JP3548094B2 - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機 Download PDF

Info

Publication number
JP3548094B2
JP3548094B2 JP2000196894A JP2000196894A JP3548094B2 JP 3548094 B2 JP3548094 B2 JP 3548094B2 JP 2000196894 A JP2000196894 A JP 2000196894A JP 2000196894 A JP2000196894 A JP 2000196894A JP 3548094 B2 JP3548094 B2 JP 3548094B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
washing tub
washing
tub
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000196894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002011288A (ja
Inventor
孝司 福井
健浩 中西
国興 本田
雅和 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2000196894A priority Critical patent/JP3548094B2/ja
Publication of JP2002011288A publication Critical patent/JP2002011288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3548094B2 publication Critical patent/JP3548094B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は洗濯機に関し、特に全自動洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
洗濯槽の中に撹拌翼を備え、撹拌翼を回転させることによって洗濯水および洗濯物を撹拌させて洗濯を行う洗濯機が周知である。中でも、洗濯槽が、水を溜める外槽と、外槽内に外槽と同軸に設けられた内槽とを有し、内槽内に撹拌翼が設けられた全自動洗濯機が広く普及している。
かかる洗濯機においては、その洗濯性能を向上させることが重要な課題である。
【0003】
この発明の目的は、洗濯槽の水を強制的に循環させることにより、洗濯性能の向上した洗濯機を提供することである。
この発明の他の目的は、洗濯槽の水を強制的に循環させることにより、洗濯槽に投入された洗剤を良好に溶かし、洗濯性能を向上させた洗濯機を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、洗濯槽がハウジングフレームに吊り下げられ、強制的に洗濯槽の水を循環させるようにした洗濯機において、洗濯,脱水時の騒音が低減された洗濯機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、洗濯のために水を溜める洗濯槽と、洗濯槽の外底面に突設され、洗濯槽に水を溜めるときには閉じられ、洗濯槽の水を排水するときには開かれる排水バルブとを有する洗濯機において、洗濯槽の水を、入口から吸い込み、出口から出すことによって、強制的に循環させる循環機構を有し、前記洗濯槽には、底面に開口した排水孔が形成され、前記排水バルブは、排水孔に連なるように洗濯槽の外底面から延び出た管部と、管部内に形成された弁座と、管部内に設けられ、弁座に密着した閉状態と、弁座から離れた開状態とに変位可能な弁体とを有し、前記循環機構の入口は、管部の弁座近傍であって、弁体が弁座に密着した状態で管部内の水が排水されない位置に接続され、洗濯機が配置されたときに、洗濯槽は正面側に傾けて設けられ、洗濯槽の底面は水平面に対して傾斜状態になるように形成されており、傾斜した洗濯槽底面の最も低い部分に前記排水バルブが設けられており、前記洗濯槽の上縁部であって洗濯機の奥側に注水口部材が備えられており、前記循環機構は、洗濯槽内の水を、排水孔および排水バルブを経由して取り込み、注水口部材の注水口から洗濯槽内へ注いで、循環させることを特徴とする洗濯機である。
【0006】
