JP5043691B2 - 金属充填微細構造体の製造方法ならびに金属充填微細構造体および異方導電性部材 - Google Patents

金属充填微細構造体の製造方法ならびに金属充填微細構造体および異方導電性部材 Download PDF

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Description

本発明は、金属充填微細構造体の製造方法ならびに金属充填微細構造体および異方導電性部材に関する。
異方導電性部材は、半導体素子等の電子部品と回路基板との間に挿入し、加圧するだけで電子部品と回路基板間の電気的接続が得られるため、半導体素子等の電子部品等の電気的接続部材や機能検査を行う際の検査用コネクタ等として広く使用されている。
特に、半導体素子等の電子接続部材は、そのダウンサイジング化が顕著であり、従来のワイヤーボンディングのような直接配線基板を接続するような方式では、ワイヤーの径をこれ以上小さくすることが困難となってきており、接続の安定性を十分に保証することが困難となってきている。
そこで、近年になり、絶縁素材の皮膜中に導電部材が貫通林立したタイプや金属球を配置したタイプの異方導電部材が注目されてきている。
また、半導体素子等の検査用コネクタは、半導体素子等の電子部品を回路基板に実装した後に機能検査を行うと、電子部品が不良であった場合に、回路基板もともに処分されることとなり、金額的な損失が大きくなってしまうという問題を回避するために使用される。
即ち、半導体素子等の電子部品を、実装時と同様のポジションで回路基板に異方導電性部材を介して接触させて機能検査を行うことで、電子部品を回路基板上に実装せずに、機能検査を実施でき、上記の問題を回避することができる。
このような異方導電性部材として、特許文献1には、「接着性絶縁材料からなるフィルム基板中に、導電性材料からなる複数の導通路が、互いに絶縁された状態で、かつ該フィルム基板を厚み方向に貫通した状態で配置され、フィルム基板の長手方向と平行な導通路の断面における形状の外周上の2点間の最大長の平均が10〜30μmであり、隣接する導通路の間隔が、上記最大長の平均の0.5〜3倍であることを特徴とする異方導電性フィルム。」が開示されている。
また、特許文献2には、「絶縁性樹脂よりなるフィルム基材中に、複数の導通路が、互いに絶縁されて、該フィルム基材を厚み方向に貫通し、かつ、千鳥配列で配置されている、異方導電性フィルムであって、導通路列内の導通路間距離よりも、隣り合う導通路列間での導通路間距離が小さいことを特徴とする、異方導電性フィルム。」が開示されている。
このような異方導電性フィルムの製造方法として、特許文献1および2には、異方導電性材料の細線を絶縁性フィルム上に挟み込んだ後、加熱及び加圧により一体化し、厚み方向にスクライブする方法が開示されている。
また、特許文献3には、レジストとマスクを用いて導電性の柱を電鋳で作製し、これに絶縁性素材を流し込み硬化させることで異方導電性フィルムを製造する方法が検討されている。
一方、特許文献4には、「電気的絶縁材からなる保持体と、該保持体中に互いに絶縁状態にて備えられた複数の導電部材とを有し、前記各導電部材の一端が前記保持体の一方の面において露出しており、前記各導電部材の他端が前記保持体の他方の面において露出している電気的接続部材を製造する方法において、
基体と、該基体に積層されて設けられるところの前記保持体となる絶縁層とを有する母材に対し前記絶縁層側から高エネルギビームを照射して、複数の領域において前記絶縁層の全部と前記基体の一部とを除去し、前記母材に複数の穴を形成する第1の工程と、
形成された複数の穴に、前記絶縁層の面と面一またはこの面より突出させて、前記導電部材となる導電材料を充填する第2の工程と、前記基体を除去する第3の工程と、を有することを特徴とする電気的接続部材の製造方法。」が開示されており、絶縁層として、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の種々の材質に関する検討も行なわれている。
ところで、近年、半導体素子等の電子部品は、高集積化が一層進むことに伴い、電極(端子)サイズはより小さくなり、電極(端子)数はより増加し、端子間の距離もより狭くなってきている。また、狭ピッチで多数配置されている各端子の表面が本体表面よりも奥まった位置にある表面構造の電子部品も現れてきている。
そのため、このような電子部品に対応できるよう、異方導電性部材における導通路もその外径(太さ)をより小さくし、かつ、狭ピッチで配列させる必要が生じている。
しかしながら、上記特許文献1〜4等に記載されている異方導電性フィルムや電気的接続部材を製造する方法では、導通路のサイズを小さくすることは非常に困難であり、狭ピッチに対応した導電部材を高密度で充填させる方法が期待されている。
特開2000−012619号公報 特開2005−085634号公報 特開2002−134570号公報 特開平03−182081号公報
したがって、本発明は、導通路の設置密度を飛躍的に向上させ、高集積化が一層進んだ現在においても半導体素子等の電子部品の電気的接続部材や検査用コネクタ等として使用することができる異方導電性部材、ならびに、その異方導電性部材として用いることができる金属充填微細構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、平均開孔径が5〜500nmの貫通孔を200万個/mm2以上の密度で有する基体に対して、親水化処理およびめっき処理を施して得られる金属充填微細構造体からなる異方導電性部材が、導通路の密度を飛躍的に向上できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜()を提供する。
(1)平均開孔径が5〜500nmの貫通孔を200万個/mm2以上の密度で有する基体の上記貫通孔に金属を充填して得られる金属充填微細構造体の製造方法であって、少なくとも、
上記基体に親水化処理を施す親水化処理工程、および、
上記親水化処理工程の後に、めっき処理を施して上記貫通孔に金属を充填する金属充填処理工程、を具備し、
上記親水化処理が、上記基体の表面の少なくとも一部に、ケイ素、ナトリウム、ジルコニウムおよびリンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を付与する処理である金属充填微細構造体の製造方法。
