JP5310438B2 - 誘電体共振部品 - Google Patents

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Description

本発明は、誘電体ブロックに1つまたは複数の共振器を作り込んでなる、誘電体共振器、誘電体フィルタ及び誘電体送受共用器等の誘電体共振部品に関する。
携帯電話機などの移動体通信機器に用いられる誘電体フィルタや誘電体送受共用器としては、誘電体ブロックに、所要の結合が得られるように複数の共振器(誘電体共振器)を作り込んでなる、一体型の誘電体共振部品がしばしば用いられる。誘電体共振器は、誘電体ブロックに貫通孔を形成し、該貫通孔の内面に内導体を付することで形成することができる。
近年、移動体通信機器、特に基地局用途のものにおいて、高性能化が要請されており、これに伴い該移動体通信機器に用いられる誘電体共振部品にも高性能化が要請されている。そのため、誘電体ブロックの幅(共振器配列方向の寸法)W及び高さ(共振器配列方向と共振器貫通孔の方向との双方と直交する方向の寸法)Hで決まる面積(共振部品面積)を大きくし誘電体共振器の無負荷Q値を向上させる手法が考えられる。しかしながら、誘電体ブロックの長さ(共振器貫通孔の方向の寸法)Lに対して高さHが極端に大きくなると誘電体共振部品の重心が高くなり形状的に安定せず、リフローなどによる半田実装が不安定になり歩留まりが低下するという問題があった。また、移動体通信機器には低背化の要請もあるが、上記高性能化のために誘電体ブロックの高さHを大きくすることは低背化の要請に反するものとなる。
一方、特許文献1には、小型化及び低背化に適し面付け実装が可能な誘電体装置を提供するために、誘電体基体(誘電体ブロック)に第2の孔(共振器孔)に連なる第1の孔を設け、該第1の孔の内面に第2の孔と同様に内導体を形成することが記載されている。また、特許文献2には、誘電体フィルタにおいて、誘電体ブロックに共振器孔と平行な調整用空孔を設けることで、共振周波数の調整を行うことが記載されている。
特開2003−110306号公報 特開平11−274812号公報
特許文献1及び特許文献2には、誘電体共振部品の高性能化とくに無負荷Q値の向上に関しては特別の記載及び示唆はない。特許文献2では、誘電体ブロックを整一な直方体形状に維持すべく共振器長を合わせるためだけの目的で周波数調整用空孔を設けているのであって、無負荷Q値向上に関しては考慮されておらず示唆もされていない。従って、周波数調整用空孔は、誘電体ブロックを貫通しており、特に短絡面部(たとえば図3の下面部)において孔端部は導体でシールドされていない。そのため、短絡面部において電磁界エネルギーの漏れが生じ無負荷Q値は低下してしまう。そもそも、特許文献2では、短絡面部の電磁界エネルギー(特に磁気エネルギー)の漏洩による周波数低下の特性を利用しており、無負荷Q値の向上を目的とするものではない。
本発明の目的は、以上の如き技術的課題を解決して、共振部品面積をさほど大きくしなくても低背化を実現でき、しかも無負荷Q値の向上した誘電体共振部品を提供することである。
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有する誘電体ブロックと、該誘電体ブロックに前記第1の面から前記第2の面にかけて形成された貫通孔と、該貫通孔の内面に付された内導体と、前記第1の面及び前記第2の面を除く前記誘電体ブロックの外面である側面に付された外導体と、前記貫通孔に対応して形成される共振器と結合する入出力電極と、を含んでなる誘電体共振部品であって、
前記誘電体ブロックには、前記貫通孔の周囲に前記第2の面から掘り下げられた凹部が形成されており、該凹部の表面は前記誘電体ブロックの材料から形成されており、
前記誘電体ブロックの第2の面には、前記凹部を塞ぐように前記内導体及び前記外導体の双方と電気的に接続されたシールド部材が接合されていることを特徴とする誘電体共振部品、
が提供される。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有する誘電体ブロックと、該誘電体ブロックに前記第1の面から前記第2の面にかけて互いに平行に形成された複数の貫通孔と、該複数の貫通孔のそれぞれの内面に付された内導体と、前記第1の面及び前記第2の面を除く前記誘電体ブロックの外面である側面に付された外導体と、前記複数の貫通孔に対応してそれぞれ形成される共振器のうちのいずれか2つ同士を結合させる結合手段と、前記共振器のうちのいずれかと結合する入出力電極と、を含んでなる誘電体共振部品であって、
