WO2016075732A1 - カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法 - Google Patents

カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2016075732A1
WO2016075732A1 PCT/JP2014/079683 JP2014079683W WO2016075732A1 WO 2016075732 A1 WO2016075732 A1 WO 2016075732A1 JP 2014079683 W JP2014079683 W JP 2014079683W WO 2016075732 A1 WO2016075732 A1 WO 2016075732A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
catheter
liquid
heart model
aorta
heart
Prior art date
Application number
PCT/JP2014/079683
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
慶太 岡山
伸介 南都
泰史 坂田
大知 渡邊
誠 稲田
宗邦 佐藤
Original Assignee
国立大学法人大阪大学
株式会社Jmc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 国立大学法人大阪大学, 株式会社Jmc filed Critical 国立大学法人大阪大学
Priority to PCT/JP2014/079683 priority Critical patent/WO2016075732A1/ja
Priority to EP14906024.6A priority patent/EP3223263B1/en
Priority to CN202010233561.1A priority patent/CN111312048B/zh
Priority to JP2016558452A priority patent/JP6452715B2/ja
Priority to CN201480080010.9A priority patent/CN106463067B/zh
Publication of WO2016075732A1 publication Critical patent/WO2016075732A1/ja
Priority to US15/388,203 priority patent/US10755601B2/en
Priority to US16/929,825 priority patent/US11151903B2/en

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09BEDUCATIONAL OR DEMONSTRATION APPLIANCES; APPLIANCES FOR TEACHING, OR COMMUNICATING WITH, THE BLIND, DEAF OR MUTE; MODELS; PLANETARIA; GLOBES; MAPS; DIAGRAMS
    • G09B23/00Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes
    • G09B23/28Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes for medicine
    • G09B23/30Anatomical models
    • G09B23/303Anatomical models specially adapted to simulate circulation of bodily fluids
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/0002Inspection of images, e.g. flaw detection
    • G06T7/0012Biomedical image inspection
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09BEDUCATIONAL OR DEMONSTRATION APPLIANCES; APPLIANCES FOR TEACHING, OR COMMUNICATING WITH, THE BLIND, DEAF OR MUTE; MODELS; PLANETARIA; GLOBES; MAPS; DIAGRAMS
    • G09B23/00Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes
    • G09B23/28Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes for medicine
    • G09B23/285Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes for medicine for injections, endoscopy, bronchoscopy, sigmoidscopy, insertion of contraceptive devices or enemas
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09BEDUCATIONAL OR DEMONSTRATION APPLIANCES; APPLIANCES FOR TEACHING, OR COMMUNICATING WITH, THE BLIND, DEAF OR MUTE; MODELS; PLANETARIA; GLOBES; MAPS; DIAGRAMS
    • G09B9/00Simulators for teaching or training purposes
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30048Heart; Cardiac
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09BEDUCATIONAL OR DEMONSTRATION APPLIANCES; APPLIANCES FOR TEACHING, OR COMMUNICATING WITH, THE BLIND, DEAF OR MUTE; MODELS; PLANETARIA; GLOBES; MAPS; DIAGRAMS
    • G09B23/00Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes
    • G09B23/28Models for scientific, medical, or mathematical purposes, e.g. full-sized devices for demonstration purposes for medicine
    • G09B23/30Anatomical models
    • G09B23/32Anatomical models with moving parts

Abstract

 本発明に係るカテーテル・シミュレーター10は、液体が充填される容器20、前記容器20に満たされた液体中に浮遊した状態で設置された弾力性のある心臓モデル30、および、心臓モデル30と接続されたポンプ50を有する。ポンプ50は、心臓モデルの心尖部に接続され、心尖部から大動脈に向けて拍動流を生成する。心臓モデル30の本体30Aの表面に設けられた冠動脈33は、ポンプ50から流入する拍動流によって本体と共に拍動する。

Description

カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法
 本発明は、カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法に関する。
 従来、医療現場では、心臓等の臓器の検査や治療を行う目的で、腕や足の動脈からカテーテルを挿入し臓器に到達させる方法が用いられている。このカテーテル手技に関しては、操作技術の習得や上達を図るために、種々のシミュレーターが提案されており、コンピュータ・シミュレーターによる訓練に加えて、近年は、実際のカテーテル操作の感触により近い訓練が実現できるシミュレーターが発案されている。
 例えば、特許文献1では、生体器官と同程度の弾性等を有する模擬臓器および模擬血管を用いて、模擬血液(液体)を循環させるトレーニング装置(シミュレーター)を開示している。液体を循環させることで、訓練に伴う準備や後始末にかかる手間を減らすと共に、X線撮像に基づくカテーテル操作の訓練を実施可能としている。さらに、処置部が心臓を模したもの(心臓モデル)を用いる場合には、心臓モデルに流入する液体の供給量を周期的に変動させることで、心臓モデルを拍動(周期的な収縮運動)に近い動きをさせることが出来、より現実に近い訓練を実施可能としている。
特開2014-170075号
 心臓モデルにおけるカテーテル・シミュレーションは、形状が複雑で細い血管が多数存在する冠動脈に対する訓練が中心となるが、上記した従来技術では、冠動脈に対して大動脈側から液体(模擬血液)を供給する構造となっているため、実際の心臓部分の血流とは異なる状況となってしまう。この結果、人体と同様の冠動脈内血流、およびその血流速度の実現が難しくなり、人体に対して実際に行われるカテーテル手技と同じ状況下で訓練することができない。また、心臓の本体に供給管と排出管を接続して、本体内で液体を循環させており、更には、冠動脈からも液体を本体内に供給する構造となっているため、本体内で不自然な流れが生じたり、冠動脈に逆戻りする流れが発生したりしてしまう。このため、冠動脈にカテーテルを挿入する際に、実際の人体では見られない不自然な流れに対処する必要が生じる。
 また従来技術では、心臓モデルを拍動させるために、心臓モデルに流入する液体の供給量を周期的に変動させている。この供給量を制御するために電磁弁、圧力センサ、電磁弁コントローラー等の部品を用いており、シミュレーターの構造が複雑になるという問題がある。
 実際のカテーテル操作は、カテーテルからX線造影剤を注入し、血管の位置や形状等をX線造影で確認しながら実施する。このため従来技術では、シミュレーター内にX線撮像システムを有し、X線透視下におけるカテーテル操作訓練の実施を提案しているが、X線撮像を使用しない状態であっても、目視によって、より現実に近いシミュレーションを実施できれば便利である。X線管理下の場所に制約されずに訓練を実施することができ、準備等に要する時間や手間、コストを削減できるばかりでなく、トレーニングのための不要な放射線被ばくによる危険を回避できるためである。すなわち、訓練の段階や内容に応じて、X線撮像の使用を選択できるシミュレーターが望ましい。
 しかしながら、目視下で現実に近い訓練を実現する場合には、血管撮影用の造影剤を視覚認識させることに課題がある。血管造影に通常使用されるヨード系X線造影剤は無色透明であるため、着色インクなどを模擬X線造影剤(注入剤)として用いると、注入剤が心臓モデルや模擬血管内に残留してしまい、繰り返してトレーニングを実施した場合、視認性が低下してしまう。このため、注入剤の使用回数が増え、心臓モデルおよび模擬血管内の注入剤の残留量が増加すると、訓練を継続実施することが困難となる。
 本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、冠動脈に生じる不自然な模擬血液(液体)の流れを抑制すると共に、拍動流を生成するための必要部品を極力減らし、簡便な構成のカテーテル・シミュレーターを提供することを目的とする。また、本発明は模擬X線造影剤(注入剤)の心臓モデル内残留をなくし、目視下においても訓練に支障が生じることのないカテーテル・シミュレーター用の造影方法を提供することを目的とする。
 上記した目的を達成するために、本発明に係るカテーテル・シミュレーターは、液体が充填される容器と、前記容器の中に液体を満たした状態で設置され、冠動脈及び大動脈が設けられた弾力性のある心臓モデルと、前記心臓モデルの心尖部に接続され前記液体によって心尖部から大動脈に拍動流を生成するポンプとを有することを特徴とする。
 上記したカテーテル・シミュレーターにおける心臓モデルは、実際の人体の心臓と同様、大動脈と、大動脈の基部から分かれ心臓本体の表面に沿って延びる冠動脈(左冠動脈、右冠動脈)と、を有する。前記心臓モデルは、液体(模擬血液)を充填した容器内に設置され、ポンプによって心尖部(心臓の足側の先端)から大動脈に向けて拍動流(心臓モデルを拍動させる液体の流れ)が生成される。心臓モデルは弾力性のある材料で形成されており、心尖部側から大動脈へ液体が流れ込むことから、人体の心臓と同様な鼓動によって冠動脈内に液体が供給される。これにより、心臓本体内、および冠動脈中に、人体で見られない不自然な流れが生じることはなく、実際の心臓カテーテル操作を行う場合と同じ向きの冠血流が再現される。
 上記拍動流を生成するポンプは、心臓モデルの心尖部に接続され、ポンプから心臓の本体に流入した拍動流は大動脈に到達する。心臓モデルは、容器内に充填された液体中に浮遊した状態で拍動する。
 前記ポンプは、ポンプ自身が拍動流を生成することができる。このため、カテーテル・シミュレーター内に電磁弁、圧力センサ、電磁弁コントローラー等の部品を必要とせず、シミュレーターが簡素化され、X線透視下でもこれらによる不自然な陰影が写らない。
 また、上記した目的の一つである、模擬X線造影剤の残留をなくし目視下で訓練を実施可能とするために、本発明に係るカテーテル・シミュレーター用造影方法は、容器の中に液体を満たした状態で設置され、冠動脈及び大動脈が設けられた心臓モデルを有するカテーテル・シミュレーターに用いられ、前記冠動脈に挿入されるカテーテルからの注入剤と前記液体とを化学反応をさせ、前記注入剤を前記液体と同色に変化させることを特徴とする。
 上記した造影方法により、カテーテルから注入された注入剤は、注入後短時間で、液体と化学反応を起こし液体と同色に変色する。このため、トレーニング者は心臓モデルおよび模擬血管内の注入剤の残留を気にする必要がなくなり、注入剤を複数回にわたって注入しながらカテーテル操作を訓練することができる。また液体に変色や濁りが生じないため、液体を入れ替えずに、訓練を連続実施することが可能となる。
 なお、本発明において「造影」とは、トレーニング者が、心臓モデルの血管(冠動脈等)の状態を把握できるような状態にすることを意味する。すなわち、本発明では、トレーニング者にとって、血管の状態を、X線を照射して血管形状を把握(モニタなどを視認して把握)する方法、および、X線を照射することなく、直接、心臓モデルを目視することで血管形状を把握する方法が含まれる。
 本発明のカテーテル・シミュレーターによれば、実際の心臓カテーテル操作を行う際と同様の血液の流れを再現した冠動脈血流下で、カテーテル・シミュレーションを行うことが可能となる。また、模擬X線造影剤の心臓モデルおよび模擬血管内の残留をなくすことで、模擬X線造影剤を連続使用しても訓練に支障を与えない、目視下におけるシミュレーションを実施することが可能となる。
本発明に係るカテーテル・シミュレーターの一実施形態を示す全体概略図。 図1に示すカテーテル・シミュレーターに用いられる心臓モデルを示す図。 図1に示すカテーテル・シミュレーターに用いられる心臓モデルを保持するホルダを示す図。 図1に示すカテーテル・シミュレーターに用いられるポンプによって発生する、心臓モデル内の液体の流れを概略的に示す説明図。 本発明に係るカテーテル・シミュレーターにカテーテルを挿入した状態、および冠動脈の造影方法を説明する概略図。
 以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るカテーテル・シミュレーターの一実施形態を示した全体概略図である。最初に、図1を参照して、カテーテル・シミュレーターの全体構成について説明する。
 本実施形態のカテーテル・シミュレーター10は、液体が充填される容器20、前記容器20に満たされた液体中に設置された心臓モデル30、心臓モデル30と接続されたポンプ50を有し、例えば図1に示すように配置される。
 前記容器20は、短形形状、またはX線透視下で写りにくいよう丸みを帯びた形状で液体が収容される収容部20aを備え、液体を安定的に収容できる強度を有する。前記容器20の上方は、開口している、もしくは開閉可能な蓋を有することが好ましい。これにより、収容部20aに液体を充填する作業、心臓モデル30を液体内に設置する作業、心臓モデル30をポンプ50と接続する作業等、訓練の準備や後始末をする際に、容器上面の開口部を介して効率的に作業することができる。なお、前記容器20は、下部側面または底面に、容器に充填された液体を排出するための排出口(図示せず)を有していても良い。これにより、後始末の際、前記容器20から効率的に液体を排出可能となる。
 シミュレーションの実施に際しては、前記心臓モデル30は、収容部20aの所定の位置に設置され、収容部20a内には液体(図示せず)が充填される。この液体は、心臓モデル内を循環する血液(模擬血液)としての機能を有し、透明な水を用いることが可能である。或いはこの液体は、後述するように、カテーテルから注入する注入剤と化学反応して注入剤を液体と同色に変色させるような性質を有するものであっても良い。また、実施に際しては、設置される心臓モデル30の高さ以上に液体を充填することが好ましい。
 本実施形態の前記容器20の一側面には、前記ポンプ50から液体を流入させる供給管51を貫通させる流入口21が設けられている。また、同じ側面には、収容部20a内の液体をポンプ50側に排出する排出口22が設けられている。さらに、同じ側面には、トレーニング者によって操作されるカテーテルを容器20の外部から導入する導入管61を通す導入部23、および、導入管62を通す導入部24が設けられている。ここで、前記流入口21、前記排出口22、前記導入部23、24は必ずしも同一側面上に配置される必要はない。また、前記流入口21、前記導入部23、24を設けずに、前記供給管51、前記導入管61、62を、前記容器20の上面開口部から前記容器20の内側へ導入しても良い。
 前記導入管61は、接続部61aを介して、後述するように、前記心臓モデル30に設けられた大動脈32と繋がる右鎖骨下動脈34に接続される。前記容器20内の液体は前記大動脈32、前記右鎖骨下動脈34を介して、前記導入管61にも充填される。前記導入管61は、容器20の外部側の先端部に、カテーテル導入端子61bを有する。前記導入端子61bは、前記導入管61に満たされた液体が、外部へ漏洩しないような機能(弁機能)を有すると共に、トレーニング者がカテーテルを前記導入管61へ導入し、かつそこから引抜きができるような構造を有する。
 前記導入管62は、後述するように、大動脈32の尾側先端(足の付け根の血管に繋がる部分となる)に設けられた接続部62aに接続される。また、前記導入管62は、前記容器20の外部側の先端部に、カテーテル導入端子62bを有する。前記導入端子62bは、前記導入端子61bと同様の構造を有する。
 トレーニング者は、前記導入管61を通じてカテーテルを挿入する場合、実際の患者の腕の動脈からカテーテルを挿入する訓練を模擬することができる。また、導入管62を通じてカテーテルを挿入する場合、実際の患者の鼠径部(足の付け根)の動脈からカテーテルを挿入する訓練を模擬することができる。
 次に、図2及び図4を参照して、容器20の収容部20a内に設置される心臓モデル30について説明する。
本実施形態の心臓モデル30は、人体の心臓を模した歪な球状の本体30Aを備えている。この場合、実際の人体の心臓は、左心室、右心室、左心房、左心房を備えているが、前記本体30Aは、このような内部構造は備えておらず、内部は空洞となっている。
 図2に示すように、前記心臓モデル30の本体30Aの頭側の先端部には、人体の心臓と同様、大動脈32が設けられている。また、本体30Aの尾側の先端部である心尖部には流入管31が設けられている。前記流入管31は人体には存在しないが、本実施形態においては、流入口21を貫通したポンプ50の供給管51と接続されて、ポンプ50から送られてくる液体(拍動流)を本体30A内に流入させる機能を有する。このため、前記流入管31から本体30A内に流入した液体は、一定の方向性をもって空洞内部を通過し、そのままの流れで前記大動脈32に到達する。
 前記本体30Aの表面には、人体の心臓と同様、多数の冠動脈33が設けられている。冠動脈は細く形状が複雑であるため、カテーテル操作の難易度が高く、訓練の中心となる場所である。この冠動脈は、前記大動脈32の根元から分岐しており、本体30Aの表面に沿うように設けられている。なお、本実施形態では、前記冠動脈33の先端領域に排出口33aが形成されており、前記冠動脈33に流入した液体は前記排出口33aから外部(本体30Aの外部)に排出される。
 上記した大動脈32の経路上には、人体において大動脈と接続する血管の模擬体が設けられていることが好ましい。本実施形態においては、図1、図3および図4に示すような模擬血管、具体的には、人体と同様な、右鎖骨下動脈34、頸動脈35、36、および、左鎖骨下動脈37が設けられている。前記右鎖骨下動脈34は、上述したように腕から導入されるカテーテルの導入路であり、トレーニング者が操作するカテーテルは前記右鎖骨下動脈34から前記大動脈32へ到達し、更に、その根元から分岐する冠動脈33に挿入される。また、図1及び図3において、本体30Aの裏側に延びる大動脈32は、鼠径部を走行する大腿動脈に至っており、鼠径部から導入されるカテーテルの導入路となる。
 上記した心臓モデル30および心臓モデル30に接続された模擬血管(例えば、大動脈32、冠動脈33、右鎖骨下動脈34、頸動脈35、36、左鎖骨下動脈37)、および流入管31は、実際の人体の心臓に近い弾力性を有する材料によって形成されている。すなわち、本体30Aが弾力性のある材料によって形成されることで、その内部に、心尖部から大動脈に向けて拍動流を流すと、本体30Aそのものが膨張と伸縮を繰り返し、実際の心臓のように、血液(液体)を送り出すことが可能となる。このような弾力性を有する材料は、例えばPVA(ポリビニルアルコール)、ポリウレタン、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、シリコンやこれらに類する材料、その他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を単独で、或いは複数組み合わせたもの等が挙げられる。これにより、人体の臓器に近い触手感覚にてカテーテル操作を訓練することが可能となる。
 また、心臓モデルについては、透明又は半透明の材料によって作製することで、トレーニング者は、挿入されるカテーテル、ガイドワイヤ、その他のデバイスの動きを、直接、目視によって観察することができ、さらに、カテーテルから注入される注入剤が示す挙動を視覚的に認識することが可能となる。すなわち、手元での操作とカテーテル先端の動きをリンクさせながら、心臓カテーテル検査、治療をシミュレーションすることが可能となる。なお、トレーニング者が視認できる材料で心臓モデル30を作製した場合でも、心臓モデルが目視できないように容器20にカバー等を被せたり、或いは、X線による透視をしてモニタ等に表示すれば、カテーテルの挙動をモニタ上のみで把握することも可能である。
 また、上記した心臓モデル30および心臓モデル30に接続された模擬血管は、人工的な継ぎ目を有さず、一体的に製造されることが好ましい。これにより、継ぎ目によって人体には見られない血流が発生することを防止でき、また、カテーテル挿入時に、継ぎ目によって視界が遮断されることを防止できるほか、X線透視下での不自然な陰影の出現が生じない。
