JP2013200368A - トレーニング装置 - Google Patents

トレーニング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013200368A
JP2013200368A JP2012067400A JP2012067400A JP2013200368A JP 2013200368 A JP2013200368 A JP 2013200368A JP 2012067400 A JP2012067400 A JP 2012067400A JP 2012067400 A JP2012067400 A JP 2012067400A JP 2013200368 A JP2013200368 A JP 2013200368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
simulated
catheter
heart
training
aorta
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012067400A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ozaki
浩司 小崎
Takashi Kuchiura
隆 久地浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2012067400A priority Critical patent/JP2013200368A/ja
Publication of JP2013200368A publication Critical patent/JP2013200368A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instructional Devices (AREA)

Abstract

【課題】管腔やカテーテルの視認性を低減した放射線透視画像を取得する。
【解決手段】トレーニング装置10は、生体器官を模した模擬心臓28、及び模擬心臓28にカテーテル12を送達可能とする模擬大動脈30を備える人体モデル14と、X線源76からX線を照射して人体モデル14を透過したX線に基づきX線透視画像を取得するX線撮影システム18と、人体モデル14とX線源76の間に介在し、X線透視画像に造影される模擬心臓28、模擬大動脈30及びカテーテル12の視認性を低減させるスポンジ部材26とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテル手技の訓練に用いるトレーニング装置に関する。
近年、生体内にカテーテルを導入して病変部を治療するカテーテル手技の実施機会が増加しており、これにともないカテーテル手技の習得や上達を図るために、様々なトレーニング装置が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されているカテーテル手術シミュレータは、カテーテルを挿入可能な立体モデル(模擬体)及び模擬体を撮影する撮影装置を備え、撮影装置により再現映像を得て、この再現映像を確認しながらカテーテル手技の訓練を行うように構成されている。また、模擬体は、この模擬体に近い屈折率からなる透光性液体に浸漬されることで、模擬体の腔所(カテーテルを挿通する通路)が見えないように撮影される。
特開2008−70847号公報
ところで、医療現場において実際にカテーテル手技を実施する場合は、放射線(X線)を被写体に照射して放射線透視画像(X線透視画像)を取得し、この画像に基づきカテーテルの送達や処置が行われる。このため、カテーテル手技の訓練でも、放射線透視画像を確認しながら訓練を行うことが望ましい。
しかしながら、従来のトレーニング装置では、模擬体に放射線を照射して放射線透視画像を取得した場合、模擬体の処置対象部位や管腔、及び導入されるカテーテルが放射線透視画像に比較的鮮明に映し出されてしまう。このため、ユーザ(訓練者)は処置対象部位、管腔及びカテーテル等を容易に視認することができ、実際のカテーテル手技とは異なる環境下で訓練を行うことで、カテーテル手技の習得が遅れる一因となってしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、簡単な構成によって、管腔やカテーテルの視認性を低減した放射線透視画像を取得することが可能であり、これによってユーザに対し実際のカテーテル手技に近い訓練を実施させ、カテーテル手技を効率的に習得及び上達させることができるトレーニング装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、放射線源から照射して透過した放射線に基づいて取得した放射線透視画像を確認しながら使用するトレーニング装置であって、生体器官を模した処置対象部位、及び前記処置対象部位にカテーテルを送達可能とする管腔を備える模擬体と、前記模擬体と前記放射線源の間に介在し、前記放射線透視画像に造影される前記処置対象部位、前記管腔及び前記カテーテルの視認性を低減させる固形物又は半固形物からなる低減部とを有することを特徴とする。
上記によれば、放射線透視画像に造影される処置対象部位、管腔及びカテーテルの視認性を低減させる低減部を有することで、カテーテル手技の訓練時に、処置対象部位、管腔及びカテーテルが見え難い環境をユーザに提供することができる。このため、ユーザは、実際に行われるカテーテル手技に近い環境で訓練を行うことができ、カテーテル手技を効率的に習得及び上達することができる。また、低減部が固形物又は半固形物からなることで、気体や液体等を用いる場合と比較して、低減部の取り扱い(例えば、持ち運び、セッティング及び後片付け等)が容易となる。
この場合、前記低減部は、前記放射線を吸収可能な液体を含有する多孔質体であるとよい。
このように、低減部が放射線を吸収可能な液体を含有する多孔質体であれば、低減部を透過する放射線を簡単に吸収することができ、これにより放射線透視画像に処置対象部位、管腔及びカテーテルが映り込むことを低減できる。また、多孔質体を用いることで、液体を含まない多孔質体を持ち運んで訓練のセッティングを行った後に液体を吸収させる、或いは予め液体を含ませて訓練のセッティングを行う等、取扱い時の選択性を広げることができる。
また、前記低減部は、前記放射線を吸収可能な液体を含有するゲル状の半固形物であってもよい。
このように、低減部にゲルを適用しても放射線透視画像に造影される処置対象部位、管腔及びカテーテルの視認性を低減させることができる。
さらに、前記模擬体と前記放射線源との間には、前記放射線を吸収可能な金属板が配置されることが好ましい。
このように、模擬体と放射線源との間に金属板が配置されることで、放射線源から照射される放射線を一層吸収することができ、放射線透視画像に処置対象部位、管腔及びカテーテルが映り込むことを低減することができる。さらに、金属板によってカテーテル手技の訓練を行うユーザと放射線源の間を遮り、ユーザの被爆を低減することもできる。
またさらに、前記処置対象部位及び前記管腔には、生体の血液を模し水分を含む模擬血液が流通又は貯留され、前記低減部は、水分を含有する固形物又は半固形物により前記処置対象部位及び前記管腔の外側を覆うことで、該低減部内における水分の分布を実質的に略均一化する構成とすることができる。
このように、低減部内における水分の分布を実質的に略均一化することで、低減部に照射された放射線を均一的に吸収することができる。従って、処置対象部位や管腔とその周辺部との間で、放射線の吸収量が近づくことになり、処置対象部位及び管腔の視認性をより一層低減することができる。
本発明によれば、簡単な構成によって、管腔やカテーテルの視認性を低減した放射線透視画像を取得することが可能であり、これによってユーザに対し実際のカテーテル手技に近い訓練を実施させ、カテーテル手技を効率的に習得及び上達させることができる。
本実施の形態に係るトレーニング装置を示す斜視図である。 図1のトレーニング装置の全体構成を概略的に示す側面図である。 図1の模擬心臓を概略的に示す要部拡大図である。 図4Aは、スポンジ部材がない状態で図1の人体モデルを撮影したX線透視画像を概略的に示す説明図であり、図4Bは、スポンジ部材を配設した状態で図1の人体モデルを撮影したX線透視画像を概略的に示す説明図であり、図4Cは、図4Bの状態においてカテーテルから造影剤を吐出した場合のX線透視画像を概略的に示す説明図である。 図5Aは、第1変形例に係る低減部を概略的に示す側面断面図であり、図5Bは、第2変形例に係る低減部を概略的に示す側面断面図であり、図5Cは、第3変形例に係る低減部を概略的に示す側面断面図であり、図5Dは、第4変形例に係る低減部を概略的に示す側面断面図である。
以下、本発明に係るトレーニング装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るトレーニング装置10を示す斜視図であり、図2は、図1のトレーニング装置10の全体構成を概略的に示す側面図である。本実施の形態に係るトレーニング装置10は、ユーザ(医師等の訓練者)のカテーテル手技の訓練に用いられるものである。このため、トレーニング装置10は、実際のカテーテル手技に近い環境下で行われるように構成される。
具体的に、トレーニング装置10は、人体を部分的に模しカテーテル12(図4A参照)の挿入が可能な処置対象部位及び管腔を有する人体モデル14と、人体モデル14の処置対象部位及び管腔に血液を模した模擬血液Bを流通させる循環部16と、X線(放射線)を曝射(出射)しX線透視画像を取得するX線撮影システム18とを備える。
すなわち、本実施の形態に係るトレーニング装置10では、ユーザが人体モデル14にカテーテル12を導入することでカテーテル手技の訓練を行う。この際、人体モデル14は手術台20(又は模擬台)に載置され、X線撮影システム18によって連続的なX線透視画像(動画)が取得される。ユーザは、X線透視画像を確認しつつカテーテル12を処置対象部位に送達し所定の処置を行う。これにより、現実に近いカテーテル手技の訓練を行うことが可能となる。以下、このトレーニング装置10について具体的に説明していく。
なお、以降の説明では、図1における人体モデル14の図示に基づき、長手方向をX方向(頭部側をX1、下肢側をX2)、短手方向をY方向(図1中左側をY1、右側をY2)、高さ方向をZ方向(図1中上側をZ1、下側をZ2)という。
トレーニング装置10の人体モデル14は、人体内の一部の生体器官(臓器)を模した生体器官モデル22(模擬体)と、生体器官モデル22を支持し人体の外形を模した基台24と、生体器官モデル22のX1側を全体的に囲うスポンジ部材26(低減部)とにより構成される。この場合、基台24は、図1に示すように略直方形状の台により構成され、現実的な人体の形状に再現されていないが、訓練時にはシート(図示せず)で覆われることで基台24の多くの部分が隠される。よって、実質的には現実のカテーテル手技に近い状態が形成されることになる。
生体器官モデル22は、人体内の心臓を模した模擬心臓28と、模擬心臓28に連なる模擬大動脈30と、模擬大動脈30に連なる模擬動脈32(模擬大腿動脈32a、模擬左外腸骨動脈32b)とを有する。模擬心臓28は、カテーテル12が送達され所定の処置がなされる処置対象部位である。一方、模擬大動脈30と模擬動脈32は人体内の血管を模しており、模擬心臓28に対しカテーテル12を送達可能とする管腔として構成されている。模擬心臓28、模擬大動脈30及び模擬動脈32は、人体が手術台20に横臥した状態における生体器官(心臓、大動脈及び動脈)の位置に対応するように、基台24の所定箇所に取り付けられる。
生体器官モデル22は、実際の生体器官と同程度の柔軟性(又は剛性)や可撓性を有するように構成されることが好ましい。生体器官モデル22を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、シリコーンゴム(シリコーンエラストマー)や熱硬化性のポリウレタンエラストマー等のエラストマー系材料、又はシリコーンハイドロゲルやPVAハイドロゲルやゼラチンなどのゲル、或いはシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリメタクリル酸メチル等の熱可塑性樹脂を単独で、或いは複数組み合わせたもの等が挙げられる。
なお、生体器官モデル22は、上述した模擬心臓28、模擬大動脈30及び模擬動脈32等に限定されるものではなく、他の生体器官を加えて複雑に構成してもよい。また、訓練を行う処置対象部位を他の器官に代えて、それを模したものを適用してよいことは勿論である。
生体器官モデル22を支持する基台24は、アルミ材からなる矩形板状の基板34を備える。基板34は、その長辺(X方向の辺)が一般的な人体の肩から大腿部までの長さよりも長く、その短辺(Y方向の辺)が一般的な人体の肩幅よりも長く形成されている。また、基板34の下面側の四隅には、柱状の脚部36が設けられており、この脚部36は基板34を手術台20から所定高さ(例えば15〜20cm)に支持している。
さらに、基板34の上面側には、略中間部とX2側の二隅に4本の支柱38が立設されており、支柱38の上部には長手方向の約半分の長さからなる上基板40が取り付けられている。すなわち、上基板40は、模擬心臓28に重ならず人体の腹部から大腿部に相当する位置に設けられている。この上基板40の上面には、模擬大腿動脈32aと模擬左外腸骨動脈32bの一端が露出するように構成されている。
生体器官モデル22を囲うスポンジ部材26は、模擬心臓28及び模擬大動脈30の一部を覆うことが可能な直方形状に形成されている。スポンジ部材26は、Z方向の中間部において上下(上部スポンジ26aと下部スポンジ26b)に分離可能となっており、上部及び下部スポンジ26a、26bの間に生体器官モデル22(模擬心臓28及び模擬大動脈30の一部)が配置される。なお、図1及び図2中では、生体器官モデル22とスポンジ部材26の関係性が容易に理解可能となるように、上部及び下部スポンジ26a、26bの間からずれた状態で生体器官モデル22を図示している。
スポンジ部材26は、所定の量からなる液体(本実施の形態では、水)を含有可能に構成されている。X線撮影システム18において取得されるX線透視画像は、水を含有したスポンジ部材26により、映り込む生体器官モデル22及びカテーテル12の視認性が低下される。このスポンジ部材26の構成については後に詳述する。
図3は、図1の模擬心臓28を概略的に示す要部拡大図である。模擬心臓28は、心臓壁を模した壁部42を備え、この壁部42の内部には、歪な球形状からなり、ある程度の模擬血液Bを貯蔵し得る貯蔵空間44が形成されている。また、模擬心臓28には、模擬血液Bを貯蔵空間44へ供給する心臓供給管46、及び貯蔵空間44内に貯蔵された模擬血液Bを外部へ排出する心臓排出管48が接続されている。心臓供給管46及び心臓排出管48は、模擬心臓28に比べて硬い樹脂材料により形成され、基板34に固定されることで模擬心臓28を基板34から持ち上げた状態で支持している(図2参照)。この心臓供給管46及び心臓排出管48は、基板34を貫通して下方(Z2側)に延在し、配管66を介して循環部16に接続されている。模擬心臓28は、心臓供給管46から模擬血液Bが供給されると、模擬血液Bを貯蔵空間44に貯蔵するとともに、供給圧力により模擬血液Bを貯蔵空間44で環流させて、心臓排出管48から排出させる。
なお、壁部42の所定位置には、貯蔵空間44から空気を排出するエア抜き孔50が設けられ、貯蔵空間44内に模擬血液Bを満たす際に、エア抜き孔50を一時的に開放することにより不要な空気を抜き出すように構成されている。
また、模擬心臓28は、模擬血液Bの供給量に応じて、その外形及び貯蔵空間44の形状が変形可能に構成されている。例えば、心臓供給管46を介して供給される模擬血液Bの圧力が高く且つ心臓排出管48から排出する模擬血液Bの圧力が低い場合、すなわち模擬血液Bの供給量が多く排出量が少ない状態では、壁部42が外側へ広がるように膨張して貯蔵空間44の容積が増大する。一方、心臓供給管46を介して供給される模擬血液Bの圧力が低く且つ心臓排出管48から排出する模擬血液Bの圧力が高い場合、すなわち模擬血液Bの供給量が少なく排出量が多い状態では、壁部42が内側へ収縮して貯蔵空間44の容積が縮小する。このように、模擬心臓28は、模擬血液Bの供給量及び排出量の差分に応じて貯蔵空間44の容積が変動することにより膨張又は収縮する。
模擬大動脈30は、人体の大動脈のうち上行大動脈、弓部大動脈、下行大動脈を模した形状に形成されている。ただし、模擬大動脈30と模擬心臓28の接続部分は閉塞されており、模擬血液Bが互いに流動しないように構成されている。模擬大動脈30の所定箇所(上行大動脈に相当する部分)には、大動脈供給管52が接続されており、この大動脈供給管52から模擬大動脈30内に模擬血液Bが供給されるように構成されている。
また、模擬大動脈30には、左冠動脈及び右冠動脈を模した模擬左冠動脈54a及び模擬右冠動脈54b(以下、まとめて模擬冠動脈54ともいう)が上行大動脈に相当する部分に接続され、さらに鎖骨下動脈を模した模擬鎖骨下動脈56が弓部大動脈に相当する部分に3本接続されている。
模擬大動脈30から分枝された模擬冠動脈54は、模擬心臓28の壁部42に穿設された複数の貫通孔58を介して、模擬心臓28内の貯蔵空間44に接続されている。また、模擬冠動脈54は、いずれかの箇所を意図的に狭め、或いは閉塞させることができ、これにより動脈硬化等による冠動脈の病変状態を擬似的に再現するように、すなわち擬似的な病変部とするようになされている。一方、模擬鎖骨下動脈56は、1本が圧カモニタ60に接続されており、他の2本は栓62により閉塞されている(図2参照)。
また、図2及び図3に示すように、模擬大動脈30の下流側には模擬動脈32(模擬大腿動脈32a及び模擬左外腸骨動脈32b)が接続されている。模擬大腿動脈32a及び模擬左外腸骨動脈32bの端部は、カテーテル12を挿入する挿入用チューブ64として構成されている。挿入用チューブ64は、図示しない弁体を内部に備え、カテーテル12が挿入されない場合に閉塞することで模擬血液Bの流出を遮断している。
以上のように構成される模擬大動脈30及び模擬動脈32に対し、大動脈供給管52から模擬血液Bを供給すると、模擬血液Bの大部分は、模擬大動脈30に従ってX2側(模擬大腿動脈32a及び模擬左外腸骨動脈32b)に流れ込む。また、模擬血液Bの一部は、模擬大動脈30から分枝する模擬冠動脈54に向かい、模擬冠動脈54、貫通孔58を経て模擬心臓28内(貯蔵空間44)に流出され、貯蔵空間44に供給される大量の模擬血液Bと混合される。さらに、模擬血液Bの他の一部は、模擬大動脈30から分枝する模擬鎖骨下動脈56に流入する。これにより模擬鎖骨下動脈56に接続している圧カモニタ60により、模擬血液Bの圧力が検出される。従って、訓練時には、圧カモニタ60による検出結果を参照しながら模擬血液Bの供給排出量を調整することができる。例えば、圧カモニタ60により検出する圧力を50〜100mmHg程度に設定すると、人体の血圧に近くなる。
また、模擬大動脈30は、模擬心臓28の壁部42に接続されており、模擬心臓28が膨張又は収縮する際に、その壁部42の動きと連動して物理的に動くことになる。さらに、模擬大動脈30は、模擬血液Bの圧力の変動により僅かに膨張又は収縮する。このように生体器官モデル22は、模擬血液Bの圧力の変化や模擬血液Bの体積の増減により、模擬心臓28、模擬冠動脈54及び模擬大動脈30が物理的に動くように構成されている。
以上のように構成される生体器官モデル22には、複数の配管66を介して循環部16が接続される。循環部16は、模擬血液Bを模擬心臓28、模擬大動脈30等に送り出すとともに、送り出した模擬血液Bを回収するように構成されている。図2示すように、循環部16は、模擬血液Bを送受可能な人工心肺ポンプ68と、人工心肺ポンプ68に接続される配管66(供給管70、排出管72)と、供給管70の途中位置に設けられる電磁弁74とを備える。人工心肺ポンプ68は、充分な量の模擬血液Bを貯蔵するリザーバ(図示せず)を有し、このリザーバから模擬血液Bを吸入し、供給管70を介して所定の流速で模擬血液Bを送り出す。
供給管70は、人工心肺ポンプ68の排出口に接続される上流側供給管70aを備え、下流側において2本の供給管(第1及び第2供給管70b、70c)に分岐して、心臓供給管46及び大動脈供給管52に接続されている。排出管72は、心臓排出管48に接続される第1排出管72aと、模擬大腿動脈32a及び模擬左外腸骨動脈32bに接続される第2排出管72bと、第1及び第2排出管72a、72bを合流する下流側排出管72cとからなり、下流側排出管72cが人工心肺ポンプ68に接続されている。
また、電磁弁74は、上流側供給管70aの途中に取り付けられ、シーケンサ(図示せず)から供給される制御信号に従って開放又は閉塞する。これにより配管66内の模擬血液Bの流通量が制御される。循環部16は、電磁弁74が開状態の時に模擬血液Bを模擬心臓28の貯蔵空間44内及び模擬大動脈30内へ供給し、電磁弁74が閉状態の時に模擬血液Bの供給を停止する。
このように循環部16は、人工心肺ポンプ68から送り出した模擬血液Bを、各種配管66を介して模擬心臓28及び模擬大動脈30へ供給し、また模擬心臓28及び模擬大動脈30から排出された模擬血液Bを回収することにより、模擬血液Bを循環させる。
一方、X線撮影システム18は、手術台20の内部に設けられるX線源76(放射線源)と、人体モデル14の上方に配置されるX線検出装置78と、X線源76及びX線検出装置78に電気的に接続される制御装置80と、制御装置80に接続されるモニタ82とを備える。X線源76は、制御装置80の制御指示に基づき所定の線量(照射エネルギー量)からなるX線を人体モデル14に照射する。X線源76は、模擬心臓28(処置対象部位)の下方位置に配置され、上方側の模擬心臓28に向けてX線を照射するように構成されている。カテーテル手技においては、ユーザが導入したカテーテル12の動作がリアルタイムに確認できるように、動画を得ることが望ましく、X線源76からはX線が連続的に照射される。
また、X線の照射範囲は、模擬心臓28及び模擬大動脈30を含み、ユーザの作業位置に届かないように設定されることが好ましい。これによりユーザの被爆を低減することができる。さらに、X線の照射範囲における基板34上には、X線の線量を低減する金属板84が配置されている。金属板84は、後述するスポンジ部材26と協働してX線を吸収することで、生体器官モデル22やカテーテル12の視認性を低下させる。また、金属板84は、生体器官モデル22に対するX線の影響も低減させる。さらに、比較的大きな金属板84が適用されることで、ユーザに対するX線の被爆も減らすことができる。この金属板84を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができる。X線源76から照射されたX線は、人体モデル14を透過した後、X線検出装置78に入射される。
X線検出装置78は、連続的に入射されるX線を順次処理してX線透視画像(動画)を取得する。このX線検出装置78としては、例えば、X線を可視光に変換し、CMOS(Complementary Metal−Oxside Semiconductor)イメージセンサにより変換した可視光を電気信号に変換する電子カセッテ等を適用することができる。これにより、高フレームレートで可視光(すなわち、X線)を読み出すことができる。X線検出装置78により取得されたX線透視画像(X線透視画像情報:電気信号)は、制御装置80に順次送信される。
制御装置80は、X線源76及びX線検出装置78を制御し、X線を照射させて人体モデル14を透過したX線に基づきX線透視画像を取得する。また、制御装置80は、取得したX線透視画像を接続されているモニタ82に送信して表示させる。このX線撮影システム18の制御装置80は、例えば、周知のコンピュータ等を適用することができる。
なお、X線透視画像を取得した場合は、人体モデル14の下側に設けられている心臓供給管46、心臓排出管48、大動脈供給管52及び配管66が映り込む可能性がある。このため、制御装置80は、生体器官モデル22が配置されていない状態におけるX線透視画像を取得しておき、生体器官モデル22の撮影により実際に取得されるX線透視画像に対し差分演算を行い上記の管の映り込みを低減させる処理を行ってもよい。
ここで、トレーニング装置10は、X線透視画像に映し出される生体器官モデル22(模擬心臓28や模擬大動脈30)及び挿入されるカテーテル12の視認性を低減する低減部86が設けられている。本実施の形態に係る低減部86は、固形物からなるスポンジ部材26(多孔質体)に水分(液体)を含ませたものが採用されている。スポンジ部材26は、模擬心臓28と模擬大動脈30の外側を覆い、含まれる水分(及びスポンジ部材26)によりX線源76から照射されるX線を吸収することができる。
スポンジ部材26は、上述したように、上部スポンジ26aと下部スポンジ26bに分離可能であり、その間に生体器官モデル22を挟み込むことができる。上部スポンジ26aは、下部スポンジ26bに対し着脱自在となっており、下部スポンジ26bの上面に生体器官モデル22を配置した後に、この下部スポンジ26bの上面に取り付けられる。下部スポンジ26bは、心臓供給管46、心臓排出管48及び大動脈供給管52が挿通可能な形状に形成され、且つ生体器官モデル22を所定の高さに支持するように構成されている。
スポンジ部材26に水分を含ませる場合は、上部スポンジ26aと下部スポンジ26bが分離した状態で個別に水分を含ませた後、手術台20に持ち運び、基板34(金属板84)上にセッティングする手順を採ることができる。また、上部スポンジ26aと下部スポンジ26bの間に生体器官モデル22を挟んだ状態、すなわち基板34上にセッティングを先に行った状態で、上部及び下部スポンジ26a、26bに水分を含ませる手順を採ってもよい。つまり、スポンジ部材26を用いることによりセッティング手順を自由に設定することができ、訓練を行う周辺環境に応じた対応を採ることができる。
スポンジ部材26は、生体器官モデル22(模擬心臓28及び模擬大動脈30)挟み込むことで、生体器官モデル22に密接される。これにより、スポンジ部材26は、模擬心臓28の膨張時に変形される模擬心臓28の壁部42を所定の押圧力(外圧)で内側方向に押すことになり、模擬心臓28内に供給された模擬血液Bとの間で内圧と外圧を平衡させることができる。すなわち、スポンジ部材26は、模擬心臓28を容易に膨張させ、所定量膨張するとスポンジ部材26の押圧力と平衡して、模擬心臓28が必要以上に拡大しないように抑えることができる。従って、模擬心臓28の耐久性が向上し、トレーニング装置10の使用期間や回数等を増やすことができる。この場合、上部スポンジ26aと下部スポンジ26bの対向面には、生体器官モデル22を位置決め可能な型(空洞)が形成されていてもよい。これにより、生体器官モデル22を簡単に位置決めすることができる。
スポンジ部材26は、液体吸収性に優れるとともに、生体器官モデル22を収容可能な柔軟性と剛性が両立するように構成されることが好ましい。この場合、天然スポンジや合成スポンジの中から適切な材料を選択し、所定の水分を吸収可能な形状(厚みや幅)を有するように形成するとよい。
模擬心臓28や模擬大動脈30の一部は、水分を含んだスポンジ部材26によって覆われることで視認性が低減される。トレーニング装置10では、循環部16によって生体器官モデル22の内部に模擬血液Bが流通しており、この生体器官モデル22の周囲を、水分を含むスポンジ部材26により覆うことで、スポンジ部材26の内部における水分の分布を実質的に均一化することができる。すなわち、X線源76から照射されたX線は、スポンジ部材26に入射されると、実質的に水分の分布が均一化されたスポンジ部材26の内部によって均一的に吸収される。その結果、X線検出装置78が取得するX線透視画像に模擬心臓28、模擬大動脈30、カテーテル12が映り込むことを一層抑止することができる。なお、スポンジ部材26に吸収される液体は、水に限定されず、放射線を吸収可能な種々の液体を適用可能であることは勿論である。例えば、X線を吸収可能な水溶性の化合物(硫酸バリウム、酢酸Pb、オレイン酸Pb、及び金属キレート化合物等)を水に混合させたものやX線吸収係数の高い金属元素をコロイドとして分散させたものを適用することもできる。
金属板84は、スポンジ部材26のZ2側(下部)に位置することになり、スポンジ部材26と協働してX線を吸収する機能を有している。この場合、金属板84を容器として構成すれば、スポンジ部材26に含まれていた水が漏出した場合に溜めることもできる。
本実施の形態に係るトレーニング装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果についてカテーテル手技の訓練との関係で説明する。なお、カテーテル手技の訓練では、模擬心臓28の模擬冠動脈54(模擬左冠動脈54a)の狭窄を処置するものとする。
トレーニング装置10を用いたカテーテル手技の訓練では、先ず循環部16を駆動して、生体器官モデル22(模擬心臓28、模擬大動脈30及び模擬動脈32)に模擬血液Bを流通させる。これにより、生体器官モデル22は模擬血液Bで満たされた状態となる。しかも、模擬心臓28は、電磁弁74による模擬血液Bの供給量の制御により、流入する模擬血液Bの流通量が変動して、心臓に疑似した拍動動作を行う。
次に、X線撮影システム18を駆動して、X線源76から人体モデル14(模擬心臓28及び模擬大動脈30等)に向けてX線を照射し、人体モデル14を透過したX線をX線検出装置78により検出する。そして、X線撮影システム18は、X線検出装置78が検出したX線に基づきX線透視画像を生成し、該X線透視画像をモニタ82に表示する。
このように模擬血液Bが循環された状態で、ユーザ(訓練者)は、上基板40の上面から延出している模擬大腿動脈32a又は模擬左外腸骨動脈32bのいずれかの端部(挿入用チューブ64)からカテーテル12を挿入する。この場合、通常のカテーテル手技と同様に、カテーテル12の内腔(図示せず)にガイドワイヤ90を挿通して、このガイドワイヤ90を生体器官モデル22の内部に導入させていく。カテーテル12は、先行するガイドワイヤ90に追従して模擬大動脈30及び模擬動脈32に沿って移動され、その先端部が模擬大動脈30の上流(模擬大動脈30と模擬心臓28の接続部付近)に送達される。
また、模擬左冠動脈54aを処置する訓練では、ガイドワイヤ90を模擬左冠動脈54aに挿入する。図4A〜図4Bは、ガイドワイヤ90が模擬左冠動脈54aに挿入された状態におけるX線透視画像(モニタ82に表示される画像)を図示している。模擬心臓28及び模擬大動脈30を覆うスポンジ部材26がない状態(従来のシステム)でX線透視画像を取得した場合は、図4Aに示すように、カテーテル12やガイドワイヤ90は勿論のこと、模擬心臓28、模擬大動脈30、模擬左冠動脈54a及び模擬右冠動脈54bに至るまで比較的鮮明に映し出されたX線透視画像100が表示される。このため、ユーザは容易に生体器官モデル22を認識することができ、カテーテル12及びガイドワイヤ90の送達を簡単に実施することになる。
一方、本実施の形態に係るトレーニング装置10は、模擬心臓28及び模擬大動脈30の一部を覆うスポンジ部材26を備えることで、X線源76から照射されたX線がスポンジ部材26に入射され、該スポンジ部材26内でX線が一部吸収される。これにより、スポンジ部材26から出力されたX線がX線検出装置78に入射されると、図4Bに示すようなX線透視画像102が得られる。具体的には、図4B中の実線で示すようにX線不透過性のガイドワイヤ90のみが視認され、図4B中の破線で示すガイドワイヤ90以外の構成(カテーテル12、模擬心臓28、模擬大動脈30、模擬左冠動脈54a及び模擬右冠動脈54b)がモニタ82画面上で薄れて視認が困難となる。これは、実際にカテーテル手技を行った場合のX線透視画像に近い表示となる。従って、ユーザは、このX線透視画像102を視認しても、生体器官モデル22を容易に認識することができず、実際の手技と同様に造影剤の吐出により、カテーテル12先端の周辺部位を視認することが要求される。
図4Cに示すX線透視画像104のように、カテーテル12を介して造影剤Aを供給すると、カテーテル12内が造影剤Aに満たされることでカテーテル12が視認可能となる(図4C中の黒塗部分)。さらにカテーテル12先端から造影剤Aを吐出することで、カテーテル12先端付近が造影され、模擬大動脈30、模擬冠動脈54等が部分的に視認可能となる(図4C中の斜線部分)。ユーザは、図4Cに示されるようなX線透視画像104を確認しながら訓練を行うことで、効率的にカテーテル手技を習得及び上達することができる。
なお、本実施の形態のように水分を含むスポンジ部材26により生体器官モデル22を覆う構成では、簡単にスポンジ部材26を取り付けたり取り除いたりすることができる。従って、例えばカテーテル手技の訓練開始時には、スポンジ部材26がない状態のX線透視画像100(図4A参照)により訓練を行い、ある程度慣れてきた段階でスポンジ部材26を取り付けた状態のX線透視画像102、104(図4B及び図4C参照)により訓練を行うこともできる。
図5Aは、第1変形例に係る低減部86Aを概略的に示す側面断面図であり、図5Bは、第2変形例に係る低減部86Bを概略的に示す側面断面図であり、図5Cは、第3変形例に係る低減部86Cを概略的に示す側面断面図であり、図5Dは、第4変形例に係る低減部86Dを概略的に示す側面断面図である。
図5Aに示すように、第1変形例に係る低減部86A(スポンジ部材27)は、本実施の形態のように2つの部材で構成されるスポンジ部材26とは異なり、複数(図5A中では4つ)のスポンジ部材27aによって構成される。すなわち、薄いスポンジ部材27aを複数用意し、手技のレベル等に応じて積層量を変えることで、生体器官モデル22やカテーテル12の視認性を調整することができる。要するに、トレーニング装置10では、生体器官モデル22及びカテーテル12が所望の視認性に低減されるようにスポンジ部材26を配置することが重要であり、スポンジ部材26の状態(形状や数等)は特に限定されるものではなく、種々の構成を取り得る。
図5Bに示すように、第2変形例に係る低減部86B(スポンジ部材26)は、内部に空洞部92を有するように構成され、この空洞部92に模擬心臓28(処置対象部位)が配置される構成となっている。このように空洞部92を有することで、スポンジ部材26が模擬心臓28を押圧することなくなるので、模擬心臓28を自然状態(外側から大気圧がかかった状態)で拍動させることができ、例えば、模擬心臓28を部分的に変形させるようなリアルな動作(生体の心臓の動き)を再現することもできる。
図5Cに示すように、第3変形例に係る低減部86Cは、模擬心臓28(処置対象部位)の外側をケース94(上ケース94a、下ケース94b)によって囲み、ケース94内にゲル96(半固形物)が収容される構成となっている。このゲル96は、本実施の形態に係る低減部86(水分を含むスポンジ部材26)と同様に、X線源76から照射されるX線を吸収可能となるように、X線吸収用の液体(例えば水)を含むように構成される。このように、低減部86をゲル96によって構成しても、X線透視画像に映し出される生体器官モデル22やカテーテル12の視認性を低減することができる。
ゲル96を構成する材料は、特に限定されるものではないが、水と混合することで所定の硬度を有する材料を用いることが好ましく、例えば、アクリル酸ポリマー、メチレンビスアクリルアミド、p−ヒドロキシ安息香酸、アクリルアミド、エチレングリコール、テトラエチレンジアミン(TEMED)、水酸化ナトリウム、アンモニウムバーサルフェート(APS)等を混合したものを挙げることができ、アクリルアミドの配合量を変えることでゲルの硬度を調節することができる。
図5Dに示すように、第4変形例に係る低減部86Dは、模擬心臓28(処置対象部位)を収容可能な容積を有する容器98にゲル96を収容して構成される。模擬心臓28は、ゲル96の内部に収容されることで、このゲル96によってX線の吸収がなされ、X線透視画像に映し出される生体器官モデル22やカテーテル12の視認性を低減することができる。容器98に収容されるゲル96は、第3変形例で挙げたものを適用することができる。
このように、ゲル96を用いて模擬心臓28(処置対象部位)を囲うことで、ゲル96により模擬心臓28を隙間なく覆うことができ、模擬心臓28とその周辺部分の水分の分布を均一化し易いという利点がある。これにより、水分の分布が均一化されたゲル96によってX線を略均一に吸収することが可能となり、X線検出装置78が取得するX線透視画像に模擬心臓28、模擬大動脈30、カテーテル12が映り込むことを一層抑止することができる。
なお、第3及び第4変形例では、ケース94や容器98にゲル96を収容する構成としているが、ゲル96が型くずれをおこさない程度の硬さを有する場合は、ゲル96単独で配置してもよいことは勿論である。
以上のように、本実施の形態に係るトレーニング装置10によれば、X線透視画像に造影される生体器官モデル22(模擬心臓28及び模擬大動脈30)及びカテーテル12の視認性を低減させる低減部86、86A〜86Dを有することで、カテーテル手技の訓練時に生体器官モデル22(模擬心臓28及び模擬大動脈30)及びカテーテル12が見え難い環境をユーザに提供することができる。このため、実際に行われるカテーテル手技に近い環境下で訓練を行うことができ、カテーテル手技を効率的に習得及び上達させることができる。また、低減部86、86A〜86Dがスポンジ部材26、27やゲル96からなることで、例えば、気体や液体等を用いする場合と比較して、取り扱い(持ち運び、セッティング及び後片付け等)が容易となる。
また、X線を吸収する部材としてスポンジ部材26(すなわち固形物)を用いることで、例えば液体を使用する場合と比べて、人体モデル14を水没させる等の作業をなくすことができ、訓練の現場での取扱いが容易となる。さらに、人体モデル14として模擬心臓28を拍動させる構成では、この人体モデル14を液体中に水没させると、大きな水圧を受けて拍動がスムーズになされない可能性がある。これに対し、スポンジ部材26に水分を含ませる構成とすることで、模擬心臓28に圧力をかけることを抑制することができ、模擬心臓28或いはその他の模擬器官(模擬大動脈30)を良好に拍動させることが可能となる。
また、生体器官モデル22とX線源76との間に金属板84が配置されることで、X線源76から照射されるX線をさらに吸収することができ、X線透視画像に模擬心臓28、模擬大動脈30及びカテーテル12が映り込むことを低減することができる。しかも金属板84によってカテーテル手技の訓練を行うユーザとX線源76の間を遮り、ユーザの被爆を低減することもできる。
さらに、低減部86(スポンジ部材26やゲル)内における水分の分布を実質的に略均一化することで、低減部86に照射されたX線を均一的に吸収することができる。従って、模擬心臓28や模擬大動脈30とその周辺部との間で、X線の吸収量が近づくことになり、模擬心臓28や模擬大動脈30の視認性をより一層低減することができる。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…トレーニング装置 12…カテーテル
14…人体モデル 18…X線撮影システム
22…生体器官モデル 26…スポンジ部材
28…模擬心臓 30…模擬大動脈
32…模擬動脈 76…X線源
78…X線検出装置 84…金属板
86、86A〜86D…低減部 96…ゲル
100、102、104…X線透視画像 B…模擬血液

Claims (5)

  1. 放射線源から照射して透過した放射線に基づいて取得した放射線透視画像を確認しながら使用するトレーニング装置であって、
    生体器官を模した処置対象部位、及び前記処置対象部位にカテーテルを送達可能とする管腔を備える模擬体と、
    前記模擬体と前記放射線源の間に介在し、前記放射線透視画像に造影される前記処置対象部位、前記管腔及び前記カテーテルの視認性を低減させる固形物又は半固形物からなる低減部とを有する
    ことを特徴とするトレーニング装置。
  2. 請求項1記載のトレーニング装置において、
    前記低減部は、前記放射線を吸収可能な液体を含有する多孔質体である
    ことを特徴とするトレーニング装置。
  3. 請求項1記載のトレーニング装置において、
    前記低減部は、前記放射線を吸収可能な液体を含有するゲル状の半固形物である
    ことを特徴とするトレーニング装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のトレーニング装置において、
    前記模擬体と前記放射線源との間には、前記放射線を吸収可能な金属板が配置される
    ことを特徴とするトレーニング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトレーニング装置において、
    前記処置対象部位及び前記管腔には、生体の血液を模し水分を含む模擬血液が流通又は貯留され、
    前記低減部は、水分を含有する固形物又は半固形物により前記処置対象部位及び前記管腔の外側を覆うことで、該低減部内における水分の分布を実質的に略均一化する
    ことを特徴とするトレーニング装置。
JP2012067400A 2012-03-23 2012-03-23 トレーニング装置 Pending JP2013200368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012067400A JP2013200368A (ja) 2012-03-23 2012-03-23 トレーニング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012067400A JP2013200368A (ja) 2012-03-23 2012-03-23 トレーニング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013200368A true JP2013200368A (ja) 2013-10-03

Family

ID=49520678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012067400A Pending JP2013200368A (ja) 2012-03-23 2012-03-23 トレーニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013200368A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015105958A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 国立大学法人 筑波大学 医療用超音波診断訓練システム及び医療用超音波診断訓練方法
JP2015138192A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 株式会社リコー 手技練習用臓器モデル
WO2015122363A1 (ja) * 2014-02-12 2015-08-20 オリンパス株式会社 疑似人体装置
WO2015146221A1 (ja) * 2014-03-24 2015-10-01 富士フイルム株式会社 生体臓器模型用水性ゲル組成物および生体臓器模型
WO2016158222A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 国立大学法人大阪大学 カテーテル・シミュレーター用容器、及びこの容器内に収容される心臓モデル
WO2017010298A1 (ja) * 2015-07-14 2017-01-19 富士フイルム株式会社 生体臓器模型の製造方法
JPWO2016075732A1 (ja) * 2014-11-10 2017-08-17 国立大学法人大阪大学 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法
JPWO2016158222A1 (ja) * 2015-11-09 2018-04-26 国立大学法人大阪大学 カテーテル・シミュレーター用容器、及びこの容器内に収容される心臓モデル
CN109599003A (zh) * 2019-01-25 2019-04-09 河南捷修电子科技有限公司 一种用于飞机导管装配的多功能训练台

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015105958A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 国立大学法人 筑波大学 医療用超音波診断訓練システム及び医療用超音波診断訓練方法
JP2015138192A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 株式会社リコー 手技練習用臓器モデル
WO2015122363A1 (ja) * 2014-02-12 2015-08-20 オリンパス株式会社 疑似人体装置
CN105637572A (zh) * 2014-02-12 2016-06-01 奥林巴斯株式会社 模拟人体装置
WO2015146221A1 (ja) * 2014-03-24 2015-10-01 富士フイルム株式会社 生体臓器模型用水性ゲル組成物および生体臓器模型
JP2015194708A (ja) * 2014-03-24 2015-11-05 富士フイルム株式会社 生体臓器模型用水性ゲル組成物および生体臓器模型
US10460626B2 (en) 2014-03-24 2019-10-29 Fujifilm Corporation Aqueous gel composition for body organ model, and body organ model
CN106133808A (zh) * 2014-03-24 2016-11-16 富士胶片株式会社 生物体器官模型用水性凝胶组合物及生物体器官模型
JPWO2016075732A1 (ja) * 2014-11-10 2017-08-17 国立大学法人大阪大学 カテーテル・シミュレーター、及びカテーテル・シミュレーター用造影方法
WO2016158222A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 国立大学法人大阪大学 カテーテル・シミュレーター用容器、及びこの容器内に収容される心臓モデル
CN107615360A (zh) * 2015-03-30 2018-01-19 国立大学法人大阪大学 导管‑模拟器用容器、以及收容于该容器内的心脏模型
US10937337B2 (en) 2015-03-30 2021-03-02 Osaka University Container for catheter simulator and heart model accommodated in said container
CN107615360B (zh) * 2015-03-30 2020-04-21 国立大学法人大阪大学 导管-模拟器用容器、以及收容于该容器内的心脏模型
WO2017010298A1 (ja) * 2015-07-14 2017-01-19 富士フイルム株式会社 生体臓器模型の製造方法
JPWO2017010298A1 (ja) * 2015-07-14 2018-02-08 富士フイルム株式会社 生体臓器模型の製造方法
JPWO2016158222A1 (ja) * 2015-11-09 2018-04-26 国立大学法人大阪大学 カテーテル・シミュレーター用容器、及びこの容器内に収容される心臓モデル
CN109599003A (zh) * 2019-01-25 2019-04-09 河南捷修电子科技有限公司 一种用于飞机导管装配的多功能训练台
CN109599003B (zh) * 2019-01-25 2023-09-19 洛阳博智自动控制技术有限公司 一种用于飞机导管装配的多功能训练台

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013200368A (ja) トレーニング装置
JP6317885B2 (ja) トレーニング装置
US11151903B2 (en) Imaging method for catheter simulator
JP5749909B2 (ja) 模擬人体
WO2002041285A3 (en) Medical simulation apparatus and related method
AU2015251490A1 (en) A dynamic phantom
Mastmeyer et al. Real-time ultrasound simulation for training of US-guided needle insertion in breathing virtual patients
US20060027741A1 (en) Pulsatile test simulator for evaluating the quality of an x-ray image
KR101697430B1 (ko) 4d-ct용 폐 팬텀 시스템
US20210272481A1 (en) Organ simulator
US7397024B2 (en) Phantom for the quality control of a radiotherapy treatment virtual simulation system
Szegedi et al. A proto-type design of a real-tissue phantom for the validation of deformation algorithms and 4D dose calculations
US20220114916A1 (en) Heart simulator
US20230062798A1 (en) Mimicking physiologic conditions during organ or tissue perfusion
JP6312737B2 (ja) 組織治療のためのデータを生成、及び/又は、提供する方法
JPWO2016158222A1 (ja) カテーテル・シミュレーター用容器、及びこの容器内に収容される心臓モデル
TWI617294B (zh) 用於光聲顯像裝置測試的仿生模擬系統
KR101286031B1 (ko) 혈관용 스텐트 로딩 시뮬레이터
Karstensen et al. Facile Testbed for Robotic X-ray based Endovascular Interventions
Zhang Rigid registration of 3D ultrasound images and computed tomography images for permanent breast seed implant brachytherapy treatment planning
JP2023042214A (ja) カテーテル・シミュレータ及び臓器モデル
WO2023025948A1 (en) Mimicking physiologic conditions during organ or tissue perfusion
UA19866U (en) Medical training device for assessing precision of estimation of liver volume
IL147954A (en) Method and device for demonstrating intravenous and extracorporeal data in various parts of the circulatory system for testing devices for intravenous use