前記誘電体ブロックには、前記複数の貫通孔のそれぞれの周囲に前記第2の面から掘り下げられた凹部が形成されており、
該凹部の表面は前記誘電体ブロックの材料から形成されており、前記誘電体ブロックの第2の面には、前記凹部を塞ぐように前記内導体及び前記外導体の双方と電気的に接続されたシールド部材が接合されていることを特徴とする誘電体共振部品、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記複数の貫通孔のそれぞれの周囲に形成された凹部は互いに連なっている。
本発明の一態様においては、前記誘電体ブロックの第2の面には、前記内導体に接続された内側接続導体、及び、前記外導体に接続された外側接続導体が形成されている。本発明の一態様においては、前記シールド部材は板状導電体からなる。
本発明の一態様においては、前記凹部の容積は前記誘電体ブロックの誘電体部分の体積を1として0.5以上であり、前記誘電体ブロックの第1の面または側面或いは前記貫通孔の内面と前記凹部の表面との間の寸法は0.5mm以上である。
本発明によれば、誘電体ブロックに、貫通孔の周囲に第2の面から掘り下げられた凹部が形成されており、該凹部の表面は誘電体ブロックの材料から形成されているので、共振部品面積を大きくしなくても低背化が可能で無負荷Q値の向上した高性能な誘電体共振部品を提供することができる。
本発明による誘電体共振部品の第1の実施形態を示す模式的斜視図である。 図1の誘電体共振部品の第1の面から見た模式的分解斜視図である。 図1の誘電体共振部品の第2の面から見た模式的分解斜視図である。 図1の誘電体共振部品の模式的断面図である。 本発明による誘電体共振部品の第2の実施形態を示す模式的斜視図である。 図5の誘電体共振部品の第1の面から見た模式的分解斜視図である。 図5の誘電体共振部品の第2の面から見た模式的分解斜視図である。 図5の誘電体共振部品の模式的断面図である。 本発明実施例の誘電体フィルタの通過及び反射特性を示す図である。 本発明実施例及び従来例の誘電体フィルタの帯域近傍の通過特性を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明による誘電体共振部品の第1の実施形態を示す模式的斜視図である。図2及び図3は、それぞれ図1の誘電体共振部品の模式的分解斜視図である。図4は、図1の誘電体共振部品の模式的断面図である。本実施形態では、誘電体共振部品は1つの共振器を有する誘電体共振器である。
誘電体ブロック1は、長さL、幅W及び高さHの略直方体の基本形状を持つ。長さL、幅W及び高さHについては、Lは3〜30mm、Wは3〜30mm、Hは3〜30mmがそれぞれ好ましい。具体例としては、長さLはたとえば約14.8mmであり、幅Wはたとえば約11mmであり、高さHはたとえば約11mmである。半田による誘電体共振部品の実装時の安定性の観点から、L>H/2、L>W/2が好適であり、後述の凹部7の形成の便宜上、L<3xH、L<3xWが好適である。
誘電体ブロック1の材質としては、誘電特性を有するものであれば特に制限はないが、セラミックが好適に用いられる。たとえば、MgSiOを主成分とするフォルステライト系セラミックであって比誘電率εが10程度の誘電体セラミックスを使用することができる。また、Alを主成分とするアルミナ系セラミックであり比誘電率εが13程度の誘電体セラミックスを使用することができる。誘電体ブロック1は、互いに反対側に位置する第1の面11及び第2の面12、並びにこれら第1及び第2の面の間に位置する4つの側面13,14,15,16を有する。
誘電体ブロック1には、第1の面11から第2の面12にかけて貫通孔17が形成されている。貫通孔17の内面には内導体2が付されている。また、第1の面11及び第2の面12を除く誘電体ブロック1の外面である側面13,14,15,16には、外導体3が付されている。貫通孔17に対応して共振器が形成される。側面13には、外導体3から絶縁され且つ共振器と結合する入出力電極(端子電極)4が形成されている。誘電体ブロック1の第2の面12には、内導体2に接続された内側接続導体5、及び、外導体3に接続された外側接続導体6が形成されている。内導体2、外導体3、入出力電極4、内側接続導体5及び外側接続導体6は、例えば銀膜からなる。