 上述したような性質を満たす材料を用いて、心臓モデル30および心臓モデルに接続された模擬血管を一体的に製造する方法として、例えば、本出願人が発明した光学的造形法(日本特許第5236103号)を用いることが可能である。前記造形法を用いると、人体臓器の撮影データ(心臓CTデータ)に基づいて、患者毎の高精度な心臓モデルを比較的低コストで短期間のうちに製造できる。このため、トレーニング者は、実際の手術に先立って、患者固有の血管構造や疾患部位を考慮した、カテーテル操作を模擬訓練することが可能となる。また、検査や手術の前に患者に最適なカテーテルや各種のデバイスを選択検討する等、実際のカテーテル操作前の事前準備としても、本発明に係るカテーテル・シミュレーターを活用可能となる。これにより、カテーテルの入れ替えに伴う血管損傷や脳塞栓症などといったリスクの低減、患者の血管の解剖学的特性に合ったカテーテルを選ぶことで得られる手術成績の向上、さらに、カテーテルをはじめとする不要な医療機器の使用を抑えることによる医療費の抑制などにも寄与すると考えられる。
 さらに、本実施形態の前記頸動脈35、36、および前記左鎖骨下動脈37には、それぞれ流量調整用弁35a、36a、37aが設けられている。上述したように、ポンプ50から流入管31を介して本体30A内に拍動する液体が流れ込むと、その液体は、大動脈32に流れ(一部は冠動脈33に流れる)、そのまま頸動脈35、36、および左鎖骨下動脈37に流れる。上記のように、右鎖骨下動脈34および鼠径部に延びる大動脈32と接続するカテーテル導入管61、62には、弁機能を有する導入端子61b、62bが設けられていることから、上記したような血管部分に流量調整用弁35a、36a、37aを設けることによって、拍動流の速度や圧力を容易に調整することが可能となる。なお、前記流量調整用弁35a、36a、37aは必ずしも必要ではなく、全てが解放されていても良く、またいずれか一つまたは二つが設けられていても良い。
 上記した心臓モデル30は、図1に示すように、ホルダ40を用いて収容部20aの所定の位置に設置される。すなわち、心臓モデル30は、ホルダ40にセットされた状態で収容部20aの所定の位置に設置され、この状態で収容部20a内に液体が満たされる。ここで、前記ホルダ40の構成について、図3を参照して説明する。
 本実施形態のホルダ40は、本体30Aが液体内で浮遊した状態となるように心臓モデル30を保持する。具体的には、前記心臓モデル30の心尖部側と大動脈側を保持して本体30Aが浮遊するように、心尖部に設けられた流入管31を保持する保持部41と、大動脈32を保持する保持部42と、保持部41,42を固定する基台43とを備えている。この場合、前記保持部41には、本体30Aの裏側で湾曲した大動脈32が保持され、前記保持部42には、前記大動脈32に接続される他の模擬血管(右鎖骨下動脈34、頸動脈35、36、左鎖骨下動脈37)も保持される。そして、前記基台43は、前記本体30Aおよび各模擬血管に流入する液体の圧力によりその位置が移動しないように、容器20の底面に固定された状態で設置される。この際、基台は必ずしも常時固定された状態である必要はなく、たとえば底面にひとつまたは複数のかぎ型の突起を設けておくことによって、容易に基台を取り付け、取り外しができるようになり、準備や収納、洗浄が簡便となる。
 このような状態で心臓モデル30を保持することで、心臓モデル30の本体30Aは液体中に浮遊した状態となり、前記心臓モデル30に接続されるポンプ50から流入する拍動流によって、実際の心臓と同じように拍動させることが可能となる。また、本体30Aの表面に設けられた冠動脈33も、本体30Aと一体的に拍動するため、拍動する心臓および冠動脈に対する、実際のカテーテル手術に即したカテーテル操作訓練が実施可能となる。
 前記心臓モデル30に接続されるポンプ50は、液体に拍動流を生起させるように間欠的に駆動される。前記ポンプ50は、容器20に充填された液体を前記排出口22から受け入れ、所定の圧力で前記供給管51に送り出して、容器20内の液体を還流させる機能を備えている。例えば、駆動モーターによってピストンを往復駆動し、液体を送り出すような循環型のポンプで構成することが可能である。この場合、往復駆動されるピストンのストロークを変えることで、1回の拍動で送り出す液体の量(血圧に対応する)を変更することができ、ピストンの1往復の時間を変えることで、心臓モデルの鼓動の周期(心拍数に対応する)を変えることができる。具体的には、最大で300mmHgの圧を毎分20~200回出力することで、実際の人体に近い拍動流を生成することが可能となる。同様の拍動流はローブポンプ、チューブポンプなどの容積変化型のポンプでも生成することができる。このように、前記ポンプ50は、ポンプ自身が拍動流を生成するため、本カテーテル・シミュレーター内に定常流から拍動流を生成するための部品、例えば電磁弁、圧力センサ、電磁弁コントローラーを必要としない。なお、ポンプの液体を送り出す圧は、300mmHgを超えると、実際の人体の心臓の拍動とは異なる状態になることから、最大で300mmHgとなるように設定しておくことが好ましい。すなわち、0mmHg~300mmHgの範囲で調整することにより、患者毎(患者の症例毎)に応じた拍動状態に設定することができる。
 次に、図4および図5を参照し、本実施形態のカテーテル・シミュレーターにおける液体の流れおよびカテーテルの訓練方法について説明する。
図4に示すように、前記ポンプ50から送り出され、流入管31を介して前記心臓モデル30の本体30A内に流入した液体は、一部が冠動脈33に流入し、残りの部分は大動脈32に到達する。前記冠動脈33に流入した液体は、前記冠動脈33の先端に設けられた排出口33aから、前記心臓モデル30の外部に排出され、容器20に充填された液体に合流する。一方、前記大動脈32に流入した液体は、前記大動脈32の経路上に設けられた血管である頸動脈35、36、左鎖骨下動脈37を介して、容器20中に排出され、前記容器20に充填された液体に合流する。前記冠動脈33、前記頸動脈35、36、前記左鎖骨下動脈37から容器20に排出された液体は、排出口22から流出し、ポンプ50に循環する。
 上記したように、ポンプ50からの拍動流は、心尖部から一方向で大動脈32側に抜けるため、生理的な血流を再現することが可能となる。また、冠動脈33に流れ込んだ液体は、先端に設けられた排出口33aを介して外部に排出されるので、冠動脈内には実際の血流と同じ流れが生じるとともに、本体30A内に不自然な流れが生じることもない。また、この流動状態において、前記頸動脈35、36、および左鎖骨下動脈37に設けられた流量調整用弁35a、36a、37aを微調整することで、前記心臓モデル30および前記心臓モデル30に接続された血管に流入する液体の圧力や流速を調整できる。すなわち、人体における血流は患者毎に圧力や流速が若干異なっているが、流量調整用弁35a、36a、37aを必要に応じて調整することにより人体と同様な冠動脈内血流速度を容易に再現することができ、より現実に近い環境下でシミュレーションを実施可能となる。
 上記した模擬血流下において、カテーテルの操作訓練を行う方法を説明する。まず、準備として、容器20に液体を充填した状態で、容器20の収容部20aにホルダ40を配置し、ホルダ40に心臓モデル30及び模擬血管を設置する。その際、液体が心臓モデル30および模擬血管を満たすようにする。次に、空気が入らないよう液体中でカテーテル導入管61と右鎖骨下動脈34を前記導入管61の接続部61aで接続し、カテーテル導入管62と大動脈32の尾側先端を前記導入管62の接続部62aで接続する。同様に液体中で、ポンプ50からの液体供給管51と心臓モデル30の心尖部に設けられた流入管31を接続し、ポンプ50を動作させる。
