JP2009120130A - セルフロック機構を備えた車両の後輪トー角可変制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トー角可変制御装置において、電動アクチュエータを大型化することなく、電動モータが非通電状態であっても、車輪側から入力した荷重による雄ねじの回転を防止する。
【解決手段】トー角を変化させる電動アクチュエータ10を左右の後輪5にそれぞれ備えた自動車Vの後輪トー角可変制御装置11において、電動アクチュエータ10が、回転軸42を有するDCモータ41と、回転軸42の回転運動を直線運動に変換する送りねじ機構61とを備えており、送りねじ機構61の摩擦力とDCモータ41のコギングトルクに起因する抵抗力との合計を、各後輪5に作用する横力に起因して回転軸42を回転させる力よりも大きくすべく、DCモータ41のティース46に窪み47を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、左右後輪のトーを個々に変化させるための車両の後輪トー角可変制御装置に関し、特に、電動モータと送りねじ機構とを有するとともに、セルフロック機能を備えた後輪トー角可変制御装置に係る。
前後左右に4輪を備えた自動車では一般に、操縦安定性を確保するために前輪にトー角が設定されており、進行方向を変更する場合には左右の前輪を操舵する。近年では、制動時の安定性や加速時の応答性を高めるため、或いは、高速旋回走行時の斜め走りを防止し、低速旋回走行時に小回りできるように、後輪のトー角を制御可能なトー角可変制御装置を搭載した自動車が開発されている。
このようなトー角可変制御装置として、左右の後輪を支持する懸架装置におけるラテラルリンク、あるいはトレーリングリンクの車体との連結部に直線変位する電動アクチュエータを設け、これを伸縮駆動することにより、左右輪のトー角を個々に変化させることができるように構成したものが知られている(特許文献1参照)。
直線変位アクチュエータとしては、電動モータと送りねじ機構とを用いた直線変位アクチュエータが知られているが、この種の直線変位アクチュエータでは、電動モータの回転運度を直線運動に変化させることが可能である反面、電動モータが非通電状態にあるときに、直線駆動される雌ねじに外力が作用する(以下、「逆入力」と略称する)と、回転軸を回転させて雌ねじが移動してしまう虞がある。このような場合に、外力による逆入力トルクが電動モータに伝わらないようにした機構として、雌ねじと電動モータとの間に設けられた減速機構において、ウォームとウォームホイールとの噛み合わせによってセルフロック機能を発揮させたものを車両用ブレーキ装置に適用した提案がなされている(例えば、特許文献2,3参照)。
特開平9−30438号公報 特開2006−272983号公報 特開2007−239988号公報
しかしながら、上記特許文献2,3に記載された機構では、セルフロック機能を発揮させるために所定値以上の摩擦力が必要であり、これに伴ってギヤ比等の設計事項に制限を受ける。また、ねじ部の面粗度等が加工法等により想定よりも低くなったり、使用を繰り返しているうちにねじ部の摩擦係数が低下したりすることにより、セルフロックが機能しなくなる虞があった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、トー角可変制御装置において、電動アクチュエータを大型化することなく、電動モータが非通電状態であっても、車輪側から入力した荷重による雄ねじの回転を防止することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、トー角を変化させるアクチュエータを左右の後輪にそれぞれ備えた自動車のトー角可変制御装置において、前記アクチュエータを、回転軸を有する電動モータと、該回転軸の回転運動を直線運動に変換する送りねじ機構とを備えるように構成し、前記送りねじ機構の摩擦力と前記電動モータのコギングトルクに起因する抵抗力との合計が、前記各後輪に作用する横力に起因して前記回転軸を回転させる力よりも大きくなるようにした。この場合、前記電動モータを、ティースを備えたロータと、永久磁石を備えたステータヨークとを備えるように構成し、前記ティースとステータヨークとのいずれか一方に窪みを形成すると良い。或いは、前記電動モータを、永久磁石を備えたロータと、ティースを備えたステータヨークとを備えるように構成し、前記ステータヨークに窪みを形成すると良い。
