WO2016136747A1

WO2016136747A1 - 機械装置管理システム、機械装置の管理装置、機械装置を管理するサーバ、機械装置、および、機械装置の管理方法

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Publication number: WO2016136747A1
Application number: PCT/JP2016/055271
Authority: WO
Inventors: 裕一安治; 博司青山
Original assignee: 株式会社ハリーズ
Priority date: 2015-02-24
Filing date: 2016-02-23
Publication date: 2016-09-01
Also published as: CN107209513A; TW201643577A; EP3264209A1; KR20170121203A; JPWO2016136747A1; US20180046175A1; EP3264209A4; US20180321670A2

Abstract

　不具合の原因や対策のポイントとなるタイミングが、不具合が発生したことを伝える信号が出されたタイミングと一致しない場合であっても、不具合の原因や対策の検討が可能な機械装置管理システムを提供する。　機械装置管理システム１００は、ユーザが操作する操作画面６００を表示する操作画面表示装置２２０を有する機械装置２００と、操作画面６００を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置３２０と、機械装置２００とは異なる位置に配置され、記憶装置３２０に記憶された連続画像データ９０２に基づく画像が表示可能な表示装置４２０を含む管理装置４００と、連続画像データ９０２に基づく任意の時刻からの画像を表示装置４２０に送る制御装置３１０とを備えている。

Description

機械装置管理システム、機械装置の管理装置、機械装置を管理するサーバ、機械装置、および、機械装置の管理方法

　本発明は、機械装置で生じた不具合の原因究明や対策検討に資する機械操作データを記憶させておく機械装置管理システム、機械装置の管理装置、機械装置を管理するサーバ、機械装置、および、機械装置の管理方法に関する。

　従前より、離間した位置にある機械装置を診断する技術が開発されてきた（例えば、特許文献１）。特許文献１では、例えば何らかの不具合があって診断データの送信要求が出されたとき、診断データの送信要求があったタイミングにおける、機械装置内の全表示データを診断データとして送信する技術、および、同タイミングにおける全表示データではなく差分データのみを送信する技術が開示されている。

特開平５－１０８１４０号公報

　しかしながら、特許文献１に開示された技術では、診断データの送信要求があったタイミングの表示データのみが診断データとして用いられることから、不具合の原因や対策のポイントとなるタイミングが診断データの送信要求があったタイミングよりも前に発生していた場合、診断データからは不具合の原因や対策のポイントを見つけることができないという問題があった。

　本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、不具合の原因や対策のポイントとなるタイミングが、不具合が発生したことを伝える信号が出されたタイミングと一致しない場合であっても、不具合の原因や対策の検討が可能な機械装置管理システムなどを提供することにある。

　この発明のある局面に従うと、ユーザが操作する操作画面を表示する操作画面表示装置を有する機械装置と、操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置と、記憶装置に記憶された連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置を含む管理装置と、連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を表示装置に送る制御装置とを備える機械装置管理システムが提供される。

　好ましくは、機械操作データは、機械装置の稼働パラメータを更に含む。

　好ましくは、機械装置は、稼働パラメータを操作画面表示装置に表示させる機械側制御装置を有している。

　好ましくは、操作画面には、ユーザが選択可能な連絡キーが含まれており、機械側制御装置は、連絡キーの選択を受け付けて、操作画面表示装置に稼働パラメータを表示させる。

　好ましくは、連絡キーの選択を受け付けた機械側制御装置は、さらに、稼働パラメータを記憶装置に送信する。

　好ましくは、連絡キーの選択を受け付けた機械側制御装置は、連絡キーが選択されたことを知らせる連絡信号を管理装置に送信する。

　好ましくは、記憶装置には、連絡キーが選択される度に、連絡キーが選択されたことによって表示された稼働パラメータ、および、連絡キーが選択された前後時間における連続画像データである特定画像データを含むデータセットが記録され、管理装置は、記憶装置から任意のデータセットを受けて、データセットに含まれる稼働パラメータおよび特定画像データを表示装置に表示する。

　好ましくは、制御装置は、連絡キーが選択されたことによって記憶装置に記録されたデータセットの内容に類似する内容を含む他データセットを管理装置に送信する。

　好ましくは、管理装置は、機械装置における、稼働パラメータを変更する稼働パラメータ変更信号を機械装置に送信し、機械装置の機械側制御装置は、稼働パラメータ変更信号を受け付けた後、稼働パラメータ変更信号に基づいて機械装置の稼働パラメータを変更する。

　好ましくは、管理装置は、更に管理側制御装置を有しており、管理側制御装置は、連続画像データから静止画像データを取得し、静止画像データに基づく静止画像への書き込みを受け付けて書込済静止画像を生成した後、当該書込済静止画像を機械装置に送信する。

　本発明の他の局面に従うと、ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置から受け取った連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を表示する表示装置を備える、機械装置の管理装置が提供される。

　本発明の他の局面に従うと、ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置と、記憶装置に記憶された連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置に、連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を送信する制御装置とを備える、機械装置を管理するサーバが提供される。

　本発明の他の局面に従うと、ユーザが操作する操作画面を表示する操作画面表示装置を有しており、操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶装置に送信する機械装置において、連続画像データに基づいて任意の時刻からの画像が表示装置に表示される機械装置が提供される。

　本発明の他の局面に従うと、ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置から、連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を受けて画像を表示装置に表示させる機械装置の管理方法が提供される。

　本発明の他の局面に従うと、ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶装置に記憶させ、記憶装置に記憶された連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置に、連続画像データに基づく任意の時刻からの前記画像を送信する機械装置の管理方法が提供される。

　本発明の他の局面に従うと、ユーザが操作する操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶装置に送信する機械装置の管理方法において、連続画像データに基づいて任意の時刻からの画像が表示装置に表示される機械装置の管理方法が提供される。

　この発明によれば、不具合の原因や対策のポイントとなるタイミングが、不具合が発生したことを伝える信号が出されたタイミングと一致しない場合であっても、不具合の原因や対策の検討が可能な機械装置管理システムなどを提供できる。

本発明が適用された機械装置管理システム１００の構成の一例を示す概念図である。機械装置管理システム１００の構成の一例を示す図である。機械装置管理システム１００で用いられる各種データを示す図である。機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示される操作画面６００の一例を示す図である。機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示される操作画面６００の一例を示す図である。機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示される操作画面６００の一例を示す図である。機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示される操作画面６００の一例を示す図である。管理装置４００の表示装置４２０に表示される画面の一例を示す図である。管理装置４００の表示装置４２０に表示される画面の一例を示す図である。管理装置４００の表示装置４２０に表示される画面の一例を示す図である。機械装置２００による処理を説明する機能ブロック図である。サーバ３００による処理を説明する機能ブロック図である。管理装置４００による処理を説明する機能ブロック図である。機械装置２００による処理のフローチャートである。サーバ３００による処理のフローチャートである。管理装置４００による処理のフローチャートである。

（機械装置管理システム１００の構成）
　本発明が適用された機械装置管理システム１００は、図１に示すように、大略、機械装置２００と、サーバ３００と、管理装置４００と、ネットワーク装置５００とを備えている。

　機械装置２００は、この機械装置管理システム１００で管理される装置である。実施形態では、機械装置２００の一例として、スマートフォン等のガラス板の外周の研削加工および孔開け加工を行う加工装置が使用されている。機械装置２００としては、このような加工装置の他、コピー機や裁断機といった加工装置以外の機械も考えられる。以下の説明では、機械装置２００を操作する作業員を「ユーザ」といい、管理装置４００を操作する担当者を「管理者」という。

　機械装置２００は、図２に示すように、大略、機械側制御装置２１０と、操作画面表示装置２２０と、機械側入力装置２３０と、機械側記憶装置２４０と、機械側通信装置２５０と、加工部２６０とを備えている。

　機械側制御装置２１０は、機械側記憶装置２４０あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、後述する各種の処理を実行する装置である。本実施形態の場合、機械側制御装置２１０は、ネットワーク装置５００に接続された機械装置２００に内蔵されたＣＰＵである。

　操作画面表示装置２２０は、ユーザが機械装置２００を取り扱う際に必要となる操作画面６００を表示する。操作画面表示装置２２０としては、液晶や有機ディスプレイ等の各種モニタを使用することができる。

　機械側入力装置２３０は、ユーザが操作に必要な各種設定値（パラメータ）等の情報を機械装置２００に入力するために使用するものであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等が考えられる。本実施形態では、タッチパネルが使用されている。つまり、本実施形態では、操作画面表示装置２２０と機械側入力装置２３０とは互いに一体に形成されている。

　機械側記憶装置２４０は、機械側制御装置２１０を動作させるプログラムや、機械装置２００のパラメータ等を記憶する装置である。本実施形態の場合、機械側記憶装置２４０は、機械装置２００に内蔵されたハードディスクドライブである。なお、機械側記憶装置２４０は、各種のＲＡＭ（Random Access Memory）、各種のＲＯＭ（Read-Only Memory）、フラッシュメモリーなどによって実現される。また、機械側記憶装置２４０は、インターフェイスを介して利用される、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）（登録商標）メモリ、ＣＤ（Compact Disc）、ＤＶＤ（Digital Versatile Disk）、メモリカード、ソリッドステートドライブ、ＩＣ（Integrated Circuit）カード、光カード、マスクＲＯＭ、ＥＰＲＯＭ（Erasable Programmable Read Only Memory）、ＥＥＰＲＯＭ（Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory）などの記憶媒体などによっても実現される。この点については、後述するサーバ３００の記憶装置３２０および管理装置４００の管理側記憶装置４４０も同じであるから、これら記憶装置３２０および管理側記憶装置４４０における詳細な説明を省略する。

　機械側通信装置２５０は、機械側制御装置２１０がネットワーク装置５００へ操作画面表示装置２２０の連続画像データ９０２や稼働パラメータ９０４等のデータ（図３参照）を出力したり、逆に、ネットワーク装置５００からデータを受け取ったりする際の入出力通信を行う。なお、稼働パラメータ９０４としては、例えば、ガラス板が基準位置からずれて設置された場合において、当該ずれに合致するように算出された砥石の経路情報や、各加工位置における速度、時間、回転数等が考えられる。なおここで、図３は、各データ（後述する特定画像データ９２０等）を説明するために、所定時間分の連続画像データ９０２を抜き出して表している。

　図２に戻り、加工部２６０は、機械側制御装置２１０によって制御され、実際にガラス板の外周の研削加工および孔開け加工を行う。

　サーバ３００は、制御装置３１０と、記憶装置３２０と、サーバ側通信装置３３０と、必要に応じて設けられるサーバ側入力／表示装置３４０とを備えている。

　制御装置３１０は、記憶装置３２０あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、後述する各種の処理を実行する。本実施形態の場合、制御装置３１０は、ネットワーク装置５００に接続されたサーバ３００に内蔵された「プロセッサ」としてのＣＰＵである。

　記憶装置３２０は、制御装置３１０を動作させるプログラムや、機械装置２００からネットワーク装置５００を介して送られてきた、機械装置２００の操作画面表示装置２２０の連続画像データ９０２等を記憶する。本実施形態の場合、記憶装置３２０は、サーバ３００に内蔵された「記憶メモリ」としてのハードディスクドライブである。なお、記憶装置３２０の記憶容量は、例えば、機械装置２００から送られてくる機械操作データ９００（連続画像データ９０２や稼働パラメータ９０４等のデータ）、とりわけ、データ量の多い連続画像データ９０２の数日分を記憶できる容量に設定するのが好適である。

　サーバ側通信装置３３０は、サーバ３００がネットワーク装置５００へ各種データを出力したり、逆に、ネットワーク装置５００から連続画像データ９０２等のデータを受け取ったりする際の入出力通信を行う。

　サーバ側入力／表示装置３４０は、制御装置３１０を動作させるための各種設定値を入力したり、制御装置３１０の動作状況を表示したりする。なお、サーバ３００が後述する処理を自動的に実施できるように設定された後は、このサーバ側入力／表示装置３４０を取り外してもよい。

　管理装置４００は、管理側制御装置４１０と、表示装置４２０と、管理側入力装置４３０と、管理側記憶装置４４０と、管理側通信装置４５０とを備えている。なお、本実施形態では、管理装置４００として一般的なＰＣが使用されているが、これに限定されるものではなく、管理装置４００として、タブレット、スマートフォン、あるいはスマートグラス等を使用することもできる。

　管理側制御装置４１０は、管理側記憶装置４４０あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、後述する各種の処理を実行する。本実施形態の場合、管理側制御装置４１０は、ネットワーク装置５００に接続された管理装置４００に内蔵されたＣＰＵである。

　表示装置４２０は、サーバ３００からの連続画像データや管理装置４００を取り扱う際に必要となる各種情報を表示する。表示装置４２０としては、液晶や有機ディスプレイ等の各種モニタを使用することができる。

　管理側入力装置４３０は、管理者が必要な情報を管理装置４００に入力するために使用するものであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等が考えられる。本実施形態では、管理側入力装置４３０として、一般的なキーボードおよびマウスが使用されている。

　管理側記憶装置４４０は、管理側制御装置４１０を動作させるプログラムや、サーバ３００からネットワーク装置５００を介して送られてきた、機械装置２００の操作画面表示装置２２０の連続画像データ９０２等の機械操作データ９００を一時的に記憶する装置である。本実施形態の場合、管理側記憶装置４４０は、ネットワーク装置５００に接続された管理装置４００に内蔵されたハードディスクドライブである。

　管理側通信装置４５０は、管理装置４００がネットワーク装置５００へ各種データを出力したり、逆に、ネットワーク装置５００から連続画像データ等のデータを受け取ったりする際の入出力通信を行う。

　ネットワーク装置５００は、少なくとも、機械装置２００、サーバ３００、および管理装置４００を互いに接続してデータのやり取りを可能にする装置であり、例えば、インターネット、ＬＡＮ(Local Area Network)、無線通信、光通信等によりデータのやり取りを行う。また、ケーブル等を使用してサーバ３００や管理装置４００を互いに直接接続してもよく、この場合、当該ケーブル等がネットワーク装置５００に該当する。

　本実施形態では、機械装置２００、サーバ３００、および管理装置４００が、それぞれ別の地域に設置されている場合のように、互いに離間した位置に設置されている。しかしながら、機械装置２００、サーバ３００、および管理装置４００を同じ建物内の別室に設置してもよく、さらに言えば、サーバ３００と管理装置４００とをまとめて１つの装置としてもよい。

（機械装置管理システム１００による処理の実施例）
　次に、本実施例に係る機械装置管理システム１００を用いた、機械装置２００の管理処理の実施例について説明する。

　機械装置管理システム１００では、機械装置２００の操作画面表示装置２２０に操作画面６００が表示される。操作画面６００の一種であるＴＯＰ画面６０１は、図４に示すように、メッセージ表示部６１０と、複数のパラメータ表示部６１２と、各パラメータ表示部６１２に対応する詳細設定選択キー６１４と、加工部２６０に対して実際の加工開始を指示する、「加工開始キー」に代表される各種のコマンドキー６１６と、連絡キー６１７とを有している。

　また、ユーザがいずれかの詳細設定選択キー６１４（例えば、「砥石高さ」についての詳細設定選択キー６１４）を選択すると、操作画面表示装置２２０は、図５に示すような、操作画面６００の一種である第一詳細設定画面６０２を表示する。

　「砥石高さ」についての第一詳細設定画面６０２（図５）では、加工するガラス板の各部（第１～第４直線部、および、第１～第４曲線部）における加工用の砥石の高さを設定することができる。この第一詳細設定画面６０２は、メッセージ表示部６１８と、次画面選択部６２０（例えば、「粗さ」を設定する「粗さ設定画面」を選択できる部分）と、加工するガラス板の各部における砥石の高さを設定する複数の数値設定部６２２とを有している。

　さらに、ユーザが次画面選択部６２０（「粗さ設定画面」）を選択すると、操作画面表示装置２２０は、図６に示すような、操作画面６００の一種である第二詳細設定画面６０４を表示する。

　「（表面）粗さ」についての第二詳細設定画面６０４（図６）では、加工するガラス板の各部位（外周、円形孔、および、長方形孔）における表面粗さを設定することができる。この第二詳細設定画面６０４は、メッセージ表示部６２４と、最初の操作画面６００へ戻るＴＯＰ画面選択部６２６と、加工するガラス板の各部における表面粗さを設定する複数の粗さ設定部６２８とを有している。ユーザがＴＯＰ画面選択部６２６を選択すると、最初の操作画面６００（図４）に戻るようになっている。

　図４に戻って、各設定画面で必要な設定を行った後、ユーザがコマンドキー６１６の一つである「加工開始キー」を選択すると、加工部２６０による加工が開始される。

　連絡キー６１７は、機械装置２００での加工等において不具合が生じた場合に、ユーザから管理装置４００に対して不具合が発生したことを連絡する際に選択される。ここで、「不具合」とは、例えば加工に関してユーザが所望した結果が得られない状態になったことを意味している。つまり、不具合には、故障等のように機械装置２００そのものに問題があるものや、ユーザの設定／操作ミスや機械装置２００が置かれた環境等に起因するものが含まれる。

　ユーザが連絡キー６１７を選択すると、操作画面表示装置２２０には、図７に示すような、操作画面６００の一種である稼働パラメータ表示画面６０６が表示される。稼働パラメータ表示画面６０６は、各種の稼働パラメータ９０４をリスト形式で表示する稼働パラメータ表示部６０７と、ＴＯＰ画面選択部６０８と含む。なお、稼働パラメータ表示部６０７には、稼働パラメータ９０４のうち、予め設定された稼働パラメータ９０４をリスト形式で表示してもよいし、すべての稼働パラメータ９０４を表示してもよい。

　「稼働パラメータ９０４」とは、ユーザが数値設定部６２２等で明示的に設定した各種の明示設定パラメータだけでなく、明示設定パラメータに基づいて機械装置２００が自動的に設定あるいは取得した自動設定パラメータも含む概念である。つまり、「稼働パラメータ」とは、機械装置２００の動作に必要な、ユーザが明示的に設定するか否かを問わない各種のパラメータを意味する。また、本明細書では、稼働パラメータ９０４や連続画像データ９０２等を総称して「機械操作データ９００」という（図３参照）。