)上記めっき処理が、電解めっき処理である上記(1)に記載の金属充填微細構造体の製造方法。
)上記基体が、アルミナからなる上記(1)または(2)に記載の金属充填微細構造体の製造方法。
)上記基体が、アルミニウムに少なくとも陽極酸化処理を施して得られる上記(1)〜()のいずれかに記載の金属充填微細構造体の製造方法。
)上記(1)〜()のいずれかに記載の金属充填微細構造体の製造方法によって得られる金属充填微細構造体。
)上記貫通孔について下記式(i)により定義される規則化度が50%以上である、上記()に記載の金属充填微細構造体。
規則化度(%)=B/A×100 (i)
上記式(i)中、Aは、測定範囲における貫通孔の全数を表す。Bは、一の貫通孔の重心を中心とし、他の貫通孔の縁に内接する最も半径が短い円を描いた場合に、その円の内部に上記一の貫通孔以外の貫通孔の重心を6個含むことになる上記一の貫通孔の測定範囲における数を表す。
)上記()または()に記載の金属充填微細構造体からなる異方導電性部材。
以下に示すように、本発明の金属充填微細構造体の製造方法により得られる金属充填微細構造体(以下、「本発明の金属充填微細構造体」ともいう。)からなる異方導電性部材(以下、「本発明の異方導電性部材」ともいう。)は、導通路の設置密度を飛躍的に向上させ、高集積化が一層進んだ現在においても半導体素子等の電子部品の電気的接続部材や検査用コネクタ等として使用することができる。
また、本発明の異方導電性部材は、電子部品の電極(パッド)部分に接合される導通路の数が多く、圧力が分散されるため、電極へのダメージを軽減することが可能である。また、単一の電極に多くの導通路が接合(接触)しているので、導通路の一部分に異常が起きても全体の導電性確認への影響は極めて小さくなる。更に、評価用の回路基板の位置決めに対する負荷を大幅に低減することができる。
更に、本発明の金属充填微細構造体の製造方法は、本発明の金属充填微細構造体を効率的に製造することができるため非常に有用である。
以下に、本発明の金属充填微細構造体の製造方法、本発明の金属充填微細構造体、および、本発明の異方導電性部材を詳細に説明する。
本発明の金属充填微細構造体の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」ともいう。)は、平均開孔径が5〜500nmの貫通孔を200万個/mm2以上の密度で有する基体の上記貫通孔に金属を充填して得られる金属充填微細構造体の製造方法であって、少なくとも、
上記基体に親水化処理を施す親水化処理工程、および、
上記親水化処理工程の後に、めっき処理を施して上記貫通孔に金属を充填する金属充填処理工程、を具備する金属充填微細構造体の製造方法である。
次に、本発明の製造方法に用いられる基体ならびに該基体に施す親水化処理工程および金属充填処理工程について詳述する。
[基体]
本発明の製造方法に用いられる基体は、平均開孔径が5〜500nmの貫通孔を200万個/mm2以上の密度で有する基体である。
上記基体の材料は特に限定されないが、本発明の製造方法により得られる本発明の金属充填微細構造体を後述する本発明の異方導電性部材として用いる観点から上記貫通孔の高アスペクト比性、サイズ、独立性等を考慮すると、金属の陽極酸化により形成される酸化皮膜材料であるのが好ましく、寸法安定性に優れ、比較的安価であるという理由から、アルミナからなるのがより好ましい。
本発明の製造方法においては、上記基体は、アルミニウムに少なくとも陽極酸化処理を施して得られるものであるのが、平均開孔径が5〜500nmの貫通孔をマイクロポアとして形成することができ、また、その密度も200万個/mm2以上とすることが容易となる理由から好ましい。
具体的には、上記基体は、アルミニウム基板を陽極酸化してマイクロポアを有する陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理(以下、「陽極酸化処理(A)」ともいう。)と、
上記陽極酸化処理後にアルミニウム基板を除去し、上記陽極酸化皮膜をアルミニウム基板から分離する分離処理(以下、「分離処理(B)」ともいう。)と、
上記分離処理により分離された陽極酸化皮膜のマイクロポアを貫通させる貫通化処理(以下、「貫通化処理(C)」ともいう。)とを施して得られるものであるのが好ましい。
以下に、アルミニウム基板および各処理について詳述する。
<アルミニウム基板>
アルミニウム基板は、特に限定されず、その具体例としては、純アルミニウム板;アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板;低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板;シリコンウエハー、石英、ガラス等の表面に蒸着、スパッタ等の方法により高純度アルミニウムを被覆させた基板;アルミニウムをラミネートした樹脂基板;等が挙げられる。
本発明の製造方法においては、アルミニウム基板のうち、後述する陽極酸化処理により陽極酸化皮膜を設ける表面は、アルミニウム純度が、99.5質量%以上であるのが好ましく、99.9質量%以上であるのがより好ましく、99.99質量%以上であるのが更に好ましい。アルミニウム純度が上記範囲であると、マイクロポアの配列(ポア配列)の規則性が十分となり、後述する金属充填処理工程により金属(導電材料)を充填した際の独立性が保持され、異方導電部材として使用する際漏れ電流等の影響がなくなるため好ましい。
また、本発明の製造方法においては、アルミニウム基板のうち、後述する陽極酸化処理を施す表面は、あらかじめ脱脂処理および鏡面仕上げ処理が施されるのが好ましく、特に、ポア配列の規則性を向上させる観点から、熱処理が施されるのが好ましい。
(熱処理)
熱処理を施す場合は、200〜350℃で30秒〜2分程度施すのが好ましい。具体的には、例えば、アルミニウム基板を加熱オーブンに入れる方法等が挙げられる。
このような熱処理を施すことにより、後述する陽極酸化処理により生成するマイクロポアの配列の規則性が向上する。
また、熱処理後のアルミニウム基板は、急速に冷却するのが好ましい。冷却する方法としては、例えば、水等に直接投入する方法等が挙げられる。
(脱脂処理)
