JP3209277U - スプリンクラーヘッドのシーリングプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】 天井面に対してスプリンクラーヘッドの突出量が適切な範囲内に収まるように調整する手間を削減可能なシーリングプレートの提供。【解決手段】 天井または壁を貫通して設置されたスプリンクラーヘッドの外周部と係合する筒部10と、板状であり筒部10が挿通される穴21を有する皿部20と、皿部20と筒部10の間に設置され皿部20を天井または壁の方向に付勢する弾発体30によりシーリングプレートを構成する。【選択図】 図1
Description
本考案は、天井面や壁面に埋め込んで設置される埋込型スプリンクラーヘッドの付属品であるシーリングプレートに関するものである。
スプリンクラーヘッドは主に建物内の天井や壁に設置されており、火災の熱を感知して作動し、水を散布して消火を行うものである。スプリンクラーヘッドの一端側はノズルとなっており、ノズルは天井裏や壁の内部に設置された消火設備配管と接続している。ノズルの他端側には感熱分解部が設置されており、感熱分解部は天井や壁を貫いて室内に突出した状態で設置される。従ってスプリンクラーヘッドの他端側を室内側に貫通されるための穴が天井や壁面には開けられており、スプリンクラーヘッドを設置した後にこの穴を隠すための化粧プレートとしてシーリングプレートが設置される。
図11のシーリングプレート60において、シーリングプレート60は筒部61と皿部62から構成されている。筒部61の内周に層状に形成された複数のライン状の突起63がスプリンクラーヘッドS1の本体に刻設された複数の水平溝64と係合可能となっている。これらのライン状の突起63と水平溝64により、皿部62の位置を上下に調整可能となっており、皿部62の縁が天井や壁面に当接する位置に配置される。
これにより、天井下面からスプリンクラーヘッドS1の下端までの寸法にバラツキがあってもシーリングプレート60の筒部61が上下に移動することで皿部62の縁が天井面に当接するように調節可能である。
一方、筒部をスプリンクラーヘッドのフレームと係合させた図10(a)のシーリングプレート70がある(例えば、特許文献1参照。)。このシーリングプレート70はスプリンクラーヘッドS2のフレームの螺旋溝71に係合する。シーリングプレート70の筒部72の内側には螺旋溝71と係合可能な爪73が形成されており、筒部72の上端がスプリンクラーヘッドS2の本体74の下面に接触する位置まで上下に移動することができる。
上記のスプリンクラーヘッドS2において、フレームが長い程シーリングプレート70が上下に移動可能な範囲が広くなる。しかしながら、フレームが短い場合にはシーリングプレート70の移動範囲が狭くなる。具体的に説明すると図10(b)に示すように天井面に対してスプリンクラーヘッドS1の下端の突出量が大きくなりすぎた場合、皿部75が天井面に当接するより先に、筒部72の上端が本体74の下面に当接してしまい、これよりも上方に移動できなくなり皿部75と天井面との間に隙間ができた状態になる。このように皿部75と天井面の間の隙間によって意匠性が低下して室内の美観を損なってしまうおそれがある。
これを回避するためには、天井面に対するスプリンクラーヘッドの突出量が適切な範囲内に収まるようにスプリンクラーヘッドの位置を調整しなければならず、そのためにスプリンクラーヘッドの施工にかかる作業効率が低下するという問題が生じる。図10においてフレームの長さが短くなる程シーリングプレートの移動可能範囲が狭くなり、それにより天井面に対するスプリンクラーヘッドの突出量の適切な範囲も狭くなる。
そこで本考案では、上記問題に鑑み、天井面に対してスプリンクラーヘッドの突出量を適切な範囲内に調整する手間を削減可能なシーリングプレートを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本考案は以下のシーリングプレートを提供する。
すなわち、天井または壁を貫通して設置されたスプリンクラーヘッドの外周部と係合する筒部と、板状であり筒部が挿通される穴を有する皿部と、皿部と筒部の間に設置され皿部を天井または壁の方向に付勢する弾発体と、を備えたスプリンクラーヘッドのシーリングプレートである。
すなわち、天井または壁を貫通して設置されたスプリンクラーヘッドの外周部と係合する筒部と、板状であり筒部が挿通される穴を有する皿部と、皿部と筒部の間に設置され皿部を天井または壁の方向に付勢する弾発体と、を備えたスプリンクラーヘッドのシーリングプレートである。
これによれば、スプリンクラーヘッドとシーリングプレートの筒部の移動可能範囲が狭い場合においても弾発体の弾性変形により皿部が移動可能である。従ってスプリンクラーヘッドとシーリングプレートの筒部との移動可能範囲に加えて弾発体の弾性変形による皿部の移動可能範囲を有することで移動可能範囲が広いシーリングプレートを構成することができる。これにより前述のスプリンクラーヘッドの突出量を適切な範囲内に調整する手間を削減することができる。また、弾発体によって皿部が天井または壁の方向に付勢されるので、スプリンクラーヘッドの施工の際に皿部と天井面の間に隙間が生じることを防止できる。
前記本考案については、筒部の下方に弾発体を設置して構成可能である。筒部の下方に設置した弾発体によって皿部を天井または壁の方向に付勢することができる。同様に筒部の上方に弾発体を設置することも可能である。さらに、皿部は筒部の端から離間した中間位置に配置され、弾発体の弾性変形によって筒部の端に向かって移動可能に構成できる。
また、筒部と皿部と弾発体とを一体に構成することも可能である。例えば弾性を有する樹脂によって一体に形成することで弾発体に相当する部分によって皿部を天井または壁の方向に付勢することができる。
上記構成のシーリングプレートにおいて、皿部の下面に筒部の中心側から放射状に延びた羽根を形成することができる。この羽根は主にシーリングプレートの意匠性を向上する目的で設置され、羽根がスプリンクラーヘッドの散水を遮らないように放射状に形成している。また、羽根の下端をリングで連結することで羽根の強度を向上することができる。これにより羽根によってスプリンクラーヘッドを外的衝撃から保護することができる。
上記に説明したように本考案によれば、天井面に対してスプリンクラーヘッドの突出量を適切な範囲内に調整するための手間を削減可能なシーリングプレートを実現することができる。
第1実施形態(図1〜図5)
第1実施形態のシーリングプレート100は、筒部10、皿部20、弾発体30を備える。
第1実施形態のシーリングプレート100は、筒部10、皿部20、弾発体30を備える。
筒部10は筒状をしており、その内部にはスプリンクラーヘッド50の外周部に刻設された螺旋状の溝51と係合可能な爪11が形成されている。爪11は筒部10の内部に複数形成されている。
筒部10の下方には外方に拡張した鍔部12が形成されている。鍔部12の外径は後述する皿部20の穴径よりも大径となっている。図1において、鍔部12は筒部10の下端に形成されており、鍔部12の上には弾発体30が載置されている。
皿部20は板状であり、中心に穴21が穿設されている。穴21は筒部10の外径よりも僅かに大きく、穴21に筒部10を挿通可能である。本実施形態では皿部20の外形は円形となっており、天井に穿設された穴Hを覆い隠している。皿部20は筒部10の鍔部12から離間して配置されている。
皿部20の下面には複数の羽根22が形成されている。羽根22は筒部10の中心側から放射状に形成されている。羽根22を放射状に形成したことでスプリンクラーヘッド50が作動して水を散布する際に羽根22が水を遮らないようにしている。そのため羽根22の厚さ22Aはなるべく細く形成することが好ましい。
一方、羽根22はスプリンクラーヘッド50に外的衝撃が加わることを防止する効果も有する。外的衝撃に対する強度を増加させる場合は、羽根の厚さ22Aを増加させると強度が上がる。また、図2に二点鎖線で示すように羽根22の下端をリングで連結することで羽根22の強度を増加させることができる。
一例として、羽根22の皿部20側の厚さを太くして下端側に向かって細くなるように形成すると、外的衝撃に対する強度を持たせ、且つ散水の妨げになることを防ぐことができる。
弾発体30は前述のように鍔部12の上に載置される。本実施形態において、弾発体30は圧縮コイルバネ31であり、圧縮コイルバネ31の内径は筒部10の外径よりも大きく、圧縮コイルバネ31の下端32は筒部10に挿通した状態で鍔部12に載置される。
圧縮コイルバネ31の上端33には皿部20が載置される。上端33は皿部20の穴21付近に形成された段部23の内部に当接される。
続いて第1実施形態のシーリングプレートをスプリンクラーヘッドに装着する手順を説明する。
図4に示すようにスプリンクラーヘッド50は天井から下端部分が突出した状態で設置されている。先ずスプリンクラーヘッド50の下端からシーリングプレート100の筒部10を挿通させる。そして筒部10の爪11とスプリンクラーヘッド50の溝51とが係合したら筒部10を回転させて爪11を溝51に沿って上方に移動させる。
皿部20の上面が天井の下面に当接したら、さらに鍔部12を保持して筒部10を回転させ、筒部10を上方に移動させる。すると鍔部12に載置している弾発体30が皿部20を天井側に押圧する。これにより天井面と皿部20の間に隙間ができることを防止できる。
この状態で作業を終了してもよいが、図5に示すように筒部10の上端がスプリンクラーヘッド50の本体52の下端面に当接するまで筒部10を移動させることも可能である。
図5では、スプリンクラーヘッド50の下端が室内側に大きく突出している例を示した。一方、図1のスプリンクラーヘッド50においては天井面からスプリンクラーヘッド50の下端までの長さが図5と比較して少ない。図1の場合において羽根22がスプリンクラーヘッド50の下端部分の周囲を取り囲んで配置されており、スプリンクラーヘッド50を外的衝撃から保護している。
図1および図5で示したように天井面に対してそれぞれのスプリンクラーヘッド50の突出量が異なり、突出量にバラツキがある場合でも本考案のシーリングプレート100を使用することで皿部20が天井面と当接し、天井に穿設された穴を覆い隠すことができる。
