JPH0830192A - 血管モデル用液体循環装置 - Google Patents

血管モデル用液体循環装置

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JPH0830192A
JPH0830192A JP18633094A JP18633094A JPH0830192A JP H0830192 A JPH0830192 A JP H0830192A JP 18633094 A JP18633094 A JP 18633094A JP 18633094 A JP18633094 A JP 18633094A JP H0830192 A JPH0830192 A JP H0830192A
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pressure tank
blood vessel
vessel model
liquid
low
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Hideto Nagata
英人 永田
Naohisa Ogushi
直久 大串
Atsushi Matsumoto
淳 松本
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、液体循環が閉鎖系であり、
かつ、拍動流を形成できる血管モデル用液体循環装置を
提供することにある。 【構成】 血管モデル用液体循環装置1は、コンプレッ
サー2と、これに接続された高圧タンク3および低圧タ
ンク4と、高圧タンク3および低圧タンク4に充填され
た液体と、高圧タンク3に取り付けられた第1の血管モ
デル接続チューブ5と、低圧タンク4に取り付けられた
第2の血管モデル接続チューブ6と、接続チューブ5に
上流側端部が、接続チューブ6に下流側端部が接続され
た血管モデル8と、低圧タンク4側より高圧タンク3側
に液体を送液する送液手段10と、接続チューブ5に設
けられた拍動流形成手段7とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カテーテル、ガイドワ
イヤー等の操作性の評価およびカテーテル術者のトレー
ニングなどに使用される血管モデル用液体循環装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】心臓血管モデルとは、カテーテル、ガイ
ドワイヤー等の操作性の評価およびカテーテル術者のト
レーニングのために使用される。具体的には、実開平5
−50477号公報に示すものがある。実開平5−50
477号公報に示されている心臓血管モデル181は、
図10に示すような形状を有しており、心臓に似た合成
樹脂で構成されている。そして、この心臓血管モデル1
81は、上行大動脈182、下行大動脈183、冠状動
脈模擬血管184と、この模擬血管184を心臓モデル
に固定するチューブ状ベルト185を備えている。そし
て、模擬血管184はシリコーンゴムにより、ベルト1
85は軟質合成樹脂または軟質ゴム(例えばシリコーン
ゴム)により形成されている。また、模擬血管184は
チューブ状ベルト185により心臓モデルに可動的に固
定されている。このため、模擬血管185は、カテーテ
ル、ガイドワイヤー等の挿入時にカテーテルなどに押さ
れることにより可動するため、完全固定されているもの
に比べて、現実の心臓の冠状動脈内への挿入に近い状態
となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記心臓モデ
ルでは、模擬血管の心臓モデルへの固定を改良している
のみであり、内部を流れる液体の流動形態については、
何ら検討されていない。心臓は、ほぼ等間隔で膨張と収
縮を繰り返し、収縮時に血液を送り出す。そして、心臓
のポンプ機能と、心臓内にある弁の作用により、血液の
流れは、拍動流となる。よって、心臓特に、冠状動脈内
においても、より現実に近い状態にするためには、流れ
る液体も拍動流となっていることが必要であると本発明
者らは考えた。さらに、心臓モデルをより使用しやすい
ものとするためには、液体循環が閉鎖系となっているこ
とが好ましい。そこで、本発明の目的は、液体循環が閉
鎖系であり、かつ、拍動流を形成できる血管モデル用液
体循環装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、少なくとも1つのコンプレッサーと、該コンプレッ
サーに接続された高圧タンクと、前記コンプレッサーに
接続された低圧タンクと、該高圧タンクおよび/または
低圧タンクに充填された液体と、前記高圧タンクに取り
付けられた第1の血管モデル接続チューブと、前記低圧
に取り付けられた第2の血管モデル接続チューブと、前
記高圧タンクおよび前記低圧タンクに接続され、該低圧
タンク側より前記高圧タンク側に液体を送液する送液手
段と、前記第1の血管モデル接続チューブまたは前記第
2の血管モデル接続チューブのいずれかに設けられた拍
動流形成手段とを有することを特徴とする血管モデル用
液体循環装置である。
【0005】また、上記目的を達成するものは、少なく
とも1つのコンプレッサーと、該コンプレッサーに接続
された高圧タンクと、前記コンプレッサーに接続された
低圧タンクと、該高圧タンクおよび/または低圧タンク
に充填された液体と、前記高圧タンクに取り付けられた
第1の血管モデル接続チューブと、前記低圧に取り付け
られた第2の血管モデル接続チューブと、前記第1の血
管モデル接続チューブに上流側端部が接続され、前記第
2の血管モデル接続チューブに下流側端部が接続された
交換可能な血管モデルと、前記高圧タンクおよび前記低
圧タンクに接続され、該低圧タンク側より前記高圧タン
ク側に液体を送液する送液手段と、前記第1の血管モデ
ル接続チューブまたは前記第2の血管モデル接続チュー
ブのいずれかに設けられた拍動流形成手段とを有する血
管モデルを備えた液体循環装置である。
【0006】そして、前記血管モデル用液体循環装置
は、前記高圧タンクの圧力調整機能と、前記低圧タンク
の圧力調整機能と、前記拍動流形成手段の制御機能と、
前記送液手段の制御機能とを有する制御装置を備えるこ
とが好ましい。前記高圧タンクおよび前記低圧タンク
は、内部の液体量の確認ができることが好ましい。具体
的には、タンク内部の液面位置が確認できる水位計を有
する。また、内部または上記水位計に水位センサを備
え、前記制御装置は、該水位センサからの信号に基づい
て水位を表示する水位表示機能を備えていることが好ま
しい。さらに、前記血管モデルは、メインチューブと、
該メインチューブより分岐した分岐チューブとを備え、
該分岐チューブの端部付近には、該チューブの開閉部材
を備えていることが好ましい。また、前記分岐チューブ
は、圧力センサを備えていることが好ましい。
【0007】
【作用】本発明の液体循環装置1では、血管モデル8内
の液体の流れは高圧タンク3と低圧タンク4の圧力差に
よって生ずる。そして、流体は高圧タンク3、第1の血
管モデル接続チューブ5、拍動流形成器7、血管モデル
8、第2の血管モデル接続チューブ6、低圧タンク4の
順に流れる。低圧タンク4に貯留された流体は揚水ポン
プ10により、チューブ9を通って高圧タンク3に汲み
上げられる。そして、本発明の液体循環装置では、流体
の流れは閉鎖系回路となっているので、液体が外部に露
出する部分がなく、循環液体の蒸発などによる物性の変
化がなく、安定した実験を行うことができる。
【0008】
【実施例】そこで、本発明の血管モデル用液体循環装置
を心臓血管モデルを備えた液体循環装置に応用した実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の血管モデル用液
体循環装置を心臓血管モデルを備えた液体循環装置の液
体回路を示す概略図であり、図2は、血管モデル用液体
循環装置を心臓血管モデルを備えた液体循環装置の電気
回路を示すブロック図である。
【0009】液体循環装置1は、少なくとも1つのコン
プレッサー2と、コンプレッサー2に接続された高圧タ
ンク3と、コンプレッサー2に接続された低圧タンク4
と、高圧タンク3および/または低圧タンク4に充填さ
れた液体と、高圧タンク3に取り付けられた第1の血管
モデル接続チューブ5と、低圧タンク4に取り付けられ
た第2の血管モデル接続チューブ6と、第1の血管モデ
ル接続チューブ5に上流側端部が接続され、第2の血管
モデル接続チューブ6に下流側端部が接続された交換可
能な血管モデル8と、高圧タンク3と低圧タンク4とを
接続し低圧タンク4側より高圧タンク3側に液体を送液
する送液手段10と、第1の血管モデル接続チューブ5
に設けられた拍動流形成手段7とを有している。
【0010】図1および図2を用いて、より具体的に説
明する。図1に示すように、液体循環装置1は、コンプ
レッサー2と、コンプレッサー2に接続された高圧タン
ク3と、コンプレッサー2に接続された低圧タンク4
と、高圧タンク3および低圧タンク4に充填された循環
用液体と、交換可能な血管モデル8と、低圧タンク4側
より高圧タンク3側に液体を送液(揚水)する送液手段
9、10と、制御装置13とを有している。
【0011】コンプレッサー2は、いわゆるエアーコン
プレッサーが用いられる。そして、このコンプレッサー
2により、高圧タンク3は、高圧に、低圧タンク4は高
圧タンクより低圧に維持され、両者間に差圧が形成され
る。なお、この実施例では、コンプレッサーは、1台の
み使用し、高圧タンクと低圧タンクのぞれぞれの圧力
は、チューブ31,41に取り付けられた圧力調整器3
2,42により調整されている。また、圧力調整器を用
いる事なく、2台のコンプレッサーを高圧タンクおよび
低圧タンクに個々に接続してもよい。また、コンプレッ
サー接続用チューブ31,41は、タンク3,4のそれ
ぞれの内部上部と連通するように、接続されている。
【0012】高圧タンク3は、図1に示すように、横に
伸びる円筒形状をした高圧タンク本体30aと、その両
端を閉塞する円盤状蓋体30b、30cと、両者を液密
に保持するガスケット39a,39bにより形成されて
いる。また、血管モデル接続側円盤状蓋体30bの上部
には、上述したコンプレッサーチューブ接続用ポート3
4と、後述する水位計接続用ポート35と、圧力調整弁
33が設けられている。圧力調整弁33は、高圧タンク
3内が所定圧以上となったときに開放するものであり、
圧力調整弁として機能するのみならず安全弁としても機
能する。また、血管モデル接続側円盤状蓋体30bの下
部には、第1の血管モデル接続チューブ5(血管モデル
上流側接続用チューブ)の接続用ポート38aが設けら
れている。
【0013】また、送液手段接続用円盤状蓋体30cの
下部には、水位計接続用ポート36と、送液チューブ接
続用ポート38bが設けられている。そして、水位計チ
ューブ37aは、内部の液面が確認可能であり、さら
に、高圧タンク3の軸と直交し、かつ高圧タンクの外周
面に沿って伸びるように設けられている。そして、水位
計チューブ37aの上端は、ポート35と連通するチュ
ーブ37bによりタンク内の上部と連通し、また、水位
計チューブ37aの下端は、ポート36と連通するチュ
ーブ37cによりタンク内の下部と連通している。これ
ら水位計チューブ37a、チューブ37bおよびチュー
ブ37cにより水位計が構成されている。また、水位計
チューブには、水位センサ68が取り付けられている。
水位センサとしては、超音波水位センサ、赤外線水位セ
ンサなどが使用される。なお、これら水位計、水位セン
サを設けることなく、タンク3,4の内部に水位センサ
を設けてもよい。また、送液手段接続用円盤状蓋体30
cの上部には、圧力センサ81が取り付けられている。
高圧タンク3は、最高血圧(心収縮期圧)を再現するた
めのものであり、圧力は、調整器32を介して任意に設
定される。
【0014】同様に、低圧タンク4は、図1に示すよう
に、横に伸びる円筒形状をした低圧タンク本体40a
と、その両端を閉塞する円盤状蓋体40b、40cと、
両者を液密に保持するガスケット49a,49bにより
形成されている。また、血管モデル接続側円盤状蓋体4
0bの上部には、上述したコンプレッサーチューブ接続
用ポート44と、後述する水位計接続用ポート45と、
圧力調整弁43が設けられている。圧力調整弁43は、
低圧タンク4内が所定圧以上となったときに開放するも
のであり、圧力調整弁の機能のみならず安全弁としても
機能する。また、血管モデル接続側円盤状蓋体40bの
下部には、第2の血管モデル接続チューブ5(血管モデ
ル下流側接続用チューブ)の接続用ポート48aが設け
られている。
【0015】また、送液手段接続用円盤状蓋体40cの
下部には、水位計接続用ポート46と、送液チューブ接
続用ポート48bが設けられている。そして、水位計チ
ューブ47aは、内部の液面が確認可能であり、さら
に、低圧タンク4の軸と直交し、かつ低圧タンクの外周
面に沿って伸びるように設けられている。そして、水位
計チューブ47aの上端は、ポート45と連通するチュ
ーブ47bによりタンク内の上部と連通し、また、水位
計チューブ47aの下端は、ポート46と連通するチュ
ーブ47cによりタンク内の下部と連通している。これ
ら水位計チューブ47a、チューブ47bおよびチュー
ブ47cにより水位計が構成されている。また、水位計
チューブには、水位センサ69が取り付けられている。
水位センサとしては、超音波水位センサ、赤外線水位セ
ンサなどが使用される。送液手段接続用円盤状蓋体40
cの上部には、圧力センサ82が取り付けられている。
また、これら水位計、水位センサを設けることなく、タ
ンクの内部に水位センサを設けてもよい。低圧タンク4
は、最低血圧(心拡張期圧)を再現するためのものであ
り、高圧タンクよりエア圧が低く設定して使用され、か
つ、圧力は調整器42を用いて任意に設定される。
【0016】なお、高圧タンクおよび低圧タンクとして
は、例えば、本体30a,40aは内径145mm、外
径165mmの硬質塩化ビニル樹脂管により形成され、
本体の両側は、厚さ1mmのシリコーンゴム製ガスケッ
ト39a,39b,49a,49bを介して厚さ10m
mの塩化ビニル板30b,30c,40b,40cで閉
塞されたものが使用される。
【0017】そして、第1の血管モデル接続チューブ5
は、言い換えれば、血管モデル上流側接続用チューブで
あり、その端部に、血管モデル接続用コネクター5aを
有している。コネクター5aは、血管モデルの上流側端
部と着脱自在に接続される。また、第1の血管モデル接
続チューブ5には、拍動流形成手段7と、流量測定手段
64が取り付けられている。流量測定手段としては、電
磁流量計、超音波流量計などが使用される。また、第2
の血管モデル接続チューブ6は、言い換えれば、血管モ
デル下流側接続用チューブであり、その端部に、コネク
ター6aを有している。コネクター6aは、血管モデル
の下流側端部と着脱自在に接続される。
【0018】拍動流形成手段7は、例えば、電磁弁とこ
の電磁弁を制御する制御部により構成されている。この
拍動流形成手段での電磁弁は、チューブ5を完全に閉塞
することなく、部分的に閉塞するいわゆる狭窄するよう
に作動する。そして、電磁弁制御機能は、制御装置13
内の制御部が備えている。電磁弁制御機能は、一定タイ
ミング(例えば、0.4秒〜2.4秒)毎に電磁弁を作
動させて、チューブ5を狭窄することにより一定リズム
の拍動流を形成する。また、制御部55は、電磁弁によ
る血管モデル接続チューブ5の狭窄量(チューブの狭窄
率、例えば、狭窄時のチューブ内断面積/非狭窄時のチ
ューブ内断面積)の調整機能を有している。これによ
り、流通する流量を調整できる。つまり、この液体循環
装置の一回の拍出量は、電磁弁7の狭窄率(開口面積)
と狭窄時間により決定され、心拍数は電磁弁の狭窄頻度
により決定される。電磁弁7としては、低真空用電磁弁
が好適である。
【0019】そして、心臓血管モデル8は、主管8a
と、この主管8aより分岐する分岐管8f、8g、さら
に、カテーテル挿入管8b、さらに、分岐管8eより分
岐する細管8gを有している。分岐管および細管により
模擬冠状動脈が形成されている。また、カテーテル挿入
管8bの端部には、挿入用コネクター8dが取り付けら
れており、コネクターの内部に液密にカテーテルまたは
ガイドワイヤーを挿入可能な弁8cが設けられている。
さらに、分岐管8e,8fおよび細管8gの先端には、
三方活栓60,61,62が取り付けられており、それ
ら三方活栓の一端は、第2の血管モデル接続チューブ6
の端部に取り付けられたコネクター6aのポートと接続
されている。また、三方活栓60,61,62のもう一
つの端部には、圧力センサ70,71,72がそれぞれ
取り付けられている。
【0020】圧力センサとしては、半導体型圧力セン
サ、ロードセルなどが使用される。血管モデル8の主管
8aの端部は、上述した第2の血管モデル接続チューブ
6の端部に取り付けられたコネクター6aに着脱自在に
接続されている。なお、上述した拍動流形成手段7およ
び流量測定手段64は、第1の血管モデル接続チューブ
5はなく、第2の血管モデル接続チューブ6に取り付け
てもよい。また、拍動流形成手段7は、第1の血管モデ
ル接続チューブ5に取り付け、流量計64を第2の血管
モデル接続チューブ6に取り付けてもよい。
【0021】そして、高圧タンク3と低圧タンク4とを
接続し低圧タンク4側より高圧タンク3側に液体を送液
する送液手段は、送液ポンプ10と送液チューブ9とに
より構成されている。さらに、流量調整器11を備える
ことが好ましい。送液ポンプ10としては、ローラポン
プ、ペリスタルリックポンプ、遠心ポンプなどが使用で
きる。また、ポンプ(揚水ポンプ)10としては、定常
時で14l/minの送液能力を有するものが使用され
る。低圧タンク4側より高圧タンク3側への送る液体の
流量は、ポンプ10の出力(回転速度)などによって、
調整してもよいが、図1に示すように、流量調整器11
によって調整してもよい。流量調整器11としては、例
えば、電磁弁とこの電磁弁を制御する制御部により構成
されるものが好ましい。流量調整用電磁弁は、チューブ
9を完全に閉塞することなく、部分的に閉塞するいわゆ
る狭窄するように作動する。
【0022】そして、電磁弁制御機能は、制御装置13
内の制御部が備えている。電磁弁制御機能は、電磁弁に
よるチューブ9の狭窄量(チューブの狭窄率、例えば、
狭窄時のチューブ内断面積/非狭窄時のチューブ内断面
積)の調整機能を有している。これにより、流通する流
量を調整できる。さらに、制御器11は、水位センサ6
8、69からの出力に基づき、高圧タンク内の貯留液体
量が所定値以下であり低圧タンク内の貯留液体量が所定
値以上の場合には、狭窄率を下げ(開口面積を大きく
し)、低圧タンク側から高圧タンク側に流れる液体の流
量を多くし、逆に、水位センサ68、69からの出力に
基づき、高圧タンク内の貯留液体量が所定値以上であり
低圧タンク内の貯留液体量が所定値以下の場合には、狭
窄率を上げ(開口面積を小さくし)、低圧タンク側から
高圧タンク側に流れる液体の流量を少なくするように作
動する。
【0023】次に、本発明の液体循環装置1の制御装置
13について、図2のブロック図を用いて説明する。制
御装置13は、図2に示すように、制御部55と、この
制御部に接続されたD/Aコンバーター52と、このD
/Aコンバーターに接続されたバルブコントロールユニ
ット51、コンプレッサーコントロールユニット56、
ポンプコントロールユニット84と、制御部55に接続
されたA/Dコンバーター53と、このA/Dコンバー
ター53に接続されたタイマー54と、表示部57およ
び入力部58を備えている。
【0024】制御部57には、A/Dコンバーター53
を介して、圧力センサー81により検知された高圧タン
ク3内の圧力測定値が入力され、また、圧力センサー8
2により検知された低圧タンク4内の圧力測定値が入力
され、さらに、圧力センサー70および圧力センサー7
1により検知された血管モデル内の圧力測定値が入力さ
れる。入力部58には、電源スイッチ、高圧タンク設定
圧力入力スイッチ、低圧タンク設定圧力入力スイッチ、
心拍数入力スイッチ、循環液体流量入力スイッチなどが
設けられている。そして、表示部57は、設定高圧タン
ク圧力値、設定低圧タンク圧力値、設定心拍数、設定循
環液体流量値、循環液体流量測定値、圧力センサー81
により検知された高圧タンク3内の圧力測定値、圧力セ
ンサー82により検知された低圧タンク4内の圧力測定
値、圧力センサー70および圧力センサー71により検
知された血管モデル内の圧力測定値などを表示する。
【0025】コンプレッサーコントロールユニットは、
コンプレッサー2と接続されており、コンプレッサーの
制御を行う。具体的には、入力部58の電源スイッチ
(図示せず)がオンされることにより、コンプレッサー
のオン/オフが行われる。ポンプコントロールユニット
は、ポンプ10と接続されており、ポンプの制御を行
う。具体的には、入力部58の電源スイッチ(図示せ
ず)に対応したオン/オフおよび設定された循環液体流
量に対応してポンプを制御する。
【0026】そして、制御装置13は、高圧タンクおよ
び低圧タンク圧力制御機能、拍動流制御機能、循環液体
流量制御機能を備えている。制御部55の高圧タンクお
よび低圧タンク圧力制御機能は、入力部58より入力さ
れた高圧タンク設定圧力値および低圧タンク設定圧力値
に従って、バルブコントロールユニット51により圧力
調整器32、42を制御する。また、高圧タンク設定圧
力値および低圧タンク設定圧力値に従って、圧力調整弁
33、43の開放圧力をバルブコントロールユニット5
1により制御する。圧力調整弁33、43は、設定圧力
値より10%程度高く設定される。さらに、制御部55
は、圧力センサー81により検知された高圧タンク3内
の圧力測定値と入力部58より入力された高圧タンク設
定圧力とを比較し、両者の差が一定値を越えた場合、圧
力調整器32を再調整する。同様に、制御部55は、圧
力センサー82により検知された低圧タンク4の圧力測
定値と入力部58より入力された低圧タンク設定圧力値
とを比較し、両者の差が一定値を越えた場合、圧力調整
器42を再調整する。このようにして、タンク3,4内
は、設定圧力にほぼ一定に保持される。
【0027】制御部55の拍動流制御機能は、入力部5
8より入力された1分間あたりの心拍数(拍動数)よ
り、拍動周期を演算し、一定時間間隔で信号を出力す
る。出力された拍動信号は、D/Aコンバーターにより
アナログ信号に変換されて、アナログタイマ54に入力
される。このタイマ54は、一定周期ごとにアナログ信
号を拍動流形成手段の電磁弁7に送り、電磁弁7は、一
定時間ごとに開閉を繰り返す。なお、制御部内のクロッ
ク機能を用いて、制御部より電磁弁7の開閉信号を出力
し、これをD/Aコンバーターによりアナログ信号に変
換して、電磁弁を制御してもよく、この場合、タイマを
設けなくてもよい。
【0028】制御部55の循環液体流量制御機能は、ま
ず、入力部58より入力された設定圧力流量にて液体が
循環されるように流量調整器11およびポンプ10を制
御する。具体的には、制御部55は、設定液体流量とな
るように、ポンプ10の回転速度および流量調整器の開
放度(狭窄率)を演算し、演算された信号に基づき流量
調整器(電磁弁)はバルブコントロールユニットによ
り、またポンプはポンプコントロールユニットにより制
御される。なお、流量制御は、上記のようにポンプと流
量調整器の両者にて行うことが好ましいが、一方のみ
(例えば、流量調整器のみ、ポンプのみ)により行って
もよい。さらに、流量センサ64により検知された流量
測定値と、設定液体流量とを比較し、両者の差が一定値
を越えた場合、流量調整器11またはポンプ10のいず
れかまたは両者を再調整する。
【0029】さらに、制御部55は、高圧タンクおよび
低圧タンク内液量制御機能を備えている。高圧タンクお
よび低圧タンクのそれぞれには、水位計37,47およ
び水位センサ68,69が取り付けられており、水位セ
ンサ68,69により検知された水位検出値は、制御部
55にて比較され、両者の差が一定値を越えた場合、一
時的に流量調整器11、ポンプ10のいずれかまたは両
者を再調整し、水位調整を行う。具体的には、高圧タン
ク側の水位が低い場合には、流量調整器を広げて液体流
量を増加させ、逆に、低圧タンク側の水位が低い場合に
は、流量調整器による狭窄率を上げて液体流量を減少さ
せる。そして、水位センサにより両者の水位がほぼ等し
いことが検知されたのち、水位調整を終了し、それ以前
の状態に復帰する。このようにして、タンク3,4内に
充填されている液体量は、ほぼ一定に保持される。
【0030】血管モデル8は、ポリ塩化ビニル樹脂やシ
リコーン樹脂等の透明な熱可塑性樹脂または熱硬化性樹
脂で作製されている。また、大動脈弓などの他の血管に
比して負担がかかる部分などは、チューブの肉厚を厚く
して強度を高くすること、また、アラミド樹脂、ポリア
ミド樹脂、カーボンファイバーなどの樹脂製のマルチフ
ィラメントもしくはモノフィラメント糸やステンレス線
なとの金属線を網目状に巻き付けることにより、補強さ
れる。このようにして、コンプライアンスが人の血管に
近似したものにすることができる。また、チューブの肉
厚の部分的に変化させること、補強材を部分的に変化さ
せて巻き付けることなどにより、疑似的に動脈瘤などの
血管奇形を血管モデルの内壁に形成してもよい。
【0031】血管モデル8は、図示しない支持台に固定
されている。支持台は硬質発泡スチロール、ポリアセタ
ール樹脂、ポリアミド樹脂等のプラスチック、金属など
により形成されており、血管モデルの走行形態を維持で
きるような形状を有している。支持台は、血管モデル8
の各血管を挿通するための孔を有し、その孔に各血管を
挿通して血管モデル8を固定したり、ムンフのような挟
持具によって各血管が支持台に固定されている。
【0032】血管モデル8は、大動脈弁から大腿動脈ま
での主要な分岐を内径の寸法にて備えてた型に付加重合
タイプの熱硬化型2成分系シリコーンエラストマーを被
覆して形成されている。血管モデルの内外径比は部位に
よって異なり、0.6〜0.9に形成されている。大動
脈弓など他の部位に比べて圧力がかかる部位には、直径
0.02〜0.2mmのステンレス線の螺旋状に巻き付
けられている。コンプライアンスは、人の動脈に近似し
たものとなっている。具体的には、コンプライアンス
は、ステンレス線の巻きピッチとシリコーンエラストマ
ーの肉厚で調整されている。
【0033】血管モデル8の各分岐末端には三方活栓6
0,61,62が取り付けられており、三方活栓60,
61,62の一端は、コネクタ6aに接続され、もう一
つの端部には圧力センサ70,71,72が取り付けら
れている。この実施例の心臓血管モデルでは、模擬血管
の末端は、第2の血管モデル接続チューブ6のコネクタ
6aにて一本にまとめられている。そして、開放する三
方活栓の数、三方活栓の開度を変えること、さらに、使
用する第2の血管モデル接続チューブ6を選択すること
で、末梢血管の抵抗を疑似的に再現できる。また、この
実施例に限らず、三方活栓60,61,62の先端に硬
質チューブ(例えば、硬質塩化ビニルチューブ)を取り
付け、このチューブをコネクタ6aに接続してもよい。
この場合、チューブの内径を変えることによっても、末
梢血管の抵抗を疑似的に再現できる。
【0034】次に、血管モデルの製造方法について説明
する。従来では、分岐があったり複雑に屈曲したり、あ
るいはそれらが複雑に入り組んだ形状の管を成形する場
合、適度な粘調性を有する樹脂溶液に雄型を浸漬し被覆
して成形したり、適当な径や曲がりのある管を押し出し
により成形したり、また、接着剤または融着により成形
している。しかし、従来の方法では、浸漬する樹脂溶液
から雄型を取り出した時の液タレ等があり、被覆樹脂の
肉厚の制御が困難で、また、分岐を有する場合には均一
な被覆が一層困難である。さらに、押し出し成形によっ
て製造した適当な径や曲がりのある管同士を接着または
融着により分岐部を形成した場合、その接合部をきれい
にする処理が困難である。そこで、本発明の血管モデル
の製造方法では、加熱効果型エラストマー溶液を用い
て、任意の厚みおよび形状のシートに成形する工程と、
このシート成形物を半硬化させる半硬化工程と、半硬化
したシート成形物を血管モデル作成用雄型に被着させる
工程と、被着させたシート成形物を完全硬化させる工程
と、血管モデル作成用雄型を除去する工程とを有するこ
とにより、上記問題点を解決している。
【0035】そこで、本発明の血管モデルの製造方法の
各工程について説明する。まず、加熱効果型エラストマ
ー溶液を準備する。加熱効果型エラストマーとしては、
公知のものが使用でき、例えば、2液型シリコーンゴ
ム、一液型シリコーンゴム、2液型ポリウレタンゴム、
一液型ポリウレタンなどが使用できる。また、硬化速度
が緩やかであれば、常温硬化型エラストマーも使用でき
る。そして、この加熱効果型エラストマー溶液を用い
て、任意の厚みおよび形状のシートを成形する。この工
程は、例えば、加熱硬化型エラストマーをミキシングロ
ール等の混練機で混合したものをプレス成形機で任意の
肉厚のシート状にし、適当な大きさにカットすることに
より行われる。このシート状成形物は、例えば、図3に
示すような、短冊状にカットされた帯状シート成形物1
00、または、図4に示すような中間部が広がったシー
ト状成形物102である。そして、この成形物を半硬化
状態とする。半硬化状態とは、シート状成形物の形成材
料(例えば、シリコーンゴム)を完全に硬化させるため
の温度(カタログデータ)よりも低い温度でやや加熱時
間を長くしゴム弾性が出現しない程度に硬化させた状態
をいう。なお、この半硬化状態では、シート状成形物の
形成材料は接着性をもっている。
【0036】次に、半硬化したシート成形物を血管モデ
ル作成用雄型に被着させる。シート状成形物の巻き付け
は、図5に示すように、例えば、雄型101の外面に短
冊状にカットされた帯状シート成形物100をスパイラ
ルに順次巻き付ける。また、雄型が急激に湾曲している
部分では、図6に示すように、雄型106の湾曲中間部
に中間部が広がったシート状成形物102を巻き付け、
その両端部には帯状シート成形物をスパイラルに順次巻
き付けることにより行われる。なお、上記方法に限ら
ず、シート状成形物を半硬化させることなく、雄型に巻
き付けながら、順次硬化させる方法も考えられる。
【0037】具体的に説明すると、人に近似した血管の
走行形態およびコンプライアンスを有する血管モデルの
製造において、2成分混合タイプのシリコーンゴムをミ
キシングロールで十分に混合し、プレス成形機で400
kg/cm2の圧でプレスし、1〜2mmのシート状に
する。これらの作業は室温にて行う。
【0038】上記シートを短冊状に形成し、図5に示す
ように、短冊状シート100を雄型101に間隙が生じ
ないように螺旋状に巻き付ける。この巻き付けは、プレ
ス後すぐに行ってもよいが、40℃で30分ほど加熱し
半硬化させた後に行うことが好ましい。これにより作業
性がより向上する。巻き付け作業は、雄型101を矢印
A方向に回転させながら、また、継ぎ目104をヘラ等
で均しながら行う。雄型101への被覆の際、厚みの制
御は、図5に示すように、巻き付け時の引っ張り加減F
で任意に変えることができる。
【0039】短冊状シート100の被覆(巻き付け)が
終了した時点で、予め70℃にしておいたオーブンに1
時間入れ完全に硬化させる。また、図6に示すように、
形成しようとする管が大きく湾曲している場合は、短冊
状シートを雄型の周囲長に合わせたサイズまたは面積に
合わせた形状に形成した、図4に示すようなシート形成
物102を用いる。さらに、図7に示すように、分岐の
枝の型110が極端に細くシート形成物111の巻き付
け時に雄型108と分岐の枝の型110との接合部を破
壊するおそれがある場合は、分岐の枝の型110と雄型
108を接合する前に、予め各々にシート形成物(シリ
コーンゴム)109,111を巻き付けて、その後、雄
型108に分岐の枝の型110を接合する。具体的に
は、雄型108にシート形成物109を被覆し硬化させ
た後、分岐部にシート形成物109の上から、分岐の枝
の型110の根元の部分の直径Lよりやや小さい穴11
4をポンチで開け、予めシリコーンゴム111を被覆し
てある分岐の枝の型110を差し込む。接合部には、1
mm幅の糸状に形成したシリコーンゴム112を巻き付
け、硬化させる。なお、分岐の枝の型110の根元11
3の直径Lが十分に大きい場合は、分岐の枝の型110
を雄型108に接着剤で接着して分岐の枝ごとシリコー
ンゴムで被覆してもよい。
【0040】また、シート状成形物を血管モデル作成用
雄型に被着する前に、雄型の表面に雄型形成材料を溶解
することなく、かつ雄型形成材料と接着性を持たず、さ
らに、血管モデル形成材料に対して接着性を有する樹脂
を被覆することが好ましい。具体的には、雄型は、発泡
スチロール、例えば、棒状のものを非常に鋭利な刃物や
紙やすりで切断、研磨して任意の形状に成形する。その
成形物の表面に、雄型および血管モデルの形成材料を侵
さない溶媒に可溶な樹脂溶液を塗布する。樹脂として
は、雄型形成材料と接着性を持たず、さらに、血管モデ
ル形成材料に対して接着性を有するものを用いる。特
に、被覆樹脂としては、血管モデル形成材料と同種のも
のが好適である。このようにすることにより、被覆樹脂
により血管モデルの内面が形成されるので、シート状成
形物の継ぎ目が内面に露出することがない。
【0041】以上の作業が終了してから雄型を物理的に
破壊して抜くことで、所要の形状を有する血管モデルを
形成する。雄型の除去は、血管モデル形成材料を溶解す
る事なく、雄型を溶解する溶媒に浸漬し雄型を溶解して
除去する方法、また、雄型を熱収縮させて除去する方
法、さらには、外部より雄型に衝撃を与え物理的に破壊
して除去する方法などが考えられる。この製造方法によ
れば、成形物の肉厚の制御が樹脂の溶液に浸漬して引き
上げる回数によって行うという作業工程が不要となる。
被覆する面積の大きさにかかわらず、シリコーンゴムを
適当な面積と肉厚に成形することで対応できる。半硬化
状態で雄型に巻き付けるため、互いに接合したり補修が
容易かつ自由に行え、作業効率が向上する。
【0042】次に、本発明の他の実施例の血管モデルの
製造方法について説明する。また、この製造方法では、
まず血管モデル作成用雄型を作成する。雄型は、発泡ス
チロール、例えば、棒状のものを非常に鋭利な刃物や紙
やすりで切断、研磨して任意の形状に成形する。例え
ば、市販の発泡スチロールの丸棒を血管モデルの各部位
の内径の太さに相応する太さまで、ミクロトームブレー
ドのような鋭利な刃物で切削し、500〜1000番の
紙やすりで研磨する。
【0043】また、屈曲部位は、曲げようとする部位を
トーチヒータで熱して軟化させ、任意の角度に曲げ、室
温で冷却することにより作成する。なお、90゜以上に
屈曲した部位では、図8に示すように、発泡スチロール
の丸棒の両端を斜めにカットして斜円柱123を形成
し、図9に示すように、この斜円柱123を複数組み合
わせて型124を作成し、不要部分切削して型125を
作成する。さらに、分岐部を有する場合は、型105同
士を接着剤で接着して形成する。
【0044】次に、雄型の表面に、雄型および血管モデ
ルの形成材料を侵さない溶媒に溶解した樹脂溶液を塗布
する。この樹脂としては、雄型に対して接着性のあるも
のが好適である。また、ある程度の可撓性を有するなら
ば、血管モデルの形成材料と接着性があるのもでもよ
い。樹脂としては、雄型形成材料と血管モデル形成材料
の両者に対して接着性のあるものは使用できない。ま
た、いずれに対しても接着性を持たないもの、例えば、
硬化しないオイル状の樹脂(離型材)も好適である。そ
して、樹脂溶液を雄型に塗布し、風乾した後、シート状
成形物を被覆する。具体的には、雄型125に、酢酸ビ
ニルのエタノール溶液(10wt%)を2〜3回重ね塗
りし、風乾後することにより行われる。なお、酢酸ビニ
ルは、雄型形成材料および後述する血管モデル形成材料
のいずれに対しても接着しない。
【0045】次に、表面に樹脂を被覆した雄型のさらに
表面に、血管モデル形成材料溶液を塗布する。具体的に
は、2成分混合タイプのシリコーンゴム(ダウコーニン
グ社製Q7−4735)をミキシングロールで混練した
ものを、雄型に被覆し、70℃、1時間で硬化させる。
最後に、雄型を除去する。雄型の除去は上述した方法に
より行われる。この方法によれば、雄型に切削加工が容
易な発泡スチロールを用いることで、複雑な形状や分岐
部を有する血管モデルを容易に一体成形できる。また、
雄型の表面に、雄型及び被覆成形物の双方を侵さない溶
媒に可溶な樹脂溶液を塗布することにより、被覆成形物
の内面を平滑にし、雄型内部からの気泡の発生による被
覆成形物への気泡の混入を防止することができる。よっ
て、発泡スチロールのような多孔質な材料も雄型として
利用可能となる。
【0046】
【発明の効果】本発明の血管モデル用液体循環装置は、
少なくとも1つのコンプレッサーと、該コンプレッサー
に接続された高圧タンクと、前記コンプレッサーに接続
された低圧タンクと、該高圧タンクおよび/または低圧
タンクに充填された液体と、前記高圧タンクに取り付け
られた第1の血管モデル接続チューブと、前記低圧に取
り付けられた第2の血管モデル接続チューブと、前記高
圧タンクおよび前記低圧タンクに接続され、該低圧タン
ク側より前記高圧タンク側に液体を送液する送液手段
と、前記第1の血管モデル接続チューブまたは前記第2
の血管モデル接続チューブのいずれかに設けられた拍動
流形成手段とを有している。このため、流体の流れにつ
いては閉鎖系回路に構成されているので、液体が外部に
露出する部分がなく、外部環境の汚染がなく、また、循
環液体の蒸発などによる物性の変化がなく、安定した実
験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の血管モデル用液体循環装置を
心臓血管モデルを備えた液体循環装置の液体回路を示す
概略図である。
【図2】図2は、血管モデル用液体循環装置を心臓血管
モデルを備えた液体循環装置の電気回路を示すブロック
図である。
【図3】図3は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図4】図4は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図5】図5は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図6】図6は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図7】図7は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図8】図8は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図9】図9は、本発明の血管モデルの製造方法を説明
するための説明図である。
【図10】図10は、従来の心臓血管モデルを説明する
ための説明図である。
【符号の説明】
1 血管モデル用液体循環装置(血管モデル付液体循環
装置) 2 コンプレッサー 3 高圧タンク 4 低圧タンク 5 第1の血管モデル接続チューブ 6 第2の血管モデル接続チューブ 7 拍動流形成手段(電磁弁) 8 血管モデル 9 チューブ 10 送液手段(ポンプ) 11 循環液体流量調整器 13 制御装置 32,42 圧力調整器 33,43 圧力調整弁 37,47 水位計 68,69 水位センサ 64 流量計 5a コネクター 6a コネクター 51 バルブコントロールユニット 52 D/Aコンバーター 53 A/Dコンバーター 54 タイマー 55 制御部 56 コンプレッサーコントロールユニット 57 表示部 58 入力部 84 ポンプコントロールユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのコンプレッサーと、該
    コンプレッサーに接続された高圧タンクと、前記コンプ
    レッサーに接続された低圧タンクと、該高圧タンクおよ
    び/または低圧タンクに充填された液体と、前記高圧タ
    ンクに取り付けられた第1の血管モデル接続チューブ
    と、前記低圧タンクに取り付けられた第2の血管モデル
    接続チューブと、前記高圧タンクと前記低圧タンクとを
    接続し低圧タンク側より高圧タンク側に液体を送液する
    送液手段と、前記第1の血管モデル接続チューブまたは
    前記第2の血管モデル接続チューブのいずれかに設けら
    れた拍動流形成手段とを有することを特徴とする血管モ
    デル用液体循環装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つのコンプレッサーと、該
    コンプレッサーに接続された高圧タンクと、前記コンプ
    レッサーに接続された低圧タンクと、該高圧タンクおよ
    び/または低圧タンクに充填された液体と、前記高圧タ
    ンクに取り付けられた第1の血管モデル接続チューブ
    と、前記低圧タンクに取り付けられた第2の血管モデル
    接続チューブと、前記第1の血管モデル接続チューブに
    上流側端部が接続され、前記第2の血管モデル接続チュ
    ーブに下流側端部が接続された交換可能な血管モデル
    と、前記高圧タンクと前記低圧タンクとを接続し低圧タ
    ンク側より高圧タンク側に液体を送液する送液手段と、
    前記第1の血管モデル接続チューブまたは前記第2の血
    管モデル接続チューブのいずれかに設けられた拍動流形
    成手段とを有することを特徴とする血管モデルを備えた
    液体循環装置。
  3. 【請求項3】 前記液体循環装置は、前記高圧タンクの
    圧力調整機能と、前記低圧タンクの圧力調整機能と、前
    記拍動流形成手段の制御機能と、前記送液手段の制御機
    能とを有する制御装置を備えている請求項1または2に
    記載の液体循環装置。
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