WO2015115077A1 - 送風装置およびそれを用いた浴室乾燥装置または衣類乾燥装置 - Google Patents

Abstract

　本発明の送風装置は、吹出口の長手方向に回転軸（６）を備えた風向変更部を有する。風向変更部は、長手方向に二分割されて第一の風向変更部（５ａ）と第二の風向変更部（５ｂ）を有する。また、第一の風向変更部（５ａ）、第二の風向変更部（５ｂ）はそれぞれ、回転軸（６）に対して同じ方向に傾けて取り付けた複数の風向変更板（１２）を有する。また、第一の風向変更部（５ａ）、第二の風向変更部（５ｂ）を独立して回転させて風向を制御し、「集中」、「拡散」の風向に加えて、吹出口の長手方向に風向を変更することができる。

Description

送風装置およびそれを用いた浴室乾燥装置または衣類乾燥装置

　本発明は、衣類乾燥または浴室の暖房や乾燥に使用される送風装置に関するものである。

　従来、この種の送風装置は、吹出口に設けられた風向変更部を回転させることにより、使用時の条件や用途に合わせて吹き出される気流の幅を変更し、狭い範囲に限定して送風する「集中」と、広い範囲に送風する「拡散」に切り替えられるものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

　以下、その送風装置について図９を参照しながら説明する。

　図９に示すように、風向変更部１０１は風向変更部１０１を回転可能に支持する回転軸１０２と、回転軸１０２の一方に位置し、回転軸１０２を駆動させる回転駆動部１０３を有する。さらに、風向変更部１０１は回転軸１０２の回転方向に気流を制御する２つのフラップ１０４と、２つのフラップ１０４に挟み込まれるように配置されるとともに、フラップ１０４に略ハの字型に固定された複数の風向変更板１０５を備える。そして、回転駆動部１０３によって回転軸１０２を１８０°回転することにより、風向変更部１０１は気流の風向を回転軸１０２の軸方向に「拡散」または「集中」させる。

　このような従来の送風装置においては、風向変更部を回転することにより、狭い範囲に限定して送風する「集中」と、広い範囲に送風する「拡散」を切り替えられる。しかし、この風向は、吹出口の正面中心に限られるものであった。

特許第５３１６０４７号公報

　このように従来の送風装置は、吹出口の長手方向に外れた位置に送風しようとすると、「拡散」を選択して少ない風量しかあてられないという課題を有していた。

　そこで本発明は、機器の設置位置や使用者の好みに応じて、吹出口の長手方向にも風向を変更して、送風装置の正面以外にも大きな風量を送風できる送風装置を提供する。

　そして、本発明は、送風部を備えた本体と、本体に設けた長方形状の吹出口を有し、吹出口には、その一辺に沿って回転軸を備えた複数の風向変更部を備える。また、風向変更部は回転軸に対して同じ方向に傾けて取り付けた複数の風向変更板をそれぞれ有し、風向変更部を独立に回転させて風向を変更する。

　本発明は複数設けられた風向変更部を独立して回転させることにより、「集中」、「拡散」の風向に加え、風向変更部の回転軸方向に風向を変更することができ、機器の設置位置や使用者の好みに応じて、風向を変更できる。

図１は、本発明の第１の実施の形態における送風装置が設置された浴室の構成図である。 図２は、本発明の第１の実施の形態における送風装置の内部構成を示す正面図である。 図３Ａは、本発明の第１の実施の形態における送風装置の風向変更部の構成を示す外観図である。 図３Ｂは、本発明の第１の実施の形態における送風装置の風向変更部の構成を示す外観図である。 図４は、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置の内部構成を示す側断面図である。 図５は、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置の内部構成を示す斜視図である。 図６は、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置の風向変更部の斜視図である。 図７Ａは、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置の下面図である。 図７Ｂは、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置の下面図である。 図７Ｃは、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置の下面図である。 図８は、本発明の第２の実施の形態における送風装置を用いた浴室乾燥装置が設置された浴室の構成図である。 図９は、従来の送風装置の風向変更部の斜視図である。