請求項1の構成では、洗濯槽の水が流れ込む洗濯槽の下方に配置された排水バルブに、循環機構の入口が接続されている。洗濯槽よりも低い位置に設けられた排水バルブには、洗濯槽内で溶け残った洗剤も流れ込む。よって、この排水バルブに流れ込んだ水を循環機構の入口から取り込み、洗濯槽へ戻すように強制的に循環させる構成にすることによって、洗濯槽に投入された洗剤の溶け残りを良好になくすことができる。よって、洗剤が有効に活用されて、洗濯性能が向上する。
【0007】
また、洗濯中に、洗濯水を強制的に循環させることにより、洗濯物に対する水回りが良くなり、洗濯性能が向上する。
【0008】
さらに、傾斜した洗濯槽底面を伝って排水バルブへと水が流れ込むので、水内の溶け残りの洗剤が洗濯槽底面に留まらず、排水バルブに流れ込む。そして排水バルブに流れ込んだ溶け残り洗剤は、循環機構によって強制的に循環されるから、溶け残った洗剤は循環中に水に溶ける。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下には、この発明の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態にかかる洗濯機の右側面断面図である。この洗濯機は、上面に開口11を有する箱形のハウジング1内に、洗濯物および洗濯水を収容可能な洗濯槽2が正面側に傾けて設けられた洗濯槽傾斜タイプの洗濯機である。この洗濯槽傾斜タイプの洗濯機のメリットの1つは、洗濯槽2が手前に傾斜していることにより、使用者にとって洗濯槽2の底部が視認しやすい上に、洗濯槽2内への洗濯物の出し入れがし易い点にある。
【0017】
この実施形態では、洗濯槽傾斜タイプの洗濯機を例にとって説明するが、この発明は、洗濯槽が傾斜しておらず、洗濯槽の中心軸線がほぼ鉛直方向に延びた通常の洗濯機にも適用可能である。
ハウジング1の上面の開口11は、洗濯槽2内に洗濯物を投入し、また、洗濯槽2から洗濯物を取り出すための開口である。この開口11に関連して、ハウジング1の上面には、開口11を開閉自在に覆うための蓋12が設けられている。また、開口11の手前側には、操作キー等が配列された操作部13が設けられている。
【0018】
洗濯槽2は、洗濯水を溜めることのできる略有底円筒状の外槽21と、この外槽21内に同軸に設けられた内槽22とを備えている。洗濯槽2は、外槽21が長さの異なる吊棒31,32でハウジング1から吊り下げられることにより、その中心軸線CLが鉛直線VLに対して角度K(たとえば10°程度)だけ傾斜した状態で支持されている。内槽22は、外槽21内で回転可能に設けられており、その周面には多数の小孔22aが形成されている。また、内槽22の底面には、中心軸線CL回りに回転可能なパルセータ23が配置されている。
【0019】
洗濯槽2の上方には、洗濯槽2内に給水するための給水機構4が設けられている。給水機構4は、一端がハウジング1外に引き出された給水路41と、この給水路41を開閉する給水弁42と、給水路41の他端に接続された給水口形成部材43とを有している。給水路41には、ハウジング1外に引き出された一端に給水ホース(図示せず)が接続され、この給水ホースが図外の水道等に接続されることにより、洗濯に必要な水が供給できるようになっている。給水口形成部材43は、洗濯に使用する洗剤を入れておくための洗剤容器43aを備えており、その底面には、給水路41から洗剤容器43aに流入した水を洗濯槽2内に供給するための給水口43bが形成されている。
【0020】
洗濯槽2の下方には、内槽22およびパルセータ23を回転駆動するための駆動機構6が設けられている。駆動機構6は、回転駆動力を発生するモータ61と、内槽22およびパルセータ23を回転可能に支持する軸受部62とを有している。軸受部62には、内槽22を支持し、回転させるための内槽軸622が含まれている。内槽軸622は、外槽21の底面を貫通して、上端が内槽22の底面に連結されている。また、内槽軸622には、上端がパルセータ23に連結された翼軸623が回転自在に内挿されている。
【0021】
この実施形態では、軸受部62の下方にモータ61が連結されており、モータ61、軸受部62ならびに内槽軸622および翼軸623は、中心軸線CLに沿って配置されている。
洗濯槽2の底面には、洗濯槽2内から排水するための排水機構5が設けられている。排水機構5は、洗濯槽2の最も低い位置、言い換えれば洗濯槽2の前方側底面に設けられている。この位置に排水機構を設けることにより、洗濯槽2内の水を残らず排水することができる。
【0022】
