JP2020072450A - 誘電体共振部品 - Google Patents

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Nobuhiro Harada
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Abstract

【課題】機械的強度を低下させずに、副結合電極を短くできて導体損等が少なく、他共振器との干渉が少ない誘電体共振部品を提供すること。【解決手段】対向する第1及び第2の面を有し、第1の面から第2の面にかけて複数の貫通孔と貫通長孔が形成され、複数の貫通孔が貫通長孔の周囲に「コ」の字状又は「U」字状に配置された誘電体ブロックと、複数の貫通孔の各内面に形成された内導体と、貫通長孔の内面に形成されたシールド導体と、第1の面を除く外面に形成された外導体と、第1の面に複数の貫通孔に対応して形成された複数の結合電極と、第1の面において、複数の結合電極の両端の2つの結合電極に対向する誘電体ブロックの端縁と貫通長孔の端縁側に近い先端部との間を通り、2つの結合電極に対応する2つの共振器を結合する副結合電極と、第1の面に、複数の結合電極のいずれかに対向するように形成された入出力電極と、を備えた、誘電体共振部品。【選択図】図1

Description

本発明は、誘電体ブロックに複数の共振器を形成してなり、特にマイクロ波帯などの高周波帯で好適に使用される、誘電体フィルタなどの誘電体共振部品に関する。
従来、携帯電話機などの移動体通信機器は、アンテナにより送受信する信号を通過帯域フィルタなどのフィルタを介して、所望の周波数帯のみを送受信することができるように構成されている。このような機能性電子部品である誘電体フィルタなどの誘電体共振部品としては、誘電体ブロックを用い、これに複数の共振器を作りこんでなる一体型のものがしばしば用いられる。
しかるに、近年、移動体通信機器、特に基地局用途のものにおいて高性能化が要請されており、これに伴い移動体通信機器に用いられる誘電体共振部品にも高性能化が要請されている。そのため、より多くの共振器を単一の誘電体ブロックに作り込んで高性能化が図られている。最近においては、複数の結合回路を設け、主結合に加え副結合電極での副結合回路で通過帯域近傍に減衰極を設け、より高性能な電気特性を実現している。
特許文献1には、群遅延時間特性を補償し、通過帯域内の振幅偏差、群遅延時間偏差を少なくすることが可能な群遅延時間補償形帯域通過フィルタを開示している。具体的には、1番目からN(N≧6)番目までの同軸共振器をコの字状に従続接続し、各同軸共振器間を磁気結合回路で主結合してなる群遅延時間補償形帯域通過フィルタにおいて、コの字状の折り返し点に位置する2つの同軸共振器を、それぞれn(n<N)番目、(n+1)番目の同軸共振器とするとき、(n−1)番目の同軸共振器と(n+2)番目の同軸共振器との間、および(n−2)番目の同軸共振器と(n+3)番目の同軸共振器との間をS字形のループ(6,16)により副結合する。
特許文献2には、フィルタ特性において所望の周波数に減衰極を設定でき、且つ小型化及び低コスト化が可能な誘電体フィルタを開示している。具体的には、誘電体フィルタは、誘電体ブロックに平行な複数の貫通孔を形成し、各貫通孔の内面に導体膜を形成して内導体とし、誘電体ブロックの側面に導体膜を形成して外導体とし、誘電体ブロックの底面に導体膜を形成して内導体と外導体とを短絡させ、誘電体ブロックの上面には内導体と接続せる複数の導体膜片を形成して隣接内導体間にて容量結合を形成し且つ貫通孔の開口の配列方向であるX方向に沿って線状導体膜を形成する。そして、線状導体膜の長さを変化させることにより、所望の周波数に減衰極を設定する。
特許文献3には、小型軽量化され、共振周波数の調整が容易なデュプレックス誘電体フィルターを開示している。具体的には、デュプレックス誘電体フィルターは、誘電体ブロックの第1面と第2面とを略平行状態で貫通し、その内部が導電物質で塗布された複数の共振孔を含む一つの共振器からなる第1および第2のフィルタリング領域を形成する。また、デュプレックス誘電体フィルターは、第1面の少なくとも一つの共振孔の周囲に共振孔内部の導電物質と接続するように形成し共振器に負荷キャパシタンスを提供し隣接共振器の間に電磁気的な結合を形成する第1導体パターンと、第1のフィルタリング領域の第1面に共振孔の配列方向を沿って形成され隣接共振器の間に電磁気的な結合を形成する少なくとも一つの第2導体パターンと、第2フィルタリング領域の第1面に共振孔の間に形成され、隣接する共振器の間に電磁気的な結合を形成する少なくとも一つの第3導体パターンと、第2フィルタリング領域の第1面に形成され共振器の共振周波数を調整する少なくとも一つの第4導体パターンから構成される。
特開2000−22403号公報 特開平5−175708号公報 特開2000−49507号公報
しかしながら、共振器が直線状に配列されている誘電体フィルタでは、誘電体ブロックが長手方向に長くなりすぎて機械的強度が低下しやすくなるという問題があった。また、共振器数が増加した場合、両端の共振器を結合させようとすると副結合電極が共振器配列方向に長くなり、導体損および放射損が大きくなり電気特性が悪化する問題があった。さらに、主結合回路を構成する共振器が副結合電極の近くに存在すると、主結合回路を構成する共振器と副結合電極が結合してしまい、特性調整が困難な問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高性能化に応えるべく誘電体共振部品の共振器数が増大した場合においても、機械的強度を低下させることなく、副結合電極を短くすることができて導体損等が少なく、他共振器との干渉が少ない高性能な誘電体共振部品を提供することを目的とするものである。
本発明に係る誘電体共振部品は、対向する第1及び第2の面を有し、前記第1の面から前記第2の面にかけて複数の貫通孔及び貫通長孔が形成され、前記複数の貫通孔が前記貫通長孔の周囲に「コ」の字状又は「U」字状に配置された誘電体ブロックと、
前記複数の貫通孔のそれぞれの内面に形成された内導体と、
前記貫通長孔の内面に形成されたシールド導体と、
前記第1の面を除く外面に形成された外導体と、
前記第1の面に、前記複数の貫通孔に対応して形成された複数の結合電極と、
前記第1の面において、前記複数の結合電極の両端の2つの結合電極に対向する前記誘電体ブロックの端縁と、前記貫通長孔の該端縁側に近い先端部との間を通り、前記2つの結合電極に対応する2つの共振器を結合する副結合電極と、
前記第1の面に、前記複数の結合電極のいずれかに対向するように形成された入出力電極と、を備えた、誘電体共振部品である。
本発明によれば、誘電体共振部品の共振器数が増大した場合においても、機械的強度を低下させることなく、副結合電極を短くすることができて導体損等が少なく、他共振器との干渉が少ない高性能な誘電体共振部品を提供することができる。
本発明による誘電体共振部品の第1の実施形態を示す模式的斜視図である。 図1のYA−YA’方向の断面図である。 本発明による誘電体共振部品の第2の実施形態を示す模式的斜視図である。 第2の実施形態の誘電体共振部品の模式的分解斜視図である。 同軸型接続ケーブルを加えた、図3のYB−YB’方向の模式的部分断面図である。 図3のYB−YB’’方向の模式的断面図である。 第2の実施形態における周波数応答を示す特性図である。 本発明による誘電体共振部品の第3の実施形態を示す模式的断面図である。 本発明による誘電体共振部品の第4の実施形態を示す模式的斜視図である。 本発明による誘電体共振部品の第5の実施形態を示す模式的斜視図である。 本発明による誘電体共振部品の第6の実施形態を示す模式的斜視図である。 本発明による誘電体共振部品の第7の実施形態を表面側から見た模式的斜視図である。 本発明による誘電体共振部品の第7の実施形態を裏面側から見た模式的斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を説明する。尚、図面において、互いに同一または類似の機能を有する部材または部分などには同一の符号が付されている。
[第1の実施形態]
図1は本発明による誘電体共振部品の第1の実施形態を示す模式的斜視図である。図2は図1のYA−YA’方向の断面図である。本実施形態においては、誘電体共振部品は誘電体フィルタである。