脱脂処理は、酸、アルカリ、有機溶剤等を用いて、アルミニウム基板表面に付着した、ほこり、脂、樹脂等の有機成分等を溶解させて除去し、有機成分を原因とする後述の各処理における欠陥の発生を防止することを目的として行われる。
脱脂処理としては、具体的には、例えば、各種アルコール(例えば、メタノール等)、各種ケトン(例えば、メチルエチルケトン等)、ベンジン、揮発油等の有機溶剤を常温でアルミニウム基板表面に接触させる方法(有機溶剤法);石けん、中性洗剤等の界面活性剤を含有する液を常温から80℃までの温度でアルミニウム基板表面に接触させ、その後、水洗する方法(界面活性剤法);濃度10〜200g/Lの硫酸水溶液を常温から70℃までの温度でアルミニウム基板表面に30〜80秒間接触させ、その後、水洗する方法;濃度5〜20g/Lの水酸化ナトリウム水溶液を常温でアルミニウム基板表面に30秒間程度接触させつつ、アルミニウム基板表面を陰極にして電流密度1〜10A/dm2の直流電流を流して電解し、その後、濃度100〜500g/Lの硝酸水溶液を接触させて中和する方法;各種公知の陽極酸化処理用電解液を常温でアルミニウム基板表面に接触させつつ、アルミニウム基板表面を陰極にして電流密度1〜10A/dm2の直流電流を流して、または、交流電流を流して電解する方法;濃度10〜200g/Lのアルカリ水溶液を40〜50℃でアルミニウム基板表面に15〜60秒間接触させ、その後、濃度100〜500g/Lの硝酸水溶液を接触させて中和する方法;軽油、灯油等に界面活性剤、水等を混合させた乳化液を常温から50℃までの温度でアルミニウム基板表面に接触させ、その後、水洗する方法(乳化脱脂法);炭酸ナトリウム、リン酸塩類、界面活性剤等の混合液を常温から50℃までの温度でアルミニウム基板表面に30〜180秒間接触させ、その後、水洗する方法(リン酸塩法);等が挙げられる。
これらのうち、アルミニウム表面の脂分を除去しうる一方で、アルミニウムの溶解がほとんど起こらない観点から、有機溶剤法、界面活性剤法、乳化脱脂法、リン酸塩法が好ましい。
また、脱脂処理には、従来公知の脱脂剤を用いることができる。具体的には、例えば、市販されている各種脱脂剤を所定の方法で用いることにより行うことができる。
(鏡面仕上げ処理)
鏡面仕上げ処理は、アルミニウム基板の表面の凹凸、例えば、アルミニウム基板の圧延時に発生した圧延筋等をなくして、電着法等による封孔処理の均一性や再現性を向上させるために行われる。
本発明の製造方法において、鏡面仕上げ処理は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、機械研磨、化学研磨、電解研磨が挙げられる。
機械研磨としては、例えば、各種市販の研磨布で研磨する方法、市販の各種研磨剤(例えば、ダイヤ、アルミナ)とバフとを組み合わせた方法等が挙げられる。具体的には、研磨剤を用いる場合、使用する研磨剤を粗い粒子から細かい粒子へと経時的に変更して行う方法が好適に例示される。この場合、最終的に用いる研磨剤としては、#1500のものが好ましい。これにより、光沢度を50%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに50%以上)とすることができる。
化学研磨としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法等が挙げられる。
また、リン酸−硝酸法、Alupol I法、Alupol V法、Alcoa R5法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好適に例示される。中でも、リン酸−硝酸法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好ましい。
化学研磨により、光沢度を70%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに70%以上)とすることができる。
電解研磨としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法;米国特許第2708655号明細書に記載されている方法;「実務表面技術」,vol.33,No.3,1986年,p.32−38に記載されている方法;等が好適に挙げられる。
電解研磨により、光沢度を70%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに70%以上)とすることができる。
これらの方法は、適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、例えば、研磨剤を粗い粒子から細かい粒子へと経時的に変更する機械研磨を施し、その後、電解研磨を施す方法が好適に挙げられる。
鏡面仕上げ処理により、例えば、平均表面粗さRa0.1μm以下、光沢度50%以上の表面を得ることができる。平均表面粗さRaは、0.03μm以下であるのが好ましく、0.02μm以下であるのがより好ましい。また、光沢度は70%以上であるのが好ましく、80%以上であるのがより好ましい。
なお、光沢度は、圧延方向に垂直な方向において、JIS Z8741−1997の「方法3 60度鏡面光沢」の規定に準じて求められる正反射率である。具体的には、変角光沢度計(例えば、VG−1D、日本電色工業社製)を用いて、正反射率70%以下の場合には入反射角度60度で、正反射率70%を超える場合には入反射角度20度で、測定する。
<陽極酸化処理(A)>
陽極酸化処理(A)は、アルミニウム基板を陽極酸化することにより、該アルミニウム基板表面にマイクロポアを有する陽極酸化皮膜を形成する処理であり、従来公知の方法を用いることができる。
上記陽極酸化処理は、本発明の製造方法により得られる本発明の金属充填微細構造体を後述する本発明の異方導電性部材として用いる場合は、マイクロポアの独立性が重要となるため、例えば、特許第3,714,507号公報、特開2002−285382号公報、特開2006−124827号公報、特開2007−231339号公報、特開2007−231405公報、特開2007−231340号公報、特開2007−231340号公報、特開2007−238988号公報等に記載されている自己規則化陽極酸化処理であるのが好ましい。