　以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。

　（第１の実施の形態）
　図１は、本発明の第１の実施の形態における送風装置が設置された浴室の構成図であり、図２は、本発明の第１の実施の形態における送風装置の内部構成を表す正面図である。図１、図２において、送風装置本体１は、浴室２０の壁面に設置され、衣類乾燥や浴室２０の暖房または乾燥を行う浴室乾燥装置である。なお、本実施の形態においては、図２に向かって右方向を「右」、図２に向かって左方向を「左」と表現する。

　図１において、浴室２０内のバスタブ２１、洗い場２２と送風装置本体１の位置関係は、設置環境によって異なる。図１では、吹出口４の正面方向にバスタブ２１があり、洗い場２２は、吹出口４の正面から外れた位置にある。このような設置状況において、洗い場２２側に暖房の風を送りたい場合や、洗い場２２側に洗濯物を干して乾燥させたい場合などは、吹出口４の長手方向にも風向を変更して、送風装置本体１の正面以外にも大きな風量を送風することが望ましい。

　図２において、送風装置本体１に備えた送風部２はモータで駆動し、吸込口３から取り込んだ浴室２０内の空気を吹出口４の方向へ送り出す。吹出口４は、送風装置本体１の一辺（図２における下辺）に沿って長方形の形状で設けられている。そして、吹出口４の近傍で気流の上流側には風向変更部５を備えている。

　本実施の形態では、風向変更部５は、吹出口４の長手方向に回転軸６を持ち、長手方向に二分割されて第一の風向変更部５ａと第二の風向変更部５ｂを有する。第一の風向変更部５ａは送風装置本体１の左側に位置し、第二の風向変更部５ｂは送風装置本体１の右側に位置する。

　図３Ａは、本発明の第１の実施の形態における風向変更部５の外観図である。図３Ａにおいて、第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂは、それぞれ、回転軸６を回転可能に保持する保持部９を回転軸６の一端に設け、回転軸６を駆動させる回転駆動部１０を回転軸６の他端に設けている。第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂは互いに独立して回転させることができる。回転駆動部１０はステッピングモータで構成され、送風装置本体１に備えた制御部１１（図２参照）から駆動の指示を受け、第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂを回転駆動させる。また、第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂのそれぞれの回転軸６には、複数の風向変更板１２が回転軸６に対して同じ方向に傾けて取り付けられている。第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂが回転軸６の回りに１８０°回転することにより、風向変更板１２は吹出口４から吹き出される気流の方向を右方向または左方向に誘導することができる。

　なお、回転駆動部１０として、ステッピングモータ以外のモータを使用してもよい。

　ここで、広い範囲に送風する「拡散」または、狭い範囲に限定して送風する「集中」の場合、制御部１１は、第一の風向変更部５ａの風向変更板１２と第二の風向変更部５ｂの風向変更板１２が、回転軸６に対して互いに逆の方向に傾くように回転させる。また、吹出口４の長手方向に風向を変化させる場合、第一の風向変更部５ａの風向変更板１２と第二の風向変更部５ｂの風向変更板１２が、回転軸６に対して互いに同じ方向に傾くように回転させる。すなわち、「拡散」の場合は、第一の風向変更部５ａの風向変更板１２を図３に向かって左側に向け、第二の風向変更部５ｂの風向変更板１２を図３に向かって右側に向けるよう、それぞれの回転駆動部１０を駆動させる。「集中」の場合は、第一の風向変更部５ａの風向変更板１２を図３に向かって右側に向け、第二の風向変更部５ｂの風向変更板１２を左側に向けるよう、それぞれの回転駆動部１０を駆動させる。また、吹出口４の長手方向に風向を変化させる場合は以下のように、それぞれの回転駆動部１０を駆動させる。すなわち、図２に示す送風装置本体１の「左方向」に吹き出す場合は、第一の風向変更部５ａの風向変更板１２と、第二の風向変更部５ｂの風向変更板１２をともに図３に向かって左側に向けるよう、それぞれの回転駆動部１０を駆動させる。図２に示す送風装置本体１の「右方向」の場合は、第一の風向変更部５ａの風向変更板１２、第二の風向変更部５ｂの風向変更板１２をともに図３に向かって右側に向けるよう、それぞれの回転駆動部１０を駆動させる。

　さらに、制御部１１は、送風装置本体１の設置位置や使用者の好みに応じて初期風向設定を記憶できる設定記憶部（図示せず）を備えた構成としても良い。設定記憶部は、例えば、送風装置本体１または、リモコンなどの操作により、設定を変更できるモードに移行し、「集中」、「拡散」、「左方向」、「右方向」の中から運転開始時の風向を選択することによって初期風向設定を記憶する。そして、制御部１１は、次回運転開始時に、設定記憶部に記憶された風向で運転を開始する。

　また、制御部１１は、第一の風向変更部５ａと第二の風向変更部５ｂのうち、一方を固定し他方のみを回転させることにより、吹出口４の長手方向に変化をつけた送風とすることができる。

　例えば、第二の風向変更部５ｂを風向変更板１２が図３に向かって左方向を向いた状態で固定し、第一の風向変更部５ａを所定の時間が経過するごとに風向変更板１２が左向きの状態と右向きの状態を順次切り替えるように回転させる。このようにすると、向かって左側を中心に吹く状態と、正面に集中して吹く状態が交互に発生することになる。

　また、第二の風向変更部５ｂを風向変更板１２が図３に向かって右方向を向いた状態で固定し、第一の風向変更部５ａを所定の時間が経過するごとに風向変更板１２が左向きの状態と右向きの状態を順次切り替えるように回転させる。このようにすると、向かって右側を中心に吹く状態と、正面側に拡散して吹く状態が交互に発生することになる。

　上記の例では、第二の風向変更部５ｂを固定したが、第一の風向変更部５ａを固定しても良い。

　このような構成によれば、「集中」または「拡散」の送風を行いつつ、左方向または右方向へ誘導する気流を送ることができる。例えば、浴室乾燥装置の設置位置と洗い場の方向が左右にずれた位置にある場合などにも洗い場方向に風を送りながら「集中」や「拡散」の送風ができる。

　上記の送風装置本体１は、図２または図３Ｂに示す回転軸６の回転方向に風向を変更するルーバ１３の動作と組み合わせることにより、多様な風向を実現することができる。ルーバ１３は、図２に示すように風向変更部５と別に吹出口４に設け、風向変更部５と独立して動作する構成のほか、図３Ｂに示すように、風向変更部５と一体化させ、第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂの回転と同時に回転軸６の回転方向に風向が変化する構成としても良い。

　以上のように、送風装置本体１は、第一の風向変更部５ａ、第二の風向変更部５ｂを独立に回転させて風向を制御することができるため、吹出口４の長手方向に風向を変更することができる。

　なお、本実施の形態において、送風装置本体１は浴室の壁面に設置する浴室乾燥装置としたが、浴室の天井に設置する浴室乾燥装置や、居室内などに設置される衣類乾燥装置、または除湿装置等でもよい。

　特に、浴室の天井に設置する浴室乾燥装置においては、バスタブ、洗い場の位置、浴室乾燥装置の設置方向など様々な場合が発生する。本実施の形態の送風装置を搭載した浴室乾燥装置によれば、様々な方向に送風することが可能となる。そのため、乾燥させたい方向に集中して送風することができる。

　本実施の形態の送風装置は、２つの風向変更部５、すなわち、第一の風向変更部５ａと第二の風向変更部５ｂを有したものであるが、３つ以上の風向変更部５で構成してもよい。このような構成において、「拡散」を指示した場合には、吹出口４から「右方向」、「左方向」に吹く空気の割合を変えることができる。さらには、第一の風向変更部５ａと第二の風向変更部５ｂそれぞれの風向変更板１２の向きの組合せによって、様々な吹出し形態を選択できることになる。従って、使用形態に適した吹出し形態を選択できる。

　（第２の実施の形態）
　本発明の第２の実施の形態では、送風装置を浴室の天井に設けられる天井埋込型の換気機能を有する浴室乾燥装置に適用したものを説明する。

　図４は、天井埋込型の換気機能を有する浴室乾燥装置の側断面図であり、図５は、図４に示す浴室乾燥装置のパネル４１を外した状態で、下方から見た斜視図である。

　図４、図５に示すように、浴室乾燥装置の本体内部には、送風部４２、風路切換部３１、および加熱部３２が備えられている。さらに、浴室乾燥装置の本体には、下方に吸込口４３、および吹出口４４が設けられ、側面には排気口４８が設けられている。なお、風路切換部３１は、吸込口４３から吸い込んだ空気を吹出口４４側へ導く「循環」と、排気口４８側へ導く「排気」とを切り換える。

　この浴室乾燥装置は、浴室の暖房および乾燥を行う乾燥機能と、浴室内の空気を排出する換気機能を有している。

　乾燥機能を働かせる場合には、送風部４２の駆動により、浴室内の空気を吸込口４３から吸い込んで、加熱部３２で加熱後、吹出口４４から浴室内へ温風を吹出す。この場合、風路切換部３１は、「循環」側に切り換えられる。

　一方、換気機能を働かせる場合は、送風部４２の駆動により、浴室内の空気を吸込口４３から吸い込んで、排気口４８を介して屋外へ排気する。排気口４８と屋外との間は排気ダクト（図示せず）で接続されている。この場合、風路切換部３１は、「排気」側に切り換えられる。

　吹出口４４には、本発明の第１の実施の形態同様、風向変更部４５が設けられている。

　以下、本実施の形態における浴室乾燥装置を構成する風向変更部４５について詳しく説明する。

　図６に示すように、本実施の形態における浴室乾燥装置を構成する風向変更部４５は、２つの第一の風向変更部４５ａと第二の風向変更部４５ｂで構成されている。各々の風向変更部４５には、回転駆動部５０を備えている。そして、風向変更部４５は、２枚のルーバ３３、ルーバ３４と、複数の風向変更板４９とを有している。ルーバ３３、ルーバ３４は平行に備えられ、風向変更板４９は、ルーバ３３とルーバ３４の間に同じ方向に傾けて固定配置されている。また、風向変更部４５は、長手方向に回転軸３６を有し、長手方向の両端に回転軸３６の端部を突出させている。回転軸３６の一方は、回転駆動部５０と連結されており、回転駆動部５０が回転することにより風向変更部４５は回転することとなる。なお、回転軸３６の他方は、保持部３５となっている。回転駆動部５０は、第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂそれぞれに設けられているので、第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂは独立して動作を行う。風向変更部４５は、回転軸３６を中心に３６０度回転することができる。

　さらに、第一の風向変更部４５ａと第二の風向変更部４５ｂは、それぞれの回転軸３６が略平行になるように並列をなして配列されている。そして、運転停止時には、風向変更部４５は、吹出口４４を塞ぐようにルーバ３３またはルーバ３４をパネル４１の表面側に露出させる。すなわち、停止時には、風向変更板４９は本体の外部から隠れることになり、美観を保つ。運転状態で回転軸３６を例えば９０度回転した場合、ルーバ３３とルーバ３４は吹出口４４の開口面に対し垂直方向となる。

