WO2019189101A1 - ステアリングシステムおよびこれを備えた車両 - Google Patents

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Abstract

簡単な装置で、全ての車輪角度を車両の状況に合わせて左右独立に自由に操舵させることで、車両旋回時の操縦安定性と安全性の向上、小回り性の向上を図ることができるステアリングシステムおよびこれを備えた車両を提供する。このステアリングシステム(101)は、操舵量の指令に従い前輪を操舵させる第1のステアリング装置(11)と、操舵用アクチュエータの駆動により前後左右の各車輪を個別に操舵させる第2のステアリング装置(1501、1502)と、車両情報を検出する車両情報検出部(110)とを備える。第2のステアリング装置(1501、1502)は、車両情報および他の車輪の転舵角に基づいて、対象とする車輪の操舵用アクチュエータを個別に制御する制御部(150b)を備える。制御部(150b)は、車速およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整するように各操舵用アクチュエータを制御する。

Description

ステアリングシステムおよびこれを備えた車両 関連出願
 本出願は、2018年3月27日出願の特願2018-059172の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本願の一部をなすものとして引用する。
 この発明は、ステアリングシステムおよびこれを備えた車両に関し、車両旋回時の操縦安定性と安全性の向上、小回り性の向上を図る技術に関する。
 一般的な自動車等の車両は、ハンドルとステアリング装置が機械的に接続され、また、ステアリング装置の両端はタイロッドによってそれぞれの左右輪につながっている。そのため、ハンドルの動きによる左右輪の切れ角度は初期の設定によって決まる。車両のジオメトリとしては、(1)左右輪の切れ角度が同じである「パラレルジオメトリ」、(2)旋回中心を1か所にするために旋回内輪車輪角度を旋回外輪車輪角度よりも大きく切る「アッカーマンジオメトリ」が知られている。
 アッカーマンジオメトリは、車両に作用する遠心力を無視できるような低速域での旋回において、車両をスムーズに旋回させるために、各輪が共通の一点を中心として旋回するように左右輪の舵角差を設定している。しかし、遠心力を無視できない高速域の旋回においては、車輪は遠心力とつり合う方向にコーナリングフォースを発生させることが望ましいため、アッカーマンジオメトリよりもパラレルジオメトリとすることが好ましい。
 前述したように一般的な車両の操舵装置は機械的に車輪と接続されているため、一般的には固定された単一のステアリングジオメトリしか取ることができず、アッカーマンジオメトリとパラレルジオメトリとの中間的なジオメトリに設定されることが多い。また、車体側に固定された懸架装置が機械的に車輪と接続されているため、例えば、旋回走行時に車両が傾く、または乗車人数(搭載重量)の違いで車体側の沈み込み量(車輪一輪毎の沈み込み量も異なる)が変化することで、車輪の角度に変化が生じる。
 通常、車両の高速直進時に直進性を安定させるために、車輪に若干のトーインを付けている。しかし、同時にハンドリング性能が若干低下するため、コーナリング時には操作しにくくなる傾向がある。また、この車輪のトーインの状態は車輪の抵抗が増すため、低速直進時のように直進安定性を必要としない低速度域では燃料消費量を悪化させる。
特開2009-226972号公報 独国特許出願公開第102012206337号明細書 特開平9-058515号公報 特開2001-322557号公報
 車輪とステアリング装置とが機械的に連結されている車輪においては、車輪のトー角を走行中に変更することができない。したがって、低速域では前輪の左右輪の舵角差が不足して内外輪のタイヤ横力配分に不要な偏りがあると、走行抵抗の悪化による燃費悪化およびタイヤの早期摩耗の原因となる。また内外輪を効率的に利用できないことによって、コーナリングのスムーズさが損なわれ、最小回転半径が大きくなるといった課題がある。
 また、高速域では、レーンチェンジまたは危険回避等で急ハンドルを切った場合に、前輪のみの操舵では、大きなヨーが発生して横滑りしてしまうといった課題がある。
 従来の補助的な転舵機能を備えた機構では、車両において車輪のトー角またはキャンバー角を自由に変更することを目的としているため、複雑な構成となっている。
 特許文献1,2,3,4の提案によると、ステアリングジオメトリを変更させることができるが次の課題がある。
 特許文献1では、ナックルアームとジョイント位置を相対的に変化させてステアリングジオメトリを変化させているが、このような部分で車両のジオメトリを変化させるほどの大きな力を得るモータアクチュエータを備えることは、空間の制約上、非常に困難である。また、この位置での変化による車輪角の変化が小さく、大きな効果を得るためには、大きく変化させる、つまり大きく動かす必要がある。
 特許文献2では、モータを2個使っているため、モータ個数の増大によるコスト増が生じるだけでなく、1つの車輪内でトー角とキャンバー角の両方を制御するため複雑になる。
 特許文献3は、後輪を独立して操舵するための操舵機構を備えている。この特許文献3では、運転者のハンドル操作の前輪動作による車両の挙動を後輪の動作によって修正するため、効率よく制御できない場合がある。また、後輪転舵は通常、車速が遅い場合に逆位相に、車速が速い場合には同位相に動かすのが一般的な制御であるが、この位相の切り替わりに違和感を感じる場合がある。また、この切り替わりの速度付近では制御ゲインが小さくなり、修正転舵の効果が小さくなる。
 特許文献4は、各輪を独立して操舵するための操舵機構をそれぞれに備えている。それぞれの操舵機構は、機械的にはハンドルと連結されておらず、電源の異常または操舵機構(アクチュエータ、センサなど)の不具合などが発生した場合を想定して、安全機能を多数設ける必要がある。
 この発明の目的は、簡単な装置で、全ての車輪角度を車両の状況に合わせて左右独立に自由に操舵させることで、車両旋回時の操縦安定性と安全性の向上、小回り性の向上を図ることができるステアリングシステムおよびこれを備えた車両を提供することである。
 以下、便宜上理解を容易にするために、実施形態の符号を参照して説明する。
 この発明のステアリングシステム101は、車両100が備えるステアリングシステムであって、
 操舵指令装置200,200Aが出力する操舵量の指令に従い前記車両100の前輪9F,9Fを操舵させる第1のステアリング装置11と、
