WO2018061938A1 - 回路モジュール - Google Patents
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Abstract
回路モジュール(100)は、側面に半円筒状の凹部を備えた基板素体(11)と、凹部の内壁に設けられた接続電極(12)と、第1のランド(13)および配線(15)とを含む回路基板(10)と、第1のランド(13)に接続された電子部品(31)と、電子部品(31)が内部に配置されたシールドケース(90)とを含む。第1のランド(13)と接続電極(12)とは、配線(15)により接続される。シールドケース(90)は、壁面(92)に形成された開口部(93)と、開口部(93)の縁部に、壁面に対して折り曲げられた状態で接続された第1の板状部材(94A)とを備える。シールドケース(90)の壁面(92)および第1の板状部材(94A)は、開口部(93)の縁部および第1の板状部材(94A)と配線とが接しないように、基板素体(11)の一方主面に接続される。
Description
この発明は、基板素体とシールドケースを備え、母基板との接続が基板素体の側面の接続電極により行なわれる回路モジュールに関するものである。
高周波信号による通信機能を有する電子機器に用いられる回路モジュールは、外部からのノイズの影響を低減し、さらに外部へのノイズの放出を抑制するため、シールドケースの内部に回路モジュールを構成する電子部品が配置されることがある。そのような回路モジュールの一例として、特開2005-116635号公報(特許文献1)に記載の回路モジュールが挙げられる。図9は、特許文献1に記載の回路モジュール200を、電子機器の母基板300に接続した状態の斜視外観図である。
回路モジュール200は、回路基板210と、電子部品231と、シールドケース290とを備えている。回路基板210は、側面に半円筒状の凹部を有する平板状の基板素体211と、凹部の内壁に形成されている接続電極212とを有している。電子部品231は、回路基板210の一方主面上に接続されている。シールドケース290は、回路基板210の一方主面上に接続されており、内部に電子部品231が配置されている。また、電子機器の母基板300は、母基板素体301と、母基板接続電極302とを備えている。母基板接続電極302は、母基板素体301の一方主面上に設けられている。
回路モジュール200は、例えば車載用などの電子機器に用いられる場合、電子機器の母基板300との接続に高い信頼性が要求される。そのため、回路モジュール200と母基板300との接続は、基板素体211の側面の接続電極212と、母基板素体301の一方主面上の母基板接続電極302とをはんだ接続することにより行なわれる。このようにすることで、はんだ接続の状態が目視で確認でき、接続の信頼性を高めることができる。
特許文献1に記載されている回路モジュール200では、シールドケース290の開口部全周が回路基板210の一方主面上に接続されている。そのため、シールドケース290の内部に配置されている電子部品231は、基板素体211の内部に設けられているビア導体およびパターン導体(不図示)を介して、接続電極212と接続されることになる。その結果、電子部品231と接続電極212との接続構造が複雑になる。また、上記の接続構造は、高周波信号の入出力に係る配線が浮遊容量の影響を受けやすくなるため、回路モジュール200のインピーダンスにばらつきが生じる虞がある。
すなわち、この発明の目的は、電子部品と基板素体の側面に設けられている接続電極との接続構造が単純で、高周波信号の入出力に係る配線に対する浮遊容量の影響が低減された回路モジュールを提供することである。
この発明に係る回路モジュールでは、シールドケースの形状についての改良が図られる。
この発明に係る回路モジュールの第1の形態は、回路基板と、電子部品と、シールドケースとを含んでいる。回路基板は、平板状の基板素体と、接続電極と、ランドおよび配線とを含んでいる。基板素体は、一方主面と、他方主面と、一方主面と他方主面とに接続されている側面とを有し、側面に一方主面から他方主面にかけて形成されている半円筒状の凹部を備えている。接続電極は、凹部の内壁に設けられている。ランドおよび配線は、一方主面上に設けられている。電子部品は、ランドに接続されている。シールドケースは、天面と一端が天面の外周に接続されている壁面とを備え、電子部品が内部に配置されている。
