WO2018012556A1

WO2018012556A1 - 空気処理装置における圧縮機カバー

Info

Publication number: WO2018012556A1
Application number: PCT/JP2017/025460
Authority: WO
Inventors: 孫英俊
Original assignee: ダイキン工業株式会社
Priority date: 2016-07-13
Filing date: 2017-07-12
Publication date: 2018-01-18
Also published as: EP3486574A4; CN205977600U; EP3486574A1

Abstract

本発明は、空気処理装置に用いられる圧縮機カバー（１０）に関するもので、圧縮機カバー（１０）が、サイドパネル（１７，１８，１９）とヘッドカバー（１５，１６）とを含み、サイドパネル（１７，１８，１９）の上縁とヘッドカバー（１５，１６）の側縁とが連結されていて、ヘッドカバー（１５，１６）が、水平面に対して傾斜する斜面板により構成されるものである。空気処理装置において本発明による圧縮機カバー（１０）を用いると、圧縮機カバー（１０）のヘッドカバー（１５，１６）における水溜りを有効に避けられるとともに、水が圧縮機カバー（１０）の内部に進入することを防ぐことができる。

Description

空気処理装置における圧縮機カバー

　本発明は、空気処理装置の分野に関するもので、特に、空気処理装置に用いられる圧縮機カバーに関するものである。

　従来の空気処理装置においては、その中の圧縮機に対して防音、騒音低減、保温、断熱をするため、空気処理装置のケーシング内部に圧縮機本体を取り囲む圧縮機カバーを増設することがよくあった。

　図８に示すように、中国発明特許出願公開公報ＣＮ１０４７４８２５２Ａには、圧縮機防音装置１が開示されている。当該装置１には、圧縮機４の外側に覆設する真空防音カバー２と真空防音カバー２の底部に設けられる固定板３とが含まれる。真空防音カバー２の防音作用で圧縮機４の運転騒音が有効に軽減されることにより、ユニット全体の騒音が軽減され、ユニットの使用快適性が向上する。

　図９に示すように、中国実用新案公報ＣＮ２０４５１１８９２Ｕには、側壁６とヘッドカバー７とを有する圧縮機騒音低減装置５が開示されている。側壁６に防音層と消音層とが含まれ、ヘッドカバー７にも防音層と消音層とが含まれる。側壁６が内部圧縮機の外形に合う形状に取り囲んで、ヘッドカバー７が階段状構造により側壁６の頂部に合わせて覆っている。このような構造は、圧縮機の使用快適性を向上しているとともに、側壁とヘッドカバーとの埋込み式の内部嵌合構造によって組立を簡便にしている。

　しかしながら、室外に取り付けられる空気処理装置については、防音の他、雨水による悪影響を防ぐために、圧縮機にさらなる保護措置を図る必要がある。そのため、空気処理装置に用いる圧縮機カバーには、さらなる改良の必要がある。

　従来技術における欠陥を解消するため、本発明は、空気処理装置に用いられる圧縮機カバーに関し、当該圧縮機カバーは、サイドパネルとヘッドカバーとを含み、サイドパネルの上縁とヘッドカバーの側縁とが連結しており、ヘッドカバーが、水平面に対して傾斜する斜面板により構成される。ヘッドカバーにパイプ通過孔が設けられ、パイプ通過孔に密封用の塞ぎ片が合わせて設けられることが好ましい。

　本発明の一様態においては、ヘッドカバーが２つの斜面板により構成される。

　本発明のその他の様態においては、２つの斜面板の接合線が延伸してパイプ通過孔を突き抜け、塞ぎ片が２つの斜面板と同時に接合している。

　本発明のその他の様態において、サイドパネルおよび／またはヘッドカバーには、前記圧縮機カバーの内部に向かう側に消音層および／または防水層が貼り付けられる。

　本発明のその他の様態において、前記サイドパネルおよび／またはヘッドカバーには、圧縮機カバーの内部に向かう側に不織布が貼り付けられる。

　本発明のその他の様態においては、圧縮機カバーに、圧縮機を支持する底板をさらに含み、底板と、サイドパネルと、ヘッドカバーとにより圧縮機を格納する取囲み空間を形成する。

　本発明のその他の様態においては、底板に放水孔が設けられる。

　本発明のさらなる様態においては、塞ぎ片がゴム、樹脂、シリカゲルのうち少なくとも一つにより製造される。

　本発明のさらなる様態においては、サイドパネルに取っ手が設けられる。

　本発明のさらなる様態においては、サイドパネルが、水平面に垂直な５つの側面部を有し、５つの側面部のうちの３つの側面部が互いに連結し一体化した折畳板を形成する。

　本発明のさらなる様態においては、ヘッドカバーにパイプ通過孔が設けられ、前記パイプ通過孔に密封用の塞ぎ片が合わせて設けられる。当該塞ぎ片は、同様にゴム、樹脂、シリカゲルのうち少なくとも一つにより製造することが可能である。

　空気処理装置において本発明による圧縮機カバーを用いると、圧縮機カバーのヘッドカバーにおける水溜りを有効に避けられるとともに、水が圧縮機カバーの内部に進入することを防げ、また、サイドパネルとヘッドカバーとの設置および組合せ構造は取外しに便利である。

本発明の好ましい実施例における圧縮機カバーの分解立体図。本発明の好ましい実施例における圧縮機カバーの取付状態下の立体図。圧縮機カバーの底板の立体図。本発明の好ましい実施例における圧縮機カバーの頂部の局部側面図。本発明のその他の実施例における圧縮機カバーの分解立体図。図５に示す圧縮機カバーの取付状態下の立体図。図５に示す圧縮機カバーの側面図。従来技術における圧縮機カバーの模式図。その他の従来技術における圧縮機カバーの模式図。

　以下、具体的な実施例と図面を関連付けて本発明についてさらに説明する。以下の説明においては、本発明を十分理解するためにより多くの細部を説明している。しかし、本発明は、その説明と異なる他の多くの形態によっても実施することができ、当業者が本発明の内包から逸脱しない場合において実際の応用状況に応じて類似の拡張、演繹をすることができることは明らかである。したがって、本発明の保護範囲は、この具体的な実施例の内容によって限定されるべきものではない。

　図１には、本発明の好ましい実施例における圧縮機カバー１０の分解立体図が示されている。当該圧縮機カバー１０は、空気処理装置（未図示）に応用可能である。空気処理装置は、一般的にケーシングを有している。圧縮機カバー１０は、空気処理装置のケーシングの内部に設けられる。圧縮機カバー１０は、その内部空間を取り囲む。空気処理装置の圧縮機４０は、圧縮機カバー１０の内部空間に置かれる。圧縮機カバー１０と空気処理装置のケーシングとの間の空間は、たとえば熱交換器、送風機、電気制御ボックスなどのような空気処理装置の他の部品を格納するのに用いられる。

　室外に設置される空気処理装置に関して、圧縮機カバー１０は、雨水の進入を防ぐように構成されるのが理想的である。

　図１に示すように、本発明における圧縮機カバー１０は、サイドパネル１７、１８、１９とヘッドカバー１５、１６とを含む。サイドパネル１７、１８、１９は、空気処理装置のケーシングの底部に直立に設けることができる。または、サイドパネル１７、１８、１９を直立させるために、圧縮機４０を支持する独立の圧縮機カバー底板２０を設けてもよい。図２に示すように、サイドパネル１７、１８、１９の上縁とヘッドカバー１５、１６の側縁とを連結すると、圧縮機カバー１０全体が圧縮機４０の格納空間が形成される。この格納空間の大きさは、内蔵される圧縮機４０の体積に応じて決められる。

　特に、当該実施例における圧縮機カバー１０のヘッドカバー１５、１６は、水をヘッドカバー１５、１６からヘッドカバー１５、１６の側縁に導く分流構造を有するように特に構成されている。すなわち、ヘッドカバー１５、１６は、水平面に対して傾斜するように配置された斜面板により構成される。当該斜面板は、分流構造に形成され、水が圧縮機カバー１０のヘッドカバー１５、１６に達するとき、水をヘッドカバー１５、１６の側縁に導くことができる。このため、ヘッドカバー１５、１６に水溜りが発生することを避けることができ、溜まった水が圧縮機カバー１０の内部に進入することを有効に回避できる。また、より有効な密封を実現するため、ヘッドカバー１５、１６に、下折部２５、２６が設けられている。ヘッドカバー１５、１６がサイドパネル１７、１８、１９に取り付けられるとき、ヘッドカバー１５、１６の下折部２５、２６は、サイドパネル１７、１８、１９の上縁を外側から覆う。

　以下、図１と図２とを参照しながら、圧縮機カバー１０のヘッドカバー部分の構造を詳細に説明する。

　本発明の好ましい実施例によれば、ヘッドカバー１５、１６は、水平面に対して傾斜する第１の斜面板１５と第２の斜面板１６との２つの斜面板により構成される。第１の斜面板１５と第２の斜面板１６とは、水平面に対する傾斜角度α１とα２とが３～１０度の間の角度になる姿勢で配置されている、また、これら２つの斜面板１５、１６は、水平面に対して異なる方向に傾斜する。図４からは、第１の斜面板１５と第２の斜面板１６との接合線がヘッドカバーの最高点を形成することが分かる。圧縮機４０のパイプ部材４１に合わせるため、ヘッドカバー１５、１６には、パイプ通過孔５０が設けられる。パイプ通過孔５０は、２つの斜面板１５、１６の接合線２７の位置に設けられている。言い換えれば、２つの斜面板１５、１６の接合線２７は、延伸してパイプ通過孔５０を突き抜ける。パイプ通過孔５０には、圧縮機４０のパイプ部材４１とパイプ通過孔５０との間の空間を密封するための塞ぎ片３０が設けられる。塞ぎ片３０は、たとえばゴム、樹脂、シリカゲルのうち少なくとも一つのような、弾性密封材により製造される。図２に示すように、塞ぎ片３０は、それぞれ第１の斜面板１５と第２の斜面板１６に接合される。塞ぎ片３０には、密封溝が形成されてもよい。斜面板１５、１６を組み合わせることで形成されるパイプ通過孔５０の縁が、塞ぎ片３０の密封溝に嵌合することにより、信頼性のある密封が形成される。塞ぎ片３０が斜面板１５、１６のパイプ通過孔５０に適応する際、塞ぎ片３０の頂面は、斜面板１５、１６の側縁よりやや高くなることが好ましい。こうすることにより、塞ぎ片３０の頂面の水が容易に側縁に流れるため、塞ぎ片３０の位置の水溜りが避けられ、空気処理装置が直接、露天環境に放置されても、水が圧縮機カバー１０の内部に進入する可能性は大きく低減される。

　好ましい実施例における圧縮機カバー１０のサイドパネル１７、１８、１９の構造は、図１からはっきりと観察される。当該実施例におけるサイドパネル１７、１８、１９は、水平面にほぼ垂直に配置される。サイドパネル１７、１８、１９は、５つの側面部により構成され、俯瞰方向から観察すると、圧縮機カバー１０は五辺形を呈している。取り付やすくするために、５つの側面部は、３つのサイドパネル１７、１８、１９により構成され、そのうち３つの側面部が互いに連結し一体化した折畳板１９を形成する。当該折畳板１９の中間側面部と両端の側面部とが鈍角に連結され、独立の２つのサイドパネル１７、１８と、つながっている折畳板１９の側面部のいずれともが、一つに直角に連結される。圧縮機４０は、ほぼ円筒状のケーシングを有していて、上記圧縮機カバー１０のサイドパネル１７、１８、１９の配置によって空気処理装置内の空間利用率の最大化に資するとともに、圧縮機カバー１０の取付けと取外しとに便利になる。折畳板１９の強度を向上するために、折畳板１９にリブを設けてもよい。

　また、圧縮機カバー１０を取り外して、その内部の圧縮機４０を点検、メンテナンスしやすくするために、サイドパネルに取っ手２８が設けられる。好ましくは、取っ手２８を２つの独立のサイドパネル１７、１８のうちサイドパネル１８に設ければ、取り外す際にまずサイドパネル１８を取り除きやすくなる。圧縮機カバー１０の防水効果を保持するために、取っ手２８は、水の浸みない密封構造によりサイドパネル１８に取り付けられる。

　独立の底板２０で圧縮機４０を支持することは好ましい。図３は、圧縮機カバーの底板２０の立体図である。圧縮機カバーの底板２０は、底板２０と、サイドパネル１７、１８、１９と、ヘッドカバー１５、１６とで１つの空間を形成する。底板２０には、圧縮機４０を固定連結するための圧縮機固定部２２が設けられる。また、底板２０には、さらに放水孔２３が設けられる。圧縮機カバー１０内部の水を圧縮機カバー１０から引き出させるよう、複数の放水孔２３は、圧縮機４０を取り囲み、異なる側に配置されることが好ましい。

　圧縮機４０が直接に空気処理装置のケーシングの底部に取り付けられる場合、圧縮機４０を支持する底板は、ケーシング底部の一部分が兼ねることになる。そして、放水孔も、ケーシング底部の当該部分に設けることになる。

　また、圧縮機カバー１０のサイドパネル１７、１８、１９および／またはヘッドカバー１５、１６の、圧縮機カバー１０の内部に向かう側に、消音層および／または防水層を貼り付けてもよい。また、サイドパネル１７、１８、１９および／またはヘッドカバー１５、１６の、圧縮機カバー１０の内部に向かう側に、不織布を貼り付けてもよい。消音層および防水層は、サイドパネル１７、１８、１９およびヘッドカバー１５、１６の内側表面の全体に貼り付けるのが好ましい。塞ぎ片３０に密封溝を有する場合、斜面板１５、１６に貼り付けられる消音層および／または防水層がヘッドカバー１５、１６とともに塞ぎ片３０の密封溝に嵌合するようにしてもよい。

　図５、図６、図７には、本発明のその他の実施例における圧縮機カバー１００が示されているが、当該圧縮機カバー１００は、サイドパネル１１７、１１８、１１９とヘッドカバー１１５とを含み、それらが合わされて内部空間を形成する。圧縮機１４０は、当該内部空間に内蔵される。当該実施例において、ヘッドカバー１１５は、１枚の板による一体構造でできている。図７からは、ヘッドカバー１１５が水平面に対して傾斜し且つ孔がない斜面板により構成されることが分かる。ヘッドカバー１１５の水平面に対する傾斜角度は、３～１０度の間にすることが好ましい。このようなヘッドカバー１１５によって、水が傾斜方向に沿ってヘッドカバーから流れていくことになり、ヘッドカバーの上に水が溜まることを避けることができる。

　本実施例においては、パイプ通過孔１５０が、サイドパネル１１７に設けられる。パイプ通過孔１５０は、サイドパネル１１７とヘッドカバー１１５と隣接する上縁の位置に設けることが好ましい。パイプ通過孔１５０には、圧縮機１４０のパイプ部材１４１とパイプ通過孔１５０との間の空間を密封するための塞ぎ片１３０が取り付けられる。塞ぎ片１３０は、弾性密封材により製造することができる。図７に示すように、パイプ通過孔１５０は、ヘッドカバー１１５の傾斜縁の側のサイドパネル１１７に設けられる。

　当該実施例におけるサイドパネル１１７、１１８、１１９は、水平面にほぼ垂直に配置される。サイドパネル１１７、１１８、１１９は、５つの側面部により構成され、俯瞰方向から観察すると、圧縮機カバーが五辺形を呈している。取り付けやすくするために、５つの側面部は、３つのサイドパネル１１７、１１８、１１９により構成され、そのうち３つの側面部が互いに連結し一体化した折畳板１１９を形成する。当該折畳板１１９の中間側面部と両端の側面部とは鈍角に連結され、独立の２つのサイドパネル１１７、１１８と、つながっている折畳板１１９の側面部のいずれともが一つに直角に連結される。圧縮機１４０は、ほぼ円筒状のケーシングを有しており、上記圧縮機カバー１００のサイドパネル１１７、１１８、１１９の配置によって空気処理装置内の空間利用率の最大化に資するとともに、圧縮機カバー１００の取付けと取外しに便利になる。本実施例において、パイプ通過孔１５０は、単独で側面部を形成する独立のサイドパネル１１７に設けられる。

　空気処理装置に本発明による圧縮機カバーを用いると、圧縮機カバーのヘッドカバーにおける水溜りを有効に避けられて、水が圧縮機カバーの内部に進入することが防がれる。また、サイドパネルとヘッドカバーとの設置および組合せ構造は、取外しに便利である。

　また、圧縮機４０、１４０の本体を防音材で覆うことで、ある程度の防水効果が果たされる。

　本発明について、好ましい実施例を上記のように開示したが、いずれも本発明を限定するためのものでない。いかなる当業者も本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、可能な改変と修正とを行うことができる。したがって、本発明の技術的思想の内容から逸脱することなく、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に対してなされるいかなる修正、均等な変更および修飾もすべて本発明の請求項により画定される保護範囲に属するものである。

Claims

　空気処理装置に用いられ、サイドパネルとヘッドカバーとを含み、前記サイドパネルの上縁と前記ヘッドカバーの側縁とが連結している圧縮機カバーであって、
　前記ヘッドカバーが、水平面に対して傾斜する斜面板により構成される、
圧縮機カバー。
　前記ヘッドカバーにパイプ通過孔が設けられ、
　前記パイプ通過孔に密封用の塞ぎ片が合わせて設けられる、
請求項１に記載の圧縮機カバー。
　前記ヘッドカバーが２つの斜面板により構成される、
請求項２に記載の圧縮機カバー。
　２つの前記斜面板の接合線が、延伸して前記パイプ通過孔を突き抜け、
　前記塞ぎ片が、２つの前記斜面板と同時に接合している、
請求項３に記載の圧縮機カバー。
　前記サイドパネルおよび／または前記ヘッドカバーには、前記圧縮機カバーの内部に向かう側に消音層および／または防水層が貼り付けられる、
請求項１から４のいずれか１項に記載の圧縮機カバー。
　前記サイドパネルおよび／または前記ヘッドカバーには、前記圧縮機カバーの内部に向かう側に不織布が貼り付けられる、
請求項１から５のいずれか１項に記載の圧縮機カバー。
　圧縮機を支持する底板をさらに含み、
　前記底板と、前記サイドパネルと、前記ヘッドカバーとにより、圧縮機を格納する取囲み空間を形成する、
請求項１から６のいずれか１項に記載の圧縮機カバー。
　前記底板に放水孔が設けられる、
請求項７に記載の圧縮機カバー。
　前記サイドパネルにパイプ通過孔が設けられ、
　前記パイプ通過孔に、密封用の塞ぎ片が合わせて設けられる、
請求項１に記載の圧縮機カバー。
　前記塞ぎ片が、ゴム、樹脂、シリカゲルのうち少なくとも一つにより製造される、
請求項２または９に記載の圧縮機カバー。
　前記サイドパネルに、取っ手が設けられる、
請求項１から１０のいずれか１項に記載の圧縮機カバー。
　前記サイドパネルが、水平面に垂直な５つの側面部を有し、
　前記５つの側面部のうちの３つの側面部が、互いに連結し、一体化した板を形成する、
請求項１から１１のいずれか１項に記載の圧縮機カバー。