また、従来のシーリングプレートにおいては筒部の移動可能範囲がシーリングプレートの移動可能範囲であったが、本願考案においては筒部10の移動可能範囲に皿部20の移動可能範囲を加えたものがシーリングプレート100の移動可能範囲となり、従来品と比較して移動可能範囲を広くすることができる。
第2実施形態(図6〜図7)
第2実施形態のシーリングプレート200は、筒部、皿部、弾発体を一体に形成したものである。尚、第1実施形態と構造が同じ箇所については同符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態のシーリングプレート200は、筒部、皿部、弾発体を一体に形成したものである。尚、第1実施形態と構造が同じ箇所については同符号を付して詳細な説明は省略する。
図6に示すシーリングプレート200は弾性を有する樹脂により構成される。筒部41の形状は第1実施形態の筒部10と略同じであり、内部に爪11(図示しない)が形成されている。筒部41の下端には鍔部12が形成されている。鍔部12の上方には弾発体として板バネ42が形成されている。
板バネ42は図7に示すように上面から見ると円弧状をしている。板バネ42は溝42Aによって内側部42Bと外側部42Cに区切られている。図6(a)において内側部42Bの一端は鍔部12に連結しており、他端は皿部43の方向に伸びている。外側部42Cの一端は皿部43の内側に連結しており他端は鍔部12の方向に伸びている。内側部42Bと外側部42Cの他端は溝42Aの端で連結して一体となっている。本実施形態において板バネ42は4箇所設けられている。
皿部43は板状であり、中心の穴43Aの内側は前述のとおり板バネ42の外側部42Cと一体に連結している。皿部43は筒部41の端に形成された鍔部12から離間して配置されている。図6(b)に示すように皿部43は板バネ42が弾性変形によって平板状に潰れることで鍔部12側に移動可能である。
第2実施形態の変形例(図8〜図9)
図8および図9に第2実施形態の変形例であるシーリングプレート201を示す。シーリングプレート201は、第2実施形態のシーリングプレート200と筒部41、皿部43は同じ構成であり板バネの構造のみが異なる。
図8および図9に第2実施形態の変形例であるシーリングプレート201を示す。シーリングプレート201は、第2実施形態のシーリングプレート200と筒部41、皿部43は同じ構成であり板バネの構造のみが異なる。
板バネ45は、図9に示すように上面から見ると円弧状をしている。板バネ45は図9(a)の無負荷状態では平板状であり、溝45Aによって内側部45Bと外側部45Cに区切られている。内側部45Bの一端は筒部41の端から離間した中間位置と連結している。外側部45Cの一端は皿部43の内側に連結している。内側部45Bと外側部45Cの他端は溝45Aの端で連結して一体となっている。
板バネ45は(a)に示す無負荷の状態では平板状であり、(b)の負荷が加わった状態では弾性変形によって図中下方へ伸びて皿部43が鍔部12側に移動することができる。
10、41 筒部
12 鍔部
20、43 皿部
21 穴
22 羽根
30 弾発体
31 圧縮コイルバネ
42、45 板バネ
50 スプリンクラーヘッド
100、200 シーリングプレート
12 鍔部
20、43 皿部
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30 弾発体
31 圧縮コイルバネ
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50 スプリンクラーヘッド
100、200 シーリングプレート
Claims (6)
- 天井または壁を貫通して設置されたスプリンクラーヘッドの外周部と係合する筒部と、板状であり筒部が挿通される穴を有する皿部と、皿部と筒部の間に設置され皿部を天井または壁の方向に付勢する弾発体と、を備えたことを特徴とするスプリンクラーヘッドのシーリングプレート。
- 筒部の下方に弾発体を設置した請求項1記載のスプリンクラーヘッドのシーリングプレート。
- 皿部は筒部の端から離間した中間位置に配置される請求項1または請求項2記載のスプリンクラーヘッドのシーリングプレート。
- 筒部と皿部と弾発体とを一体に構成した請求項1〜請求項3何れか1項記載のスプリンクラーヘッドのシーリングプレート。
- 皿部の下面に筒部の中心から放射状に形成した羽根を備える請求項1〜請求項4何れか1項記載のスプリンクラーヘッドのシーリングプレート。
- 複数形成した羽根をリングで連結した請求項5記載のスプリンクラーヘッドのシーリングプレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016006105U JP3209277U (ja) | 2016-12-21 | 2016-12-21 | スプリンクラーヘッドのシーリングプレート |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publications (1)
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2016
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