排水機構5には、外槽21の底面に開口した排水孔51と、外槽21の外底面側から排水孔51に連結された排水バルブ53と、排水バルブ53から延び出した排水路52とが含まれている。排水路52は、先端に向かって徐々に低くなるように配設されており、その先端はハウジング1外に導出されている。
この構成により、排水バルブ53を閉じた状態で洗濯槽2内への給水が行われると、その供給された水が洗濯槽2(外槽21)内に溜められる。そして、その洗濯槽2内に溜められた水は、排水バルブ53を開くことにより、排水路52を介して機外に排水することができる。
【0023】
外槽21の上部には、溢水孔54が形成されている。溢水孔54は、外槽21内の水位が予め定められた高さを超えないようにするためのものであり、上記予め定める高さを超えて供給された水は、溢水孔54から溢れ出るようになっている。溢水孔54には、溢水管55が接続されており、この溢水管55の先端は、排水路52の排水バルブ53よりも排水の下流側となる部位に接続されている。これにより、排水バルブ53の開閉状態に関わらず、溢水孔54から溢れ出た水を機外に排水できる。
【0024】
この洗濯機には、さらに、洗濯槽2の水を強制的に循環させる循環機構70が備えられている。循環機構70には、ポンプ71が含まれ、ポンプ71の吸い込み口は入口側ホース72によって排水バルブ53に接続されている。またポンプ71の吐出口には出口側ホース73が接続され、出口側ホース73は外槽21の外側面に沿って配置され、外槽21の上縁部24に取り付けられた注水口部材74に接続されている。
【0025】
循環機構70は、洗濯槽2内の水を、排水孔51およびバルブ53を経由して取り込み、注水口部材74の注水口77から洗濯槽2内へ注いで、循環させる。この洗濯機には、さらに、エアー混入装置80が設けられてる。エアー混入装置80には、たとえば操作部13の下方に配置されたエアーポンプ81と、エアーポンプ81から送られるエアーを導くエアーホース82とが備えられており、エアーホース82により導かれる空気は循環ポンプ71から吐出される水の中に混入されるようになっている。
【0026】
なお図示しないが、エアーホース82により導かれるエアーは、外槽21の下方から洗濯槽2内にも供給されるようになっていてもよい。
図2A,2Bは、排水バルブ53の構成を示す正面図および一部切欠左側面図である。
図2B,2Bを参照して、排水バルブ53には、排水孔51(図1参照)に連なる管部56が含まれている。管部56内には弁座57が形成されていて、この弁座57に対向して蛇腹状の弁体58が内蔵されている。弁体58は、トルクモータ59(図3参照)により動作され、弁座57に密着して排水バルブ53を閉じた状態と、弁座57から離れてバルブ53を開いた状態とに変位し得る。
【0027】
管部56には、排水路接続部46および溢水管接続部47が突設されている。排水路接続部46および溢水管接続部47は、排水方向に見て、弁座57の下流側から管部56と交差方向に突出しており、弁体58の動作とは無関係に水の流通が可能な状態で設けられている。排水路接続部46には、前述した排水路52が接続され、溢水管接続部45には前述した溢水管55の下端部が接続される。管部56には、さらに、循環ホース接続部48が設けられている。循環ホース接続部48は、弁座57の近傍であって、弁体58が弁座58に密着した状態では管部56内の水が排水されない位置に突設されている。言い換えれば、排水バルブ53が閉じた状態で、水の溜まる最も下方の位置に循環ホース接続部48が配置されている。この循環ホース接続部48には、前述した入口側ホース72が接続される。よって排水バルブ53に溜まっている水は、循環ホース接続部48から入口側ホース72で吸い込まれて、循環機構70によって洗濯槽2内へと循環される仕組みである。
【0028】
循環機構70により循環する水の取り込み口を、上述のように排水バルブにすると、洗濯槽内で溶け残った洗剤を溶かすことができるという利点がある。より具体的に説明すると、洗濯槽2内で溶け残った洗剤は、低い位置へと流れていく。洗濯槽2内の最も低い位置は、外槽21に形成された排水孔51であり、排水バルブ53は排水孔51から下方へ突出するように設けられている。よって溶け残りの洗剤は、最終的に排水バルブ53へ流れ込む。そこでこの排水バルブ53の水を、循環機構70によって循環させれば、その中に含まれている溶け残った洗剤も循環されることになり、循環により溶け残った洗剤を溶かすことができるのである。
【0029】
このような機能を達成するため、循環機構70への水の入口は、排水バルブ53に形成されている。
図3は、洗濯機を下方から見た図であり、外槽21の外底面に配置された各種の機構の配置関係を表わす図である。外槽21の外底面中央にはモータ61が配置されている。モータ61の近傍には、軸受部62(図1参照)に対して、翼軸623だけを回転させるか、内槽軸622および翼軸623を回転させるかを切換えるための切換用トルクモータ611が備えられている。
【0030】
外槽21の外底面の正面寄り側(最も位置の低い側)には、前述したように排水孔51から突設された排水バルブ53が配置されている。排水バルブ53の排水路接続部46には排水路52が接続され、溢水管接続部47には溢水管55が接続されている。また弁体58を動作させるためのトルクモータ59が、外槽21の外底面に取り付けられている。トルクモータ59は、モータ61を中心に、切換用トルクモータ611と反対側に配置されている。
【0031】
排水バルブ53の循環ホース接続部48には、入口側ホース72の一端が接続されている。入口側ホース72の他端はポンプ71の吸い込み口712に接続されている。入口側ホース72は、3つのストレート部721と、ストレート部721をつなぐ2つの蛇腹部722とを含んでおり、ストレート部721の全長は蛇腹部722に比べて長くされている。入口側ホース72を、このように長いストレート部721と短い蛇腹部722とにより構成すると、入口側ホース72内を水が流れやすく、水の中に溶け残った洗剤やリント(糸くず)等が含まれていても、スムーズに水が流れるという利点がある。
【0032】
また、排水バルブ53とポンプ71との配置関係は、モータ61を中心に反対側に位置するように配置されている。これにより、外槽21の外底面における各部材の重量バランスが良好になる。よって、洗濯時や特に脱水時における外槽21の揺れが軽減できるという効果がある。
図4は、外槽21の下部の一部を表わす図である。外槽21の外底面には、上述したようにモータ61,軸受部62ならびに循環用のポンプ71が取り付けられている。モータ61および軸受部62の回転軸R0は、外槽21の底面に直交方向に延びている。そして、ポンプ71のロータ軸R1は、モータ61および軸受部62の回転軸R0と略平行になるように取り付けられている。このように取り付けた理由は以下の通りである。
【0033】
洗濯および脱水時、特に脱水時には、外槽21全体が細かく振動する。この振動は、モータ61および軸受部62の回転軸R0と直交方向の振動である。ところで、ポンプ71のロータ軸R1は、そのロータ軸R1に平行に(スラスト方向に)振動が加わると、ロータ軸R1の有する隙間やギャップ等によって、ロータ軸R1がカタカタと音を発するという特性がある。このため、ポンプ71のロータ軸R1が外槽21の振動方向と平行になるように方向に取り付けられていると、洗濯および脱水時にポンプ71が異音を生じるおそれがある。
【0034】
そこで、この実施形態では、外槽21の振動がポンプ71のロータ軸R1に対して交差方向に作用するように、ポンプ71を上述のような取付構造とした。なお、外槽21の振動がポンプ71のロータ軸R1に対して交差方向に作用する取付構造であればよく、ポンプ71のロータ軸R1が、モータ61の回転軸R0に対して約45°未満の角度をなすような取付構造であれば、ポンプ71のロータ軸R1が外槽21の振動により異音を生じることを防止することができる。
【0035】
図3および図4を参照して、循環用のポンプ71は、駆動源が単相同期モータで構成されている。単相同期モータは、周知のように、回転開始時のロータの位置と印加される交流電流の位相との関係に応じて、左右いずれかの方向へ回転するモータであり、基本的にその回転方向を制御することができない。かかるモータをポンプ71の駆動源としたのは、次の理由からである。
ポンプ71が回転することにより循環される水内には、上述のように溶け残った洗剤の他、洗濯物から発生するリント(糸くず)等が含まれる。これらリントは、たとえば排水口51(図1参照)にリントフィルタを取り付けておくことにより、入口側ホース72からポンプ71へ進入してくるのをある程度防ぐことができる。しかし、ポンプ71へリントが全く達しないような構成にすることは困難である。
【0036】
また、ポンプ71への循環水の流入経路は、図3に示すように外槽21の外底面に取り付けられており、ユーザがメンテナンス等をするのが困難な場所である。このため、入口側ホース72やポンプ71の吸い込み口712にリントフィルタを組み込んだとしても、そのフィルタの清掃や交換が困難である。
そこでこの実施形態では、ポンプ71の駆動源を、単相同期モータとすることによって、ポンプ71がリントを吸い込んでも支障がないようにしている。
【0037】
