WO2014167775A1

WO2014167775A1 - 洗濯機

Info

Publication number: WO2014167775A1
Application number: PCT/JP2014/001431
Authority: WO
Inventors: 稲田　剛士; 東山　義幸; 勝規山本
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2013-04-08
Filing date: 2014-03-13
Publication date: 2014-10-16
Also published as: JP2014200535A; CN104981566A

Abstract

　本発明に係る洗濯機（１）は、洗濯兼脱水槽（４）と水槽（３）と駆動手段（７）と循環水路（１５）とカバー（１６）と吐出経路（１７）とを備える。洗濯兼脱水槽（４）は底部に被洗浄物（２５）を攪拌するパルセータ（５）を有する。水槽（３）は内部に洗濯兼脱水槽（４）が回転自在に設置される。駆動手段（７）はパルセータ（５）および／または洗濯兼脱水槽（４）を回転させる。循環水路（１５）は水槽（３）の上部まで縦方向に連通するように水槽（３）内に設けられ、洗濯兼脱水槽（４）の回転時に水槽（３）内の水を水槽（３）の上部に搬送する。カバー（１６）は水槽（３）の上部に設けられ洗濯兼脱水槽（４）に被洗浄物（２５）を投入するための開口（１６ａ）を有する。吐出経路（１７）はカバー（１６）に設けられ循環水路（１５）を通って上昇する水を洗濯兼脱水槽（４）に吐出するための経路である。吐出経路（１７）に設けられた吐出口（１８）は、吐出経路（１７）より幅が広く、高さが低い形状を有する。

Description

洗濯機

　本発明は、縦型洗濯機に関するものである。

　従来の縦型洗濯機の構成について図面を用いて説明する（例えば、特許文献１参照）。

　図６は、従来の縦型洗濯機の一形態を示す縦断面図である。図６に示されるように、洗濯機４１において、吊り棒２により吊り下げられた水槽３の内部に、洗濯兼脱水槽４が脱水時に回転可能に設けられている。

　洗濯兼脱水槽４の底部には、パルセータ５が回転自在に設けられ、パルセータ５と一体に下側羽根６が設けられている。駆動手段７は、減速機構８および回転軸９を介してパルセータ５と洗濯兼脱水槽４とを駆動する。

　リント水路１０は、パルセータ５の下側羽根６の外周に位置するポンプ室１１から洗濯兼脱水槽４の上部または中部まで延在し、その出口には、着脱可能なリントフィルタ１２が設けられている。

　排水弁１３は、水槽３の中の洗濯水を排出する排水管を開閉する弁であり、給水弁１４は、水槽３に給水する給水管を開閉する弁である。給水口１４ａは、給水管の出口である。

　水槽３および洗濯兼脱水槽４内に洗濯水が溜められた状態で、洗濯兼脱水槽４が回転すると、水槽３の底部付近に存在する洗濯水に遠心力が働く。この遠心力を利用して洗濯水を水槽３の内壁に沿って上昇させ、水槽３の上部まで搬送するために、水槽３の底部付近から水槽３の上部まで縦方向に連通する循環水路１５が水槽３の内壁に設けられている。

　水槽３の上部には、水槽３の開口の周辺を覆うカバー５６が設けられる。カバー５６の下には吐出経路５７が設けられ、吐出経路５７の出口には吐出口５８が設けられる。循環水路１５を介して上昇してきた洗濯水は、吐出経路５７を経由して吐出口５８から吐出され、洗濯兼脱水槽４に注がれる。

　吐出口５８から流れ出た洗濯水が被洗浄物２５で跳ね返ってカバー５６の外に飛散しないように、内蓋５９がカバー５６に設けられる。内蓋５９は、被洗浄物２５の出し入れ時にカバー５６の開口５６ａを開放するよう、カバー５６に開閉自在に取り付けられる。

　カバー５６には、給水口１４ａからの洗濯水が、カバー５６を通して洗濯兼脱水槽４に供給されるようにするための給水穴６０が設けられている。洗濯兼脱水槽４の上部には、脱水時の振動を低減する流体バランサ２１が設けられている。

　洗濯機４１の上部を構成する上部枠体２２には、蓋２３が開閉自在に設けられ、その前方には制御手段２４が設けられている。

　以下、上記構成を有する従来の洗濯機の動作を説明する。

　使用者が被洗浄物２５と洗剤とを洗濯兼脱水槽４に投入し、スタートボタン(図示せず)を押すと、所定量の洗濯水が、給水口１４ａから水槽３に供給される。

　洗濯水の供給が完了すると、駆動手段７による回転が、減速機構８および回転軸９を介して洗濯兼脱水槽４に伝えられ、洗濯兼脱水槽４が回転する。洗濯兼脱水槽４が回転すると、洗濯兼脱水槽４の底部の洗濯水が、遠心力により循環水路１５の内部を上昇し、吐出経路５７を経由して、吐出口５８から洗濯兼脱水槽４に吐出される。