 以上の準備を行い、模擬血流を発生させた状態で、カテーテルの操作訓練を開始する。本実施形態では、カテーテルを腕の動脈から挿入する場合と、鼠径部の動脈から挿入する場合の二通りのシミュレーションが実施できる。トレーニング者が腕の動脈からのカテーテル挿入を模擬する場合には、カテーテルは導入管61を介して、右鎖骨下動脈34から導入される。前記右鎖骨下動脈34から導入されたカテーテルは、頸動脈35に入り込み、前記頸動脈35を通過して大動脈32に到達する。その後、カテーテルを更に挿入して行くと、カテーテルは、前記大動脈32内を通り、本体30Aとの接続部付近で分岐する冠動脈33の導入口33b(冠動脈入口部に相当)に位置する。この際、トレーニング者は、左右の冠動脈の内、挿入対象(治療対象)となる冠動脈33を目視しながら入口部を把握し、対象となる冠動脈入口部にカテーテルが係合するように操作を行なう。すなわち、トレーニング者は、図5に示すように、細く形状が複雑な冠動脈33に対して、治療が必要となる冠動脈を目視しながらカテーテル60を操作して入口部に係合させ、続いて治療に要するガイドワイヤを目的の部位まで進入させ、そのガイドワイヤに沿わせてバルーンカテーテルによる血管拡張や、ステント(金属の筒)を留置するなどの実際のカテーテル検査・手術(冠動脈造影検査・冠動脈形成術)に則した訓練ができる。
 一方、トレーニング者が、鼠径部の動脈からのカテーテル挿入を模擬する場合には、カテーテルは導入管62を介して、大動脈32の尾側先端(鼠径部に相当する部分)から導入される。カテーテルは、前記大動脈32内を通り、前記大動脈32と本体30Aとの接続部付近に設けられた冠動脈33の導入口33bに到達する。この場合、カテーテルの導入路は大動脈32の経路上のみであるが、その経路上に、頸動脈35、36および右鎖骨下動脈37との分岐点が存在するため、カテーテルを操作するに際して、各模擬血管との位置関係等を確認しながら冠動脈入口部に相当する前記導入口33bに到達させる訓練ができる。トレーニング者は、上記腕の血管で行う場合と同様に、カテーテル検査・手術のトレーニングが行える。
 上述したカテーテル・シミュレーターによれば、装置全体を簡略化してコンパクト化することができ、製造コストを低減することが可能となる。また、X線透視下、非透視下の両方で使用することができ、上記した流量調整用弁35a、36a、37aを調整することで実際の人体の冠血流と同じ流速の血流(液体による拍動流)を冠動脈に流すことが可能となる。また、心臓モデルそのものが拍動することにより、液体の流れの向きや圧力が生理的となって、実際の心臓カテーテル治療、更には、例えば、径カテーテル的大動脈弁置換術(TAVIまたはTAVR)を行うときと同じ血流を再現でき、より実践に即した訓練をすることが可能となる。また、心臓モデルが液体中で浮遊した状態となるため、ポンプ血流による心臓の拍動が再現でき、カテーテル手術において技術的に困難であるとされる、拍動する冠動脈へのステント留置のシミュレーションが行えるようになる。
 また、心臓モデル30は、実際の患者のCT画像に基づいて、或いは、個々の症例に基づいて作製することができるため、カテーテルを用いた冠動脈造影、冠動脈形成術、大動脈瘤ステントグラフト内挿術、径カテーテル的大動脈弁置換術などに際し、症例ごとの術前シミュレーションを行うことができる。本発明では、心臓モデルを簡単に入れ替えることができるため、医学生や研修医等の初学者に対しては練習用の汎用モデルとしてトレーニングする環境を提供できる一方、熟練者に対しても難易度の高い症例のトレーニングに用いることができる。すなわち、事前に撮影された心臓CTデータを基にして心臓モデルを成型し、実際の術前に、シミュレーションすることが可能となる。
 以上、本発明に係るカテーテル・シミュレーターの実施形態の一例を示したが、本カテーテル・シミュレーターは、心臓とは別の臓器、例えば、脳血管や腹部血管等のカテーテル操作の訓練にも用いることができる。これらの臓器は、上記した大動脈32の経路上に接続して配設することができ、例えば、頸動脈35に対して、大動脈32との接続部と逆側の先端に、脳モデルを接続する構成とした場合には、脳血管領域のカテーテル操作、ならびにコイルやステントなど各種デバイスを用いた治療の訓練が実現可能となる。また、大動脈32の尾側部分に腹部血管モデルや下肢血管モデルを接続する構成とした場合、腹部血管領域や下肢血管でのカテーテル操作、ならびにコイルやステントなど各種デバイスを用いた治療の訓練が実現できる。
 次に、図5を参照して、本発明に係るカテーテル・シミュレーション用造影方法について説明する。容器20に充填された液体(基剤)の中に浮遊する心臓モデル30の本体30Aの表面に設けられた冠動脈33に、上記したような操作によってカテーテル60が挿入され、この状態で、前記カテーテル60から模擬X線造影剤(注入剤)が注入されると、図5の符号Aに示すように、冠動脈33の位置や形状等が注入剤の色で、直接、視覚認識できるようになる。
 この場合、注入剤は、例えばインクなど、単に色彩を有するものであれば、トレーニング者に冠動脈部分を視認させることが可能となるが、トレーニングを繰り返すと、次第に注入剤が心臓モデル30に貯留されて行き、トレーニングに支障が生じてしまう。このため、本発明では、カテーテル60によって注入する注入剤と、容器20に充填する液体(基剤)は、注入剤を注入した際、両者が化学反応して、注入剤が液体と同色に変化するような材料としている。すなわち、容器20に充填する液体は、心臓モデルの視認性を考慮して透明な材料が用いられることから、ここに注入される注入剤については、有色で、両者が化学反応して、透明に変化するような組み合わせであれば良い。
 例えば、本実施形態においては、注入剤として、視認し易い色(赤褐色)のヨードイオンを含む液体、たとえばポピドンヨード液が用いられ、液体として、水とチオ硫酸塩を含む、たとえばハイポアルコールのような無色透明な溶解水を使用する。すなわち、カテーテルから注入されるポビドンヨード液は、注入後短時間でハイポアルコールと化学反応して無色透明に変化するため、トレーニング者が前記注入剤を複数回にわたって連続使用する場合でも、注入剤の残留を気にする必要がなく、また、前記液体に変色や濁りが生じないため、液体を入れ替える必要がない。なお、実際の液体の濃度については、約25Lの水に対し、界面活性剤を約0.05重量%、ヨウ素の還元用アルコールであるハイポアルコールを約0.2重量%程度、混入しておくことで、カテーテルが血管内をスムーズに移動でき、注入されるポビドンヨード液によって血管形状を把握することができる。
 上記したポビドンヨード液とハイポアルコールは共に、医療現場に広く普及された薬品であり、安価で扱いが容易であるため、低コストでより効果的にカテーテル・シミュレーションを実施することが可能となる。なお、X線透視下で訓練する場合には、一般的に使用されるX線造影剤、例えば無色透明でX線遮断率の高いヨード系X線造影剤を用いれば良い。
 また、上記した造影方法では、液体としてアルコールを含んだ水溶液を用いていることから、気泡が発生し易い状態となる。このような気泡が心臓モデル30の血管部分に付着すると、造影した際の血管が部分的に細くなったり(正確な血管が見えにくい)、カテーテル操作に影響が出たりする可能性がある。特に、心臓モデルの材料としてシリコンを用いると、水をはじく性質があるため、表面部分に気泡が生じ易くなってしまう(PVAは、親水性が高いため、シリコンと比較すると気泡は生じ難い)。
 このため、アルコールを水に溶解させる前に、水を一度沸騰させて常温にゆっくり戻したり、蒸気圧の手前まで減圧する等の措置を行なうか、或いは、水とアルコールを混ぜて泡が出てきた際に超音波洗浄機などで強制的に泡を発生させる等の対策を講じることで、気泡の発生を抑制することができる。
 以上、本発明に係るカテーテル・シミュレーターを説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されず種々変更することが可能である。例えば、容器20の形状については適宜変形することができ、ホルダ40については、心臓モデルを保持する位置や全体的な構成など、適宜変形することが可能である。また、拍動流を生成するポンプ50については、容器20内に充填された液体を循環させるとともに、心臓モデル30の本体30Aの心尖部から、上述した拍動流を流入させることができれば、特別な構成に限定されることはない。
 また、本発明に係る造影方法は、心臓モデルにおける実施例に限定されず、他の臓器モデルおよび血管モデルを用いたカテーテル・シミュレーターにおいても適用可能である。
10 カテーテル・シミュレーター
20 容器
30 心臓モデル
30A 本体
31 心尖部
32 大動脈
33 冠動脈
33a 冠動脈の排出口
40 心臓モデルを液体中に設置するためのホルダ
50 ポンプ
60 カテーテル