本実施形態の誘電体フィルタ10は誘電体ブロック100(図2参照)を有する。誘電体ブロック100の材料としては、たとえば誘電体セラミックを使用することができ、特に好適な材料として、比誘電率εが10程度のフォルステライト系セラミックを使用することができる。図1では誘電体フィルタ10は6面を有する直方体として示しているが、対向する2つの面を有して貫通孔及び貫通長孔が形成でき、一方の面に、結合電極、副結合電極等の電極が形成可能であれば、特に図1に示されたような6面を有する直方体の形状に限定されない。以下の説明において、「略平行」、「略直交」は、平行、直交を含み、実質的に平行、直交とされる範囲を含む意味である。
誘電体フィルタ10は、互いに略平行な対向する第1の面101及び第2の面102を有する。誘電体フィルタ10は、更に、第1の面101及び第2の面102に略直交し且つ互いに略平行な第3の面103及び第4の面104を有する。誘電体フィルタ10は、更に、第1の面101及び第2の面102並びに第3の面103及び第4の面104に略直交し且つ互いに略平行な第5の面105及び第6の面106を有する。かくして、誘電体フィルタ10の外面は、第1の面101〜第6の面106を含んでなる。
第1の面101は誘電体ブロック100の一つの面に後述する電極(結合電極201〜204、結合調整電極207,208(第2結合調整電極、第1結合調整電極に対応する)、副結合電極209、第1入出力電極205及び第2入出力電極206)が形成された面である。第2の面102は、第1の面101から距離(高さ)Hを隔てて第1の面101と反対向き且つ略平行に位置している。第3の面103及び第4の面104は、一対の側面であり、距離(幅)Wを隔てて互いに反対向きに位置している。第5の面105及び第6の面106は、一対の側面であり、距離(長さ)Lを隔てて互いに反対向きに位置している。誘電体ブロック100の誘電体表面が露出する領域は、第1の面の後述する電極(結合電極201〜204、結合調整電極207,208、副結合電極209、第1入出力電極205及び第2入出力電極206)が形成される領域以外の領域である。
誘電体フィルタ10の寸法は、所要の特性に応じて、適宜設定することができるが、たとえば、高さHが3mm〜25mmで、長さLが20mm〜100mmで、幅Wが20mm〜60mmである。一例を挙げれば、長さLが約25mmで、幅Wが約35mmで、高さHが約4mmである。
誘電体フィルタ10は、第1の面101から第2の面102にかけて貫通する4つの貫通孔T〜Tが形成されている。貫通孔T〜Tの内面には内導体301(図2参照)が形成されている。誘電体フィルタ10の第1の面101を除く外面(第2の面102〜第6の面106)には、外導体302(図2参照)が形成されている。外導体302は第2の面102〜第6の面106が共通に接続するように形成されている。4つの貫通孔T〜Tの内面のそれぞれの内導体301は、第2の面に形成された外導体に接続されている。第1の面101には、内導体301から延び、貫通孔T〜Tのそれぞれに対応して形成される1/4波長型の共振器同士を結合させる結合電極201、202、203及び204が形成されている。この結合電極201〜204の形状は、図示されるものに限定されず、所要の結合が得られるものであれば適宜変更してもよい。
結合電極201〜204は、以下に説明する貫通長孔LTの周囲に「コ」の字状又は「U」の字状に配置される。なお、結合電極の数が3個の場合には、貫通長孔LTの周囲に「<」の形状に配置されることになるが、この形状は「U」の字状に含まれる。
誘電体フィルタ10には、第1の面101から第2の面102にかけて第3の面103及び第4の面104に略平行に延びる貫通長孔LTが形成されており、貫通長孔LTの内面にはシールド導体303(図2参照)が形成されている。シールド導体303は第2の面102に形成された外導体302に接続されている。貫通長孔LTは、幅がDで、長さ、即ち第5の面に近い先端部と第6の面に近い先端部との間の距離がL’である。幅Dは、適宜設定することができ、例えば3mm〜15mmであり、一例を挙げれば約5mmである。また、長さL’は、適宜設定することができ、例えば5mm〜80mmであり、一例を挙げれば約9mmである。
尚、第1の面101には、第6の面106の外導体302に接続された結合調整電極207、及びシールド導体303に接続された結合調整電極208が付されている。結合調整電極207及び208は結合電極201と結合電極202との間に設けられ、結合電極201と結合電極202との間の容量結合を調整する機能を有する。結合調整電極207は第6の面106から貫通長孔LTに向かって延び、結合調整電極208は貫通長孔LTの第6の面側に近い先端部から外側に延びている。結合調整電極207と結合調整電極208は、第1の面101上で、隣接する2つの結合電極201、202間を一定間隔を開けて仕切り、結合調整電極207と結合調整電極208のそれぞれの端部が対向するように形成されている。これらの結合調整電極207、208および結合電極201〜204により互いに隣接する共振器同士の所要の結合がとられる。
ここでは、結合電極201と結合電極202との間に2つの結合調整電極207及び結合調整電極208が設けられているが、結合調整電極207及び結合調整電極208の一方を設けることで、結合電極201と結合電極202との間の容量結合を調整してもよい。
上述した構成から、本実施形態では、誘電体ブロック100の第1の面101には、貫通長孔LTから外側に延びる結合調整電極208(第1結合調整電極)、及び/又は外面となる第6の面106から貫通長孔LTに向かって延びる結合調整電極207(第2結合調整電極)が設けられている。結合調整電極208はシールド導体303に接続され、結合調整電極207は外面となる第6の面106の外導体302に接続されている。そして、本実施形態では、2つの結合調整電極208と結合調整電極207を設ける場合は、結合調整電極208と結合調整電極207は、第1の面101上で、隣接する2つの結合電極201と結合電極202との間を、一定間隔を開けて仕切るように形成されることが望ましい。
4つの貫通孔T〜Tは、誘電体フィルタ10の貫通長孔LTと、第3の面103、第4の面104及び第6の面106との間のコ字形状の領域にて配列されている。即ち、4つの貫通孔T〜Tは、第4の面104から第6の面106を経て第3の面103へと連なる誘電体フィルタ10の外面に沿った領域にて、貫通長孔LTを挟むようにコ字形状に配列されている。誘電体フィルタ10の第1の面101には、以上のような共振器配列(即ち貫通孔配列)の一方端及び他方端の貫通孔T、Tに対応して形成される共振器と結合するように、それぞれ入出力電極、即ち第1入出力電極205及び第2入出力電極206が形成されていることが好ましい。
即ち、第1入出力電極205は貫通長孔LTと第3の面103との間の領域(貫通長孔LTと、貫通長孔LTに対向する誘電体ブロック100の一方の端縁401(図2参照)との間の領域)に位置し、第2入出力電極206は貫通長孔LTと第4の面104との間の領域(貫通長孔LTと、貫通長孔LTに対向する誘電体ブロック100の他方の端縁402(図2参照)との間の領域)に位置する。なお、端縁401は第1の面101と第3の面103との境界、端縁402は第1の面101と第4の面104との境界である。また、第1入出力電極205は結合電極203と対向し、第2入出力電極206は結合電極204と対向するように形成される。第1入出力電極205及び第2入出力電極206は、一方が入力電極として機能し、他方が出力電極として機能する。これにより、一方端から他方端までの共振器配列を有する誘電体フィルタ10が構成される。
第1入出力電極205及び第2入出力電極206は、必ずしも、結合電極203及び結合電極204とそれぞれ対向するように形成されなくともよく、第1入出力電極205及び第2入出力電極206のそれぞれは、第1の面101上の複数の結合電極のいずれかに対向するように形成されればよい。例えば、第1入出力電極205及び第2入出力電極206は、図9の結合電極211、212に対向するように形成されてもよい。
また、副結合電極209は、4つの結合電極201〜204の両端の2つの結合電極203、204に対向する誘電体ブロック100の端縁403と、貫通長孔LTの端縁403側に近い先端部との間を通るように形成されている。端縁403は第1の面101と第5の面105との境界である。副結合電極209は第5の面105に沿うようにライン状に形成されており、例えば、幅が1mm、長さが14mmである。
副結合電極209は、第5の面105に最も近い、貫通長孔LTと第3の面103との間に形成された共振器と、第5の面105に最も近い、貫通長孔LTと第4の面104との間に形成された共振器とを結合(副結合)させる機能を有する。副結合電極209は、それぞれの共振器の結合電極203及び204と容量結合することで、副結合回路を構成する。すなわち本実施形態では、貫通長孔LTを挟むようにコ字形状に配列されている4つの共振器(「コ」の字状又は「U」字状に配置された貫通孔T〜Tに対応する4つの共振器)で構成される主結合回路と、貫通孔T、Tに対応して形成された2つの共振器と副結合電極との間で容量結合することで構成される副結合回路と、を有する。主結合は「コ」の字状又は「U」字状に配置された結合電極201〜204、及び結合調整電極207、208によりなされる。このような構成にすることで、通過帯域近傍に減衰極を有する、有極型誘電体フィルタを構成することができ、高性能な誘電体フィルタを実現できる。
さらに、副結合電極209は、主結合回路を構成する経路上にないので、主結合を構成する共振器との干渉が少なく良好な減衰特性が得られる。
また、副結合線路は最短の長さで構成されるので、導体損失や放射の損失が最小限に抑えられ、低損失な誘電体フィルタが提供される。
誘電体ブロックは、図2に示されるように、第1の面101及び第2の面102と略平行な断面の形状が第1の面101から第2の面102に至るまで同一である。このような誘電体ブロックは、金型にてセラミック粉体を圧縮成形し焼成することで製造することができる。第1の面101及び第2の面102と略平行な断面の形状が第1の面101から第2の面102に至るまで同一であることで、1軸圧縮成形にて簡単に誘電体ブロックを作製し、誘電体フィルタ10を製造することができる。
[第2の実施形態]
図3は本発明による誘電体共振部品の第2の実施形態を示す模式的斜視図であり、図4は本実施形態の誘電体共振部品の模式的分解斜視図である。また、図5は同軸型接続ケーブルを加えた、図のYB−YB’方向の模式的部分断面図であり、図6は図3のYB−YB’’方向の模式的断面図である。
本実施形態は、電磁シールドカバー20を備えることを除いて、第1の実施形態と同一である。
電磁シールドカバー20は、図3に示すように、誘電体フィルタ10の第1の面101を覆うように配置されている。具体的には、電磁シールドカバー20は、誘電体フィルタ10の第1の面101の開放域(導体が形成されていない領域部)から隔てられて該開放域を覆うように配置されており、たとえば厚み0.3mm〜0.8mm程度の金属板を成形したものからなる。なお、誘電体フィルタ10の第1の面101の開放域は誘電体ブロック100の誘電体面が露出した領域である。電磁シールドカバー20の材質は、導電性であれば良く、例えば鉄系の金属、特に表面をすずめっきした鉄などを用いることができる。
電磁シールドカバー20は開口部21を有し、開口部21から電磁シールドカバー20の導体片が延びている。この導体片は貫通長孔LTに形成されたシールド導体303に接合されている。また、電磁シールドカバー20は、図6に示すように、誘電体フィルタ10の第3の面103〜第6の面106に付された外導体302に接合されている。この接合には、たとえば半田または導電性接着剤が用いられる。これにより、第1の面(開放域)からの電波漏洩を抑制し、良好な電磁シールド効果を発揮して、一層高い電気特性を得ることができる。
尚、図5には、本実施形態における外部回路との接続形態の一例が示されている。図5に示されるように、第2入出力電極206には同軸型接続ケーブル30の内部導体が接続されており、該接続ケーブル30によって誘電体フィルタ10が外部回路と接続される。接続ケーブル30の外部導体は、たとえば電磁シールドカバー20に接続される。第1入出力電極205についても第2入出力電極206と同様に、同軸型接続ケーブルに接続される。
誘電体フィルタ10と外部回路との接続方法については、上記の限りではなく、必要に応じて公知の他の方法が用いられ、同軸型の接続コネクタを用いたものでも良いし、リードピンを用いたものでも良い。
図7は、本実施形態における周波数応答を示す特性図である。本実施形態では、通過帯域が3.6GHz〜3.7GHzのバンドパスフィルタが構成されている。図7より通過特性において、通過帯域の近傍の低域と高域に減衰極を設けることができ、帯域近傍で良好な減衰特性が得られていることがわかる。
[第3の実施形態]
図8は、本発明による誘電体共振部品の第3の実施形態を示す模式的断面図である。図8は、上記第2の実施形態に係る図6に対応する部分を示している。
本実施形態は、電磁シールドカバー20の取付形態を除いて、第2の実施形態と同一である。
本第3の実施形態では、誘電体フィルタ10の第1の面101に、貫通長孔LTに形成されたシールド導体303に接続された接続導体210が形成されている。電磁シールドカバー20は接続導体210を介してシールド導体303に接続されている。これにより、貫通長孔LTの幅Dが小さくとも、電磁シールドカバー20とシールド導体303との間の電気的接続を容易にとることができ、誘電体共振部品の小型化に寄与することができる。
[第4の実施形態]
図9は本発明による誘電体共振部品の第4の実施形態を示す模式的斜視図である。
本実施形態の誘電体フィルタ11は、第1の実施形態の誘電体フィルタ10に比べ共振器数が2つ多く、貫通長孔LT’と第3の面103との間と、貫通長孔LT’と第4の面104との間にそれぞれ1個ずつ共振器が加えられている。したがって本実施形態では、6段の誘電体フィルタが構成される。
貫通長孔LT’と第3の面103との間には、貫通孔Tに対応する共振器と結合電極211とが設けられ、貫通長孔LT’と第4の面104との間には、貫通孔Tに対応する共振器と結合電極212とが設けられる。
結合電極211と結合電極203との間には、結合調整電極213、214が設けられる。また、結合電極212と結合電極204との間には、結合調整電極215、216が設けられる。結合調整電極214及び215はシールド導体303に接続される。結合調整電極213は第3の面103の外導体302に接続され、結合調整電極216は第4の面104の外導体302に接続される。結合調整電極213と結合調整電極214、及び結合調整電極215と結合調整電極214の機能は、第1の実施形態で説明した、結合調整電極207と結合調整電極208と同様である。なお、結合調整電極208、結合調整電極214、及び結合調整電極215は、ともに貫通長孔LT’から外側に延びているが、結合調整電極208は貫通長孔LT’の第6の面に近い先端部(端縁404に近い先端部)から外側に延びているのに対して、結合調整電極214と結合調整電極215は貫通長孔LT’の長辺(両端の円弧以外の部分)の一部から外側に延びている。端縁404は第1の面101と第6の面106との境界である。
ここでは、結合電極211と結合電極203との間に、2つの結合調整電極213、214が設けられ、結合電極212と結合電極204との間には、2つの結合調整電極215、216が設けられている。しかし、2つの結合調整電極213、214の一方、及び2つの結合調整電極215、216の一方を設けることで、結合電極211と結合電極203との間及び結合電極212と結合電極204との間の容量結合を調整してもよい。
誘電体フィルタ10の寸法は、たとえば、長さLが約37mmで、幅Wが約35mmで、高さHが約4mmである。貫通長孔の長さL’と幅Dは、たとえば、L’=20mm、D=5mmである。貫通長孔の長さL’は共振器数が2つ多く設けられているために、第1の実施形態の貫通長孔の長さよりも長くなっている。
本実施形態によれば、共振器数が多い誘電体フィルタであっても、副結合電極を長くする必要がなく、損失の少ない副結合回路が構成できる。また、副結合電極は、主結合回路を構成する経路上にないので、共振器が多くなっても主結合を構成する共振器との干渉が少なく特性調整が簡便になり、歩留まりの良い良好な減衰特性が得られる。
[第5の実施形態]
図10は本発明による誘電体共振部品の第5の実施形態を示す模式的斜視図である。
本実施形態の誘電体フィルタ12は、第4の実施形態の誘電体フィルタ11と比べて、誘電体ブロックに形成された貫通長孔が分離され、第1の貫通長孔LTと第2の貫通長孔LTが形成されている。第1の貫通長孔LTと第2の貫通長孔LTは、一直線上に位置している。なお、第4の実施形態の貫通長孔LT’の端縁403側に近い先端部は第1の貫通長孔LTの端縁403側に近い先端部に対応し、第4の実施形態の貫通長孔LT’の端縁404側に近い先端部(他方の先端部)は第2の貫通長孔LTの端縁404側に近い先端部に対応する。
誘電体フィルタ10の寸法は、第4の実施形態と同じである。第1の貫通長孔LTは例えば、L’=9mm、D=5mmであり、第2の貫通長孔LTは例えばL’=7mm、D=5mmである。
本実施形態では、2つの副結合電極209、217が第1の面101に形成されている。副結合電極209は第5の面105と第1の貫通長孔LTに挟まれた領域をまたぐように形成され、副結合電極217は第1の貫通長孔LTと第2の貫通長孔LTの間の領域をまたぐように(横切るように)形成されている。副結合電極217は、第1の貫通長孔LTと第2の貫通長孔LTとの少なくとも一方を挟んで対向する2つの結合電極211、212に対応する2つの共振器を容量結合する。
このような構造にすることで、第4の実施形態で得られる作用効果に加えて、第1の貫通長孔と第2の貫通長孔の間に形成された、副結合電極で形成される副結合回路により、より急峻な減衰特性を得ることができる。
[第6の実施形態]
図11は本発明による誘電体共振部品の第6の実施形態を示す模式的斜視図である。
本実施形態の誘電体フィルタ13は、第1の実施形態の誘電体フィルタ10と比べて、副結合電極209Aの長さが副結合電極209よりも短くなっている。
本実施形態では、結合電極203と結合電極204との間の長さをW1としたとき、副結合電極209Aの長さW2は長さW1よりも短くなっている。
副結合電極の長さは、図1に示す貫通長孔LTの幅Dから、誘電体フィルタ10の幅Wまでの範囲内で設定することができる。
[第7の実施形態]
図12は本発明による誘電体共振部品の第7の実施形態を表面側から見た模式的斜視図である。図13は本発明による誘電体共振部品の第7の実施形態を裏面側から見た模式的斜視図である。
本実施形態の誘電体フィルタ14は、第6の実施形態の誘電体フィルタ13の第1入出力電極205及び第2入出力電極206がそれぞれ第1接続電極218及び第2接続電極219に接続され、第1接続電極218及び第2接続電極219がそれぞれ第1入出力端子220及び第2入出力端子221に接続されている。第1接続電極218は第1の面101から第3の面103にかけて設けられ、第3の面103の外導体302から隔絶するように設けられる。第2接続電極219は第1の面101から第4の面104にかけて設けられ、第4の面104の外導体302から隔絶するように設けられる。第1入出力端子220及び第2入出力端子221は第2の面102に設けられ、第2の面102の外導体302から隔絶するように設けられる。
本実施形態では、誘電体フィルタ14の第2の面102を実装面とするができる。例えば、誘電体フィルタ14の第2の面102を基板(不図示)の表面に載置し、第1入出力端子220及び第2入出力端子221を基板の表面に設けられた配線と接続することで、誘電体フィルタ14を基板の表面に設けられた外部回路と接続することができる。
上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記各実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、第1〜第3の実施形態では共振器が4つ、第4及び第5の実施形態では共振器が6つの例について説明したが、共振器の数は3つ以上であれば特に数は限定されない。
また上述した第1〜第7の実施形態は適宜組み合わせることができる。例えば、第2及び第3の実施形態は、第4の実施形態から第6の実施形態に適用することができ、第6の実施形態は第2の実施形態から第5の実施形態に適用することができ、第7の実施形態は第1の実施形態、第4の実施形態から第6の実施形態に適用することができる。
10 誘電体フィルタ
100 誘電体ブロック
101 第1の面
102 第2の面
103 第3の面
104 第4の面
105 第5の面
106 第6の面
201〜204 結合電極
205 第1入出力電極
206 第2入出力電極
207、208、213、214、215、216 結合調整電極
209、217 副結合電極
301 内導体
302 外導体
303 シールド導体

Claims (10)

  1. 対向する第1及び第2の面を有し、前記第1の面から前記第2の面にかけて複数の貫通孔及び貫通長孔が形成され、前記複数の貫通孔が前記貫通長孔の周囲に「コ」の字状又は「U」字状に配置された誘電体ブロックと、
    前記複数の貫通孔のそれぞれの内面に形成された内導体と、
    前記貫通長孔の内面に形成されたシールド導体と、
    前記第1の面を除く外面に形成された外導体と、
    前記第1の面に、前記複数の貫通孔に対応して形成された複数の結合電極と、
    前記第1の面において、前記複数の結合電極の両端の2つの結合電極に対向する前記誘電体ブロックの端縁と、前記貫通長孔の該端縁側に近い先端部との間を通り、前記2つの結合電極に対応する2つの共振器を結合する副結合電極と、
    前記第1の面に、前記複数の結合電極のいずれかに対向するように形成された入出力電極と、を備えた、誘電体共振部品。
  2. 前記入出力電極は、前記貫通長孔と前記貫通長孔に対向する前記誘電体ブロックの一方の端縁との間の領域に位置する第1入出力電極と、前記貫通長孔と前記貫通長孔に対向する前記誘電体ブロックの他方の端縁との間の領域に位置する第2入出力電極とからなることを特徴とする、請求項1に記載の誘電体共振部品。
  3. 前記「コ」の字状又は「U」字状に配置された複数の貫通孔にそれぞれ対応する複数の共振器は、「コ」の字状又は「U」字状に配置された前記複数の結合電極により主結合していることを特徴とする、請求項1または2に記載の誘電体共振部品。
  4. 前記副結合電極は、前記複数の結合電極の両端の2つの結合電極に対応する2つの共振器と容量結合することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  5. 前記誘電体ブロックの前記第1の面には、隣接する2つの結合電極間との間に、該隣接する2つの結合電極間の容量結合を調整する少なくとも1つの結合調整電極が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  6. 前記少なくとも1つの結合調整電極は、第1結合調整電極と第2結合調整電極とを含み、前記第1結合調整電極は、前記貫通長孔から外側に延び、前記第2結合調整電極は前記外面から前記貫通長孔に向かって延びることを特徴とする請求項5に記載の誘電体共振部品。
  7. 前記誘電体ブロックは誘電体セラミックからなることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  8. 前記第1の面を覆うように配置された電磁シールドカバーを備えていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  9. 前記貫通長孔は、第1及び第2の貫通長孔からなり、前記第1の貫通長孔と、前記第2の貫通長孔とは1直線状に並んでいる請求項1から8のいずれか一項に記載の誘電体共振部品。
  10. 前記第1の貫通長孔と、前記第2の貫通長孔との間を横切るように設けられ、前記第1の貫通長孔と前記第2の貫通長孔との少なくとも一方を挟んで対向する2つの結合電極に対応する2つの共振器を容量結合する副結合電極を有する請求項9に記載の誘電体共振部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022267951A1 (zh) * 2021-06-25 2022-12-29 华为技术有限公司 四角元件结构、介质滤波器及基站设备

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