　このようにして、洗濯兼脱水槽４の底部の洗濯水が、被洗浄物２５の上部に繰り返し注入される第一の洗い工程が行われる。

　第一の洗い工程が所定時間行われた後、パルセータ５が、所定の回転数で正転と反転とを交互に行うことで、洗濯兼脱水槽４内の洗濯水および被洗浄物２５を攪拌する第二の洗い工程が行われる。

　なお、洗浄性能の悪化または機器の異常が生じなければ、第一の洗い工程と第二の洗い工程の順序を逆にすることも可能である。

　第二の洗い工程が所定時間行われた後、排水弁１３が開放され、水槽３内の洗濯水が排出される。排水完了の後、駆動手段７が洗濯兼脱水槽４を所定の回転数で回転させることにより、被洗浄物２５に含まれる洗濯水を被洗浄物２５から分離して、洗濯兼脱水槽４内の残水とともに排出する脱水工程が行われる。

　脱水工程が所定時間行われた後、再び給水口１４ａから所定量のすすぎ水が水槽３に供給され、パルセータ５が所定の回転数で正転と反転とを交互に行って、洗濯兼脱水槽４内のすすぎ水および被洗浄物２５を攪拌し、被洗浄物２５に残る洗剤成分を除去するすすぎ工程が行われる。

　すすぎ工程が所定時間行われた後、排水弁１３が開放されて水槽３内のすすぎ水が排出され、排水完了の後、再び脱水工程が行われる。すすぎ工程と脱水工程は、通常、複数回繰り返され、これらの工程が完了すると、全洗濯運転が終了する。

　なお、すすぎ工程において、水槽にすすぎ水を溜めない状態で、駆動手段７を用いて洗濯兼脱水槽４を回転させながら、給水口１４ａから給水して被洗浄物をすすぐ、いわゆる滝すすぎ方式を行うことも可能である。

　図６に示されるように、洗濯水の最大水位は、流体バランサ２１の下面２１ａであるため、使用者が、下面２１ａを越えるほどの量の被洗浄物２５を投入すると、一部の被洗浄物２５が洗濯水に浸漬しない状態となる。

　被洗浄物２５は水に濡れると嵩が低くなるため、第一の洗い工程において、給水口１４ａからの水または吐出口５８からの洗濯水を、流体バランサ２１の下面２１ａを越えた被洗浄物２５に注ぎ込む。これによって、すべての被洗浄物２５が洗濯水に浸漬した状態で、第二の洗い工程を開始することができる。

　滝すすぎ方式を用いる場合、水槽３に水を溜めないので、使用する水の量を大幅に低減することができるが、その反面、給水口１４ａから供給される水が被洗浄物２５に均一に当たらないと、すすぎにムラが生じる。

　以下、従来の洗濯機の他の形態について、図７を用いて説明する。図７は、従来の洗濯機の他の形態を示す上面図である。

　図７に示されるように、領域Ａとして示される給水口１４ａより広範囲に水が供給されるように、カバー５６上の領域Ｂに給水穴が形成されている。ここで、領域Ａとは、給水口１４ａをカバー５６上に投影した領域を意味し、カバー５６上の領域Ｂに形成された給水穴とは、図６に示される給水穴６０を指す。

　これにより、第一の洗い工程の開始後、より早く被洗浄物２５が洗濯水に浸漬するようになり、特に滝すすぎ方式においては、被洗浄物２５に水をより均一に注ぐことができるため、洗浄及びすすぎ性能を向上させることができる。

　しかしながら、給水穴６０が設けられる領域Ｂを広くすると、図７に示されるように、吐出経路５７のためのスペースが狭くなってしまい、吐出口５８から洗濯水等が供給される洗濯兼脱水槽４の給水領域Ｃが小さくなる。

　そのため、第一の洗浄工程において、洗濯兼脱水槽４が回転すると、結果的に受水領域ＰＡに吐出口５８からの洗濯水が注がれるようになる。これでは、洗濯水が当たらずに洗濯水に浸漬しない被洗浄物２５には洗いムラが生じる。

　図７に示されるように、給水穴６０の向かい側のカバー５６に、吐出経路５７とは別に、幅の広い吐出口２８を有する幅の広い吐出経路２７が設けられると、吐出口２８から洗濯水等が供給される給水領域Ｄの長さＤＬを大きくすることができる。

　しかしながら、吐出経路２７および吐出口２８の配置位置は、洗濯機４１の手前側であるため、被洗浄物２５の出し入れという利便性の観点から、洗濯機４１の手前側のカバー１６は、流体バランサ２１の内径形状とほぼ同形状に形成される。これに伴い、吐出経路２７および吐出口２８の形状も、流体バランサ２１の内径形状とほぼ同形状に形成する必要がある。

　その結果、図７に示されるように、給水領域Ｄの幅ＤＷを大きくすることができないため、吐出口２８から注入される洗濯水等を受ける洗濯兼脱水槽４の受水領域ＰＢは、上方から見て、洗濯兼脱水槽４と同心の円環形状となる。すなわち、吐出口２８からの洗濯水等を受ける受水領域ＰＢには含まれない洗濯兼脱水槽４の回転軸付近には注水されない。

　それにもかかわらず、吐出経路２７を設けることで、より多くの洗濯水を循環させなければならないので、駆動手段７の能力向上が必要になる。その結果、大きく重い駆動手段が必要になり、洗濯機４１の製品重量が増加して、洗濯機４１が取り扱い難くなる等の問題が生じる。

　図８は、従来の洗濯機のもう一つの形態を示す上面図である。図８に示されるように、本形態のカバー５６は、その手前側が、洗濯兼脱水槽４の中心に向かって張り出すように構成されている。

　本形態によれば、洗濯兼脱水槽４の中心付近から半径方向に延在する形状の受水領域が形成されるため、上述した従来の構成の場合に比べて、被洗浄物２５により均一に洗濯水を注ぐことができる。

　しかしながら、カバー５６の開口５６ａは、上述した従来の構成より小さくなり、使用者が被洗浄物２５を投入しにくくなる。また、上述した形態と同様、吐出口５８から洗濯水を注水するために大きく重い駆動手段が必要となり、洗濯機４１の取り扱い難さという面は改善されていない。

特開２０１０－１６６９９２号公報

　上記従来の洗濯機は、洗い工程またはすすぎ工程中に、吐出経路から洗濯兼脱水槽に供給される洗濯水又はすすぎ水（以下、洗濯水等という）が、吐出経路の横幅および吐出口の横幅とほぼ同じ幅の流れとなって、洗濯兼脱水槽内に供給される構成を有する。

　そのため、洗濯兼脱水槽の広い範囲に注水されにくく、洗濯兼脱水槽内の被洗浄物に均一に洗濯水等を注ぐことが困難であった。

　本発明は、上記従来の課題を解決するもので、洗濯兼脱水槽内の被洗浄物に均一に洗濯水等を注ぐことにより、洗浄性能を向上させることを目的とする。

　従来の課題を解決するため、本発明の洗濯機は、洗濯兼脱水槽と、水槽と、駆動手段と、循環水路と、カバーと、吐出経路とを備える。

　洗濯兼脱水槽は、底部に被洗浄物を攪拌するパルセータを有する。水槽は内部に洗濯兼脱水槽が回転自在に設置される。駆動手段は、パルセータおよび洗濯兼脱水槽の少なくともいずれか一方を回転させる。

　循環水路は、水槽の上部まで縦方向に連通するように水槽内に設けられ、洗濯兼脱水槽の回転時に水槽内の水を水槽の上部に搬送するための水路である。カバーは、水槽の上部に設けられ洗濯兼脱水槽に被洗浄物を投入するための開口を有する。

　吐出経路は、カバーに設けられ、循環水路を通って上昇する水を洗濯兼脱水槽に吐出するための経路である。吐出経路に設けられた吐出口は、吐出経路より幅が広く、高さが低い形状を有する。

　本発明によれば、洗濯兼脱水槽の底部付近から循環経路、吐出経路を経て洗濯兼脱水槽の上部へという、洗い工程またはすすぎ工程における洗濯水等の循環動作において、吐出口から吐出された水流が横方向に広がるようにすることができる。

　これにより、洗い工程またはすすぎ工程において、洗濯兼脱水槽のほぼ全域を受水領域とすることができ、循環する洗濯水等を洗濯兼脱水槽の被洗浄物に均一に注ぐことができる。

図１は、本発明の第１の実施の形態に係る洗濯機の奥行き方向の縦断面図である。図２Ａは、第１の実施の形態に係る洗濯機の吐出経路の斜視図である。図２Ｂは、第１の実施の形態に係る洗濯機の吐出経路の上面図である。図２Ｃは、第１の実施の形態に係る洗濯機の吐出経路の縦断面図である。図３Ａは、第１の実施の形態に係る洗濯機の吐出口から注水される水の流れを示す図である。図３Ｂは、第１の実施の形態に係る洗濯機におけるカバーの上面図である。図４は、第１の実施の形態に係る洗濯機における吐出経路の奥行き方向の縦断面図である。図５は、本発明の第２の実施の形態に係る洗濯機におけるカバーの上面図である。図６は、従来の洗濯機の一形態を示す縦断面図である。図７は、従来の洗濯機の他の形態を示すカバーの上面図である。図８は、従来の洗濯機のもう一つの形態を示すカバーの上面図である。

　第１の発明の洗濯機は、洗濯兼脱水槽と、水槽と、駆動手段と、循環水路と、カバーと、吐出経路とを備える。

　これにより、洗濯兼脱水槽のほぼ全域を受水領域とすることができ、循環する洗濯水等を洗濯兼脱水槽内の被洗浄物に均一に注ぐことができる。

　第２の発明は、第１の発明において、吐出経路の下面が、吐出口に向かって上り坂となるように構成されたものである。

　本発明によれば、洗濯水等は、吐出口から斜め上方に向かって吐出されることになり、吐出口からより遠くに到達することができる。

　吐出経路の下面は、なだらかな斜面であるため、吐出経路内の水流の勢いを弱めることがない。また、吐出経路の下面は、吐出口に向かって上り坂であるため、吐出口の付近に洗濯水等が残らず、脱水工程終了後に吐出経路内の残水が洗濯兼脱水槽内の被洗浄物に滴下することを防止できる。

　以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来の構成と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。

　（実施の形態１）
　図１は、本発明に係る実施の形態１における洗濯機１の縦断面図である。図１に示されるように、水槽３の上部には、水槽３および洗濯兼脱水槽４の上部を覆うカバー１６が設けられる。カバー１６には、吐出経路１７が設けられ、吐出経路１７の出口には吐出口１８が設けられる。循環水路１５を介して上昇してきた洗濯水は、吐出経路１７を経由して吐出口１８から流れ出し、洗濯兼脱水槽４に注がれる。

　吐出口１８から流れ出た洗濯水が被洗浄物２５で跳ね返ってカバー１６の外に飛散しないように、内蓋１９がカバー１６には設けられる。内蓋１９は、被洗浄物２５の出し入れ時にカバー１６の開口１６ａを開放するよう、カバー１６に開閉自在に取り付けられている。

　カバー１６には、給水口１４ａからの洗濯水が、カバー１６を通して洗濯兼脱水槽４に供給されるようにするための給水穴２０が設けられている。

　図２Ａ、図２Ｂ、図２Ｃはそれぞれ、本実施の形態に係る洗濯機の吐出経路の斜視図、上面図、縦断面図である。図３Ａは、本実施の形態に係る洗濯機の吐出口から吐出される水の流れを示す図である。図３Ｂは、本実施の形態に係る洗濯機におけるカバーの上面図である。図４は、本実施の形態に係る洗濯機における吐出経路の奥行き方向の縦断面図である。

　図２Ａ、図２Ｂ、および、図２Ｃに示されるように、吐出口１８は、その横幅Ｗ１が吐出経路１７の横幅Ｗ２より大きく、その高さＨ１が吐出経路１７の高さＨ２より小さくなるように構成されている。

　吐出口１８の断面積をＳ１（＝Ｗ１×Ｈ１）、吐出経路１７の縦断面積をＳ２（＝Ｗ２×Ｈ２）とすると、面積Ｓ１は縦断面積Ｓ２以下となるように構成されている。そのため、図３Ａおよび図３Ｂに示されるように、洗濯水は、吐出経路１７の横幅Ｗ２および吐出口の横幅Ｗ１より広がりながら洗濯兼脱水槽４に注がれる。

　また、図２Ａおよび図４に示されるように、吐出口１８は、横幅Ｗ１が吐出経路１７の横幅Ｗ２より広く、高さＨ１が吐出経路１７の縦断面の高さＨ２より低い形状となるように、平面であるカバー１６の下方に設けられる。すなわち、吐出経路１７の下面１７ａは、吐出口１８に向かってなだらかな上り坂となる。

　このため、洗濯水等は、吐出口１８から斜め上方に向けて吐出されることになり、吐出口１８からより遠くに到達する。

　本実施の形態によれば、吐出口１８から洗濯水等が注入される洗濯兼脱水槽４の給水領域Ｃが大きくなり、洗濯水等が、上方から見て洗濯兼脱水槽４の中央付近にも注がれる。

　その結果、図３Ｂに示されるように、上方から見て洗濯兼脱水槽４の中央付近をも含んだ受水領域ＰＣに、洗濯水等が注がれる。このようにして、水面に浮かぶ被洗浄物２５にも洗濯水等が注がれ、被洗浄物２５全体を洗濯水等に浸漬させることができる。

　また、吐出経路１７の下面１７ａは、なだらかな斜面であるため、吐出経路内の水流の勢いを弱めることがない。吐出経路１７の下面１７ａは、吐出口１８に向かって上り坂であるため、吐出口１８の付近に洗濯水等が残らず、吐出経路１７内の残水が、脱水の完了した洗濯兼脱水槽内の被洗浄物に滴下することを防止できる。

　なお、吐出経路１７の下面１７ａの最下部に水抜き穴を設けることにより、水抜き穴から吐出経路１７内に残る洗濯水等を排出することが可能である。

　以上、詳細に説明したように、本実施の形態によれば、循環する洗濯水等を洗濯兼脱水槽４内の被洗浄物２５に均一に注ぐことができるため、利便性を損なうことなく、洗浄性能を向上させた洗濯機を実現することができる。

　（実施の形態２）
　以下、本発明の実施の形態２における洗濯機について、図面を用いて説明する。ここでは、実施の形態２において、実施の形態１と異なる部分についてのみ説明する。

　図５は、本発明の第２の実施の形態に係る洗濯機におけるカバーの上面図である。図５に示されるように、水槽３の上部には、水槽３および洗濯兼脱水槽４の上部を覆うカバー３６が設けられる。カバー３６には、吐出経路３７が設けられ、吐出経路３７の出口には吐出口３８が設けられる。

　本実施の形態において、実施の形態１におけるカバー１６の開口１６ａの奥行き方向の長さをＬ１、本実施の形態におけるカバー３６の開口３６ａの奥行き方向の長さをＬ２とすると、Ｌ２はＬ１より長い。すなわち、開口３６ａは、開口１６ａより奥行き方向に広い。これにより、実施の形態１の場合より、被洗浄物２５が出し入れし易くなっている。

　この構成のため、吐出経路３７は、実施の形態１における吐出経路１７より短い。しかし、吐出経路３７の横幅Ｗ２、吐出口３８の横幅Ｗ１、吐出口３８に向かって上り坂である吐出経路３７の下面（図示せず）の長さと傾きに関しては、実施の形態１の対応部分と同一である。

　本実施の形態によれば、吐出口３８から洗濯水等が注入される給水領域Ｃは、実施の形態１の場合と同じ大きさを有するが、実施の形態１の場合より後退した場所に位置する。

　しかし、洗濯兼脱水槽４の回転により、結果的には、実施の形態１の場合と同様に、上方から見て洗濯兼脱水槽４の中央付近をも含んだ受水領域ＰＣを得ることができる。

　以上のように、本実施の形態によれば、使用者の利便性と洗浄性能とをともに向上させた洗濯機を実現することができる。

　本発明は、洗濯機において利便性と洗浄性能の向上に貢献するものであり、家庭用の洗濯機だけでなく、業務用の洗濯機にも適用できる。

　１，４１　洗濯機
　３　水槽
　４　洗濯兼脱水槽
　５　パルセータ
　７　駆動手段
　１５　循環水路
　１６，３６，５６　カバー
　１６ａ，３６ａ，５６ａ　開口
　１７，２７，３７，５７　吐出経路
　１７ａ，２１ａ　下面
　１８，２８，３８，５８　吐出口
　２０，６０　給水穴
　２１　流体バランサ
　２２　上部枠体
　２５　被洗浄物

Claims

　底部に被洗浄物を攪拌するパルセータを有する洗濯兼脱水槽と、
　内部に前記洗濯兼脱水槽が回転自在に設置された水槽と、
　前記パルセータおよび前記洗濯兼脱水槽の少なくともいずれか一方を回転させるための駆動手段と、
　前記水槽の上部まで縦方向に連通するように前記水槽内に設けられ、前記洗濯兼脱水槽の回転時に前記水槽内の水を前記水槽の上部に搬送するための循環水路と、
　前記水槽の上部に設けられ、前記洗濯兼脱水槽に被洗浄物を投入するための開口を有するカバーと、
　前記カバーに設けられ、前記循環水路を通って上昇する水を前記洗濯兼脱水槽に吐出するための吐出経路とを備え、
　前記吐出経路に設けられた吐出口は、前記吐出経路より幅が広く、高さが低い形状を有する洗濯機。
　前記吐出経路の下面が、前記吐出口に向かって上り坂となるように構成された請求項１に記載の洗濯機。