JP2018093473A - バンドパスフィルタ - Google Patents

バンドパスフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2018093473A
JP2018093473A JP2017165089A JP2017165089A JP2018093473A JP 2018093473 A JP2018093473 A JP 2018093473A JP 2017165089 A JP2017165089 A JP 2017165089A JP 2017165089 A JP2017165089 A JP 2017165089A JP 2018093473 A JP2018093473 A JP 2018093473A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
multilayer substrate
pass filter
motherboard
band
terminal electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017165089A
Other languages
English (en)
Inventor
晋一郎 岡野
Shinichiro Okano
晋一郎 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Publication of JP2018093473A publication Critical patent/JP2018093473A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】低損失でEMC耐性が良く、しかも構造が簡単なバンドパスフィルタを提供する。
【解決手段】一方の面21と他方の面22と内層23とを有する多層基板20と、多層基板20の所定の位置に設けられた共振素子10と、を備えたバンドパスフィルタ100であって、一方の面21には、端子電極31とキャビティ30とが設けられていると共に、多層基板20の内部には、信号伝達用のビア25a及び接地用のビア25bが設けられていて、キャビティ30の底面30aには、共振素子10となるマイクロストリップ線路11が設けられており、マイクロストリップ線路11は信号伝達用のビア25aを介して端子電極31と接続されていて、内層23及び他方の面22にはそれぞれ、共振素子10と対向するように接地パターン33が設けられていると共に、接地用のビア25bを介して接地パターン33同士が互いに接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンドパスフィルタに関し、特にミリ波・準ミリ波帯で使用可能なマイクロストリップ線路型のバンドパスフィルタに関する。
近年、ミリ波帯や準ミリ波帯用の電子機器が普及してきており、これらの電子機器に使用可能なバンドパスフィルタとして、これらの周波数帯において低損失で、EMC(Electro-Magnetic Compatibility)耐性等の性能が良く、しかも構造が簡単なものが求められている。
多層基板に共振素子が形成された構成のミリ波・準ミリ波帯で使用可能なバンドパスフィルタが、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されている。図10及び図11を用いて、これらのバンドパスフィルタ800及び900について説明する。
図10に示す特許文献1に開示されたバンドパスフィルタ800は、誘電体磁器組成物からなる誘電体磁器部811、812及び813と、これら誘電体磁器部の表面及び又は内部に同時焼成された導体部821、822及び823と、を備えている。バンドパスフィルタ800は、多層基板の内層に共振素子を形成する構造となっている。
一方、図11に示す特許文献2に開示されたバンドパスフィルタ900は、誘電体基板901と、誘電体基板901の下面に形成された接地導体層902と、誘電体基板901の上面の同一直線上に形成された一対のマイクロストリップ線路903及び904と、一対のマイクロストリップ線路903と904と間にそれらと端面同士を対向させて形成されたスタブ905と、を有して構成されている。バンドパスフィルタ900は、多層基板の表面に共振素子を形成する構造となっている。
特開2006−008484号公報 特開2000−138503号公報
しかしながら、上述したバンドパスフィルタ800においては、共振素子を多層基板の内層に設けているため、共振素子のQ値が低下し易く、その共振素子のQ値の低下が損失増大の要因となっていた。また、バンドパスフィルタ900においては、共振素子をマイクロストリップ線路とすることでQ値を高くすることができるが、共振素子が多層基板の表面に露出しているので、EMCに対する耐性を低下させる要因となっていた。それに対応して、EMC耐性の低下を避けるためのシールド用のカバー部材を追加する等の対策を行なうと、構造が複雑になってしまっていた。