ランドと接続電極とは、配線により接続されている。シールドケースは、壁面の他端の少なくとも1箇所に形成された開口部と、開口部の縁部の少なくとも1箇所に、壁面に対して折り曲げられた状態で接続されている第1の板状部材とを備えている。開口部は、一方主面に平行な方向において配線の幅より広い幅を有している。そして、シールドケースの壁面の他端および第1の板状部材は、開口部の縁部および第1の板状部材と配線とが接しないように、基板素体の一方主面に接続されている。
上記の回路モジュールでは、基板素体の一方主面上で、開口部を通してランドから基板素体の側面に設けられている接続電極まで配線を引き出している。すなわち、電子部品と接続電極との接続構造が単純で、高周波信号の入出力に係る配線に対する浮遊容量の影響が低減されている。
さらに、開口部周辺の接続強度が、シールドケースから折り返された第1の板状部材と基板素体との接続により、第1の板状部材がない場合に比べて高くなっている。すなわち、回路モジュールのサイズが大きい、または使用温度範囲が広いなど、開口部周辺に加わる熱歪みの影響が大きい場合でも、開口部周辺が基板素体と強固に接続され、回路モジュールの信頼性およびシールド性能を維持することができる。
この第1の板状部材は、開口部に相当するシールドケースの加工箇所を、除去せずに折り曲げることで簡便に、低コストで形成される。なお、第1の板状部材の数および形状は、開口部の形成箇所と、それに伴うシールドケースの接続強度に対する熱歪みの影響を考慮することによって設定される。
この発明に係る回路モジュールの第1の形態は、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、第1の板状部材は、シールドケースの内側に向けて、壁面に対して折り曲げられている。
上記の回路モジュールでは、シールドケースの壁面の他端を基板素体の側面に近づけることができる。すなわち、シールドケースの内部の電子部品の接続面積を広くすることができる。
この発明に係る回路モジュールの第1の形態は、以下の特徴を備えていてもよい。すなわち、第1の板状部材は、基板素体と垂直になるように壁面に対して折り曲げられた状態で、開口部に隣接して接続されている。
この発明に係る回路モジュールの第2の形態は、回路基板と、電子部品と、シールドケースとを含んでいる。回路基板は、平板状の基板素体と、接続電極と、ランドおよび配線とを含んでいる。基板素体は、一方主面と、他方主面と、一方主面と他方主面とに接続されている側面とを有し、側面に一方主面から他方主面にかけて形成されている半円筒状の凹部を備えている。接続電極は、凹部の内壁に設けられている。ランドおよび配線は、一方主面上に設けられている。電子部品は、ランドに接続されている。シールドケースは、天面と一端が天面の外周に接続されている壁面とを備え、電子部品が内部に配置されている。
ランドと接続電極とは、配線により接続されている。シールドケースは、壁面の他端の少なくとも1箇所に形成された開口部と、壁面の他端の少なくとも1箇所に、基板素体と平行になるように壁面に対して折り曲げられた状態で、開口部に隣接して接続されている第2の板状部材とを備えている。開口部は、一方主面に平行な方向において配線の幅より広い幅を有している。そして、シールドケースの壁面の他端および第2の板状部材は、開口部の縁部および第2の板状部材と配線とが接しないように、基板素体の一方主面に接続されている。
上記の回路モジュールでは、第1の形態と同様に、基板素体の一方主面上で、開口部を通してランドから基板素体の側面に設けられている接続電極まで配線を引き出している。すなわち、電子部品と接続電極との接続構造が単純で、高周波信号の入出力に係る配線に対する浮遊容量の影響が低減されている。
さらに、開口部周辺の接続強度が、シールドケースから折り返された第2の板状部材と基板素体との接続により、第2の板状部材がない場合に比べて高くなっている。すなわち、回路モジュールのサイズが大きい、または使用温度範囲が広いなど、開口部周辺に加わる熱歪みの影響が大きい場合でも、開口部周辺が基板素体と強固に接続され、回路モジュールの信頼性およびシールド性能を維持することができる。なお、第2の板状部材の数および形状は、開口部の形成箇所と、それに伴うシールドケースの接続強度に対する熱歪みの影響を考慮することによって設定される。
この発明に係る回路モジュールの第2の形態は、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、第2の板状部材は、シールドケースの外側に向けて、壁面に対して折り曲げられている。
上記の回路モジュールでは、第1の形態と同様に、シールドケースの壁面の他端を基板素体の側面に近づけることができる。すなわち、シールドケースの内部の電子部品の接続面積を広くすることができる。
この発明に係る回路モジュールでは、基板素体の一方主面上で、開口部を通してランドから基板素体の側面に設けられている接続電極まで配線を引き出している。すなわち、電子部品と接続電極との接続構造が単純で、高周波信号の入出力に係る配線に対する浮遊容量の影響が低減されている。また、開口部周辺の接続強度が、シールドケースから折り返された第1の板状部材や第2の板状部材と基板素体との接続により、第1の板状部材や第2の板状部材がない場合に比べて高くなっている。
以下にこの発明の実施形態を示して、この発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。この発明は、例えば車載用などの電子機器に用いられる回路モジュールなどに適用されるが、これに限られるものではない。
-回路モジュールの第1の実施形態-
この発明に係る回路モジュールの第1の実施形態である回路モジュール100について、図1ないし図4を用いて説明する。
この発明に係る回路モジュールの第1の実施形態である回路モジュール100について、図1ないし図4を用いて説明する。
なお、各図面は模式図であり、実際の製品の寸法は必ずしも反映されていない。また、製造工程上で発生する各構成要素の形状のばらつきなども、各図面に必ずしも反映されていない。すなわち、以後、この明細書中で説明のために用いられる図面は、たとえ実際の製品と異なる部分があったとしても、本質的な面で実際の製品を表すものと言うことができる。
図1は、回路モジュール100の構成図である。回路モジュール100は、回路基板10と、回路要素として通信回路装置30と、記憶装置であるRAM40AおよびROM(Read Only Memory)40Bと、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)50と、入出力端子60と、クロック信号生成回路70と、電源回路80とを備えている。通信回路装置30は、回路モジュール100が電子機器の母基板に接続された際には、電子機器に備えられているアンテナ20に接続される。
図2は、回路モジュール100の斜視外観図である。回路モジュール100は、回路基板10と、回路要素と、シールドケース90とを備えている。なお、図2では、回路要素に関しては、通信回路装置30を構成している電子部品の1つである電子部品31以外は、図示が省略されている。
回路基板10は、平板状の基板素体11と、接続電極12と、第1のランド13および第2のランド14と、配線15とを含んでいる。基板素体11は、一方主面と、他方主面と、一方主面と他方主面とに接続されている側面とを有し、側面には一方主面から他方主面にかけて形成されている半円筒状の凹部(端面スルーホール)を備えている。接続電極12は、凹部の内壁に、凹部の形状に沿って設けられている。なお、接続電極12は、凹部の内壁から一方主面および他方主面の少なくとも一方に広がり延びた鍔部を備えるようにしてもよい。図2に示されている接続電極12は、凹部の内壁から一方主面および他方主面の両方に広がり延びた鍔部を備えている。
第1のランド13および第2のランド14と、配線15とは、基板素体11の一方主面(図2における基板素体11の上面)上に設けられている。なお、電子部品31以外の通信回路装置30を構成している電子部品に係るランドおよび配線は、図2において図示が省略されている。第1のランド13の数は、電子部品31が備えている外部電極の数に対応している。第1のランド13の形状は、例えば矩形状である。
基板素体11は、例えば絶縁層が低温焼結セラミック材料であるセラミック多層基板である。なお、基板素体11の種類はこれに限られず、例えば絶縁層がガラスなどの織布または不織布と、エポキシ樹脂などの絶縁性の樹脂とを含んでなる複合材料である、いわゆるガラスエポキシ基板などであってもよい。接続電極12、第1のランド13および第2のランド14、ならびに配線15は、例えばCuまたはCu合金などの金属材料を用いて形成される。
電子部品31は、前述のように通信回路装置30を構成する電子部品のうちの1つであり、例えばインダクタ、コンデンサおよび高周波トランスなどである。電子部品31は、例えばSn-Ag-Cu系のPbフリーはんだ(不図示)などにより第1のランド13に接続されている。ただし、上記以外のはんだ材料が用いられてもよい。
シールドケース90は、天面91と、一端が天面91の外周に接続されている壁面92とを備え、電子部品31が内部に配置されている。図2に示されているシールドケース90は、外観が直方体形状である。
シールドケース90は、開口部93と、長方形状の第1の板状部材94A、94Bとを備えている。開口部93は、壁面92の他端の少なくとも1箇所に、電子部品31がシールドケース90の外側から見えるように形成されている。第1の板状部材94A、94Bは、シールドケース90の内側に向けて、壁面92に対して折り曲げられた状態で、開口部93の縁部の少なくとも1箇所に接続されている。典型的には、第1の板状部材94A、94Bは、基板素体11と垂直になるように壁面92に対して折り曲げられた状態で、開口部93に隣接して接続されている。なお、図2においては、第1の板状部材94Bは図示されていない(図3参照)。
開口部93は、基板素体11の一方主面に平行な方向において配線15の幅より広い幅を有している。シールドケース90においては、開口部93は、壁面92をなす4つの長方形状の面のうちの1つに設けられている。
第1のランド13の少なくとも1つと接続電極12の少なくとも1つとは、上記の開口部93を通る配線15により接続されている。回路モジュール100においては、上記の接続電極12のうちの1つの、基板素体11の一方主面側に広がり延びた鍔部と、第1のランド13の、基板素体11の側面に隣接している側とが、配線15により接続されている。配線15は、直線状となっている。この場合、配線15に係るインピーダンスが小さくなる。なお、第1のランド13および配線15の形状は、上記のものに限られない。
すなわち、シールドケース90の壁面92の他端および第1の板状部材94A、94Bは、開口部93の縁部および第1の板状部材94A、94Bと配線15とが接しないようにして、第2のランド14に接続されている。シールドケース90と第2のランド14との接続は、例えばSn-Ag-Cu系のPbフリーはんだ(不図示)などが用いられる。ただし、上記以外のはんだ材料が用いられてもよい。
図3は、回路モジュール100を図2に示したIII面で切断した場合の矢視断面図である。回路モジュール100においては、第1の板状部材94A、94Bは、シールドケース90の壁面92をなす4つの長方形状の面のうちの1つおよび基板素体11の一方主面の双方に対して直交するように、シールドケース90の内側に向けて折り曲げられている。この場合、シールドケース90の壁面92の他端を基板素体11の側面に近づけることができる。すなわち、シールドケース90の内部の、回路要素である電子部品の接続面積を広くすることができる。
開口部93は、上記の長方形状の面の、基板素体11に直交する対称軸から図上で左側にずれた位置に形成されている。また、第1の板状部材94Bの基板素体11に平行な方向の長さは、第1の板状部材94Aの基板素体11に平行な方向の長さより長い。
図4は、回路モジュール100に用いられているシールドケース90の展開図である。第1の板状部材94A、94Bは、開口部93に相当するシールドケース90の加工箇所を、除去せずに折り曲げることで簡便に、低コストで形成される。なお、第1の板状部材の数および形状は、開口部93の形成箇所と、それに伴うシールドケース90の接続強度に対する熱歪みの影響を考慮することによって設定される。その際、開口部93の面積を配線と接しない程度に小さく抑えることで、シールド性能を維持することができる。
回路モジュール100は、以上で説明したように、電子部品31と接続電極12との接続構造が単純で、高周波信号の入出力に係る配線15に対する浮遊容量の影響が低減されている。
さらに、開口部93周辺の接続強度が、シールドケース90から折り返された第1の板状部材94A、94Bと第2のランド14との接続により、第1の板状部材94A、94Bがない場合に比べて高くなっている。すなわち、回路モジュール100のサイズが大きい、または使用温度範囲が広いなど、開口部93周辺に加わる熱歪みの影響が大きい場合でも、開口部93周辺が基板素体11と強固に接続され、回路モジュール100の信頼性およびシールド性能を維持することができる。
-回路モジュールの第2の実施形態-
この発明に係る回路モジュールの第2の実施形態である回路モジュール100Aについて、図5ないし図7を用いて説明する。なお、回路モジュール100Aの構成図は、図1に示されているものと同様であるため、ここではそれらについてのさらなる説明を省略する。
この発明に係る回路モジュールの第2の実施形態である回路モジュール100Aについて、図5ないし図7を用いて説明する。なお、回路モジュール100Aの構成図は、図1に示されているものと同様であるため、ここではそれらについてのさらなる説明を省略する。
図5は、回路モジュール100Aの斜視外観図である。回路モジュール100Aは、回路基板10と、回路要素と、シールドケース90Aとを備えている。なお、図5では、回路要素に関しては、通信回路装置30を構成している電子部品の1つである電子部品31以外は、図示が省略されている。回路モジュール100Aは、シールドケース90A以外の構成要素については、回路モジュール100と同様であるため、ここではそれらについてのさらなる説明を省略する。
シールドケース90Aは、天面91と、一端が天面91の外周に接続されている壁面92とを備え、電子部品31が内部に配置されている。図5に示されているシールドケース90Aは、シールドケース90の場合と同様に、外観が直方体形状である。シールドケース90Aは、開口部93と、長方形状の第2の板状部材95とを備えている。開口部93は、壁面92の他端の少なくとも1箇所に、電子部品31がシールドケース90Aの外側から見えるように形成されている。
第2の板状部材95は、壁面92の他端の少なくとも1箇所に、シールドケース90Aの外側に向けて、基板素体11と平行になるように壁面92に対して折り曲げられた状態で、開口部93に隣接して1つだけ接続されている。ただし、開口部93に隣接して2つの第2の板状部材95が接続されるようにしてもよい。ここで、第2の板状部材95が開口部93に隣接するとは、図8(A)に示されるように、第2の板状部材95が開口部93からわずかに離れている場合、および図8(B)に示されるように、第2の板状部材95が開口部93をわずか塞ぐ場合も含む概念である。
開口部93は、シールドケース90の場合と同様に、基板素体11の一方主面に平行な方向において配線15の幅より広い幅を有している。シールドケース90Aにおいても、開口部93は、壁面92をなす4つの長方形状の面のうちの1つに設けられている。回路モジュール100Aにおいても、第1のランド13の少なくとも1つの側面に隣接している側と、接続電極12の少なくとも1つの鍔部とが、上記の開口部93を通る配線15により接続されている。
すなわち、シールドケース90Aの壁面92の他端および第2の板状部材95は、開口部93の縁部および第2の板状部材95と配線15とが接しないようにして、第2のランド14に接続されている。シールドケース90Aと第2のランド14との接続は、例えばSn-Ag-Cu系のPbフリーはんだ(不図示)などが用いられる。ただし、上記以外のはんだ材料が用いられてもよい。
図6は、回路モジュール100Aを図5に示したVI面で切断した場合の矢視断面図である。回路モジュール100Aにおいては、第2の板状部材95は、シールドケース90Aの壁面92をなす4つの長方形状の面のうちの1つに対して直交し、基板素体11の一方主面に対して平行となるように、シールドケース90Aの外側に向けて折り曲げられている。この場合、第2の板状部材95と、シールドケース90Aの内部の、回路要素である電子部品との接触を考慮する必要がない。
開口部93は、シールドケース90の場合と同様に、上記の長方形状の面の、基板素体11に直交する対称軸から図上で左側にずれた位置に形成されている。また、第2の板状部材95は、上記の対称軸側に、開口部93に隣接して1つだけ設けられている。ただし、前述したように、壁面92の上記の長方形状の面の短辺側にも、第2の板状部材95が開口部93に隣接して設けられるようにしてもよい。
図7は、回路モジュール100Aに用いられているシールドケース90Aの展開図である。第2の板状部材95の数および形状は、開口部93の形成箇所と、それに伴うシールドケース90Aの接続強度に対する熱歪みの影響を考慮することによって設定される。その際、開口部93の面積を配線と接しない程度に小さく抑えることで、シールド性能を維持することができる。
回路モジュール100Aは、第1の形態と同様に、電子部品31と接続電極12との接続構造が単純で、高周波信号の入出力に係る配線15に対する浮遊容量の影響が低減されている。
さらに、開口部93周辺の接続強度が、シールドケース90Aから折り返された第2の板状部材95と基板素体11との接続により、第2の板状部材95がない場合に比べて高くなっている。すなわち、回路モジュール100Aのサイズが大きい、または使用温度範囲が広いなど、開口部93周辺に加わる熱歪みの影響が大きい場合でも、開口部93周辺が基板素体11と強固に接続され、回路モジュール100Aの信頼性およびシールド性能を維持することができる。
なお、この明細書に記載の実施形態は、例示的なものであって、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることができる。
100,100A 回路モジュール、10 回路基板、11 基板素体、12 接続電極、13 第1のランド、14 第2のランド、15 配線、20 アンテナ、30 通信回路装置、31 電子部品、40A RAM、40B ROM、50 CPU、60 入出力端子、70 クロック信号生成回路、80 電源回路、90,90A シールドケース、91 天面、92 壁面、93 開口部、94A,94B 第1の板状部材、95 第2の板状部材。
Claims (5)
- 一方主面と、他方主面と、前記一方主面と前記他方主面とに接続されている側面とを有し、前記側面に前記一方主面から前記他方主面にかけて形成されている半円筒状の凹部を備えた平板状の基板素体と、前記凹部の内壁に設けられている接続電極と、前記一方主面上に設けられているランドおよび配線と、を含む回路基板と、
前記ランドに接続されている電子部品と、
天面と、一端が前記天面の外周に接続されている壁面とを備え、前記電子部品が内部に配置されたシールドケースと、を含む回路モジュールであって、
前記ランドと前記接続電極とは、前記配線により接続されており、
前記シールドケースは、前記壁面の他端の少なくとも1箇所に形成され、前記一方主面に平行な方向において前記配線の幅より広い幅を有する開口部と、前記開口部の縁部の少なくとも1箇所に、前記壁面に対して折り曲げられた状態で接続されている第1の板状部材とを備えており、
前記シールドケースの前記壁面の他端および前記第1の板状部材は、前記開口部の縁部および前記第1の板状部材と前記配線とが接しないように、前記一方主面に接続されていることを特徴とする、回路モジュール。 - 前記第1の板状部材は、前記シールドケースの内側に向けて、前記壁面に対して折り曲げられていることを特徴とする、請求項1に記載の回路モジュール。
- 前記第1の板状部材は、前記基板素体と垂直になるように前記壁面に対して折り曲げられた状態で、前記開口部に隣接して接続されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の回路モジュール。
- 一方主面と、他方主面と、前記一方主面と前記他方主面とに接続されている側面とを有し、前記側面に前記一方主面から前記他方主面にかけて形成されている半円筒状の凹部を備えた平板状の基板素体と、前記凹部の内壁に設けられている接続電極と、前記一方主面上に設けられているランドおよび配線と、を含む回路基板と、
前記ランドに接続されている電子部品と、
天面と、一端が前記天面の外周に接続されている壁面とを備え、前記電子部品が内部に配置されたシールドケースと、を含む回路モジュールであって、
前記ランドと前記接続電極とは、前記配線により接続されており、
前記シールドケースは、前記壁面の他端の少なくとも1箇所に形成され、前記一方主面に平行な方向において前記配線の幅より広い幅を有する開口部と、前記壁面の他端の少なくとも1箇所に、前記基板素体と平行になるように前記壁面に対して折り曲げられた状態で、前記開口部に隣接して接続されている第2の板状部材とを備えており、
前記シールドケースの前記壁面の他端および前記第2の板状部材は、前記開口部の縁部および前記第2の板状部材と前記配線とが接しないように、前記一方主面に接続されていることを特徴とする、回路モジュール。 - 前記第2の板状部材は、前記シールドケースの外側に向けて、前記壁面に対して折り曲げられていることを特徴とする、請求項4に記載の回路モジュール。
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PCT/JP2017/033936 WO2018061938A1 (ja) | 2016-09-30 | 2017-09-20 | 回路モジュール |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2017
- 2017-09-20 WO PCT/JP2017/033936 patent/WO2018061938A1/ja active Application Filing
Patent Citations (5)
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