Claims (10)

  1.  液体が充填される容器と、
     前記容器の中に液体を満たした状態で設置され、冠動脈及び大動脈が設けられ弾力性のある心臓モデルと、
     前記心臓モデルの心尖部に接続され、前記液体によって心尖部から大動脈に拍動流を生成するポンプとを有する
    ことを特徴とするカテーテル・シミュレーター。
  2.  前記冠動脈は、先端部に心臓モデルの外部に開口する排出口を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル・シミュレーター。
  3.  前記心臓モデルは、透明又は半透明な樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル・シミュレーター。
  4.  前記心臓モデルの心尖部側と大動脈側を保持するホルダを有する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカテーテル・シミュレーター。
  5.  前記ポンプは最大300mmHgの圧を毎分20~200回出力し、拍動流を生成する機能を備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のカテーテル・シミュレーター。
  6.  前記大動脈から分岐する血管を設け、前記血管に流量調整用の弁を備える
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のカテーテル・シミュレーター。
  7.  前記心臓モデルは個々の患者の心臓データに基づいて作製することができ、症例ごとの術前シミュレーションが行える機能を有する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のカテーテル・シミュレーター。
  8.  前記大動脈の循環経路上に別の臓器モデルを接続する機能を有する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のカテーテル・シミュレーター。
  9.  容器の中に液体を満たした状態で設置され、冠動脈及び大動脈が設けられた心臓モデルを有するカテーテル・シミュレーターに用いられ、前記冠動脈に挿入されるカテーテルからの注入剤と前記液体とを化学反応をさせ、前記注入剤を前記液体と同色に変化させる
    ことを特徴とするカテーテル・シミュレーター用造影方法。
  10.  前記液体は、水とチオ硫酸塩を含んだ溶解水であり、前記注入剤は、ヨードイオンを含む液体である
    ことを特徴とする請求項8に記載のカテーテル・シミュレーター用造影方法。
PCT/JP2014/079683 2014-11-10 2014-11-10 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法 WO2016075732A1 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/079683 WO2016075732A1 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法
EP14906024.6A EP3223263B1 (en) 2014-11-10 2014-11-10 Catheter simulator and imaging method for catheter simulator
CN202010233561.1A CN111312048B (zh) 2014-11-10 2014-11-10 导管仿真器用造影方法
JP2016558452A JP6452715B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法
CN201480080010.9A CN106463067B (zh) 2014-11-10 2014-11-10 导管仿真器以及导管仿真器用造影方法
US15/388,203 US10755601B2 (en) 2014-11-10 2016-12-22 Catheter simulator
US16/929,825 US11151903B2 (en) 2014-11-10 2020-07-15 Imaging method for catheter simulator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/079683 WO2016075732A1 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
US15/388,203 Continuation US10755601B2 (en) 2014-11-10 2016-12-22 Catheter simulator

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2016075732A1 true WO2016075732A1 (ja) 2016-05-19

Family

ID=55953845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2014/079683 WO2016075732A1 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法

Country Status (5)

Country Link
US (2) US10755601B2 (ja)
EP (1) EP3223263B1 (ja)
JP (1) JP6452715B2 (ja)
CN (2) CN106463067B (ja)
WO (1) WO2016075732A1 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020031474A1 (ja) * 2018-08-07 2020-02-13 テルモ株式会社 手技シミュレータ
WO2020079778A1 (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 朝日インテック株式会社 人体シミュレーション装置
JP2020091306A (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 朝日インテック株式会社 心臓シミュレータ
WO2020116277A1 (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 朝日インテック株式会社 血管モデル及び臓器シミュレータ
JPWO2019106897A1 (ja) * 2017-11-30 2020-12-10 テルモ株式会社 チューブ
WO2021002039A1 (ja) * 2019-07-02 2021-01-07 朝日インテック株式会社 脈管シミュレーションモデル
WO2021005938A1 (ja) * 2019-07-05 2021-01-14 朝日インテック株式会社 心臓シミュレータ
US10937337B2 (en) 2015-03-30 2021-03-02 Osaka University Container for catheter simulator and heart model accommodated in said container
WO2021157285A1 (ja) * 2020-02-04 2021-08-12 テルモ株式会社 手技シミュレータ及びそれを用いた手技訓練方法
US11195436B2 (en) 2016-10-28 2021-12-07 Osaka University Organ model for catheter simulator
US20220366812A1 (en) * 2020-01-30 2022-11-17 The Catholic University Of Korea Industry-Academic Cooperation Foundation Portable blood vessel model simulation apparatus
US11972698B2 (en) * 2020-01-30 2024-04-30 The Catholic University Of Korea Industry-Academic Cooperation Foundation Portable blood vessel model simulation apparatus for simulation blood vessel model such as surgery, pump unit for circulating blood vessel mimick liquid stored in blood vessel mimick liquid tank unit

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11250728B2 (en) 2017-01-20 2022-02-15 Maverick Regional Anesthesia Education, Llc Simulation systems and methods for ultrasound guided regional anesthesia
IT201700077526A1 (it) * 2017-07-10 2019-01-10 Iatrotek S R L Dispositivo per la simulazione di un intervento chirurgico su vasi sanguigni
WO2019173336A1 (en) * 2018-03-08 2019-09-12 West Virginia University Dynamic flow phantom for in vitro cardiac intervention pre-procedure planning and testing using patient specific 3d printed anatomical models
CN108682255B (zh) * 2018-06-15 2024-04-26 同济大学 脉动心脏模型及其脉动控制方法
US20200035127A1 (en) * 2018-07-30 2020-01-30 Timothy S. Sullivan Portable surgery simulation system and methods of making and using the same
CN109010039A (zh) * 2018-09-05 2018-12-18 郑州久昌电子科技股份有限公司 一种血液运输设备
CN113454695A (zh) * 2018-09-20 2021-09-28 拜奥莫德克斯公司 患者特定心血管模拟装置
WO2020079779A1 (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 朝日インテック株式会社 人体シミュレーション装置、人体シミュレーション装置を制御する方法、及びコンピュータプログラム
US11176849B2 (en) * 2018-10-29 2021-11-16 The Aga Khan University Pumping heart simulator
CN109528224B (zh) 2019-01-04 2019-12-17 中国人民解放军陆军军医大学第二附属医院 模拟心血管运动的ct成像质量检测体模、控制方法及质量检测方法
DE102019116827B4 (de) * 2019-06-21 2023-11-09 Bernhard Meyer ÜBUNGSVORRICHTUNG ZUR SIMULATION EINES DURCHSTRÖMTEN GEFÄßBETTES UND DAZUGEHÖRIGES VERFAHREN
CN114209428B (zh) * 2021-12-27 2024-01-30 湘南学院 一种模拟急性肾损伤的装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013213986A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Toshio Nakanishi 先天性心疾患治療のためのトレーニング装置およびそれを用いたトレーニング方法
JP2014170075A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Terumo Corp トレーニング装置

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4769013A (en) * 1982-09-13 1988-09-06 Hydromer, Inc. Bio-effecting medical material and device
JPH0830192A (ja) * 1994-07-14 1996-02-02 Terumo Corp 血管モデル用液体循環装置
CN2314424Y (zh) * 1997-12-08 1999-04-14 上海医科大学附属华山医院 一种模拟体内介质变化曲线装置
JP2000042118A (ja) * 1998-07-10 2000-02-15 Mitsubishi Electric Inf Technol Center America Inc カテ―テル等の細長い物体の触感的フィ―ドバック発生方法および装置
WO2001095293A2 (en) * 2000-06-05 2001-12-13 Data Spectrum Corporation Cardiac phantom
CA2494588C (en) * 2002-05-10 2009-06-30 Nagoya Industrial Science Research Institute Three-dimensional model
JP4681242B2 (ja) * 2004-02-25 2011-05-11 公立大学法人会津大学 カテーテル検査シミュレーションシステム
DE202004006035U1 (de) * 2004-04-14 2004-08-26 Hutzenlaub, Jens Anatomisches Lehr- und Übungsmodell
CN2710073Y (zh) * 2004-07-29 2005-07-13 代义壮 综合性动静脉血管疾病造影及介入治疗训练模拟装置
CN1248179C (zh) * 2004-08-31 2006-03-29 吕滨 一种冠状动脉狭窄模型及其制作方法
DE102005042328A1 (de) * 2005-09-06 2007-03-08 Siemens Ag Verfahren zur Bestimmung des Ausbreitungsverhaltens eines Kontrastmittelbolus
ITBS20060063A1 (it) 2006-03-17 2007-09-18 Riccardo Tonini Dispositivo per training endodontico e relativo metodo di utilizzo
JP4598013B2 (ja) * 2007-03-29 2010-12-15 富士フイルム株式会社 医療検査支援装置、並びに検査リスト表示方法及びプログラム
JP5452029B2 (ja) * 2009-02-03 2014-03-26 テルモ株式会社 管の内腔部に配置される病変モデル
JP5749909B2 (ja) * 2010-09-24 2015-07-15 テルモ株式会社 模擬人体
EP2756494B1 (en) * 2011-09-13 2018-10-31 Medtronic, Inc Endovascular surgery simulator with hemodynamic function and corresponding simulation method
US9183763B2 (en) * 2012-01-31 2015-11-10 Vascular Simulations, Llc Cardiac simulation device
JP2013200368A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Terumo Corp トレーニング装置
CN102915664B (zh) * 2012-10-30 2014-12-31 徐州医学院 一种数字胃肠机操作训练教学模型

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013213986A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Toshio Nakanishi 先天性心疾患治療のためのトレーニング装置およびそれを用いたトレーニング方法
JP2014170075A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Terumo Corp トレーニング装置

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10937337B2 (en) 2015-03-30 2021-03-02 Osaka University Container for catheter simulator and heart model accommodated in said container
US11195436B2 (en) 2016-10-28 2021-12-07 Osaka University Organ model for catheter simulator
JPWO2019106897A1 (ja) * 2017-11-30 2020-12-10 テルモ株式会社 チューブ
JP7181221B2 (ja) 2017-11-30 2022-11-30 テルモ株式会社 チューブ
JPWO2020031474A1 (ja) * 2018-08-07 2021-08-12 テルモ株式会社 手技シミュレータ
JP7280268B2 (ja) 2018-08-07 2023-05-23 テルモ株式会社 手技シミュレータ
WO2020031474A1 (ja) * 2018-08-07 2020-02-13 テルモ株式会社 手技シミュレータ
US11417242B2 (en) 2018-08-07 2022-08-16 Terumo Kabushiki Kaisha Technique simulator
WO2020079778A1 (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 朝日インテック株式会社 人体シミュレーション装置
WO2020116276A1 (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 朝日インテック株式会社 心臓シミュレータ
WO2020116277A1 (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 朝日インテック株式会社 血管モデル及び臓器シミュレータ
JP2020091306A (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 朝日インテック株式会社 心臓シミュレータ
JP2020091307A (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 朝日インテック株式会社 血管モデル及び臓器シミュレータ
JP7233209B2 (ja) 2018-12-03 2023-03-06 朝日インテック株式会社 心臓シミュレータ
WO2021002039A1 (ja) * 2019-07-02 2021-01-07 朝日インテック株式会社 脈管シミュレーションモデル
JP7339790B2 (ja) 2019-07-02 2023-09-06 朝日インテック株式会社 脈管シミュレーションモデル
WO2021005938A1 (ja) * 2019-07-05 2021-01-14 朝日インテック株式会社 心臓シミュレータ
US20220366812A1 (en) * 2020-01-30 2022-11-17 The Catholic University Of Korea Industry-Academic Cooperation Foundation Portable blood vessel model simulation apparatus
US11972698B2 (en) * 2020-01-30 2024-04-30 The Catholic University Of Korea Industry-Academic Cooperation Foundation Portable blood vessel model simulation apparatus for simulation blood vessel model such as surgery, pump unit for circulating blood vessel mimick liquid stored in blood vessel mimick liquid tank unit
WO2021157285A1 (ja) * 2020-02-04 2021-08-12 テルモ株式会社 手技シミュレータ及びそれを用いた手技訓練方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3223263A1 (en) 2017-09-27
US20170103682A1 (en) 2017-04-13
CN111312048B (zh) 2022-04-01
US11151903B2 (en) 2021-10-19
JP6452715B2 (ja) 2019-01-16
CN106463067A (zh) 2017-02-22
CN106463067B (zh) 2020-04-28
US10755601B2 (en) 2020-08-25
US20200349865A1 (en) 2020-11-05
CN111312048A (zh) 2020-06-19
EP3223263B1 (en) 2021-01-06
EP3223263A4 (en) 2018-04-04
JPWO2016075732A1 (ja) 2017-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6452715B2 (ja) カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法
CN107615360B (zh) 导管-模拟器用容器、以及收容于该容器内的心脏模型
JP6317885B2 (ja) トレーニング装置
CN109716419B (zh) 导管-模拟器用内脏器官模型
US20170051736A1 (en) Pulsatile pump for catheter simulator
JP2022501643A (ja) 患者固有の心血管シミュレーション装置
US20210272481A1 (en) Organ simulator
US20240046819A1 (en) Catheter simulator and heart model for catheter simulator
US11915610B2 (en) Cadaverous heart model
JP6667503B2 (ja) カテーテル・シミュレーター用容器、及びこの容器内に収容される心臓モデル
CN112233488A (zh) 模块化心脏脉动模拟装置和生物仿真食道超声模拟系统
JP7251746B2 (ja) カテーテル・シミュレータ、及び、カテーテル・シミュレータ用の心臓モデル
CN213150114U (zh) 心血管介入手术操作训练或示教系统
WO2020250338A1 (ja) 血管モデル
RU2766757C1 (ru) Медицинский тренажёр для отработки навыков выполнения эндоваскулярных вмешательств
WO2023223675A1 (ja) 医療機器用の臓器モデル
CN213424272U (zh) 模块化心脏脉动模拟装置和生物仿真食道超声模拟系统
US20240021104A1 (en) Catheter simulator and cerebral blood vessel model
WO2023007339A1 (en) System for advanced physician training and patient specific rehearsals
CN116682315A (zh) 教学用体外心脏展示、练习用教具
CN111833712A (zh) 心血管介入手术操作训练或示教系统及方法

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 14906024

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

REEP Request for entry into the european phase

Ref document number: 2014906024

Country of ref document: EP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2014906024

Country of ref document: EP

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2016558452

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE