JP2006242543A - 圧縮機の遮音装置及びこれを用いた空気調和装置の室外機 - Google Patents

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裕典 森
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Abstract

【課題】 最小限の構成部材で所望の形状に正確に組立可能な圧縮機の遮音装置及びこれを用いた空気調和装置の室外機を提供する。
【解決手段】 ゴムシートにフェルトを貼り付けたシート状の遮音材を折り曲げることによって立体的な形状に組立てられる圧縮機の遮音装置11において、遮音材12の縁部に、この縁部の端面から突出する凸部16を設け、遮音材12のうち、組立時に前記縁部に対向する部位には、凸部16が嵌合する開口部17を設ける。開口部17の幅を、凸部16の幅よりも小さく設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気調和装置等に用いられる圧縮機の遮音装置及びこれを用いた空気調和装置の室外機に関するものである。
空気調和装置は、冷媒回路上で冷凍サイクルを形成することによって室内雰囲気を調和するものである。冷媒回路上には、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と室外雰囲気との間で熱交換を行う室外熱交換器とが設けられており、これらの部材は、屋外に設置された室外機内に収納されている。
圧縮機には、動作音を外部に極力外部に漏らさないように、例えば後記の特許文献1に記載の圧縮機の遮音装置が設けられている。
特許文献1に記載の圧縮機の遮音装置は、筒状の遮音材と、この遮音材の上端開口を閉塞する円盤状の遮音材とによって構成されている。この圧縮機の遮音装置では、遮音材に複数の巻き止め具を設けて、これら巻き止め具に締め付け紐を巻回すことによって遮音材を固定している。
特開平7−103141号公報
近年は、あらゆる製品について、製造コストの低減や組立に要する時間の短縮を図るために、部品点数を低減することが望まれている。
このため、圧縮機の遮音装置においても、遮音材の確実な固定を可能にしながら、巻き止め具及び締め付け紐の設置数を最小限に抑えることが求められている。
しかしながら、組立時の形状精度を維持するために、複数箇所で圧縮機の遮音装置を固定する必要があり、特に、圧縮機の遮音装置の形状が複雑である場合には、より固定箇所を多くする必要があるので、巻き止め具及び締め付け紐の設置数を低減することは困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、最小限の構成部材で所望の形状に正確に組立可能な圧縮機の遮音装置及びこれを用いた空気調和装置の室外機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる圧縮機の遮音装置は、シート状の遮音材を折り曲げることによって立体的な形状に組立てられる圧縮機の遮音装置であって、前記遮音材の縁部には、該縁部の端面から突出する凸部が設けられており、前記遮音材のうち、組立時に前記縁部に対向する部位には、前記凸部が嵌合する開口部が設けられていることを特徴とする。
このように構成される圧縮機の遮音装置では、シート状の遮音材を立体形状に組立てる際に、縁部に設けられた凸部と、この縁部に対向する部位に設けられた開口部とを嵌合させることで、これらの位置決め固定が行われる。
このように、この圧縮機の遮音装置では、凸部と開口部とを嵌合させることで、遮音材の各部を確実に位置決め固定して所望の立体形状に形成しながら、かつ巻き止め具や締め付け紐の設置数を低減したり、これらを用いずに固定を行うことができる。
開口部は、例えば、縁部に開口する切り欠きや、遮音材の厚み方向に貫通する穴部によって構成される。すなわち、凸部及び開口部は、圧縮機の遮音装置を遮音材のシートやロール等から切り出す際に形成することができるので、多数設置しても、部品点数は増加しない。
また、この圧縮機の遮音装置において、前記開口部の内寸が、前記凸部の寸法よりも小さく設定されていてもよい。
この場合には、開口部の内寸が凸部の寸法よりも小さく設定されているので、嵌合状態になったのちは凸部と開口部とが分離しにくく、強固な固定を実現することができる。
本発明にかかる空気調和装置の室外機は、圧縮機と、請求項1または2に記載の圧縮機の遮音装置と、室外熱交換器とを備えたことを特徴とする。
この空気調和装置の室外機では、遮音材の各部を確実に位置決め固定して所望の立体形状に形成しながら、かつ巻き止め具や締め付け紐の設置数を低減したり、これらを用いずに固定を行うことができる。
本発明にかかる圧縮機の遮音装置及びこれを用いた空気調和装置の室外機によれば、最小限の構成部材で圧縮機の遮音装置を所望の形状に正確に組立可能であるので、製造コストの低減や組立に要する時間の短縮を図ることができる。
以下に、本発明にかかる一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に示す空気調和装置の室外機は、図1に示す圧縮機1と、圧縮機1の周囲を囲って外部への動作音の漏出を防止する圧縮機の遮音装置11(図2参照)と、室外熱交換器(図示せず)とを収納するものである。
ここで、図1において、符号2は圧縮機1の密閉ハウジング、符号3は冷媒を取り込むための吸入管、符号4は各種配線が接続される端子台、符号5は圧縮された冷媒を吐出するための吐出管、符号6は吸入管3に介装されて余剰冷媒を一時貯留するアキュームレータ、符号7はベースへの固定用の据付足である。