　次に、図７Ａ～図７Ｃを用いて様々な吹き出し方向パターンを説明する。パネル４１には、側面には吸込口４６が設けられており、送風部４２が駆動することにより側面の吸込口４６より吸込み、吹出口４４より吹き出すこととなる。図７Ａは、第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂの風向変更板４９が、図面上の右方向に向けられ、吹出口４４からは図面上の右方向に気流が吹き出すようになっている。図７Ｂは、第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂの風向変更板４９が、図面上の左方向に向けられ、吹出口４４からは図面上の左方向に気流が吹き出すこととなる。さらに、図７Ｃは、第一の風向変更部４５ａの風向変更板４９を図面上の左方向に向け、第二の風向変更部４５ｂの風向変更板４９を図面上の右方向に向けたものである。すなわち、第一の風向変更部４５ａ側からは左方向に、第二の風向変更部４５ｂ側からは右方向に気流が吹き出すので、吹出口４４からは、左右に広がる方向で気流が吹き出すこととなる。

　なお、風向変更部４５が開くときには、吹出口４４から吹き出した気流が吸込口４３に吸い込まれないように、第一の風向変更部４５ａおよび第二の風向変更部４５ｂは回転する。すなわち、第一の風向変更部４５ａおよび第二の風向変更部４５ｂは、吸込口４３から離れる方向に気流が吹き出すように図４の状態から図４に向かって左回転（時計回り回転）となる。そして、本実施の形態では風向変更部４５が開くときには、吸込口４３に近い第一の風向変更部４５ａが先に回転し始め、続いて、もう一方の第二の風向変更部４５ｂが遅れて回転し始める。

　また、風向変更部４５が閉じるときにも、吹出口４４から吹き出した気流が吸込口４３に吸い込まれないように、第一の風向変更部４５ａおよび第二の風向変更部４５ｂは、風向変更部４５が開く時とは逆の方向に回転する。すなわち、図４に向かって右回転（逆時計回り回転）となる。そして、本実施の形態では風向変更部４５が閉じるときには、吸込口４３に遠い第二の風向変更部４５ｂが先に回転し始め、続いて、もう一方の第一の風向変更部４５ａが遅れて回転し始める。

　このように第一の風向変更部４５ａと第二の風向変更部４５ｂの回転に時間差を設けることによって、第一の風向変更部４５ａより吹き出す温風が第二の風向変更部４５ｂに当たり熱による変形を起こすのを抑制することができる。

　次に、図８は、本実施の形態における浴室乾燥装置を設置した浴室の構成図である。図に示すように浴室２０の３つの壁面に接してバスタブ２１が設置されている。なお、図示しないが、図８では、手前側の壁面あるいは右側壁面に出入口が設けられている。バスタブ２１以外の床面を、洗い場２２として使用している。浴室の天井２３には、浴室乾燥装置の本体５１が設置されている。浴室乾燥装置本体５１は天井２３に設けた開口部２４を介して吸込口４３および吹出口４４（図４、図５参照）を浴室２０内に露出している。一方、浴室乾燥装置本体５１の一側面の排気口４８（図４、図５参照）には、排気ダクト５２の一端が接続され、他端側は、外気への排出口となっている。吹出口４４の斜め下方向には洗濯物を干すときに使用する物干しバー２５を備えている。

　図８に示す浴室乾燥装置では、吹出口４４は、物干しバー２５と直交する方向に長手方向を向けている。そして、第一の風向変更部４５ａ（図４、図５参照）は、図８における奥の壁側に配置され、第二の風向変更部４５ｂ図４、図５参照）は、図８における手前の壁側に配置されている。すなわち、図７Ａ～図７Ｃの下側が図８の手前の壁面側となる。この設置状態で、図７Ｂのように第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂを回転させると、吹出口４４からは洗い場２２の方向に向けて気流が吹き出すこととなる。一方、図７Ａのように第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂを回転させると、吹出口４４からはバスタブ２１の方向に向けて気流が吹き出すこととなる。また、一方、図７Ｃのように第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂを回転させると、吹出口４４からはバスタブ２１の方向と洗い場２２の方向に向けて分かれて気流が吹き出すこととなる。

　さらに第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂは、ルーバ３３、ルーバ３４と吹出口４４の開口面との角度を９０度以外にすることによって、浴室２０の奥側の壁面に向かう風、あるいは手前側の壁面に向かう風を吹き出すことができる。

　すなわち、浴室乾燥装置本体５１の設置状態、および第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂの回転角度によって、吹出口４４からは、浴室２０内のいろいろな場所へ送風することができる。

　図６に示した回転駆動部５０は、電気的に制御部５３と接続されている。制御部５３は、浴室乾燥装置の各運転モード、暖房・乾燥・換気の運転モードにおいて前回運転した運転時間・風向を記憶する記憶部（図示せず）を有している。すなわち、暖房運転モード時の第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂの向き、乾燥運転モード時の第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂの向き、換気運転モード時の第一の風向変更部４５ａ、第二の風向変更部４５ｂの向きを、それぞれ記憶し、運転モードに応じた風向設定が可能となっている。

　本発明にかかる送風装置は、吹出口の長手方向に風向変更することができるものであり、衣類乾燥装置または浴室の暖房や乾燥に使用される浴室乾燥装置として有用である。

　１　送風装置本体
　２，４２　送風部
　３，４３，４６　吸込口
　４，４４　吹出口
　５，４５，１０１　風向変更部
　５ａ，４５ａ　第一の風向変更部
　５ｂ，４５ｂ　第二の風向変更部
　６，３６，１０２　回転軸
　８，４８　排気口
　９，３５　保持部
　１０，５０，１０３　回転駆動部
　１１，５３　制御部
　１２，４９，１０５　風向変更板
　１３，３３，３４　ルーバ
　１８，５２　排気ダクト
　２０　浴室
　２１　バスタブ
　２２　洗い場
　２３　天井
　２４　開口部
　２５　物干しバー
　３１　風路切換部
　３２　加熱部
　４１　パネル
　１０４　フラップ

Claims (9)

1. 送風部を備えた本体と、
   前記本体に長方形状の吹出口を有する送風装置であって、
   前記吹出口には、その一辺に沿って回転軸を備えた複数の風向変更部を備え、
   前記風向変更部は前記回転軸に対して同じ方向に傾けて取り付けた複数の風向変更板をそれぞれ有し、
   複数ある前記風向変更部を独立して回転させて風向を変更する送風装置。
2. 前記風向変更部は回転軸の一端に前記回転軸を駆動する回転駆動部をそれぞれ備えるとともに、
   前記回転駆動部に駆動指示を出す制御部を設けた請求項１に記載の送風装置。
3. 前記風向変更部として、第一の風向変更部と第二の風向変更部の２つを有した請求項２記載の送風装置。
4. 前記吹出口から吹き出す風向が「集中」または「拡散」の場合は、前記第一の風向変更部の前記風向変更板と前記第二の風向変更部の前記風向変更板が前記回転軸に対して互いに逆の方向に傾くように回転させ、
   前記吹出口の長手方向に風向を偏向させる場合は、前記第一の風向変更部の前記風向変更板と前記第二の風向変更部の前記風向変更板が前記回転軸に対して互いに同じ方向に傾くように回転させる請求項３に記載の送風装置。
5. 前記制御部は、前記第一の風向変更部と前記第二の風向変更部のうち、一方を固定し他方のみを回転させる請求項３に記載の送風装置。
6. 前記制御部は、初期風向設定を記憶する設定記憶部を有し、
   前記制御部は、前記設定記憶部に記憶された初期風向設定に応じて、運転開始時の風向を変更させる請求項３に記載の送風装置。
7. 前記風向偏向部には、回転させると前記吹出口を塞ぐ可動ルーバを備えた請求項３に記載の送風装置。
8. 請求項１～７のいずれかひとつに記載の送風装置を備えた衣類乾燥装置。
9. 請求項１～７のいずれかひとつに記載の送風装置を備えた浴室乾燥装置。

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