　したがって、稼働パラメータ表示画面６０６（図７参照）は、とりわけ、ユーザが明示的に設定しない自動設定パラメータもリスト形式で確認できるという意義を有している。本実施形態における稼働パラメータ表示画面６０６では、加工するガラス板の各部を示す「加工箇所」、各加工箇所におけるスピンドルの移動速度を示す「加工速度」、各加工箇所におけるスピンドルの「回転速度」、および、各加工箇所の加工を行った「時間」が表示される。なお、「時間」については、当該加工箇所の加工を開始した時刻、当該加工箇所の加工が完了した時刻、あるいは、当該加工箇所の加工中の時刻が設定される。稼働パラメータ表示画面６０６に表示される稼働パラメータ９０４は、実施形態に限定されるものではなく、機械装置２００の特性に応じて、当該機械装置２００の不具合や故障を診断する際に必要と思われる稼働パラメータ９０４を表示するのが好適である。

　また、ユーザがＴＯＰ画面選択部６０８を選択すると、最初の操作画面６００（図４）に戻るようになっている。このように、操作画面６００は、条件設定を行うのに伴って画面が変化する。なお、操作画面６００が１種類でパラメータ入力以外に画面が変化しないような構成の装置であってもよい。

　次に、管理装置４００の表示装置４２０に表示される画面について説明する。表示装置４２０には、少なくとも、記憶装置３２０に記憶された任意のデータセット９１０（図３参照）を管理者に選択させるデータセット他選択画面６３０（図８）、および、記憶装置３２０に記憶された連続画像データ９０２に基づく画像を表示する特定画像表示画面６３８（図９）が表示される。

　「データセット９１０」とは、図３に示すように、少なくとも、ユーザが連絡キー６１７を選択した時刻（「連絡キー」選択時刻）、および、当該時刻の前後時間における連続画像データ９０２（つまり、全体の連続画像データ９０２の中の一部）である特定画像データ９２０がひとまとめにされたデータである。なお、時刻データに基づく時刻の前後時間における連続画像データ９０２（つまり、全体の連続画像データ９０２の中の一部）を本明細書では、特定画像データ９２０という。

　表示装置４２０に表示される画面の一例であるデータセット他選択画面６３０は、図８に示すように、データセット表示部６３２と、開始時刻入力部６３４とを有している。

　データセット表示部６３２には、ユーザが連絡キー６１７を選択した時刻（あるいは日時）と、当該時刻にラベル付けされたデータセット９１０の番号とがリスト表示されている。各データセット９１０の番号および時刻が表示された位置はデータセット選択キー６３６となっている。管理者は、管理側入力装置４３０を用いていずれかのデータセット選択キー６３６を選択することができる。管理者がいずれかのデータセット選択キー６３６を選択すると、管理側制御装置４１０は、図９に示すような特定画像表示画面６３８を表示装置４２０に表示する。

　図８に戻って、データセット他選択画面６３０における開始時刻入力部６３４は、管理者が表示を求める連続画像データ９０２の表示開始時刻を受け付ける。図２、図３および図８を参照して、管理者が開始時刻入力部６３４に所望の時刻を入力すると、管理側制御装置４１０は、入力された時刻を含む時刻信号６９２をサーバ３００に送信する。時刻信号６９２をサーバ３００に送信すると、サーバ３００から管理側制御装置４１０に対して、当該時刻から始まる連続画像データ９０２である特定開始時刻画像データ９３０が管理装置４００に送られてくる。特定開始時刻画像データ９３０を受け取った管理側制御装置４１０は、図９に示す特定画像表示画面６３８の特定画像表示部６４０に、受け取った特定開始時刻画像データ９３０に基づく画像を表示する。なお、ここで、特定開始時刻画像データ９３０とは、図３に示すように、時刻信号６９２に基づく時刻以降の一定時間における操作画面６００の時間経過に伴う変化の様子が表れた一連の画像データを意味している。特定開始時刻画像データ９３０は、上述のように、時刻信号６９２に基づく時刻以降の一定時間に限定されるものではなく、時刻信号６９２に基づく時刻以降、管理者からの停止操作があるまで継続するもの（つまり、管理者からの停止操作がなければ、特定開始時刻画像データ９３０は終わりがない）であってもよい。

　特定画像表示画面６３８は、上述した特定画像表示部６４０と、静止画像取得キー６４２と、戻りキー６４４を含んでいる。特定画像表示部６４０には、上述のように、選択されたデータセット９１０に含まれる特定画像データ９２０に基づく画像、あるいは任意の時刻からの特定開始時刻画像データ９３０に基づく画像が表示される。

　管理者が特定画像表示画面６３８に含まれる静止画像取得キー６４２を選択すると、管理側制御装置４１０は、当該静止画像取得キー６４２が選択された時に特定画像表示部６４０に表示されていた画像を静止画像６５０（図１０参照）として取得し、管理側記憶装置４４０に記録する。然る後、管理側制御装置４１０は、静止画像表示画面６４６を表示装置４２０に表示する。静止画像表示画面６４６は、静止画像表示部６４８と、静止画像送信キー６５２と、戻りキー６５４とを含んでいる。管理側制御装置４１０は、この静止画像表示部６４８に、取得した静止画像６５０を表示する。

　管理側制御装置４１０は、静止画像表示部６４８において、管理者による管理側入力装置４３０を用いた静止画像６５０への書き込み６５６を受け付ける。静止画像６５０への書き込みとしては、管理側入力装置４３０としてのマウスを用いる方法やタッチペンを用いる方法等が考えられる。

　静止画像６５０への書き込み６５６が完了した後、管理者が静止画像送信キー６５２を選択すると、管理側制御装置４１０は、静止画像６５０に書き込み６５６の情報が加えられた書込済静止画像データ６９４（図２および図３参照）を生成し、機械装置２００に送信する。書込済静止画像データ６９４を送信した後、管理側制御装置４１０は、再び、図８に示すデータセット他選択画面６３０を表示装置４２０に表示する。

　なお、管理者が、特定画像表示画面６３８における戻りキー６４４や、静止画像表示画面６４６における戻りキー６５４を選択すると、管理側制御装置４１０は、図８に示すデータセット他選択画面６３０を表示装置４２０に表示する。

（機械装置管理システム１００による処理の機能ブロック）
　次に、機械装置管理システム１００の機械装置２００、サーバ３００、および管理装置４００が有する各機能について説明する。図１１は、機械装置２００による処理を説明する機能ブロック図である。機械装置管理システム１００における機械装置２００による処理は、大略、連続画像データ生成部７５０と、連絡キー選択判別部７５１と、操作画面表示変更部７５２と、稼働パラメータ表示画面生成部７５３と、連絡信号送信部７５４と、書込済静止画像データ受信部７５５とによって行われる。機械側制御装置２１０が後述する各ステップＳ８００～Ｓ８１２（図１４参照）を実行することにより、上記各部が構成される。

　連続画像データ生成部７５０は、操作画面表示装置２２０に表示された操作画面６００の画像データを常に連続して生成し、サーバ３００に送信する機能を有する。

　連絡キー選択判別部７５１は、連絡キー６１７を選択する操作、あるいは、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われたか否かを判別する機能を有する。

　操作画面表示変更部７５２は、ユーザの操作に応じて、操作画面表示装置２２０に表示する操作画面６００の内容を変更する機能を有する。

　稼働パラメータ表示画面生成部７５３は、稼働パラメータ表示画面６０６を生成する機能を有する。

　連絡信号送信部７５４は、連絡信号６９０を生成するとともに、生成した連絡信号６９０を、機械側通信装置２５０を介してサーバ３００および管理装置４００に送信する機能を有する。

　書込済静止画像データ受信部７５５は、管理装置４００からの書込済静止画像データ６９４を、機械側通信装置２５０を介して受信する機能を有する。

　図１２は、サーバ３００による処理を説明する機能ブロック図である。サーバ３００による処理は、大略、連絡信号受信部７６０と、データセット生成部７６１と、データセット要求信号受信部７６２と、データセット送信部７６３と、時刻信号受信部７６４と、特定開始時刻画像データ送信部７６５とによって行われる。制御装置３１０が後述する各ステップＳ８３０～Ｓ８４０（図１５参照）を実行することにより、上記各部が構成される。

　連絡信号受信部７６０は、機械装置２００からの連絡信号６９０を、サーバ側通信装置３３０を介して受信する機能を有する。

　データセット生成部７６１は、データセット９１０を生成し、生成したデータセット９１０を記憶装置３２０に記憶させる機能を有する。

　データセット要求信号受信部７６２は、管理装置４００からのデータセット要求信号６９６を、サーバ側通信装置３３０を介して受信する機能を有する。

　データセット送信部７６３は、データセット９１０を、サーバ側通信装置３３０を介して管理装置４００に送信する機能を有する。

　時刻信号受信部７６４は、管理装置４００からの時刻信号６９２を、サーバ側通信装置３３０を介して受信する機能を有する。

　特定開始時刻画像データ送信部７６５は、特定開始時刻画像データ９３０を、サーバ側通信装置３３０を介して管理装置４００に送信する機能を有する。

　図１３は、管理装置４００による処理を説明する機能ブロック図である。管理装置４００による処理は、大略、連絡信号受信部７７０と、時刻記入部７７１と、データセット選択判定部７７２と、データセット要求信号生成部７７３と、特定画像表示部７７４と、時刻入力判定部７７５と、時刻信号送信部７７６と、特定開始時刻画像表示部７７７と、静止画像取得キー選択判別部７７８と、静止画像取得部７７９と、静止画像書込受付部７８０と、書込済静止画像データ生成部７８１とによって行われる。管理側制御装置４１０が後述する各ステップＳ８５０～Ｓ８７２（図１６参照）を実行することにより、上記各部が構成される。

　連絡信号受信部７７０は、機械装置２００からの連絡信号６９０を、管理側通信装置４５０を介して受信する機能を有する。

　時刻記入部７７１は、データセット他選択画面６３０におけるデータセット表示部６３２に、新たなデータセット９１０の番号を追加するとともに、連絡信号６９０に含まれた時刻を連絡発生時刻の欄に追加する機能を有する。

　データセット選択判定部７７２は、管理者がデータセット他選択画面６３０に表示されたデータセット選択キー６３６を選択したか否かを判別する機能を有する。

　データセット要求信号生成部７７３は、選択されたデータセット選択キー６３６に対応するデータセット要求信号６９６を生成し、サーバ３００に送信する機能を有する。

　特定画像表示部７７４は、サーバ３００から受信したデータセット９１０に含まれる特定画像データ９２０に基づく画像を表示装置４２０の特定画像表示画面６３８に表示する機能を有する。

　時刻入力判定部７７５は、管理者がデータセット他選択画面６３０の開始時刻入力部６３４に時刻を入力したか否かを判別する機能を有する。

　時刻信号送信部７７６は、管理者が入力した時刻に対応する時刻信号６９２を生成し、管理側通信装置４５０を介してサーバ３００に送信する機能を有する。

　特定開始時刻画像表示部７７７は、サーバ３００から受信した、時刻信号６９２に対応する特定開始時刻画像データ９３０に基づく画像を特定画像表示画面６３８に表示する機能を有する。

　静止画像取得キー選択判別部７７８は、特定画像表示画面６３８における静止画像取得キー６４２を選択したか否かを判別する機能を有する。

　静止画像取得部７７９は、特定画像表示部６４０に表示された連続画像から静止画像６５０を取得する機能を有する。

　静止画像書込受付部７８０は、管理者による、静止画像６５０への書き込み６５６を受け付ける機能を有する。

　書込済静止画像データ生成部７８１は、静止画像６５０および書き込み６５６の内容に基づいて書込済静止画像データ６９４を生成し、機械装置２００へ送信する機能を有する。

（機械装置管理システム１００による処理フロー）
　次に、機械装置管理システム１００による処理の流れについて説明する。図１４は、機械装置２００による処理のフローチャートである。図１５は、サーバ３００による処理のフローチャートである。図１６は、管理装置４００による処理のフローチャートである。

　本実施形態の機械装置２００における機械側制御装置２１０は、操作画面表示装置２２０に表示された各画面の連続画像データ９０２を、例えば、１秒間に３０枚（３０ｆｐｓ）の間隔で常時生成し、機械側通信装置２５０およびネットワーク装置５００を介して、サーバ３００に送信し続けている（図３参照）。また、当該連続画像データ９０２には時刻情報が付加されており（図３における「03:00」、「08:00」、「10:00」等）、後述するように、この時刻情報に基づいて、所望の時刻から表示が開始させる特定開始時刻画像データ９３０が得られるようになっている。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、連続画像データ生成部７５０（図１１参照）が構成される。この前提の下、機械装置２００は図１４のフローチャートに示す処理を行う。

　最初に、機械側制御装置２１０は、機械側入力装置２３０に対して、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われたか否かを判断する（Ｓ８００）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、連絡キー選択判別部７５１（図１１参照）の一部が構成される。

　連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われた場合（Ｓ８００での判断がＹＥＳの場合）、機械側制御装置２１０は、操作内容に応じた動作を実施する（Ｓ８０２）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、操作画面表示変更部７５２（図１１参照）の一部が構成される。例えば、操作画面６００における詳細設定選択キー６１４が選択された場合、上述のように、機械側制御装置２１０は、第一詳細設定画面６０２（図５）を操作画面表示装置２２０に表示する。選択された内容に応じた動作を実施した後、機械側制御装置２１０は、再び、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われたか否かを判断する（Ｓ８００）。なお、上述の通り、機械側通信装置２５０は、操作画面表示装置２２０に表示された各画面の連続画像データ９０２を常時一定時間間隔で生成して、サーバ３００に送信し続けているので、詳細設定選択キー６１４を選択する前後の操作画面６００および第一詳細設定画面６０２の各画面は全て連続画像データ９０２としてサーバ３００に送信されている（図３参照）。例えば、操作画面表示装置２２０において、図４のＴＯＰ画面６０１で詳細設定選択キー６１４が選択され、図５の第一詳細設定画面６０２へと変化し、第一詳細設定画面６０２で砥石高さが入力された後に次画面選択部６２０が選択され、図６の第二詳細設定画面６０４へと変化し、表面粗さが入力された場合には、ＴＯＰ画面６０１から第一詳細設定画面６０２へと変化し、第一詳細設定画面６０２にて砥石高さが入力された後に次画面選択部６２０が選択され、第二詳細設定画面６０４へと変化し砥石粗さが入力されるという一連の動作の流れを示す映像画面が時系列的にサーバ３００に記憶されることとなる。このように、連続画像データ９０２は、機械側制御装置２１０によって常時一定時間間隔で生成／送信されているので、以下ではこの説明を省略する。

　図１４に戻って、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われなかった場合（Ｓ８００での判断がＮＯの場合）、機械側制御装置２１０は、連絡キー６１７が選択されたか否かを判断する（Ｓ８０４）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、連絡キー選択判別部７５１（図１１参照）の一部が構成される。

　連絡キー６１７が選択された場合（Ｓ８０４での判断がＹＥＳの場合）、機械側制御装置２１０は、稼働パラメータ表示画面６０６を操作画面表示装置２２０に表示する（Ｓ８０６）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、稼働パラメータ表示画面生成部７５３（図１１参照）が構成される。

　然る後、機械側制御装置２１０は、連絡キー６１７が選択された旨を通知する連絡信号６９０を生成し、この連絡信号６９０をサーバ３００および管理装置４００に送信する（Ｓ８０８）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、連絡信号送信部７５４（図１１参照）が構成される。連絡信号６９０をサーバ３００および管理装置４００に送信した後、機械側制御装置２１０は、再び、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われたか否かを判断する（Ｓ８００）。

　連絡キー６１７が選択されなかった場合（Ｓ８０４での判断がＮＯの場合）、すなわち、ユーザが機械装置２００に対して何ら操作を行っていない場合、機械側制御装置２１０は、管理装置４００から書込済静止画像データ６９４を受信したか否かを判断する（Ｓ８１０）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、書込済静止画像データ受信部７５５（図１１参照）の一部が構成される。

　書込済静止画像データ６９４を受信した場合（Ｓ８１０で判断がＹＥＳの場合）、機械側制御装置２１０は、当該書込済静止画像データ６９４に基づく静止画像６５０を機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示する（Ｓ８１２）。機械側制御装置２１０がこのように動作することにより、書込済静止画像データ受信部７５５（図１１参照）の一部が構成される。然る後、機械側制御装置２１０は、再び、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われたか否かを判断する（Ｓ８００）。

　書込済静止画像データ６９４を受信しなかった場合（Ｓ８１０で判断がＮＯの場合）、機械側制御装置２１０は、再び、連絡キー６１７を選択する以外の操作がユーザによって行われたか否かを判断する（Ｓ８００）。

　次に、サーバ３００による処理の内容を説明する。上述のように、機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示された各画面の連続画像データ９０２は、常時、機械装置２００からサーバ３００に送信されており、サーバ３００の制御装置３１０は、送信されてきた連続画像データを記憶装置３２０に連続して記憶させている。この前提の下、サーバ３００は図１５のフローチャートに示す処理を行う。

　最初に、制御装置３１０は、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８３０）。制御装置３１０がこのように動作することにより、連絡信号受信部７６０（図１２参照）の一部が構成される。連絡信号６９０を受信した場合（Ｓ８３０で判断がＹＥＳの場合）、制御装置３１０は、当該連絡信号６９０に含まれた時刻に基づくデータセット９１０を作成し、作成したデータセット９１０を記憶装置３２０に記録する（Ｓ８３２）。制御装置３１０がこのように動作することにより、データセット生成部７６１（図１２参照）が構成される。データセット９１０を記憶装置３２０に記録した後、制御装置３１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８３０）。

　連絡信号６９０を受信しなかった場合（Ｓ８３０で判断がＮＯの場合）、制御装置３１０は、管理装置４００からデータセット要求信号６９６を受信したか否かを判断する（Ｓ８３４）。制御装置３１０がこのように動作することにより、データセット要求信号受信部（図１２参照）が構成される。

　データセット要求信号６９６を受信した場合（Ｓ８３４で判断がＹＥＳの場合）、制御装置３１０は、受信したデータセット要求信号６９６に対応するデータセット９１０を管理装置４００に送信する（Ｓ８３６）。制御装置３１０がこのように動作することにより、データセット送信部７６３（図１２参照）が構成される。然る後、制御装置３１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８３０）。

　データセット要求信号６９６を受信しなかった場合（Ｓ８３４で判断がＮＯの場合）、制御装置３１０は、管理装置４００から時刻信号６９２を受信したか否かを判断する（Ｓ８３８）。制御装置３１０がこのように動作することにより、時刻信号受信部７６４（図１２参照）が構成される。

　時刻信号６９２を受信した場合（Ｓ８３８で判断がＹＥＳの場合）、制御装置３１０は、受信した時刻信号６９２に含まれる時刻からの特定開始時刻画像データ９３０を管理装置４００に送信する（Ｓ８４０）。制御装置３１０がこのように動作することにより、特定開始時刻画像データ送信部７６５（図１２参照）の一部が構成される。然る後、制御装置３１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８３０）。

　時刻信号６９２を受信しなかった場合（Ｓ８３８で判断がＮＯの場合）、制御装置３１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８３０）。

　次に、図１６に示すフローチャートを用いて、管理装置４００による処理の内容を説明する。最初に、管理側制御装置４１０は、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８５０）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、連絡信号受信部７７０（図１３参照）の一部が構成される。連絡信号６９０を受信した場合（Ｓ８５０で判断がＹＥＳの場合）、管理側制御装置４１０は、データセット他選択画面６３０におけるデータセット表示部６３２に、新たなデータセット９１０の番号を追加するとともに、連絡信号６９０に含まれた時刻を連絡発生時刻の欄に追加する（Ｓ８５２）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、時刻記入部７７１（図１３参照）が構成される。然る後、管理側制御装置４１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８５０）。

　連絡信号６９０を受信しなかった場合（Ｓ８５０で判断がＮＯの場合）、管理側制御装置４１０は、管理者が表示装置４２０のデータセット他選択画面６３０に表示されたデータセット選択キー６３６のいずれか一つが選択されたか否かを判断する（Ｓ８５４）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、データセット選択判定部７７２（図１３参照）が構成される。

　データセット選択キー６３６のいずれか一つが選択された場合（Ｓ８５４で判断がＹＥＳの場合）、管理側制御装置４１０は、サーバ３００にデータセット要求信号６９６を送信して、サーバ３００からの応答を待つ（Ｓ８５６）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、データセット要求信号生成部７７３（図１３参照）が構成される。

　サーバ３００から選択されたデータセット９１０が送信されてきたとき、管理側制御装置４１０は、表示装置４２０に特定画像表示画面６３８を表示するとともに、当該データセット９１０に含まれる特定画像データ９２０に基づく画像を特定画像表示部６４０に表示する（Ｓ８５８）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、特定画像表示部７７４（図１３参照）が構成される。然る後、管理側制御装置４１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８５０）。

　データセット選択キー６３６が選択されない場合（Ｓ８５４で判断がＮＯの場合）、管理側制御装置４１０は、データセット他選択画面６３０における開始時刻入力部６３４に時刻が入力されたか否かを判断する（Ｓ８６０）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、時刻入力判定部７７５（図１３参照）が構成される。

　開始時刻入力部６３４に時刻が入力された場合（Ｓ８６０で判断がＹＥＳの場合）、管理側制御装置４１０は、入力された時刻を含む時刻信号６９２をサーバ３００に送信して、サーバ３００からの応答を待つ（Ｓ８６２）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、時刻信号送信部７７６（図１３参照）が構成される。

　入力された時刻から開始する特定開始時刻画像データ９３０がサーバ３００から送信されてきたとき、管理側制御装置４１０は、表示装置４２０に特定画像表示画面６３８を表示するとともに、特定開始時刻画像データ９３０に基づく画像を特定画像表示部６４０に表示する（Ｓ８６４）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、特定開始時刻画像表示部（図１３参照）が構成される。然る後、管理側制御装置４１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８５０）。

　開始時刻入力部６３４に時刻が入力されなかった場合（Ｓ８６０で判断がＮＯの場合）、管理側制御装置４１０は、管理者によって特定画像表示画面６３８の静止画像取得キー６４２が選択されたか否かを判断する（Ｓ８６６）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、静止画像取得キー選択判別部７７８（図１３参照）が構成される。

　静止画像取得キー６４２が選択された場合（Ｓ８６６で判断がＹＥＳの場合）、管理側制御装置４１０は、当該静止画像取得キー６４２が選択された時に特定画像表示部６４０に表示されていた画像を静止画像６５０として取得し、管理側記憶装置４４０に記録する（Ｓ８６８）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、静止画像取得部７７９（図１３参照）が構成される。

　然る後、管理側制御装置４１０は、取得した静止画像６５０に対する管理者による書き込み６５６を受け付ける（Ｓ８７０）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、静止画像書込受付部７８０（図１３参照）が構成される。静止画像６５０への書き込み６５６が完了し、管理者が静止画像送信キー６５２を選択すると、管理側制御装置４１０は、静止画像６５０に書き込み６５６の情報が加えられた書込済静止画像データ６９４を生成し、機械装置２００に送信する（Ｓ８７２）。管理側制御装置４１０がこのように動作することにより、書込済静止画像データ生成部７８１（図１３参照）が構成される。然る後、管理側制御装置４１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する（Ｓ８５０）。

　静止画像取得キー６４２が選択されなかった場合（Ｓ８６６で判断がＮＯの場合）、管理側制御装置４１０は、再び、機械装置２００から連絡信号６９０を受信したか否かを判断する。

（上記実施形態に係る機械装置管理システム１００を用いた管理の例）
　上記実施形態に係る機械装置管理システム１００を用いた管理の例として、加工機械に適用した機械装置管理システム１００について説明する。図１および図２を参照し、本実施形態の加工機械（＝機械装置２００）は、スマートフォン等のガラス板の外周の研削加工および孔開け加工を行うことができ、さらに、この機械装置２００は、加工対象であるガラス板に対して、研磨、切断、クリーニング等を行うことができる。

　なお、前提として、図３に示すように、機械装置２００の機械側制御装置２１０は、１秒間に３０枚（３０ｆｐｓ）の間隔で操作画面表示装置２２０に表示された各画面の連続画像データ９０２を常時生成し、機械側通信装置２５０およびネットワーク装置５００を介して、サーバ３００に送信し続けている。また、当該連続画像データ９０２には時刻情報が付加されており、後述するように、この時刻情報に基づいて、所望の時刻における特定開始時刻画像データ９３０にアクセスできるようになっている。

　通常、機械装置２００を操作するユーザは、操作画面表示装置２２０を操作し（図１４のＳ８００で判断がＹＥＳ）、加工対象に対する各種加工条件を操作画面６００に入力設定する（Ｓ８０２）。例えば、図４に示す操作画面６００において、加工対象を研削加工する砥石の高さを設定する場合、ユーザは、設定項目「砥石高さ」に対応する詳細設定選択キー６１４を選択する（本実施形態の場合、操作画面表示装置２２０はタッチパネルであることから、所望の詳細設定選択キー６１４をタッチすることで選択する。以下同じ）。当該選択を受けて、機械側制御装置２１０は、図５に示す第一詳細設定画面６０２を操作画面表示装置２２０に表示する。なお、ユーザが設定できる加工条件には、「砥石の高さ」だけでなく、例えば、「砥石の径」，「砥石の種類」，「搬送位置」，「研削液の供給の方法」，「デフォルト値への修正値の入力」等が含まれている。

　この第一詳細設定画面６０２には、研削加工を行う各部（第１～第４直線部、および、第１～第４曲線部）における砥石高さを設定可能な数値設定部６２２が設けられている。ユーザは、これら数値設定部６２２に所定の数値を入力する。

　本実施形態の機械装置２００では、さらに、研削加工部分の表面粗さを設定することができる。表面粗さを設定する場合、ユーザは、第一詳細設定画面６０２における次画面選択部６２０を選択する（図１４のＳ８００で判断がＹＥＳ）。当該選択を受けて、機械側制御装置２１０は、図６に示す第二詳細設定画面６０４を操作画面表示装置２２０に表示する（Ｓ８０２）。

　この第二詳細設定画面６０４には、研削加工を行う各位置（外周、円形孔、および、長方形孔）の表面粗さを設定可能な粗さ設定部６２８が設けられている。ユーザは、これら粗さ設定部６２８に所望の表面粗さ（「finish（仕上げ加工）」、「rough（粗加工）」等）を入力する。

　入力を完了したユーザは、第二詳細設定画面６０４におけるＴＯＰ画面選択部６２６を選択する（Ｓ８００で判断がＹＥＳ）。当該選択を受けて、機械側制御装置２１０は、再び、図４に示す操作画面６００を操作画面表示装置２２０に表示する（Ｓ８０２）。

　このようにして加工に必要な各設定をすべて行った後、ユーザは、操作画面６００における「加工開始」のコマンドキー６１６を選択する（Ｓ８００で判断がＹＥＳ）。当該選択を受け、機械側制御装置２１０は、設定された内容に基づいて加工部２６０を動作させてガラス板（加工対象）を加工する（Ｓ８０２）。

　ところで、上述のように機械装置２００を操作して加工作業を続けていると、ユーザが所望する加工結果が得られないといったような不具合が生じることがある。このような不具合が生じて、当該不具合を自力では解決できないと判断したとき、ユーザは、管理装置４００を操作する管理者から対応方法に関する情報を受け取るべく、図４に示す操作画面６００における連絡キー６１７を選択する（図１４に示すＳ８００で判断がＮＯ：続くＳ８０４で判断がＹＥＳ）。

　連絡キー６１７が選択されると、機械側制御装置２１０は、図７に示すような稼働パラメータ表示画面６０６を操作画面表示装置２２０に表示する（Ｓ８０６）。上述の通り、機械側制御装置２１０は、操作画面表示装置２２０の操作画面６００の連続画像データ９０２を常時サーバ３００に送信しているので、この稼働パラメータ表示画面６０６もサーバ３００に送信され、サーバ３００の記憶装置３２０に記憶される。また、機械側制御装置２１０は、連絡キー６１７が選択されたことを示す連絡信号６９０をサーバ３００および管理装置４００に送信する（Ｓ８０８）。

　機械装置２００からの連絡信号６９０を受けたサーバ３００の制御装置３１０は（図１５のＳ８３０でＹＥＳ）、図３に示すように、連絡キー６１７が選択された時刻である「連絡キー」選択時刻と、当該時刻の前後時間における連続画像データ９０２である特定画像データ９２０とを少なくとも含むデータセット９１０を作成し、当該データセット９１０をサーバ３００の記憶装置３２０に記憶させる（Ｓ８３２）。

　一方、機械装置２００からの連絡信号６９０を受けた管理装置４００の管理側制御装置４１０は（図１６のＳ８５０でＹＥＳ）、表示装置４２０に表示させたデータセット他選択画面６３０（図８参照）におけるデータセット表示部６３２に、データセット選択キー６３６として、新たな番号を追加するとともに、連絡キー選択時刻（連絡信号６９０に含まれている）を連絡発生時刻に追加する（図１６におけるＳ８５２）。

　新たなデータセット選択キー６３６が加わったことを知った管理者は、管理側入力装置４３０を用いて、表示装置４２０上の新しいデータセット選択キー６３６を選択する（Ｓ８５４でＹＥＳ）。すると、管理側制御装置４１０は、サーバ３００に対してデータセット要求信号６９６を送信する（Ｓ８５６）。なお、この段階で、管理者からユーザに対して（あるいはユーザから管理者に対して）電話や電子メール等の通信手段で連絡を取り、不具合の内容を明確にしてもよい。

　管理装置４００からのデータセット要求信号６９６を受信したサーバ３００の制御装置３１０は（図１５のＳ８３４でＹＥＳ）、選択されたデータセット要求信号６９６に対応するデータセット９１０を記憶装置３２０から取り出し、管理装置４００へ送信する（Ｓ８３６）。

　サーバ３００からデータセット９１０を受信した管理装置４００の管理側制御装置４１０は、表示装置４２０に特定画像表示画面６３８（図９参照）を表示し、さらに、当該データセット９１０に含まれる特定画像データ９２０に基づく画像（特定画像）を特定画像表示画面６３８における特定画像表示部６４０に表示する（図１６のＳ８５８）。

　図９に戻り、管理者は、不具合の理由および改善策を検討するため、特定画像表示部６４０に表示された画像を確認する。当該画像を確認し、ユーザに何らかの連絡が必要と思われる画面が表示されているタイミングで、管理者は、特定画像表示画面６３８の静止画像取得キー６４２を選択する（図１６のＳ８６６でＹＥＳ）。静止画像取得キー６４２が選択されると、管理側制御装置４１０は、当該静止画像取得キー６４２が選択されたタイミングで特定画像表示部６４０に表示されていた画像を静止画像６５０として取得し、表示装置４２０に表示した静止画像表示画面６４６（図１０参照）の静止画像表示部６４８に当該静止画像６５０を表示する（Ｓ８６８）。

　そして、管理者は、管理側入力装置４３０を用いて、ユーザへの連絡に必要な書き込み６５６を当該静止画像６５０に行う（Ｓ８７０）。書き込み６５６が完了すると、管理者は、静止画像表示画面６４６の静止画像送信キー６５２を選択する。静止画像送信キー６５２が選択されると、管理側制御装置４１０は、静止画像６５０に書き込み６５６を加えた書込済静止画像データ６９４を生成するとともに、この書込済静止画像データ６９４を機械装置２００に送信する（Ｓ８７２）。

　管理装置４００からの書込済静止画像データ６９４を受信した機械装置２００の機械側制御装置２１０は（図１４のＳ８１０でＹＥＳ）、この書込済静止画像データ６９４に基づく書込済静止画像を操作画面表示装置２２０に表示する（Ｓ８１２）。ユーザは、書込済静止画像を確認することにより、不具合の原因およびその対策を知り、必要に応じて、稼働パラメータ９０４の再入力や部品の交換等を行う。原因および対策をより詳細に伝えるため、管理者とユーザとの間で電話や電子メール等を併用してもよい。

　また、サーバ３００から受信したデータセット９１０の特定画像データ９２０だけでは不具合の原因の特定が難しい場合、管理者は、データセット他選択画面６３０（図８参照）の開始時刻入力部６３４に確認したい連続画像データ９０２の開始時刻を入力する（図１６のＳ８６０でＹＥＳ）。開始時刻入力部６３４に入力されると、管理側制御装置４１０は、当該開始時刻を含む時刻信号６９２をサーバ３００に送信する（Ｓ８６２）。管理装置４００からの時刻信号６９２を受信したサーバ３００の制御装置３１０は（図１５のＳ８３８でＹＥＳ）、当該時刻信号６９２に含まれる開始時刻からの連続画像データ９０２（つまり、特定開始時刻画像データ９３０）を管理装置４００に送信する（Ｓ８４０）。サーバ３００から特定開始時刻画像データ９３０を受信した管理装置４００の管理側制御装置４１０は、表示装置４２０に特定画像表示画面６３８を表示し、この特定画像表示画面６３８の特定画像表示部６４０に特定開始時刻画像データ９３０に基づく画像を表示する（Ｓ８６４）。以降の処理は、上述したものと同じであるから、説明を省略する。

（機械装置管理システム１００の特徴１）
　本実施形態に係る機械装置管理システム１００によれば、機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示された操作画面６００を、常時、動画として連続取得した連続画像データ９０２を機械操作データ９００として記憶装置３２０に記憶させておき、必要に応じて、連続画像データ９０２に基づく任意の時刻からの特定開始時刻画像データ９３０に基づく画像を管理装置４００の表示装置４２０に表示することができる。

　これにより、管理装置４００を操作する管理者は、機械装置２００で生じた不具合の原因および対策を検討するために、任意の時刻からの画像を確認することができるので、不具合の原因をより正確に知ることができ、かつ、より正確な対策を検討することができる。

　例えば、ユーザが機械装置２００の操作を深く理解していない場合には、管理者がメールや電話等で操作画面の表示を指示したとしても、操作方法が分からず、適切に対応できない。しかし、この機械装置管理システム１００では、ユーザが機械装置２００の操作を理解していなくとも、管理者側で操作画面の時間に伴う変化を確認することができるため、ユーザがどのような操作を行ったのかを理解でき、不具合への対応が行いやすい。

（機械装置管理システム１００の特徴２）
　本実施形態に係る機械装置管理システム１００では、機械操作データ９００として、通常の操作においてはユーザの目に触れることのない自動設定パラメータを含む稼働パラメータ９０４も記憶装置３２０に記憶される。必要に応じて当該稼働パラメータ９０４を確認することにより、ユーザや管理者による不具合の原因究明や対応策の検討の精度を向上させることができる。

　例えば、ユーザが機械装置２００の操作を深く理解していない場合には、管理者がメールや電話等で稼働パラメータ９０４を表示させる方法を指示したとしても、操作方法が分からず、稼働パラメータ９０４を表示させることができない可能性がある。しかし、この機械装置管理システム１００では、ユーザが機械装置２００の操作を理解していなくとも、管理者側で稼働パラメータ９０４を確認することができるため、不具合への対応がより行いやすい。

（機械装置管理システム１００の特徴３）
　さらに、稼働パラメータ９０４を稼働パラメータ表示画面６０６として機械装置２００の操作画面表示装置２２０に表示することで、当該稼働パラメータ９０４をユーザが容易に確認できるとともに、稼働パラメータ表示画面６０６が連続画像データ９０２に含まれることから、管理者も管理装置４００で見ることができる。これにより、不具合の原因究明および対策の検討に要する時間の短縮に資することができる。

（機械装置管理システム１００の特徴４）
　本実施形態に係る機械装置管理システム１００では、操作画面表示装置２２０に表示された連絡キー６１７をユーザが選択すると、機械側制御装置２１０が当該選択を受け付けて稼働パラメータ９０４を含む稼働パラメータ表示画面６０６を操作画面表示装置２２０に表示するようになっている。これにより、不具合が生じたことを知ったユーザは、連絡キー６１７を選択するだけで稼働パラメータ９０４を確認することができ、直ちに不具合の原因究明および対策の検討に入ることができる。

（機械装置管理システム１００の特徴５）
　また、本実施形態に係る機械装置管理システム１００では、ユーザが連絡キー６１７を選択すると、機械側制御装置２１０は、連絡キー６１７が選択されたことを知らせる連絡信号６９０を管理装置４００に送信するようになっている。これにより、ユーザは連絡キー６１７を選択するだけで、不具合が生じたことを直ちに管理者に連絡できる。

（機械装置管理システム１００の特徴６）
　本実施形態に係る機械装置管理システム１００では、連絡キー６１７が選択されたことを知らせる連絡信号６９０を受けた制御装置３１０は、連絡キー６１７が選択された時刻の前後時間における連続画像データ９０２である特定画像データ９２０を含むデータセット９１０を記憶装置３２０に記憶させる。これにより、管理者が当該データセット９１０に含まれる特定画像データ９２０に基づく画像により、連絡キー６１７が選択された時刻の前後時間における操作画面６００を確認することができるので、不具合の原因究明および対策の検討の効率を高めることができる。

（機械装置管理システム１００の特徴７）
　本実施形態に係る機械装置管理システム１００では、管理側制御装置４１０は、連続画像データ９０２から静止画像６５０を取得し、当該静止画像６５０への書き込み６５６を受け付けて書込済静止画像データ６９４を生成した後、当該書込済静止画像データ６９４を機械装置２００の操作画面表示装置２２０に送信する。これにより、管理者が検討した、不具合の原因および対策案等を書込済静止画像データ６９４としてユーザに対して明確に示すことができる。

（機械装置管理システム１００の特徴８）
　本実施形態に係る機械装置管理システム１００では、ユーザが連絡キー６１７を選択するたび、対応するデータセット９１０がサーバ３００の記憶装置３２０に記憶蓄積されるとともに、管理装置４００の表示装置４２０に表示されたデータセット他選択画面６３０のデータセット表示部６３２に蓄積されたデータセット９１０の番号および連絡発生時刻が追加されていく。つまり、データセット９１０の蓄積が、機械装置２００で発生した不具合の解決に寄与する事例集のようになる。これにより、発生した不具合と同一あるいは近い内容の不具合が過去にも発生していた場合、管理者は、この近い内容の不具合に対応するデータセット選択キー６３６を選択して当該データセット９１０に含まれた連続画像データに基づく画像を確認することにより、現在発生している不具合の原因および対策を検討する際の参考とすることができる。

（機械側制御装置２１０が実行するプログラム）
　機械装置２００における機械側制御装置２１０では、ユーザが操作する操作画面６００を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データ９００を記憶装置３２０に送信するステップを含むプログラムが実行される。この連続画像データに基づいて任意の時刻からの画像が表示装置４２０に表示される。

（制御装置３１０が実行するプログラム）
　サーバ３００における制御装置３１０では、ユーザが操作する機械装置２００の操作画面６００を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データ９００を記憶装置３２０に記憶させるステップと、記憶装置３２０に記憶された連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置４２０に、連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を送信するステップとを含むプログラムが実行される。

（管理側制御装置４１０が実行するプログラム）
　管理装置４００における管理側制御装置４１０では、ユーザが操作する機械装置２００の操作画面６００を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データ９００を記憶する記憶装置３２０から連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を受けるステップと、画像を表示装置４２０に表示させるステップとを含むプログラムが実行される。

（変形例Ａ）
　上記実施形態では、稼働パラメータ９０４は、当該稼働パラメータ９０４を含む稼働パラメータ表示画面６０６が連続画像データ９０２として取り込まれることにより、管理者が表示装置４２０に稼働パラメータ表示画面６０６を表示させることで稼働パラメータ９０４を確認できるようになっている。これに代えて、機械側制御装置２１０が稼働パラメータ９０４そのものをサーバ３００に送信して、稼働パラメータ９０４を記憶装置３２０に記憶させておき、管理装置４００からの要求に応じて、制御装置３１０が当該稼働パラメータ９０４を管理装置４００に送信するようにしてもよい。これにより、管理者は、稼働パラメータ表示画面６０６上の稼働パラメータ９０４ではなく、数値データとしての稼働パラメータ９０４を取り扱うことができるようになり、稼働パラメータ９０４を表計算ソフトなどに転記および加工して取り扱うことにより、不具合の原因究明および対策の検討をより効率的に行うことができる。

（変形例Ｂ）
　制御装置３１０が機械装置２００からの連絡信号６９０を受信して新たなデータセット９１０を生成したとき、制御装置３１０がこの新しいデータセット９１０の内容（連絡キー６１７が選択された時刻や、特定画像データ９２０の中身等）に類似する内容を含む他のデータセットを管理装置４００に送信してもよい。不具合の内容が類似する他のデータセットを管理装置４００に送ることにより、管理者は、他の不具合事例を参考にして今回の不具合の原因および対策を検討することが可能となり、不具合の原因究明および対策の検討をより効率的に行うことができる。

（変形例Ｃ）
　また、上述した実施形態では、管理者は、機械装置２００に書込済静止画像データ６９４を送信することで不具合の原因や対策をユーザに知らせるようになっていたが、これに加えて、あるいは、これに代えて、管理装置４００から管理者が直接的に機械装置２００における稼働パラメータ９０４を変更できるようにしてもよい。図示しないが、具体的には、管理者からの指示により、管理側制御装置４１０は、稼働パラメータ９０４の変更内容を含む稼働パラメータ変更信号を機械装置２００に送信する。稼働パラメータ９０４の変更内容は、現在、機械装置２００に設定されている稼働パラメータ９０４との差分であってもよいし、変更しないものも含めた全ての稼働パラメータ９０４の内容であってもよい。機械装置２００の機械側制御装置２１０は、稼働パラメータ変更信号を受け付けた後、当該稼働パラメータ変更信号に基づいて機械装置２００の稼働パラメータ９０４を変更する。このように不具合の原因および対策を検討した管理者が直接機械装置２００の稼働パラメータ９０４を変更することにより、ユーザの手を煩わすことなく、迅速かつ正確に対応することができる。

（変形例Ｄ）
　上述した実施形態では、連続画像データ９０２や稼働パラメータ９０４を機械操作データ９００としてサーバ３００の記憶装置３２０に記憶させているが、機械操作データ９００は、これらに限定されるものではない。また、機械操作データ９００は、例えば、機械側記憶装置２４０や管理側記憶装置４４０に記憶させてもよい。機械操作データ９００を記憶させた各記憶装置２４０，３２０，４４０が機械装置管理システム１００の「記憶装置」である。

（変形例Ｅ）
　また、機械操作データ９００に、ユーザが撮像した静止画や動画を含めてもよい。具体的に説明すると、ユーザが、管理者の指示の下あるいは自発的に、機械装置２００の所定位置（例えば、研削加工中のスピンドル付近や研削加工中の機械装置２００全体等）の静止画や動画を撮像して「ユーザ撮像画像データ」を生成する。然る後、ユーザが当該ユーザ撮像画像データを機械装置２００に入力すると、機械側制御装置２１０は、ユーザ撮像画像データを機械操作データ９００の一部としてサーバ３００に送信する。機械装置２００からのユーザ撮像画像データを受信した制御装置３１０は、記憶装置３２０に記憶させる。

　また、ユーザ撮像画像データを受け取った制御装置３１０は、管理装置４００に対してユーザ撮像画像データを受け取ったこと、および当該ユーザ撮像画像データの撮像時刻を含むユーザ撮像画像データ受取信号を管理装置４００に送信する。ユーザ撮像画像データ受取信号を受信した管理側制御装置４１０は、データセット他選択画面６３０のユーザ撮像画像表示部（図示せず）に、受信したユーザ撮像画像データ受信信号に割り振った番号、および、撮像時刻を追加する。これら番号および撮像時刻が表示された位置は、ユーザ撮像画像選択キーになっており、管理者がいずれかのユーザ撮像画像選択キーを選択することにより、選択されたユーザ撮像画像選択キーに対応するユーザ撮像画像データがサーバ３００から送信され、管理側制御装置４１０は、当該ユーザ撮像画像データに基づくユーザ撮像画像を特定画像表示画面６３８の特定画像表示部６４０に表示する。

　これにより、操作画面６００の連続画像データ９０２や稼働パラメータ９０４だけでは原因や対策を検討できない不具合が生じた場合であっても、ユーザが撮像した、必要な位置の静止画および動画を管理者が確認することにより、原因の究明および対策の検討をより効率よく実施できる。

（変形例Ｆ）
　上記実施形態とは異なり、最低限の機能だけを備えた機械装置管理システム１００であってもよい。すなわち、機械装置２００からの連続画像データ９０２がサーバ３００の記憶装置３２０で記憶されており、その連続画像データ９０２を管理装置４００で確認できる構成を備えていればよい。例えば、データセット９１０を作成、記憶しない構成であってもよい。また、静止画像６５０を取得し、その静止画像６５０に書き込み指示ができる構成を備えていない構成であってもよい。この場合には、不具合への対応は、例えば、連続画像データ９０２に基づく画像（映像）を管理者が確認し、電話等でユーザへ対応を指示することが考えられる。また、連絡キー６１７が選択された際に、連絡信号６９０が管理装置４００に送信される構成でなくともよく、この場合には、不具合が生じた際に、ユーザが管理者に電話等で連絡を取ることとなる。

（変形例Ｇ）
　上記の実施形態では、ユーザが連絡キー６１７を選択した場合に稼働パラメータ９０４が操作画面６００に表示されるケースを説明したが、機械装置２００に機械的なトラブルが発生した場合に、自動的に稼働パラメータ９０４を操作画面６００に表示させることもできる。すなわち、連絡キー６１７の選択および機械的なトラブルを検知した際に、機械装置２００内で稼働パラメータ９０４の取得信号が発信され、機械側制御装置２１０がその取得信号を受けて、稼働パラメータ９０４を操作画面６００に表示させる（例えば、稼働パラメータ表示画面６０６を表示させる）構成でも良い。

（変形例Ｈ）
　上記の実施形態では、ユーザが機械装置２００を操作するための操作画面６００を表示する操作画面表示装置２２０は当該機械装置２００に設けられているが、操作画面表示装置２２０を機械装置２００から離れた位置に設けることもできる。例えば、一般的なＰＣで機械装置２００を制御するような場合には、当該ＰＣの画面が操作画面表示装置２２０に該当する。したがって、当該ＰＣの画面についての連続画像データ９０２がサーバ３００の記憶装置３２０に記憶されることになる。

（変形例Ｉ）
　上記の実施形態では、ユーザが操作する操作画面６００の連続画像データ９０２に基づく画像が管理装置４００の表示装置４２０に表示されるようになっているが、これに加えて、あるいは、これに代えて、検査等の目的で特定箇所を定点撮像した画像や、機械装置２００による加工状況を撮像した画像を連続画像データ９０２として、これに基づく画像を表示装置４２０に表示できるようにしてもよい。

（変形例Ｊ）
　また、機械装置２００の操作画面表示装置２２０、および、管理装置４００の表示装置４２０のいずれか一方あるいは両方で複数の画面が表示できるようにしてもよい。複数の画面を表示させる手段として、複数のモニタを用いること、あるいは、１つモニタで複数の画面が同時に表示できるようにすることなどが考えられる。このように複数の画面を表示できるようにすることにより、例えば、操作画面表示装置２２０であれば、現在の状況を示す操作画面６００と、管理者から送信された書込済静止画像データ６９４とを同時に表示させることにより、当該書込済静止画像データ６９４に基づく画像を確認しつつ、操作画面６００に適切な入力ができるようになる。また、表示装置４２０であれば、連続画像データ９０２に基づく画像を確認しつつ、静止画像６５０への書き込みができるようになる。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　１００…機械装置管理システム、
２００…機械装置、２１０…機械側制御装置、２２０…操作画面表示装置、２３０…機械側入力装置、２４０…機械側記憶装置、２５０…機械側通信装置、２６０…加工部
３００…サーバ、３１０…制御装置、３２０…記憶装置、３３０…サーバ側通信装置、３４０…サーバ側入力／表示装置
４００…管理装置、４１０…管理側制御装置、４２０…表示装置、４３０…管理側入力装置、４４０…管理側記憶装置、４５０…管理側通信装置
５００…ネットワーク装置
６００…操作画面、６０１…ＴＯＰ画面、６０２…第一詳細設定画面、６０４…第二詳細設定画面、６０６…稼働パラメータ表示画面、６０７…稼働パラメータ表示部、６０８…ＴＯＰ画面選択部、６１０…メッセージ表示部、６１２…パラメータ表示部、６１４…詳細設定選択キー、６１６…コマンドキー、６１７…連絡キー、６１８…メッセージ表示部、６２０…次画面選択部、６２２…数値設定部、６２４…メッセージ表示部、６２６…ＴＯＰ画面選択部、６２８…粗さ設定部、６３０…データセット他選択画面、６３２…データセット表示部、６３４…開始時刻入力部、６３６…データセット選択キー、６３８…特定画像表示画面、６４０…特定画像表示部、６４２…静止画像取得キー、６４４…戻りキー、６４６…静止画表示画面、６４８…静止画像表示部、６５０…静止画像、６５２…静止画像送信キー、６５４…戻りキー、６５６…書き込み
６９０…連絡信号、６９２…時刻信号、６９４…書込済静止画像データ、６９６…データセット要求信号
７５０…連続画像データ生成部、７５１…連絡キー選択判別部、７５２…操作画面表示変更部、７５３…稼働パラメータ表示画面生成部、７５４…連絡信号送信部、７５５…書込済静止画像データ受信部、７６０…連絡信号受信部、７６１…データセット生成部、７６２…データセット要求信号受信部、７６３…データセット送信部、７６４…時刻信号受信部、７６５…特定開始時刻画像データ送信部、７７０…連絡信号受信部、７７１…時刻記入部、７７２…データセット選択判定部、７７３…データセット要求信号生成部、７７４…特定画像表示部、７７５…時刻入力判定部、７７６…時刻信号送信部、７７７…特定開始時刻画像表示部、７７８…静止画像取得キー選択判別部、７７９…静止画像取得部、７８０…静止画像書込受付部、７８１…書込済静止画像データ生成部
９００…機械操作データ、９０２…連続画像データ、９０４…稼働パラメータ、９１０…データセット、９２０…特定画像データ、９３０…特定開始時刻画像データ

Claims

　ユーザが操作する操作画面を表示する操作画面表示装置を有する機械装置と、
　前記操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置と、
　前記機械装置とは異なる位置に配置され、前記記憶装置に記憶された前記連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置を含む管理装置と、
　前記連続画像データに基づく任意の時刻からの前記画像を前記表示装置に送る制御装置とを備える
機械装置管理システム。
　前記機械操作データは、前記機械装置の稼働パラメータを更に含む
請求項１に記載の機械装置管理システム。
　前記機械装置は、前記稼働パラメータを前記操作画面表示装置に表示させる機械側制御装置を有する
請求項２に記載の機械装置管理システム。
　前記操作画面には、ユーザが選択可能な連絡キーが含まれており、
　前記機械側制御装置は、前記連絡キーの選択を受け付けて、前記操作画面表示装置に前記稼働パラメータを表示させる
請求項３に記載の機械装置管理システム。
　前記連絡キーの選択を受け付けた前記機械側制御装置は、さらに、前記稼働パラメータを前記記憶装置に送信する
請求項４に記載の機械装置管理システム。
　前記連絡キーの選択を受け付けた前記機械側制御装置は、前記連絡キーが選択されたことを知らせる連絡信号を前記管理装置に送信する
請求項４または５に記載の機械装置管理システム。
　前記記憶装置には、前記連絡キーが選択される度に、前記連絡キーが選択されたことによって表示された前記稼働パラメータ、および、前記連絡キーが選択された前後時間における前記連続画像データである特定画像データを含むデータセットが記録され、
　前記管理装置は、前記記憶装置から任意の前記データセットを受けて、前記データセットに含まれる前記稼働パラメータおよび前記特定画像データを前記表示装置に表示する
請求項４から６のいずれか１項に記載の機械装置管理システム。
　前記制御装置は、前記連絡キーが選択されたことによって前記記憶装置に記録された前記データセットの内容に類似する内容を含む他の前記データセットを前記管理装置に送信する
請求項７に記載の機械装置管理システム。
　前記管理装置は、前記機械装置における、前記稼働パラメータを変更する稼働パラメータ変更信号を前記機械装置に送信し、
　前記機械装置の前記機械側制御装置は、前記稼働パラメータ変更信号を受け付けた後、前記稼働パラメータ変更信号に基づいて前記機械装置の前記稼働パラメータを変更する
請求項３から８のいずれか１項に記載の機械装置管理システム。
　前記管理装置は、更に管理側制御装置を有しており、
　前記管理側制御装置は、前記連続画像データから静止画像データを取得し、前記静止画像データに基づく静止画像への書き込みを受け付けて書込済静止画像を生成した後、前記書込済静止画像を前記機械装置に送信する
請求項１から９のいずれか１項に記載の機械装置管理システム。
　ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置から受け取った前記連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を表示する表示装置を備える
機械装置の管理装置。
　ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置と、
　前記記憶装置に記憶された前記連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置に、前記連続画像データに基づく任意の時刻からの前記画像を送信する制御装置とを備える
機械装置を管理するサーバ。
　ユーザが操作する操作画面を表示する操作画面表示装置を有しており、
　前記操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶装置に送信する機械装置において、
　前記連続画像データに基づいて任意の時刻からの画像が表示装置に表示される
機械装置。
　ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶する記憶装置から、前記連続画像データに基づく任意の時刻からの画像を受けて前記画像を表示装置に表示させる
機械装置の管理方法。
　ユーザが操作する機械装置の操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶装置に記憶させ、
　前記記憶装置に記憶された前記連続画像データに基づく画像が表示可能な表示装置に、前記連続画像データに基づく任意の時刻からの前記画像を送信する
機械装置の管理方法。
　ユーザが操作する操作画面を常時取得して生成された連続画像データを含む機械操作データを記憶装置に送信する機械装置の管理方法において、
　前記連続画像データに基づいて任意の時刻からの画像が表示装置に表示される
機械装置の管理方法。