 前記車両100の車輪毎に設けられた操舵用アクチュエータ5の駆動により前後左右の各車輪をそれぞれ個別に操舵させる第2のステアリング装置150、150と、
 前記車両の速度およびステアリング角度を含む車両情報を検出する車両情報検出部110と、を備え、
 前記第2のステアリング装置150、150は、前記車両情報および対象とする車輪とは別の車輪の転舵角に基づいて、前記対象とする車輪の前記操舵用アクチュエータ5を個別に制御する制御部150bを備え、この制御部150bは、前記車両の前記速度およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整するように前記各操舵用アクチュエータ5を制御する。
 この構成によると、第1のステアリング装置11は、操舵指令装置200,200Aが出力する操舵量の指令に従い前輪9F,9Fを操舵させる。第2のステアリング装置150、150の制御部150bは、車速およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整するように各操舵用アクチュエータ5を制御する。例えば、制御部150bの電源等に異常が発生しても、操舵指令装置200,200Aにより第1のステアリング装置11を駆動させて車両100を路肩等の安全な場所に移動させることができる。したがって、システム異常時の安全対策のための機構を省略または簡略化できる。このようなステアリングシステムにより、安全性を確保したまま、車両走行の状況(車速およびステアリング角度など)に応じて、全ての車輪の角度を独立して調整することが可能であり、ステアリングジオメトリを自由に変更できるため、以下のように車両100の運動性能を向上させる。
 ・運転者のハンドル操作の前輪動作による車両100の挙動を、前輪9F,9Fで修正するだけでなく、後輪9R,9Rによって補うことができるため、車両100の制御を適切に行うことができる。
 ・例えば低速域では、制御部150bは、前輪それぞれの左右輪9F,9Fの角度を変更して、アッカーマンジオメトリに設定することで、走行抵抗を増大させることがなく、スムーズな旋回をさせることができる。さらに制御部150bは、前輪9F,9Fの転舵角に応じて、後輪の左右輪9R,9Rを逆位相に操舵させることにより、前輪のみで操舵する場合より最小回転半径を小さくすることが可能となる。これにより車両100の小回り性の向上を図れる。
 ・例えば高速域では、制御部150bは、前輪それぞれの左右輪9F,9Fの角度を変更して、パラレルジオメトリに設定することで、走行抵抗を増大させることがなく、スムーズな旋回をさせることができる。さらに制御部150bは、後輪の左右輪9R,9Rを前輪9F,9Fと同位相に操舵させることにより横滑りを抑えて、車線変更などでの車両100の安定性を向上することが可能となる。
 ・例えば第2のステアリング装置等に異常が発生した場合、運転者のハンドル操作によって第1のステアリング装置11を作動させて車両100を確実に停止できる状態まで移動させることができ、安全性の向上を図れる。
 前記第2のステアリング装置150、150は、
 前記各車輪を支持するハブベアリング15を有するハブユニット本体2と、
 懸架装置12の足回りフレーム部品6に設けられ、前記ハブユニット本体2を上下方向に延びる転舵軸心A回りに回転自在に支持するユニット支持部材3と、
 前記ハブユニット本体2を前記転舵軸心A回りに回転駆動させる前記操舵用アクチュエータ5と、を備えるものであってもよい。
 この構成によると、各車輪9を支持するハブベアリング15を含むハブユニット本体2を、操舵用アクチュエータ5の駆動により、前記転舵軸心A回りに一定の範囲で自由に回転させることができる。このため、既存の車両の基本構造を変更することなく簡単な構造で車輪毎に独立して操舵が行え、また車速およびステアリング角度などに応じて、全ての車輪の角度を独立して調整することができる。
 前記制御部150bは、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する補助転舵制御部151と、この補助転舵制御部151から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して前記操舵用アクチュエータ5を駆動制御するアクチュエータ駆動制御部31R,31Lとを有するものであってもよい。
 この構成によると、補助転舵制御部151は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する。アクチュエータ駆動制御部31R,31Lは、補助転舵制御部151から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して操舵用アクチュエータ5を駆動制御する。したがって、運転者のハンドル操作等による操舵に付加して車輪角度を任意に変更することができる。
 前記操舵用アクチュエータ5は、前記車輪からの逆入力を防止する逆入力防止機構25bを備えるものであってもよい。この場合、各車輪を支持するハブベアリング15のふらつきを抑えることが可能となる。
 前記制御部150bは、定められた条件に従って前記第2のステアリング装置150、150の異常を判定する判定手段33を有し、前記制御部150bは、前記判定手段33により前記第2のステアリング装置150、150に異常が発生したと判定されたとき、前記各操舵用アクチュエータ5の制御を中断してもよい。前記定められた条件は、設計等によって任意に定める条件であって、例えば、試験および/またはシミュレーション等により適切な条件を求めて定められる。
 この構成によると、第2のステアリング装置150、150に異常が発生したとき、各操舵用アクチュエータ5の制御を中断し、運転者のハンドル操作により第1のステアリング装置11を駆動させて前輪9F,9Fを操舵させて車両100を路肩等の退避位置まで移動させることができ、安全を確保することができる。
 この発明の車両100は、上記の構成のステアリングシステム101を備えている。そのため、この発明のステアリングシステム101につき前述した各効果が得られる。
 請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成のどのような組合せも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲の各請求項の2つ以上のどのような組合せも、本発明に含まれる。
