WO2018021189A1 - スプリングシートの支持構造 - Google Patents

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佳弘 小牧
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いすゞ自動車株式会社
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    • B60G2206/60Subframe construction
    • B60G2206/601Hanger bracket

Definitions

  • This disclosure relates to a spring seat support structure.
  • trunnion type suspensions are known as suspensions for rear wheels of large vehicles.
  • a spring seat that supports a leaf spring that supports an axle is rotatably supported on a trunnion shaft that protrudes outward in the vehicle width direction from a trunnion bracket fixed to the vehicle.
  • FIG. 1 is a perspective view showing the overall configuration of a trunnion type suspension.
  • FIG. 2 is a detailed cross-sectional view of the spring seat support structure as viewed from the front side of the vehicle.
  • FIG. 1 shows a state before some parts are assembled.
  • a fixing portion 111 is provided at the upper end side of the base portion 11, in the vicinity of the front end portion and in the vicinity of the rear end portion in the vehicle traveling direction. Further, as shown in FIG. 2, the base portion 11 has a width in the vehicle width direction that is narrowed from the upper end side to the lower end side as viewed from the front side of the vehicle, and is curved outward in the vehicle width direction on the lower end side. Yes.
  • a female screw portion 121 into which a bolt 63 for fixing a side plate 60 to be described later is screwed is a circle. It is provided at equal intervals in a plurality of locations in the circumferential direction.
  • the side plate 60 is fixed to the shaft portion 12 from the outside in the vehicle width direction in a state where the spring seat 20 is disposed on the shaft portion 12 via the first and second rubber bushes 40 and 50.
