WO2015045469A1 - 多層構造体、インターポーザ、および、インターポーザの製造方法 - Google Patents

多層構造体、インターポーザ、および、インターポーザの製造方法 Download PDF

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Abstract

異方導電性部材(2)と、異方導電性部材(2)の両面に設けられる第1の金属層(4)と、第1の金属層(4)の表面に設けられる第2の金属層(5)とを有し、異方導電性部材(2)が、アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路(7)を有する金属充填構造体であり、第1の金属層(4)の構成材料が、チタン、ニッケル、クロム、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含み、第2の金属層(5)を構成する金属材料が、第1の金属層(4)に含まれる金属材料と異なる金属材料である、多層構造体。

Description

多層構造体、インターポーザ、および、インターポーザの製造方法
 本発明は、多層構造体、インターポーザ、および、インターポーザの製造方法の製造方法に関するものである。
 絶縁性基材に設けられた微細孔に金属が充填されてなる金属充填微細構造体(デバイス)は、近年ナノテクノロジーでも注目されている分野のひとつであり、例えば、異方導電部材としての用途が期待されている。
 異方導電性部材は、半導体素子等の電子部品と回路基板との間に挿入し、加圧するだけで電子部品と回路基板間の電気的接続が得られるため、インターポーザ等として広く使用されている。
 このような異方導電性部材として、特許文献1には、「導電性の素材を陽極酸化して形成された膜状絶縁部材と、膜状絶縁部材内に設けられ、該絶縁部材の膜厚方向に導電する導電部材と、を備えたことを特徴とする異方性導電膜。」が記載されており([請求項1])、また、「次いで、第16図(b)に示すように、ニッケル層62を電極として、電解条件を浴温50~70℃、電流密度0.1~20A/dm2とする電解析出により、陽極酸化膜54の孔53内に導電性の金属、例えば金(Au)を折出して導電部材34を形成し、さらに、この金により陽極酸化膜54の上下が覆われるまで電解析出を行って導電金属層86、87を形成する。次いで、第16図(c)に示すように、導電金属層86、87をフォトエッチング又はレーザにより部分的に除去してバターニングし、膜状絶縁部材32から突出して導電部材34同士を結合する突起電極88、89を形成すると、異方性導電膜ができ上がる。」と記載されている(第8頁左上欄第7行目~同頁右上欄第1行目、第16図)。
 また、特許文献2には、「金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)、インジウムがドープされたスズ酸化物(以下ITOという)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、Pd(パラジウム)、ベリリウム(Be)、およびレニウム(Re)からなる群から選択される少なくとも1つの導電素材に異方性導電膜を接合したパッケージ」が記載されており(請求項1)、また、導電素材の少なくとも1層が、インターポーザの内部配線に電気的に接続し、インターポーザの一方の表面に配置された電極である態様が記載されている([請求項6]、[図4]、[図5])。
特開平4-126307号公報 特開2009-164095号公報
 本発明者は、特許文献1および2に記載された異方性導電膜や異方導電膜性接合パッケージを検討したところ、導電金属層や導電素材の種類によっては、形成される電極と異方性導電膜(金属充填構造体)との密着強度が低くなることが分かった。
 そこで、本発明は、電極と異方導電性部材との密着強度に優れたインターポーザ、そのインターポーザを作製することに適した多層構造体、および、そのインターポーザの製造方法を提供することを課題とする。
 本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、異方導電性部材の両面に第1の金属層と第2の金属層からなる金属層を設け、第1の金属層が特定の金属材料を含むことにより、金属層をパターニングして形成される電極と異方性導電膜(金属充填構造体)との密着強度が向上することを見出し、本発明を完成させた。
 すなわち、本発明は、以下の構成の多層構造体、インターポーザ、および、インターポーザの製造方法の製造方法を提供する。
 (1) 異方導電性部材と、異方導電性部材の両面に設けられる第1の金属層と、第1の金属層の表面に設けられる第2の金属層とを有し、
 異方導電性部材が、アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する金属充填構造体であり、
 第1の金属層の構成材料が、チタン、ニッケル、クロム、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含み、
 第2の金属層を構成する金属材料が、第1の金属層に含まれる金属材料と異なる金属材料である、多層構造体。
 (2) 第2の金属層の構成材料は、銅、チタン、ニッケル、クロム、金、アルミニウム、パラジウム、銀、錫、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料である(1)に記載の多層構造体。
 (3) 第2の金属層は、複数の金属材料を積層した積層体である(1)または(2)に記載の多層構造体。
 (4) 異方導電性部材の周縁部に、更に保護層を有する、(1)~(3)のいずれかに記載の多層構造体。
 (5) 保護層の構成材料が、樹脂材料である、(4)に記載の多層構造体。
 (6) 第2の金属層の表面に、更に感光層を有する、(1)~(5)のいずれかに記載の多層構造体。
 (7) 異方導電性部材と、異方導電性部材の両面に設けられる複数の電極とを有するインターポーザであって、
 複数の電極が、(1)~(6)のいずれかに記載の多層構造体における第1の金属層および第2の金属層をパターニングすることにより形成される、インターポーザ。
 (8) インターポーザを製造する製造方法であって、
 アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する異方導電性部材を作製する異方導電性部材作製工程と、
 得られた異方導電性部材の両面に、チタン、ニッケル、クロム、および、これらの金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含む第1の金属層を形成する第1金属層形成工程と、
 得られた第1の金属層の表面に、第1の金属層に含まれる金属材料とは異なる金属材料で構成された第2の金属層を形成し、多層構造体を作製する第2金属層形成工程と、