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、低損失でEMC耐性が良く、しかも構造が簡単なバンドパスフィルタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のバンドパスフィルタは、一方の面と他方の面と内層とを有する多層基板と、前記多層基板の所定の位置に設けられた共振素子と、を備えたバンドパスフィルタであって、前記一方の面には、端子電極とキャビティとが設けられていると共に、前記多層基板の内部には、信号伝達用ビア及び接地用ビアが設けられていて、前記キャビティの底面には、前記共振素子となるマイクロストリップ線路が設けられており、前記マイクロストリップ線路は前記信号伝達用ビアを介して前記端子電極と接続されていて、前記内層及び前記他方の面にはそれぞれ、前記共振素子と対向するように接地パターンが設けられていると共に、前記接地用ビアを介して前記接地パターン同士が互いに接続されている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、多層基板に設けられたキャビティの底面にマイクロストリップ線路を形成することによって共振素子のQ値を高めて低損失化を図ることができる。また、多層基板の内層及び他方の面に接地パターンを形成することによって多層基板の他方の面側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができると共に、EMC耐性を高めるためのカバー部材等が不要となる。その結果、低損失とすると共にEMC耐性を良くし、しかも構造を簡単にすることができる。
また、上記の構成において、前記キャビティは前記一方の面の中央付近に設けられ、前記端子電極は前記一方の面の外周付近に設けられている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、キャビティを多層基板の一方の面の中央付近に設けることによって、多層基板の側端部からの外来ノイズの侵入を抑制することができる。また、端子電極を多層基板の一方の面の外周付近に設けることによって、キャビティと端子電極とを効率良く配置することができる。
また、上記の構成において、前記共振素子は、複数設けられており、複数の前記共振素子が前記底面の外周に沿ってU字状に配置されている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、複数の共振素子をキャビティの底面の外周に沿ってU字状に配置することによって、共振素子を効率良く配置できるため、複数の共振素子を直線状に配置する場合と比較して小型化し易くすることができる。
また、上記の構成において、前記多層基板は低温焼結型の多層基板である、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、多層基板として低温焼結型の基板、即ちLTCC基板を用いることによって、低誘電率で誘電損失の小さい多層基板とすることができる。それと共に、高導電率で低融点の銅や銀系の材料を用いてマイクロストリップ線路を形成することによって、更に低損失化することができる。
また、上記の構成において、一方の面と他方の面と内層とを有する多層基板と、前記多層基板の所定の位置に設けられた共振素子と、一方の面と他方の面とを有するマザーボードと、を備えたバンドパスフィルタであって、前記マザーボードには、前記多層基板の一方の面と前記マザーボードの他方の面とが対向するように、当該多層基板が実装されており、前記多層基板の一方の面には、端子電極が設けられていると共に、前記共振素子となるマイクロストリップ線路が設けられており、前記マイクロストリップ線路は前記端子電極と接続されていて、前記多層基板の内部には、接地用ビアが設けられており、前記多層基板の前記内層及び前記他方の面にはそれぞれ、前記共振素子と対向するように接地パターンが設けられていると共に、前記接地用ビアを介して前記接地パターン同士が互いに接続されていて、前記マザーボードの他方の面には、前記端子電極に接続されたマザーボード側端子電極が設けられていると共に、前記共振素子と対向する位置に前記共振素子に向かって反対側に凹となるキャビティが設けられている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、多層基板にマイクロストリップ線路を形成すると共にマザーボード側にキャビティを形成することによって共振素子のQ値を高めて低損失化を図ることができる。また、多層基板の内層及び他方の面に接地パターンを形成することによって多層基板の他方の面側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができると共に、EMC耐性を高めるためのカバー部材等が不要となる。その結果、低損失とすると共にEMC耐性を良くし、しかも構造を簡単にすることができる。
また、上記の構成において、前記共振素子は前記多層基板の一方の面の中央付近に設けられ、前記端子電極は前記多層基板の一方の面の外周付近に設けられている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、共振素子を多層基板の一方の面の中央付近に設けることによって、多層基板の側端部からの外来ノイズの侵入を抑制することができる。また、端子電極を多層基板の一方の面の外周付近に設けることによって、共振素子と端子電極とを効率良く配置することができる。
また、上記の構成において、前記共振素子は、複数設けられており、複数の前記共振素子が前記キャビティの外周に沿ってU字状に配置されている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、複数の共振素子をキャビティの外周に沿ってU字状に配置することによって、共振素子を効率良く配置できるため、複数の共振素子を直線状に配置する場合と比較して小型化し易くすることができる。
また、上記の構成において、前記マザーボードの一方の面又は前記キャビティの底面には、マザーボード側接地パターンが設けられていると共に、前記マザーボードの内部には前記キャビティの周辺を取り囲むように複数のマザーボード側接地用ビアが設けられていて、前記接地パターンと前記マザーボード側接地パターンとが、前記マザーボード側接地用ビアを介して接続されている、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、マザーボードの一方の面又はキャビティの底面にマザーボード側接地パターンを形成することによってマザーボードの一方の面側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができる。
また、上記の構成において、前記多層基板は低温焼結型の多層基板であり、前記マザーボードは、樹脂基板である、という特徴を有する。
このように構成されたバンドパスフィルタは、多層基板として低温焼結型の基板、即ちLTCC基板を用いることによって、低誘電率で誘電損失の小さい多層基板とすることができる。また、マザーボードとなる樹脂基板にキャビティを形成するのでキャビティの形成が容易になる。
本発明のバンドパスフィルタは、多層基板に設けられたキャビティの底面にマイクロストリップ線路を形成することによって共振素子のQ値を高めて低損失化を図ることができる。また、多層基板の内層及び他方の面に接地パターンを形成することによって多層基板の他方の面側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができると共に、EMC耐性を高めるためのカバー部材等が不要となる。その結果、低損失とすると共にEMC耐性を良くし、しかも構造を簡単にすることができる。
本発明の第1実施形態におけるバンドパスフィルタの下側から見た斜視図である。 第1実施形態におけるバンドパスフィルタの下側から見た平面図である。 第1実施形態におけるバンドパスフィルタの内部構造を示す第1の断面図である。 第1実施形態におけるバンドパスフィルタの内部構造を示す第2の断面図である。 本発明の第2実施形態におけるバンドパスフィルタの上側から見た斜視図である。 第2実施形態におけるバンドパスフィルタの上側から見た平面図である。 第2実施形態におけるバンドパスフィルタに使用される多層基板の下側から見た斜視図である。 第2実施形態におけるバンドパスフィルタの内部構造を示す第1の断面図である。 第2実施形態におけるバンドパスフィルタの内部構造を示す第2の断面図である。 従来例に係るバンドパスフィルタの斜視図である。 従来例に係るバンドパスフィルタの斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。本発明の第1実施形態であるバンドパスフィルタ100は、例えば、ミリ波センサーを構成した高周波回路に使用されるためのバンドパスフィルタである。本発明のバンドパスフィルタの用途については、以下説明する第1実施形態に限定されるものではなく適宜変更が可能である。尚、本明細書では、各図面に対する説明の中で便宜上、右側、左側、後側、前側、上側、下側と記載している場合があるが、これらは、それぞれ各図面内で+X側、−X側、+Y側、−Y側、+Z側、−Z側を示すものであり、製品の設置方向や使用時の方向をこれらに限定するものではない。
図1乃至図4を参照して、バンドパスフィルタ100の構成及び働きについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態におけるバンドパスフィルタ100の下側から見た斜視図であり、図2は、バンドパスフィルタ100の下側から見た平面図である。図3は、バンドパスフィルタ100の内部構造を示す第1の断面図であり、図2の断面線A−Aに対応している。図4は、バンドパスフィルタ100の内部構造を示す第2の断面図であり、図2の断面線B−Bに対応している。尚、図1及び図2においては、マザーボード50上に搭載されるバンドパスフィルタ100を、図3及び図4とは異なり、上下逆さまにして表示している。また、発明の構造を判り易くするために、各図における左右、前後、上下の寸法比率を実際の構造とは変えている。
バンドパスフィルタ100は、ミリ波・準ミリ波帯用に使用されるバンドパスフィルタであって、図1に示すように、一方の面21(−Z側の面)と他方の面22(+Z側の面)と内層23とを有する多層基板20と、この多層基板20の所定の位置に設けられた共振素子10と、を備えて構成されている。
図1及び図2に示すように、多層基板20は、平面視略正方形形状に形成されており、多層基板20の一方の面21にはキャビティ30が設けられている。キャビティ30は、多層基板20の一方の面21の中央付近に、平面視略正方形の直方体形状に形成されており、多層基板20の厚さに対して所定の深さを有して形成されている。
キャビティ30の底面30aには、共振素子10となるマイクロストリップ線路11が設けられている。共振素子10は、複数設けられており、図2に示すように、複数の共振素子10がキャビティ30の底面30aの外周に沿ってU字状に配置されている。
多層基板20は、低温焼結型の基板、即ちLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)基板である。多層基板20をLTCC基板とすることによって、低誘電率で誘電損失の小さい多層基板20とすることができる。また、高導電率で低融点の銅や銀系の材料を用いてマイクロストリップ線路11を多層基板20上に形成することができる。
図1及び図2に示すように、多層基板20の一方の面21には、マイクロストリップ線路11に接続された端子電極31が設けられている。前述したキャビティ30が多層基板20の一方の面21の中央付近に形成されているのに対して、端子電極31は、多層基板20の一方の面21の外周付近に設けられている。
図3及び図4に示すように、多層基板20の内部には、信号伝達用ビア25a及び接地用ビア25bから成るビア25が設けられていて、上述したマイクロストリップ線路11は、この信号伝達用ビア25aを介して端子電極31と接続されている。
多層基板20の内層23及び他方の面22にはそれぞれ、上述した共振素子10と対向するように接地パターン33が設けられている。接地パターン33は、多層基板20の他方の面22に設けられた表面接地パターン33aと多層基板20の内層23に設けられた内部接地パターン33bとから成る。
バンドパスフィルタ100で使用されるミリ波帯や準ミリ波帯の信号は、その波長が非常に短く、それに合わせてマイクロストリップ線路11のインピーダンス特性が最適となるようなマイクロストリップ線路11と接地パターン33との間の距離も非常に短くする必要がある。一方、バンドパスフィルタ100の機械強度を維持するためには、マイクロストリップ線路11が形成されたキャビティ30の底面30aと表面接地パターン33aが形成された多層基板20の他方の面22までの厚さは、所定の厚さ以上にしなければならない。
このような観点から、マイクロストリップ線路11のインピーダンス特性を最適な値としつつ、バンドパスフィルタ100の機械強度を維持するために、多層基板20には、接地パターン33として、他方の面22に設けた表面接地パターン33aだけでなく、内層23にもマイクロストリップ線路11に対向した内部接地パターン33bを設けて、マイクロストリップ線路11と内部接地パターン33bとを、所定の距離を隔てて対向するように構成している。
表面接地パターン33aと内部接地パターン33bとは、図4に示すように、接地用ビア25bを介して接地パターン33同士が互いに接続されている。また、多層基板20の一方の面21には、接地用端子電極32が設けられており、接地用ビア25bは、Z方向に延伸して接地用端子電極32に接続されている。
バンドパスフィルタ100は、図1及び図2で示した状態が上下逆さまになって、図3に示すように、マザーボード50に実装される。バンドパスフィルタ100を上下逆さまにして、多層基板20の一方の面21をマザーボード50に実装することによって、マザーボード50の実装面51とマイクロストリップ線路11が形成された多層基板20に設けられたキャビティ30の底面30aとの間に所定の空間を設けることができる。このことによって、マザーボード50側の部材の影響を抑制して共振素子10のQ値を高めることができる。
バンドパスフィルタ100を構成する共振素子10及び接地パターン33は、これらが形成された多層基板20がマザーボード50に搭載されることによって、端子電極31及び接地用端子電極32を介してマザーボード50に形成された回路(図示せず)に接続される。
また、バンドパスフィルタ100は、多層基板20の他方の面22に形成された表面接地パターン33aが外部方向に露出するように、マザーボード50に実装される。多層基板20の他方の面22に形成された表面接地パターン33aを外部方向に露出させることによって多層基板20の他方の面22側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができる。尚、多層基板20の外周に沿ってキャビティ30を取り囲むように接地用ビア25bを形成すると、多層基板20の側端部側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を更に高めることができる。また、接地用ビア25b同士の間隔をバンドパスフィルタ100で使用される信号の波長の8分の1程度に設定すると接地用ビア25bの励振を抑制してEMC耐性を更に高め易くなる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態であるバンドパスフィルタ200について説明する。バンドパスフィルタ200は、バンドパスフィルタ100と同様に、例えば、ミリ波センサーを構成した高周波回路に使用されるためのバンドパスフィルタである。尚、バンドパスフィルタ100とバンドパスフィルタ200との間の相違点以外については、その説明を省略する。