本発明によれば、送りねじ機構の出力側に運動方向の外力が作用し、その外力が送りねじ機構の摩擦力を超えて電動モータの回転軸に回転トルクとなって伝達したとても、回転トルクは電動モータのコギングトルクによって打ち消されるため、モータ回転軸が回転して出力側の雌ねじが移動することはない。したがって、電動モータに電力が供給されていなくても、後輪のトー角が外力によって変化するのを防止することができる。
また、ティースを備えたロータと、永久磁石を備えたステータヨークとから電動モータを構成し、前記ティースとステータヨークとのいずれか一方に窪みを形成することにより、ロータ回転時の磁束変化量を増大させ、大きなコギングトルクを発生させて外力による回転トルクを打ち消すことができるDCブラシ付きモータを備えたトー角可変制御装置を実現できる。或いは、永久磁石を備えたロータと、ティースを備えたステータヨークとから電動モータを構成し、前記ステータヨークに窪みを形成することにより、ロータ回転時の磁束変化量を増大させ、大きなコギングトルクを発生させて外力による回転トルクを打ち消すことができるDCブラシレスモータまたは交流モータを備えたトー角可変制御装置を実現できる。また、これらは構成が簡単であるので製造が容易である。
≪実施形態の構成≫
以下、図面を参照して、本発明に係るトー角可変制御装置の一実施形態について詳細に説明する。説明にあたり、車輪やそれらに対して配置された部材、すなわち、タイヤや電動アクチュエータ等については、それぞれ数字の符号に左右を示す添字LまたはRを付して、例えば、後輪5L(左)、後輪5R(右)と記すとともに、総称する場合には、例えば、後輪5と記す。
図1は実施形態に係るトー角可変制御装置11を適用した自動車の概略構成図である。自動車Vは、タイヤ2L,2Rが装着された前輪3L・3Rと、タイヤ4L,4Rが装着された後輪5L,5Rとを備えており、これら前輪3L,3Rおよび後輪5L,5Rが、左右のフロントサスペンション6L,6Rおよびリヤサスペンション7L,7Rによってそれぞれ車体1に懸架されている。
また、自動車Vは、ステアリングホイール8の操舵によって左右の前輪3L,3Rを直接転舵する前輪操舵装置9と、左右のリヤサスペンション7L,7Rに対して設けられた左右の電動アクチュエータ10L,10Rを伸縮駆動することにより、後輪5L,5Rのトー角を個別に変化させる後輪トー角可変制御装置11とを備えている。
自動車Vには、各種システムを統括制御するECU(Electronic Control Unit)12の他、車速センサ13や、操舵角センサ14、ヨーレイトセンサ15、横加速度センサ16等が車体1に設置されている。また、これら以外にも、自動車Vには図示しない種々のセンサが設置されており、各センサの検出信号はECU12に入力して車両の制御に供される。
ECU12は、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されており、通信回線を介して各センサ13〜16等や電動アクチュエータ10を駆動制御するMCU(Motor Control Unit)17と接続されている。ECU12は、各センサ13〜16等の検出結果に基づいて後輪トー角を算出し、各電動アクチュエータ10L,10Rの変位量を決定した上でMCU19に対して制御信号を出力して後輪5のトー角を制御する。
各電動アクチュエータ10L,10Rには、出力ロッドのストローク位置を検出するストロークセンサ18L,18Rがそれぞれ設置されている。ストロークセンサ18L,18Rの信号がMCU19に入力することで、MCU19による電動アクチュエータ10L,10Rのフィードバック制御が行われる。これにより、各電動アクチュエータ10L,10Rが正確に所定量だけ伸縮し、後輪5L,5Rが所望のトー角に変化する。
このように構成された自動車Vによれば、左右の電動アクチュエータ10L,10Rを同時に対称的に変位させることにより、両後輪5L,5Rのトーイン/トーアウトを適宜な条件の下に自由に制御することができる他、左右の電動アクチュエータ10L,10Rの一方を伸ばして他方を縮めれば、両後輪5L,5Rを左右に転舵することも可能である。例えば、自動車Vは、各種センサによって把握される車両の運動状態に基づき、加速時に後輪5をトーアウトに、制動時に後輪5をトーインに変化させ、高速旋回走行時に後輪5を前輪舵角と同相に、低速旋回走行時に後輪5を前輪舵角と逆相にトー角制御して、操縦性を高めるべく後輪トー角制御を行う。