具体的に説明すると、運転を続けるうちにポンプ71にはリントが絡むことがある。ポンプ71にリントが絡むと、回転方向の負荷が増す。その後、ポンプ71が一旦停止されて再駆動される際、ポンプ71はある方向へ回転しようとしても絡んだリントのためにその方向への回転がしにくい。するとポンプ71は逆方向へ回転を試みる。リントが絡んだ方向への回転負荷が増加していても、逆方向への回転には支障がないことが多いから、ポンプ71は逆方向へ回転をする。そして、ポンプ71の逆方向への回転は、絡んだリントをほぐし、吐き出す作用をする。よって、リントを自動的に除去できる。
【0038】
ポンプ71を、上述のように、単相同期モータで駆動されるものにしたので、図4に示すように、吸い込み口712がロータ軸R1と同心に設けられ、吐出口713は、図3に示すように、ロータ軸R1の中心から直交方向に延び出している。よってポンプ71は右,左のいずれの方向へ回ってても水の循環を行えるポンプとなっている。
さらに、ポンプ71の吸い込み口712の内径Dinは約15mmになっている。これは、万一排水バルブ53から入口側ホース72に硬貨、たとえば1円玉が進入しても、ポンプ71内にその1円玉が入り込むのを防止するように配慮したからである。1円玉の外径は約20mmであり、かかる異物がポンプ71内に進入して、ポンプ71の故障の原因になることがないようにされている。
【0039】
ポンプ71の吐出口713には出口側ホース73が接続されている。出口側ホース73は、図1に示すように、外槽21の外側面に沿って取り付けられている。
図5に、出口側ホース73の外槽21への取付構造例を示す。図5に示すように、出口側ホース73は、直線部分731と蛇腹部分732との組合わせで形成されている。そして直線部分731の長さ(直線部分731のトータルの長さ)は、蛇腹部分732の長さ(蛇腹部分732のトータルの長さ)よりも長くされている。こうすると、外槽21に取り付けられた出口側ホース73は、外槽21が振動しても、その振動によりホース73がばたつかず、ホース叩き音の発生を少なくできる。また振動によるホース73の破れを生じないようにできる。さらに出口側ホース73を循環水がスムーズに流れることができる。
【0040】
出口側ホース73の蛇腹部分732は、その一部が、外槽21に取り付けられる際の位置決め部材として利用されている。図5に示すように、出口側ホース72は、固定用ステイ733によって外槽21の外側面に取り付けられる。この固定用ステイ733は、出口側ホース73の予め定める位置を外嵌するように保持する。この実施形態では、ある蛇腹部732の上端部のリブ732aを、固定用ステイ733の位置決め部材として利用している。そして固定用ステイ733のもう一方を位置決めするために、直線部分731に突部731aが形成されている。
【0041】
出口側ホース73を外槽21の外側面に取り付ける場合に、蛇腹部分732の近傍を外槽21に固定することが好ましい。蛇腹部分732は、可撓性があり、出口側ホース32を外槽21に配置する場合に所望の方向に出口ホース73を向けたり、出口側ホース73の下部固定位置と上部固定位置とがずれていても、そのずれを吸収したりする上で必要な部分である。しかし、この蛇腹部分732は、外槽21が振動した際にその振動に伴って動いたりずれたりしやすい部分でもある。そこで、この蛇腹部分732の近傍を固定用ステイ733で外嵌し、外槽21に固定することにした。これにより、外槽21の外側面への出口側ホース73の固定がしっかりとでき、蛇腹部分732が振動でずれたりばたついたりすることがない。
【0042】
図6は、この実施形態にかかる洗濯機の外槽21だけを上部から見た部分図である。外槽21には、その上縁開口に外槽カバー25が取り付けられる。図6に示す外槽カバー25は、上下一対のリング状をなす外槽カバーのうちの下方の外槽カバー25を示しており、一対の外槽カバーの上方の外槽カバーが取外された状態で示されている。
外槽21の上縁部、すなわち外槽カバー25には、注水口部材74が取り付けられている。注水口部材74には、出口側ホース73の上端が連結される入口孔75が設けられており、出口側ホース73の上端部が入口孔75に下方から連結される。
【0043】
注水口部材74は、出口側ホース73から入口孔75を通って入ってくる水を注水口74aから外槽21内へ注ぐためのものである。
