WO2015093630A1 - 包装構造体 - Google Patents
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Abstract
封止部(51)~(53)において封止されている積層体(2)を包む外包装袋(4)を有する場合であっても、外包装シート(3)及び積層体(2)が溶着してしまうリスクを軽減する。本実施形態に係る吸収性物品(81)の包装構造体(100)では、複数の吸収性物品の個包装体(1)が積層されてなる積層体(2)と、積層体(2)を包む外包装袋(4)とを備え、外包装袋(4)は、少なくとも1つの封止部(51)~(53)において封止されており、封止部(51)~(53)は、それぞれ積層体(2)の1つの面(21)、(23)、(24)に対向する面において、外包装袋(4)を構成する外包装シート(3)を重複させた部分を加熱融着することによって形成されており、個包装体(1)を構成する個包装シート(82)の表面において、個包装シート(82)よりも熱伝導率が低い保護層(121)、(123)、(124)が設けられている。
Description
本発明は、吸収性物品の包装構造体に関する。
従来、特許文献1に、複数の吸収性物品の個包装体が積層されてなる積層体と、第1封止部、第2封止部及び第3封止部において封止されている積層体を包む外包装袋とを備える吸収性物品の包装構造体が開示されている。
ここで、第1封止部、第2封止部及び第3封止部は、それぞれ積層体の1つの面に対向する面において外包装袋を構成する外包装シートを重複させた部分を加熱融着することによって形成されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている包装構造体では、外包装シートで積層体(複数の個包装体)を包んだ状態で、外包装シートを重複させた部分を加熱融着する際に、外包装シートが重複していない部分において、外包装袋の内部に存在する積層体も加熱され、外包装シート及び積層体が溶着してしまうリスクが高いという問題点があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、上述のような封止部において封止されている積層体を包む外包装袋を有する場合であっても、外包装シート及び積層体が溶着してしまうリスクを軽減することができる包装構造体を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、複数の吸収性物品の個包装体が積層されてなる積層体と、前記積層体を包む外包装袋とを備える吸収性物品の包装構造体であって、前記外包装袋は、少なくとも1つの封止部において封止されており、前記封止部は、それぞれ前記積層体の1つの面に対向する面において、前記外包装袋を構成する外包装シートを重複させた部分を加熱融着することによって形成されており、前記個包装体を構成する個包装シートの表面において、前記個包装シートよりも熱伝導率が低い保護層が設けられていることを要旨とする。
図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る包装構造体100について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
図1に、本の実施形態に係る包装構造体100の構成要素を示し、図2に、本実施形態に係る包装構造体100について説明するための図を示し、図3に、図2におけるX-X断面図を示し、図4に、本実施形態に係る個包装体1について説明するための図を示す。
本実施形態に係る包装構造体100は、図1乃至図3に示すように、複数の吸収性物品81の個包装体1が積層されてなる積層体2と、外包装シート3によって構成されている積層体2を包む外包装袋4とを備える。
なお、本実施形態では、吸収性物品81として、下着内に装着して使用する生理用ナプキンを例に挙げて説明するが、本発明は、かかるケースに限定されるものではなく、パンティライナー等の任意の吸収性物品81に適用可能である。
ここで、本実施形態に係る包装構造体100では、外包装袋4は、少なくとも1つの封止部(例えば、封止部51~53)において封止されている。例えば、外包装袋4は、本実施形態に係る包装構造体100のように、3つの封止部51~53によって封止されていてもよいし、1つの封止部によって封止されていてもよいし、2つの封止部によって封止されていてもよい。
また、図1~図3に示すように、本実施形態に係る包装構造体100は、幅方向Xと、長手方向Yと、厚み方向Zとを有している。
以下、図2を参照して、本実施形態に係る包装構造体100を包装する方法の一例について説明する。ただし、本実施形態に係る包装構造体100を包装する方法は、かかる方法に限定されない。
第1に、図2(a)に示すように、外包装シート3によって積層体2を包み、積層体2の面21に対向する面(積層体2の面21の外側の面)において、外包装シート3の端部31及び端部32(端部31に対向する端部)を重複させた部分を加熱融着することによって封止部51を形成する。
このとき、図2(a)に示すように、外包装シート3の端部33は、積層体2の面23から長手方向Yの外側に延出しており、外包装シート3の端部34(端部33に対向する端部)は、積層体2の面24から長手方向Yの外側に延出している。
第2に、図2(b)~(d)に示すように、外包装シート3の端部33を長手方向Yの内側に折り畳み、積層体2の面23に対向する面(積層体2の面23の外側の面)において、外包装シート3の端部33を重複させた部分を加熱融着することによって封止部52を形成する。
同様に、外包装シート3の端部34を長手方向Yの内側に折り畳み、積層体2の面24に対向する面(積層体2の面24の外側の面)において、外包装シート3の端部34を重複させた部分を加熱融着することによって封止部53を形成する。
図3に示すように、封止部51は、積層体2の面21に概平行となるように形成されているため、封止部51及び積層体2が密着することができ、包装構造体100は、コンパクト化されて体積が小さくなり、見た目が良くなると共に携帯性が良くなる。
なお、図2(d)に示すように、本実施形態に係る包装構造体100では、外包装袋4の面41(厚み方向Zに直交する面)において、外包装袋4を開封可能な開封部が設けられていてもよい。かかる開封部は、外包装袋4の面41に形成されたミシン目6と、再接着可能なテープ7とを含み、ミシン目6は、外包装袋4の面41の幅方向Xに沿う端部411に寄って配置され、テープ7は、ミシン目6を跨ってミシン目6の中間部に配置される。
以下、図4を参照して、本実施形態に係る包装構造体100を構成する個包装体1を包装する方法の一例について説明する。ただし、本実施形態に係る個包装体1を包装する方法は、かかる方法に限定されない。
図4(a)に示すように、個包装体1は、吸収性物品81と、吸収性物品81の非肌当接面側を被せる個包装シート82とを備える。
第1に、図4(b)に示すように、個包装体1の幅方向Xの両端部83及び84を長手方向Yに沿う2本の折曲線L1及びL2を基点として幅方向Xの内側に折り畳む。この結果、個包装体1は、幅方向Xにおいて3つに折り畳まれた状態になる。
第2に、図4(c)に示すように、個包装体1の長手方向Yの両端部85及び86を幅方向Xに沿う2本の折曲線L3及びL4を基点として長手方向Yの内側に折り畳む。この結果、個包装体1は、長手方向Yにおいて3つに折り畳まれた状態になる。
また、図4(c)に示すように、個包装体1を折り畳んだ後、最も外側にある個包装シート82の長手方向Xの一方の端部821を再接着可能なテープ9によって個包装シート82の端部821に対応する部分に接着させるように構成されていてもよい。
また、図1及び図3に示すように、本実施形態に係る包装構造体100では、個包装シート82の表面において、個包装シート82よりも熱伝導率が低い保護層121、123、124が設けられている。
かかる構成によれば、保護層121、123、124によって、封止部51、52、53を形成する際に発生する熱が、個包装シート82に伝わりにくくなるため、積層体2の加熱を防ぐことができ、外包装シート3及び積層体2が溶着してしまうというリスクを回避することができる。その結果、封止部51、52、53を形成する際の温度範囲を広く設定できるため、包装構造体100の安定生産に繋がる。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、保護層121、123、124は、少なくとも封止部51~53に対向する部分において設けられていてもよい。
かかる構成によれば、外包装シート3及び積層体2が溶着してしまうというリスクを回避しつつ、保護層121、123、124の配置面積を最小限に抑えることができ、材料費の抑制が可能になる。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、複数層の保護層121、123、124が設けられていてもよい。
かかる構成によれば、封止部51、52、53を形成する際に発生する熱を、より個包装シート82に伝わりにくくすることができる。
ここで、複数層の保護層121、123、124のうち最も外側の層が透明であってもよい。例えば、かかる透明な層は、ニスを塗布することによって形成されている層であってもよい。
かかる構成によれば、封止部51、52、53を形成する際に発生する熱によって保護層121、123、124が外包装シート3に溶着してしまった場合であっても、かかる溶着物が透明であるため、消費書は、かかる溶着物を視認しがたく、個包装体1が熱によるダメージを受けていることに気付きづらくなるという効果を奏する。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、保護層121、123、124は、空隙(空気層)を有していてもよい。
かかる構成によれば、保護層121、123、124内に、かかる空隙が存在することによって、保護層121、123、124の熱伝導性を低減することができる。その結果、保護層121、123、124として選択できる材質を増やすことができるため、材料費の抑制可能に繋がる。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、保護層121、123、124の融点は、個包装シート82及び外包装シート3の融点よりも高くなるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、個包装シート82や外包装シート3に対して加熱融着処理を行う際に、保護層121、123、124が溶けてしまうという事態を回避することができる。
例えば、個包装シート82は、ポリエチレン等の融点の低い樹脂によって構成されることが好ましい。同様に、外包装シート3の最外層(表面/裏面)についても、ポリエチレン等の融点の低い樹脂によって構成されることが好ましい。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、保護層121、123、124の材質は、対向する外包装シート3の表面の材質と異なるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、保護層121、123、124及び保護層121、123、124に対向する外包装シート3の表面の相溶性が悪くなるので、互いに溶けてしまった場合であっても、両者が接着しがたいという効果を奏する。その結果、消費書は、個包装体1が熱によるダメージを受けていることに気付きづらくなるという効果を奏する。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、保護層121、123、124の厚さは、0.5μmから20μmの範囲内にあることが好ましい。
また、本実施形態に係る包装構造体100では、保護層121、123、124は、個包装シート82の表面に対して印刷処理を施すことによって形成されていてもよい。
かかる構成によれば、一般的な印刷処理を用いることで、安価に保護層121、123、124を形成することができる。
また、例えば、保護層121、123、124は、ポリアミド、ポリウレタン、ニトロセルロース、ポリエステル、エポキシ、エチルセルロース、環化ゴム、シリコンから選択された材料によって構成されることが好ましい。
かかる材料は、一般的な印刷処理で用いられる材料であると共に、一般的な個包装シート82や外包装シート3の融点よりも高い融点を有している。
なお、かかる印刷処理としては、フレキソ印刷処理や、グラビア印刷処理や、オフセット印刷処理や、インキジェット印刷処理等のいずれでも構わないが、特に、グラビア印刷処理を用いることが好ましい。その理由として、グラビア印刷処理は、他の印刷処理と比較してインキの転写量を高くしやすいため、層を厚く形成しやすく、熱伝導性を低くしやすいことが挙げられる。
また、印刷処理を施すことによって形成される保護層121、123、124は、透明であることが好ましいが、顔料を有していてもよい。
例えば、複数層の保護層121、123、124を形成する場合には、最も外側の層以外の層は、顔料を有してデザインパターニングされていることが好ましい。その理由としては、個包装体1に対してデザイン性を付与することができることが挙げられる。
さらに、印刷処理を施すことによって形成される保護層121、123、124は、内部に発泡材料を有していてもよい。
かかる構成によれば、印刷処理における乾燥工程で、かかる発泡材料が発砲して空隙率を高めることで、更に熱伝導性を低く抑えることが可能になる。
なお、かかる保護層121、123、124は、例えば、印刷処理を施すことによって形成されている層、ニスを塗布することによって形成されている層、シリコン離型処理を施すことによって形成されている層、ラミネート加工処理が施された不織布やポリプロピレン等によって形成されている層の1つであってもよい。
或いは、かかる保護層121、123、124は、例えば、印刷処理を施すことによって形成されている層、ニスを塗布することによって形成されている層、シリコン離型処理を施すことによって形成されている層、ラミネート加工処理が施された不織布やポリプロピレン等によって形成されている層のいずれか1つ又は複数を組み合わせることによって構成されていてもよい。
例えば、保護層121、123、124として、個包装体1の表面に対して印刷処理を施すことによってデザインパターニングがされた層を形成した後、かかる層の表面に透明なニスを塗布することによって透明な層を形成してもよい。さらに、個包装体1の裏面側(吸収性物品82が配置されている側)に、シリコン離型処理を施すことによって形成されている層を設けてもよい。
なお、日本国特許出願第2015‐005315号(2015年1月14日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
以上説明したように、本発明によれば、上述のような封止部において封止されている積層体を包む外包装袋を有する場合であっても、外包装シート及び積層体が溶着してしまうリスクを軽減することができる包装構造体を提供することができる。
1…個包装体、100…包装構造体、121、123、124…保護層、2…積層体、21、22、23、24…積層体の面、3…外包装シート、31、32、33、34…外包装シートの端部、4…外包装体、51、52、53…封止部、6…ミシン目、7、9…テープ、81…吸収性物品、82…個包装シート
Claims (11)
- 複数の吸収性物品の個包装体が積層されてなる積層体と、前記積層体を包む外包装袋と
を備える吸収性物品の包装構造体であって、
前記外包装袋は、少なくとも1つの封止部において封止されており、
前記封止部は、それぞれ前記積層体の1つの面に対向する面において、前記外包装袋を構成する外包装シートを重複させた部分を加熱融着することによって形成されており、
前記個包装体を構成する個包装シートの表面において、前記個包装シートよりも熱伝導率が低い保護層が設けられていることを特徴とする包装構造体。 - 複数層の前記保護層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の包装構造体。
- 前記複数層の保護層のうち最も外側の層が透明であることを特徴とする請求項2に記載の包装構造体。
- 前記保護層は、少なくとも前記封止部に対向する部分において設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の包装構造体。
- 前記保護層は、空隙を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装構造体。
- 前記保護層の融点は、前記個包装シート及び前記外包装シートの融点よりも高くなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の包装構造体。
- 前記保護層は、ポリアミド、ポリウレタン、ニトロセルロース、ポリエステル、エポキシ、エチルセルロース、環化ゴム、シリコンから選択された材料によって構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の包装構造体。
- 前記保護層は、前記個包装シートの表面に対して印刷処理を施すことによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の包装構造体。
- 前記保護層の厚さは、0.5μmから20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項8に記載の包装構造体。
- 前記保護層の材質は、対向する前記外包装シートの表面の材質と異なることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の包装構造体。
- 前記封止部は、第1封止部、第2封止部及び第3封止部とを有していることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の包装構造体。
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Legal Events
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Ref document number: 15729738 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
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NENP | Non-entry into the national phase |
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122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
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