次にリヤサスペンションについて図2および図3を参照して説明する。図2は左側リヤサスペンション7Lの斜視図であり、図3は左側リヤサスペンション7Lの背面図である。ダブルウィッシュボーン式のリヤサスペンション7は、後輪5を回転自在に支持するナックル21と、ナックル21を上下動可能に車体1に連結するアッパアーム22およびロアアーム23と、後輪5のトー角を変化させるべくナックル21と車体1とに連結された電動アクチュエータ10と、後輪5Lの上下動を緩衝する懸架スプリング付きダンパ24等で構成されている。
アッパアーム22およびロアアーム23は、基端がそれぞれゴムブッシュジョイント25,26を介して車体1に連結され、先端がそれぞれボールジョイント27,28を介してナックル21の上部および下部に連結されている。電動アクチュエータ10は、基端がゴムブッシュジョイント29を介して車体1に連結され、先端がゴムブッシュジョイント30を介してナックル21の後部に連結されている。懸架スプリング付きダンパ24は、上端が車体1に固定され、下端がゴムブッシュジョイント31を介してナックル21の上部に連結されている。
このような構成を採ることにより、電動アクチュエータ10Lが伸長駆動されると、ナックル21は、その後部が車幅方向外側に回動して後輪5Lのトー角を車両進行方向内側(トーイン側)に変化させ、電動アクチュエータ10Lが収縮駆動されると、ナックル21は、その後部が車幅方向内側に回動して後輪5Lのトー角を車両進行方向外側(トーアウト側)に変化させる。このように、左右の電動アクチュエータ10L,10Rが伸縮駆動されることにより、左右の後輪5L,5Rのトー角制御が行われる。
次に、図4を参照して電動アクチュエータ10について説明する。図4は電動アクチュエータ10の縦断面図である。電動アクチュエータ10は、車体1側のゴムブッシュジョイント29が形成された第1ハウジング32と、複数のボルト33で第1ハウジング32に締結された第2ハウジング34と、第2ハウジング34に伸縮自在に支持され、ナックル21側のゴムブッシュジョイント30が形成された出力ロッド35とを備えている。第1ハウジング32の内部には駆動源であるブラシ付きのDCモータ41が収容され、ボルト36で第1ハウジング32に締結されている。第2ハウジング34の内部には遊星歯車式の減速機51と、弾性を有するカップリング56と、台形ねじを用いた送りねじ機構61とが収容されている。
減速機51は、第1遊星歯車機構52と第2遊星歯車機構53との2段が結合して構成されており、ブラシ付きDCモータ41の回転軸42の回転を2段階に減速して出力部材であるキャリヤ54に伝達する。キャリヤ54は、カップリング56を介して送りねじ機構61の入力部材である入力フランジ62に接続される。カップリング56は、2枚の外側弾性ブッシュや、内側弾性ブッシュ等を備えており、キャリヤ54と入力フランジ62との微小な軸線のずれを吸収する自動調芯機能を発揮するとともに、トルクの急変を吸収してスムーズな動力伝達を可能にしている。
出力ロッド35は、第2ハウジング34の内周面に固定された2つのスライドベアリング63によって摺動可能に支持されている。出力ロッド35の中空内周面に形成された雌ねじ64が入力フランジ62に締結された雄ねじ部材65の雄ねじ66に螺合することで送りねじ機構61を構成している。出力ロッド35は、入力フランジ62の回転運動が送りねじ機構61によってスラスト運動に変換されることにより直線駆動される。
雄ねじ部材65の先端にはスラストベアリング67が設けられており、スラストベアリング67に当接するばね座68aと出力ロッド35の先端に設けられたばね座68bとの間に縮設されたコイルばね69により、出力ロッド35の雌ねじ64のねじ山が雄ねじ66のねじ山に弾発的に当接している。これにより、出力ロッド35と雄ねじ部材65との間に摩擦力を発生させ、後輪5から出力ロッド35に大きな荷重が入力したときに、或いは振動的な荷重が入力したときに、雄ねじ部材65が回転して後輪5のトー角が変化するのを防止するセルフロック機能が働く。
次に、図4および図5を参照してDCモータ41について説明する。図5は図4中のV−V断面図である。DCモータ41は、カップ状に形成されたステータヨーク43と、ステータヨーク43の内周面に等間隔に配置され、複数磁極をなす2つのマグネット44と、マグネット44の内周側に近接して設けられたロータ45と、ロータ45の中心に一体に設けられた回転軸42とを備えている。