 得られた多層構造体における第1の金属層および第2の金属層をパターニングして複数の電極を形成し、インターポーザを作製する電極形成工程と、を有するインターポーザの製造方法。
 (9) 第2金属層形成工程と電極形成工程との間に、
 得られた多層構造体における第2の金属層の表面に感光層を形成する感光層形成工程と、
 感光層をパターニングし、電極形成工程におけるパターニングにより除去される第2の金属層を露出させる感光層パターニング工程と、を有する(8)に記載のインターポーザの製造方法。
 本発明によれば、電極と異方導電性部材との密着強度に優れたインターポーザ、そのインターポーザを作製することに適した多層構造体、および、そのインターポーザの製造方法を提供することができる。
本発明の多層構造体の好適な実施形態の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の多層構造体の他の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の多層構造体のさらに他の一例を示す模式的な断面図である。 本発明のインターポーザの好適な実施形態の一例を示す模式的な断面図である。 本発明のインターポーザの製造方法の一例を示す模式的な断面図である。 多層構造体の曲げ強度を評価する方法を示す図である。
[多層構造体]
 本発明の多層構造体は、異方導電性部材と、異方導電性部材の両面に設けられる第1の金属層と、第1の金属層の表面に設けられる第2の金属層とを有し、異方導電性部材が、アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する金属充填構造体であり、第1の金属層の構成材料が、チタン、ニッケル、クロム、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含み、第2の金属層を構成する金属材料が、第1の金属層に含まれる金属材料と異なる金属材料である、多層構造体である。
 次に、本発明の多層構造体について、図1を用いて説明する。
 図1は、本発明の多層構造体の好適な実施形態の一例を示す断面模式図である。
 図1(A)に示すように、本発明の多層構造体1は、平板形状の異方導電性部材2と、異方導電性部材2の両面を覆うように設けられる一対の金属層3とを有する。一対の金属層3は、異方導電性部材2の表面に密着して設けられる第1の金属層4と、第1の金属層4の表面に設けられる第2の金属層5とを有する。異方導電性部材2は、陽極酸化膜からなる絶縁性基材6と、絶縁性基材6を厚さ方向に貫通して第1の金属層4に当接する複数の導通路7とを有する。
 本発明の多層構造体1においては、上述したように、電極と異方導電性部材との密着強度に優れたインターポーザを作製するために、インターポーザの電極に加工される金属層3の異方導電性部材2に対する密着強度を向上させている。ここで、金属層3の異方導電性部材2に対する密着強度を向上させるために、金属層3の第1の金属層4は、チタン、ニッケル、クロム、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含む。
 ここで、上記金属の合金としては、具体的には、例えば、ニッケルクロム合金、金属窒化物(例えば、窒化チタン)、金属炭窒化物(例えば、炭窒化チタン)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
 このように、陽極酸化膜(酸化物基板)上に、酸素と化学結合し易い金属材料を含む第1の金属層4を形成することにより、第1の金属層4が異方導電性部材2に対して強力に密着し、金属層3と異方導電性部材2との密着強度を向上させることができる。
 また、本発明の多層構造体1の曲げ強度を向上させる理由から、第2の金属層5は、複数の金属材料を厚さ方向に積層した積層体であるのが好ましい。例えば、図1(B)に示すように、第2の金属層5は、銅から構成されるCu層8と、ニッケルから構成されるNi層9と、金から構成されるAu層10とを厚さ方向に積層して構成することができる。これにより、第2の金属層5を薄く形成した場合でも、多層構造体1の曲げ強度を高く保つことができる。
 また、本発明の多層構造体1を加工する際の取り扱い性を向上させる理由から、異方導電性部材2の周縁部に、更に保護層を設けることが好ましい。
 例えば、図2に示すように、異方導電性部材2の周縁部全体に、金属層3を囲むような保護層13を設けることができる。なお、保護層13は、多層構造体1を加工する際に特に保護する必要がある一部の周縁部に設けることができ、例えば、矩形状の表面を有する多層構造体1であれば、異方導電性部材2の4つの角部、または、互いに対向する2つの側部に設けることができる。
 また、本発明の多層構造体1の加工特性および曲げ強度を向上させる理由から、第2の金属層5の表面に、更に感光層を設けることが好ましい。例えば、図3に示すように、金属層3の第2の金属層5の表面を覆うように感光層14を設けることができる。
〔異方導電性部材〕
 本発明における上記異方導電性部材は、平面方向の絶縁性を確保しつつ厚さ方向に導電性を有する部材であり、平面方向の絶縁性が絶縁性基材により確保され、厚さ方向への導電性が複数の導通路により確保されている。
(絶縁性基材)
 上記異方導電性部材を構成する上記絶縁性基材は、陽極酸化膜からなる構造体であり、例えば、アルミニウム基板の陽極酸化膜であるのが好ましい。
 上記絶縁性基材は、厚さ方向に貫通する複数のマイクロポアを有し、この複数のマイクロポアに後述する複数の導通路が充填される。このため、複数のマイクロポアは、隣接する導通路間の絶縁性を保ち、後述するインターポーザにおいて異方導電性をより確実に担保する観点から、等間隔で規則的に配列されていることが好ましい。
 また、アルミニウムの陽極酸化膜の素材であるアルミナは、従来公知の異方導電性フィルム等を構成する絶縁性基材(例えば、熱可塑性エラストマー等)と同様、電気抵抗率は1014Ω・cm程度である。
 本発明においては、上記絶縁性基材の厚み(図1(B)においては符号11で表される部分)は、1~1000μmであるのが好ましく、5~500μmであるのがより好ましく、10~300μmであるのが更に好ましい。絶縁性基材の厚みがこの範囲であると、絶縁性基材の取り扱い性が良好となる。
 また、本発明においては、上記絶縁性基材における上記導通路間の幅は、5nm以上であるのが好ましく、10~200nmであるのがより好ましい。絶縁性基材における導通路間の幅がこの範囲であると、絶縁性基材が絶縁性の隔壁として十分に機能する。
 本発明においては、上記絶縁性基材は、例えば、アルミニウム基板を陽極酸化し、陽極酸化により生じたマイクロポアを貫通化することにより製造することができる。
 ここで、陽極酸化および貫通化の処理工程については、後述する本発明のインターポーザの製造方法において詳述する。
(導通路)
 上記異方導電性部材を構成する上記導通路は導電性部材からなるものである。
 上記導電性部材は、電気抵抗率が103Ω・cm以下の材料であれば特に限定されず、その具体例としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等の金属、および、導電性高分子、カーボンナノチューブ等のいわゆる有機素材が好適に例示される。
 中でも、電気伝導性の観点から金属が好ましく、特に、銅、金、アルミニウム、ニッケルが好ましく、銅、金がより好ましい。
 上記導通路は柱状であり、その平均直径は、20~400nmであるのが好ましく、40~200nmであるのがより好ましく、50~100nmであるのが更に好ましい。
 導通路の平均直径がこの範囲であると、電気信号を流した際に十分な応答を得ることができるため、上記異方導電性部材を後述するインターポーザに好適に用いることができる。
 本発明においては、上記導通路は上記絶縁性基材によって互いに絶縁された状態で存在するものであるが、その密度は200万個/mm2以上であるのが好ましく、1000万個/mm2以上であるのがより好ましく、5000万個/mm2以上であるのが更に好ましく、1億個/mm2以上であるのが特に好ましい。
 上記導通路の密度がこの範囲にあることにより、上記異方導電性部材は高集積化が一層進んだ現在においても半導体素子等の電子部品の検査用コネクタや電気的接続部材等として使用することができる。
 また、本発明においては、隣接する各導通路の中心間距離(図1においては符号12で表される部分。以下、「ピッチ」ともいう。)は、20~500nmであるのが好ましく、40~200nmであるのがより好ましく、50~140nmであるのが更に好ましい。ピッチがこの範囲であると、導通路直径と導通路間の幅(絶縁性の隔壁厚)とのバランスがとりやすい。
 本発明においては、上記導通路は、例えば、上記絶縁性基材における貫通化したマイクロポアによる孔の内部に導電性部材である金属を充填することにより製造することができる。
 ここで、金属を充填する処理工程については、後述する本発明のインターポーザの製造方法において詳述する。
〔金属層〕
 上記金属層は、導電性材料から構成され、後述するインターポーザにおいて外部の電子部品と接続される電極に加工されるものである。
 上記金属層の厚さは、本発明の多層構造体の強度、配線の微細化、導通の信頼性、熱伝導性および小型化の観点から、2μm以上500μm以下であることが好ましく、3μm以上100μm以下であるのがより好ましく、5μm以上50μm以下であるのが更に好ましい。
 上記金属層の表面積は、熱伝導性を向上させる理由から、異方導電性部材の表面積に対して、90%以上であるのが好ましく、95%以上であるのがより好ましい。
(第1の金属層)
 上記金属層を構成する上記第1の金属層は、上記異方導電性部材と後述する第2の金属層の間に配置され、導電性を保ちつつ金属層の異方導電性部材に対する密着性を向上させるものである。
 上記第1の金属層の厚さは、1nm以上1μm以下であることが好ましい。第1の金属層の厚さが上記の範囲内であると、金属層の密着性をより確実に確保することができる。
(第2の金属層)
 上記金属層を構成する上記第2の金属層は、上記第1の金属層の表面上に配置され、導電性の高い金属材料から構成されるものである。
 上記第2の金属層を構成する金属材料は、上記第1の金属層に含まれる金属材料と異なり、金属層の導電性をより向上させる観点から、銅、チタン、ニッケル、クロム、金、アルミニウム、パラジウム、銀、錫、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料から構成されるのが好ましく、銅、金、アルミニウム、パラジウム、銀、錫、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料から構成されるのがより好ましく、中でも、電気抵抗が低い理由から、銅が好ましい。
 なお、第1の金属層に含まれる金属材料と同様、チタン、ニッケル、クロムについても例示されているが、例えば、上記第1の金属層がチタンを含む場合には、第2の金属層を構成する金属材料としては、チタン以外の金属材料(例えば、ニッケルなど)を用いることができる。
 また、第2の金属層を銅から構成した場合に、ワイヤボンディングの容易性を高める理由から、第2の金属層の表面にAu層またはNi/Au層をさらに設けてもよい。
 また、第2の金属層は、図1(B)に示すように、複数の金属材料を厚さ方向に積層した積層体とすることが好ましく、これにより曲げ強度を向上することができる。このため、第2の金属層を薄く形成した場合でも、多孔質構造体の曲げ強度を高く維持することができる。なお、第2の金属層の各層は、互いに異なる金属材料から構成されており、上述した第2の金属層に用いられる金属材料から構成することができる。
〔保護層〕
 本発明の多層構造体の取り扱い性が向上する理由から、上記保護層を多層構造体の周縁部に設けて保護するのが好ましい。
 上記保護層としては、多層構造体の周縁部を保護することができれば特に限定されず、例えば、樹脂材料などが好適に例示される。樹脂材料としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-4-メチルペンテン、エチレン系アイオノマー等のアイオノマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、EVA樹脂、セルロース系プラスチック、熱可塑性エラストマー(ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系およびポリアミド系など)、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、非晶ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、液晶ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミド、その他のスーパーエンプラ樹脂、樹脂ロイ等を用いることができる。中でも、アンダーフィル剤として一般的に使用されるエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。
 上記保護層の厚さは、上述した金属層の厚みに応じて決定され、0.1μm~2000μmであるのが好ましく、2μm~500μmであるのがより好ましく、5μm~100μmであるのが更に好ましい。
〔感光層〕
 上記感光層は、光の照射により溶解性が変化する感光性を有する層で、感光層を部分的に溶解してパターニングすることで、本発明の多層構造体の金属層を容易に加工することができる。
 上記感光層としては、感光性の樹脂材料であるのが好ましく、例えば、ドライフィルムおよび液状のフォトレジストなどを用いることができる。ドライフィルムとしては、例えば、レジスト材料をポリエステルのカバーシートとポリエチレンのセパレータシートの間に挟んだ構造のフィルムを用いることができる。また、液状のフォトレジストとしては、例えば、ノボラック系樹脂およびエポキシ系樹脂などの液状レジストを用いることができる。
 また、図3に示すように、感光層を金属層の表面全体を覆うように設けることにより、金属層を全体にわたってパターニングすることができ、さらに、金属層の自然酸化による劣化や接触による金属層の損傷を確実に防止することができる。
[インターポーザ]
 以下に、本発明のインターポーザについて詳細に説明する。
 本発明のインターポーザは、異方導電性部材と、異方導電性部材の両面に設けられる複数の電極とを有するインターポーザであって、複数の電極が、上述した多層構造体における第1の金属層および第2の金属層をパターニングすることにより形成される、インターポーザである。
 図4は、本発明のインターポーザの好適な実施態様の一例を示す断面模式図である。
 図4に示すように、本発明のインターポーザ21は、上述した異方導電性部材2と、異方導電性部材2を挟んで配置された複数の電極22とを有する。すなわち、インターポーザ21は、複数の電極22に共通の異方導電性部材2と、異方導電性部材2の表面に沿って互いに離間して配置された複数の電極22とを有する。また、それぞれの電極22は、異方導電性部材2の表面に密着して設けられる第1の金属層23と、第1の金属層23の表面に設けられる第2の金属層24とを有する。
 本発明においては、電極22と異方導電性部材2との密着強度を向上させる理由から、電極22の第1の金属層23は、チタン、ニッケル、クロム、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含む。
〔異方導電性部材〕
 異方導電性部材は、上述したように、アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する金属充填構造体である。これにより、異方導電性部材は、複数の導通路により厚さ方向への導電性が確保されると共に絶縁性基材により平面方向の絶縁性が確保される。
〔電極〕
 上記電極は、上述した多層構造体における第1の金属層および第2の金属層の一部をパターニングにより異方導電性部材が露出するまで除去することにより形成されるものである。各電極の第1の金属層が異方導電性部材の導通路に当接しており、これにより、異方導電性部材を挟んで配置された一対の電極の間を電気的に接続することができる。一方、異方導電性部材の表面に沿って互いに離間して配置された複数の電極の間は、異方導電性部材の絶縁性基材により絶縁性が確保されている。
 なお、複数の電極は、同一ピッチで配置されるのが好ましい。
[インターポーザの製造方法]
 本発明のインターポーザの製造方法(以下、「本発明の製造方法」とも略す。)は、アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する異方導電性部材を作製する異方導電性部材作製工程と、得られた異方導電性部材の両面に、チタン、ニッケル、クロム、および、これらの金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含む第1の金属層を形成する第1金属層形成工程と、得られた第1の金属層の表面に、第1の金属層に含まれる金属材料とは異なる金属材料で構成された第2の金属層を形成し、多層構造体を作製する第2金属層形成工程と、得られた多層構造体における第1の金属層および第2の金属層をパターニングして複数の電極を形成し、インターポーザを作製する電極形成工程と、を有するインターポーザの製造方法である。
 次に、本発明の製造方法に用いられる各処理工程について詳述する。
〔異方導電性部材作製工程〕
 上記異方導電性部材作製工程は、アルミニウム基板を陽極酸化する陽極酸化処理工程と、陽極酸化処理工程の後に、陽極酸化により生じたマイクロポアによる孔を貫通化して絶縁性基材を得る貫通化処理工程と、得られた絶縁性基材における貫通化した孔の内部に導電性部材である金属を充填し、異方導電性部材を作製する金属充填工程と、を有する。
(アルミニウム基板)
 本発明の製造方法に用いられるアルミニウム基板は、特に限定されず、その具体例としては、純アルミニウム板;アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板;低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板;シリコンウエハー、石英、ガラス等の表面に蒸着、スパッタ等の方法により高純度アルミニウムを被覆させた基板;アルミニウムをラミネートした樹脂基板;等が挙げられる。
 本発明においては、アルミニウム基板のうち、後述する陽極酸化処理工程により陽極酸化膜を設ける表面は、アルミニウム純度が、99.5質量%以上であるのが好ましく、99.9質量%以上であるのがより好ましく、99.99質量%以上であるのが更に好ましい。アルミニウム純度が上記範囲であると、マイクロポア配列の規則性が十分となる。
 また、本発明においては、アルミニウム基板のうち後述する陽極酸化処理工程を施す表面は、あらかじめ熱処理、脱脂処理および鏡面仕上げ処理が施されるのが好ましい。
 ここで、熱処理、脱脂処理および鏡面仕上げ処理については、特許文献1(特開2008-270158号公報)の[0044]~[0054]段落に記載された各処理と同様の処理を施すことができる。
(陽極酸化処理工程)
 上記陽極酸化工程は、上記アルミニウム基板に陽極酸化処理を施すことにより、上記アルミニウム基板表面にマイクロポアを有する酸化皮膜を形成する工程である。
 本発明の製造方法における陽極酸化処理は、従来公知の方法を用いることができるが、マイクロポア配列の規則性を高くし、平面方向の導電部の絶縁性をより確実に担保する観点から、自己規則化法や定電圧処理を用いるのが好ましい。
 ここで、陽極酸化処理の自己規則化法や定電圧処理については、特許文献1(特開2008-270158号公報)の[0056]~[0108]段落および[図3]に記載された各処理と同様の処理を施すことができる。
 この陽極酸化処理工程により、図5(A)に示すように、アルミニウム基板31の表面に、複数のマイクロポア32を有する陽極酸化膜33が形成された陽極酸化基板34が得られる。
(貫通化処理工程)
 上記貫通化処理工程は、上記陽極酸化処理工程の後に、上記陽極酸化により生じたマイクロポアによる孔を貫通化して上記絶縁性基材を得る工程である。
 上記貫通化処理工程としては、具体的には、例えば、上記陽極酸化処理工程の後に、アルミニウム基板を溶解し、陽極酸化膜の底部を除去する方法;上記陽極酸化処理工程の後に、アルミニウム基板およびアルミニウム基板近傍の陽極酸化膜を切断する方法;等が挙げられる。
 ここで、貫通化処理工程におけるこれらの方法については、例えば、特許文献1(特開2008-270158号公報)の[0110]~[0121]段落ならびに[図3]および[図4]に記載された各方法と同様の方法が挙げられる。
 この貫通化処理工程により、図5(B)に示すように、貫通化された複数のマイクロポア32を有する陽極酸化膜からなる絶縁性基材6が得られる。
(金属充填工程)
 上記金属充填工程は、上記貫通化処理工程の後に、得られた上記絶縁性基材における貫通孔の内部に導電性部材である金属を充填する工程である。
 ここで、上記貫通孔に充填する金属は、本発明のインターポーザにおける上記導通路(貫通部)を構成するものであり、本発明のインターポーザにおいて導電性部材として説明したものと同様である。
 また、上記貫通孔に金属を充填する方法は、例えば、特許文献1(特開2008-270158号公報)の[0123]~[0126]段落および[図4]に記載された各方法と同様の方法が挙げられる。
 この金属充填工程により、図5(C)に示すように、陽極酸化膜からなる絶縁性基材6が有する複数のマイクロポア32に導電性材料からなる複数の導通路7が充填された異方導電性部材2が得られる。
(封孔処理工程)
 本発明の製造方法においては、必要に応じて、上記金属充填工程の後に、上記金属が充填された異方導電性部材に封孔処理を施し、封効率が99%以上となるようにする封孔処理工程を備えていてもよい。封効率が上記範囲であると、配線不良を抑制することができる。
 実施される封孔処理としては特に制限されず、沸騰水処理、熱水処理、蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等の公知の方法に従って行うことができる。例えば、特公昭56-12518号公報、特開平4-4194号公報、特開平5-202496号公報、特開平5-179482号公報等に記載されている装置および方法で封孔処理を行ってもよい。
(表面平滑処理工程)
 本発明の製造方法においては、上記金属充填工程の後に、得られた異方導電性部材の表面および裏面を平滑化する表面平滑処理工程を有するのが好ましい。
 表面平滑処理工程を行うことにより、金属を充填させた後の表面および裏面の平滑化と表面に付着した余分な金属を除去することができる。
 このような表面平滑処理としては、例えば、化学機械研磨(CMP)処理、機械研磨処理、電解研磨処理、イオンミリング処理が好適に挙げられる。中でもCMP処理を行うことが好ましい。
 CMP処理には、PNANERLITE-7000(株式会社フジミインコーポレーテッド社製)、GPX HSC800(日立化成株式会社製)およびCL-1000(AGCセイミケミカル株式会社製)等のCMPスラリーを用いることができる。
(トリミング処理工程)
 本発明の製造方法においては、上記金属充填工程の後に、トリミング処理工程を有するのが好ましい。
 ここで、上記トリミング処理工程は、導通路が形成された異方導電性部材の表面において、絶縁性基材のみを一部除去し、導通路を突出させる工程である。
 上記トリミング処理工程は、例えば、特開2008-270158号公報の[0129]段落に記載された方法と同様の方法が挙げられる。
〔第1金属層形成工程〕
 上記第1金属層形成工程は、上記異方導電性部材の両面に、チタン、ニッケル、クロム、および、これらの金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含む第1の金属層を形成する工程である。
 ここで、異方導電性部材の両面に第1の金属層を形成する方法としては、例えば、電解めっき処理、無電解めっき処理および置換めっき処理などの種々のめっき処理;スパッタリング処理;蒸着処理;等が挙げられる。中でも、第1の金属層の厚さを均一化し且つ第1の金属層の密着性を向上させる理由から、めっき処理が好ましい。
 なお、めっき処理は、平面方向に絶縁性を有する異方導電性部材に対してめっき処理を施すため、シード層と呼ばれる還元金属層を設けた後、そのシード層を利用して所定の厚さの第1の金属層を形成するのが好ましい。
 シード層は、スパッタリング処理により形成するのが好ましい。また、シード層は、無電解めっきにより形成してもよく、無電解めっきのめっき液としては、例えば、金属塩および還元剤等を含む主成分と、pH調整剤、緩衝剤、錯化剤、促進剤、安定剤および改良剤等を含む補助成分とから構成される溶液を用いるのが好ましい。具体的には、無電解めっきのめっき液として、日本カニゼン株式会社製のSE-650・666・680、SEK-670・797およびSFK-63、または、メルテックス株式会社製のメルプレートNI-4128、エンプレートNI-433およびエンプレートNI-411などを用いることができる。
〔第2金属層形成工程〕
 上記第2金属層形成工程は、上記第1金属層形成工程で形成された第1の金属層の表面に第2の金属層を形成する工程である。
 ここで、第2の金属層を形成する方法としては、上述した第1金属層形成工程と同様の方法を用いることができる。
 なお、第2の金属層の金属材料として銅を用いる場合には、硫酸、硫酸銅、塩酸、ポリエチレングリコールおよび界面活性剤を主成分とし、その他の各種添加材を加えた種々の電解液を用いることができる。
 この第2金属層形成工程により、図5(D)に示すように、異方導電性部材2の両面に第1の金属層4と第2の金属層5が積層された本発明の多層構造体1が得られる。
 なお、複数の金属材料を積層して上記第2の金属層を構成することもできる。ここで、上記第2の金属層の最表層には、インターポーザの電極に接続される電子部品が熱圧着などにより容易に接着可能な金属材料を用いることが好ましく、具体的には、半田、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウムおよびニッケルなどが挙げられる。中でも、電子部品との接着力を向上させる理由から、半田またはニッケルからなる金属層を介して金または銀からなる最表層を設けることが好ましい。例えば、図1(B)に示すように、第1の金属層4の表面上に、Cu層8、Ni層9およびAu層10を積層した第2の金属層5を形成する場合には、第1の金属層の表面上に形成されたCu層8の表面にニッケルストライクめっきを施し、その後に金めっきを施すことができる。
 ここで、ニッケルストライクめっきは、Cu層の酸化された表面を除去し且つAu層の密着性を向上する目的で施される。ニッケルストライクめっきとしては、一般的なニッケル/塩酸混合液を用いてもよく、NIPS-100(日立化成株式会社製)などを用いてもよい。また、金めっきを施すことにより、ワイヤボンディングや半田の濡れ性を向上させることができる。
 金めっきは、無電解めっき処理で行うことが好ましく、無電解めっき処理のめっき液としては、日立化成株式会社製のHGS-5400、または、田中貴金属販売株式会社製のミクロファブAuシリーズ、ガルバノマイスターGBシリーズおよびプレシャスハブIGシリーズなどを用いることができる。
〔保護層形成工程〕
 本発明の製造方法においては、上記第2金属層形成工程の後に、多層構造体を保護する保護層を異方導電性部材の周縁部に設ける保護層形成工程を備えてもよい。
 例えば、保護層に樹脂材料を用いる場合には、その樹脂材料を溶媒に溶解させた樹脂溶液を異方導電性部材の表面に塗布することにより保護層を形成する方法、または、樹脂材料を溶媒に溶解させた樹脂溶液に異方導電性部材を浸漬して乾燥することにより保護層を形成する方法などが挙げられる。中でも、保護層の厚さを精度よく制御できる理由から、樹脂溶液を異方導電性部材の表面に塗布する方法が好ましく、特にバー塗布およびスピンコーター塗布が好ましい。さらに、樹脂溶液にモノマー及び開始剤を溶解させ、この樹脂溶液を異方導電性部材の表面に塗布した後、熱重合または光重合することにより、保護層を形成するのがより好ましい。
 保護層に用いられる樹脂材料を溶解させる溶媒としては、樹脂材料を溶解することができれば特に限定されないが、異方導電性部材の絶縁性基材がアルミナから構成される場合には、アルミナ不溶性またはアルミナ難溶性の有機系溶媒を用いることが好ましい。
 アルミナ不溶性またはアルミナ難溶性の有機系溶媒としては、例えば、ヘキサン、オクタン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;エチルベンゼン、p-キシレン、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフランなどの芳香族炭化水素;ジイソプロピルエーテルなどのエーテル;メチルアルコール、エチルアルコール、イソブチルアルコールなどのアルコール;アセトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン;酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸プロピルなどのエステルなどが挙げられる。中でも、アルミナ不溶性の高い、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルアミルケトンなどのケトンが好ましい。
 なお、これらの有機系溶媒は、モノマー及び開始剤を溶解させる溶剤としても好ましい。
 また、上記樹脂溶液における樹脂材料の濃度、並びに、モノマー及び開始剤の合計した濃度としては、1質量%~50質量%であるのが好ましく、3質量%~40質量%であるのがより好ましく、5質量%~30質量%であるのが特に好ましい。これらの濃度が、1質量%以上であると、樹脂溶液の1回の塗布により形成される層の厚さを厚く形成することができ、樹脂溶液の塗布回数が少ない回数で所定の厚さの保護層を形成することができる。また、濃度が50質量%以下であると、保護層の厚さを均一に形成することができる。
 また、上記樹脂溶液に含まれる開始剤に対するモノマーの混合モル比は、0.1~50.0であるのが好ましく、0.5~30.0であるのがより好ましく、1.0~10.0であるのが特に好ましい。上記混合モル比が0.1以上であると、重合度を高く保つことができ、上記混合モル比が50.0以下であると、重合をスムーズに進行することができる。
〔フォトリソグラフィ工程(感光層形成工程および感光層パターニング工程)〕
 本発明の製造方法においては、上記第2金属層形成工程と後述する電極形成工程との間に、フォトリソグラフィ工程を備えることが好ましい。
 上記フォトリソグラフィ工程は、第2金属層形成工程で得られた多層構造体における第2の金属層の表面に感光層を形成する感光層形成工程と、感光層をパターニングし、電極形成工程におけるパターニングにより除去される第2の金属層を露出させる感光層パターニング工程と、を有する。
(感光層形成工程)
 上記感光層形成工程は、例えば、ドライフィルムおよび液状のフォトレジストなどの感光性材料を第2の金属層の表面に配置して感光層を形成する工程である。
 感光性材料としてドライフィルムを用いる場合には、第2の金属層の表面を洗浄した後、その表面にドライフィルムを熱圧着することにより、第2の金属層の表面に感光層を形成することができる。また、液状のフォトレジストを用いる場合には、第2の金属層の表面を洗浄した後、その表面に液状のフォトレジストを塗布し、続いて第2の金属層の表面上で塗布された液状のフォトレジストを乾燥することにより、第2の金属層の表面に感光層を形成することができる。
(感光層パターニング工程)
 上記感光層パターニング工程は、上述した感光層形成工程で形成された感光層をパターニングし、電極形成工程で除去される第2の金属層の表面を露出させる工程である。
 具体的には、第2の金属層の表面に設置された感光層に対して、所望の電極パターンに応じたマスクを配置し、紫外線(UV)照射による露光を施して感光層を部分的に硬化させる。続いて、マスクを除去後、所定の現像液(ネガ型のレジストの場合には有機溶剤を含む現像液を用い、ポジ型のレジストの場合にはアルカリ系の現像液を用いる)を用いて感光層を部分的にエッチングすることにより、電極形成工程において除去される第2の金属層の表面が露出するように、感光層をパターニングすることができる。
 このフォトリソグラフィ工程により、図5(E)に示すように、第2の金属層5の表面上に配置された感光層14がパターニングされて、後述する電極形成工程で除去される第2の金属層5の一部が開口部35から露出する多層構造体1が得られる。
〔電極形成工程〕
 上記電極形成工程は、多層構造体における第1の金属層および第2の金属層をパターニングして複数の電極を形成し、本発明のインターポーザを作製する工程である。
 第1の金属層および第2の金属層のパターニングは、サンドブラストおよびエッチングなどの従来公知の方法により行うことができる。
 上記電極形成工程の前にフォトリソグラフィ工程を実施した場合には、パターニングされた感光層の開口部を介して、開口部から露出する第2の金属層の一部をエッチング等で除去し、続いて感光層の開口部から露出する第1の金属層の一部がエッチング等で除去される。これにより、図5(F)に示すように、パターニングされた感光層14の開口部35に対向する第1の金属層4および第2の金属層5の一部が除去され、開口部35から異方導電性部材2が露出する多層構造体1が得られる。
 その後、例えば、アルカリ性の剥離液により第2の金属層の表面から感光層を除去することにより、異方導電性部材の表面上に複数の電極を形成することができる。
 この電極形成工程により、図4に示すように、異方導電性部材2の表面上に複数の電極22が配置されたインターポーザ21が得られる。
 以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
[実施例1]
 〔多層構造体の作製〕
 <アルミニウム基板の作製>
 Si:0.06質量%、Fe:0.30質量%、Cu:0.005質量%、Mn:0.001質量%、Mg:0.001質量%、Zn:0.001質量%、Ti:0.03質量%を含有し、残部はAlと不可避不純物のアルミニウム合金を用いて溶湯を調製し、溶湯処理およびろ過を行った上で、厚さ500mm、幅1200mmの鋳塊をDC鋳造法で作製した。
 次いで、表面を平均10mmの厚さで面削機により削り取った後、550℃で、約5時間均熱保持し、温度400℃に下がったところで、熱間圧延機を用いて厚さ2.7mmの圧延板とした。
 更に、連続焼鈍機を用いて熱処理を500℃で行った後、冷間圧延で、厚さ1.0mmに仕上げ、JIS 1050材のアルミニウム基板を得た。
 このアルミニウム基板を幅1030mmにした後、以下に示す電解研磨処理を施した。
 <電解研磨処理>
 上記アルミニウム基板に対して、以下組成の電解研磨液を用いて、電圧25V、液温度65℃、液流速3.0m/minの条件で電解研磨処理を施した。
 陰極はカーボン電極とし、電源は、GP0110-30R(株式会社高砂製作所製)を用いた。また、電解液の流速は渦式フローモニターFLM22-10PCW(アズワン株式会社製)を用いて計測した。
 (電解研磨液組成)
 ・85質量%リン酸(和光純薬工業株式会社製試薬)  660mL
 ・純水  160mL
 ・硫酸  150mL
 ・エチレングリコール  30mL
 <陽極酸化処理工程>
 次いで、電解研磨処理後のアルミニウム基板に、特開2007-204802号公報に記載の手順にしたがって自己規則化法による陽極酸化処理を施した。
 まず、電解研磨処理後のアルミニウム基板に、0.50mol/Lシュウ酸の電解液で、電圧40V、液温度16℃、液流速3.0m/minの条件で、5時間のプレ陽極酸化処理を施した。
 その後、プレ陽極酸化処理後のアルミニウム基板を、0.2mol/L無水クロム酸、0.6mol/Lリン酸の混合水溶液(液温:50℃)に12時間浸漬させる脱膜処理を施した。
 その後、0.50mol/Lシュウ酸の電解液で、電圧40V、液温度16℃、液流速3.0m/minの条件の条件で、16時間の再陽極酸化処理を施し、膜厚130μmの酸化膜を得た。
 なお、プレ陽極酸化処理および再陽極酸化処理は、いずれも陰極はステンレス電極とし、電源はGP0110-30R(株式会社高砂製作所製)を用いた。また、冷却装置にはNeoCool BD36(ヤマト科学株式会社製)、かくはん加温装置にはペアスターラー PS-100(EYELA東京理化器械株式会社製)を用いた。更に、電解液の流速は渦式フローモニターFLM22-10PCW(アズワン株式会社製)を用いて計測した。
 <貫通化処理工程>
 次いで、20質量%塩化水銀水溶液(昇汞)に20℃、3時間浸漬させることによりアルミニウム基板を溶解し、更に、5質量%リン酸に30℃、30分間浸漬させることにより陽極酸化膜の底部を除去し、貫通孔を有する陽極酸化膜を作製した。
 ここで、貫通孔の平均孔径は、30nmであった。平均孔径は、FE-SEMにより表面写真(倍率50000倍)を撮影し、50点測定した平均値として算出した。
 貫通孔の平均深さは、130μmであった。ここで、平均深さは、上記で得られた陽極酸化膜を貫通孔の部分で厚さ方向に対してFIBで切削加工し、その断面をFE-SEMにより表面写真(倍率50000倍)を撮影し、10点測定した平均値として算出した。
 貫通孔の密度は、約1億個/mm2であった。ここで、密度は、特開2012-089481号公報の段落[0151]に記載されている方法により算出した。
 貫通孔の規則化度は、92%であった。ここで、規則化度は、FE-SEMにより表面写真(倍率20000倍)を撮影し、2μm×2μmの視野で、特開2012-089481号公報の段落[0018]~[0021]に記載されている方法により算出した。
 <加熱処理>
 次いで、上記で得られた陽極酸化膜に、温度400℃で1時間の加熱処理を施した。
 <金属充填工程>
 次いで、上記加熱処理後の陽極酸化膜の一方の表面に電解めっき処理のための電極膜を形成する処理を施した。すなわち、0.7g/L塩化金酸水溶液を、一方の表面に塗布し、140℃/1分で乾燥させ、更に500℃/1時間で焼成処理し、金のめっき核を作製した。その後、無電解めっき液としてプレシャスファブACG2000基本液/還元液(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社製)を用いて、50℃/1時間浸漬処理し、表面との空隙のない電極膜を形成した。
 次いで、上記電極膜を形成した面に銅電極を密着させ、該銅電極を陰極にし、白金を正極にして電解めっき処理を施した。
 以下に示す組成の銅めっき液を使用し、定電流電解を施すことにより、貫通孔に銅が充填された異方導電性部材を作製した。
 ここで、定電流電解は、株式会社山本鍍金試験器製のめっき装置を用い、北斗電工株式会社製の電源(HZ-3000)を用い、めっき液中でサイクリックボルタンメトリを行って析出電位を確認した後に、以下に示す条件で処理を施した。
 <銅めっき液組成>
・硫酸銅 100g/L
・硫酸 50g/L
・塩酸 15g/L
・温度 25℃
・電流密度 10A/dm2
 <研磨処理>
 次いで、作製した異方導電性部材の両面に対して、機械研磨処理を行い、厚さ80μmの異方導電性部材を得た。
 ここで、機械的研磨処理に用いる試料台としては、セラミック製冶具(ケメット・ジャパン株式会社製)を用い、試料台に貼り付ける材料としては、アルコワックス(日化精工株式会社製)を用いた。また、研磨剤としては、DP-懸濁液P-6μm・3μm・1μm・1/4μm(丸本ストルアス株式会社製)を順に用いた。
 以上のようにして作製した金属が充填された異方導電性部材の貫通孔の封孔率を測定した。具体的には、作製した異方導電性部材の両面をFE-SEMで観察し、1000個の貫通孔の封孔の有無を観察して封孔率を算出し、両面の封孔率から平均値を求めた。結果は、実施例1の異方導電性部材の封孔率は96%であった。
 なお、作製した異方導電性部材を厚さ方向に対してFIBで切削加工し、その断面をFE-SEMにより表面写真(倍率50000倍)を撮影し、貫通孔の内部を確認したところ、封孔された貫通孔においては、その内部が金属で完全に充填されていることが分かった。
 <第1金属層形成工程>
 異方導電部材の表面にTiスパッタリング処理によりシード層を形成して第1の金属層を得た。
 <第2金属層形成工程>
 第1の金属層の表面に電解銅めっき法により厚み5μmのCu層を形成することにより、第2の金属層が形成された多層構造体を作製した。
[実施例2]
 第2金属層形成工程において、第1の金属層の表面に電解銅めっき法により厚み5μmのCu層を形成した後、さらに、電解ニッケルめっき法により厚み5μmのNi層を形成し、最後に電解金めっき法により厚み1μmのAu層を形成して第2の金属層を作製した以外は、実施例1と同様の方法により、多層構造体を作製した。
[実施例3]
 第1金属層形成工程において、異方導電部材の表面に、Tiスパッタリング処理に換えてCrスパッタリング処理によりシード層を形成して第1の金属層を作製した以外は、実施例2と同様の方法により、多層構造体を作製した。
[実施例4]
 第1金属層形成工程において、異方導電部材の表面に、Tiスパッタリング処理に換えてTiNスパッタリング処理によりシード層を形成して第1の金属層を作製した以外は、実施例2と同様の方法により、多層構造体を作製した。
[実施例5]
 第2金属層形成工程において、第1の金属層の表面に電解銅めっき法により厚み5μmのCu層を形成した後、さらに、電解ニッケルめっき法により厚み5μmのNi層を形成し、電解パラジウムめっき法により厚み0.1μmのPd層を形成し、最後に電解金めっき法により厚み0.5μmのAu層を形成して第2の金属層を作製した以外は、実施例1と同様の方法により、多層構造体を作製した。
[実施例6]
 第2金属層形成工程において、第1の金属層の表面に電解銅めっき法により厚み15μmのCu層を形成した以外は、実施例1と同様の方法により、多層構造体を作製した。
[比較例1]
 第1金属層形成工程を除いた以外は、実施例2と同様の方法により、多層構造体を作製した。
[評価]
 <三点曲げ強度>
 実施例1~6、比較例1で作成した試料を幅3mm、長さ10mmにダイシング装置でカットし、三点曲げ強度測定用の試験片を作成した。図6に示すように、2つの支点F上に試験片Tを置き、荷重点Lから荷重をかけていき試験片Tが破壊されたときの最大荷重Pを測定することにより、多層構造体の曲げ強度を評価した。結果を表1に示す。
 <密着強度>
 実施例1~6、比較例1で作成した試料を幅20mm、長さ50mmにダイシング装置でカットし、密着強度測定用の試験片を作成した。続いて、試料片上の金属層にカッターで幅10mm、長さ30mmの長方形の形状の切り込みを入れて切り込みの角から金属層の一部を剥離し、その剥離された部分を垂直方向に引っ張ることで、異方導電性部材に対する金属層の密着強度を評価した。垂直方向に引っ張った際に金属層の全てが剥離されずに金属層が途中で破断した場合をA、垂直方向に強く引っ張ると金属層の全てが剥離した場合をB、垂直方向に引っ張った際に比較的容易に金属層の全てが剥離した場合をCとして密着強度を評価した。結果を表1に示す。
 なお、下記第1表において、「-」は、第1の金属層が形成されていないことを示している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 第1表に示す結果から、第1の金属層と第2の金属層を設けた実施例1~6は、第2の金属層のみを設けた比較例1と比較して、異方導電性部材に対する金属層の密着強度が向上することがわかった。
 また、第1の金属層をチタンから構成した実施例2、クロムから構成した実施例3、および窒化チタンから構成した実施例4は、異方導電性部材に対する金属層の密着強度が同様に高いことがわかった。
 また、第2の金属層が複数の金属材料を積層した積層体である実施例2~5は、第2の金属層が1つの金属材料から構成される実施例6と比較して、多層構造体の厚みが小さいにも関わらず、三点曲げ強度が同等以上の値を示しており、第2の金属層を複数の金属材料を積層して構成することにより曲げ強度が向上することが示唆された。
 1 多層構造体、2 異方導電性部材、3,22 金属層、4,23 第1の金属層、5,24 第2の金属層、6 絶縁性基材、7 導通路、8 Cu層、9 Ni層、10 Au層、11 絶縁性基材の厚み、12 導通路の中心間距離、13 保護層、14 感光層、21 インターポーザ、31 アルミニウム基板、32 マイクロポア、33 陽極酸化膜、34 陽極酸化基板、35 開口部、F 支点、T 試験片、S 荷重点、P 最大荷重。

Claims (9)

  1.  異方導電性部材と、前記異方導電性部材の両面に設けられる第1の金属層と、前記第1の金属層の表面に設けられる第2の金属層とを有し、
     前記異方導電性部材が、アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する金属充填構造体であり、
     前記第1の金属層が、チタン、ニッケル、クロム、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含み、
     前記第2の金属層を構成する金属材料が、前記第1の金属層に含まれる金属材料と異なる、多層構造体。
  2.  前記第2の金属層の構成材料は、銅、チタン、ニッケル、クロム、金、アルミニウム、パラジウム、銀、錫、および、これら金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料である請求項1に記載の多層構造体。
  3.  前記第2の金属層は、複数の金属材料を積層した積層体である請求項1または2に記載の多層構造体。
  4.  前記異方導電性部材の周縁部に、更に保護層を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の多層構造体。
  5.  前記保護層の構成材料が、樹脂材料である、請求項4に記載の多層構造体。
  6.  前記第2の金属層の表面に、更に感光層を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の多層構造体。
  7.  異方導電性部材と、前記異方導電性部材の両面に設けられる複数の電極とを有するインターポーザであって、
     複数の前記電極が、請求項1~6のいずれか1項に記載の多層構造体における前記第1の金属層および前記第2の金属層をパターニングすることにより形成される、インターポーザ。
  8.  インターポーザを製造する製造方法であって、
     アルミニウム基板の陽極酸化膜からなる絶縁性基材が有する複数のマイクロポアに導電性材料が充填された複数の導通路を有する異方導電性部材を作製する異方導電性部材作製工程と、
     得られた前記異方導電性部材の両面に、チタン、ニッケル、クロム、および、これらの金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料を含む第1の金属層を形成する第1金属層形成工程と、
     得られた前記第1の金属層の表面に、前記第1の金属層に含まれる金属材料とは異なる金属材料で構成された第2の金属層を形成し、多層構造体を作製する第2金属層形成工程と、
     得られた前記多層構造体における前記第1の金属層および前記第2の金属層をパターニングして複数の電極を形成し、インターポーザを作製する電極形成工程と、を有するインターポーザの製造方法。
  9.  前記第2金属層形成工程と前記電極形成工程との間に、
     得られた前記多層構造体における前記第2の金属層の表面に感光層を形成する感光層形成工程と、
     前記感光層をパターニングし、前記電極形成工程におけるパターニングにより除去される前記第2の金属層を露出させる感光層パターニング工程と、を有する請求項8に記載のインターポーザの製造方法。
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