JP2007078220A - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents

Abstract

【課題】 樹脂製サービスパネルが着火された場合でも、延焼した炎が機械室に侵入するのを防止することができる空気調和機の室外ユニットを得る。
【解決手段】 内部に圧縮機、冷媒配管、電気品を備え、側面に電線接続のための電気品開口部５ｄを有し、電気品開口部５ｄと冷媒バルブを樹脂製サービスパネル６によって塞ぐ構造とした空気調和機の室外ユニットであって、ポケット３ａ，３ｂを形成した金属製のバルブベッド３を室外ユニットの側面に設置するとともに、樹脂製サービスパネル６を室外ユニットの側面に固定する係止ツメ６ａ，６ｂの全周をバルブベッド３のポケット３ａ，３ｂによって覆う構成とした。
【選択図】 図１

Description

本発明は、外火の侵入防止構造を備えた空気調和機の室外ユニットに関するものである。

従来の室外ユニットの樹脂製サービスパネルに設けた係止ツメは、樹脂製サービスパネルを室外ユニットの側面に取り付けたとき、室外ユニット側面の係止孔を介して機械室にそのまま露出されていた（例えば、特許文献１参照）。

特開平９−１２６４９６号公報（第１−２頁、図４）

特許文献１の樹脂製サービスパネルに設けた係止ツメは、室外ユニット側面の係止孔を通って機械室にそのまま露出されていたため、樹脂製サービスパネルが着火された場合に、延焼した炎が機械室に侵入してしまうおそれがあった。

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、樹脂製サービスパネルが着火された場合でも、延焼した炎が機械室に侵入するのを防止することができる空気調和機の室外ユニットを得ることを目的とする。さらに、機械室から発する音の防音効果を高めることができる空気調和機の室外ユニットを得ることを目的とする。

本発明に係る空気調和器の室外ユニットは、内部に圧縮機、冷媒配管、電気品を備え、側面に電線接続のための電気品開口部を有し、電気品開口部と冷媒バルブを樹脂製サービスパネルによって塞ぐ構造とした空気調和機の室外ユニットであって、ポケットを形成した金属製のバルブベッドを室外ユニットの側面内側に配置するとともに、樹脂製サービスパネルを室外ユニットの側面に固定する係止ツメの全周をバルブベッドのポケットによって覆う構成とした。

本発明に係る空気調和機の室外ユニットによれば、樹脂製サービスパネルが着火された場合でも、樹脂製サービスパネルの係止ツメはバルブベッドのポケットに全周にわたり覆われ、機械室に露呈されていないため、延焼した炎が機械室に侵入することはない。

実施の形態１．
図１は本発明の実施の形態１に係る空気調和機の室外ユニットの分解斜視図、図２は図１の要部の断面図である。
図において、空気調和機の室外ユニットの本体外郭１は金属板で構成され、下部にはベース２が配置されている。そして、本体外郭１の内部には圧縮機、冷媒配管、電気品などを納めた機械室１ａを備え、金属製のセパレータ１ｂによって風路と仕切られている。なお、機械室１ａ内には、着火した場合に延焼しやすい防音材や加工残油など（図示せず）も含まれている。

室外ユニットの本体外郭１の側面には、絞り加工などによって形成したポケット３ａ，３ｂを両側に備えた金属製のバルブベッド３が固定され、その中央部付近には冷媒バルブが取り付けられる座面４が設けられている。
バックパネル５には、バルブベッド３の位置に対応してほぼ逆Ｕ字状に開口した下方開口部５ａが設けられ、さらに開口部５ａの両側にはバルベッド３のポケット３ａ，３ｂの位置に対応して、係止孔５ｂ，５ｃが設けられ、これらの上部には電線接続のための電気品開口部５ｄを有し、下方開口部５ａと電気品開口部５ｄとの間にはネジ孔５ｅが設けられている。

樹脂製サービスパネル６の両側には、バックパネル５の両側に設けた係止孔５ｂ，５ｃの位置に対応した係止ツメ６ａ，６ｂが設けられている。また、樹脂製サービスパネル６には、バックパネル５のネジ孔５ｅの位置に対応し、ネジ挿通孔６ｃが設けられており、ネジ挿通孔６ｃからネジ孔５ｅに固定ネジ７を螺入するようにしてある。
こうして、バルブベッド３やバックパネル５は、他の外郭部品とともにネジ止めなどによって本体外郭１に固定され、外郭の一部を構成している。そして、バルブベッド３の外側に、バックパネル５が覆い被さるようにして取り付けられており、電気品開口部５ｄと冷媒バルブとは、樹脂製サービスパネル６によって外側より塞がれている。

次に、樹脂製サービスパネル６の組み立ての手順を説明する。まず、バルブベッド３やバックパネル５を、他の外郭部品とともにネジ止めによって本体外郭１に固定する。次に、樹脂製サービスパネル６の係止ツメ６ａ，６ｂをバックパネル５の係止孔５ｂ，５ｃに挿入したのち、樹脂製サービスパネル６を上方にずらし、バックパネル５と樹脂製サービスパネル６を接合状態にし、そののち、固定ネジ７を樹脂製サービスパネル６のネジ挿通孔６ｃ、バックパネル５のネジ孔５ｅに螺入する。こうすると、樹脂製サービスパネル６はバックパネル５に固定されるとともに、樹脂製サービスパネル６の係止ツメ６ａ，６ｂは、バックパネル５の係止孔５ｂ，５ｃを貫通してバルブベッド３のポケット３ａ，３ｂ内に収容され、バルブベッド３のポケット３ａ，３ｂにより全周にわたり覆われる。

次に、樹脂製サービスパネル６に着火された場合の動作を説明する。樹脂製サービスパネル６に着火されると、延焼した炎は機械室１ａ方向に向かう。しかし、バルブベッド３のポケット３ａ，３ｂによって、炎の延焼は止まる。

本実施の形態１によれば、樹脂製サービスパネル６の係止ツメ６ａ，６ｂは、バルブベッド３のポケット３ａ，３ｂに全周にわたり覆われ、機械室１ａに露呈されることがないため、サービスパネル５が着火して延焼した場合でも、炎が機械室１ａに侵入するのを防止することができる。また、バルブベッド３のポケット３ａ，３ｂが機械室１ａに開口していないので、機械室１ａの防音効果を高めることができる。

実施の形態２．
図３は本発明の実施の形態２に係る空気調和機の室外ユニットの要部の断面図である。実施の形態１では、バルブベッド３に形成したポケット３ａ，３ｂは金属板を絞り加工により構成しているが、本実施の形態２では、絞り形状を緩和するために、ポケット３ａ，３ｂの下部にポケット開口部３ｃ，３ｄを設けたものである。
その他の構成、作用は、実施の形態１に示した場合と実質的に同様なので、説明を省略する。

以上の説明から明らかなように、本実施の形態２によれば、ポケット３ａ，３ｂの下部にポケット開口部３ｃ，３ｄを設けたので、延焼した炎がポケット開口部３ｃ，３ｄから機械室１ａに侵入しやすくなるものの、ポケット開口部３ｃ，３ｄはポケット３ａ，３ｂの下部に配置したので、上方向へ延焼する炎の影響を少なくすることができる。このように、ポケット３ａ，３ｂの絞り形状を緩和したので、金型製造費を安価にすることができるとともに、製造工程や材料を少なくすることができ、その結果、部品単価を安価に押さえることができる。

本発明の実施の形態１に係る空気調和機の室外ユニットの分解斜視図である。 図１の要部の断面図である。 本発明の実施の形態２に係る空気調和機の室外ユニットの要部の断面図である。

符号の説明

１ 本体外郭、１ａ 機械室、３ バルブベッド、３ａ，３ｂ ポケット、３ｃ，３ｄ ポケット開口部、５ バックパネル、５ａ 下方開口部、５ｂ，５ｃ 係止孔、５ｄ 電気品開口部、６ 樹脂製サービスパネル、６ａ，６ｂ 係止ツメ。

Claims (2)

1. 内部に圧縮機、冷媒配管、電気品を備え、側面に電線接続のための電気品開口部を有し、該電気品開口部と冷媒バルブを樹脂製サービスパネルによって塞ぐ構造とした空気調和機の室外ユニットにおいて、
   ポケットを形成した金属製のバルブベッドを前記室外ユニットの側面に設置するとともに、前記樹脂製サービスパネルを前記室外ユニットの側面に固定する係止ツメの全周を前記バルブベッドのポケットによって覆う構成としたことを特徴とする空気調和機の室外ユニット。
2. 前記バルブベッドのポケットの下部に開口部を設けたことを特徴とする請求項１記載の空気調和機の室外ユニット。

Images