 この発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施形態の説明から、より明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる図示および説明のためのものであり、この発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。この発明の範囲は添付の請求の範囲によって定まる。添付図面において、複数の図面における同一の符号は、同一または相当する部分を示す。
この発明の第1の実施形態に係るステアリングシステムの概念構成を概略示す図である。 図1のステアリングシステムにおける第2のステアリング装置の機構部およびその周辺の構成を示す縦断面図である。 図2の同第2のステアリング装置の機構部等の構成を示す水平断面図である。 図2の同第2のステアリング装置の機構部の外観を示す斜視図である。 図2の第2のステアリング装置の機構部の分解正面図である。 図2の第2のステアリング装置の機構部の側面図である。 図2の第2のステアリング装置の機構部の平面図である。 図6のVIII-VIII線断面図である。 図1のステアリングシステムの概念構成を示すブロック図である。 図2の第2のステアリング装置により操舵可能な前輪の作動範囲とステアリング角度との関係を示すグラフである。 車速と前輪の補正舵角係数との関係を示すグラフである。 図2の第2のステアリング装置により操舵可能な後輪の作動範囲とステアリング角度との関係を示すグラフである。 車速と後輪の補正舵角係数との関係を示すグラフである。 図2の第2のステアリング装置の制御部において、各車輪のトー角を調整する処理を段階的に示すフローチャートである。 図2の第2のステアリング装置の補助転舵制御部の構成を示すブロック図である。 実横加速度/規範横加速度およびタイヤ角度と摩擦係数の関係例を示すグラフである。
  [第1の実施形態]
 この発明の第1の実施形態を図1ないし図16と共に説明する。
 図1は、この実施形態に係るステアリングシステム101を搭載した自動車等の車両100の概念構成を概略示す図である。車両100は、前輪となる左右の車輪9F,9Fと、後輪となる左右の車輪9R,9Rとを有する4輪車両であり、駆動方式は、前輪駆動、後輪駆動、4輪駆動のいずれであってもよい。以下の説明において、前後左右の車輪を総称して「各車輪」と言う場合がある。
 このステアリングシステム101は、車両100の操舵を行うためのシステムであり、第1のステアリング装置11と、四輪を独立して操舵させる第2のステアリング装置150、150と、車両情報検出部110とを備える。
 第1のステアリング装置11は、ハンドル200等の操舵指令装置に対する運転者の操作により車両100の前輪となる左右の車輪9F,9Fを操舵させる装置である。
 第2のステアリング装置150、150は、車両100の状態に応じた制御によって補助的な操舵を行う装置である。これら第2のステアリング装置150、150は、各車輪の向きの補正を目的とするため、転舵の範囲は±数度に制限されている。第2のステアリング装置150、150は、それぞれ機構部150aと制御部150bとを有する。第2のステアリング装置150、150のうち、一方の第2のステアリング装置150は、第1のステアリング装置11と同じく、前輪となる左右の車輪9F,9Fを個別に操舵させ、他方の第2のステアリング装置150は、後輪となる左右の車輪9R,9Rを個別に操舵させる。
 機構部150aは、補助転舵の対象となる各車輪にそれぞれ設けられる。この機構部150aは、車両100のタイヤハウジング105内に設けられて操舵用アクチュエータ5(図2)の駆動により各車輪を個別に操舵させる。一方の第2のステアリング装置150における制御部150bは、車両情報検出部110により検出された車両100の状態を表す車両情報に基づいて、前輪となる左右の車輪9F,9Fを個別に操舵させる。他方の第2のステアリング装置150における制御部150bは、車両情報検出部110により検出された車両100の状態を表す車両情報に基づいて、後輪となる左右の車輪9R,9Rを個別に操舵させる。
 換言すれば、ステアリングシステム101は、
 車両100の前輪となる左右の車輪9,9が機械的に連動し、前記操舵指令装置が出力する操舵量の指令に従い車両100の前輪となる左右の車輪9,9を、これら左右の車輪9,9が設置される懸架装置12の左右の足回りフレーム部品であるナックル6,6の角度変更によって操舵する第1のステアリング装置11と、
 左右の車輪9,9に対してそれぞれ設けられた補助操舵用のアクチュエータ(操舵用アクチュエータ5(図2))を駆動することで前記足回りフレーム部品であるナックル6,6に対する車輪9,9の角度を変えて左右の車輪9,9を個別に操舵させる第2のステアリング装置150と、
 後述する車両情報検出部110と、を備える。
 車両情報検出部110は、車両100の状態を検出する手段であり、各種のセンサ類の群を称している。車両情報検出部110の検出した車両情報は、メインのECU130を介して第2のステアリング装置150、150の各制御部150bに転送される。
 ECU130は、車両100の全体の協調制御または統括制御を行う制御装置であり、VCUとも称される。
 <第1のステアリング装置11の構成>
 第1のステアリング装置11は、運転者によるハンドル200に対する入力に応じて、車両100の前輪となる左右の車輪9F,9Fを連動して操舵させるシステムであり、ステアリングシャフト32、ラックアンドピニオン(図示せず)、タイロッド14等、周知の機械的な構成を備える。運転者がハンドル200に対して回転入力を行うと、ステアリングシャフト32も連動して回転する。ステアリングシャフト32が回転すると、ラックアンドピニオンによってステアリングシャフト32と連結されているタイロッド14が車幅方向に移動することで、車輪9Fの向きが変わり、左右の車輪9F,9Fを連動して操舵することが可能である。
 <第2のステアリング装置150の概略構成>
 図1および図9に示すように、第2のステアリング装置150、150は、各車輪を独立して操舵可能である。これら第2のステアリング装置150、150の各機構部150aとして右輪ハブユニット1Rおよび左輪ハブユニット1Lを備える。これら右輪ハブユニット1Rおよび左輪ハブユニット1Lは、タイヤハウジング105内に設けられた操舵用アクチュエータ5(図2)により各車輪の操舵を行う。
 <第2のステアリング装置150の機構部150aの具体的構成例>
 第2のステアリング装置150、150の各機構部150aは、前述のように右輪ハブユニット1Rおよび左輪ハブユニット1Lを備えるが、これら右輪ハブユニット1Rおよび左輪ハブユニット1Lは、いずれも図2に示す操舵機能付ハブユニット1として構成されている。同図2に示すように、このハブユニット1は、ハブユニット本体2と、ユニット支持部材3と、回転許容支持部品4と、操舵用アクチュエータ5とを備える。足回りフレーム部品であるナックル6に一体にユニット支持部材3が設けられている。
 図5に示すように、このユニット支持部材3のインボード側に、操舵用アクチュエータ5のアクチュエータ本体7が設けられ、ユニット支持部材3のアウトボード側に、ハブユニット本体2が設けられる。ハブユニット1(図2)を車両に搭載した状態で、車両の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両の車幅方向中央側をインボード側という。図3および図4に示すように、ハブユニット本体2とアクチュエータ本体7とはジョイント部8により連結されている。通常、このジョイント部8は、防水、防塵のために図示外のブーツが取り付けられている。
 図2に示すように、ハブユニット本体2は、上下方向に延びる転舵軸心A回りに回転自在なように、上下二箇所で回転許容支持部品4,4を介してユニット支持部材3に支持されている。転舵軸心Aは、車輪9の回転軸心Oとは異なる軸心であり、主な操舵を行うキングピン軸とも異なっている。通常の車両は、車両走行の直進安定性の向上を目的としてキングピン角度が10~20度で設定されているが、この実施形態のハブユニット1は、前記キングピン角度とは別の角度(軸)の転舵軸を有する。車輪9は、ホイール9aとタイヤ9bとを備える。
 図1に示すように、この実施形態のハブユニット1(図2)は、第1のステアリング装置11による前輪となる左右の車輪9F,9Fの操舵に付加して左右輪個別に、且つ、後輪となる左右の車輪9R,9Rを個別に、それぞれ微小な角度(約±5deg)を操舵させる機構として、懸架装置12のナックル6に一体に設けられる。第1のステアリング装置11は、ラックアンドピニオン式とされるが、どのタイプのステアリング装置でも構わない。懸架装置12は、例えば、ショックアブソーバーをナックル6に直接固定するストラット式サスペンション機構を適用しているが、マルチリンク式サスペンション機構、その他のサスペンション機構を適用してもよい。
 <ハブユニット本体2について>
 図2に示すように、ハブユニット本体2は、車輪9の支持用のハブベアリング15と、アウターリング16と、後述の転舵力受け部であるアーム部17(図4)とを備える。図8に示すように、ハブベアリング15は、内輪18と、外輪19と、これら内外輪18,19間に介在したボール等の転動体20とを有し、車体側の部材と車輪9(図2)とを繋ぐ役目をしている。
 このハブベアリング15は、図示の例では、外輪19が固定輪、内輪18が回転輪となり、転動体20が複列とされたアンギュラ玉軸受とされている。内輪18は、ハブフランジ18aaを有しアウトボード側の軌道面を構成するハブ輪部18aと、インボード側の軌道面を構成する内輪部18bとを有する。図2に示すように、ハブフランジ18aaに、車輪9のホイール9aがブレーキロータ21aと重なり状態でボルト固定されている。内輪18は、回転軸心O回りに回転する。
 図8に示すように、アウターリング16は、外輪19の外周面に嵌合された円環部16aと、この円環部16aの外周から上下に突出して設けられたトラニオン軸状の取付軸部16b,16bとを有する。各取付軸部16bは、転舵軸心Aに同軸に設けられる。
 図3に示すように、各車輪9には、車両を制動するブレーキ装置であるブレーキ21が設けられている。ブレーキ21は、ブレーキロータ21aと、ブレーキキャリパ21bとを有する。ブレーキキャリパ21bは、アウターリング16または外輪19に一体にアーム状に突出して形成された上下二箇所のブレーキキャリパ取付部22(図6)に取付けられる。
 <回転許容支持部品およびユニット支持部材について>
 図8に示すように、各回転許容支持部品4は転がり軸受から成る。この例では、転がり軸受として、テーパころ軸受が適用されている。転がり軸受は、取付軸部16bの外周に嵌合された内輪4aと、ユニット支持部材3に嵌合された外輪4bと、内外輪4a,4b間に介在する複数の転動体4cとを有する。
 ユニット支持部材3は、ユニット支持部材本体3Aと、ユニット支持部材結合体3Bとを有する。ユニット支持部材本体3Aのアウトボード側端に、略リング形状のユニット支持部材結合体3Bが着脱自在に固定されている。ユニット支持部材結合体3Bのインボード側側面のうち上下の部分には、部分的な凹球面状の嵌合孔形成部3aがそれぞれ形成されている。
 図7および図8に示すように、ユニット支持部材本体3Aのアウトボード側端のうち上下の部分には、部分的な凹球面状の嵌合孔形成部3Aaがそれぞれ形成されている。図4に示すように、ユニット支持部材本体3Aのアウトボード側端にユニット支持部材結合体3Bが固定され、各上下の部分につき、嵌合孔形成部3a,3Aa(図7)が互いに組み合わされることにより、全周に連なる嵌合孔が形成される。この嵌合孔に外輪4b(図8)が嵌合されている。なお図4において、ユニット支持部材3を一点鎖線で表す。
 図8に示すように、アウターリング16における各取付軸部16bには、雌ねじ部が径方向に延びるように形成され、この雌ねじ部に螺合するボルト23が設けられている。内輪4aの端面に円板状の押圧部材24を介在させ、前記雌ねじ部に螺合するボルト23により、内輪4aの端面に押圧力を付与することで、各回転許容支持部品4にそれぞれ予圧を与えている。これにより各回転許容支持部品4の剛性を高め得る。車両の重量がこのハブユニットに作用した場合でも初期予圧が抜けないように設定される。なお、回転許容支持部品4の転がり軸受は、テーパころ軸受に限るものではなく、最大負荷等の使用条件によってはアンギュラ玉軸受を用いることも可能である。その場合も、上記と同様に予圧を与えることができる。
 図3に示すように、アーム部17は、ハブベアリング15の外輪19に操舵力を与える作用点となる部位であり、円環部16aの外周の一部または外輪19の外周の一部に一体に突出する。このアーム部17は、ジョイント部8を介して、操舵用アクチュエータ5の直動出力部25aに回転自在に連結されている。これにより、操舵用アクチュエータ5の直動出力部25aが進退することで、ハブユニット本体2が転舵軸心A(図2)回りに回転、つまり操舵させられる。
 <操舵用アクチュエータ5について>
 図4に示すように、操舵用アクチュエータ5は、ハブユニット本体2を転舵軸心A(図2)回りに回転駆動させるアクチュエータ本体7を有する。
 図3に示すように、アクチュエータ本体7は、モータ26と、モータ26の回転を減速する減速機27と、この減速機27の正逆の回転出力を直動出力部25aの往復直線動作に変換する直動機構25とを備える。モータ26は、例えば永久磁石型同期モータとされるが、直流モータであっても、誘導モータであってもよい。
 減速機27は、ベルト伝達機構等の巻き掛け式伝達機構またはギヤ列等を用いることができ、図3の例ではベルト伝達機構が用いられている。減速機27は、ドライブプーリ27aと、ドリブンプーリ27bと、ベルト27cとを有する。モータ26のモータ軸にドライブプーリ27aが結合され、直動機構25にドリブンプーリ27bが設けられている。このドリブンプーリ27bは、前記モータ軸に平行に配置されている。モータ26の駆動力は、ドライブプーリ27aからベルト27cを介してドリブンプーリ27bに伝達される。前記各ドライブプーリ27aとドリブンプーリ27bとベルト27cとで、巻き掛け式の減速機27が構成される。
 直動機構25は、滑りねじまたはボールねじ等の送りねじ機構、またはラック・ピニオン機構等を用いることができ、この例では台形ねじの滑りねじを用いた送りねじ機構(逆入力防止機構)25bが用いられている。直動機構25は、前記台形ねじの滑りねじを用いた送りねじ機構25bを備えるため、タイヤ9bからの逆入力の防止効果を高め得る。なお、前記台形ねじの滑りねじを用いた送りねじ機構25bの代わりに、ウォームギヤ等の逆入力防止機構を採用してもよい。この場合にもタイヤ9bからの逆入力の防止効果を高め得る。モータ26、減速機27および直動機構25を備えたアクチュエータ本体7は、準組立品として組み立てられてケース6bにボルト等により着脱自在に取り付けられる。なおモータ26の駆動力を、減速機を介さず直接直動機構25へ伝達する機構も可能である。
 ケース6bは、ユニット支持部材3の一部として、ユニット支持部材本体3Aに一体に形成されている。ケース6bは、有底筒状に形成され、モータ26を支持するモータ収容部と、直動機構25を支持する直動機構収容部が設けられている。前記モータ収容部には、モータ26をケース内所定位置に支持する嵌合孔が形成されている。前記直動機構収容部には、直動機構25をケース内所定位置に支持する嵌合孔、および、直動出力部25aの進退を許す貫通孔等が形成されている。
 図4に示すように、ユニット支持部材本体3Aは、前記ケース6b、ショックアブソーバの取り付け部となるショックアブソーバ取り付け部6c、および第1のステアリング装置11(図3)の結合部となるステアリング装置結合部6dを有する。これらショックアブソーバ取り付け部6cおよびステアリング装置結合部6dも、ユニット支持部材本体3Aに一体に形成されている。ユニット支持部材本体3Aの外表面部における上部に、ショックアブソーバ取り付け部6cが突出するように形成されている。ユニット支持部材本体3Aの外表面部における側面部には、ステアリング装置結合部6dが突出するように形成されている。
 <車両情報検出部110の構成>
 図9に示すように、車両情報検出部110は、車両情報を検出しECU130へ出力する。車両情報検出部110は、車速検出部111、操舵角検出部112、車高検出部113、実ヨーレート検出部114、実横加速度検出部115、アクセルペダルセンサ116、およびブレーキペダルセンサ117を備える。
 車速検出部111は、例えば車両が備えるトランスミッションの内部に取り付けたスピードセンサ等のセンサ(図示せず)の出力に基づいて、この車両の速度(車速)を検出し、ECU130へ車速情報(単に「車速」とも言う)を出力する。
 操舵角検出部112は、例えば第1のステアリング装置11が備えるモータ部に取り付けられたレゾルバ等のセンサ(図示せず)の出力に基づいてステアリング角度(操舵角)を検出し、ECU130へ操舵角情報(単に「ステアリング角度」または「車輪角度」とも言う)を出力する。
 車高検出部113は、車両100(図1)のシャーシと地面との距離をレーザ変位計により測定する方法、あるいは車両100の懸架装置12(図1)における図示外のアッパーアームまたはロアアームの角度を角度センサにより検出する方法等により、第2のステアリング装置150、150により転舵される各車輪の車高を検出する。そして、車高検出部113は、検出した車高を車高情報としてECU130へ出力する。
 実ヨーレート検出部114は、例えば車両100(図1)に取り付けられたジャイロセンサ等のセンサの出力に基づいて、実ヨーレートを検出し、ECU130へ実ヨーレート情報を出力する。
 実横加速度検出部115は、例えば車両100(図1)に取り付けられたジャイロセンサ等のセンサの出力に基づいて、実横加速度を検出し、ECU130へ実横加速度情報を出力する。アクセルペダルセンサ116は、運転者によるアクセルペダル210への入力を検出し、検出した値をアクセル指令値としてECU130へ出力する。ブレーキペダルセンサ117は、運転者によるブレーキペダル220への入力をブレーキ踏力として検出し、検出した値をブレーキ指令値としてECU130へ出力する。ECU130は、操舵角指令信号を含む車両情報を第2のステアリング装置150、150の制御部150bに出力する。
 <第2のステアリング装置の制御部150b>
 第2のステアリング装置の制御部150bは、ECU130から、車速情報(車速)、操舵角情報(ステアリング角度)、車高情報、実ヨーレート情報、実横加速度情報、アクセル指令値、およびブレーキ指令値を含む車両情報を取得し、取得した車両情報および他の車輪の転舵角に基づいて、補助転舵制御部151が右輪用のアクチュエータ駆動制御部31Rおよび左輪用のアクチュエータ駆動制御部31Lを制御することで、右輪ハブユニット1R、および左輪ハブユニット1Lがそれぞれ備えるモータ26を駆動し、左右の車輪を独立して操舵可能である。
 制御部150bにおいて、前記車両情報および他の車輪の転舵角と前記モータ26を駆動する指令値との関係は、例えばマップまたは演算式等を用いて制御規則として定められており、その制御規則を用いて制御を行う。制御部150bは、例えば専用のECUとして設けられるが、メインのECU130の一部として設けてもよい。
 特に、制御部150bは、前記車速およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整するように各操舵用アクチュエータ5(図4)を制御する。具体的には、制御部150bは、ハンドル200と連結される第1のステアリング装置11により操舵される車輪角度(ステアリング角度)θTを、操舵角検出部112からECU130を介して取得する。
 図9および図10に示すように、第2のステアリング装置150により操舵可能な前輪の作動範囲を±θfmaxとする。また、図11に示すように、車速によって前輪の補正舵角係数(切り増し係数)αθfを決定する。この前輪の補正舵角係数αθfを使って、前輪の補正舵角量θfは次式で表現され、制御部150b(図9)は、車速によって車輪角度の補正舵角量を決定する。
 θf=αθf・θfmax
 次に、図9および図12に示すように、第2のステアリング装置150により転舵可能な後輪の作動範囲を±θrmaxとする。また、図13に示すように、車速によって後輪の補正舵角係数(切り増し係数)αθrを決定する。この後輪の補正舵角係数αθrを使って、後輪の補正舵角量θrは次式で表現される。
 θr=αθr・θrmax
 前輪の補正舵角係数αθfについて図11で説明する。低速度域(0~VLFkm/h以下)では前輪の補正舵角係数αθfを「1.0」とし(αθf=1.0)、VLFkm/hから車速の上昇に従って徐々に補正舵角係数αθfを減少させ、高速度域(VHFkm/h以上)では「C」とする(αθf=C)。係数C、車速VLFkm/h、VHF km/hは、車両情報によって異なる値である。
 後輪の補正舵角係数αθrについて図13で説明する。低速度域(0~VLRkm/h以下)では後輪の補正舵角係数αθrを「-1.0」とし(αθr=-1.0)、VLRkm/hから車速の上昇に従って徐々に補正舵角係数αθrを増加させ、高速度域(VHRkm/h以上)では「C」とする(αθf=C)。係数C、車速VLRkm/h、VHR km/hは、車両情報によって異なる値である。
 図9に示すように、制御部150bは、これらの組み合わせにより車両の旋回時に、低速域では、第1のステアリング装置11による前輪の転舵角に対し、前輪が同位相に、後輪が逆位相の転舵角となるように各操舵用アクチュエータを制御することで、車両の最小回転半径を小さくし得る。
 高速域では、制御部150bは、第1のステアリング装置11による前輪の転舵角に対し、前輪および後輪共に同位相の転舵角となるように各操舵用アクチュエータを制御することで、横滑りを抑えて、車両の操縦安定性を向上させ得る。
 <フローチャート>
 これらの流れについて図14にフローチャートで示す。図9も適宜参照しつつ説明する。
 車両の旋回開始後、各制御部150bは、車速が低速度域であるか否かを判定する(ステップa1(前輪),ステップb1(後輪))。低速度域であるとの判定で(ステップa1:Yes,ステップb1:Yes)、制御部150bは、前輪の補正舵角係数αθfを「1.0」とし(ステップa2)、後輪の補正舵角係数αθrを「-1.0」とし(ステップb2),前後輪につきそれぞれステップa7,b7へ移行する。
 車速が中速度域のとき(ステップa3:Yes,ステップb3:Yes)、各制御部150bは、前輪では車速の上昇に従って徐々に補正舵角係数αθfを減少させ(ステップa4)、後輪では車速の上昇に合わせ徐々に補正舵角係数αθrを増加させる(ステップb4)。その後ステップa7,b7へ移行する。
 車速が高速度域のとき(ステップa5:Yes,ステップb5:Yes)、制御部150bは、前輪の補正舵角係数αθfを「C」とし(ステップa6)、後輪の補正舵角係数αθrを「C」とし(ステップb6)、その後ステップa7,b7へ移行する。ステップa5,ステップb5において、車速が高速度域でないとの判定で(ステップa5:No,ステップb5:No)、それぞれステップa1,b1へ戻る。
 ステップa7,b7それぞれにおいて、各制御部150bは、前述のように前後輪の補正舵角量θf,θrを決定する。その後制御部150bは各操舵用アクチュエータの駆動条件(モータ26に流す電流等)を算出し(ステップa8,b8)、各操舵用アクチュエータを駆動する(ステップa9,b9)。その後ステップa1,b1へそれぞれ戻る。
 図9に示すように、制御部150bは、それぞれ、対応する第2のステアリング装置150、150の異常を判定する判定手段33と、この判定手段33により第2のステアリング装置150、150のいずれか一方または両方に異常が発生したと判定されたとき、各操舵用アクチュエータの制御を中断するアクチュエータ駆動停止手段36とを有する。第2のステアリング装置150、150の異常としては、アクチュエータ駆動制御部31R,31Lの異常、例えば、与えられた電流指令信号に対して所望の駆動電流が出力されない等の異常、またはアクチュエータ駆動制御部31R,31Lの電源の異常等が挙げられる。前記駆動電流はモータ電流を検出する図示外の電流検出手段等から取得可能である。
 補助転舵制御部151は、前記車速およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整する制御に加えて以下の図15に示すように左右の車輪を独立して操舵する制御を行う。この図15に示す制御と図14等に示す制御とを、運転者の操作または車両状況等に応じて切替えてもよいし、並行して実行してもよい。
 図15に示すように、補助転舵制御部151は、規範横加速度計算部152、右輪タイヤ角度計算部153、左輪タイヤ角度計算部154、右輪路面摩擦係数計算部155、目標ヨーレート計算部156、左輪路面摩擦係数計算部157、目標ヨーレート補正部158、目標左右輪タイヤ角度計算部159、右輪指令値計算部160、および左輪指令値計算部161を備える。
 右輪タイヤ角度計算部153および左輪タイヤ角度計算部154は、所定の周期で、ECU130から操舵角情報および車高情報を取得する。右輪タイヤ角度計算部153および左輪タイヤ角度計算部154は、取得した操舵角情報および車高情報に基づいて、第2のステアリング装置150(図9)が操舵を行うタイヤの現在の角度を算出し、算出したタイヤ角度情報を規範横加速度計算部152に出力する。
 規範横加速度計算部152は、ECU130から取得した車速情報および前記タイヤ角度情報に基づいて、規範横加速度の計算を行う。規範横加速度計算部152は、算出した規範横加速度を規範横加速度情報として右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157に出力する。
 図16は路面摩擦係数を算出するためのマップを表す図であり、このマップは、図15に示す右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157に記憶されている。
 右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157は、ECU130から取得する実横加速度情報および規範横加速度計算部152から入力される規範横加速度情報に基づいて、路面摩擦係数の計算を行う。具体的には、右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157は、規範横加速度計算部152から規範横加速度情報が入力されると、右輪タイヤ角度計算部153および左輪タイヤ角度計算部154からタイヤ角度情報を取得する。右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157は、前記マップ(図16)に基づいて、実横加速度/規範横加速度とタイヤ角度とから、路面摩擦係数を算出する。右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157は、算出した右輪の路面摩擦係数である右輪路面摩擦係数情報と、左輪の路面摩擦係数である左輪路面摩擦係数情報とを、目標ヨーレート補正部158に出力する。
 目標ヨーレート計算部156は、ECU130から所定の周期で取得する車速情報および操舵角情報に基づいて、目標ヨーレートを計算し、算出した目標ヨーレートを目標ヨーレート情報として目標ヨーレート補正部158に出力する。
 目標ヨーレート補正部158は、右輪路面摩擦係数計算部155および左輪路面摩擦係数計算部157から、右輪路面摩擦係数情報および左輪路面摩擦係数情報が入力されると、目標ヨーレート計算部156から目標ヨーレート情報を取得し、右輪路面摩擦係数情報および左輪路面摩擦係数情報で表される路面摩擦係数に応じて目標ヨーレートの補正を行う。目標ヨーレート補正部158は、補正後の目標ヨーレートを補正後ヨーレート情報として目標左右輪タイヤ角度計算部159へ出力する。
 目標左右輪タイヤ角度計算部159は、前記補正後ヨーレート情報が入力されると、ECU130から実ヨーレート情報、アクセル指令値およびブレーキ指令値を取得し、右輪路面摩擦係数情報および左輪路面摩擦係数情報を取得し、左右輪のタイヤ角度の目標値である目標左右輪タイヤ角度を計算する。具体的には、目標左右輪タイヤ角度計算部159は、下記式(1)に基づいて、左右それぞれのタイヤの目標の角度を算出する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 式(1)において、θyは実ヨーレート情報で表される実際の車両のヨーレート量、Xはアクセル指令値、Xはブレーキ指令値、μRは右輪路面摩擦係数、μLは左輪路面摩擦係数、θtR1は右輪の目標タイヤ角度、θtL1は左輪の目標タイヤ角度である。
 目標左右輪タイヤ角度計算部159は、計算した左右輪それぞれの目標タイヤ角度を目標タイヤ角度情報として、右輪指令値計算部160および左輪指令値計算部161へ出力する。
 右輪指令値計算部160および左輪指令値計算部161は、前記各目標タイヤ角度情報が入力されると、右輪タイヤ角度計算部153および左輪タイヤ角度計算部154から、現在のタイヤ角度を表すタイヤ角度情報を取得し、目標タイヤ角度情報で表される目標タイヤ角度と、現在のタイヤ角度とを比較する。目標タイヤ角度と現在のタイヤ角度とを比較した結果、偏差がある場合には、右輪ハブユニット1R(図9)および左輪ハブユニット1L(図9)のそれぞれを操舵させる量を表す右輪操舵量情報および左輪操舵量情報を生成する。右輪指令値計算部160は、生成した右輪操舵量情報(電流指令信号)を右輪用のアクチュエータ駆動制御部31Rへ出力し、左輪指令値計算部161は、生成した左輪操舵量情報(電流指令信号)を左輪用のアクチュエータ駆動制御部31Lへ出力する。
 各アクチュエータ駆動制御部31R,31Lはインバータを備える。各アクチュエータ駆動制御部31R,31Lは、前記右輪操舵量情報および前記左輪操舵量情報に基づいて、各操舵用アクチュエータのモータ26(図9)への電流を制御する。具体的には、図9および図15に示すように、各アクチュエータ駆動制御部31R,31Lは、右輪指令値計算部160および左輪指令値計算部161から右輪操舵量情報および左輪操舵量情報が入力されると、現在の右輪ハブユニット1R、および左輪ハブユニット1Lの転舵角を表す各モータ26の位置情報を取得し、右輪操舵量情報および左輪操舵量情報に基づいてモータ26の目標位置を決定し、各モータ26へ流す電流の制御を行う。
 すなわち、図4に示すように、各アクチュエータ駆動制御部31R,31Lは、補助操舵制御部151から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して操舵用アクチュエータ5を駆動制御する。アクチュエータ駆動制御部31R,31Lは、モータ26のコイルに供給する電力を制御する。このアクチュエータ駆動制御部31R,31Lは、例えば、図示外のスイッチ素子を用いたハーフブリッジ回路を構成し、前記スイッチ素子のON-OFFデューティ比によりモータ印加電圧を決定するPWM制御を行う。これにより、運転者のハンドル操作による転舵に付加して、車輪を角度変化することができる。
 <作用効果>
 以上説明したステアリングシステム101によれば、第1のステアリング装置11は、操舵量の指令に従い前輪9F,9Fを操舵させる。第2のステアリング装置150、150の制御部150bは、車速およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整するように各操舵用アクチュエータ5を制御する。例えば、制御部150bの電源等に異常が発生しても、運転者のハンドル操作により第1のステアリング装置11を駆動させて車両100を路肩等の安全な場所に移動させることができる。したがって、システム異常時の安全対策のための機構を省略または簡略化できる。このようなステアリングシステムにより、安全性を確保したまま、車両走行の状況(車速およびステアリング角度など)に応じて、全ての車輪の角度を独立して調整することが可能であり、ステアリングジオメトリを自由に変更できるため、以下のように車両100の運動性能を向上させる。
 ・運転者のハンドル操作の前輪動作による車両100の挙動を、前輪9F,9Fで修正するだけでなく、後輪9R,9Rによって補うことができるため、車両100の制御を適切に行うことができる。
 ・例えば低速域では、制御部150bは、前輪それぞれの左右輪9F,9Fの角度を変更して、アッカーマンジオメトリに設定することで、走行抵抗を増大させることがなく、スムーズな旋回をさせることができる。さらに制御部150bは、前輪9F,9Fの転舵角に応じて、後輪の左右輪9R,9Rを逆位相に操舵させることにより、前輪のみで操舵する場合より最小回転半径を小さくすることが可能となる。これにより車両100の小回り性の向上を図れる。
 ・例えば高速域では、制御部150bは、前輪それぞれの左右輪9F,9Fの角度を変更して、パラレルジオメトリに設定することで、走行抵抗を増大させることがなく、スムーズな旋回をさせることができる。さらに制御部150bは、後輪の左右輪9R,9Rを前輪9F,9Fと同位相に操舵させることにより横滑りを抑えて、車線変更などでの車両100の安定性を向上することが可能となる。
 直動機構25は、車輪からの逆入力を防止する、台形ねじの滑りねじを用いた送りねじ機構25bを備えるため、各車輪を支持するハブベアリング15のふらつきを抑えることが可能となる。操舵用アクチュエータ5が前述のような逆入力防止機構である送りねじ機構25bを備え、且つハブユニット1R,1Lの最大転舵角は修正動作に必要な±数度に制限されているので、一方のアクチュエータ駆動制御部31R(31L)の電源異常が発生した場合、アクチュエータ駆動停止手段36が他方のアクチュエータ駆動制御部31L(31R)の制御を停止することで、ハブユニット1R,1Lの転舵角は固定され、運転者は安全にハンドル200を使って、車両100を路肩等の安全な場所に移動させることができる。
 他の実施形態に係るステアリングシステムを備える車両として、左右の各車輪がそれぞれ独立して操舵可能なステアリング装置である第2のステアリング装置を備え、各車輪が操舵用アクチュエータにより各々独立して駆動可能とされ、これらのステアリング装置は、例えば、操舵指令装置と機械的に連結されていないステアバイワイヤ形式であってもよい。なお、前記各実施形態は、操舵指令装置がハンドル200である場合につき説明したが、ハンドル200以外の手動の操舵指令装置、例えばジョイスティックであってもよく、また例えば図9に示すような自動の操舵指令装置200Aであってもよい。この自動の操舵指令装置200Aは、車両周辺状況検出手段230から車両周辺状況等を認識し、操舵指令を自動生成する装置である。車両周辺状況検出手段230は、例えば、カメラまたはミリ波のレーダ等のセンサ類である。
 自動の操舵指令装置200Aは、例えば道路上の白線および障害物を認識し、操舵指令を生成して出力する。自動の操舵指令装置200Aは、車両の自動運転を行う装置の一部であっても、手動運転による操舵の支援を行う装置であってもよい。このような自動で操舵指令を生成する操舵指令装置200Aを備えた車両においても、第2のステアリング装置150を備えることで、トー角制御等の第1のステアリング装置11では行えない動作が行え、また車両の走行方向の主な操舵を第1のステアリング装置11で行い、その補正を第2のステアリング装置150で行うようにすることもでき、操舵量指令に対して車両の向きの補正を可能とし、車両の走行安定性を維持することが可能となる。
 以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2…ハブユニット本体、3…ユニット支持部材、5…操舵用アクチュエータ、6…ナックル(足回りフレーム部品)、9F…車輪(前輪)、9R…車輪(後輪)、11…第1のステアリング装置、12…懸架装置、15…ハブベアリング、25b…送りねじ機構(逆入力防止機構)、31R,31L…アクチュエータ駆動制御部、33…判定手段、100…
車両、101…ステアリングシステム、110…車両情報検出部、150、150…第2のステアリング装置、150b…制御部、151…補助転舵制御部、200…ハンドル(操舵指令装置)、200A…自動の操舵指令装置

Claims (6)

  1.  車両が備えるステアリングシステムであって、
     操舵指令装置が出力する操舵量の指令に従い前記車両の前輪を操舵させる第1のステアリング装置と、
     前記車両の車輪毎に設けられた転舵用アクチュエータの駆動により前後左右の各車輪をそれぞれ個別に操舵させる第2のステアリング装置と、
     前記車両の速度およびステアリング角度を含む車両情報を検出する車両情報検出部と、を備え、
     前記第2のステアリング装置は、前記車両情報および対象とする車輪とは別の車輪の転舵角に基づいて、前記対象とする車輪の前記操舵用アクチュエータを個別に制御する制御部を備え、この制御部は、前記車両の前記速度およびステアリング角度に応じて、前後左右の各車輪のトー角を調整するように前記各操舵用アクチュエータを制御するステアリングシステム。
  2.  請求項1に記載のステアリングシステムにおいて、
     前記第2のステアリング装置が、
     前記各車輪を支持するハブベアリングを有するハブユニット本体と、
     懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ、前記ハブユニット本体を上下方向に延びる転舵軸心回りに回転自在に支持するユニット支持部材と、
     前記ハブユニット本体を前記転舵軸心回りに回転駆動させる前記操舵用アクチュエータと、を備えるステアリングシステム。
  3.  請求項1または請求項2に記載のステアリングシステムにおいて、前記制御部は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する補助転舵制御部と、この補助転舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して前記操舵用アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ駆動制御部とを有するステアリングシステム。
  4.  請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のステアリングシステムにおいて、前記操舵用アクチュエータは、前記車輪からの逆入力を防止する逆入力防止機構を備えるステアリングシステム。
  5.  請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のステアリングシステムにおいて、前記制御部は、定められた条件に従って前記第2のステアリング装置の異常を判定する判定手段を有し、前記制御部は、前記判定手段により前記第2のステアリング装置に異常が発生したと判定されたとき、前記各操舵用アクチュエータの制御を中断するステアリングシステム。
  6.  請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のステアリングシステムを備えた車両。
     
PCT/JP2019/012726 2018-03-27 2019-03-26 ステアリングシステムおよびこれを備えた車両 WO2019189101A1 (ja)

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