WO2017188114A2 - エンコーダ装置、駆動装置、ステージ装置、及びロボット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 【解決手段】所定方向に配列されたパターン12を有するスケール11と、パターン12の情報を取得する取得部20と、所定方向とは異なる方向におけるスケール11又は取得部20の一方の移動に対し、スケール11又は取得部20の他方を異なる方向に移動可能に支持する支持部40と、を備える。
Description
本発明は、エンコーダ装置、駆動装置、ステージ装置、及びロボット装置に関する。
回転情報(回転位置情報と称する場合もある。)を検出するエンコーダ装置は、駆動装置(例えば、モータ装置)などの各種装置に搭載されている(例えば、下記特許文献1参照)。エンコーダ装置は、駆動装置の回転軸に設けられて回転する回転部(スケール)を備え、この回転部(スケール)のパターンからの光又は磁気を取得部により検出して回転情報を取得する。
エンコーダ装置は、回転情報を精度よく取得可能なことが望まれる。エンコーダ装置は、例えば、回転軸の位置が変動すると、回転部(パターン)と取得部との位置ずれが生じる。この両者の位置ずれにより、取得する回転情報の精度が低下することがある。
本発明の第1態様に従えば、所定方向に配列されたパターンを有するスケールと、パターンの情報を取得する取得部と、所定方向とは異なる方向におけるスケール又は取得部の一方の移動に対し、スケール又は取得部の他方を異なる方向に移動可能に支持する支持部と、を備える、エンコーダ装置が提供される。
本発明の第2態様に従えば、第1測定軸に取り付けられ、第1方向に配列された第1パターンを有する第1スケールと、第1パターンの情報を取得する第1取得部と、動力伝達機構を介して第1測定軸に連結された第2測定軸に取り付けられ、第2方向に配列された第2パターンを有する第2スケールと、第2パターンの情報を取得する第2取得部と、第2方向とは異なる方向における第2スケール又は第2取得部の一方の移動に対し、第2スケール又は第2取得部の他方を異なる方向に移動可能に支持する支持部と、を備える、エンコーダ装置が提供される。
本発明の第3態様に従えば、駆動力を供給する駆動部と、駆動部に接続される第1態様に従うエンコーダ装置と、を備える、駆動装置が提供される。
本発明の第4態様に従えば、第2態様に従うエンコーダ装置と、第1測定軸及び第2測定軸の少なくとも一方に駆動力を供給する駆動部と、を備える、駆動装置が提供される。
本発明の第5態様に従えば、移動体と、移動体を移動させる第3態様又は第4態様に従う駆動装置と、を備える、ステージ装置が提供される。
本発明の第6態様に従えば、第3態様又は第4態様に従う駆動装置を備える、ロボット装置が提供される。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面において、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現する。また、以下の各図に示すXYZ座標系を適宜用いて方向を説明する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、適宜、図中の矢印の方向が+方向(例、+X方向)であり、その反対方向が-方向(例、-X方向)であるとする。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るエンコーダ装置100の一例を示す図である。図1(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図1(C)については後述する。図1(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置100は、回転部10と、取得部(検出部)20と、ケース30と、支持部40と、を備えている。エンコーダ装置100は、モータ等の駆動部101に取り付けられる。エンコーダ装置100は、駆動部101の回転軸(測定軸)102の回転情報(回転位置情報)を検出する。回転軸102は、例えばモータのシャフト(回転子)であるが、負荷に接続される作用軸(出力軸)でもよい。作用軸は、モータのシャフトに減速機又は変速機などの動力伝達部を介して接続される。エンコーダ装置100が検出した回転情報は、駆動部101の制御部に供給される。この制御部は、エンコーダ装置100から供給された回転情報を使って、回転軸102の回転を制御する。
図1は、第1実施形態に係るエンコーダ装置100の一例を示す図である。図1(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図1(C)については後述する。図1(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置100は、回転部10と、取得部(検出部)20と、ケース30と、支持部40と、を備えている。エンコーダ装置100は、モータ等の駆動部101に取り付けられる。エンコーダ装置100は、駆動部101の回転軸(測定軸)102の回転情報(回転位置情報)を検出する。回転軸102は、例えばモータのシャフト(回転子)であるが、負荷に接続される作用軸(出力軸)でもよい。作用軸は、モータのシャフトに減速機又は変速機などの動力伝達部を介して接続される。エンコーダ装置100が検出した回転情報は、駆動部101の制御部に供給される。この制御部は、エンコーダ装置100から供給された回転情報を使って、回転軸102の回転を制御する。
回転情報は、回転軸102の回転の数を表す多回転情報、及び回転軸102の1回転未満の角度位置(回転角)を表す角度位置情報を含む。多回転情報は、1回転、2回転というように回転の数を整数で表した情報でもよいし、360°、720°というように回転の数を角度(例、360°の整数倍)で表した情報でもよい。角度位置情報は、90°、120°、270°といった情報であり、回転情報は、1回転と90°(450°)というように、1回転未満の回転角と1回転以上の回転角とを区別可能な情報である。なお、回転情報、多回転情報、及び角度位置情報の少なくとも一つは、度(°)以外の次元(例、ラジアン)で表されてもよいし、その数値が2進数など(例、所定のビット数のデジタルデータ)で表されてもよい。
回転部10は、スケール11を有する。スケール11は、モータ等の駆動部101の回転軸102の反負荷側に固定される。反負荷側は、回転軸102のうち駆動部101の回転軸102によって駆動される回転対象物が接続される側とは反対側である。スケール11が反負荷側に配置される場合、回転対象物がある負荷等などからの汚れ(例、油)がスケール11まで飛散して付着することが抑制される。
スケール11は、例えば、円盤状の部材であり、+Z側の上面及び-Z側の下面がXY平面に平行な板状のものが用いられる。スケール11は、回転軸102に固定され、回転軸102に対して垂直(XY平面に平行)またはほぼ垂直に配置される。また、スケール11中心は、回転軸102の回転の中心軸AXを通るように配置される。スケール11の素材は任意であり、例えば、金属、樹脂等により形成される。
スケール11は、パターン12を備えている。パターン12は、スケール11の上面に円環状(リング状)に設けられる。パターン12の中心は、スケール11の中心にほぼ一致する。パターン12は、同心円状に形成されるインクリメンタルパターン及びアブソリュートパターンの少なくとも一方を含む。パターン12は、光反射パターンであるが、これに限定するものではなく、光透過パターン又は磁気パターンであってもよい。
取得部20は、スケール11のうちパターン12が形成された面に対向して配置される。取得部20は、パターン12に対して光を照射する光照射部と、パターン12に照射されて反射した光を検出する受光部と、を有している。光照射部は、発光ダイオード(LED)等の固体光源を含む。光照射部は、発光ダイオード以外の固体光源(例、レーザダイオード)を含んでもよいし、ランプ光源を含んでもよい。受光部としては、光電素子などが用いられる。受光部によって読み取られた光は、電気信号として有線または無線により不図示の制御装置に送信される。
また、スケール11のパターン12が磁気パターンで形成される場合、取得部20は、磁気パターンによる磁場の変化を検出する。
また、スケール11のパターン12が磁気パターンで形成される場合、取得部20は、磁気パターンによる磁場の変化を検出する。
ケース30は、回転部10及び取得部20を収容する。ケース30は、駆動部101のうち本体部103に取り付けられる。ケース30は、円筒部31及び蓋部32を有している。円筒部31は、ボルト等の不図示の固定部材により、本体部103の+Z側の面に固定されている。円筒部31は、回転部10のスケール11の周囲を囲んで配置される。円筒部31は、中心軸が回転軸102の中心軸AXと一致するように配置される。蓋部32は、円筒部31の+Z側の端面に配置される。蓋部32は、不図示の固定部材により、円筒部31に固定されるが、円筒部31と一体に形成されたものでもよい。蓋部32は、回転部10のスケール11と対向するように配置される。
支持部40は、基板41及び接続部42を有する。基板41は、例えば矩形の板状であり、スケール11に対して中心軸AXの軸線方向に所定間隔を空けて配置される。基板41は、スケール11に平行またはほぼ平行に配置される。また、基板41は、蓋部32に対しても平行またはほぼ平行に配置される。
基板41の-Z側の面には、取得部20が取り付けられる。基板41は、取得部20に電気的に接続される回路を有してもよい。基板41は、中心軸AXの軸線方向に貫通された貫通部41aを有している。貫通部41aには、軸受43を介して回転軸102が貫通される。基板41は、軸受43によって回転軸102の中心軸AXの軸線周り方向に回転可能に支持されている。この軸受43により、回転軸102が回転した場合でも基板41が回転することなく回転軸102に基板が支持される。また、基板41は、軸受43で支持されることによりスケール11との間隔を一定に維持する。これにより、取得部20は、パターン12に対する距離を一定に維持することができる。
接続部42は、基板側ハブ44と、ケース側ハブ45と、スライダ46と、を有している。これら基板側ハブ44、ケース側ハブ45、及びスライダ46は、オルダムカップリング47を構成する。図1(C)は、接続部42を-X方向に見たときの一例を示す図である。図1(A)及び(C)に示すように、基板側ハブ44は、基板41の+Z側の上面に固定されている。基板側ハブ44は、Y方向に延びる凸部を備える。ケース側ハブ45は、蓋部32の-Z側の面に固定されている。ケース側ハブ45は、X方向に延びる凸部を備える。
スライダ46は、Z方向において基板側ハブ44とケース側ハブ45との間に配置される。スライダ46は、-Z側の面に基板側凹部46aを有している。基板側凹部46aは、Y方向に沿って溝状に形成されている。基板側凹部46aには、基板側ハブ44の凸部が嵌め込まれる。スライダ46は、基板側凹部46aに基板側ハブ44の凸部が嵌め込まれた状態で、基板側ハブ44に対してY方向に相対的に移動可能であり、また、基板側ハブ44に対してX方向への相対的な移動が規制される。
スライダ46は、+Z側の面にケース側凹部46bを有している。ケース側凹部46bは、X方向に沿って溝状に形成されている。ケース側凹部46bには、ケース側ハブ45の凸部が嵌め込まれる。スライダ46は、ケース側凹部46bにケース側ハブ45の凸部が嵌め込まれた状態で、ケース側ハブ45に対してX方向に相対的に移動可能であり、また、ケース側ハブ45に対してY方向への相対的な移動が規制される。
このように、スライダ46は、基板側ハブ44とケース側ハブ45とにそれぞれ連結されるため、基板41は、X方向またはY方向に移動可能であるが、中心軸AXを軸とする回転方向への移動は規制される。一方、基板41は、軸受43によって回転軸102に支持されているから、回転軸102が移動すると回転軸102の移動に伴って移動する。したがって、基板41は、オルダムカップリング47から一定の規制を受けつつ、回転軸102の移動に応じて移動することになる。基板41に固定されている取得部20も、基板41と同様に、オルダムカップリング47からの規制を受けつつ、回転軸102の移動に応じて移動する。
回転軸102が偏心移動する場合、この回転軸102の移動に伴って基板41がXY面に沿って移動する。なお、回転軸102の偏心移動は、中心軸AXと直交する平面に沿った方向に回転軸102が移動することをいう。基板41が回転軸102とともにX方向に移動する場合、基板側ハブ44及びスライダ46がケース側ハブ45に対してX方向に移動する。また、基板41が回転軸102と一体でY方向に移動する場合、基板側ハブ44がスライダ46(及びケース側ハブ45)に対してY方向に移動する。このように、接続部42は、回転軸102が偏心移動する場合、取得部20のX方向及びY方向への移動を許容し、取得部20が中心軸AXまわりに回転するのを規制するように、取得部20を支持する。
したがって、取得部20は、回転軸102が偏心移動する場合、基板41とともに回転軸102と一体になってX方向及びY方向に移動する。また、回転軸102が偏心移動する場合、回転部10のスケール11は回転軸102とともに回転軸102と同一方向に移動する。これにより、回転軸102が偏心移動する場合、取得部20は、回転部10のスケール11に追従してX方向及びY方向に移動する。このように、支持部40は、回転軸102の移動に追従して移動することにより、取得部20と回転部10のスケール11のパターン12とを位置合わせする。
次に、本実施形態に係るエンコーダ装置100において、回転軸102の偏心による検出誤差を低減する原理を説明する。図2は、偏心による検出誤差が生じる原理を説明する図である。まず、図2(A)には、取得部20が回転軸102の偏心移動に追従しない場合を示す。図2(A)に示すように、回転軸102は、中心軸AXがXY座標平面の位置J1(r,0)に配置され、回転時には、中心軸AXが原点(0,0)を中心とした円を描くように偏心移動するものとする。この場合において、取得部20は、パターン12のうちX軸に重なる位置P1に配置されたパターン12aからの反射光を検出する。
この状態から、回転軸102が図中の反時計回りに角度θ回転する場合、中心軸AXが位置J2(rcosθ,rsinθ)に偏心移動する。仮に、中心軸AXがJ1に位置したまま回転軸102が回転した場合には、位置P1に対して時計回りに角度θ離れた位置Q1のパターン12bが反時計回りに移動し、位置P1に配置される。この場合、取得部20は、位置P1に配置される当該パターン12bからの反射光を検出する。
しかしながら、偏心によって回転軸102の中心軸AXが位置J1から位置J2に移動する場合、パターン12bがX軸から+Y側にずれた位置Q2に配置される。このとき、取得部20はX軸上に配置されたままであるため、パターン12のうちX軸に重なる位置Q3には、パターン12cが配置される。したがって、取得部20は、パターン12cからの反射光を検出する。パターン12bの位置Q2に対して、パターン12cの位置Q3は、中心軸AXを中心として時計回りに角度βずれた位置である。よって、取得部20では、角度βに相当する検出誤差が生じる。
ここで、位置Q3の座標は、中心軸AXからパターン12aまでの半径をRとすると、
(rcosθ+Rcos(-β),rsinθ+Rsin(-β))
である。
(rcosθ+Rcos(-β),rsinθ+Rsin(-β))
である。
位置Q3はX軸に重なる位置であるため、Y座標が0である。よって、
rsinθ+Rsin(-β)=0 であり、これより角度βは、
β=sin-1((rsinθ)/R) である。
rsinθ+Rsin(-β)=0 であり、これより角度βは、
β=sin-1((rsinθ)/R) である。
これに対して、第1実施形態に係るエンコーダ装置100は、回転軸102が偏心移動する場合、取得部20が回転部10のスケール11及び回転軸102とともにX方向及びY方向に移動する。このため、図2(B)に示すように、偏心によって回転軸102の中心軸AXが位置J1から位置J2に移動した場合、取得部20が中心軸AXの移動方向と同一方向に追従して移動する。これにより、取得部20とパターン12との相対位置が変化することが抑制される。この場合、取得部20は、X軸上から移動して、位置Q2に配置されるパターン12bからの反射光を検出する。
以上のように、第1実施形態に係るエンコーダ装置100は、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置100は、取得部20が回転軸102の中心軸AXに交差する方向(X方向、Y方向)に回転部10のスケール11及び回転軸102とともに移動可能である。このため、回転軸102が偏心移動する場合であっても、回転部10のスケール11のパターン12と取得部20との相対的な位置関係がずれることを抑制でき、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を誤差なく取得することができる。
なお、本実施形態において、オルダムカップリング47は上記した構成に限定されない。例えば、基板41が中心軸AXまわりに回転するのを規制しつつ、X方向及びY方向に移動可能とする任意の構成を適用することができる。また、オルダムカップリング47において、スライダ46が基板側ハブ44及びケース側ハブ45に対してX方向及びY方向にそれぞれ移動可能であることに限定されず、XY平面において直交する二方向に移動可能に設定されたものであれば適用可能である。また、基板41は、矩形板状の部材が用いられることに限定されず、例えば円盤状のものが使用されてもよい。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態に係るエンコーダ装置200の一例を示す図である。図2(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図2(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置200は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部140とを備えている。第2実施形態では、支持部140の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図3は、第2実施形態に係るエンコーダ装置200の一例を示す図である。図2(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図2(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置200は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部140とを備えている。第2実施形態では、支持部140の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部140は、基板41及び接続部142を有している。基板41の構成は第1実施形態と同様である。接続部142は、基板側平行ばね144と、ケース側平行ばね145と、ばね支持部146とを有している。基板側平行ばね144は、基板41の+Z側の面に取り付けられている。基板側平行ばね144は、Y方向に延びた状態で配置されている。基板側平行ばね144は、Y方向の剛性が高く、Y方向に弾性変形をしない、またはY方向にほとんど弾性変形しないものであり、X方向に弾性変形可能である。
ケース側平行ばね145は、蓋部32の-Z側の面に取り付けられている。ケース側平行ばね145は、X方向に延びた状態で配置されている。ケース側平行ばね145は、X方向の剛性が高く、X方向に弾性変形をしない、またはX方向にほとんど弾性変形しないものであり、Y方向に弾性変形可能である。ばね支持部146は、基板側平行ばね144とケース側平行ばね145との間に配置される。ばね支持部146は、基板側平行ばね144及びケース側平行ばね145の両方にそれぞれ固定される。
上記のように構成されたエンコーダ装置200は、回転軸102が偏心移動する場合、この回転軸102とともに基板41が移動する点は第1実施形態と同様である。基板41が回転軸102とともにX方向に移動する場合、基板側平行ばね144がX方向に弾性変形して基板41の移動を許容する。また、基板41が回転軸102とともにY方向に移動する場合、ケース側平行ばね145がY方向に弾性変形して基板41の移動を許容する。
また、基板側平行ばね144、ケース側平行ばね145及びばね支持部146により、基板41及び取得部20のZ方向への移動が規制される。このように、接続部143は、回転軸102が偏心移動する場合、取得部20のX方向及びY方向への移動を許容し、取得部20のZ方向への移動を規制するように、取得部20を支持する。
したがって、取得部20は、回転軸102が偏心移動する場合、基板41と共に回転軸102と一体でX方向及びY方向に移動する。また、回転軸102が偏心移動する場合、回転部10のスケール11は回転軸102と一体でX方向及びY方向に移動する。よって、回転軸102が偏心移動する場合、取得部20は、回転部10のスケール11及びパターン12に追従してX方向及びY方向に移動する。このように、支持部140は、回転軸102の移動に追従して移動することにより、取得部20と回転部10のスケール11のパターン12とを位置合わせする。
以上のように、第2実施形態に係るエンコーダ装置200は、回転軸102の回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置200は、取得部20が回転軸102の中心軸AXに交差する方向(X方向、Y方向)に回転部10のスケール11及び回転軸102とともに移動し、回転軸102が偏心移動する場合であっても、回転部10のスケール11のパターン12と取得部20との相対的な位置関係がずれることを抑制でき、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を誤差なく取得することができる。
また、接続部142は、基板側平行ばね144及びケース側平行ばね145を用いるため、基板41が移動した場合は、基板側平行ばね144及びケース側平行ばね145の一方または双方が弾性変形している。従って、基板41が元の位置に戻った場合(すなわち回転軸102が元の位置に戻った場合)、基板41は、基板側平行ばね144及びケース側平行ばね145の一方または双方の弾性力により元の位置に復帰する。このように基板側平行ばね144及びケース側平行ばね145の弾性力を利用することにより、取得部20を容易に回転軸102の移動に追従させることができる。
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態に係るエンコーダ装置300の一例を示す図である。図4(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図4(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置300は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部40と、シール部50と、を備えている。第3実施形態では、シール部50が設けられている点で第1実施形態と異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図4は、第3実施形態に係るエンコーダ装置300の一例を示す図である。図4(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図4(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置300は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部40と、シール部50と、を備えている。第3実施形態では、シール部50が設けられている点で第1実施形態と異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
シール部50は、基板41と円筒部31との間に配置されている。シール部50は、ゴムまたは樹脂等の弾性変形が可能な材料を用いて形成される。シール部50は、基板41のX方向及びY方向への移動に対して弾性変形可能である。シール部50は、基板41の外周及び円筒部31の内周に隙間なく設けられる。シール部50は、ケース30に囲まれる空間のうち、基板41の-Z側の空間を基板41の+Z側の空間に対して封止する。シール部50は、弾性変形が可能であるため、基板41がX方向及びY方向に移動した場合でも伸縮することにより上記した封止を維持することができる。
このように、第3実施形態に係るエンコーダ装置300は、第1実施形態と同様に回転軸102の回転情報を精度よく取得可能であることに加えて、シール部50が設けられるため、オルダムカップリング47等から異物が発生した場合に、この異物が取得部20あるいはパターン12などに付着することを抑制できる。これにより、エンコーダ装置300は、高精度な回転情報の取得を長時間にわたって維持することができる。
[第4実施形態]
図5は、第4実施形態に係るエンコーダ装置400の一例を示す図である。図5(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図5(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置400は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部340と、を備えている。第3実施形態では、支持部340の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図5は、第4実施形態に係るエンコーダ装置400の一例を示す図である。図5(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図5(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置400は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部340と、を備えている。第3実施形態では、支持部340の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部340は、基板341と、接続部42と、ガイド部343とを有している。基板341は、例えばスケール11とほぼ同一寸法及び同一形状の円盤状に形成される。基板341は、回転軸102の+Z側に離間して、中心位置が中心軸AXに一致またはほぼ一致するように配置される。基板341は、スケール11に対してZ方向に所定間隔をあけて配置される。基板341は、スケール11と平行またはほぼ平行に配置される。基板341の-Z側の面には、取得部20が取り付けられる。基板341は、取得部20に電気的に接続される回路を有してもよい。接続部42は、基板側ハブ44が基板341の+Z側の面に固定されている。接続部42の他の構成については、第1実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
ガイド部343は、円筒状に形成される。ガイド部343は、スケール11の外縁に固定されており、スケール11と一体に回転する。また、ガイド部343の内周面は、基板341の外縁に当接している。基板341は、ガイド部343(スケール11)が回転する場合でも接続部42に保持されており回転しない。なお、ガイド部343と基板341との間に摩擦が生じるので、ガイド部343の内周面のうち基板341との当接部分は、摩擦を軽減するための構成や処理等が施されていてもよい。ガイド部343は、基板341をZ方向に支持する支持部343aを有している。この支持部343aにより、基板341とスケール11との間隔が維持される。なお、ガイド部343と駆動部101との間にも摩擦を軽減するための構成や処理等が施されていてもよい。この場合、例えば、すべり摩擦を転がり摩擦にするためにガイド部343と駆動部101との間に玉軸受のようにボールを入れてもよい。
上記のように構成されたエンコーダ装置400は、回転軸102が偏心移動する場合、回転軸102と一体で回転部10のスケール11及びガイド部343が移動する。このガイド部343の移動により、基板341が回転部10のスケール11及びガイド部343とともにX方向及びY方向に移動する。このため、回転軸102が偏心移動する場合でも、この移動に追従して取得部20が同一方向に移動する。これにより、取得部20は、回転軸102が偏心移動した場合に、スケール11のパターン12に対して位置合わせされた状態が維持される。すなわち、取得部20とパターン12との位置ずれが生じるのを抑制される。
以上のように、第4実施形態に係るエンコーダ装置400は、第1実施形態と同様に回転軸102の回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置400は、取得部20が回転軸102の中心軸AXに交差する方向(X方向、Y方向)に回転部10のスケール11及び回転軸102とともに移動可能である。このため、回転軸102が偏心移動する場合であっても、回転部10のスケール11のパターン12と取得部20との相対的な位置関係がずれることを抑制でき、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を誤差なく取得することができる。
なお、本実施形態では、ガイド部343と基板341とを摺動するようにしているがこれに限定されない。ガイド部343と基板341との間にローラまたはフリーボール等を配置して両者間の摩擦を低減してもよい。
[第5実施形態]
図6は、第5実施形態に係るエンコーダ装置500の一例を示す図である。図6(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図6(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置500は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部440と、を備えている。第5実施形態では、支持部440の基板441構成が第4実施形態とは異なり、他の構成については第4実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図6は、第5実施形態に係るエンコーダ装置500の一例を示す図である。図6(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図6(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置500は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部440と、を備えている。第5実施形態では、支持部440の基板441構成が第4実施形態とは異なり、他の構成については第4実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部440は、基板441と、接続部42と、ガイド部343と、を有している。基板441は、円板状であり、外径がスケール11よりも小径に形成される。基板441の-Z側の面には、取得部20が取り付けられる。基板441は、取得部20に電気的に接続される回路を有してもよい。基板441は、スケール11に対してZ方向に所定間隔をあけて配置される。基板441は、スケール11と平行に配置される。
基板441の外周部には、径方向の外側に突出してガイド部343の内周面に当接する複数の突出部441aが設けられている。突出部441aは、中心軸AXの軸線周り方向に所定の間隔で複数設けられている。本実施形態では、突出部441aが中心軸AXの軸線周りの方向に等間隔で3つ設けられた構成を例に挙げているが、これに限定するものではなく、2つまたは4つ以上設けられてもよく、また、中心軸AXまわりに不等間隔に設けられてもよい。
接続部42は、基板側ハブ44が基板441の+Z側の面に固定されている。接続部42の他の構成については、上記各実施形態と同様の構成であり、ガイド部343は第4実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
上記のように構成されたエンコーダ装置500は、回転軸102が偏心移動する場合、回転軸102と一体で回転部10のスケール11及びガイド部343が移動する。このガイド部343の移動により、基板441が回転部10のスケール11及びガイド部343とともにX方向及びY方向に移動する。このため、回転軸102が偏心移動する場合でも、この移動に追従して取得部20が同一方向に移動する。これにより、取得部20は、回転軸102が偏心移動した場合に、スケール11のパターン12に対して位置合わせされた状態が維持される。すなわち、取得部20とパターン12との位置ずれが生じるのを抑制される。
以上のように、第5実施形態に係るエンコーダ装置500は、第4実施形態と同様に、回転軸102の回転情報を精度よく取得可能である。また、エンコーダ装置500は、基板441とガイド部343との間が突出部441aによって部分的に当接されている。このため、基板の外縁全体がガイド部343に当接する場合に比べて、基板441とガイド部343との間の摩擦が低減される。
なお、本実施形態では、突出部441aとガイド部343とが摺動しているが、これに限定されない。突出部441aの先端部分にローラまたはフリーボール等を配置して両者間の摩擦を低減してもよい。また、突出部441aは、Z方向から見たときに円弧状に形成されるがこれに限定されない。突出部441aは、Z方向から見て三角形状に形成されてもよい。
[第6実施形態]
図7は、第6実施形態に係るエンコーダ装置600の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図7に示すように、エンコーダ装置600は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部540とを備えている。第6実施形態では、支持部540の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図7は、第6実施形態に係るエンコーダ装置600の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図7に示すように、エンコーダ装置600は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部540とを備えている。第6実施形態では、支持部540の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部540は、基板541と、接続部42と、調心軸受543と、弾性部材551と、支持板552と、ギャップ用軸受553と、吸収部554と、を有している。基板541は、円盤状に形成されている。基板541の-Z側の面には、取得部20が取り付けられる。基板541は、取得部20に電気的に接続される回路を有してもよい。基板541は、後述するギャップ用軸受553により、スケール11に対してZ方向に所定間隔をあけて、スケール11と平行に配置される。
基板541は、中心が中心軸AXにほぼ一致するように配置され、中央部が開口されている。基板541の開口部分には、円筒状の軸受支持部541aを備えている。接続部42は、基板側ハブ44が基板541の+Z側の面に固定されている。また、接続部42は、ケース側ハブ46が吸収部554を介してケース30の蓋部に固定されている。接続部42の他の構成については、上記各実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
調心軸受543は、内輪が回転軸102に取り付けられ、かつ、外輪が軸受支持部541aに固定されている。したがって、基板541は、調心軸受543を介して回転軸102に保持され、かつ、回転軸102が回転した場合でも回転しない。また、調心軸受543により、基板541は、中心軸AXと直交する平面に対して傾斜する方向に移動可能である。
弾性部材551は、コイルスプリング等が用いられ、基板541と支持板552との間に配置される。支持板552は、例えば円板状に形成され、ケース30の円筒部31に固定される。支持板552の中央部には、開口部552aが形成されている。開口部552aは、少なくとも回転軸102の径よりも大きい径である。開口部552aは、図7に示すように、軸受支持部541aの外径よりも大きい径であってもよい。弾性部材551は、基板541に対して-Z方向に弾性力を作用させることで、当該弾性力により基板541を回転部10のスケール11側に押し付ける。なお、弾性部材551の個数または配置は任意である。
ギャップ用軸受553は、基板541とスケール11との間に配置される。ギャップ用軸受553は、基板541とスケール11とのZ方向の間隔を保持する。ギャップ用軸受553は、基板541に対してスケール11を回転可能に支持する。ギャップ用軸受553は、中心軸AXまわりの3カ所に配置されるが、基板541とスケール11との間隔を保持することができれば個数または配置は任意である。
吸収部554は、ゴム等の弾性変形可能な材料を用いて形成される。吸収部554は、オルダムカップリング47のZ方向への移動または傾きを吸収するものとして用いられる。ただし、吸収部554を配置するか否かは任意であり、吸収部554はなくてもよい。なお、吸収部554を配置しない場合、オルダムカップリング47のZ方向への移動または傾きは、オルダムカップリング47内で吸収させてもよい。
図8(A)は、エンコーダ装置600の回転軸102が傾斜する状態を示す図である。図8(A)では、一部の構成を省略して表している。図8(A)に示すように、エンコーダ装置600は、回転軸102が傾斜する場合、当該回転軸102と一体でスケール11が傾斜する。このとき、基板541は、弾性部材551の弾性力によりスケール11側に押し付けられ、かつ、ギャップ用軸受553によってスケール11と同様に傾斜する。
基板541が傾くことより、オルダムカップリング47も傾くが、この傾きを吸収部554が変形することにより吸収する。なお、基板541は、ギャップ用軸受553によりスケール11との間隔が保持される。この場合、弾性部材551の弾性力により基板541がスケール11側に押し付けられるため、基板541がギャップ用軸受553に対して+Z側に離れることを抑制できる。このように、スケール11と取得部20との間の相対的な位置関係が保持される。したがって、回転軸102がZ方向から傾いた状態でも取得部20が正確にパターン12を読み取るので、検出誤差を抑制することができる。
図8(B)は、エンコーダ装置600の回転軸102が中心軸AXの軸線方向に移動する状態を示す図である。図8(B)では、図8(A)と同様に、一部の構成を省略している。図8(B)に示すように、エンコーダ装置600は、回転軸102が中心軸AXの軸線方向に移動した場合、弾性部材551及びギャップ用軸受553によって回転部10のスケール11のZ方向の移動に追従して基板541もZ方向に移動する。このとき、オルダムカップリング47もZ方向に移動するが、この移動を吸収部554が変形することにより吸収する。このように、スケール11と取得部20との間の相対的な位置関係が保持される。したがって、回転軸102がZ方向に移動した状態でも取得部20が正確にパターン12を読み取るので、検出誤差を抑制することができる。
また、図示しないが、回転軸102が傾斜せずに、基板541が中心軸AXと直交する平面(XY平面)に対して傾く場合がある。基板541は、調心軸受543で支持されているので回転軸102に対してZ方向に揺動可能である。したがって、基板541が回転軸102に対して傾いた場合であっても、上記した図8(A)と同様に、弾性部材551及びギャップ用軸受553によって回転部10のスケール11の傾きに追従して基板541も傾いた状態となる。これにより、スケール11と取得部20との間の相対的な位置関係が保持され、回転部10のスケール11が傾いた状態でも取得部20が正確にパターン12を読み取るので、検出誤差を抑制することができる。
以上のように、第6実施形態に係るエンコーダ装置600は、第1実施形態と同様に、回転軸102の回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置600は、回転軸102がZ方向に対して傾斜する場合、または回転軸102がZ方向に移動する場合、回転部10のスケール11が回転軸102に対して傾く場合であっても、取得部20が回転部10のスケール11に追従して移動するため、回転部10のスケール11のパターン12と取得部20との相対的な位置関係がずれることを抑制し、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を誤差なく取得することができる。なお、第6実施形態では、調心軸受543を用いているがこれに限定されず、他の形態の軸受を用いてもよい。
[第7実施形態]
図9は、第7実施形態に係るエンコーダ装置700の一例を示す図である。図9(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図6(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置700は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部640と、を備えている。第7実施形態では、支持部640の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図9は、第7実施形態に係るエンコーダ装置700の一例を示す図である。図9(A)はXZ平面に平行な平面による断面図、(B)は-Z方向に見たときの平面図である。図6(A)及び(B)に示すように、エンコーダ装置700は、回転部10と、取得部20と、ケース30と、支持部640と、を備えている。第7実施形態では、支持部640の構成が第1実施形態とは異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部640は、複数の駆動素子641と、素子支持部642と、を有している。駆動素子641は、それぞれ取得部20に取り付けられる。駆動素子641としては、例えば圧電素子等が用いられる。複数の駆動素子641は、取得部20をX方向、Y方向、Z方向、X方向を軸とする回転方向、Y方向を軸とする回転方向、及びZ方向を軸とする回転方向に移動させることができるように配置される。駆動素子641のそれぞれは、制御部650によって駆動量または駆動タイミング等が制御される。駆動素子641は、素子支持部642を介してケース30の円筒部31や蓋部32に支持される。
なお、図9(A)に示すように、エンコーダ装置700は、回転軸102の偏心移動、傾斜、Z方向への移動を検出して検出結果を制御部650に出力するセンサ651を備えてもよい。センサ651は、回転軸102に代えて回転部10の一部を検出することにより回転軸102の偏心移動等を検出してもよい。
制御部650は、センサ651の検出結果に基づいて駆動素子641を駆動し、取得部20を移動させて回転部10のスケール11のパターン12と取得部20との相対位置が変動しないように制御する。なお、センサ651を配置するか否かは任意である。センサ651がない場合、制御部650は、不図示の記憶部に記憶された制御内容に基づいて各駆動素子641を駆動してもよい。また、制御部650は、取得部20における検出結果に基づいて、パターン12のうちインクリメンタルパターンとアブソリュートパターンとの位相差から回転軸102の偏心移動等を算出し、この算出結果を用いて各駆動素子641を駆動してもよい。
以上のように、第7実施形態に係るエンコーダ装置700は、回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置700は、駆動素子641及び制御部650により、取得部20を回転軸102(回転部10のスケール11)の移動に追従させることができる。このため、回転部10のスケール11のパターン12と取得部20との相対的な位置関係がずれることを抑制し、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を誤差なく取得することができる。
[第8実施形態]
図10は、第8実施形態に係るエンコーダ装置D100の一例を示す断面図である。図10は、エンコーダ装置D100の一例を示す平面図である。図10は、XZ平面に平行な平面による断面図である。図11(A)は、エンコーダ装置D100を-Z方向に見たときの平面図である。図11(B)は、エンコーダ装置D100の一部の側面図である。図10及び図11に示すように、エンコーダ装置D100は、モータ等の駆動部D101に連結された第1測定軸D102A(入力軸)の回転に関する回転情報、及び動力伝達装置DRGを介して第1測定軸D102Aに連結された第2測定軸D102B(出力軸)の回転に関する回転情報をそれぞれ検出する。
図10は、第8実施形態に係るエンコーダ装置D100の一例を示す断面図である。図10は、エンコーダ装置D100の一例を示す平面図である。図10は、XZ平面に平行な平面による断面図である。図11(A)は、エンコーダ装置D100を-Z方向に見たときの平面図である。図11(B)は、エンコーダ装置D100の一部の側面図である。図10及び図11に示すように、エンコーダ装置D100は、モータ等の駆動部D101に連結された第1測定軸D102A(入力軸)の回転に関する回転情報、及び動力伝達装置DRGを介して第1測定軸D102Aに連結された第2測定軸D102B(出力軸)の回転に関する回転情報をそれぞれ検出する。
第1測定軸D102Aは、中空状に形成されており、軸受D103aを介して回転軸AXを中心に回転可能に本体部D103に支持されている。第1測定軸D102Aは、駆動部D101が発生する回転力で回転し、第1測定軸D102Aの回転は、動力伝達装置DRGを介して第2測定軸D102Bに伝達される。
第2回転軸D102Bは、第1測定軸D102A内に配置され、第1測定軸D102Aと同じ回転軸AXを中心に回転する。第1測定軸D102Aは、後述する第1スケールが固定される一端部と、動力伝達機構DRGに連結される他端部と有する。第2測定軸D102Bは、後述する第2スケールが固定される一端部と、動力伝達機構DRGに連結される他端部とを有する。
第1測定軸D102Aは、第2測定軸D102Bが内部に配置されているため、第2測定軸D102Bよりも軸の太さが太い。さらに、第2測定軸D102Bは、第1測定軸D102Aよりも長さが長いため、第2測定軸D102Bの一端部は、第1測定軸D102Aの一端部から突出している。
動力伝達装置DRGは、第1測定軸D102Aの回転速度を等速又は減速して第2測定軸D102Bに伝達する。動力伝達装置DRGは、速度調整機(例えば、減速機)として機能する。すなわち、動力伝達装置DRGは、第1測定軸D102Aの回転速度と、第2回転軸D102Bの回転速度とを異ならせることが可能である。
第2測定軸D102Bは、動力伝達装置DRGを介して第1測定軸D102Aの回転が伝達され、等速回転または減速回転する。なお、第1測定軸D102Aは、モータのシャフト(回転子)であってもよい。また、第2測定軸D102Bは、動力伝達装置DRGに対し第1測定軸D102Bを折り返したように連結されるため、第1測定軸D102Bの折り返し軸として機能する。
エンコーダ装置D100が検出した回転情報は、駆動部D101の制御部に供給される。この制御部は、エンコーダ装置D100から供給された回転情報を使って、第1測定軸D102Aの回転を制御する。
回転情報は、第1測定軸D102A及び第2測定軸D102Bのうち少なくとも一方の回転数を表す多回転情報、及び1回転未満の角度位置(回転角)を表す角度位置情報、角速度、角加速度を含む。多回転情報は、1回転、2回転というように回転数を整数で表した情報でもよいし、360°、720°というように回転数を角度(例、360°の整数倍)で表した情報でもよい。角度位置情報は、90°、120°、270°といった情報であり、回転情報は、1回転と90°(450°)というように、1回転未満の回転角と1回転以上の回転角とを区別可能な情報である。なお、回転情報、多回転情報、及び角度位置情報の少なくとも一つは、度(°)以外の次元(例、ラジアン)で表されてもよいし、その数値が2進数など(例、所定のビット数のデジタルデータ)で表されてもよい。例えば、第1測定軸D102Aは、角度位置情報の取得に用いられ、第2測定軸D102Bは、多回転情報を取得するために用いられてもよい。逆に、第1測定軸D102Aは、多回転情報を取得するために用いられ、第2測定軸D102Bは、角度位置情報の取得に用いられてもよい。また、第1測定軸D102A及び第2測定軸D102Bの双方において、多回転情報と角度位置情報との双方をそれぞれ取得してもよい。
本実施形態に係るエンコーダ装置D100は、第1回転部D10Aと、第2スケールD11Bと、第1取得部D20Aと、第2取得部D20Bと、ケースD30と、支持部D40と、を備えている。
第1回転部D10Aは、第1スケールD11Aを有する。第1スケールD11Aは、第1測定軸D102Aの一端部(反負荷)側に固定される。第1測定軸D102Aの一端部側は、駆動部D101によって駆動される回転対象物が接続される側とは反対側である。
第2回転部D10Bは、第2スケールD11Bを有する。第2スケールD11Bは、第2測定軸D102Bの一端部(反負荷)側に固定される。第2測定軸D102Bの一端部は、動力伝達装置DRGに接続される端部とは反対側である。第2スケールD11Bは、第1スケールD11Aよりも駆動部D101から離れて配置される。
第1スケールD11A及び第2スケールD11Bは、円盤状の部材であり、+Z側の上面及び-Z側の下面がXY平面に平行な板状のものが用いられる。第1スケールD11Aは、第2スケールD11Bより外径が大きいが、これに限定されず、双方が同一の外径であってもよいし、第2スケールD11Bが第1スケールD11Aより外径が大きくてもよい。第1スケールD11Aは、第1測定軸D102Aの一端部に取り付けられ(固定され)、第1測定軸D102Aに対して垂直(XY平面に平行)またはほぼ垂直に配置される。
また、第1スケールD11Aの中心は、第1測定軸D102Aの回転の中心軸AXを通るように配置される。
第2スケールD11Bは、第2測定軸D102Bの一端部に取り付けられ(固定され)、第2測定軸D102Bに対して垂直(XY平面に平行)またはほぼ垂直に配置される。また、第2スケールD11Bの中心は、第1スケールD11Aと同様に、中心軸AXを通るように配置される。第1スケールD11A及び第2スケールD11Bの素材は任意であり、例えば、金属、樹脂、ガラス等により形成される。
本実施形態において、第2測定軸D102Bは、第1測定軸D102Aよりも軸の外径が小さく、かつ長さが長いため、第1測定軸D102Aの一端部の振れ量と、第2測定軸D102Bの一端部の振れ量とが互いに異なる。すなわち、第1スケールD11Aと第2スケールD11Bとの回転軸AXに直交する平面における変位量は異なっている。本実施形態において、回転軸AXに直交する平面内における第2スケールD11Bの変位量は、第1スケールD11Aの変位量よりも大きい。
第1スケールD11Aは、第1スケールD11Aの回転方向(第1方向)に沿って配列された第1パターンD12Aを備えている。第1パターンD12Aは、第1スケールD11Aの上面に円環状(リング状、第1方向)に設けられる。第1パターンD12Aの中心は、第1スケールD11Aの中心にほぼ一致する。第1パターンD12Aは、同心円状に形成されるインクリメンタルパターン及びアブソリュートパターンの少なくとも一方を含む。第1パターンD12Aは、光反射部又は光通過部を有する。第1パターンD12Aは、光反射パターンであるが、これに限定するものではなく、光透過パターンであってもよい。
第2スケールD11Bは、第2スケールD11Bの回転方向(第2方向)に沿って配列された第2パターンD12Bを備えている。第2パターンD12Bは、第2スケールD11Bの上面に円環状(リング状、第2方向)に設けられる。第1スケールD11Aの回転方向と、第2スケールD11Bの回転方向とは同一であってもよいし、異なってもよい。第2パターンD12Bの中心は、第2スケールD11Bの中心にほぼ一致する。第2パターンD12Bは、同心円状に形成されるインクリメンタルパターン及びアブソリュートパターンの少なくとも一方を含む。第2パターンD12Bは、光反射部又は光通過部を有する。第2パターンD12Bは、光反射パターンであるが、これに限定するものではなく、光透過パターンであってもよい。第1パターンD12Aと第2パターンD12Bとは、同一であってもよいし、異なってもよい。
第1取得部D20Aは、第1パターンD12Aに対して光を照射する光照射部と、第1パターンD12Aに照射されて反射した光を検出する受光部と、を有している。受光部の受光面は、第1スケールD11Aのうち第1パターンD12Aが形成された面に対向して配置される。第1取得部D20Aは、第1パターンD12Aの情報を取得する。第2取得部D20Bは、第2パターンD12Bに対して光を照射する光照射部と、第2パターンD12Bに照射されて反射した光を検出する受光部と、を有している。受光部の受光面は、第2スケールD11Bのうち第2パターンD12Bが形成された面に対向して配置される。第2取得部D20Bは、第2パターンD12Bの情報を取得する。
上記した光照射部は、発光ダイオード(LED)等の固体光源を含む。光照射部は、発光ダイオード以外の固体光源(例、レーザダイオード)を含んでもよいし、ランプ光源を含んでもよい。上記した受光部としては、光電素子等が用いられる。受光部によって読み取られた光は、電気信号として有線または無線により不図示の制御装置に送信される。第1取得部D20Aと第2取得部D20Bとは同一の構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。また、第1取得部D20A及び第2取得部D20Bは、第1パターンD12A及び第2パターンD12Bを検出する検出部であってもよい。
ケースD30は、第1スケールD11A、第1取得部D20A、第2スケールD11B、及び第2取得部D20B、第1測定軸D102Aの一端部、第2測定軸D102Bの一端部を収容する。ケースD30は、本体部D103に取り付けられる。ケースD30は、円筒部D31及び蓋部D32を有している。円筒部D31は、ボルト等の不図示の固定部材により、本体部D103の+Z側の面に固定されている。円筒部D31は、第1スケールD11A及び第2スケールD11Bの周囲を囲んで配置される。円筒部D31は、中心が中心軸AXと一致するように配置される。蓋部D32は、円筒部D31の+Z側の端面に配置される。蓋部D32は、不図示の固定部材により、円筒部D31に固定されるが、円筒部D31と一体に形成されたものでもよい。蓋部D32は、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bと対向するように配置される。
円筒部D31の内周面に沿うように、円筒状の支持部材D33が配置される。支持部材D33を複数の棒状部材で形成してもよい。支持部材D33は、本体部D103の+Z側の面に接して配置される。支持部材D33の+Z側の面には、第1基板D41Aが取り付けられる。第1基板D41Aは、円筒部D31の内周面に接する円盤状の部材である。第1基板D41Aは、支持部材D33に固定され、回転軸AX周りの回転、及び回転軸AXに直交する平面内における移動が規制されている。第1基板D41Aの中央部分には、中心軸AXの軸線方向に貫通された貫通部D41Aaが設けられており、この貫通部D41Aaを第2測定軸D102Bが貫通している。第1基板D41Aは、貫通部D41Aaにより第2測定軸D102Bの回転を許容する。
第1基板D41Aの-Z側の面には、第1取得部D20Aが取り付けられる。第1基板D41Aは、第1取得部D20Aに電気的に接続される回路を有してもよい。第1基板D41Aは、第1スケールD11Aに対して所定間隔をあけて平行またはほぼ平行に配置される。第1基板D41Aは、支持部材D33で支持されることにより第1スケールD11Aとの間隔を一定に維持する。これにより、第1取得部D20Aは、第1パターンD12Aに対する距離を一定に維持することができる。
円筒部D31の内周面に沿うように、第1基板D41Aの周縁部かつ+Z側の面に、円筒状の支持部材D34が配置される。支持部材D34を複数の棒状部材で形成してもよい。支持部材D34の支持面(+Z側の面であり、回転軸AXに直交する平面)には、第2基板D41Bが支持面の面内で移動(摺動)可能に載置される。第2基板D41Bは、支持部材D34に固定されない。第2基板D41Bは、円筒部D31の内径より小さい外径を持つ円盤状の部材である。第2基板D41Bの-Z側の面には、第2取得部D20Bが取り付けられる。第2基板D41Bは、第2取得部D20Bに電気的に接続される回路を有してもよい。第2基板D41Bは、第2スケールD11Bに対して所定間隔をあけて平行またはほぼ平行に配置される。第2基板D41Bの中央部分には、中心軸AXの軸線方向に貫通された貫通部D41Baが設けられており、この貫通部D41Baを第2測定軸D102Bの小径軸が貫通している。
第2基板D41Bの+Z側の面には、軸受D43が取り付けられる。軸受D43は、第2測定軸D102Bを回転可能に保持する。第2基板D41Bは、貫通部D41Ba及び軸受D43により、第2測定軸D102の回転を許容している。また、第2基板D41Bは、支持部材D34の支持面に載置されることにより第2スケールD11Bとの間隔を一定に維持する。これにより、第2取得部D20Bは、第2パターンD12Bに対する距離を一定に維持することができる。
支持部D40は、第2基板D41Bと接続部D42とを含んで構成される。接続部D42は、基板側ハブD44と、ケース側ハブD45と、スライダD46と、を有している。これら基板側ハブD44、ケース側ハブD45、及びスライダD46は、オルダムカップリングD47を構成する。
オルダムカップリングD47は、ケースD30と第2基板D41Bとを接続する。オルダムカップリングD47は、第2測定軸D102Bの軸方向と直交する面内において、直交する2方向(第2スケールD11B又は第2基板D41Bの径方向、第2スケールD11B又は第2基板D41Bの接線方向)に互いに移動可能なスライダD46を有している。図11(B)は、接続部D42を-X方向に見たときの一例を示している。図10及び図11(B)に示すように、基板側ハブD44は、第2基板D41Bの+Z側の上面に固定されている。基板側ハブD44は、Y方向(第2スケールD11B又は第2基板D41Bの径方向)に延びる凸部を備える。ケース側ハブD45は、蓋部D32の-Z側の面に固定されている。ケース側ハブD45は、X方向(第2スケールD11B又は第2基板D41Bの接線方向)に延びる凸部を備える。
スライダD46は、Z方向において基板側ハブD44とケース側ハブD45との間に配置される。スライダD46は、-Z側の面に基板側凹部D46aを有している。基板側凹部D46aは、Y方向に沿って溝状に形成されている。基板側凹部D46aには、基板側ハブD44の凸部が嵌め込まれる。スライダD46は、基板側凹部D46aに基板側ハブD44の凸部が嵌め込まれた状態で、基板側ハブD44に対してY方向に相対的に移動可能であり、また、基板側ハブD44に対してX方向への相対的な移動が規制される。
スライダD46は、+Z側の面にケース側凹部D46bを有している。ケース側凹部D46bは、X方向に沿って溝状に形成されている。ケース側凹部D46bには、ケース側ハブD45の凸部が嵌め込まれる。スライダD46は、ケース側凹部D46bにケース側ハブD45の凸部が嵌め込まれた状態で、ケース側ハブD45に対してX方向に相対的に移動可能であり、また、ケース側ハブD45に対してY方向への相対的な移動が規制される。
第2基板D41Bは、第2測定軸D102Bが回転した場合でも、オルダムカップリングD47及び軸受D43により、第2基板D41自体の回転が抑制される。すなわち、第2基板D41Bは、ケースD30に対して、第2スケールD11Bの回転方向とは異なる方向、例えば第2スケールD11Bの径方向及び接線方向の少なくとも一方に移動し、かつ、第2スケールD11Bの回転方向への移動が抑制されている。
このように、スライダD46は、基板側ハブD44とケース側ハブD45とにそれぞれ連結されるため、第2基板D41Bは、X方向またはY方向に移動可能であるが、中心軸AXを軸とする回転方向への移動は規制される。一方、第2基板D41Bは、支持部材D34に摺動可能に載置され、かつ軸受43によって第2測定軸D102Bを回転可能に支持されているため、第2測定軸D102Bの移動に追従する。
したがって、第2基板D41Bは、オルダムカップリングD47から一定の(回転方向の)規制を受けつつ、第2測定軸D102Bの移動に応じて移動することになる。第2基板D41Bに固定されている第2取得部D20Bも、第2基板D41Bと同様に、オルダムカップリングD47からの規制を受けつつ、第2測定軸D102Bの移動に応じて移動する。
第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、この第2測定軸D102Bの移動に伴って第2基板D41Bが支持部D34上をXY面に沿って移動する。なお、第2測定軸D102Bの偏心移動は、中心軸AXと直交する平面に沿った方向に第2測定軸D102Bの一端部が移動することをいう。第2基板D41Bが第2測定軸D102BとともにX方向に移動する場合、基板側ハブD44及びスライダD46がケース側ハブD45に対してX方向に移動する。また、第2基板D41Bが第2測定軸D102Bと一体でY方向に移動する場合、基板側ハブD44がスライダD46(及びケース側ハブD45)に対してY方向に移動する。このように、接続部D42は、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2取得部D20BのX方向及びY方向への移動を許容し、第2取得部D20Bが中心軸AXまわりに回転するのを規制するように、第2取得部D20Bを支持する。
したがって、第2取得部D20Bは、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2基板D41Bとともに第2測定軸D102Bと一体になってX方向及びY方向に移動する。また、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2スケールD11Bは第2測定軸D102Bとともに第2測定軸D102Bと同一方向に移動する。これにより、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2取得部D20Bは、第2スケールD11Bに追従してX方向及びY方向に移動する。このように、支持部D40は、第2測定軸D102Bの移動に追従して移動することにより、第2取得部D20Bと第2スケールD11Bの第2パターンD12Bとを位置合わせする。
次に、本実施形態に係るエンコーダ装置D100において、第2測定軸D102Bの偏心による検出誤差を低減する原理を説明する。図12は、偏心による検出誤差が生じる原理を説明する図である。まず、図12(A)には、第2取得部D20Bが第2測定軸D102Bの偏心移動に追従しない場合を示す。図12(A)に示すように、第2測定軸D102Bは、中心軸AXがXY座標平面の位置J1(r,0)に配置され、回転時には、中心軸AXが原点(0,0)を中心とした円を描くように偏心移動するものとする。この場合において、第2取得部D20Bは、第2パターンD12BのうちX軸に重なる位置P1に配置された第2パターンD12Baからの反射光を検出するとする。
この状態から、第2測定軸D102Bが図中の反時計回りに角度θ回転する場合、中心軸AXが位置J2(rcosθ,rsinθ)に偏心移動する。仮に、中心軸AXがJ1に位置したまま第2測定軸D102Bが回転した場合には、位置P1に対して時計回りに角度θ離れた位置Q1の第2パターンD12Bbが反時計回りに移動し、位置P1に配置される。この場合、第2取得部D20Bは、位置P1に配置される当該第2パターンD12Bbからの反射光を検出する。
しかしながら、偏心によって第2測定軸D102Bの中心軸AXが位置J1から位置J2に移動する場合、第2パターンD12BbがX軸から+Y側にずれた位置Q2に配置される。このとき、第2取得部D20BはX軸上に配置されたままであるため、第2パターンD12BのうちX軸に重なる位置Q3には、第2パターンD12Bcが配置される。したがって、第2取得部D20Bは、第2パターンD12Bcからの反射光を検出する。第2パターンD12Bbの位置Q2に対して、第2パターンD12Bcの位置Q3は、中心軸AXを中心として時計回りに角度βずれた位置である。よって、第2取得部D20Bでは、角度βに相当する検出誤差が生じる。
ここで、位置Q3の座標は、中心軸AXから第2パターンD12Baまでの半径をRとすると、
(rcosθ+Rcos(-β),rsinθ+Rsin(-β))
である。
(rcosθ+Rcos(-β),rsinθ+Rsin(-β))
である。
位置Q3はX軸に重なる位置であるため、Y座標が0である。よって、
rsinθ+Rsin(-β)=0 であり、これより角度βは、
β=sin-1((rsinθ)/R) である。
rsinθ+Rsin(-β)=0 であり、これより角度βは、
β=sin-1((rsinθ)/R) である。
これに対して、第8実施形態に係るエンコーダ装置D100は、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2取得部D20Bが第2スケールD11B及び第2測定軸D102BとともにX方向及びY方向に移動する。このため、図12(B)に示すように、偏心によって第2測定軸D102Bの中心軸AXが位置J1から位置J2に移動した場合、第2取得部D20Bが中心軸AXの移動方向と同一方向に追従して移動する。これにより、第2取得部D20Bと第2パターンD12Bとの相対位置が変化することが抑制される。この場合、第2取得部D20Bは、X軸上から移動して、位置Q2に配置される第2パターンD12Bbからの反射光を検出する。
以上のように、第8実施形態に係るエンコーダ装置D100は、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置D100は、第2取得部D20Bが第2測定軸D102Bの中心軸AXに交差する方向(X方向、Y方向)に第2スケールD11B及び第2測定軸D102Bとともに移動可能である。このため、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合であっても、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bと第2取得部D20Bとの相対的な位置関係がずれることを抑制でき、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を誤差なく取得することができる。
なお、本実施形態において、オルダムカップリングD47は上記した構成に限定されない。例えば、第2基板D41Bが中心軸AXまわりに回転するのを規制しつつ、X方向及びY方向に移動可能とする任意の構成を適用することができる。また、オルダムカップリングD47において、スライダD46が基板側ハブD44及びケース側ハブD45に対してX方向及びY方向にそれぞれ移動可能であることに限定されず、XY平面において直交する二方向に移動可能に設定されたものであれば適用可能である。また、第2基板D41Bは、円盤状の部材が用いられることに限定されず、矩形状のものが使用されてもよい。
本実施形態では、第2基板D41Bが支持部材D34の支持面を摺動しているが、これに限定されない。例えば、第2基板D41Bと支持部材D34の支持面との間に、ローラまたはフリーボール等を配置して両者間の摩擦を低減してもよい。また、第2基板D41Bと支持部材D34とが接する面に、摩擦を軽減するための構成や処理(例えば、フッ素樹脂等のコート)をしてもよい。
また、本実施形態において、オルダムカップリングD47に代えて、複数の平行ばねを組み合わせた構成を支持部D40として適用してもよい。複数の平行ばねは、基板側平行ばねと、ケース側平行ばねとを含む。基板側平行ばねは、Y方向の剛性が高く、Y方向に弾性変形をしない、またはY方向にほとんど弾性変形しないものであり、X方向に弾性変形可能である。また、ケース側平行ばねは、X方向の剛性が高く、X方向に弾性変形をしない、またはX方向にほとんど弾性変形しないものであり、Y方向に弾性変形可能である。
複数の平行ばねを支持部D40として用いることにより、第2基板D41Bが移動した後、平行ばねの復元力によって第2基板D41Bを元の位置に戻すことが可能である。
本実施形態において、第2測定軸D102Bは、第1測定軸D102Aよりも軸の外径が小さく、かつ長さが長いため、第2測定軸D102Bの一端部に振れが発生し、回転情報の検出精度が低下することがあるが、本実施形態では、回転情報の検出精度の低下を抑制することが可能である。
[第9実施形態]
図13は、第9実施形態に係るエンコーダ装置D200の一例を示す図である。図14は、エンコーダ装置D200を-Z方向に見たときの平面図である。図13及び図14に示すように、エンコーダ装置D200は、支持部D240を備えている。第9実施形態では、支持部D240の構成が第8実施形態と異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図13は、第9実施形態に係るエンコーダ装置D200の一例を示す図である。図14は、エンコーダ装置D200を-Z方向に見たときの平面図である。図13及び図14に示すように、エンコーダ装置D200は、支持部D240を備えている。第9実施形態では、支持部D240の構成が第8実施形態と異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部D240は、第2基板D241Bと、接続部D42と、ガイド部D243と、を有している。第2基板D241Bは、第2スケールD11Bより外径の寸法が大きな円盤状に形成される。第2基板D241Bは、第2測定軸D102Bの+Z側に離間して、中心位置が中心軸AXに一致またはほぼ一致するように配置される。第2基板D241Bは、第2スケールD11Bに対してZ方向に所定間隔をあけて配置される。第2基板D241Bは、第2スケールD11Bと平行またはほぼ平行に配置される。第2基板D241Bの-Z側の面には、第2取得部D20Bが取り付けられる。第2基板D241Bは、第2取得部D20Bに電気的に接続される回路を有してもよい。接続部D42は、基板側ハブD44が第2基板D241Bの+Z側の面に固定されている。接続部D42の他の構成については、第8実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
ガイド部D243は、円筒状に形成される。ガイド部D243は、第2基板D241Bの外縁かつ-Z側の面に固定されており、第2基板D241Bと一体に回転する。第2基板D241Bは、第2スケールD11Bの外周を囲んで配置された筒状のガイド部D243を保持する。ガイド部D243の内周面は、第2スケールD11Bの外縁に摺動可能に当接している。第2基板D241B及びガイド部D243は、第2スケールD11Bが回転する場合でも接続部D42に保持されており回転しない。なお、ガイド部D243と第2スケールD11Bとの間に摩擦が生じるので、ガイド部D243の内周面のうち第2スケールD11Bとの当接部分は、摩擦を軽減するための構成や処理等が施されていてもよい。ガイド部D243は、第2スケールD11Bの外縁かつ+Z側の面に当接する段部D243aを有している。この段部D243aにより、第2基板D241Bと第2スケールD11Bとの間隔が維持される。
上記のように構成されたエンコーダ装置D200は、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2測定軸D102Bと一体で第2スケールD11Bが移動する。この第2スケールD11Bの移動により、ガイド部D243及び第2基板D241Bが一体となって第2第2スケールD11BとともにX方向及びY方向に移動する。このため、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合でも、この移動に追従して第2取得部D20Bが同一方向に移動する。これにより、第2取得部D20Bは、第2測定軸D102Bが偏心移動した場合に、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bに対して位置合わせされた状態が維持される。すなわち、第2取得部D20Bと第2パターンD12Bとの位置ずれが生じるのを抑制される。
以上のように、第9実施形態に係るエンコーダ装置D200は、第8実施形態と同様に第1測定軸D102Bの回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置D200は、第2取得部D20Bが第2測定軸D102Bの中心軸AXに交差する方向(X方向、Y方向)に第2スケールD11B及び第2測定軸D102Bとともに移動可能である。このため、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合であっても、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bと第2取得部D20Bとの相対的な位置関係がずれることを抑制でき、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を誤差なく取得することができる。
なお、本実施形態では、ガイド部D243と第2スケールD11Bとを摺動するようにしているがこれに限定されない。例えば、ガイド部D243と第2スケールD11Bとの間にローラまたはフリーボール等を配置して両者間の摩擦を低減してもよい。
[第10実施形態]
図15は、第10実施形態に係るエンコーダ装置D300の一例を示す図である。図15は、エンコーダ装置D300を-Z方向に見たときの平面図である。図15に示すように、エンコーダ装置D300は、ガイド部D343を備えている。第10実施形態では、ガイド部D343の構成が第9実施形態とは異なり、他の構成については第9実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図15は、第10実施形態に係るエンコーダ装置D300の一例を示す図である。図15は、エンコーダ装置D300を-Z方向に見たときの平面図である。図15に示すように、エンコーダ装置D300は、ガイド部D343を備えている。第10実施形態では、ガイド部D343の構成が第9実施形態とは異なり、他の構成については第9実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
ガイド部D343は、円筒状に形成される。ガイド部D343は、第2基板D241B(図14等参照)の外縁かつ-Z側の面に固定されており、第2基板D241Bと一体に回転する。また、ガイド部D343の内周面には、径方向の内側に突出して第2スケールD11Bの外縁に当接する複数の突出部D343aが設けられている。なお、他の構成は、上記した第9実施形態のガイド部D243と同様である。複数の突出部D343aは、中心軸AXの軸線周り方向に所定の間隔で複数設けられている。本実施形態では、突出部D343aが中心軸AXの軸線周りの方向に等間隔で3つ設けられた構成を例に挙げているが、これに限定するものではなく、4つ以上設けられてもよく、また、中心軸AXまわりに不等間隔に設けられてもよい。
上記のように構成されたエンコーダ装置D300は、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合、第2測定軸D102Bと一体で第2スケールD11Bが移動する。この第2スケールD11Bの移動により、ガイド部D343と第2基板D241Bとが一体となってX方向及びY方向に移動する。このため、第2測定軸D102Bが偏心移動する場合でも、この移動に追従して第2取得部D20Bが同一方向に移動する。これにより、第2取得部D20Bは、第2測定軸D102Bが偏心移動した場合に、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bに対して位置合わせされた状態が維持される。すなわち、第2取得部D20Bと第2パターンD12Bとの位置ずれが生じるのを抑制される。
以上のように、第10実施形態に係るエンコーダ装置D300は、第9実施形態と同様に、第2測定軸D102Bの回転情報を精度よく取得可能である。また、エンコーダ装置D300は、第2スケールD11Bとガイド部D343との間が突出部D343aによって部分的に当接されている。このため、第2スケールD11Bの外縁全体がガイド部D343に当接する場合に比べて、第2スケールD11Bとガイド部D343との間の摩擦が低減される。
なお、本実施形態では、突出部D343aと第2スケールD11Bとが摺動しているが、これに限定されない。突出部D343aの先端部分にローラまたはフリーボール等を配置して両者間の摩擦を低減してもよい。また、突出部D343aは、Z方向から見たときに円弧状に形成されるがこれに限定されない。突出部D343aは、Z方向から見て三角形状に形成されてもよい。
[第11実施形態]
図16は、第11実施形態に係るエンコーダ装置D400の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図17は、エンコーダ装置D400を-Z方向に見たときの平面図である。図16及び図17に示すように、エンコーダ装置D400は、支持部D440を備えている。第11実施形態では、支持部D440の構成が第8実施形態とは異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図16は、第11実施形態に係るエンコーダ装置D400の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図17は、エンコーダ装置D400を-Z方向に見たときの平面図である。図16及び図17に示すように、エンコーダ装置D400は、支持部D440を備えている。第11実施形態では、支持部D440の構成が第8実施形態とは異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持部D440は、複数の駆動素子D441Bと、素子支持部D442と、を有している。駆動素子D441Bは、それぞれ第2取得部D20Bに取り付けられる。駆動素子D441Bとしては、圧電素子等が用いられる。複数の駆動素子D441Bは、第2取得部D20BをX方向、Y方向、Z方向、X方向を軸とする回転方向、Y方向を軸とする回転方向、及びZ方向を軸とする回転方向に移動させることができるように配置される。駆動素子D441Bのそれぞれは、制御部D450によって駆動量または駆動タイミング等が制御される。駆動素子D441Bは、素子支持部D442を介してケースD30の円筒部D31あるいは蓋部D32に支持される。
なお、図16に示すように、エンコーダ装置D400は、第2測定軸D102Bの偏心移動、傾斜、Z方向への移動の少なくとも一つを検出して検出結果を制御部650に出力するセンサD451を備えている。センサD451は、第2測定軸D102Dに代えて第2スケールD11Bの一部を検出してもよい。
制御部D450は、センサD451の検出結果に基づいて駆動素子D441Bを駆動し、第2取得部D20Bを移動させて第2スケールD11Bの第2パターンD12Bと第2取得部D20Bとの相対位置が変動しないように制御する。なお、センサD451を配置するか否かは任意である。センサD451がない場合、制御部D450は、不図示の記憶部に記憶された制御内容に基づいて各駆動素子D441Bを駆動してもよい。また、制御部D450は、第2取得部D20Bにおける検出結果に基づいて、第2パターンD12Bのうちインクリメンタルパターンとアブソリュートパターンとの位相差から第2測定軸D102Bの偏心移動等を算出し、この算出結果を用いて各駆動素子D441Bを駆動してもよい。
以上のように、第11実施形態に係るエンコーダ装置D400は、回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置D400は、駆動素子D441B及び制御部D450により、第2取得部D20Bを第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の移動に追従させることができる。このため、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bと第2取得部D20Bとの相対的な位置関係がずれることを抑制し、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を誤差なく取得することができる。
[第12実施形態]
図18は、第12実施形態に係るエンコーダ装置D500の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図18に示すように、エンコーダ装置D500は、支持板D560と、軸受D561と、を備えている。第12実施形態では、支持板D560及び軸受D561を備える構成が第8実施形態とは異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図18は、第12実施形態に係るエンコーダ装置D500の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図18に示すように、エンコーダ装置D500は、支持板D560と、軸受D561と、を備えている。第12実施形態では、支持板D560及び軸受D561を備える構成が第8実施形態とは異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
支持板D560は、円盤状または矩形状の板状の部材であり、第1基板D41Aの+Z側の面に設けられた支持部材D35の+Z側の面に取り付けられる。支持部材D35は、円筒部D31の内周面に沿うように、円筒状又は複数の棒状の部材が用いられる。支持板D560は、支持部D35により第1基板D41Aに対して一定間隔が維持される。また、支持板D560は、第1基板D41Aに平行に配置される。支持板D560は、ケースD30に対してXY平面に沿った移動(例えば、X方向、Y方向への移動)が規制されている。また、支持板D560は、回転軸AXの軸周りの回転も規制されている。支持板D560の+Z側の面には支持部材D34が載置され、この支持部材D34の+Z側の面に第2基板D41Bが載置される点は、第8実施形態と同様である。
軸受D561は、支持板D560の中央部分において、第2回転軸D102Bとの間に配置される。軸受D561は、支持板D560に取り付けられる。軸受D561は、ボールベアリングが用いられるが、他の形態の軸受が用いられてもよい。第2回転軸D102Bは、軸受D561により回転可能に支持される。さらに、支持板D560がXY平面に沿った移動を規制されているので、軸受D561もXY平面に沿った移動が規制される。これにより、第2回転軸D102B(第2スケールD11B)の振れを抑制することができる。
以上のように、第12実施形態に係るエンコーダ装置D500は、軸受D561により第2回転軸D102B(第2スケールD11B)の振れを抑制することに加えて、第2回転軸D102Bが振れたとしても第2回転軸D102Bの回転情報を精度よく取得可能である。エンコーダ装置D500は、第8実施形態と同様に、第2取得部D20Bを第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の移動に追従させることができる。このため、第2スケールD11Bの第2パターンD12Bと第2取得部D20Bとの相対的な位置関係がずれることを抑制し、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を誤差なく取得することができる。
[第13実施形態]
図19は、第13実施形態に係るエンコーダ装置D600の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図19に示すように、エンコーダ装置D600は、磁気パターンD612Bと、第2取得部D620Bと、を備えている。第13実施形態では、磁気パターンD612B及び第2取得部D620Bを備える構成が第8実施形態とは異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図19は、第13実施形態に係るエンコーダ装置D600の一例を示す図であり、XZ平面に平行な平面による断面図である。図19に示すように、エンコーダ装置D600は、磁気パターンD612Bと、第2取得部D620Bと、を備えている。第13実施形態では、磁気パターンD612B及び第2取得部D620Bを備える構成が第8実施形態とは異なり、他の構成については第8実施形態と同様である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
磁気パターンD612Bは、第2スケールD11Bに設けられ、2個以上の複数の磁石によって構成されている。磁気パターンD612Bは、第2スケールD11Bの上面において、中心軸AXを囲むように、複数の磁石がN極とS極とを+Z方向に向けて交互に並べて配列される。第2取得部D620Bは、磁気パターンD612Bの一部の+Z側に、磁気パターンD612Bに対して間隔を空けて配置される。第2取得部D620Bは、第2基板D41Bの-Z側の面に取り付けられている。第2取得部D620Bは、磁界の向きの変化を検出可能な磁気センサ等が用いられる。
第2スケールD11Bが回転すると、第2スケールD11とともに磁気パターンD612Bも回転方向に移動する。磁気パターンD612Bの移動により、複数の磁石によるN極とS極とが交互に第2取得部D620Bに対向する。これにより、第2取得部D620Bで受ける磁界の向きが変化し、第2取得部D620Bは、この変化を検出することにより第2スケールD11B(第2回転軸D102B)の回転情報を取得する。なお、第2回転軸D102B(第2スケールD11B)の振れが生じた場合、第2回転軸D102Bの振れに第2取得部D620Bを追従させる点は、第1実施形態と同様である。
以上のように、第13実施形態に係るエンコーダ装置D600は、磁気パターンD612B及び第2取得部D620Bを備える構成であっても、第8実施形態と同様に、第2取得部D620Bを第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の移動に追従させることができる。このため、第2スケールD11Bの磁気パターンD612Bと第2取得部D620Bとの相対的な位置関係がずれることを抑制し、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を誤差なく取得することができる。
なお、第13実施形態では、第2スケールD11Bに磁気パターンD612Bが設けられ、第2取得部D620Bとして磁気センサが用いられ、第1スケールD11Aに光学式の第1パターンD12Aが設けられ、光学式の第1取得部D620Aが用いられる。このような図19の構成に限定されない。例えば、第1スケールD11Aの第1パターンD12Aとして磁気パターンが設けられ、第1取得部D620Aとして磁気センサが用いられ、第2スケールD11Bに光学式の第2パターンD12Bが設けられ、光学式の第2取得部D620Bが用いられてもよい。また、第1スケールD11A及び第2スケールD11Bの双方に磁気パターンが設けられ、第1取得部D620A及び第2取得部D620Bの双方で磁気センサが用いられてもよい。
[駆動装置]
次に、駆動装置について説明する。図20は、駆動装置MTRの一例を示す図である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。この駆動装置MTRは、電動モータを含むモータ装置である。駆動装置MTRは、回転軸102と、回転軸102を回転駆動する本体部(駆動部)BDと、回転軸102の回転情報を検出するエンコーダ装置ECと、本体部BDを制御する制御部MCと、を備える。
次に、駆動装置について説明する。図20は、駆動装置MTRの一例を示す図である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。この駆動装置MTRは、電動モータを含むモータ装置である。駆動装置MTRは、回転軸102と、回転軸102を回転駆動する本体部(駆動部)BDと、回転軸102の回転情報を検出するエンコーダ装置ECと、本体部BDを制御する制御部MCと、を備える。
回転軸102は、負荷側端部SFaと、反負荷側端部SFbとを有する。負荷側端部SFaは、減速機など他の動力伝達機構に接続される。反負荷側端部SFbには、スケール(図示せず)が固定される。エンコーダ装置ECは、上述した第1~第7実施形態で説明したエンコーダ装置である。
この駆動装置MTRは、エンコーダ装置ECの検出結果を使って、制御部MCが本体部BDを制御する。駆動装置MTRは、誤差が抑制された回転情報を用いて本体部BDを制御するので、回転軸102の回転位置を精度よく制御することができる。駆動装置MTRは、モータ装置に限定されず、油圧や空圧を利用して回転する軸部を有する他の駆動装置であってもよい。
次に、駆動装置の他の例について説明する。図21は、駆動装置MTRの他の例を示す図である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。この駆動装置MTRは、電動モータを含むモータ装置である。駆動装置MTRは、第1測定軸D102Aと、第2測定軸D102Bと、第1測定軸D102Aを回転駆動する本体部(駆動部)BDと、第1測定軸D102Aの回転情報及び第2測定軸D102Bの回転情報を検出するエンコーダ装置DECと、本体部BDを制御する制御部MCと、を備える。
第1測定軸D102A及び第2測定軸D102Bは、動力伝達装置DRGに接続され、第1測定軸D102Aの回転が動力伝達装置DRGを介して第2測定軸D102Bに伝達される。第2測定軸D102Bは、第1測定軸D102Aに対して等速回転又は減速回転する。第2測定軸D102Bは、負荷側端部(他端部)SFaと、反負荷側端部(一端部)SFbとを有する。上記した動力伝達装置DRGは、負荷側端部SFaに接続される。第2測定軸D102Bの反負荷側端部SFb及び第1測定軸D102Aの反負荷側端部(一端部)には、それぞれスケール(図示せず)が固定される。エンコーダ装置DECは、上述した実施形態で説明したエンコーダ装置D100~D600である。
この駆動装置MTRは、エンコーダ装置DECの検出結果を使って、制御部MCが本体部BDを制御する。駆動装置MTRは、誤差が抑制された回転情報を用いて本体部BDを制御するので、第1測定軸D102Aあるいは第2測定軸D102Bの回転位置を精度よく制御することができる。駆動装置MTRは、モータ装置に限定されず、油圧や空圧を利用して回転する軸部を有する他の駆動装置であってもよい。
[ステージ装置]
次に、ステージ装置について説明する。図22は、ステージ装置STGを示す図である。このステージ装置STGは、図20に示した駆動装置MTRの回転軸102のうち負荷側端部SFaに、回転テーブル(移動物体)TBを取り付けた構成である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
次に、ステージ装置について説明する。図22は、ステージ装置STGを示す図である。このステージ装置STGは、図20に示した駆動装置MTRの回転軸102のうち負荷側端部SFaに、回転テーブル(移動物体)TBを取り付けた構成である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
ステージ装置STGは、駆動装置MTRを駆動して回転軸102を回転させると、この回転が回転テーブルTBに伝達される。その際、エンコーダ装置ECは、回転軸102の回転情報(例、回転位置)等を検出する。従って、エンコーダ装置ECからの出力を用いることにより、回転テーブルTBの角度位置を検出することができる。なお、駆動装置MTRの負荷側端部SFaと回転テーブルTBとの間に減速機等が配置されてもよい。
このようにステージ装置STGは、エンコーダ装置ECが出力する回転情報において誤差が抑制されるので、回転テーブルTBの位置を精度よく制御することができる。なお、ステージ装置STGは、例えば、マシニングセンタ等の工作機械に備える回転テーブル等に適用できる。
次に、ステージ装置の他の例について説明する。図23は、ステージ装置STGの他の例を示す図である。このステージ装置STGは、図21に示した駆動装置MTRの第2測定軸D102Bのうち負荷側端部SFaに回転テーブル(移動物体)TBを取り付けた構成である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
ステージ装置STGは、駆動装置MTRを駆動して第2測定軸D102Bを回転させると、この回転が回転テーブルTBに伝達される。その際、エンコーダ装置DECは、第1測定軸D102Aあるいは第2測定軸D102Bの回転情報(例、回転位置)等を検出する。従って、エンコーダ装置DECからの出力を用いることにより、回転テーブルTBの角度位置を検出することができる。なお、駆動装置MTRの負荷側端部SFaと回転テーブルTBとの間にさらに減速機等が配置されてもよい。
このようにステージ装置STGは、エンコーダ装置DECが出力する回転情報において誤差が抑制されるので、回転テーブルTBの位置を精度よく制御することができる。なお、ステージ装置STGは、例えば、マシニングセンタ等の工作機械に備える回転テーブル等に適用できる。
[ロボット装置]
次に、ロボット装置について説明する。図24は、ロボット装置RBTを示す斜視図である。なお、図24には、ロボット装置RBTの一部(関節部分)を模式的に示した。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。このロボット装置RBTは、第1アームAR1と、第2アームAR2と、関節部JTとを有している。第1アームAR1は、関節部JTを介して、第2アームAR2と接続されている。
次に、ロボット装置について説明する。図24は、ロボット装置RBTを示す斜視図である。なお、図24には、ロボット装置RBTの一部(関節部分)を模式的に示した。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。このロボット装置RBTは、第1アームAR1と、第2アームAR2と、関節部JTとを有している。第1アームAR1は、関節部JTを介して、第2アームAR2と接続されている。
第1アームAR1は、腕部104、軸受104a、及び軸受104bを備えている。第2アームAR2は、腕部105および接続部105aを有する。接続部105aは、関節部JTにおいて、軸受104aと軸受104bの間に配置されている。接続部105aは、回転軸SF2と一体的に設けられている。回転軸SF2は、関節部JTにおいて、軸受104aと軸受104bの両方に挿入されている。回転軸SF2のうち軸受104bに挿入される側の端部は、軸受104bを貫通して減速機RG、DRGに接続されている。
減速機RG、DRGは、駆動装置MTRに接続されており、駆動装置MTRの回転を例えば100分の1等に減速して回転軸SF2(第2測定軸D102B)に伝達する。図24に図示しないが、駆動装置MTRの回転軸102(第1測定軸D102A)のうち負荷側端部は、減速機RG、DRGに接続されている。また、駆動装置MTRの回転軸102(第1測定軸D102A及び第2測定軸D102B)のうち反負荷側端部には、エンコーダ装置EC、DECのスケール(図示せず)が取り付けられている。
ロボット装置RBTは、駆動装置MTRを駆動して回転軸102(第1測定軸D102A)を回転させると、この回転が減速機RG、DRGを介して回転軸SF2(第2測定軸D102B及び回転軸SF2)に伝達される。回転軸SF2の回転により接続部105aが一体的に回転し、これにより第2アームAR2が、第1アームAR1に対して回転する。その際、エンコーダ装置EC、DECは、回転軸102(第1測定軸D102Aあるいは第2測定軸D102B)の回転情報(例、回転位置等)を検出する。従って、エンコーダ装置EC、DECからの出力を用いることにより、第2アームAR2の角度位置を検出することができる。
このようにロボット装置RBTは、エンコーダ装置EC、DECが誤差を抑制した回転情報を出力するので、第1アームAR1と第2アームAR2との相対位置を精度よく制御することができる。なお、ロボット装置RBTは、上記の構成に限定されず、駆動装置MTRは、関節を備える各種ロボット装置に適用できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。
また、上記した実施形態は、取得部20が1つであるがこれに限定されない。例えば、2つ以上の取得部20が配置されてもよい。この場合、各取得部20は同じ支持部40(基板41)等に支持されてもよく、また、別に形成された支持部(基板)に支持されてもよい。また、上記した実施形態は、第1取得部D20A及び第2取得部D20Bがそれぞれ1つであるがこれに限定されない。例えば、2つ以上の第1取得部D20A又は第2取得部D20Bが配置されてもよい。この場合、各第1取得部D20A又は各第2取得部D20Bは、それぞれ同じ第1基板D41A又は第2基板D41Bに支持されてもよく、また、別に形成された支持部(基板)に支持されてもよい。
また、上記した実施形態は、回転軸102に取り付けられた回転部10(スケール11)のパターン12を、ケース30に保持された取得部20により検出する構成を示しているが、これに限定されない。例えば、取得部20が回転部10のスケール11に固定され、パターン12が支持部40の基板41等に形成されたものでもよい。この場合であっても、回転軸102が移動するとパターン12も移動し、取得部20がパターン12の移動に追従することとなる。したがって、取得部20とパターン12との相対的な位置が変動しないので、回転軸102(回転部10のスケール11)の回転情報を誤差なく取得することができる。
また、上記した実施形態は、第1測定軸D102Aに取り付けられた第1スケールD11Aの第1パターンD12Aを、ケースD30に保持された第1取得部D20Aにより検出する構成を示しているが、これに限定されない。例えば、第1パターンD12Aを第1基板D41A等に形成し、第1取得部D20Aを第1スケールD11Aに固定したものでもよい。
同様に、第2測定軸D102Bに取り付けられた第2スケールD11Bの第2パターンD12Bを、ケースD30に保持された第2取得部D20Bにより検出する構成を示しているが、これに限定されない。例えば、第2基板D41Bに第2パターンD12Bを形成し、第2取得部D20Bを第2スケールD11Bに固定したものでもよい。この場合であっても、第2測定軸D102Bが移動すると第2取得部D20Bも移動し、第2パターンD12Bが第2取得部D20Bの移動に追従することとなる。したがって、第2取得部D20Bと第2パターンD12Bとの相対的な位置が変動しないので、第2測定軸D102B(第2スケールD11B)の回転情報を誤差なく取得することができる。
AX・・・中心軸、MTR・・・駆動装置、BD・・・本体部、EC、DEC、100、200、300、400、500、600、700、D100、D200、D300、D400、D500、D600・・・エンコーダ装置、RG、DRG・・・減速機(動力伝達機構)、STG・・・ステージ装置、RBT・・・ロボット装置、10・・・回転部、11・・・スケール、12・・・パターン、20・・・取得部、30、D30・・・ケース、40、340、440、540、640、D40、D240、D440・・・支持部、41、341、441、541・・・基板、42、D42・・・接続部、43、D43・・・軸受、46、D46・・・スライダ、47、D47・・・オルダムカップリング、50・・・シール部、101・・・駆動部、543・・・調心軸受、551・・・弾性部材、553・・・ギャップ用軸受、554・・・吸収部、D11A・・・第1スケール、D11B・・・第2スケール、D12A・・・第1パターン、D12B・・・第2パターン、D20A・・・第1取得部、D20B・・・第2取得部、D41A・・・第1基板、D41B・・・第2基板、D101・・・駆動部、D102A・・・第1測定軸、D102B・・・第2測定軸、D243、D343・・・ガイド部
Claims (39)
- 所定方向に配列されたパターンを有するスケールと、
前記パターンの情報を取得する取得部と、
前記所定方向とは異なる方向における前記スケール又は前記取得部の一方の移動に対し、前記スケール又は前記取得部の他方を前記異なる方向に移動可能に支持する支持部と、を備えるエンコーダ装置。 - 前記支持部は、前記スケール又は前記取得部の一方の移動に対し、前記スケール又は前記取得部の他方を前記異なる方向に追従させる、請求項1に記載のエンコーダ装置。
- 前記支持部は、前記スケール又は前記取得部の一方の移動に対し、前記スケール又は前記取得部の他方が前記所定方向に移動することを抑制する、請求項1又は請求項2に記載のエンコーダ装置。
- 前記スケールは、回転軸に取り付けられ、
前記異なる方向は、前記回転軸が偏心移動する方向、前記回転軸の軸方向に対して傾斜する方向、及び前記回転軸の軸方向の少なくとも一つを含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 前記回転軸の回転を許容し、かつ、前記取得部が取り付けられる基板と、
前記スケール及び前記基板を収容するケースとを有し、
前記支持部は、前記基板と前記ケースとを接続し、前記異なる方向に前記基板を移動させ、かつ前記第2方向への前記基板の移動を抑制する接続部とを備える、請求項4に記載のエンコーダ装置。 - 前記基板は、前記スケールに対して所定間隔をあけて平行に配置される、請求項5に記載のエンコーダ装置。
- 前記基板は、軸受を介して前記回転軸に保持される、請求項5又は請求項6に記載のエンコーダ装置。
- 前記基板は、前記スケールの外周を囲んで配置された筒状のガイド部の内側に保持される、請求項5又は請求項6に記載のエンコーダ装置。
- 前記基板は、前記ガイド部に対して、周方向に間隔をあけて複数個所で接触する、請求項8に記載のエンコーダ装置。
- 前記基板は、調心軸受を介して前記回転軸に保持され、
前記基板と前記回転部との間隔を維持すると共に、前記基板に対して前記スケールを回転可能に保持する保持部を有する、請求項5又は請求項6に記載のエンコーダ装置。 - 前記基板を前記スケールに押し付ける弾性部材を備える、請求項10に記載のエンコーダ装置。
- 前記接続部は、前記回転軸の軸方向と直交する面内において、直交する2方向に互いに移動可能なスライダを有するオルダムカップリングで形成される、請求項5から請求項11のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記接続部は、前記回転軸の軸方向と直交する方向に弾性変形可能な平行バネを含んで形成される、請求項5から請求項11のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記ケースと前記基板との間にシール部を備える、請求項5から請求項13のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記パターンは、所定方向に配列された光反射部又は光通過部が形成された光学パターンを有し、
前記取得部は、前記光学パターンによる反射光または通過光を検出する、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 前記パターンは、磁気パターンであり、
前記取得部は、前記磁気パターンによる磁場を検出する、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 第1測定軸に取り付けられ、第1方向に配列された第1パターンを有する第1スケールと、
前記第1パターンの情報を取得する第1取得部と、
動力伝達機構を介して前記第1測定軸に連結された第2測定軸に取り付けられ、第2方向に配列された第2パターンを有する第2スケールと、
前記第2パターンの情報を取得する第2取得部と、
前記第2方向とは異なる方向における前記第2スケール又は前記第2取得部の一方の移動に対し、前記第2スケール又は前記第2取得部の他方を前記異なる方向に移動可能に支持する支持部と、を備える、エンコーダ装置。 - 前記支持部は、前記第2スケール又は前記第2取得部の一方の移動に対し、前記第2スケール又は前記第2取得部の他方を前記異なる方向に追従させる、請求項17に記載のエンコーダ装置。
- 前記支持部は、前記第2スケール又は前記第2取得部の一方の移動に対し、前記第2スケール又は前記第2取得部の他方が前記第2方向に移動することを抑制する、請求項17又は請求項18に記載のエンコーダ装置。
- 前記第2測定軸は、中心軸を中心に回転し、
前記異なる方向は、前記第2測定軸が偏心移動する方向、前記第2測定軸の軸方向に対して傾斜する方向、及び前記第2測定軸の軸方向の少なくとも一つを含む、請求項17から請求項18のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 前記支持部は、前記第2測定軸の軸方向と直交する面内において、直交する2方向に互いに移動可能なスライダを有するオルダムカップリングを備える、請求項17から請求項20のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記第1測定軸は、中空軸で形成され、
前記第2測定軸は、前記第1測定軸内に回転可能に配置される、請求項17から請求項21のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 前記第2測定軸は、前記第1測定軸に対して等速回転または減速回転する、請求項22に記載のエンコーダ装置。
- 前記第1測定軸は、駆動装置に連結される回転可能な中空の入力軸であり、
前記第2測定軸は、前記動力伝達機構を介して前記入力軸に連結され、かつ前記入力軸内に回転可能に配置される出力軸であり、
前記動力伝達機構は、前記入力軸に対して前記出力軸を等速回転または減速回転する、請求項17から請求項21のいずれ1項に記載のエンコーダ装置。 - 前記第1スケールは、前記第1測定軸の一端部に取り付けられ、
前記第2スケールは、前記第2測定軸の一端部に取り付けられ、
前記第1測定軸の一端部の振れ量と前記第2測定軸の一端部の振れ量とが互いに異なる、請求項24に記載のエンコーダ装置。 - 前記第1測定軸は、前記第2測定軸よりも軸の太さが太い、請求項24又は請求項25に記載のエンコーダ装置。
- 前記第2測定軸の回転を許容し、かつ前記第1取得部が取り付けられる第1基板と、
前記第2測定軸の回転を許容し、かつ前記第2取得部が取り付けられる第2基板と、
前記第1測定軸の一端部、前記第2測定軸の一端部、前記第1スケール、前記第2スケール、前記第1基板及び前記第2基板を収容するケースとを有し、
前記支持部は、前記ケースと前記第2基板とを接続し、前記異なる方向に前記基板を移動させ、かつ前記第2方向への前記基板の移動を抑制する接続部とを備える、請求項25又は請求項26に記載のエンコーダ装置。 - 前記第2スケールは、前記駆動装置に関して前記第1スケールより離れて配置される、請求項27に記載のエンコーダ装置。
- 前記第2基板は、前記第2スケールに対して所定間隔をあけて平行に配置される、請求項27又は請求項28に記載のエンコーダ装置。
- 前記第2基板は、軸受を介して前記第2測定軸を回転可能に保持する、請求項27から請求項29のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記第2基板は、前記第2スケールの外周を囲んで配置された筒状のガイド部を保持する、請求項27から請求項29のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記ガイド部は、前記第2スケールに対して、周方向に間隔をあけて複数個所で接触する、請求項31に記載のエンコーダ装置。
- 前記接続部は、前記第2測定軸の軸方向と直交する面内において、直交する2方向に互いに移動可能なスライダを有するオルダムカップリングで形成される、請求項27から請求項32のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
- 前記第1パターンは、前記第1方向に配列された光反射部又は光通過部を有する第1光学パターンを有し、
前記第2パターンは、前記第2方向に配列された光反射部又は光通過部を有する第2光学パターンを有し、
前記第1取得部は、前記第1光学パターンによる反射光または通過光を検出し、
前記第2取得部は、前記第2光学パターンによる反射光または通過光を検出する、請求項17から請求項33のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 前記第1パターン及び前記第2パターンの少なくとも一方は、磁気パターンであり、
前記第1取得部及び前記第2取得部の少なくとも一方は、前記磁気パターンによる磁場を検出する、請求項17から請求項33のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。 - 駆動力を供給する駆動部と、
前記駆動部に接続される請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のエンコーダ装置と、を備える駆動装置。 - 請求項17から請求項35のいずれか1項に記載のエンコーダ装置と、
前記第1測定軸及び前記第2測定軸の少なくとも一方に駆動力を供給する駆動部と、を備える、駆動装置。 - 移動体と、
前記移動体を移動させる請求項36又は請求項37に記載の駆動装置と、を備える、ステージ装置。 - 請求項36又は請求項37に記載の駆動装置を備える、ロボット装置。
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