図2に示すように、圧縮機の遮音装置11は、シート状の遮音材12を折り曲げることによって立体的な形状に組立てられるものである。
本実施形態では、圧縮機の遮音装置11は、圧縮機1及びアキュームレータ6の周囲及び上方を囲む箱状に形成されている。具体的には、圧縮機の遮音装置11は、圧縮機1及びアキュームレータ6の周囲を囲む4枚の側壁12a,12b,12c,12dと、これら側壁12a〜12dによって囲まれる空間の上端を覆う天井部12eとを有している。
遮音材12は、ゴムシートの片面側にフェルトを貼り付けたものであって、図3の展開図に示すように、側壁12a〜12dがそれぞれ側辺を隣接する側壁と接続され、これら側壁12a〜12dのうちのいずれか一つの側壁の上端に、天井部12eが接続された構成とされている。本実施の形態では、天井部12eは、側壁12bの上端に接続されている。また、組立時に側壁12bに対向する側壁12dの上端には、天井部12eに重なる舌部12fが設けられている。そして、側壁12a,12c,12dの下端には、それぞれ、圧縮機1に接続された配管や配線を挿通させるためのスリットSが設けられている。
この遮音材12は、これら側壁12a,12b,12c,12d,天井部12e、及び舌部12fの境界線に沿って折り曲げることにより、図2に示すような箱形状に組み立てられるようになっている。なお、遮音材12は、フェルト側が内側となるようにして組み立てられる。また、これら側壁12a,12b,12c,12d,天井部12e、及び舌部12fの境界線には、折り曲げが容易となるように、ミシン目が入れられている。
側壁12a及び12cの上端には、その縁部の端面から突出する凸部16が設けられている。また、天井部12eにおいて、側壁12aの上端に対向する部位、及び側壁12cの上端に対向する部位には、それぞれ凸部16が嵌合する開口部17が設けられている。
本実施形態では、嵌合部17は、天井部2eの縁部に開口する切り欠きによって構成されており、その幅方向の寸法αは、凸部16の幅方向の寸法βよりも小さく設定されている。
また、天井部12eにおいて側壁12dの上端側及び舌部12fには、巻き止め具21が設けられている。舌部12f側の巻き止め具21には、締め付け紐22が設けられている。
このように構成される圧縮機の遮音装置11では、図4に示すように、シート状の遮音材12を立体形状に組立てる際に、側壁12a,12cの上端縁に設けられた凸部16と、天井部12eのうち、この上端縁に対向する部位に設けられた開口部17とを嵌合させることで、これらの位置決め固定が行われる。
さらに、天井部12e及び舌部12fに設けられた巻き止め具21に締め付け紐22を巻きまわすことによって、天井部12eと舌部12fとが確実に固定されるようになっている。
本実施形態にかかる空気調和装置の室外機では、圧縮機の遮音装置11は、上記のように凸部16と開口部17とを嵌合させて組み立てるので、遮音材2の各部を確実に位置決め固定して所望の立体形状に形成しながら、かつ最低限の巻き止め具及び締め付け紐によって固定を行うことができる。これにより、図2に示すように、側壁12a〜12dに対して天井部12eが傾斜したような複雑な形状の圧縮機の遮音装置11についても、巻き止め具及び締め付け紐を最小限にしながら正確な形状に組み立てることができる。
凸部16及び開口部17は、圧縮機の遮音装置11を遮音材2のシートやロール等から切り出す際に形成することができるので、多数設置しても、部品点数は増加しない。
このため、この圧縮機の遮音装置11では、最小限の構成部材で所望の形状に正確に組立が可能であり、製造コストの低減や組立に要する時間の短縮を図ることができる。
また、この圧縮機の遮音装置11では、開口部17の幅αが、凸部16の幅βよりも小さく設定されているので、これらが嵌合状態になったのちは分離しにくく、強固な固定を実現することができる。
ここで、本実施形態では、開口部17を、縁部に開口する切り欠きによって構成した例を示したが、これに限られることなく、開口部17は、遮音材2の厚み方向に貫通する穴部によって構成されていてもよい。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の室外機内に設けられる圧縮機を示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる圧縮機の遮音装置の組立時の状態を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる圧縮機の遮音装置の構成を示す展開図である。 本発明の一実施形態にかかる圧縮機の遮音装置の構成を示す拡大図である。
符号の説明
11 圧縮機の遮音装置
12 遮音材
16 凸部
17 開口部

Claims (3)

  1. シート状の遮音材を折り曲げることによって立体的な形状に組立てられる圧縮機の遮音装置であって、
    前記遮音材の縁部には、該縁部の端面から突出する凸部が設けられており、
    前記遮音材のうち、組立時に前記縁部に対向する部位には、前記凸部が嵌合する開口部が設けられている圧縮機の遮音装置。
  2. 前記開口部の内寸が、前記凸部の寸法よりも小さく設定されている請求項1記載の圧縮機の遮音装置。
  3. 圧縮機と、請求項1または2に記載の圧縮機の遮音装置と、室外熱交換器とを備えた空気調和装置の室外機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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