また、上記陽極酸化処理は、後述する金属充填処理工程における電解めっきを施しやすい観点から、下地基板のアルミニウムがマイクロポア底部に露出した特開2002−332578号公報のような形態で施すのが好ましい。
これらの処理は、各特許公報に記載されている処理条件で施すのが好ましい。
本発明の製造方法においては、上記陽極酸化処理(A)に代えて、以下に示す種々の方法により貫通孔の起点となる窪みを形成することもできる。
(物理的方法)
例えば、インプリント法(突起を有する基板またはロールをアルミニウム板に圧接し、凹部を形成する、転写法、プレスパターニング法)を用いる方法が挙げられる。具体的には、複数の突起を表面に有する基板をアルミニウム表面に押し付けて窪みを形成させる方法が挙げられる。例えば、特開平10−121292号公報に記載されている方法を用いることができる。
また、アルミニウム表面にポリスチレン球を稠密状態で配列させ、その上からSiO2を蒸着した後、ポリスチレン球を除去し、蒸着されたSiO2をマスクとして基板をエッチングして窪みを形成させる方法も挙げられる。
(粒子線法)
粒子線法は、アルミニウム表面に粒子線を照射して窪みを形成させる方法である。粒子線法は、窪みの位置を自由に制御することができるという利点を有する。
粒子線としては、例えば、荷電粒子ビーム、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)、電子ビームが挙げられる。
粒子線法としては、例えば、特開2001−105400号公報に記載されている方法を用いることもできる。
(ブロックコポリマー法)
ブロックコポリマー法は、アルミニウム表面にブロックコポリマー層を形成させ、熱アニールによりブロックコポリマー層に海島構造を形成させた後、島部分を除去して窪みを形成させる方法である。
ブロックコポリマー法としては、例えば、特開2003−129288号公報に記載されている方法を用いることができる。
(レジストパターン・露光・エッチング法)
レジストパターン・露光・エッチング法は、フォトリソグラフィあるいは電子ビームリソグラフィ法によりアルミニウム板表面のレジストに露光および現像を施し、レジストパターンを形成した後これをエッチングする。レジストを設け、エッチングしてアルミニウム表面まで貫通した窪みを形成させる方法である。
本発明の製造方法においては、上述した物理的方法、粒子線法、ブロックコポリマー法、レジストパターン・露光・エッチング法を採用する場合には、これらの方法でアルミニウム基板の表面に電解起点を与えた後に更に陽極酸化処理を施すことにより、独立性の高いマイクロポアを形成することもできる。
<分離処理(B)>
分離処理(B)は、上記陽極酸化処理(A)後にアルミニウム基板を除去し、陽極酸化皮膜をアルミニウム基板から分離する処理である。
したがって、アルミニウム除去処理には、アルミナは溶解せず、アルミニウムを溶解する処理液を用いる。
処理液としては、アルミナは溶解せず、アルミニウムを溶解する液であれば特に限定されないが、例えば、塩化水銀、臭素/メタノール混合物、臭素/エタノール混合物、王水、塩酸/塩化銅混合物等の水溶液等が挙げられる。
濃度としては、0.01〜10mol/Lが好ましく、0.05〜5mol/Lがより好ましい。
処理温度としては、−10℃〜80℃が好ましく、0℃〜60℃が好ましい。
分離処理は、上述した処理液に接触させることにより行う。接触させる方法は、特に限定されず、例えば、浸せき法、スプレー法が挙げられる。中でも、浸せき法が好ましい。このときの接触時間としては、10秒〜5時間が好ましく、1分〜3時間がより好ましい。
分離処理後の陽極酸化皮膜の膜厚は、1〜1000μmであるのが好ましく、10〜500μmであるのが更に好ましい。
分離処理後、後述する貫通化処理(C)を行う前に、陽極酸化皮膜を水洗処理するのが好ましい。水和によるマイクロポアのポア径の変化を抑制するため、水洗処理は30℃以下で実施することが好ましい。
<貫通化処理(C)>
貫通化処理(C)は、上記分離処理(B)により分離された陽極酸化皮膜のマイクロポアを貫通させる処理である。
貫通化処理では、マイクロポアを有する陽極酸化皮膜を、酸水溶液またはアルカリ水溶液に浸せきさせることにより、陽極酸化皮膜を部分的に溶解させる。これにより、マイクロポア底部の陽極酸化皮膜が除去され、マイクロポアからなる貫通孔(以下、「マイクロポア貫通孔」ともいう。)が形成される。
貫通化処理により、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアのうち70%以上が貫通することが好ましく、85%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましい。
貫通化処理に酸水溶液を用いる場合は、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸等の無機酸またはこれらの混合物の水溶液を用いることが好ましい。酸水溶液の濃度は1〜10質量%であるのが好ましい。酸水溶液の温度は、25〜40℃であるのが好ましい。
貫通化処理にアルカリ水溶液を用いる場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムからなる群から選ばれる少なくとも一つのアルカリの水溶液を用いることが好ましい。アルカリ水溶液の濃度は0.1〜5質量%であるのが好ましい。アルカリ水溶液の温度は、20〜35℃であるのが好ましい。
具体的には、例えば、50g/L、40℃のリン酸水溶液、0.5g/L、30℃の水酸化ナトリウム水溶液または0.5g/L、30℃の水酸化カリウム水溶液が好適に用いられる。
酸水溶液またはアルカリ水溶液への浸せき時間は、8〜120分であるのが好ましく、10〜90分であるのがより好ましく、15〜60分であるのが更に好ましい。
貫通化処理後の陽極酸化皮膜の膜厚は、1〜1000μmであるのが好ましく、10〜500μmであるのが更に好ましい。
貫通化処理後、陽極酸化皮膜を水洗処理する。水和によるマイクロポア貫通孔のポア径の変化を抑制するため、水洗処理は30℃以下で実施することが好ましい。
本発明の製造方法においては、上述した分離処理(B)および貫通化処理(C)は、これらの処理を同時に施す方法であってもよい。
具体的には、陽極酸化皮膜の下方、即ち、陽極酸化皮膜におけるアルミニウム基板側の部分を、レーザー等による切削処理や種々の研磨処理等を用いて物理的に除去し、マイクロポア貫通孔を有する陽極酸化皮膜とする方法が好適に例示される。