注水口部材74は、洗濯槽2への洗濯物の出し入れの際に邪魔にならないように、外槽カバー25から内側へ突出しないように取り付けられている。あるいは、注水口部材74は、外槽カバー25から内側へわずかに突出するが、上方から見たときに、外槽21内に同心状に配置された内槽内には出っ張らないように、外槽カバー25に取り付けられている。そうすれば、内槽への洗濯物の出し入れ時に、注水口部材74が邪魔になることはない。
【0044】
つまり注水口部材74は、平面形状が円形の外槽カバー25の所定位置に取り付けられており、外槽カバー25に沿うように円弧状の平面形状をしている。円弧状の注水口部材74は、上述のように外槽カバー25から内側へはほとんど突出せず、また外槽カバー25から外側へも突出しないから、注水口部材74の外側がハウジングにぶつかる等のおそれもない。
図7A,7Bを参照して、注水口部材74の具体的な構成を説明する。図7Aは注水口部材74の平面図であり、図7Bは正面図である。図7Aでは、内部構造がわかるように、内部が一部透かして示されている。入口孔75から入った循環水は、注水口部材74の平たい通路76を通り、注水口74aから注ぎ出る。通路76には、入口孔75から入ってきた水を所定の方向へ誘導するための誘導壁79および誘導される水を逆方向へ跳ね返す凹湾曲状の反射壁78が備えられてる。入口孔75から進入した水は、誘導壁79の誘導により、通路76内を白抜き矢印方向A1へ進む。そしてその一部A2が反射壁78にぶつかり、反射壁78で跳ね返されてハッチングを付した矢印A3で示すように反対方向へ流れる。注水口部材74内に形成された通路76は、上下方向の高さが注水口74aの手前でhと低くされている。つまり、通路76は、上流側では高さがhと高く、注水口74aの手前で、h(<h)と高さが低くされている。この結果、幅広の注水口74a全体から、水が出る。つまり注水口部材74によって、水は水平方向に略均等に広げられ、所定の幅の緩やかな水流となって洗濯槽2へ注ぐようにされている。この意味では、誘導壁79および反射壁78は整流部材の役割をしていると言える。
【0045】
この実施形態では、注水口部材74が外槽21の上縁部に沿う幅広の部材であり、その端部に入口孔75が形成されているから、上述のような誘導壁79および反射壁78を形成した。しかし、入口孔75の位置によっては、誘導壁79や反射壁78の形状を変え、良好に水が幅広く滑らかに注水口74aから注がれるようにすればよい。
この実施形態では、図1に示すように、注水口部材74は洗濯機の奥側に備えられている。よって、注水口部材74の上方に給水口43bが配置されている。給水開始後、少し遅れて循環機構70を動作させると、給水口43bからの給水とともに、注水口74aからも循環水を洗濯槽2内へ注ぐことができる。そして同時に注がれる給水および循環水により、洗濯槽2内で給水時に浮き上がってくる衣類に上から水を満遍なく注ぐことができ、衣類の浮き上がり防止を図れるという利点がある。
【0046】
なお、図1に示すように、外槽21の後方中央部は、ハウジング1に近接しており隙間が少ない。そこでこの実施形態では、出口側ホース73は、外槽21の真後側面ではなく、右側に少しずれた位置に取り付け、外槽21の外側面に取り付けられた出口側ホース73がハウジング1に接触するおそれがないようにされている。一方、注水口部材74は、外槽21の奥側中央部に配置し、奥側中央から右にずれた位置に取り付けられた出口側ホース73を良好に注水側部材74に接続するため、入口孔75が右隅に形成されている。
【0047】
この発明は上記の構成に限定されるものではなく、注水口部材74を、外槽21の前方側(洗濯機の手前側、図1においては左側)に配置してもよい。そのような構成にした場合、洗濯槽2の後方は上端部が高くなっているから、循環される水が勢い良く注がれても、飛び跳ねた水が洗濯機奥側の高くなった部分に当たり、洗濯槽外へ飛び出ることがないという利点がある。
ポンプ71の吸い込み口712に接続された入口側ホース72と、ポンプ71の吐出口713に接続された出口側ホース73の各内径を比較すると、入口側ホース72の内径は20mm、出口側ホース73の内径は16mmのものが採用されている。このように、入口側ホース73の内径を太くすることによって、ポンプ71は余裕を持って水を吸い込むことができ、かつ出口側ホース73の内径を小さくすることによって、ポンプ71は吐出口713からスムーズに、途切れることなく循環水を吐き出すことができる。
【0048】
図8は、循環用のポンプ71とエアー混入装置80のエアーホース82との接続構造を示す図である。循環ポンプ71の吐出口713には、出口側ホース73が接続されている。エアーホース82は、この出口側ホース73またはポンプ71の吐出口713に接続されている。そして接続部には、逆止弁83が介在されている。逆止弁83を介在させると、吐出口713および出口側ホース73を流れる水がエアーホース82側へ進入できない。もしエアーホース82内へ水が進入すると、エアーホース82は安定してエアーの供給ができなくなる。そのため、逆止弁83を介在させることによって、上記不具合を防止している。
【0049】
エアーホース82から出口側ホース73を流れる循環水にエアーを混入すると、次の利点がある。エアーが混入された循環水が注水口74aから洗濯槽2内へ注がれると、循環水に混入されたエアーがはじけて細かな気泡になる。細かな気泡は、さらにはじけて細かくなるが、その際、超音波が発生することが知られている。この発生する超音波は、洗濯物に付着した汚れを洗濯物から分離する手助けをする。従って、循環する水にエアー(気泡)を含ませることにより、水の注がれた部分にある洗濯物の汚れが良好に落ち、洗濯効果が向上するという利点がある。
【0050】
なお洗濯槽2内に溜められた水に対しても、エアーを混入して、細かな気泡を発生させ、その気泡がはじける際に生じる超音波によって洗濯効果を高めるという考えおよびそれを実現した洗濯機は、本願出願人によって既に出願され、実用化されている。エアー混入装置80は、かかる既に提案されている洗濯機に備えられているエアーポンプを共用することにより、安価に構成することが可能である。
【0051】
循環水へのエアーの混入は、ポンプ71の吸い込み口712側ではなく、吐出口713側へ行われる。この理由は、ポンプ71に吸い込まれる水にエアーを混入することにより、ポンプ71がエアー噛みを生じることがないようにしたからである。
なお、この実施形態では、注水口部材74内に、導入壁79,反射壁78等の整流部材を設けているので、循環される水に混入されたエアー(気泡)が大きな気泡であった場合に、反射壁78に水がぶつかった際に気泡がはじけて細かくなり、注水口77から注がれる水の中に混入された気泡が比較的小さくなっている。そして、さらにそれが洗濯槽2内に注がれることにより気泡が細分化し、超音波が発生しやすいという利点がある。
【0052】
図9は、循環ポンプ71の別の取付構造を示す図である。図9に示すように、外槽21の外底面のポンプ71は、ポンプ71の吐出口713が、外槽21の底面周辺部に向かって、斜め上方に延び出すような状態で取り付けられていてもよい。こうすると、ポンプ71の吸い込み口712から吸い込まれた水が吐出口713から吐き出される際に、水がスムーズに吐き出されて、しかもその水が斜め上方から外槽21外周縁部に取り付けられた出口側ホース73へとスムーズに流れるという効果がある。
【0053】
この発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる洗濯機の右側面断面図である。
【図2】Aは排水バルブの構成を示す正面図であり、Bは排水バルブの一部切欠左側面図である。
【図3】洗濯槽を下から見た図であり、外槽の外底面に配置された各種の機構の配置関係を表わす図である。
【図4】外槽の下部の一部を表わす図である。
【図5】出口側ホースの外槽への取付構造例を示す図である。
【図6】洗濯機の外槽だけを上部から見た図である。
【図7】Aは注水口部材の平面図であり、Bは注水口部材の正面図である。
【図8】循環用のポンプとエアー混入装置のエアーホースとの接続構造を示す図である。
【図9】循環ポンプの別の取付構造を示す図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 洗濯槽
5 排水機構
21 外槽
22 内槽
24 外槽上縁部
25 外槽カバー
48 循環ホース接続部
51 排水孔
53 排水バルブ
56 管部
57 弁座
58 弁体
61 モータ
62 軸受部
70 循環機構
71 ポンプ
72 入口側ホース
73 出口側ホース
74 注水口部材
74a 注水口
78 反射壁
79 誘導壁
80 エアー混入装置
82 エアーホース
712 吸い込み口
713 吐出口
721 ストレート部
722 蛇腹部
731 直線部分
732 蛇腹部分

Claims (1)

  1. 洗濯のために水を溜める洗濯槽と、
    洗濯槽の外底面に突設され、洗濯槽に水を溜めるときには閉じられ、洗濯槽の水を排水するときには開かれる排水バルブとを有する洗濯機において、
    洗濯槽の水を、入口から吸い込み、出口から出すことによって、強制的に循環させる循環機構を有し、
    前記洗濯槽には、底面に開口した排水孔が形成され、