ステータヨーク43は、フランジ部43aが複数のボルト36でベアリングホルダ37と共に第1ハウジング32に締結されることにより、円筒状の外面が第1ハウジング32の内周面との間に空隙を形成した状態で固定されている。回転軸42は、一端がステータヨーク43の底部に設けられたボールベアリング38に回転自在に支持され、他端がベアリングホルダ37に保持されたボールベアリング39に回転自在に支持されている。ベアリングホルダ37には、回転軸42の外周に設けたコミュテータ48に摺接するブラシ49が保持されている。ブラシ49に接続された導線50は第1ハウジング32に設けられたグロメット40を介して電動アクチュエータ10の外部に引き出されている。
図5に示すように、ロータ45は、回転軸42から等間隔に放射状に設けられた複数のティース46と、ティース46に巻装された複数の電機子コイル(図示せず)とにより構成される。複数の電機子コイルの各端末はコミュテータ48にそれぞれ接続される。ティース46は、ロータ45から放射状に伸びるコア部46aと、コア部46aの先端からマグネット44に沿って円弧状に張り出した張り出し部46bとからなっている。
複数のティース46の一部(本実施形態では2つ)には、コア部46aに窪み47が形成されている。2つの窪み47は回転対称とならない位置に設けられる。なお、窪み47を1つとする場合には、窪み47をいずれのティース46に設けてもよい。これにより、コア部46aとマグネット44との磁気吸引力によって、電機子コイルに電流が流れていないときでもDCモータ41にコギングトルクが発生する。
そして、送りねじ機構61の摩擦力とDCモータ41のコギングトルクに起因する抵抗力との合計が、各後輪5に作用する横力に起因してDCモータ41の回転軸42を回転させる力よりも大きくなるように設定されている。
≪実施形態の作用効果≫
後輪トー角可変制御装置11を備えた自動車Vの運転を開始すると、各車輪3,5にはあらゆる方向から荷重が入力し、後輪5に入力した横方向荷重の一部は、出力ロッド35を伸縮させる荷重となって電動アクチュエータ10に作用する。特に、高速旋回走行時には、大きな横方向荷重が出力ロッド35に入力する。走行時に路面から各後輪5に入力する荷重の上限は、自動車Vの重量や、後輪5に装着されたタイヤ4の性能、路面状態等から求められる。上記したように、電動アクチュエータ10のねじ送り機構61には、逆入力に対するセルフロック機能が備わっているが、製造時における面粗度の不均一や、長年の使用によるねじ山表面が平滑化、コイルばね69の弾発力の低下等により、上限に近い荷重が後輪5に作用したときに、ねじ送り機構61のセルフロック機能が働かなくなる虞がある。
このような場合、出力ロッド35に入力した横方向荷重は、送りねじ機構61の雄ねじ部64を回転させることによって回転トルクに変換され、減速機51によってトルクが低減されてDCモータ41の回転軸42に伝達する。しかしながら、上記の如く構成された後輪トー角可変制御装置11によれば、ティース46を備えたロータ45と、マグネット44を備えたステータヨーク43とからDCモータ41を構成し、ティース46のコア部46aに窪み47を回転非対象に設けたことにより、ロータ45回転時の磁束変化量を増大させ、DCモータ41に大きなコギングトルクを発生させる。
したがって、出力ロッド35に入力した横方向荷重のうち、送りねじ機構61および減速機51の摩擦力を超えて回転軸42に伝達した回転トルクは、DCモータ41のコギングトルクによって打ち消される。そのため、DC41の非通電時に出力ロッド35に上限値の横方向荷重が入力しても、回転軸42が回転して出力ロッド35が移動することはなく、後輪トー角が外力によって変化することを防止できる。したがって、後輪トー各を変化させないときにはDCモータ41に電流を流す必要がなく、バッテリ電力の消費を抑制することができる。
≪第1変形実施形態≫
次に、図6を参照して第1変形実施形態について説明する。図6は第1変形実施形態による後輪トー角可変制御装置11を構成するDCモータ71の断面図である。なお、以下の変形実施形態においては、上記実施形態と同じ構成および効果を有する部材については同一符号を使用し、それらについては説明を省略する。
本実施形態のDCモータ71は、ブラシ付きDCモータであって、上記実施形態と同様の構成、すなわち、第1ハウジング32の内側に設けられたステータヨーク73と、ステータヨーク73の内周面に等間隔に配置された2つのマグネット44と、マグネット44の内周側に近接して設けられたロータ75と、ロータ75の中心に一体に設けられた回転軸42とを備え、ロータ75は回転軸42から等間隔に放射状に設けられた複数のティース76を備えた構成を採っている。
上記実施形態と異なる点は、窪み77がティース76ではなく、ステータヨーク73の外周面に1つ設けられていることである。窪み77は2つのマグネット44が取り付けられた位置の中間に配置されている。このような構成を採ることにより、ロータ75が回転したときに、2つのマグネット44から出る磁力線が窪み77の形成された位置のステータヨーク73内で磁束変化するための抵抗として、DCモータ71にコギングトルクが生じる。この場合も窪み77は回転対称とならない位置に設けられる。これにより、DCモータ71の非通電時に出力ロッド35に上限値の横方向荷重が入力しても、後輪トー角が外力によって変化することが防止される。
≪第2変形実施形態≫
次に、図7を参照して第2変形実施形態について説明する。図7は第2変形実施形態による後輪トー角可変制御装置11を構成するDCモータ81の断面図である。本実施形態のDCモータ81は、ブラシレスDCモータである。DCモータ81は、第1ハウジング32の内側に設けられたステータヨーク83と、ステータヨーク83の内側に回転軸42と一体に設けられ、マグネット84を備えたロータ85とから構成されている。ステータヨーク83の内周面には、複数のティース86が等間隔に突設しており、ティース86には複数の電機子コイル(図示せず)が巻装されている。
ステータヨーク83の外周面には、窪み87が設けられている。窪み87は2つのティース86の中間位置に配置されている。窪み87は複数設けられてもよく、この場合にも窪み87は回転対称とならない位置に配置される。このような構成を採ることにより、ステータヨーク83とマグネット84との磁気吸引力によって、電機子コイルに電流が流れていないときでもDCモータ81にコギングトルクが発生する。これにより、DCモータ81の非通電時に出力ロッド35に上限値の横方向荷重が入力しても、後輪トー角が外力によって変化することが防止される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、電動モータとして複数のDCモータの例を挙げているが、永久磁石を用いたものであればACモータを用いて電動アクチュエータを構成してもよい。また、上記実施形態ではティースのコア部に窪みを設けているが、ティースの張り出し部に窪みを設けてよい。更にこれら変更の他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
後輪トー角可変制御装置を適用した自動車の概略構成図 リヤサスペンションの斜視図 リヤサスペンションの背面図 電動アクチュエータの縦断面図 図4中のV−V断面図 第1変形実施形態によるDCモータの断面図 第2変形実施形態によるDCモータの断面図
符号の説明
V 自動車
5 後輪
7 リヤサスペンション
10 電動アクチュエータ
11 後輪トー角可変制御装置
35 出力ロッド
41,71,81 DCモータ
42 回転軸
43,73,83 ステータヨーク
44,84 マグネット
45,75,85 ロータ
46,76,86 ティース
47,77 窪み
65 雄ねじ部材

Claims (3)

  1. トー角を変化させるアクチュエータを左右の後輪にそれぞれ備えた自動車のトー角可変制御装置であって、
    前記アクチュエータは、回転軸を有する電動モータと、該回転軸の回転運動を直線運動に変換する送りねじ機構とを備えており、
    前記送りねじ機構の摩擦力と前記電動モータのコギングトルクに起因する抵抗力との合計を、前記各後輪に作用する横力に起因して前記回転軸を回転させる力よりも大きくしたことを特徴とするトー角可変制御装置。
  2. 前記電動モータは、ティースを備えたロータと、永久磁石を備えたステータヨークとを有し、前記ティースとステータヨークとのいずれか一方に窪みが形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のトー角可変制御装置。
  3. 前記電動モータは、永久磁石を備えたロータと、ティースを備えたステータヨークとを有し、前記ステータヨークに窪みが形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のトー角可変制御装置。
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