図5乃至図9を参照して、バンドパスフィルタ200の構成及び働きについて説明する。図5は、バンドパスフィルタ200の上側から見た斜視図であり、図6は、バンドパスフィルタ200の上側から見た平面図であり、図7は、バンドパスフィルタ200に使用される多層基板70の下側から見た斜視図である。図8は、バンドパスフィルタ200の内部構造を示す第1の断面図であり、図6の断面線C−Cに対応している。図9は、バンドパスフィルタ200の内部構造を示す第2の断面図であり、図6の断面線D−Dに対応している。尚、図7においては、マザーボード90上に搭載される多層基板70を、図5、図6、図8及び図9とは異なり、上下逆さまにして表示している。また、発明の構造を判り易くするために、各図における左右、前後、上下の寸法比率を実際の構造とは変えている。
バンドパスフィルタ200は、ミリ波・準ミリ波帯用に使用されるバンドパスフィルタであって、図5に示すように、一方の面71(−Z側の面)と他方の面72(+Z側の面)と内層73とを有する多層基板70と、この多層基板70の所定の位置に設けられた共振素子60と、一方の面91(−Z側の面)と他方の面92(+Z側の面)とを有するマザーボード90と、を備えて構成されている。
多層基板70は、マザーボード90上に、多層基板70の一方の面71とマザーボード90の他方の面92とが対向するように実装されている。多層基板70は、低温焼結型の基板、即ちLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)基板であり、マザーボード90は、樹脂基板である。
図5乃至図7に示すように、多層基板70は、平面視略正方形形状に形成されており、多層基板70の一方の面71には、共振素子60となるマイクロストリップ線路61が設けられている。共振素子60は、複数設けられており、多層基板70の一方の面71の中央付近にU字状に配置されている。
図6及び図7に示すように、多層基板70の一方の面71には、マイクロストリップ線路61に接続された端子電極81が設けられている。共振素子60が多層基板70の一方の面71の中央付近に形成されているのに対して、端子電極81は、多層基板70の一方の面71の外周付近に設けられている。
図8に示すように、マザーボード90の他方の面92には、マザーボード側端子電極93が設けられており、マザーボード側端子電極93は、多層基板70の端子電極81に接続されている。また、マザーボード90の他方の面92の、上述した共振素子60と対向する位置にこの共振素子60に向かって反対側に凹となるキャビティ97が設けられている。
キャビティ97は、マザーボード90の厚さに対して所定の深さを有して形成されていると共に、平面視略正方形の直方体形状に形成され、マザーボード90の他方の面92の中央付近に配置されている。従って、上述したU字状に形成された複数の共振素子60は、図6に示すように、キャビティ97の外周に沿って配置されることになる。
図6、図7及び図9に示すように、多層基板70の内部には、接地用ビア75が設けられていると共に、多層基板70の内層73及び他方の面72にはそれぞれ、上述した共振素子60と対向するように接地パターン83が設けられている。接地パターン83は、多層基板70の他方の面72に設けられた表面接地パターン83aと多層基板70の内層73に設けられた内部接地パターン83bとから成る。
表面接地パターン83aと内部接地パターン83bとは、図9に示すように、接地用ビア75を介して接地パターン83同士が互いに接続されている。また、多層基板70の一方の面71には、接地用端子電極82が設けられており、接地用ビア75は、Z方向に延伸して接地用端子電極82に接続されている。
図8及び図9に示すように、マザーボード90の一方の面91には、マザーボード側接地パターン95が設けられていると共に、マザーボード90の内部には、図6に示すように、キャビティ97の周辺を取り囲むように複数のマザーボード側接地用ビア96が設けられていて、多層基板70の接地パターン83とマザーボード側接地パターン95とが、図9に示すように、マザーボード側接地用ビア96を介して接続されている。尚、マザーボード側接地パターン95を、マザーボード90の一方の面91に設けるだけでなく、キャビティ97の底面97aにも設けるようにしても良いし、また、どちらか一方に設けるようにしても良い。
マザーボード90の他方の面92にはマザーボード側接地用端子電極94が設けられており、マザーボード側接地用ビア96は、マザーボード側接地用端子電極94を介して多層基板70の接地用端子電極82に接続されている。従って、マザーボード側接地パターン95は、多層基板70の接地パターン83と接続される。
多層基板70は、図7で示した状態が上下逆さまになって、図8及び図9に示すように、マザーボード90に実装される。多層基板70を上下逆さまにして、多層基板70の一方の面71(−Z側の面)をマザーボード90の他方の面92(+Z側の面)に実装することによって、多層基板70の一方の面71に形成されたマイクロストリップ線路61とマザーボード90に設けられたキャビティ97の底面97aとの間に所定の空間を設けることができる。このことによって、マザーボード90側の部材の影響を抑制して共振素子60のQ値を高めることができる。
バンドパスフィルタ200を構成する共振素子60及び接地パターン83は、多層基板70がマザーボード90に搭載されることによって、端子電極81及び接地用端子電極82を介してマザーボード90に形成されている回路(図示せず)に接続される。
また、バンドパスフィルタ200では、多層基板70の他方の面72に形成された表面接地パターン83aが外部方向に露出するように、マザーボード90に実装される。多層基板70の他方の面72に形成された表面接地パターン83aを外部方向に露出させることによって多層基板70の他方の面72側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができる。
尚、マザーボード90の外周に沿ってキャビティ97を取り囲むようにマザーボード側接地用ビア96を形成すると、マザーボード90の側端部側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を更に高めることができる。また、マザーボード側接地用ビア96同士の間隔をバンドパスフィルタ200で使用される信号の波長の8分の1程度に設定するとマザーボード側接地用ビア96の励振を抑制してEMC耐性を更に高め易くなる。
以下、本第1実施形態としたことによる効果について説明する。
バンドパスフィルタ100は、多層基板20に設けられたキャビティ30の底面30aにマイクロストリップ線路11を形成することによって共振素子10のQ値を高めて低損失化を図ることができる。また、多層基板20の内層23及び他方の面22に接地パターン33を形成することによって多層基板20の他方の面22側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができると共に、EMC耐性を高めるためのカバー部材等が不要となる。その結果、低損失とすると共にEMC耐性を良くし、しかも構造を簡単にすることができる。
また、キャビティ30を多層基板20の一方の面21の中央付近に設けることによって、多層基板20の側端部からの外来ノイズの侵入を抑制することができる。また、端子電極31を多層基板20の一方の面21の外周付近に設けることによって、キャビティ30と端子電極31とを効率良く配置することができる。
また、複数の共振素子10をキャビティ30の底面30aの外周に沿ってU字状に配置することによって、共振素子10を効率良く配置できるため、複数の共振素子10を直線状に配置する場合と比較して小型化し易くすることができる。
また、多層基板20として低温焼結型の基板、即ちLTCC基板を用いることによって、低誘電率で誘電損失の小さい多層基板20とすることができる。それと共に、高導電率で低融点の銅や銀系の材料を用いてマイクロストリップ線路11を形成することによって、更に低損失化することができる。
バンドパスフィルタ200は、多層基板70にマイクロストリップ線路61を形成すると共にマザーボード90側にキャビティ97を形成することによって共振素子60のQ値を高めて低損失化を図ることができる。また、多層基板70の内層73及び他方の面72に接地パターン83を形成することによって多層基板70の他方の面72側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができると共に、EMC耐性を高めるためのカバー部材等が不要となる。その結果、低損失とすると共にEMC耐性を良くし、しかも構造を簡単にすることができる。
また、共振素子60を多層基板70の一方の面71の中央付近に設けることによって、多層基板70の側端部からの外来ノイズの侵入を抑制することができる。また、端子電極81を多層基板70の一方の面71の外周付近に設けることによって、共振素子60と端子電極81とを効率良く配置することができる。
また、複数の共振素子60をキャビティ97の外周に沿ってU字状に配置することによって、共振素子60を効率良く配置できるため、複数の共振素子60を直線状に配置する場合と比較して小型化し易くすることができる。
また、マザーボード90の一方の面91又はキャビティ97の底面97aにマザーボード側接地パターン95を形成することによってマザーボード90の一方の面91側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができる。
また、多層基板70として低温焼結型の基板、即ちLTCC基板を用いることによって、低誘電率で誘電損失の小さい多層基板70とすることができる。また、マザーボード90となる樹脂基板にキャビティ97を形成するのでキャビティ97の形成が容易になる。
以上説明したように、本発明のバンドパスフィルタは、多層基板に設けられたキャビティの底面にマイクロストリップ線路を形成することによって共振素子のQ値を高めて低損失化を図ることができる。また、多層基板の内層及び他方の面に接地パターンを形成することによって多層基板の他方の面側からの外来ノイズの侵入を抑制してEMC耐性を高めることができると共に、EMC耐性を高めるためのカバー部材等が不要となる。その結果、低損失とすると共にEMC耐性を良くし、しかも構造を簡単にすることができる。
本発明は上記の第1実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。
10 共振素子
11 マイクロストリップ線路
20 多層基板
21 一方の面
22 他方の面
23 内層
25 ビア
25a 信号伝達用ビア
25b 接地用ビア
30 キャビティ
30a 底面
31 端子電極
32 接地用端子電極
33 接地パターン
33a 表面接地パターン
33b 内部接地パターン
50 マザーボード
51 実装面
60 共振素子
61 マイクロストリップ線路
70 多層基板
71 一方の面
72 他方の面
73 内層
75 接地用ビア
81 端子電極
82 接地用端子電極
83 接地パターン
83a 表面接地パターン
83b 内部接地パターン
90 マザーボード
91 一方の面
92 他方の面
93 マザーボード側端子電極
94 マザーボード側接地用端子電極
95 マザーボード側接地パターン
96 マザーボード側接地用ビア
97 キャビティ
97a 底面
100 バンドパスフィルタ
200 バンドパスフィルタ

Claims (9)

  1. 一方の面と他方の面と内層とを有する多層基板と、前記多層基板の所定の位置に設けられた共振素子と、を備えたバンドパスフィルタであって、
    前記一方の面には、端子電極とキャビティとが設けられていると共に、前記多層基板の内部には、信号伝達用ビア及び接地用ビアが設けられていて、
    前記キャビティの底面には、前記共振素子となるマイクロストリップ線路が設けられており、前記マイクロストリップ線路は前記信号伝達用ビアを介して前記端子電極と接続されていて、
    前記内層及び前記他方の面にはそれぞれ、前記共振素子と対向するように接地パターンが設けられていると共に、前記接地用ビアを介して前記接地パターン同士が互いに接続されている、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタ。
  2. 前記キャビティは前記一方の面の中央付近に設けられ、前記端子電極は前記一方の面の外周付近に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  3. 前記共振素子は、複数設けられており、
    複数の前記共振素子が前記底面の外周に沿ってU字状に配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のバンドパスフィルタ。
  4. 前記多層基板は低温焼結型の多層基板である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のバンドパスフィルタ。
  5. 一方の面と他方の面と内層とを有する多層基板と、前記多層基板の所定の位置に設けられた共振素子と、一方の面と他方の面とを有するマザーボードと、を備えたバンドパスフィルタであって、
    前記マザーボードには、前記多層基板の一方の面と前記マザーボードの他方の面とが対向するように、当該多層基板が実装されており、
    前記多層基板の一方の面には、端子電極が設けられていると共に、前記共振素子となるマイクロストリップ線路が設けられており、前記マイクロストリップ線路は前記端子電極と接続されていて、
    前記多層基板の内部には、接地用ビアが設けられており、
    前記多層基板の前記内層及び前記他方の面にはそれぞれ、前記共振素子と対向するように接地パターンが設けられていると共に、前記接地用ビアを介して前記接地パターン同士が互いに接続されていて、
    前記マザーボードの他方の面には、前記端子電極に接続されたマザーボード側端子電極が設けられていると共に、前記共振素子と対向する位置に前記共振素子に向かって反対側に凹となるキャビティが設けられている、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタ。
  6. 前記共振素子は前記多層基板の一方の面の中央付近に設けられ、前記端子電極は前記多層基板の一方の面の外周付近に設けられている、
    ことを特徴とする請求項5に記載のバンドパスフィルタ。
  7. 前記共振素子は、複数設けられており、
    複数の前記共振素子が前記キャビティの外周に沿ってU字状に配置されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載のバンドパスフィルタ。
  8. 前記マザーボードの一方の面又は前記キャビティの底面には、マザーボード側接地パターンが設けられていると共に、前記マザーボードの内部には前記キャビティの周辺を取り囲むように複数のマザーボード側接地用ビアが設けられていて、
    前記接地パターンと前記マザーボード側接地パターンとが、前記マザーボード側接地用ビアを介して接続されている、
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のバンドパスフィルタ。
  9. 前記多層基板は低温焼結型の多層基板であり、前記マザーボードは、樹脂基板である、
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載のバンドパスフィルタ。
JP2017165089A 2016-12-05 2017-08-30 バンドパスフィルタ Pending JP2018093473A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016235564 2016-12-05
JP2016235564 2016-12-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018093473A true JP2018093473A (ja) 2018-06-14

Family

ID=62566508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017165089A Pending JP2018093473A (ja) 2016-12-05 2017-08-30 バンドパスフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018093473A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109167132A (zh) * 2018-08-31 2019-01-08 苏州市江海通讯发展实业有限公司 一种微带接口嵌入式腔体滤波器
CN111628263A (zh) * 2020-06-04 2020-09-04 上海航天电子通讯设备研究所 基于lcp的多层矩形三维微波导制造方法及微波导

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109167132A (zh) * 2018-08-31 2019-01-08 苏州市江海通讯发展实业有限公司 一种微带接口嵌入式腔体滤波器
CN111628263A (zh) * 2020-06-04 2020-09-04 上海航天电子通讯设备研究所 基于lcp的多层矩形三维微波导制造方法及微波导

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006311100A (ja) チップ型多段フィルタ装置
US8970326B2 (en) Coaxial resonator and dielectric filter formed from a dielectric block with at least one inner conductor surrounded by a non-conductive recess
JP2014183355A (ja) 小型アンテナ
JP2018093473A (ja) バンドパスフィルタ
US7535318B2 (en) Dielectric device
JP2003110306A (ja) 誘電体装置
JP5762070B2 (ja) バンドパスフィルタ
US10181626B2 (en) Resonator and filter including the same
JP6127630B2 (ja) 誘電体共振部品
JP6287031B2 (ja) 誘電体共振部品
WO2021077379A1 (zh) 带阻滤波器及电子设备
JP6940286B2 (ja) 配線基板、電子部品用パッケージおよび電子装置
KR101946515B1 (ko) 유전체 도파관 필터
JP5310438B2 (ja) 誘電体共振部品
KR101645671B1 (ko) 스텝 임피던스 공진소자가 교차 배열되는 고주파 필터
JP2006222797A (ja) 低域通過フィルタ、モジュール部品、及び、低域通過フィルタの製造方法
KR101681899B1 (ko) 유전체 필터
JP2012209826A (ja) 複数周波数帯域通過フィルタ
JP2004259959A (ja) 配線基板
JP5534560B2 (ja) 誘電体共振器装置
JP2005191983A (ja) 誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ、および通信装置
KR101670893B1 (ko) 유전체 필터
WO2018061938A1 (ja) 回路モジュール
JP2024043036A (ja) 多層デバイス
JP2005217633A (ja) アンテナ装置