  • the torsion direction characteristics of the first and second rubber bushes 40 and 50 will be described. As shown in FIG. 7, when the spring seat 20 rotates in the twisting direction with respect to the shaft portion 12, the first and second rubber bushes 40 and 50 are elastically deformed up to a predetermined rotation angle, so that the twisting direction is increased. Rotation is allowed, and a substantially linear relationship is established between the rotation angle and the torque (“region A” in FIG. 7).

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Abstract

ベース部及びシャフト部を有するトラニオンブラケットと、シャフト部に回動自在に軸支されるスプリングシートと、筒部及びフランジ部を有するサイドプレートと、第1筒部及び第1リブを有する第1弾性ブッシュと、第2筒部及び第2リブを有する第2弾性ブッシュと、を備え、シャフト部の外周面とベース部の車幅方向外側面とは、断面形状が部分円弧状である凹曲面により連続しており、筒部の外周面とフランジ部の車幅方向内側面とは、断面形状が部分円弧状である凹曲面により連続しており、シャフト部の車幅方向外側面における外径と、筒部の車幅方向内側面における外径とは等しい。

Description

スプリングシートの支持構造
 本開示は、スプリングシートの支持構造に関する。
 従来、大型車両の後輪のサスペンションとして、トラニオン式のサスペンションが知られている。トラニオン式のサスペンションでは、車両に固定されたトラニオンブラケットから車幅方向外側に突出したトラニオンシャフトに、車軸を支えるリーフスプリングを支持するスプリングシートが、回動自在に軸支されている。
 特許文献1には、トラニオンシャフトとスプリングシートとの間に、金属製のブッシュが挿入されたスプリングシートの支持構造が開示されている。特許文献1では、ブッシュの摩耗を防止すべく、トラニオンシャフトとブッシュとの間の潤滑を行うために、スプリングシートにグリース溜まりを設けている。
 特許文献2には、トラニオンシャフトとスプリングシートとの間に、側方フランジを有するゴム金属ブッシュが挿入されたスプリングシートの支持構造が開示されている。特許文献2では、スプリングシートの振れ運動を、ゴム金属ブッシュの弾性変形で吸収するようにしている。
日本国実開昭63-016210号公報 日本国特開昭60-099707号公報
 特許文献1に記載のスプリングシートの支持構造では、トラニオンシャフトとスプリングシートとの間に、金属製のブッシュを介在させているため、ブッシュの摩耗を防止するために定期的にグリースを供給する必要がある。
 特許文献2に記載のスプリングシートの支持構造では、ゴム金属ブッシュとトラニオンシャフト及び抑え板との間に隙間が生じることがあり、ゴム金属ブッシュの弾性特性が安定せず、スプリングシートを適切に支持することができない。
 本開示の目的は、ブッシュの摩耗を抑制することができ、スプリングシートを適切に支持することができるスプリングシートの支持構造を提供することである。
 本開示に係るスプリングシートの支持構造は、車両に固定されるベース部及び前記ベース部から車幅方向外側に突出したシャフト部を有するトラニオンブラケットと、前記トラニオンブラケットの前記シャフト部に回動自在に軸支され、車軸を支えるリーフスプリングを支持するスプリングシートと、前記シャフト部の車幅方向外側面に当接する車幅方向内側面を有する筒部及び前記筒部の車幅方向外側から径方向外側に延在するフランジ部とを有し、前記シャフト部に対して車幅方向外側から固定されるサイドプレートと、前記シャフト部と前記スプリングシートとに挟持される第1筒部及び前記ベース部と前記スプリングシートとに挟持される第1リブを有する第1弾性ブッシュと、前記シャフト部と前記スプリングシートとに挟持される第2筒部及び前記フランジ部と前記スプリングシートとに挟持される第2リブを有する第2弾性ブッシュと、を備え、前記トラニオンブラケットの前記シャフト部の外周面と前記ベース部の車幅方向外側面とは、断面形状が部分円弧状である凹曲面により連続しており、前記サイドプレートの前記筒部の外周面と前記フランジ部の車幅方向内側面とは、断面形状が部分円弧状である凹曲面により連続しており、前記シャフト部の車幅方向外側面における外径と、前記筒部の車幅方向内側面における外径とは等しい。