[親水化処理工程]
本発明の製造方法における親水化処理工程は、上記基体に親水化処理を施す工程である。
本発明の製造方法においては、上記親水化処理が、ケイ素、ナトリウム、ジルコニウムおよびリンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を、上記基体の表面の少なくとも一部に付与する処理であるのが好ましく、貫通孔の内部を含めた上記基体の表面全域にわたって付与する処理であるのがより好ましい。
上記親水化処理としては、ケイ素、ナトリウム、ジルコニウムおよびリンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を有する化合物(以下、「親水性向上化合物」ともいう。)を溶解させた溶剤中に上記基体を浸漬させる方法や、このように浸漬させた後に更に加熱する方法等が好適に例示される。
ここで、上記溶剤は特に限定されないが、後述するように所望により界面活性剤を添加する場合には界面活性剤が溶解する溶剤であるのが好ましく、その具体例としては、水、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン等が挙げられる。
また、溶剤に溶解させる親水性向上化合物の濃度は、上記基体の表面への界面活性剤の付与が均質になりやすい理由から、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
更に、溶剤中への浸漬時間は、10秒〜1時間であるのが好ましく、1分〜30分であるのがより好ましい。
また、浸漬させた後に更に加熱する場合の加熱温度は、40〜400℃が好ましく、60〜300℃がより好ましい。更に、加熱時間は、30秒〜12時間が好ましく、1分〜8時間がより好ましく、10分〜4時間が特に好ましい。
このように加熱することで、溶剤が揮発するだけでなく、上記基体表面と所望により添加する界面活性剤とが化学的に結合することができ、界面活性剤の付与も容易となる。
本発明の製造方法においては、親水性を更に向上させる観点から、親水性向上化合物を溶解させた溶剤中にHLB値12以上の界面活性剤を添加するのが好ましい。
ここで、界面活性剤のHLB値はその構造により異なるが、本発明の製造方法においては、HLB値が12以上であれば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等のいずれであっても使用することができる。中でも、非イオン性界面活性剤が好適に使用することができる。
本発明の製造方法においては、上記基体をアルミニウムに少なくとも陽極酸化処理を施して得た場合、上記親水化処理は、アルミナ素材に吸着しやすい観点から、特にケイ素を有する化合物を付与する処理であるのが好ましい。
具体的には、シリケート処理と称される方法が好適に用いられる。シリケート処理としては、例えば、米国特許第2,714,066号、同第3,181,461号、同第3,280,734号、同第3,902,734号の各公報等に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液)法が挙げられる。この方法においては、陽極酸化皮膜からなる基体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるか又は電解処理される。
また、特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウムや米国特許第3,276,868号、同第4,153,461号、同第4,689,272号の各公報に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法が用いられる。
本発明の製造方法においては、このような親水化処理を施すことにより、後述する金属充填処理工程におけるめっき処理の効率、即ち、後述する金属充填用めっき水溶液の上記基体における貫通孔への充填が良好となり、高い金属(導電材料)充填率を有する異方導電性部材を得ることができる。
[金属充填処理工程]
上記金属充填工程は、上記親水化処理工程の後に、めっき処理を施して上記貫通孔に金属を充填して金属充填微細構造体を得る工程である。
ここで、充填する金属は、後述する本発明の異方導電性部材の導通路を構成するものであり、電気抵抗率が103Ω・cm以下の材料であれば特に限定されず、その具体例としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)、インジウムがドープされたスズ酸化物(ITO)等が好適に例示される。
中でも、電気伝導性の観点から、銅、金、アルミニウム、ニッケルが好ましく、銅、金がより好ましい。
また、コストの観点から、導通路の上記絶縁性基体の両面から露出した面や突出した面(以下、「端面」ともいう。)の表面だけが金で形成されるのがより好ましい。
本発明の製造方法においては、上記めっき処理としては、電解めっき処理または無電解めっき処理が好適に例示される。
ここで、着色などに用いられる従来公知の電解めっき法では、選択的に孔中に金属を高アスペクトで析出(成長)させることは困難である。これは、析出金属が孔内で消費され一定時間以上電解を行なってもめっきが成長しないためと考えられる。
そのため、本発明の製造方法においては、電解めっき処理を施して金属を充填する場合は、パルス電解または定電位電解の際に休止時間をもうける必要がある。休止時間は、10秒以上必要で、30〜60秒あるの好ましい。
また、電解液のかくはんを促進するため、超音波を加えることも望ましい。
更に、電解電圧は、通常20V以下であって望ましくは10V以下であるが、使用する電解液における目的金属の析出電位を予め測定し、その電位+1V以内で定電位電解を行なうことが好ましい。なお、定電位電解を行なう際には、サイクリックボルタンメトリを併用できるものが望ましく、Solartron社、BAS社、北斗電工社、IVIUM社等のポテンショスタット装置を用いることができる。
めっき液は、従来公知の金属充填用めっき水溶液を用いることができる。
具体的には、銅を析出させる場合には硫酸銅水溶液が一般的に用いられるが、硫酸銅の濃度は、1〜300g/Lであるのが好ましく、100〜200g/Lであるのがより好ましい。また、電解液中に塩酸を添加すると析出を促進することができる。この場合、塩酸濃度は10〜20g/Lであるのが好ましい。
また、金を析出させる場合、テトラクロロ金の硫酸溶液を用い、交流電解でめっきを行なうのが望ましい。
なお、無電解めっき法では、アスペクトの高い貫通孔に金属を完全に充填には長時間を要するので、本発明の製造方法においては、電解めっき法により金属を充填するのが望ましい。
<表面平滑化処理>
本発明の製造方法においては、本発明の製造方法により得られる本発明の金属充填微細構造体を後述する本発明の異方導電性部材として好適に用いる観点から、上記金属充填工程の後に、化学機械研磨処理によって表面および裏面を平滑化する表面平滑処理工程を具備するのが好ましい。
化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)処理を行うことにより、金属を充填させた後の表面および裏面の平滑化と表面に付着した余分な金属を除去することができる。
CMP処理には、フジミインコーポレイテッド社製のPNANERLITE−7000、日立化成社製のGPX HSC800、旭硝子(セイミケミカル)社製のCL−1000等のCMPスラリーを用いることができる。
なお、陽極酸化皮膜を研磨したくないので、層間絶縁膜やバリアメタル用のスラリーを用いるのは好ましくない。
<トリミング処理>
本発明の製造方法においては、本発明の製造方法により得られる本発明の金属充填微細構造体を後述する本発明の異方導電性部材として好適に用いる観点から、上記金属充填工程または上記CMP処理を施した場合は上記表面平滑処理工程の後に、トリミング処理工程を具備するのが好ましい。
上記トリミング処理工程は、上記金属充填工程または上記CMP処理を施した場合は上記表面平滑処理工程の後に、金属充填微細構造体表面の基体のみを一部除去し、後述する本発明の異方導電性部材の導通路となる金属を突出させる工程である。
ここで、トリミング処理は、金属を溶解しない条件であれば、上述した貫通化処理と同様の処理条件で施すことができる。接触させる方法は、特に限定されず、例えば、浸せき法、スプレー法が挙げられる。中でも、浸せき法が好ましい。
<電着処理>
本発明の製造方法においては、上記トリミング処理工程に代えてまたは上記トリミング処理工程の後に、後述する本発明の異方導電性部材の導通路となる金属の表面にのみ、更に同一のまたは異なる金属を析出させる電着処理工程を具備するものであってもよい。
本発明の金属充填微細構造体は、上述した本発明の金属充填微細構造体の製造方法によって得られる金属充填微細構造体である。
本発明の金属充填微細構造体は、上述したように、平均開孔径が5〜500nmの貫通孔を200万個/mm2以上の密度で有する基体の上記貫通孔に金属を充填して得られるため、上記基体が絶縁性材料(例えば、アルミナ等)であれば、異方導電性部材として用いることができる。
また、本発明の金属充填微細構造体は、後述する本発明の異方導電性部材の平面方向の導電部の絶縁性をより確実に担保する観点から、上記貫通孔について下記式(i)により定義される規則化度が50%以上であるのが好ましい。
規則化度(%)=B/A×100 (i)
上記式(i)中、Aは、測定範囲における貫通孔の全数を表す。Bは、一の貫通孔の重心を中心とし、他の貫通孔の縁に内接する最も半径が短い円を描いた場合に、その円の内部に上記一の貫通孔以外の貫通孔の重心を6個含むことになる上記一の貫通孔の測定範囲における数を表す。
図1は、貫通孔の規則化度を算出する方法の説明図である。図1を用いて、上記式(i)をより具体的に説明する。
図1(A)に示される貫通孔101は、貫通孔101の重心を中心とし、他の貫通孔の縁に内接する最も半径が短い円103(貫通孔102に内接している。)を描いた場合に、円3の内部に貫通孔101以外の貫通孔の重心を6個含んでいる。したがって、貫通孔101は、Bに算入される。
図1(B)に示される貫通孔104は、貫通孔104の重心を中心とし、他の貫通孔の縁に内接する最も半径が短い円106(貫通孔105に内接している。)を描いた場合に、円106の内部に貫通孔104以外の貫通孔の重心を5個含んでいる。したがって、貫通孔104は、Bに算入されない。
また、図1(B)に示される貫通孔107は、貫通孔107の重心を中心とし、他の貫通孔の縁に内接する最も半径が短い円109(貫通孔108に内接している。)を描いた場合に、円109の内部に貫通孔107以外の貫通孔の重心を7個含んでいる。したがって、貫通孔107は、Bに算入されない。
また、後述する本発明の異方導電性部材における導通路を直管構造とする観点から、上記貫通孔が分岐構造を有しないこと、即ち、陽極酸化皮膜の一方の表面の単位面積あたりの貫通孔数Aと、別表面の単位面積あたりの貫通孔数Bの比率が、A/B=0.90〜1.10であるのが好ましく、A/B=0.95〜1.05であるのがより好ましく、A/B=0.98〜1.02であるのが特に好ましい。
本発明の異方導電性部材は、上述した本発明の金属充填微細構造体からなる異方導電性部材である。
具体的には、絶縁性材料からなる上記基体中に、導電性部材からなる複数の導通路(密度:200万個/mm2以上)が、互いに絶縁された状態で上記基体を厚み方向に貫通し、かつ、上記各導通路の一端が上記基体の一方の面において露出または突出し、上記各導通路の他端が上記基体の他方の面において露出または突出した状態で設けられる異方導電性部材である。
次に、本発明の異方導電性部材について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の異方導電性部材の好適な実施態様の一例を示す簡略図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は図2(A)の切断面線Ib−Ibからみた断面図である。
本発明の異方導電性部材1は、絶縁性基体2および導電性部材からなる複数の導通路3を具備するものである。
この導通路3は、軸線方向の長さが絶縁性基体2の厚み方向Zの長さ(厚み)以上で、かつ、密度が200万個/mm2以上となるよう互いに絶縁された状態で絶縁性基体2を貫通して設けられる。
また、この導通路3は、各導通路3の一端が絶縁性基体2の一方の面において露出し、各導通路3の他端が絶縁性基体2の他方の面において露出した状態で設けられるが、図2(b)に示すように、各導通路3の一端が絶縁性基体2の一方の面2aから突出し、各導通路3の他端が絶縁性基体2の他方の面2bから突出してた状態で設けられるのが好ましい。即ち、各導通路3の両端は、絶縁性基体の主面である2aおよび2bから突出する各突出部4aおよび4bを有するのが好ましい。
更に、この導通路3は、少なくとも絶縁性基体2内の部分(以下、「基材内導通部5」ともいう。)が、該フィルム基材2の厚み方向Zと略平行(図2においては平行)となるように設けられるのが好ましい。具体的には、上記絶縁性基体の厚みに対する上記導通路の中心線の長さ(長さ/厚み)が、1.0〜1.2であるのが好ましく、1.0〜1.05であるのがより好ましい。
次に、絶縁性基体および導通路のぞれぞれについて、材料、寸法、形成方法等について説明する。
[絶縁性基体]
本発明の異方導電性部材を構成する上記絶縁性基体は、上述した本発明の製造方法および金属充填微細構造体において説明した上記基体のうち、アルミナ(電気抵抗率:1014Ω・cm程度)等の絶縁性材料で構成されるものである。
本発明の異方導電性部材においては、上記絶縁性基体の厚み(図2(B)においては符号6で表される部分)は、1〜1000μmであるのが好ましく、5〜500μmであるのがより好ましく、10〜300μmであるのが更に好ましい。絶縁性基体の厚みがこの範囲であると、絶縁性基体の取り扱い性が良好となる。
また、本発明の異方導電性部材においては、上記絶縁性基体における上記導通路間の幅(図2(B)においては符号7で表される部分)は、10nm以上であるのが好ましく、20〜200nmであるのがより好ましい。絶縁性基体における導通路間の幅がこの範囲であると、絶縁性基体が絶縁性の隔壁として十分に機能する。
[導通路]
本発明の異方導電性部材を構成する上記導通路は導電性部材からなるものである。
上記導電性部材は、上述した本発明の製造方法および金属充填微細構造体において説明した金属と同様である。
本発明の異方導電性部材においては、上記導通路は柱状であり、その直径(図2(B)においては符号8で表される部分)は5〜500nmであるのが好ましく、20〜400nmであるのがより好ましく、40〜200nmであるのが更に好ましく、50〜100nmであるのが特に好ましい。導通路の直径がこの範囲であると、電気信号を流した際に十分な応答が得ることができるため、本発明の異方導電性部材を電子部品の電気的接続部材や検査用コネクタとして、より好適に用いることができる。
また、上述したように、上記絶縁性基体の厚みに対する上記導通路の中心線の長さ(長さ/厚み)は1.0〜1.2であるのが好ましく、1.0〜1.05であるのがより好ましい。上記絶縁性基体の厚みに対する上記導通路の中心線の長さがこの範囲であると、上記導通路が直管構造であると評価でき、電気信号を流した際に1対1の応答を確実に得ることができるため、本発明の異方導電性部材を電子部品の検査用コネクタや電気的接続部材として、より好適に用いることができる。
また、本発明の異方導電性部材においては、上記導通路の両端が上記絶縁性基体の両面から突出している場合、その突出した部分(図2(B)においては符号4aおよび4bで表される部分。以下、「バンプ」ともいう。)の高さは、10〜100nmであるのが好ましく、10〜50nmであるのがより好ましい。バンブの高さがこの範囲であると、電子部品の電極(パッド)部分との接合性が向上する。
本発明の異方導電性部材においては、上記導通路は上記絶縁性基体によって互いに絶縁された状態で存在するものであるが、その密度は200万個/mm2以上であり、1000万個/mm2以上であるのが好ましく、5000万個/mm2以上であるのがより好ましく、1億個/mm2以上であるのが更に好ましい。
上記導通路の密度がこの範囲にあることにより、本発明の異方導電性部材は高集積化が一層進んだ現在においても半導体素子等の電子部品の検査用コネクタや電気的接続部材等として使用することができる。
本発明の異方導電性部材においては、隣接する各導通路の中心間距離(図2においては符号9で表される部分。以下、「ピッチ」ともいう。)は、20〜500nmであるのが好ましく、40〜200nmであるのがより好ましく、50〜140nmであるのが更に好ましい。ピッチがこの範囲であると、導通路直径と導通路間の幅(絶縁性の隔壁厚)とのバランスがとりやすい。
本発明の異方導電性部材は、上述したように、上記絶縁性基体の厚みが1〜1000μm、好ましくは30〜300μmであり、かつ、上記導通路の直径が5〜500nm、好ましくは20〜400nmであるのが、高い絶縁性を維持しつつ、かつ、高密度で導通が確認できる理由から好ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1〜8および比較例1)
(A)鏡面仕上げ処理(電解研磨処理)
高純度アルミニウム基板(住友軽金属社製、純度99.99質量%、厚さ0.4mm)を10cm四方の面積で陽極酸化処理できるようカットし、以下組成の電解研磨液を用い、電圧25V、液温度65℃、液流速3.0m/minの条件で電解研磨処理を施した。
陰極はカーボン電極とし、電源は、GP0110−30R(高砂製作所社製)を用いた。また、電解液の流速は渦式フローモニターFLM22−10PCW(AS ONE製)を用いて計測した。
(電解研磨液組成)
・85質量%リン酸(和光純薬社製試薬) 660mL
・純水 160mL
・硫酸 150mL
・エチレングリコール 30mL
(B)陽極酸化処理
次いで、電解研磨処理後のアルミニウム基板に、0.50mol/Lシュウ酸の電解液で、電圧40V、液温度15℃、液流速3.0m/minの条件で、5時間のプレ陽極酸化処理を施した。
その後、プレ陽極酸化処理後のアルミニウム基板を、0.2mol/L無水クロム酸、0.6mol/Lリン酸の混合水溶液(液温:50℃)に12時間浸漬させる脱膜処理を施した。
その後、0.50mol/Lシュウ酸の電解液で、電圧40V、液温度15℃、液流速3.0m/minの条件で、10時間の再陽極酸化処理を施し、膜厚80μmの酸化皮膜を得た。
なお、プレ陽極酸化処理および再陽極酸化処理は、いずれも陰極はステンレス電極とし、電源はGP0110−30R(高砂製作所社製)を用いた。また、冷却装置にはNeoCool BD36(ヤマト科学社製)、かくはん加温装置にはペアスターラー PS−100(EYELA社製)を用いた。更に、電解液の流速は渦式フローモニターFLM22−10PCW(AS ONE製)を用いて計測した。
(C)貫通化処理
次いで、20質量%塩化水銀水溶液(昇汞)に20℃、3時間浸漬させることによりアルミニウム基板を溶解し、更に、5質量%リン酸に30℃、30分間浸漬させることにより陽極酸化皮膜の底部を除去し、マイクロポアを有する陽極酸化皮膜からなる微細構造体(絶縁性基材)を作製した。
ここで、貫通孔としてのマイクロポアの平均開口径は、30nmであった。ここで、平均開口径は、FE−SEMにより表面写真(倍率50000倍)を撮影し、50点測定した平均値として算出した。
また、貫通孔としてのマイクロポアの密度は、約1.5億個/mm2であった。ここで、密度は、図3に示すように、上記式(i)により定義される規則化度が50%以上となるように配列するマイクロポアの単位格子51中に1/2個のマイクロポア52があるとして、下記式により計算した。ここで、下記式中、Ppは周期を表す。
密度(個/μm2)=(1/2個)/{Pp(μm)×Pp(μm)×√3×(1/2)}
更に、貫通孔としてのマイクロポアの規則化度は、92%であった。ここで、規則化度は、FE−SEMにより表面写真(倍率20000倍)を撮影し、2μm×2μmの視野で、マイクロポアについて上記式(i)により定義される規則化度を測定した。
(D)加熱処理
次いで、上記で得られた構造体に、温度400℃で1時間の加熱処理を施した。
(E)親水化処理工程
次いで、下記第1表に示す条件で処理液に浸漬することにより、親水化処理を施した。
(F)金属充填処理工程
次いで、上記親水化処理工程後の構造体の一方の表面に銅電極を密着させ、該銅電極を陰極にし、白金を正極にして電解めっきを行なった。
硫酸銅/硫酸/塩酸=200/50/15(g/L)の混合溶液を25℃に保った状態で電解液として使用し、定電圧パルス電解を実施することにより、マイクロポアからなる孔に銅が充填された微細構造体(異方導電性部材)を製造した。
ここで、定電圧パルス電解は、山本鍍金社製のめっき装置を用い、北斗電工社製の電源(HZ−3000)を用い、めっき液中でサイクリックボルタンメトリを行なって析出電位を確認した後、皮膜側の電位を−2Vに設定して行った。また、定電圧パルス電解のパルス波形は矩形波であった。具体的には、電解の総処理時間が300秒になるように、1回の電解時間が60秒の電解処理を、各電解処理の間に40秒の休止時間を設けて5回施した。
銅を充填した後の表面をFE−SEMで観察すると、陽極酸化皮膜の表面から一部あふれるような形になっていた。
(G)表面平滑化処理
次いで、銅が充填された微細構造体(膜厚:80μm)の表面および裏面に、CMP処理を施し、両面から15μmずつ研磨し、膜厚を50μmとした。
CMPスラリーとしては、フジミインコーポレイテッド社製のPNANERLITE−7000を用いた。
(H)トリミング処理
次いで、CMP処理後の微細構造体をリン酸溶液に浸漬し、陽極酸化皮膜を選択的に溶解することで、導通路である銅の円柱を突出させた。
リン酸溶液は、上記貫通化処理と同じ液を使い、処理時間を5分とした。
実施例1〜8および比較例1で得られた異方導電部材のマイクロポアに対する銅の充填率を評価した。
具体的には、実施例1〜8および比較例1で得られた各異方導電部材の表面をSEMで観察し、視野内における全マイクロポアの数に対する、銅が充填されているマイクロポアの数で比率計算した。その結果を第1表に示す。
Figure 0005043691
第1表に示す結果から、金属充填処理の前に親水化処理を施すことにより、金属の充填率が飛躍的に高くなることが分かった。
本発明の異方導電性部材は、光伝送素材の用途としても応用が期待できる。
図1は、貫通孔の規則化度を算出する方法の説明図である。 図2は、本発明の異方導電性部材の好適な実施態様の一例を示す簡略図である。 図3は、貫通孔の密度を計算するための説明図である。
符号の説明
1 異方導電性部材
2 絶縁性基体
3 導通路
4a,4b 突出部
5 基材内導通部
6 絶縁性基体の厚み
7 導通路間の幅
8 導通路の直径
9 導通路の中心間距離(ピッチ)
51 マイクロポアの単位格子
52 マイクロポア
101、102、104、105、107、108 貫通孔
103、106、109 円

Claims (7)

  1. 平均開孔径が5〜500nmの貫通孔を200万個/mm2以上の密度で有する基体の前記貫通孔に金属を充填して得られる金属充填微細構造体の製造方法であって、少なくとも、
    前記基体に親水化処理を施す親水化処理工程、および、
    前記親水化処理工程の後に、めっき処理を施して前記貫通孔に金属を充填する金属充填処理工程、を具備し、
    前記親水化処理が、前記基体の表面の少なくとも一部に、ケイ素、ナトリウム、ジルコニウムおよびリンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を付与する処理である金属充填微細構造体の製造方法。
  2. 前記めっき処理が、電解めっき処理である請求項1に記載の金属充填微細構造体の製造方法。
  3. 前記基体が、アルミナからなる請求項1または2に記載の金属充填微細構造体の製造方法。
  4. 前記基体が、アルミニウムに少なくとも陽極酸化処理を施して得られる請求項1〜のいずれかに記載の金属充填微細構造体の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の金属充填微細構造体の製造方法によって得られる金属充填微細構造体。
  6. 前記貫通孔について下記式(i)により定義される規則化度が50%以上である、請求項に記載の金属充填微細構造体。
    規則化度(%)=B/A×100 (i)
    前記式(i)中、Aは、測定範囲における貫通孔の全数を表す。Bは、一の貫通孔の重心を中心とし、他の貫通孔の縁に内接する最も半径が短い円を描いた場合に、その円の内部に前記一の貫通孔以外の貫通孔の重心を6個含むことになる前記一の貫通孔の測定範囲における数を表す。
  7. 請求項またはに記載の金属充填微細構造体からなる異方導電性部材。
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