタ85の内フランジ部86とプランジャインナ81の溝部84とのクリアランス分だけ、軸方向に相対的にスライド移動可能となる。
 また、プランジャアウタ85のモータ部3側の端部85aには、径方向外側に張り出した外フランジ部87が一体成形されている。外フランジ部87は、リンクプランジャ28の内フランジ部28bと当接する当接部として機能している。
 また、プランジャアウタ85の外周面には、外フランジ部87のクラッチ機構5側に、リング状の鉄心88が設けられている。鉄心88は、例えば樹脂モールドにより、プランジャアウタ85と一体成形されている。鉄心88は、励磁コイル24に通電(請求項における第2通電)が行われた際に発生する磁束により吸引される。
 プランジャインナ81の外フランジ部82と、プランジャアウタ85の内フランジ部86との間には、収納部90が形成されている。収納部90には、プランジャインナ81の外周面を取り囲むように形成されたプランジャスプリング91が収納されている。
 プランジャスプリング91は、収納部90に収納された状態で、プランジャインナ81の外フランジ部82と、プランジャアウタ85の内フランジ部86とにより圧縮変形させられている。そして、プランジャインナ81はクラッチ機構5側に向かって、プランジャアウタ85はモータ部3側に向かって、それぞれ付勢された状態となっている。
 また、スタータ1の静止状態(図1、図3における中心線より上側の状態)では、プランジャインナ81のクラッチ機構5側の端部81aと、クラッチアウタ18のスリーブ18dの端部は、接触しないようになっている。そして、クラッチアウタ18は、リターンスプリング21の付勢力によって、ストッパ94に押し付けられる。これにより、スタータ1の静止状態では、プランジャスプリング91の付勢力によって、クラッチ機構5を押出さない、つまり、ピニオン機構70を不用意に押出さないようになる。
 一方、スタータ1の通電状態(図1、図3における中心線より下側の状態)では、ギヤプランジャ80がクラッチ機構5側に最大変位したとき、プランジャインナ81のクラッチ機構5側の端部81aは、常にクラッチアウタ18のスリーブ18dと当接した状態になる。すなわち、プランジャスプリング91は、クラッチ機構5とギヤプランジャ80との間に軸方向の空隙が形成されてしまうことを防止し、クラッチ機構5のガタつきを吸収するように構成されている。
 励磁コイル24が収納される収納凹部25bを構成するプランジャホルダ26と、スイッチプランジャ27と、の間には、スイッチリターンスプリング27aが設けられている。このスイッチリターンスプリング27aは、板ばね材により形成されている。スイッチリターンスプリング27aは、プランジャホルダ26に対してスイッチプランジャ27をモータ部3側(図1における右側)に付勢する。
 また、クラッチ機構5のクラッチアウタ18は、リターンスプリング21によりギヤプランジャ80側に向かって付勢されている。したがって、スタータ1の静止状態(図1、図3における中心線より上側)において、クラッチ機構5は、ギヤプランジャ80及びリンクプランジャ28の内フランジ部28bを介して、スイッチプランジャ27をモータ部3側に押圧している。
 スイッチプランジャ27のモータ部3側端には、径方向外側に張り出す外フランジ部29が一体成形されている。また、スイッチプランジャ27のモータ部3側には、内周面に略円筒状のリンクプランジャ28が圧入固定されている。
 リンクプランジャ28は、外周面がスイッチプランジャ27の内周面に圧入された略円筒状の筒部28aと、筒部28aのクラッチ機構5側端から径方向内側に向かって屈曲形成された内フランジ部28bと、筒部28aのモータ部3側端から径方向外側に向かって屈曲形成された外フランジ部28cと、を備えている。
 内フランジ部28bは、ギヤプランジャ80と当接、離間される。これにより、スイッチプランジャ27がリングギヤ23側へ向かって移動する際、初期的にギヤプランジャ80をリングギヤ23側に向かって押圧する。
 一方、外フランジ部28cは、スイッチプランジャ27の外フランジ部29との所定間隔をあけて配置されている。このため、リンクプランジャ28の外フランジ部28c、筒部28a、及びスイッチプランジャ27の外フランジ部29により、環状のシフトレバー保持凹部31が形成される。このシフトレバー保持凹部31に、シフトレバー120の一端が保持されている。
 図4は、電磁装置9、及び接点機構7の一部の構成を示す斜視図である。
 図1、図4に示すように、シフトレバー120は、スイッチプランジャ27の移動を接点機構7に伝達する。シフトレバー120は、径方向に沿って延びるレバー本体121と、レバー本体121のスイッチプランジャ27側端に一体成形されているプランジャ保持部122と、レバー本体121のプランジャ保持部122とは反対側端に一体成形されているシャフト保持部123と、により構成されている。
 レバー本体121は、断面略矩形状に形成されている。レバー本体121の長手方向略中央には、対向する2つの側面121aに、円柱状の支持凸部121bが突出形成されている。これら支持凸部121bは、トッププレート12のモータ部3とは反対側の外面に設けられたシフトホルダ124に、回転自在に保持されている。
 シフトホルダ124は、トッププレート12に固定される固定部125と、固定部125からレバー本体121側に向かって突出形成された2つの支持アーム126と、が一体成形されたものである。2つの支持アーム126の間隔は、レバー本体121の2つの側面121aの幅とほぼ同等か若干広くなる程度に設定されている。また、2つの支持アーム126には、支持凸部121bに対応する位置に、この支持凸部121bを挿入可能な貫通孔126aが形成されている。この貫通孔126aに支持凸部121bが挿入されることにより、シフトホルダ124は、レバー本体121を、支持凸部121bを中心に回転自在に支持する。
 レバー本体121のスイッチプランジャ27側端に一体成形されたプランジャ保持部122は、シフトレバー保持凹部31の底面に沿うように延びる2つのアーム部122aを有しており、二又状に形成されている。2つのアーム部122aは、それぞれシフトレバー保持凹部31の約1/4周分延出されている。このため、プランジャ保持部122は、シフトレバー保持凹部31の約半周分に渡って延在された形になる。各アーム部122aは、軸方向の幅がそれぞれ先端に向かうに従って先細りとなるように形成されている。各アーム部122aの根本における軸方向の幅は、シフトレバー保持凹部31の溝幅とほぼ同等か若干小さくなる程度に形成されている。
 また、各アーム部122aの先端には、径方向からみて略円形の支点部122bが形成されている。支点部122bの直径は、シフトレバー保持凹部31の溝幅とほぼ同等に設定されている。
 このような構成のもと、シフトレバー120は、各アーム部122aの軸方向の幅が、シフトレバー保持凹部31の溝幅よりも小さい分、支点部122bを支点にして、シフトレバー保持凹部31内で僅かに揺動可能である。
 一方、レバー本体121のプランジャ保持部122とは反対側端に一体成形されたシャフト保持部123は、レバー本体121の延在方向に沿って延出形成された2つのアーム部123aを有している。2つのアーム部123aの間に、接点機構7を構成するスイッチシャフト30が介在されている。
(接点機構)
 図5は、図1の接点機構7に対応する箇所を拡大した図である。図6は、接点機構7の斜視図である。
 図1、図4、図5、図6に示すように、接点機構7は、ギヤハウジング17の外周面で、かつ開口部17a寄りに設けられた略有底筒状の接点ハウジング127を有している。この接点ハウジング127内に、スイッチシャフト30が収納されている。
 接点ハウジング127は、開口部127aをモータ部3側(図1、図5における右側)に向けて配置されている。開口部127aは、後述のコンタクトカバー136に連通するコンタクトカバー側連通部128とされている。また、開口部127aの内周面には、段差により拡径された嵌合部127cが形成されている。この嵌合部127cには、後述のコンタクトヨーク137が嵌合される。
 接点ハウジング127の周壁には、ギヤハウジング17に接触する箇所に、接点ハウジング127内とギヤハウジング17内とを連通するギヤハウジング側連通部129が形成されている。ギヤハウジング側連通部129は大きく開口されており、開口部127aとも連通している。
 ギヤハウジング17の開口部17aに内嵌固定されているトッププレート12には、ギヤハウジング側連通部129に嵌る略直方体状の固定部12bが、径方向外側に向かって突出形成されている。この固定部12bに、シフトホルダ124が固定されている。すなわち、シフトホルダ124は、ギヤハウジング側連通部129上に位置している。また、シフトホルダ124に回転自在に支持されたシフトレバー120は、ギヤハウジング側連通部129を介して、ギヤハウジング17内と接点ハウジング127内に介在されている。
 接点ハウジング127の底部127bには、滑り軸受130が設けられている。この滑り軸受130に、スイッチシャフト30の端部が回転自在、かつスライド移動自在に支持されている。
 スイッチシャフト30は、金属製のシャフト本体30aと、シャフト本体30aから接点ハウジング127の底部127bに向かって突出し、シャフト本体30aよりも若干縮径形成された金属製の縮径部30bと、シャフト本体30aの縮径部30bとは反対側端から突出し、シャフト本体30aよりも縮径形成された樹脂製の樹脂部30cと、が一体成形されたものである。
 シャフト本体30aの縮径部30b側端には、径方向外側に張り出す外フランジ部35が一体成形されている。この外フランジ部35は、後述のスイッチシャフトスプリング158の移動を規制する。
 接点ハウジング127の底部127bに設けられた滑り軸受130には、縮径部30bのシャフト本体30aとは反対側の先端が、回転自在、かつスライド移動自在に支持されている。
 縮径部30bのシャフト本体30a側には、縮径部30bよりもさらに段差により縮径された括れ部132が形成されている。この括れ部132が、シフトレバー120のシャフト保持部123を構成する2つのアーム部123aの間に挿入される。このため、支持凸部121bを中心にシフトレバー120が回動し、シャフト保持部123が移動すると、この移動に伴い、スイッチシャフト30もスライド移動する。
 また、スイッチシャフト30の括れ部132の軸方向の溝幅は、各アーム部123aの軸方向の幅よりもやや大きく設定されている。このため、スイッチシャフト30に対するシフトレバー120の傾きが所定の範囲で許容される。
 さらに、括れ部132には、括れ部132の中心軸を挟んで対向する2つの平面取り部132aが形成されている。この平面取り部132aが2つのアーム部123aに挟持されるように、これら2つのアーム部123a間に括れ部132が挿入されている。このため、スイッチシャフト30がこのスイッチシャフト30の中心軸回りに回転してしまうことが防止される。
 スイッチシャフト30の樹脂部30cは、接点ハウジング127の開口部127aを介して接点ハウジング127から突出されている。樹脂部30cのシャフト本体30aとは反対側の先端30dには、先細りとなるように平面取り部131が形成されている。また、樹脂部30cには、略円板状の可動接点板8が樹脂部30c上をスライド移動可能に挿入されている。樹脂部30cの平面取り部131の根本(シャフト本体30a側)には、止め輪134が設けられている。この止め輪134により、樹脂部30cからの可動接点板8の抜けが防止される。
 また、樹脂部30cには、この樹脂部30cの周囲を取り囲むようにコイルスプリング135が設けられている。コイルスプリング135は、両端がシャフト本体30aの端面と可動接点板8の端面とに当接されている。そして、コイルスプリング135は、シャフト本体30aの端面と可動接点板8との端面との間で、若干圧縮変形された状態で設けられている。このため、可動接点板8は、コイルスプリング135により、常時止め輪134側に向かって付勢されている。
 つまり、可動接点板8は、スイッチシャフト30の樹脂部30cに対して軸方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられているとともに、コイルスプリング135によって浮動的に支持されている。可動接点板8は、樹脂部30cに支持されているので、この樹脂部30cにより、シャフト本体30aと絶縁された形になる。また、可動接点板8は、スイッチシャフト30のスライド移動に伴い、後述のコンタクトカバー136に設けられた固定接点160に対し、接近、離間する。
 図7は、接点機構7の一部を拡大した断面斜視図である。
 図5、図7に示すように、コンタクトカバー136は、接点ハウジング127の開口部127aを閉塞するように、略有底筒状に形成されている。コンタクトカバー136は、開口部136aを、接点ハウジング127の開口部127a側に向けて配置されている。コンタクトカバー136の開口部136a側は、外周面が拡径形成されてヨーク装着部154とされている。このヨーク装着部154に、コンタクトヨーク137が装着される。そして、このコンタクトヨーク137を介し、接点ハウジング127にコンタクトカバー136が固定される。
 コンタクトヨーク137は、コンタクトカバー136のヨーク装着部154を覆う外周部138と、外周部138の接点ハウジング127側端から径方向内側に屈曲延出された内フランジ部139と、内フランジ部139の内周縁から接点ハウジング127側に向かって突出する略円筒状の嵌合部140と、により構成されている。
 外周部138の内フランジ部139とは反対側の周縁には、カシメ部138aが形成されている。一方、コンタクトカバー136のヨーク装着部154には、カシメ部138aに対応する位置に、傾斜部154aが形成されている。傾斜部154aは、コンタクトカバー136の開口部136aから離間するに従って徐々に縮径するように形成されている。このような傾斜部154aに、コンタクトヨーク137のカシメ部138aを加締めることにより、コンタクトカバー136とコンタクトヨーク137とが一体化される。
 内フランジ部139は、軸方向からみて略円環状に形成されている。内フランジ部139は、接点ハウジング127の開口部127a側の端部と、コンタクトカバー136の開口部136aとの端部とで挟持された形になる。内フランジ部139の一部は、接点ハウジング127の径方向外側に露出された露出部139aとされている。露出部139aは、接点ハウジング127を挟んで両側に1つずつ形成されている。これら露出部139aには、接点ハウジング127側に向かって突出する雄ネジ部139bが設けられている。
 接点ハウジング127の外周面には、雄ネジ部139bに対応する位置に、固定台141が径方向外側に向かって突出形成されている。固定台141には、雄ネジ部139bを挿通可能な貫通孔141aが形成されている。この貫通孔141aを介し、雄ネジ部139bの先端が、固定台141のコンタクトカバー136とは反対側に突出されている。この突出した雄ネジ部139bの先端には、ナット142が螺合されている。これにより、接点ハウジング127に、コンタクトヨーク137を介してコンタクトカバー136が締結固定される。
 嵌合部140は、外周面が接点ハウジング127の嵌合部127cに嵌合されている。このため、嵌合部140を介して接点ハウジング127内とコンタクトカバー136内とが連通されている。換言すれば、接点ハウジング127の開口部127a(コンタクトカバー側連通部128)は、接点ハウジング127内とコンタクトカバー136とを連通している。
 コンタクトカバー136の開口部136aの内周縁には、段差部136cを介して拡径された拡径部136bが形成されている。この拡径部136bに、略円板状のオイルシール143が設けられている。
 オイルシール143は、コンタクトヨーク137の嵌合部140(接点ハウジング127の開口部127a)を閉塞するように設けられている。具体的には、オイルシール143は、略円板状の金属ベース144と、金属ベース144の接点ハウジング127側の全面を被覆するシール本体145と、を備えている。
 金属ベース144には、外周部に接点ハウジング127側に向かって屈曲されてなる略円筒状の嵌合部146が形成されている。嵌合部146の外径は、コンタクトカバー136の拡径部136bの内径よりも小さく設定されている。このため、嵌合部146とコンタクトカバー136の拡径部136bとの間に、第1間隙K1が形成される。
 また、金属ベース144の径方向略中央には、スイッチシャフト30のシャフト本体30aを挿通可能な貫通孔144aが形成されている。貫通孔144aの孔径は、シャフト本体30aの軸径よりも大きく設定されている。このため、貫通孔144aの内周縁とシャフト本体30aとの間に、第2間隙K2が形成される。
 シール本体145は、弾性を有する。シール本体145は、金属ベース144の接点ハウジング127とは反対側の面を被覆するように軸方向からみて略円環状に形成された円環部151と、円環部151の外周面から第1間隙K1を埋めるように突出形成された略円筒状の圧入部152と、円環部151の内周縁から第2間隙部K2を埋めるように突出形成された略円筒状の軸受部153と、により構成されている。
 圧入部152は、金属ベース144の嵌合部146とコンタクトカバー136の拡径部136bとにより、径方向に圧縮されている。つまり、圧入部152は、コンタクトカバー136の拡径部136bによって径方向内側に向かって押圧されている。また、圧入部152は、拡径部136bの段差部136cにより接点ハウジング127から離間する方向に向かう移動が規制されている。
 軸受部153は、スイッチシャフト30のシャフト本体30aにおける樹脂部30c側の端部を、回転自在、かつスライド移動自在に支持する。軸受部153の内周面には、全周に渡って形成された環状の凸条部155が軸方向に2つ並んで設けられている。これら凸条部155の先端が、僅かに圧縮変形されながらスイッチシャフト30のシャフト本体30aに摺接される。
 コンタクトカバー136の開口部136a側の端部とコンタクトヨーク137の内フランジ部139との間には、略円板状のスプリング押さえ156が設けられている。スプリング押さえ156は、コンタクトカバー136の開口部136a側の端部とコンタクトヨーク137の内フランジ部139とにより挟持されている。スプリング押さえ156の径方向中央には、スイッチシャフト30のシャフト本体30aを挿通可能な略円筒状の円筒部157が接点ハウジング127側に向かって屈曲形成されている。円筒部157の内径は、シャフト本体30aの軸径よりも十分大きく設定されている。
 スプリング押さえ156とシャフト本体30aの外フランジ部35との間には、シャフト本体30aの周囲を取り囲むように螺旋状に形成されたスイッチシャフトスプリング158が設けられている。スイッチシャフトスプリング158のスプリング押さえ156側の端部158aは、このスプリング押さえ156の円筒部157の外周面を取り囲んだ形になる。このため、円筒部157によって、スイッチシャフトスプリング158の端部158aの径方向へのずれが規制される。
 また、スイッチシャフトスプリング158は、スプリング押さえ156とシャフト本体30aの外フランジ部35との間で僅かに圧縮された状態で配置されている。このため、スイッチシャフトスプリング158によって、スイッチシャフト30には、常時接点ハウジング127の底部127b側に向かう力(後述の固定接点160から離間する方向に向かう力)が付勢されている。
 コンタクトカバー136の底部136dには、電源端子161及びモータ端子162の2つの端子161,162からなる固定接点160が固定されている。
 電源端子161は、略円柱状の電源端子本体161aと、電源端子本体161aの一端に一体成形されている第1固定接点板161bと、電源端子本体161aの第1固定接点板161bとは反対側端に一体成形されている雄ネジ部161cと、により構成されている。第1固定接点板161bは、軸方向からみて略半円状に形成されており、平面取り部161dを有している。
 モータ端子162の構成も電源端子161の構成と基本的には同様である。すなわち、モータ端子162は、略円柱状の電源端子本体162aと、電源端子本体162aの一端に一体成形されている板状の第2固定接点板162bと、電源端子本体162aの第2固定接点板162bとは反対側端に一体成形されている雄ネジ部162cと、により構成されている。第2固定接点板162bは、軸方向からみて略半円状に形成されており、平面取り部162dを有している。
 コンタクトカバー136の底部136dには、軸方向に貫通する電源端子挿通孔163、及びモータ端子挿通孔164の2つの挿通孔163,164が径方向に並んで形成されている。電源端子161は、コンタクトカバー136の開口部136a側から雄ネジ部161cを電源端子挿通孔163に向け、この電源端子挿通孔163に挿入されている。そして、電源端子161は、コンタクトカバー136の底部136dに第1固定接点板161bが当接するまで電源端子挿通孔163に挿入される。電源端子挿通孔163に電源端子161が完全に挿入された状態では、電源端子161の雄ネジ部161cの根本寄りから先端に至る箇所が、コンタクトカバー136の底部136dから突出されている。
 電源端子挿通孔163には、コンタクトカバー136の開口部136aとは反対側に、段差により拡径された拡径部163aが形成されている。この拡径部163aに、Oリング165とフランジワッシャ166とが装着されている。Oリング165により、電源端子挿通孔163と電源端子161との間がシールされる。
 フランジワッシャ166は、軸方向に沿う断面が略L字状に形成された円環状のワッシャである。すなわち、フランジワッシャ166は、拡径部163aに挿入される略円筒状の嵌合部166aと、嵌合部166aにおけるコンタクトカバー136とは反対側端から径方向外側に屈曲延出される外フランジ部166bと、が一体成形されたものである。外フランジ部166bは、コンタクトカバー136の底部136dの外面に当接されている。
 電源端子161の雄ネジ部161cには、フランジワッシャ166の外フランジ部166dの上に、先端側から第1ナット167、平ワッシャ168、第2ナット169の順に装着されている。第1ナット167は、フランジワッシャ166と協働してコンタクトカバー136に電源端子161を締結固定する。また、第1ナット167、及びフランジワッシャ166は、平ワッシャ168、及び第2ナット169と協働して、コンタクトカバー136に、ターミナルコネクタ180を固定する。
 ターミナルコネクタ180は、不図示の外部電源から延びる外部コネクタ(不図示)を嵌着させる。ターミナルコネクタ180は、第1ナット167、フランジワッシャ166、平ワッシャ168、及び第2ナット169の周囲を取り囲むように略円筒状に形成されている。ターミナルコネクタ180の内周面には、フランジワッシャ166の外フランジ部166bと平ワッシャ168との間に対応する位置に、径方向内側に向かって突出する内フランジ部180aが一体成形されている。この内フランジ部180aを、フランジワッシャ166の外フランジ部166bと平ワッシャ168とで挟持している。このため、コンタクトカバー136に対するターミナルコネクタ180の抜けが規制され、コンタクトカバー136にターミナルコネクタ180が固定される。
 モータ端子162は、コンタクトカバー136の開口部136a側から雄ネジ部162cをモータ端子挿通孔164に向け、このモータ端子挿通孔164に挿入されている。そして、モータ端子162は、コンタクトカバー136の底部136dに第2固定接点板162bが当接するまでモータ端子挿通孔164に挿入される。モータ端子挿通孔164にモータ端子162が完全に挿入された状態では、モータ端子162の雄ネジ部162cの根本寄りから先端に至る箇所が、コンタクトカバー136の底部136dから突出されている。
 モータ端子挿通孔164には、コンタクトカバー136の開口部136aとは反対側に、段差により拡径された拡径部164aが形成されている。この拡径部164aに、Oリング181とフランジワッシャ182とが装着されている。Oリング181により、モータ端子挿通孔164とモータ端子162との間がシールされる。
 フランジワッシャ182は、軸方向に沿う断面が略L字状に形成された円環状のワッシャである。すなわち、フランジワッシャ182は、拡径部164aに挿入される略円筒状の嵌合部182aと、嵌合部182aにおけるコンタクトカバー136とは反対側端から径方向外側に屈曲延出される外フランジ部182bと、が一体成形されたものである。外フランジ部182bは、コンタクトカバー136の底部136dの外面に当接されている。
 モータ端子162の雄ネジ部162cには、フランジワッシャ182の外フランジ部182dの上からフランジナット183が装着されている。フランジナット183は、フランジ部183aがフランジワッシャ182の外フランジ部182dに当接するように装着されている。このように、フランジワッシャ182を装着することにより、コンタクトカバー136にモータ端子162が締結固定される。
 このような構成のもと、可動接点板8は、スイッチシャフト30のスライド移動に伴い、第1固定接点板161b、及び第2固定接点板162bに対し、当接、離間される。第1固定接点板161b、及び第2固定接点板162bは、スイッチシャフト30の樹脂部30cの先端との干渉を避けるために、各々平面取り部161d,162dがスイッチシャフト30を挟んで対向する向きに配置されている。第1固定接点板161b、及び第2固定接点板162bに跨るように可動接点板8が当接すると、電源端子161とモータ端子162とが導通される。ここで、モータ端子162には、フランジナット183のフランジ部183aとフランジワッシャ182の外フランジ部182dとの間に、接続端子191が挟持されている。接続端子191は、ブラシホルダユニット33から延びるリード線190の一端に取り付けられている。これにより、ブラシホルダユニット33とモータ端子162とが電気的に接続される。
(ブラシホルダユニット)
 図1、図2に示すように、遊星歯車機構2のモータ部3側には、セパレートプレート193を間に挟んでブラシホルダユニット33が設けられている。セパレートプレート193は、金属製の板状の部材である。セパレートプレート193は、モータヨーク53の開口部53a側端と、ギヤハウジング17の開口部17a側の端部とに挟持されている。セパレートプレート193は、遊星歯車機構2とモータ部3とを隔てる役割を有しているとともに、ギヤハウジング17やモータヨーク53と接触することにより、接地プレートとしての機能も有している(詳細は後述する)。
 ブラシホルダユニット33は、樹脂製のホルダ本体40を有している。ホルダ本体40は、コンミテータ61の周囲を取り囲むように形成されている。ホルダ本体40には、複数(例えば、4つ)のブラシ41が径方向内側に向かって、つまり、コンミテータ61に向かって進退自在に配置されている。
 各ブラシ41のコンミテータ61とは反対側の基端側には、ブラシスプリング42が設けられている。このブラシスプリング42によって、各ブラシ41がコンミテータ61側に向かって付勢される。これにより、各ブラシ41の先端が、コンミテータ61のセグメント62に摺接する。
 各ブラシ41は、陽極側ブラシと陰極側ブラシとにより構成されている。これらのうち、陽極側ブラシにピグテール43の一端が接続されている。ピグテール43の他端に、リード線190の接続端子191とは反対側の他端が接続されている。リード線190は、モータヨーク53に設けられたグロメット44を介してモータヨーク53の内外に引き回されている。
 このような構成のもと、電源端子161の第1固定接点板161bとモータ端子162の第2固定接点板162bとに跨るように可動接点板8が当接すると、電源端子161、可動接点板8、モータ端子162、接続端子191、リード線190、及びピグテール43を介してブラシ41のうちの陽極側ブラシに電圧が印加される。さらに、コンミテータ61を介し、コイル59に電流が供給される。
 一方、ブラシ41のうちの陰極側ブラシは、ピグテール(図1、図2では不図示)を介してセパレートプレート193に接続されている。このため、セパレートプレート193、ギヤハウジング17、及び不図示の車体を介して、バッテリの陰極に陰極側ブラシが電気的に接続される。
(スタータの動作)
 次に、図1に基づいて、スタータ1の動作について説明する。
 図1における中心線の上側の状態に示すように、励磁コイル24に電流を供給する前のスタータ1の静止状態にあっては、リターンスプリング21によって付勢されたクラッチアウタ18が、ピニオンギヤ74と一体化されているクラッチインナ22を引っ張った状態でモータ部3側(図1における右側)へ一杯に付勢されている。そして、クラッチ機構5のクラッチアウタ18がストッパ94に当接した位置で停止しており、ピニオンギヤ74とリングギヤ23との噛合いが断たれている。
 また、スタータ1の静止状態では、プランジャインナ81のクラッチ機構5側の端部81aとクラッチアウタ18のスリーブ18dとの間には、僅かにクリアランスが形成されている。このため、リターンスプリング21の付勢力によって、ストッパ94にクラッチアウタ18が押圧される。これにより、スタータ1の静止状態では、プランジャスプリング91の付勢力によって、クラッチ機構5を押圧しない、つまり、不用意にピニオン機構70をリングギヤ23側に押出さないようにすることができる。
 また、スイッチプランジャ27は、スイッチリターンスプリング27aにより押し戻され、モータ部3側(図1における右側)へ一杯に移動している。そして、スイッチプランジャ27と一体化されているリンクプランジャ28の外フランジ部28cが、トッププレート12に当接されている。
 さらに、スイッチプランジャ27とリンクプランジャ28とによりプランジャ保持部122が保持されているシフトレバー120は、支持凸部121bを中心に回動される。このため、シフトレバー120のシャフト保持部123が、固定接点160から離間する方向に向かって、つまり、接点ハウジング127の底部127b側に向かって揺動する。これに伴い、シャフト保持部123に保持されているスイッチシャフト30が、固定接点160から離間する方向に向かってスライド移動する。この結果、固定接点160の第1固定接点板161b及び第2固定接点板162bと可動接点板8とが離間され、電源端子161とモータ端子162とが電気的に接断されている。
 この状態から車両のイグニションスイッチ(不図示)をオンすると、励磁コイル24に電流が供給(請求項における第2通電)されて励磁され、スイッチプランジャ27及びギヤプランジャ80に磁束が通る磁路が形成される。これにより、スイッチプランジャ27及びギヤプランジャ80がリングギヤ23側(図1における左側)へ向かってスライド移動する。
 ここで、スタータ1の静止状態において、スイッチプランジャ27とプランジャホルダ26とのギャップ(軸方向クリアランス)は、ギヤプランジャ80の鉄心88とプランジャホルダ26とのギャップ(軸方向クリアランス)よりも小さく設定されている。このため、スイッチプランジャ27に発生する吸引力は、ギヤプランジャ80に発生する吸引力よりも大きいので、ギヤプランジャ80に先行してスイッチプランジャ27がスライド移動しようとする。
 このとき、スイッチプランジャ27の内周面にリンクプランジャ28が一体的に設けられていることから、リンクプランジャ28の内フランジ部28bがギヤプランジャ80を押圧する。初期的にギヤプランジャ80をリングギヤ23側に向かって押圧することにより、スイッチプランジャ27及びギヤプランジャ80が一体となってリングギヤ23側へ向かってスライド移動する。 
 また、クラッチアウタ18は、スリーブ18dが出力軸4にヘリカルスプライン嵌合されており、スリーブ18dがギヤプランジャ80のプランジャインナ81と当接している。このため、クラッチアウタ18は、スイッチプランジャ27及びギヤプランジャ80がリングギヤ23側へスライド移動すると、出力軸4に対して、ヘリカルスプライン18eの傾斜角度分、若干相対回転しながら押出される。
 また、ピニオン機構70も、クラッチ機構5を介してギヤプランジャ80のスライド移動に連動し、リングギヤ23側へ押出される。さらに、スイッチプランジャ27が吸引されてリングギヤ23側へ向かってスライド移動すると、シフトレバー120が回動され、シャフト保持部123が、固定接点160に接近する方向に向かって揺動する。これに伴い、スイッチシャフト30が固定接点160に接近する方向に向かってスライド移動する。すると、第1固定接点板161bと第2固定接点板162bとに跨るように、可動接点板8が当接する。
 このとき、可動接点板8は、スイッチシャフト30の樹脂部30cに、軸方向に沿って変位可能なように浮動的に支持されているので、コイルスプリング135の押圧力が可動接点板8及び各固定接点板161b,162bに加わることになる。この結果、可動接点板8と各固定接点板161b,162bとの間に適切な接圧がかかり、電源端子161とモータ端子162とが確実に導通される。
 固定接点板34に可動接点板8が接触すると、各ブラシ41のうちの陽極側ブラシにバッテリ(不図示)の電圧が印加され、コンミテータ61のセグメント62を介してコイル59が通電される(請求項における第1通電)。
 すると、アーマチュアコア58に磁界が発生し、この磁界とモータヨーク53に設けられている永久磁石57との間で磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、アーマチュア54が回転し始める。そして、アーマチュア54が回転することにより、アーマチュア54の回転軸52の回転力が遊星歯車機構2を介して出力軸4に伝達され、出力軸4が回転し始める。
 出力軸4が回転し始めることにより、ピニオンギヤ74が回転し始める。さらに、リングギヤ23側に向かってスイッチプランジャ27及びギヤプランジャ80がスライド移動することにより、ピニオンギヤ74が回転しながらリングギヤ23側へ押出される。
 このとき、ピニオンギヤ74とリングギヤ23との噛合わせ位相がずれていると、リングギヤ23にピニオンギヤ74が歯当たりして噛合わない。この場合、ピニオン機構70の収納部76に収納されたピニオンスプリング11が圧縮変形し、ピニオンギヤ74のリングギヤ23に対する歯当たりの衝撃を吸収しつつ、ピニオンギヤ74に、リングギヤ23側に向かう付勢力を付与する。
 すなわち、リングギヤ23にピニオンギヤ74が歯当たりして噛み合いに失敗しても、ピニオンギヤ74は、リングギヤ23に当接したまま、このリングギヤ23側に向かう付勢力が付与された状態で回転し続ける。そして、リングギヤ23との噛合わせ位相が合ったところで、リングギヤ23にピニオンギヤ74が飛び込む。
 このように、リングギヤ23にピニオンギヤ74が歯当たりした状態であっても、スイッチプランジャ27を所定の位置にまで押出すことができるとともに、歯当たりによるリングギヤ23及びピニオンギヤ74の摩耗を抑制でき、スタータ1の耐久性向上を図ることができる。また、ピニオンギヤ74が回転しながらリングギヤ23側へ押出されるので、リングギヤ23にピニオンギヤ74が噛合い易くなる。
 リングギヤ23にピニオンギヤ74が噛合った後、出力軸4の回転速度が上昇すると、出力軸4のヘリカルスプライン19に噛合されたクラッチアウタ18に慣性力が作用する。このとき、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とがヘリカル噛合していることから、ピニオンギヤ74にリングギヤ23の方向(飛び込み方向)へのスラスト力が発生する。このため、このスラスト力によってピニオンギヤ74はヘリカルスプライン19に沿うように、リターンスプリング21の付勢力に抗してリングギヤ23側(図1における左側)へ向かって移動する。
 また、クラッチアウタ18も、慣性力によってヘリカルスプライン19に沿うように、リターンスプリング21の付勢力に抗してリングギヤ23側(図1における左側)へ向かって押し出される。
 このとき、ギヤプランジャ80には、リングギヤ23側へ向かう吸引力が作用している。このため、ギヤプランジャ80は、クラッチアウタ18のスライド移動に連動するように、クラッチアウタ18を押圧しつつリングギヤ23側へ向かってスライド移動する。これにより、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが所定の噛み合い位置で噛合される。
 ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが噛合されると、出力軸4の回転力がピニオンギヤ74を介してリングギヤ23に伝達される。そして、リングギヤ23が不図示のクランクシャフトを回転させてエンジンを始動させる。
 エンジンが始動し、ピニオンギヤ74の回転速度が出力軸4の回転速度を上回ると、クラッチ機構5のワンウェイクラッチ機能が作用してピニオンギヤ74が空転する。また、エンジンが始動に伴って励磁コイル24への通電を停止すると、クラッチアウタ18に対するリターンスプリング21の付勢力により、ピニオンギヤ74がリングギヤ23から離脱するとともに、可動接点板8が固定接点板34から離間してブラシ付き直流モータ51が停止する。これにより、スタータ1の動作が完了する。
 ここで、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とはヘリカル噛合しているため、出力軸4の回転力をピニオンギヤ74からリングギヤ23に伝達すると、ピニオンギヤ74には飛び込み方向(図1における左側)に向かってスラスト荷重がかかる。このため、ピニオンギヤ74とリングギヤ23との噛合いが確実に維持される。
 しかしながら、リングギヤ23にピニオンギヤ74を噛み合わせてエンジンを始動させる途中においては、不図示のクランクシャフトが上死点及び下死点を通過する際にリングギヤの回転速度とピニオンギヤの回転速度との速度差が逆転を繰り返す。このような場合、出力軸4にかかるスラスト荷重の向きも逆転を繰り返す。
 すなわち、リングギヤ23の回転速度よりもピニオンギヤ74の回転速度が上回っているときは、上述のように、出力軸4には一方側に向かってスラスト荷重がかかり、一方側に出力軸4がスライド移動しようとする。
 一方、ピニオンギヤ74の回転速度よりもリングギヤ23の回転速度が上回っているときは、ピニオンギヤ74にリングギヤ23から離脱する方向に向かってスラスト荷重がかかる。そして、これを繰り返すことにより、ギヤハウジング17の底部17cに出力軸4のスラスト荷重が繰り返しかかる。これに対し、ギヤハウジング17の底部17cには、スラストプレート50が設けられているので、ギヤハウジング17の底部17cへの出力軸4の衝撃を緩和することができる。
(スタータの防水性、オイルシールの作用、効果について)
 次に、図1、図5、図7に基づいて、スタータ1の防水性、オイルシール143の作用、効果について説明する。
 図1、図5、図7に示すように、スタータ1は、遊星歯車機構2、クラッチ機構5、電磁装置9、及びピニオン機構70が収納されたギヤハウジング17とは別室となるように、ギヤハウジング17の外周面に接点機構7が設けられている。接点機構7は、ギヤハウジング17の外周面で、かつ開口部17a寄りに設けられた略有底筒状の接点ハウジング127と、接点ハウジング127の開口部127aを閉塞するように設けられた略有底筒状のコンタクトカバー136と、を備えている。そして、接点ハウジング127とコンタクトカバー136との間で、かつ接点ハウジング127の開口部127a(接点ハウジング127のコンタクトカバー側連通部128)を閉塞するように、オイルシール143を設けている。
 オイルシール143は、略円板状の金属ベース144と、金属ベース144を接点ハウジング127側から被覆するシール本体145と、を備えている。そして、コンタクトカバー136は、シール本体145の圧入部152(外周部)を径方向に圧縮するように、この圧入部152を径方向内側に向かって押圧している。このため、オイルシール143とコンタクトカバー136との密着性が高まり、これらオイルシール143とコンタクトカバー136との間に、水滴W1(図7参照)が侵入してしまうことを防止できる。
 シール本体145は、金属ベース144を被覆すように設けられているので、この金属ベース144と協働することにより、コンタクトカバー136でシール本体145を押圧しやすい。
 ここで、例えば、コンタクトカバー136により、シール本体145の外周部を軸方向に押圧する場合、コンタクトカバー136の軸方向端部の製造誤差により、シール本体145の外周部を全周に渡って均一に押圧することが困難になる。また、軸方向にシール本体145を押圧する場合、コンタクトカバー136に軸方向の力を付勢する構造が必要となる。これに対し、上述の実施形態では、コンタクトカバー136によってシール本体145の圧入部152(外周部)を径方向内側に押圧するので、コンタクトカバー136でシール本体145の外周部を均一に押圧することができるとともに、押圧力をかけやすくすることができる。このため、スタータ1の防水性能を確実に高めることができる。
 また、オイルシール143は、シール本体145の径方向中央に設けられた軸受部153を有している。軸受部153の内周面には、全周に渡って形成された環状の凸条部155が軸方向に2つ並んで設けられている。これら凸条部155の先端が、僅かに圧縮変形されながらスイッチシャフト30のシャフト本体30aに摺接される。
 このため、オイルシール143によって、スイッチシャフト30を回転自在、かつスライド移動自在に支持しつつ、オイルシール143とスイッチシャフト30との間のシール性を確実に確保できる。よって、スイッチシャフト30を支持する部材を削減でき、スタータ1の部品点数を低減できる。また、オイルシール143とスイッチシャフト30との間に、水滴W2(図7参照)が侵入してしまうことを防止できる。
 しかも、軸受部153の凸条部155にスイッチシャフト30が摺接されていることから、シール本体145とスイッチシャフト30との接触面積を小さくすることができる。このため、シール本体145に対するスイッチシャフト30の摺動摩擦抵抗を低減でき、効率よくスタータを動作させることができる。
 また、コンタクトカバー136の底部136dには、電源端子161が挿通される電源端子挿通孔163が形成されているとともに、モータ端子162が挿通されるモータ端子挿通孔164が形成されている。これら挿通孔163,164には、それぞれOリング165,181が装着されている。このため、電源端子161と電源端子挿通孔163との間に、水滴W3(図7参照)が侵入してしまうことを防止できる。また、モータ端子162とモータ端子挿通孔164との間に、水滴W4(図7参照)が侵入してしまうことを防止できる。
(可動接点板の絶縁性について)
 次に、可動接点板8の絶縁性について説明する。
 可動接点板8が取り付けられているスイッチシャフト30は、金属製のシャフト本体30aと、シャフト本体30aから接点ハウジング127の底部127bに向かって突出し、シャフト本体30aよりも若干縮径形成された金属製の縮径部30bと、シャフト本体30aの縮径部30bとは反対側端から突出し、シャフト本体30aよりも縮径形成された樹脂製の樹脂部30cと、が一体成形されたものである。そして、樹脂部30cに、可動接点板8が取り付けられているので、シャフト本体30aと可動接点板8との絶縁性を確保できる。
 また、スイッチシャフト30は、シャフト本体30aにおける樹脂部30c側の端部が、オイルシール143の軸受部153によって支持されている。つまり、スイッチシャフト30のうち、オイルシール143からコンタクトカバー136内に突出している箇所は、ほぼ樹脂部30cだけである。このため、仮にコンタクトカバー136内が結露した場合であっても、水滴を介してシャフト本体30aと可動接点板8とが短絡してしまうことを阻止できる。よって、スタータ1の動作不良を防止できる。
 このように、上述のスタータ1は、従来技術のように、防水コネクタを必要とせずに、オイルシール143によって防水性を確実に高めることができ、防水コネクタ等を必要としない分、製造コストを抑えることができる。また、スタータ1を安定して動作させることができる。
 また、電磁装置9は、ピニオン機構70(ピニオンギヤ74)に押圧力を付勢する方向に移動可能なスイッチプランジャ27と、スイッチプランジャ27の移動をスイッチシャフト30に伝達するシフトレバー120と、を備えている。つまり、スイッチプランジャ27によってピニオン機構70を押圧しつつ、シフトレバー120によって、スイッチシャフト30を動作させる。このため、従来のように、シフトレバー120によってピニオン機構70(ピニオンギヤ74)を押圧する場合と比較して、シフトレバー120にかかる負荷を低減でき、シフトレバー120を小型化できる。この結果、スタータ1を小型化できるとともに、効率よくスタータ1を動作させることができる。
 また、トッププレート12の固定部125にシフトホルダ124を設け、このシフトホルダ124に、シフトレバー120のレバー本体121が回転自在に支持されている。このため、シフトホルダ124によってシフトレバー120にかかる負荷を受けることができる。また、シフトホルダ124にレバー本体121が回動自在に支持されているので、シフトレバー120が駆動する際の抵抗をできる限り小さくすることができる。よって、より確実に効率よくスタータ1を動作させることができ、より確実にスタータ1を小型化できる。
 なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
 例えば、上述のスタータ1は、自動車の始動用や自動二輪車等に適用することができる。
 また、上述の実施形態では、コンタクトカバー136は、シール本体145の圧入部152(外周部)を径方向に圧縮するように、この圧入部152を径方向内側に向かって押圧している場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、コンタクトカバー136の開口部136a側の端部によって、シール本体145の外周部を軸方向に押圧するように構成してもよい。
 また、上述の実施形態では、スイッチシャフト30は、シャフト本体30aの縮径部30bとは反対側端から突出され、シャフト本体30aよりも縮径形成された樹脂製の樹脂部30cを備えている場合について説明した。そして、樹脂部30cの先端30dの近傍に可動接点板8が取り付けられている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、オイルシール143の軸受部153にスイッチシャフト30が支持された状態において、スイッチシャフト30の軸受部153よりも先端30d側から可動接点板8が取り付けられている箇所に至る間に、シャフト本体30a(スイッチシャフト30の軸受部153よりもコンタクトカバー136とは反対側)と先端30d(ここでは、スイッチシャフト30全体の先端の意味)との絶縁性を確保する樹脂部が設けられていればよい。
 また、上述の実施形態では、オイルシール143のシール本体145は、金属ベース144の接点ハウジング127側の全面を被覆している場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、シール本体145は、少なくとも金属ベース144の外周部及び内周部を被覆していればよい。つまり、シール本体145は、少なくとも圧入部152と軸受部153とを有していればよい。
 また、上述の実施形態では、オイルシール143の軸受部153には、内周面に2つの凸条部155が形成されている場合について説明した。しかしながら、凸条部155は、少なくとも1つ形成されていればよく、3つ以上であってもよい。
1…スタータ、3…モータ部、4…出力軸、7…接点機構、8…可動接点板(可動接点)、9…電磁装置、17…ギヤハウジング、23…リングギヤ、27…スイッチプランジャ(プランジャ)、28…リンクプランジャ(プランジャ)、30…スイッチシャフト、30a…シャフト本体、30b…縮径部(第2端部)、30c…樹脂部、30d…先端(第1端部)、70…ピニオン機構、74…ピニオンギヤ、80…ギヤプランジャ(プランジャ)、104b…(一方側の端部)、120…シフトレバー、121…レバー本体、122…プランジャ保持部(一端)、123…シャフト保持部(他端)、124…シフトホルダ、127…接点ハウジング、128…コンタクトカバー側連通部、129…ギヤハウジング側連通部、136…コンタクトカバー、143…オイルシール、144…金属ベース、145…シール本体、152…圧入部(外周部)、153…軸受部(内周筒部)、155…凸条部、160…固定接点、161…電源端子、161b…第1固定接点板(固定接点)、162…モータ端子、162b…第2固定接点板(固定接点)

Claims (6)

  1.  第1通電により回転力を発生するモータ部と、
     前記モータ部の回転力を受けて回転する出力軸と、
     前記出力軸の少なくとも一方側の端部を回転自在に支持するギヤハウジングと、
     前記出力軸上にスライド移動可能に設けられ、エンジンのリングギヤと噛合可能なピニオンギヤと、
     前記ギヤハウジングの外側に設けられ、前記第1通電を行う接点機構と、
     第2通電により、前記ピニオンギヤに、前記リングギヤ側に向かう押圧力を付勢するとともに、前記接点機構のオンオフ制御を行う電磁装置と、
    を備え、
     前記接点機構は、
      前記ギヤハウジングに連通するギヤハウジング側連通部、及び前記ギヤハウジング側連通部とは異なる箇所に設けられ前記ギヤハウジング側連通部に連通するコンタクトカバー側連通部を有する接点ハウジングと、
      前記接点ハウジングの前記コンタクトカバー側連通部に設けられ、前記コンタクトカバー側連通部に連通するコンタクトカバーと、
      前記コンタクトカバー側連通部を介して前記接点ハウジング内、及び前記コンタクトカバー内に軸方向に沿ってスライド移動自在に設けられたスイッチシャフトと、
      前記コンタクトカバーに設けられ、前記第1通電用の電源、及び前記モータ部に別々に接続される2つの固定接点と、
      前記コンタクトカバー内に収納されるとともに、前記スイッチシャフトの前記コンタクトカバー側の第1端部に設けられ、前記2つの固定接点に跨るように形成された可動接点と、
      前記コンタクトカバー側連通部に設けられ、前記接点ハウジングと前記コンタクトカバーとの間をシールするとともに、前記スイッチシャフトが挿通されるオイルシールと、
     を備え、
     前記オイルシールは、外周部の全周が前記コンタクトカバーにより押圧されており、
     前記電磁装置は、
      前記第2通電により、前記ピニオンギヤに押圧力を付勢する方向に移動可能なプランジャと、
      前記ギヤハウジング側連通部に挿通され、一端が前記プランジャに取り付けられるとともに、他端が前記スイッチシャフトの前記第1端部とは反対側の第2端部に取り付けられ、前記プランジャの移動を前記スイッチシャフトに伝達するシフトレバーと、
     を備えている
    ことを特徴とするスタータ。
  2.  前記オイルシールは、
      前記スイッチシャフトが挿通可能な円環状の金属ベースと、
      前記金属ベースの少なくとも外周部を覆うように設けられた弾性を有するシール本体と、
    を有し、
     前記コンタクトカバーにより、前記シール本体の外周部が径方向内側に向かって押圧されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスタータ。
  3.  前記シール本体は、前記金属ベースの内周縁を覆うように形成された内周筒部を有しており、
     前記内周筒部に、前記スイッチシャフトの前記第1端部側が回転自在に支持されていることを特徴とする請求項2に記載のスタータ。
  4.  前記内周筒部の内周面に、全周に渡って形成された環状の凸条部が少なくとも1つ設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載のスタータ。
  5.  前記スイッチシャフトには、前記内周筒部より前記可動接点側から前記可動接点が取り付けられている箇所に至る間に、前記第1端部と前記スイッチシャフトの前記内周筒部よりも前記コンタクトカバーとは反対側との絶縁性を確保する樹脂部が設けられている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のスタータ。
  6.  前記ギヤハウジング内に設けられ、前記シフトレバーを支持可能なシフトホルダを備え、
     前記シフトレバーは、前記一端と前記他端との間が前記シフトレバーに回動自在に支持されている
    ことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のスタータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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