 本開示に係るスプリングシートの支持構造によれば、ブッシュ摩耗を抑制することができ、スプリングシートを適切に支持することができる。
図1は、トラニオン式サスペンションの全体構成を示す斜視図である。 図2は、スプリングシートの支持構造を車両正面側から見た詳細断面図である。 図3は、ゴムブッシュの全体構成を示す斜視図である。 図4は、ゴムブッシュの軸芯を通る平面における断面図である。 図5は、サイドプレートの全体構成を示す斜視図である。 図6は、サイドプレートの軸芯を通る平面における断面図である。 図7は、ゴムブッシュのねじり特性を示す図である。 図8は、ゴムブッシュのこじり特性を示す図である。
 以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は一例であり、本開示はこの実施の形態により限定されるものではない。
 図1は、トラニオン式サスペンションの全体構成を示す斜視図である。図2は、スプリングシートの支持構造を車両正面側から見た詳細断面図である。なお、図1は、一部の部品の組み付け前の状態を示している。
 まず、図1及び図2を用いて、トラニオン式サスペンションの全体構成について説明する。トラニオン式サスペンション1は、図1に示すように、車両進行方向に延在するサイドメンバ2に取り付けられるトラニオンブラケット10と、トラニオンブラケット10のベース部11から車幅方向外側に突出するシャフト部12に軸支されるスプリングシート20と、スプリングシート20に支えられるリーフスプリング30と、を備える。
 トラニオンブラケット10は、例えば球状黒鉛鋳鉄からなる鋳物部品であり、上端側に固定部111を有するベース部11と、ベース部11から車幅方向外側に突出するシャフト部12と、を備える。
 ベース部11は、図1に示すように、上端側が車両進行方向に幅広であり、上端側から下端側に向かって車両進行方向の幅が狭くなっている。すなわち、ベース部11は、車幅方向外側から見て略逆三角形状をなす。
 ベース部11の上端側には、車両進行方向における前側端部付近及び後側端部付近にそれぞれ固定部111を備える。また、ベース部11は、図2に示すように、車両正面側から見て、上端側から下端側に向かって車幅方向の幅が狭くなり、下端側において、車幅方向外側に湾曲している。
 さらに、ベース部11には、図1及び図2に示すように、肉抜きのための孔が複数形成されている。これにより、トラニオンブラケット10を軽量化することができる。
 シャフト部12は、ベース部11の略中央部から車幅方向外側へ突出している。シャフト部12は、鋳造によりベース部11と一体に形成されている。なお、シャフト部12は、本実施の形態のようにベース部11と一体に形成してもよいし、ベース部11とは別部材の鋼鉄製のシャフトを、ベース部11に溶接等により固定することで形成するようにしてもよい。
 シャフト部12の車幅方向外側面12aの外径側には、図1及び2に示すように、後述するサイドプレート60を固定するためのボルト63が螺合される雌ネジ部121が、円周方向に複数箇所、等間隔に設けられている。
 シャフト部12における雌ネジ部121よりも内径側には、図2に示すように、車幅方向外側面12aに開口する凹部122が設けられており、シャフト部12は、少なくとも車幅方向外側面12aから所定の長さに亘って、中空円筒形状をなしている。これにより、トラニオンブラケット10を軽量化することができる。
 図2に示すように、シャフト部12の外周面12bと、ベース部11の車幅方向外側面11aとは、断面形状が部分円弧状である凹曲面12cにより連続している。
 スプリングシート20は、図1及び2に示すように、本体部21及び載置部22を備える。本体部21は、後述する第1及び第2ゴムブッシュ40、50を介してトラニオンブラケット10のシャフト部12に軸支される円筒内周面21aを備える。また、本体部21は、第1ゴムブッシュ40を挟持する車幅方向内側面21b及び第2ゴムブッシュ50を挟持する車幅方向外側面21cを備える。また、本体部21は、リーフスプリング30をスプリングシート20に対して固定するUボルト31が挿通される4つの挿通孔211を備える。
 リーフスプリング30が載置される載置部22は、図1及び2に示すように、車幅方向内側及び外側に、対向する面同士の距離がリーフスプリング30の幅と略等しくなるように設けられた内側及び外側フランジ221、222を有し、載置されるリーフスプリング30が車幅方向に移動すること及び車両旋回方向に回転することが防止されている。
 リーフスプリング30は、図1に示すように、長さの異なる複数枚の板バネを、上側の板バネの長さよりも下側の板バネの長さが長くなるように上から順に重ね、板バネの長さ方向における中央部でボルト及びナットを用いて一体化することにより形成されている。
 また、図2に示すように、当該ナットを載置部22の上面に設けられた位置決め穴223に嵌合することで、載置されるリーフスプリング30が車両進行方向に移動することが防止されている。
 スプリングシート20に対するリーフスプリング30の固定は、以下のようにして行われる。まず、スプリングシート20の載置部22にリーフスプリング30を載置する。次に、Uボルト31の両端部をそれぞれ上側からスプリングシート20の挿通孔211(図1参照)に挿通して挿通孔211の下側に突出させる。最後に、挿通孔211の下側に突出したUボルト31の両端部に対して、それぞれ挿通孔211の下側からナット32を螺合することにより、リーフスプリング30がスプリングシート20に対して固定される。
 次に、図2を用いて、スプリングシート20の支持構造の詳細について説明する。上述のとおり、スプリングシート20は、シャフト部12に対して第1及び第2ゴムブッシュ40、50を介して支持される。
 ここで、図3及び4を用いて、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の詳細について説明する。図3は、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の全体構成を示す斜視図である。図4は、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の軸芯を通る平面における断面図である。
 なお、本実施の形態において、第1ゴムブッシュ40と、第2ゴムブッシュ50は、同一の部品である。図3及び4が第1ゴムブッシュ40を示している場合、上側が車幅方向外側であり、下側が車幅方向内側である。また、図3及び4が第2ゴムブッシュ50を示している場合、上側が車幅方向内側であり、下側が車幅方向外側である。
 第1ゴムブッシュ40は、図2ないし図4に示すように、シャフト部12の外周面12bに圧入される第1内周面41aを有する第1筒部41と、第1筒部41の車幅方向内側端から外径側へ延出し、ベース部11の車幅方向外側面11aとスプリングシート20の本体部21の車幅方向内側面21bとに挟持される第1リブ42とを有する。
 第1ゴムブッシュ40は、大部分がニトリルゴム等の弾性体からなる。図4に示すように、第1筒部41の車幅方向内側端には、第1リブ42との間に、全周に亘って、切り欠き部41bが設けられている。後述するサイドプレート60がシャフト部12に固定された状態では、第1筒部41及び第1リブ42のゴムが変形して切り欠き部41bを埋める。
 図4に示すように、第1筒部41の第1内周面41aの近傍には、円筒状の第1補強金属環43が配置されている。第1補強金属環43は、車幅方向内側端において外径側へ湾曲している。第1補強金属環43は、大部分が第1内周面41aには露出していない。したがって、第1補強金属環43は、第1ゴムブッシュ40をシャフト部12に嵌合したときに、シャフト部12の外周面12bと、第1補強金属環43とが金属接触しない。
 図4に示すように、第1リブ42には、車幅方向内側から順に、円板状の第1ないし第3補強金属板44、45、46が、軸方向に間隔を空けて配置されている。第1補強金属板44の内径は、第2補強金属板45の内径より大きく、第3補強金属板46の内径より小さい。第2補強金属板45の外径は、第1補強金属板44の外径より大きく、第3補強金属板46の外径より小さい。
 第1補強金属板44は、第1補強金属環43の車幅方向内側端よりも車幅方向内側に位置している。第2及び第3補強金属板45、46は、第1補強金属環43の車幅方向内側端よりも車幅方向外側に位置している。
 第1補強金属板44は、大部分が第1リブ42の車幅方向内側面42aに露出していない。これにより、第1補強金属板44は、第1リブ42がベース部11の車幅方向外側面11aとスプリングシート20の本体部21の車幅方向内側面21bとに挟持されたときに、ベース部11の車幅方向外側面11aと金属接触しない。
 第3補強金属板46は、大部分が第1リブ42の車幅方向外側面42bに露出していない。これにより、第3補強金属板46は、第1リブ42がベース部11の車幅方向外側面11aとスプリングシート20の本体部21の車幅方向内側面21bとに挟持されたときに、スプリングシート20の本体部21の車幅方向内側面21bと金属接触しない。
 すなわち、第1ゴムブッシュ40は、組み付け後に、ベース部11、シャフト部12、スプリングシート20と金属接触しない。
 第2ゴムブッシュ50は、シャフト部12の外周面12bに圧入される第2内周面51aを有する第2筒部51と、第2筒部51の車幅方向外側端から外径側へ延出し、スプリングシート20の本体部21の車幅方向外側面21cと後述するサイドプレート60のフランジ部62の車幅方向内側面62aに挟持される第2リブ52とを有する。上述のとおり、第2ゴムブッシュ50は、第1ゴムブッシュ40と同一の部品であるので、詳細な説明は省略する。
 第2ゴムブッシュ50も第1ゴムブッシュ40と同様に、組み付け後に、シャフト部12、スプリングシート20、サイドプレート60と金属接触しない。
 図2に戻って説明すると、サイドプレート60は、シャフト部12に第1及び第2ゴムブッシュ40、50を介してスプリングシート20を配置した状態で、車幅方向外側からシャフト部12に固定される。
 ここで、図5及び6を用いて、サイドプレート60の詳細について説明する。図5は、サイドプレート60の全体構成を示す斜視図である。図6は、サイドプレート60の軸芯を通る平面における断面図である。なお、図5及び6において、上側が車幅方向内側であり、下側が車幅方向外側である。
 サイドプレート60は、図5及び6に示すように、シャフト部12の車幅方向外側面12aと当接する車幅方向内側面61aを有する筒部61と、筒部61の車幅方向外側端から外径側へ延出し、スプリングシート20の本体部21の車幅方向外側面21cとの間で第2ゴムブッシュ50の第2リブ52を挟持するフランジ部62とを有する。
 筒部61には、サイドプレート60をシャフト部12に固定するボルト63が挿通され、軸方向に貫通する挿通孔611が、円周方向において複数箇所に、等間隔で設けられている。筒部61の車幅方向内側面61aの外径寸法は、シャフト部12の車幅方向外側面12aの外径寸法と等しい。
 図6に示すように、筒部61の外周面61bと、フランジ部62の車幅方向内側面62aとは、断面形状が部分円弧状である凹曲面61cにより連続している。
 そのため、サイドプレート60をシャフト部12に対してボルト63で締結する際に、第2ゴムブッシュ50における第2筒部51と第2リブ52との隅部が、凹曲面61cにガイドされる。
 これにより、図2に示すように、サイドプレート60をトラニオンブラケット10のシャフト部12に固定する際には、サイドプレート60のシャフト部12に対する芯出しが行われ、シャフト部12の外周面12bと、サイドプレート60の筒部61の外周面61bとの間に段差は生じない。
 本実施の形態におけるスプリングシートの支持構造では、上述のとおり、トラニオンブラケット10のシャフト部12の外周面12bと、ベース部11の車幅方向外側面11aとは、断面形状が部分円弧状である凹曲面12cにより連続している。また、サイドプレート60の筒部61の外周面61bと、フランジ部62の車幅方向内側面62aとは、断面形状が部分円弧状である凹曲面61cにより連続している。
 これにより、サイドプレート60をシャフト部12に対してボルト63で締結する際に、第1及び第2ゴムブッシュ40、50における第1筒部41と第1リブ42との隅部及び第2筒部51と第2リブ52との隅部が、凹曲面12c及び61cにガイドされる。したがって、第1及び第2ゴムブッシュ40、50を、均等に圧縮させることができる。
 ここで、図7及び8を用いて、本実施の形態に係るスプリングシート支持構造における、シャフト部12と、スプリングシート20との相対運動時における、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の特性について説明する。
 図7は、スプリングシート20をシャフト部12に対してシャフト部12の軸芯回りの方向(以下、「ねじり方向」という。)に相対回転させた場合の、第1及び第2ゴムブッシュ40、50のねじり方向特性を示す。図8は、スプリングシート20をシャフト部12に対して車両旋回方向(以下、「こじり方向」という。)に相対回転させた場合の、第1及び第2ゴムブッシュ40、50のこじり方向特性を示す。
 図7及び8中、横軸はシャフト部12に対するスプリングシート20の回転角度、縦軸は第1及び第2ゴムブッシュ40、50がスプリングシート20をシャフト部12に対してもとの位置に戻そうとするトルク(復元力)を示す。
 まず、第1及び第2ゴムブッシュ40、50のねじり方向特性について説明する。図7に示すように、シャフト部12に対してスプリングシート20がねじり方向に回転した場合、所定の回転角度までは、第1及び第2ゴムブッシュ40、50が弾性変形することでねじり方向の回転を許容し、回転角度とトルクの間には略線形関係が成立する(図7における「領域A」)。
 スプリングシート20がシャフト部12に対してねじり方向に所定角度以上回転しようとすると、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の弾性変形では相対回転を吸収しきれなくなる。そのため、シャフト部12と第1及び第2ゴムブッシュ40、50との間、又は第1及び第2ゴムブッシュ40、50とスプリングシート20との間で滑りを生じ、スプリングシート20とシャフト部12との所定角度以上の相対回転を許容する。滑りが生じている間、トルクはほとんど変化しない(図7における「領域B」)。
 本実施の形態では、サイドプレート60を、トラニオンブラケット10のシャフト部12に対して、シャフト部12の外径側の複数箇所で固定する構成としている。また、ベース部11の車幅方向外側面11aと、シャフト部12の外周面12bとを、断面形状が部分円弧状である凹曲面12cにより連続させるともに、サイドプレート60のフランジ部62の車幅方向内側面62aと、筒部61の外周面61bとを、断面形状が部分円弧状である凹曲面61cにより連続させている。
 したがって、第1及び第2ゴムブッシュ40、50が均等に圧縮され、シャフト部12に対してスプリングシート20がねじり方向に所定角度回転するまでの範囲において、回転角度とトルクの間に、略線形関係を成立させることができる。
 また、シャフト部12に対してスプリングシート20がねじり方向に所定角度以上回転しようとすると、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の内周面又は外周面において滑りを生じて回転を許容するので、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の破損を防ぐことができる。
 次に、第1及び第2ゴムブッシュ40、50のこじり方向特性について説明する。図8に示すように、シャフト部12に対してスプリングシート20がこじり方向に回転した場合、第1及び第2ゴムブッシュ40、50が弾性変形することでねじり方向の回転を許容し、回転角度とトルクの間には略線形関係が成立する。
 このように、リーフスプリング30がスプリングシート20に対してこじり方向に回転不能とされていても、シャフト部12とスプリングシート20との間で、こじり方向の回転に対応することができる。
 それゆえ、金属間接触であるリーフスプリング30とスプリングシート20との間で滑りを生じさせること、又は、車両の他の部分で対応することなく、リーフスプリング30のトラニオンブラケット10に対するこじり方向の動きに対応することが可能となる。
 本実施の形態では、サイドプレート60を、トラニオンブラケット10のシャフト部12に対して、シャフト部12の外径側の複数箇所で固定する構成としている。また、ベース部11の車幅方向外側面11aと、シャフト部12の外周面12bとを、断面形状が部分円弧状である凹曲面12cにより連続させるともに、サイドプレート60のフランジ部62の車幅方向内側面62aと、筒部61の外周面61bとを、断面形状が部分円弧状である凹曲面61cにより連続させている。
 したがって、第1及び第2ゴムブッシュ40、50が均等に圧縮され、シャフト部12に対してスプリングシート20がこじり方向に回転する際に、回転角度とトルクの間に、略線形関係を成立させることができる。
 以上説明したように、本開示に係るスプリングシート20の支持構造によれば、シャフト部12とスプリングシート20との間に、シャフト部12とスプリングシート20とに挟持される第1筒部41及びベース部11とスプリングシート20とに挟持される第1リブ42を有する第1ゴムブッシュ40と、シャフト部12とスプリングシート20とに挟持される第2筒部51及びサイドプレート60のフランジ部62とスプリングシート20とに挟持される第2リブ52を有する第2ゴムブッシュ50と、を備えるので、シャフト部12とスプリングシート20との間で定期的に潤滑を行う必要がない。
 また、ベース部11の車幅方向外側面11aと、シャフト部12の外周面12bとを、断面形状が部分円弧状である凹曲面12cにより連続させるともに、サイドプレート60のフランジ部62の車幅方向内側面62aと、筒部61の外周面61bとを、断面形状が部分円弧状である凹曲面61cにより連続させている。よって、シャフト部12に対するサイドプレート60の固定時に、第1及び第2ゴムブッシュ40、50を均等に圧縮させることができ、ねじり方向及びこじり方向において、良好な回転角度-トルク特性を得ることが可能となる。
 さらに、サイドプレート60を、トラニオンブラケット10のシャフト部12に対して、シャフト部12の外径側の複数箇所で固定する構成としている。よって、シャフト部12に対するサイドプレート60の固定時に、第1及び第2ゴムブッシュ40、50を均等に圧縮させることができ、ねじり方向及びこじり方向において、良好な回転角度-トルク特性を得ることが可能となる。また、シャフト部12を中空円筒形状とすることができ、軽量化が可能となる。
 さらに、シャフト部12に対してスプリングシート20がねじり方向に所定角度以上回転する際には、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の内周側又は外周側で滑りを生じて回転を許容するので、シャフト部12に対してスプリングシート20がねじり方向に大きく回転した場合にも、第1及び第2ゴムブッシュ40、50の破損を防ぐことができる。
 本出願は、2016年7月26日付で出願された日本国特許出願(特願2016-146413)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
 本開示に係るスプリングシートの支持構造は、大型車両の後輪のトラニオン式サスペンションに用いるのに好適である。
 1 サスペンション
 2 サイドメンバ
 10 トラニオンブラケット
 11 ベース部
 111 固定部
 11a 車幅方向外側面
 12 シャフト部
 121 雌ネジ部
 122 凹部
 12a 車幅方向外側面
 12b 外周面
 12c 凹曲面
 20 スプリングシート
 21 本体部
 211 挿通孔
 21a 円筒内周面
 21b 車幅方向内側面
 21c 車幅方向外側面
 22 載置部
 221 内側フランジ
 222 外側フランジ
 223 位置決め穴
 30 リーフスプリング
 31 Uボルト
 32 ナット
 40 第1ゴムブッシュ
 41 第1筒部
 41a 第1内周面
 41b 切り欠き部
 42 第1リブ
 42a 車幅方向内側面
 42b 車幅方向外側面
 43 第1補強金属環
 44 第1補強金属板
 45 第2補強金属板
 46 第3補強金属板
 50 第2ゴムブッシュ
 51 第2筒部
 51a 第2内周面
 52 第2リブ
 60 サイドプレート
 61 筒部
 611 挿通孔
 61a 車幅方向内側面
 61b 外周面
 61c 凹曲面
 62 フランジ部
 62a 車幅方向内側面
 63 ボルト

Claims (3)

  1.  車両に固定されるベース部及び前記ベース部から車幅方向外側に突出したシャフト部を有するトラニオンブラケットと、
     前記トラニオンブラケットの前記シャフト部に回動自在に軸支され、車軸を支えるリーフスプリングを支持するスプリングシートと、
     前記シャフト部の車幅方向外側面に当接する車幅方向内側面を有する筒部及び前記筒部の車幅方向外側から径方向外側に延在するフランジ部を有し、前記シャフト部に対して車幅方向外側から固定されるサイドプレートと、
     前記シャフト部と前記スプリングシートとに挟持される第1筒部及び前記ベース部と前記スプリングシートとに挟持される第1リブを有する第1弾性ブッシュと、
     前記シャフト部と前記スプリングシートとに挟持される第2筒部及び前記フランジ部と前記スプリングシートとに挟持される第2リブを有する第2弾性ブッシュと、
     を備え、
     前記トラニオンブラケットの前記シャフト部の外周面と前記ベース部の車幅方向外側面とは、断面形状が部分円弧状である凹曲面により連続しており、
     前記サイドプレートの前記筒部の外周面と前記フランジ部の車幅方向内側面とは、断面形状が部分円弧状である凹曲面により連続しており、
     前記シャフト部の車幅方向外側面における外径と、前記筒部の車幅方向内側面における外径とは等しい、
     スプリングシートの支持構造。
  2.  前記サイドプレートは、前記シャフト部の車幅方向外側面の周方向複数箇所において、前記シャフト部に対して固定される、
     請求項1に記載のスプリングシートの支持構造。
  3.  前記シャフト部は、少なくとも前記シャフト部の車幅方向外側面から軸方向所定距離までが中空形状である、
     請求項1に記載のスプリングシートの支持構造。
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