誘電体ブロック1には、貫通孔17の周囲に第2の面12から掘り下げられた凹部7が形成されている。該凹部7の表面(即ち凹部7を画定する誘電体ブロック1の表面)は、底面71、柱状面72及び4つの内周面73からなる。これらの凹部表面は、誘電体ブロック1の材料から形成されており、導体は付されていない。即ち、誘電体ブロック1には、第2の面12において外導体3から延びる外側接続導体6と内導体2から延びる内側接続導体5とを分離するように、第2の面から掘り下げられた凹部7が形成されている。凹部7は、その表面が第1の面11、側面13,14,15,16及び貫通孔17から適宜の間隔を隔てるように形成されている。この適宜の距離、即ち第1の面11、側面13,14,15,16及び貫通孔17のそれぞれと凹部7の表面との間の誘電体セラミックの適宜の厚みは、0.5〜5mmが好ましく、例えば1.4mmであるが、これに限定されるものではない。誘電体セラミックの第1の面または側面或いは前記貫通孔の内面と前記凹部の表面との間の厚みは、小さいほど後で述べる無負荷Q値が向上するが、構造上の強度を確保するためには0.5mm以上が好ましい。
誘電体ブロック1の第2の面12には、凹部7を塞ぐように、内側接続導体5及び外側接続導体6を介して内導体2及び外導体3の双方と電気的に接続されたシールド部材8が接合されている。この接合は、半田9により行うことができる。シールド部材8の材質は、導電性を有するものであれば特に制限はないが、金属が好適に用いられる。たとえば、銅系の金属板に銀メッキを施した板状導電体からなり、形状を維持できる程度のたとえば0.4mmの厚みを持つ。
以上のような誘電体共振部品の凹部7を有する誘電体ブロック1は、例えば、次のような方法で製造することができる。
1.射出成形法:
スラリー化した誘電体材料を射出成形法により一体成形し、脱脂、焼成する。これにより、凹部を備えた誘電体ブロックが製造される。この方法の利点としては、深い凹部の形成が容易であることが挙げられる。
2.粉末成形法:
粉末材料を用い、凸部を備えた金型を用いて圧縮成形し、その後、脱脂、焼成を行う。この方法の利点としては、比較的安価な金型で成形できることが挙げられる。
3.グリーン加工法:
粉末成形法と同様にして粉末材料を圧縮成形し、但し凹部はエンドミル等で研削加工する。その後、脱脂、焼成を行う。この方法の利点としては、比較的安価な金型で成形でき、深い凹部も形成可能であることが挙げられる。
同軸型誘電体共振器の無負荷Qは、以下の式(1)
1/Q=1/Q+1/Q+1/Q ・・・ (1)
によって表される。ここで、Qは無負荷Q、Qは誘電体損に基づくQ、Qは導体損に基づくQ、Qは放射に基づくQである。
また、Qは、以下の式(2)
=(2/δ)/[2/L+(1/a+1/b)/(ln{b/a})] ・・・ (2)
によって近似的に表される。ここで、δは表皮深さ、aは貫通孔の半径、bは約W/2及びH/2。この場合、W=Hである。
また、Lは、以下の式(3)
L=C/4f(ε1/2 ・・・ (3)
で表される。ここで、Cは光速、fは共振周波数、εは比誘電率である。
本実施形態においては、凹部7内には空気が充填されているため、共振器誘電体の実効的な比誘電率は10より小さくなっている。そのため、式(3)においてLが大きくなり、式(2)のQが大きくなり、式(1)における無負荷Q(Q)が大きくなる。
かくして、W及びH(式(2)におけるbに対応)を大きくしなくても、無負荷Qの高い、高性能な共振器を得ることができる。
同様の観点から、凹部の占める容積は、誘電体ブロック1の内部容積(誘電体部分の体積)を1として、0.5以上が好ましい。
シールド部材8は、第2の面12において内導体2と外導体3とを電気的に接続する機能を有するものであれば、金属板でなくてもよく、たとえば樹脂基板上に導電膜を形成したものであってもよい。シールド部材8は半田9で誘電体ブロック1と接合されているが、接合材は半田に限定されるものではなく導電性接着剤などでもよい。
本実施形態において、入出力電極4は第1の面11の近傍の誘電体(誘電体ブロック1の部分)を介して内導体2と静電容量Cによって結合しており、入出力電極4を外部回路に接続することで誘電体共振器として機能する。
本実施形態に属する一実施例の共振器をルーズカップリングさせて近似的な無負荷Q値を測定した。グリーン加工法により誘電体ブロック1を製造した。誘電体ブロック1の材質は、MgSiOを主成分とするフォルステライト系セラミックを用いた。誘電体ブロック1の長さL、幅W及び高さHは、表1のとおりである。第1の面11、側面13,14,15,16及び貫通孔17のそれぞれと凹部7の表面との間の誘電体セラミックの厚みは、1.4mmとした。比較のために、凹部7を形成せずシールド部材8を接合しない従来例についても、同様にして近似的な無負荷Q値を測定した。従来例では、Lを共振周波数が本実施例と同じになるように設定した。測定結果を表1に示す。
Figure 0005310438
表1より、本実施例の誘電体共振器は従来例の誘電体共振器に比べて無負荷Q値が高いことがわかる。即ち、本実施例の誘電体共振器は従来例の誘電体共振器に対して約12%の無負荷Q値の向上が認められた。従って、幅W及び高さHで決まる共振部品面積を大きくしなくても無負荷Q値の高い共振器を得ることができ、これにより低背化を維持しつつ高性能な誘電体共振部品を実現することができる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明による誘電体共振部品の第2の実施形態を示す模式的斜視図である。図6及び図7は、それぞれ図5の誘電体共振部品の模式的分解斜視図である。図8は、図5の誘電体共振部品の模式的断面図である。本実施形態では、誘電体共振部品は4つの共振器を有する4段の誘電体フィルタである。これらの図において、図1〜図4におけると同様の機能を有する部材または部分には同一の符号が付されている。
誘電体ブロック1は、長さL、幅W及び高さHの略直方体の基本形状を持つ。長さLはたとえば約9mmであり、幅Wはたとえば約48mmであり、高さHはたとえば約14.7mmである。長さL、幅W及び高さHについては、Lは3〜30mm、Wは5〜120mm、Hは3〜30mmがそれぞれ好ましい。誘電体ブロック1の材質としては、誘電特性を有するものであれば特に制限はないが、セラミックが好適に用いられる。たとえばAlを主成分とするアルミナ系セラミックであり比誘電率εが13程度の誘電体セラミックスを使用することができる。また、MgSiOを主成分とするフォルステライト系セラミックであって比誘電率εが10程度の誘電体セラミックスを使用することができる。
誘電体ブロック1には、複数の貫通孔17が互いに平行に形成されており、これらのそれぞれに対応して共振器A,B,C,Dが形成される。これらの共振器の基本的構成は、ほぼ同等であり、第1の実施形態のものと同等である。従って、図では、一部の共振器についてのみ符号が付されている。複数の貫通孔17のそれぞれの内面に内導体2が形成されている。誘電体ブロック1の第1の面11には、複数の貫通孔17に対応してそれぞれ形成される共振器のうちの互いに隣接する2つ同士を結合させる結合手段としての結合電極10,10’が、それぞれ内導体2及び外導体3と接続されて、形成されている。結合電極10,10’の材質としては、内導体2、外導体3、入出力電極4、内側接続導体5及び外側接続導体6と同様なものを使用することができる。
誘電体ブロック1には、複数の貫通孔17のそれぞれの周囲に第2の面12から掘り下げられた凹部7が形成されており、該凹部7の表面は誘電体ブロック1の材料から形成されている。複数の貫通孔17のそれぞれの周囲に形成された凹部は、互いに連なっており、共通の1つの凹部7として形成されている。
本実施形態では、幅Wの方向に4つの共振器A,B,C,Dが配列された4段の誘電体フィルタが構成される。2つの入出力電極4のそれぞれは、両端の共振器A,Dの結合電極10のそれぞれと結合している。作り込む共振器の数を変更することで、4段以外の誘電体フィルタ、例えば2段の誘電体フィルタを構成することも可能であり、段数は限定されない。
第1の面11、側面13,14,15,16及び貫通孔17のそれぞれと凹部7の表面との間の誘電体セラミックの適宜の厚みは、例えば1.5mmである。但し、これに限定されるものではなく、また全て同じにしなくてもよい。
その他は、第1の実施形態と同様である。
本第2の実施形態に係る誘電体フィルタを製造し、特性を評価した。グリーン加工法により誘電体ブロック1を製造した。誘電体ブロック1の材質は、Alを主成分とするアルミナ系セラミックであり比誘電率εが13程度の誘電体セラミックスを用いた。誘電体ブロック1の長さL、幅W及び高さHは、長さLが9mmであり、幅Wが48mmであり、高さHが14.7mmであった。第1の面11、側面13,14,15,16及び貫通孔17のそれぞれと凹部7の表面との間の誘電体セラミックの厚みは、1.5mmとした。シールド部材は、銅系金属板に銀メッキを施した板状導体で、厚みは0.4mmであった。
このようにして得られた幅Wの方向に4つの共振器A,B,C,Dが配列された4段の誘電体フィルタの通過及び反射特性を図9に示す。図9より、中心周波数2070MHz、通過帯域幅120MHzのフィルタが構成されていることがわかる。本実施例の帯域近傍の通過特性を図10に示す。比較のために、凹部7を形成せずシールド部材8を接合しない従来例の誘電体フィルタの通過特性も示す。従来例の誘電体フィルタでは、中心周波数を本実施例のものと同じにするために、長さLを本実施例とは異なる(L=6.9mm)ものとしたが、それ以外は、幅W、高さH、穴数などのフィルタ構成はすべて本実施例と同じである。図10より、本実施例は従来例に比べ通過損失が少ない、その差は、0.06dBであることがわかる。中心周波数での通過損失(挿入損失)は、従来例が0.32dBに対し本実施例は0.26dBであった。
以上より、本実施例によれば同じ高さHでも特性の良い(損失の少ない)誘電体フィルタを提供することができることが分かる。
以上のような誘電体フィルタにおける本発明の特徴が、2つの誘電体フィルタを共通の誘電体ブロックに作り込んでなる誘電体送受共用器にも適用できることは、容易に理解されるであろう。
1 誘電体ブロック
11 第1の面
12 第2の面
13,14,15,16 側面
17 貫通孔
2 内導体
3 外導体
4 入出力電極(端子電極)
5 内側接続導体
6 外側接続導体
7 凹部
71 底面
72 柱状面
73 内周面
8 シールド部材
9 半田
10,10’ 結合電極
A,B,C,D 共振器

Claims (6)

  1. 互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有する誘電体ブロックと、該誘電体ブロックに前記第1の面から前記第2の面にかけて形成された貫通孔と、該貫通孔の内面に付された内導体と、前記第1の面及び前記第2の面を除く前記誘電体ブロックの外面である側面に付された外導体と、前記貫通孔に対応して形成される共振器と結合する入出力電極と、を含んでなる誘電体共振部品であって、
    前記誘電体ブロックには、前記貫通孔の周囲に前記第2の面から掘り下げられた凹部が形成されており、該凹部の表面は前記誘電体ブロックの材料から形成されており、
    前記誘電体ブロックの第2の面には、前記凹部を塞ぐように前記内導体及び前記外導体の双方と電気的に接続されたシールド部材が接合されていることを特徴とする誘電体共振部品。
  2. 互いに反対側に位置する第1の面及び第2の面を有する誘電体ブロックと、該誘電体ブロックに前記第1の面から前記第2の面にかけて互いに平行に形成された複数の貫通孔と、該複数の貫通孔のそれぞれの内面に付された内導体と、前記第1の面及び前記第2の面を除く前記誘電体ブロックの外面である側面に付された外導体と、前記複数の貫通孔に対応してそれぞれ形成される共振器のうちのいずれか2つ同士を結合させる結合手段と、前記共振器のうちのいずれかと結合する入出力電極と、を含んでなる誘電体共振部品であって、
    前記誘電体ブロックには、前記複数の貫通孔のそれぞれの周囲に前記第2の面から掘り下げられた凹部が形成されており、該凹部の表面は前記誘電体ブロックの材料から形成されており、
    前記誘電体ブロックの第2の面には、前記凹部を塞ぐように前記内導体及び前記外導体の双方と電気的に接続されたシールド部材が接合されていることを特徴とする誘電体共振部品。
  3. 前記複数の貫通孔のそれぞれの周囲に形成された凹部は互いに連なっていることを特徴とする、請求項2に記載の誘電体共振部品。
  4. 前記誘電体ブロックの第2の面には、前記内導体に接続された内側接続導体、及び、前記外導体に接続された外側接続導体が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  5. 前記シールド部材は板状導電体からなることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  6. 前記凹部の容積は前記誘電体ブロックの誘電体部分の体積を1として0.5以上であり、前記誘電体ブロックの第1の面または側面或いは前記貫通孔の内面と前記凹部の表面との間の寸法は0.5mm以上であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
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