    前記排水バルブは、排水孔に連なるように洗濯槽の外底面から延び出た管部と、管部内に形成された弁座と、管部内に設けられ、弁座に密着した閉状態と、弁座から離れた開状態とに変位可能な弁体とを有し、
    前記循環機構の入口は、管部の弁座近傍であって、弁体が弁座に密着した状態で管部内の水が排水されない位置に接続され、
    洗濯機が配置されたときに、洗濯槽は正面側に傾けて設けられ、洗濯槽の底面は水平面に対して傾斜状態になるように形成されており、
    傾斜した洗濯槽底面の最も低い部分に前記排水バルブが設けられており、
    前記洗濯槽の上縁部であって洗濯機の奥側に注水口部材が備えられており、
    前記循環機構は、洗濯槽内の水を、排水孔および排水バルブを経由して取り込み、注水口部材の注水口から洗濯槽内へ注いで、循環させる
    ことを特徴とする洗濯機。
JP2000196894A 2000-06-29 2000-06-29 洗濯機 Expired - Fee Related JP3548094B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000196894A JP3548094B2 (ja) 2000-06-29 2000-06-29 洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000196894A JP3548094B2 (ja) 2000-06-29 2000-06-29 洗濯機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002011288A JP2002011288A (ja) 2002-01-15
JP3548094B2 true JP3548094B2 (ja) 2004-07-28

Family

ID=18695320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000196894A Expired - Fee Related JP3548094B2 (ja) 2000-06-29 2000-06-29 洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3548094B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4905494B2 (ja) * 2009-04-07 2012-03-28 パナソニック株式会社 ドラム式洗濯機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002011288A (ja) 2002-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009072643A (ja) 透過方式洗濯機、その制御方法及び透過方式洗濯機用タブカバー
WO2007072656A1 (ja) ドラム式洗濯機
KR20130009351A (ko) 세탁기
EP2216437A1 (en) Washing machine
JP5162261B2 (ja) 洗濯機
JP3548094B2 (ja) 洗濯機
JP2002011290A (ja) 洗濯機
JP3408194B2 (ja) 洗濯機
JP5686614B2 (ja) 洗濯機
TW201105833A (en) Washing machine
JP4667159B2 (ja) 洗濯乾燥機
JP7117508B2 (ja) 洗濯機
JP2002018189A (ja) 洗濯機
JP2002011289A (ja) 洗濯機
KR100730923B1 (ko) 드럼세탁기의 필터 조절장치
JP4302955B2 (ja) ポンプ及び洗濯機
JP4325346B2 (ja) 洗濯機
TW201738428A (zh) 洗衣機
KR20170089709A (ko) 배수펌프 및 이를 포함한 세탁장치
JP2004194716A (ja) ドラム式洗濯機
JP3372427B2 (ja) ドラム式乾燥洗濯機
JPH0824478A (ja) ドラム式洗濯機
JP2000037590A (ja) 洗濯機
JP3722618B2 (ja) フィルター装置付き洗濯機
JP2007117138A (ja) ドラム式洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040415

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees