WO2014030463A1 - 移動式駐車設備 - Google Patents

Abstract

　移動車両（Ｍ）を格納スペース（Ｓ）に搬送して格納する移動式駐車設備（Ｐ）は、移動車両（Ｍ）の受電コイル（Ｊ）に非接触給電を行うために格納スペース（Ｓ）の床面（ｓ１）に設けられた給電コイル（６）と、移動車両（Ｍ）を載置可能な車両支持部（２１）と、車両支持部（２１）と共に格納スペース（Ｓ）の給電コイル（６）と対向する位置に移動可能な移動部（２２）と、移動部（２２）に対する車両支持部（２１）の水平方向での位置を調整可能な調整手段（３，４）と、調整手段（３，４）を制御して、受電コイル（Ｊ）と給電コイル（６）とが非接触給電に適した位置関係となるように移動部（２２）に対する車両支持部（２１）の位置を調整する支持部位置調整を行う制御手段（７）と、を具備する。

Description

移動式駐車設備

　本発明は、移動式駐車設備に関する。
　本願は、２０１２年８月２４日に日本に出願された特願２０１２－１８５７２９号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　近年、低炭素社会を実現すべく、動力発生源としてエンジンに代えて又はエンジンとともにモータを備える移動車両が多くなりつつある。エンジンに代えてモータを備える代表的な移動車両としては電気自動車（ＥＶ：Electric Vehicle）が挙げられ、エンジンとともにモータを備える移動車両としてはハイブリッド自動車（ＨＶ：Hybrid Vehicle）が挙げられる。このような移動車両は、モータ駆動用の電力を供給する再充電が可能な蓄電池（例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池）を備えており、外部の電源装置から供給される電力によって蓄電池の充電が可能に構成されている。

　現在実用化されつつあるほとんどの電気自動車やハイブリッド自動車（正確には、プラグイン・ハイブリッド自動車）において、蓄電池を充電するための電力は、電源装置と移動車両とを接続する着脱可能な給電線を介して伝送される。例えば、下記特許文献１には、移動式のパレットを用いて移動車両を格納スペースに格納する移動式駐車設備において、移動車両に接続される着脱可能な給電線を介して電力を伝送する技術が開示されている。このような技術に対して、近年においては、下記特許文献２に開示されるような給電コイル及び受電コイルを用いて非接触で電力を伝送する技術を利用して、移動車両に電力を供給し、蓄電池を充電する方法が提案されている。

日本国特開平５－２５６０３８号公報 日本国特開２００９－２２５５５１号公報

　上記特許文献１に開示された技術では、移動車両への給電のために給電線の着脱を必要とするので、複雑な自動装置あるいは人手による給電線の着脱作業が給電時に発生する。また、上記特許文献１に開示された技術では、パレットに給電線を設ける必要があるので、パレットへの配線が増加し移動式駐車設備の設置や保守に手間がかかる場合がある。一方、上記特許文献２に開示された技術では、給電コイルと受電コイルとの相対的な位置関係が適切な範囲から外れてしまうと電力を効率的に伝送することが難しい。このため、特許文献２の技術を移動式駐車装置に適用した場合に、入庫時のパレット上における移動車両の停車位置のばらつきが原因で効率的な非接触給電を行うことができない可能性がある。

　本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、以下の特徴を有する移動式駐車設備を提供する。
（１）給電に際して移動車両への給電線の着脱を必要としない。
（２）パレットへの配線の増加を防止できる。
（３）入庫時に移動車両の停車位置がばらついても効率的な非接触給電を実施できる。

　本発明における第１の態様によれば、移動車両を格納スペースに搬送して格納する移動式駐車設備は、格納スペースの床面に設けられ、移動車両の底面に設けられた受電コイルに非接触給電を行うための給電コイルと、移動車両を載置可能な車両支持部と、車両支持部を支持し、車両支持部と共に格納スペースの給電コイルと対向する位置に移動可能であり、且つ格納スペースにおける給電コイル上方の位置で停止可能な移動部と、移動部に対する車両支持部の水平方向での位置を調整可能な調整手段と、調整手段を制御して、受電コイルと給電コイルとが非接触給電に適した位置関係となるように移動部に対する車両支持部の位置を調整する支持部位置調整を行う制御手段と、を具備する。

　本発明における第２の態様によれば、上記第１の態様において、移動式駐車設備は、移動部が車両支持部と共に移動可能な位置補正エリアを更に備える。調整手段は、位置補正エリアに設けられる。また、制御手段は、車両支持部及び移動部が格納スペースへ移動する前において、移動車両を載置した車両支持部及び移動部が位置補正エリアに位置している際に、支持部位置調整を行う。

　本発明における第３の態様によれば、上記第２の態様において、位置補正エリアには、受電コイルの位置を検出する受電コイル検出部が設けられる。また、制御手段は、受電コイル検出部の検出結果に基づいて、支持部位置調整を行う。

　本発明における第４の態様によれば、上記第２の態様において、制御手段は、移動車両を載置する前の車両支持部及び移動部が位置補正エリアに位置している際に、調整手段を制御して移動部に対する車両支持部の水平方向での位置を初期状態に戻す。

　本発明における第５の態様によれば、上記第２の態様において、位置補正エリアの床面には、受電コイルに非接触給電を行うための第２給電コイルが設けられる。また、制御手段は、移動車両を載置した車両支持部及び移動部が位置補正エリアに位置している際に、非接触給電中における受電コイルと第２給電コイルとの間の給電効率に基づいて、支持部位置調整を行う。

　本発明における第６の態様によれば、上記第１の態様において、制御手段は、車両支持部及び移動部に移動車両が載置される前に、調整手段を制御して移動部に対する車両支持部の水平方向での位置を初期状態に戻す。

　本発明における第７の態様によれば、上記第１の態様において、制御手段は、移動車両を載置した車両支持部及び移動部が格納スペースに位置している際に、非接触給電中における受電コイルと給電コイルとの間の給電効率に基づいて、支持部位置調整を行う。

　本発明における第８の態様によれば、上記第１の態様において、調整手段は、雌ねじ部及び雌ねじ部に螺合する雄ねじ部を有するねじ機構と、ねじ機構を駆動する駆動手段と、を備える。また、車両支持部及び移動部の一方に雌ねじ部が設けられ、車両支持部及び移動部の他方に雄ねじ部が回転自在に設けられる。

　本発明における第９の態様によれば、上記第１の態様において、車両支持部及び移動部は、非接触給電中における受電コイルと給電コイルとの間の磁束を透過可能な磁束透過部を各々備える。

　本発明における第１０の態様によれば、上記第９の態様において、車両支持部における磁束透過部の水平方向での大きさが、受電コイルよりも大きく設定されている。

　本発明によれば、移動車両へ非接触給電するので、給電に際して移動車両への給電線の着脱を必要としない。また、本発明によれば、パレットに給電線を設けることに起因するパレットへの配線の増加を防止できる。また、本発明によれば、車両支持部と移動部との水平方向の相対的な位置関係を調整可能とし、移動車両の受電コイルと格納スペースの給電コイルとが対向するように給電コイル上方における車両支持部の位置を調整する。これにより、入庫時に車両支持部上における移動車両の停車位置がばらついても効率的な非接触給電を実施できる。

本発明の一実施形態における機械式駐車場の正面図である。 機械式駐車場の平面図である。 本発明の一実施形態におけるパレットの平面図である。 本発明の一実施形態におけるパレット及びボールねじ機構の正面図である。 パレット及びボールねじ機構の側面図である。 本発明の一実施形態における位置補正エリアを示す正面図である。 位置補正エリアを示す側面図である。 本発明の一実施形態における格納スペースを示す正面図である。 格納スペースを示す側面図である。 機械式駐車場の動作における第１の工程を示す概略図である。 機械式駐車場の動作における第２の工程を示す概略図である。 機械式駐車場の動作における第３の工程を示す概略図である。 機械式駐車場の動作における第４の工程を示す概略図である。 機械式駐車場の動作における第５の工程を示す概略図である。 機械式駐車場の動作における第６の工程を示す概略図である。 機械式駐車場の動作における第７の工程を示す概略図である。

　以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
　本実施形態における機械式駐車場Ｐ（移動式駐車設備）は、図１Ａ～４Ｂに示すように、車両格納棚１、パレット２、ボールねじ機構３（ねじ機構、調整手段）、モータ４（駆動手段、調整手段）、受電コイル検出部５、給電コイル６、制御装置７（制御手段）及び操作装置８を備える。機械式駐車場Ｐは、移動車両Ｍを格納スペースＳに搬送して格納する。なお、モータ４は、本発明の駆動手段に相当する。また、ボールねじ機構３及びモータ４は、本発明の調整手段に相当する。

　車両格納棚１は、図１Ａ，１Ｂに示すように、前後、左右及び上下に各々３つ並ぶ複数（合計２７個）の車両用スペースを備える。これら複数のスペースのうち、１つのスペースが入庫エリアＥ（例えば図１Ｂの右上に位置するスペース）に割り当てられている。入庫エリアＥに隣接する１つのスペースが位置補正エリアＨに割り当てられている。残り２５個のスペースが格納スペースＳに割り当てられている。入庫エリアＥは、入庫口が設けられ、入庫口から進入した移動車両Ｍが停車するスペースである。

　位置補正エリアＨは、入庫エリアＥに隣接して設けられ、入庫してパレット２上に載置された移動車両Ｍの位置調整（支持部位置調整）を行うスペースである。格納スペースＳは、パレット２によって搬送された移動車両Ｍを格納するスペースである。これらのスペースのうち一部にはパレット２が収納されている。パレット２を機械式駐車場Ｐ内で移動可能とするために、パレット２の総数は、車両格納棚１の車両用スペースの総数よりも少なく設定されている。車両格納棚１は、説明の都合上スペースの数を２７個として説明しているが、実際にはスペースの数はさらに多くても少なくてもよく、スペースの配置（車両格納棚１の形状）も直方体以外の形状でよい。

　パレット２は、移動車両を載置するための車両支持部材２１（車両支持部）と、車両支持部材２１の下側に配置された規制部材２２（移動部）とを備える。車両支持部材２１は、金属製の長方形状板であると共に、車両格納棚１の各スペース（入庫エリアＥ、位置補正エリアＨ及び格納スペースＳ）の大きさよりも小さく形成されている。後述するように車両支持部材２１の規制部材２２に対する相対位置を調整手段（ボールねじ機構３及びモータ４）により最大限動かした場合にも、車両支持部材２１が各スペースよりも小さく形成されているので、車両支持部材２１が各スペースの内部に収まることができる。また、この車両支持部材２１の中央部には、開口２１ａ（磁束透過部）が形成されている。この開口２１ａは、図２Ａ～２Ｃに示すように、移動車両Ｍの底面に設けられた受電コイルＪに対向する位置に設けられると共に、水平方向で受電コイルＪよりも大きく形成されている。

　開口２１ａは、給電コイル６から放出される磁界を遮らないことを主目的として車両支持部材２１に設けられている。移動車両Ｍがパレット２上に載置されるときに位置ずれが生じても、開口２１ａが受電コイルＪよりも大きく形成されているために、磁界が開口２１ａ内を常に通過でき、受電コイルＪへの非接触給電を効率よく行うことができる。車両支持部材２１については、例えば車両支持部材２１の機械的強度を補強する目的で、上記磁界を遮らない樹脂等の磁界透過性材料を開口２１ａに充填してもよい。また、車両支持部材２１における一対の短辺の側部には、後述するボールねじ機構３の雌ねじ部３１が、この短辺に沿って設けられている。

　規制部材２２は、車両格納棚１の各スペース（入庫エリアＥ、位置補正エリアＨ及び格納スペースＳ）に収まるサイズの金属製の長方形状板であり、車両支持部材２１の下側において車両支持部材２１と重ね合わされて配置されている。また、この規制部材２２には、中央部に開口２２ａ（磁束透過部）が形成されている。この開口２２ａは、規制部材２２が後述する格納スペースＳ内に位置する時に格納スペースＳの床面ｓ１に設けられた給電コイル６に対向する位置に設けられると共に、給電コイル６よりも水平方向で僅かに大きく形成されている。すなわち、規制部材２２の、給電コイル６に対向する部位が磁界透過性を有している。開口２２ａが給電コイル６よりも僅かに大きく形成されているために、非接触給電を行う時に、給電コイル６が放出する磁界が遮られずに開口２２ａを通過でき、効率よく給電を行うことができる。
　本実施形態の規制部材２２は、車両支持部材２１を下側から支持しているが、この構成に限られず、移動時（入出庫時）の移動車両Ｍと干渉しない状態を確保しつつ、車両支持部材２１を上側や横側から支持してもよい。また、規制部材２２は、車両支持部材２１と共に格納スペースＳの給電コイル６と対向する位置に移動可能である。

　開口２２ａは、給電コイル６から放出する磁界を遮らないことを主目的として規制部材２２に設けられている。規制部材２２については、車両支持部材２１と同様に、規制部材２２の機械的強度を補強する目的で、上記磁界を遮らない樹脂等の磁界透過性材料を開口２１ａに充填してもよい。また、規制部材２２における一対の短辺の側部には、後述するボールねじ機構３の雄ねじ部３２が、この短辺に沿って軸受等（図示せず）を介して回転可能に取り付けられている。なお、図２Ｂ，２Ｃにおいて、雄ねじ部３２を規制部材２２に取り付けるための構造は省略している。

　車両支持部材２１及び規制部材２２は、ボールねじ機構３の雌ねじ部３１に雄ねじ部３２が螺合することによって連結されている。また、車両支持部材２１及び規制部材２２は、制御装置７によって制御されるパレット搬送機構（図示略）の動力によって前後及び左右の水平方向及び垂直方向に移動し、車両格納棚１の各スペース（入庫エリアＥ、位置補正エリアＨ及び格納スペースＳ）のいずれかで停止する。なお、上記パレット搬送機構は、一般的には規制部材２２のみに接続されている。規制部材２２は、格納スペースＳへの移動に際して、格納スペースＳの壁等（位置決め部）に当接することで、給電コイル６上方の所定の位置で停止する（位置決めされる）。また、規制部材２２は、入庫エリアＥもしくは位置補正エリアＨへの移動に際して、各エリアの壁等（位置決め部）に当接することで、パレット２（規制部材２２）がエリア内の所定の位置で停止する（位置決めされる）。なお、格納スペースＳ等における上記位置決め部は、その壁等に限定されず、格納スペースＳに設けられたストッパー部材等であってもよい。さらに、光センサや磁気センサ等のセンサを用いて、規制部材２２の上記位置決めを行ってもよい。光センサを用いる場合は、光を出射する発光部や、光センサから出射される光を光センサに向けて反射するための反射部材（鏡や銀色テープ等）を、センサ対象として共に用いてよい。磁気センサを用いる場合は、磁石等をセンサ対象として共に用いてよい。上記センサは、規制部材２２と、格納スペースＳ、入庫エリアＥ、又は位置補正エリアＨ側との一方に設けられ、センサ対象は、規制部材２２と、格納スペースＳ、入庫エリアＥ、又は位置補正エリアＨ側との他方に設けられる。
　たとえば、光センサを用いる場合の一例として、規制部材２２の表面に帯状に反射部材を貼っておき、規制部材２２がエリア内の所定の位置にある場合にのみ発光部の出射する光が反射部材で反射されて光センサに入射し、規制部材２２がそれ以外の位置にある場合には、反射部材で反射された光は光センサに入射しないような位置関係になるよう、光センサを格納スペースＳに設置しておく。光センサが光を検出しなければパレット搬送機構は動作し、光センサが光を検出したらパレット搬送機構の動作を停止させるように構成することにより、規制部材２２は、格納スペースＳへの移動に際して、格納スペースＳの壁等に当接しなくても、給電コイル６上方の所定の位置で停止する（位置決めされる）ことが可能となる。

　ボールねじ機構３は、適切に狭いピッチのねじを使用することが好ましい。この構成によれば、パレット２が前後および左右の水平方向及び垂直方向に移動するときに、ボールねじ機構３の軸方向（本実施形態ではパレット２の短辺に沿った方向）に力が加えられても、雄ねじ部３２の回転を防止できる。よって、車両支持部材２１と規制部材２２との相対位置が、位置補正エリアＨ等における位置調整以外のタイミングで想定外に変化することを防止できる。

　車両支持部材２１の上には図示するように移動車両Ｍが搭載される。機械式駐車場Ｐが給電対象とする移動車両Ｍは、エンジンとモータとによって駆動されるハイブリッド自動車、またはモータで駆動される電気自動車である。つまり、受電コイルＪが給電コイル６から非接触で受電した電力を蓄電池に充電すると共に、この蓄電池に充電した電力を走行用モータの動力源として利用する車両が給電対象である。一方、受電コイルＪ、受電回路及び蓄電池等を備えずにエンジンのみによって駆動される通常自動車Ｒは給電対象外である。

　上記受電コイルＪは、所定のコイル径を有するヘリカルコイルであり、コイル軸が垂直方向となるように移動車両Ｍの底部に設けられている。受電コイルＪは、両端が受電回路（図示略）の入力端に接続されており、後述する給電コイル６と電磁気的に結合することによって交流電力を非接触で受電する。また、上記受電回路は、受電コイルＪと受電側共振回路を構成する共振用コンデンサを備える。上記受電回路は、受電コイルＪから供給された交流電力を直流電力に変換して蓄電池に供給する一種の整流回路である。なお、受電回路の共振用コンデンサの静電容量は、後述する給電側共振回路の共振周波数と受電側共振回路の共振周波数とが同一周波数になるように設定されている。

　ボールねじ機構３は、図２Ｂ，２Ｃに示すように、雌ねじ溝が形成された雌ねじ部３１と、この雌ねじ部３１に螺合する雄ねじ溝が周面に形成された棒状の雄ねじ部３２とを備える。雌ねじ部３１は、車両支持部材２１における一対の短辺の側部に、この短辺に沿って固定されている。一方、雄ねじ部３２は、規制部材２２における一対の短辺の側部に、この短辺に沿って軸受等（図示せず）を介して回転可能に設けられている。

　このボールねじ機構３では、車両支持部材２１及び規制部材２２が位置補正エリアＨに移動した際、図示しないギア等を介して雄ねじ部３２がモータ４に連結され、モータ４によって駆動されて雄ねじ部３２が回転する。一方、車両支持部材２１に固定された雌ねじ部３１は回転できないため、雄ねじ部３２の回転に伴って、雌ねじ部３１が固定された車両支持部材２１は規制部材２２に対して幅方向（水平方向）に移動する。つまり、ボールねじ機構３は、車両支持部材２１と規制部材２２との幅方向の相対的な位置関係を調整する。また、車両支持部材２１及び規制部材２２が位置補正エリアＨ以外に位置しているときは、雄ねじ部３２とモータ４の連結は解除されるため、パレット２はモータ４に拘束されずに移動可能である。具体的な構造については、例えば、雄ねじ部３２の端面と、それと向かい合う、モータ４から図示しないギア等を介して駆動される軸部の端面とを、いずれも摩擦係数の大きな材料を用いて平面状に形成する。この場合、車両支持部材２１及び規制部材２２が位置補正エリアＨに移動した際に、雄ねじ部３２の端面を上記軸部の端面に押しつけることにより、雄ねじ部３２をモータ４に連結することが可能である。これにより、モータ４の回転に伴って雄ねじ部３２が回転できる。

　モータ４は、図３Ａに示すように、位置補正エリアＨに設けられている。モータ４は、図示しないギア等を介して雄ねじ部３２に連結され、制御装置７から入力されるモータ駆動信号に基づいて回転することにより、雄ねじ部３２を回転させる。
　なお、ボールねじ機構３の減速比が大きく且つモータ４のトルクが大きい場合には、ギア等を介さずにモータ４の回転軸を雄ねじ部３２と直接連結してもよい。

　受電コイル検出部５は、図３Ａ，３Ｂに示すように、位置補正エリアＨ（例えば床面ｈ１）に設けられ、パレット２上に載置された移動車両Ｍの受電コイルＪの位置を検出する。例えば、受電コイル検出部５は、予め所定の位置にマーク等が設けられた受電コイルＪを撮像する撮像装置や、予め受電コイルＪに設けられたＬＥＤ（light emitting diode）等の発光部の光を検出する光センサである。受電コイル検出部５は、撮像された画像や光の検出結果等の検出データ（検出結果）を制御装置７に出力する。制御装置７は、受電コイル検出部５から入力される検出データに基づいて、パレット２上における移動車両Ｍの受電コイルＪの位置（水平位置）を判断する。なお、上記マーク等は、受電コイルＪとは異なる位置（例えば移動車両Ｍにおける受電コイルＪの近傍）に設けられてもよい。この場合は、検出された上記マーク等の位置から受電コイルＪの位置が算出される。

　給電コイル６は、所定のコイル径を有するヘリカルコイルである。給電コイル６は、コイル軸を上下方向（垂直方向）とした姿勢、かつ、格納スペースＳ内に搬送された規制部材２２の開口２２ａに対向するように、格納スペースＳの床面ｓ１に設けられている。給電コイル６は、床面ｓ１上に露出した状態あるいはプラスチック等の非磁性材料によって覆われた状態で設置されている。給電コイル６は、受電コイルＪと略同一のコイル径を有し、両端が給電回路（図示略）の出力端に接続されている。給電コイル６は、上記給電回路から高周波電力が供給されることにより磁界を発生する。この磁界により、移動車両Ｍに対して非接触で給電を行うことができる。また、上記給電回路は、給電コイル６と給電側共振回路を構成する共振用コンデンサを備え、入力された直流電力を交流電力（高周波電力）に変換して給電コイル６に供給する一種のインバータである。

　制御装置７は、機械式駐車場Ｐを全体的に制御する。制御装置７は、給電回路（図示略）を含む各種制御対象及び操作装置８に電気的に接続されている。この制御装置７は、例えば内部の不揮発性記憶装置に記憶された制御プログラムと操作装置８から入力される操作指示情報とに基づいて各種制御対象を統括制御する。

　操作装置８は、機械式駐車場Ｐを管理・操作する管理者が操作指示を手動入力するための入力装置であり、例えば複数のハードウエアキーが備えられた操作盤あるいはタッチパネルである。管理者の操作によって操作装置８に手動入力された操作指示は、操作指示情報として操作装置８から制御装置７に伝送される。操作装置８には、例えば入庫エリアＥに位置する移動車両Ｍの格納を指示するための操作ボタン（入庫指示ボタン）が設けられている。制御装置７は、この操作ボタンが操作されると、入庫エリアＥにおいて移動車両Ｍが載置されたパレット２（規制部材２２）の移動を開始する。

　次に、上記のように構成された機械式駐車場Ｐの動作について図５Ａ～５Ｇをも参照して詳しく説明する。
　機械式駐車場Ｐにおいて、制御装置７は、パレット２を入庫エリアＥに移動させる前に、位置補正エリアＨに移動させる（図５Ａ参照）。
　次に、制御装置７は、モータ４と雄ねじ部３２とが互いに連結された後にモータ４に雄ねじ部３２を回転させることによって、車両支持部材２１と規制部材２２との幅方向の相対的な位置関係を初期状態（互いにずれていない状態、例えば車両支持部材２１及び規制部材２２の各幅方向中心位置が水平方向において一致する状態）に戻す（図５Ｂ参照）。なお、車両支持部材２１と規制部材２２と相対的な位置調整を行うための駆動手段がパレット２に設けられる場合は、位置補正エリアＨ以外の場所で、この工程を行ってもよい。
　その後、制御装置７は、入庫エリアＥにパレット２を移動させる（図５Ｃ参照）。

　機械式駐車場Ｐに移動車両Ｍを駐車させる場合、この移動車両Ｍは、例えば運転手による運転によって、入庫口が設けられた入庫エリアＥのパレット２上に載置される（図５Ｄ参照）。管理者が、機械式駐車場Ｐの操作装置８の入庫指示ボタンを操作して、入庫指示を制御装置７に出力する。この入庫に際して、管理者は、上記運転手から移動車両Ｍの蓄電池の充電要求を受けた場合には、入庫指示ボタンに加えて充電指示ボタンを操作して、充電指示を制御装置７に出力する。

　機械式駐車場Ｐの制御装置７は、入庫指示及び充電指示が操作装置８から入力されると、入庫エリアＥにおいて移動車両Ｍが載置されているパレット２を位置補正エリアＨに移動させる（図５Ｅ参照）。続いて、制御装置７は、位置補正エリアＨに設けられた受電コイル検出部５から入力される検出データに基づいてパレット２上における移動車両Ｍの受電コイルＪの位置を判断する。制御装置７は、受電コイル検出部５の検出結果すなわち受電コイルＪの位置情報に基づいて、モータ４に雄ねじ部３２を回転させる。これにより、移動車両Ｍが載置されている車両支持部材２１が規制部材２２に対して幅方向（水平方向）に移動し、格納スペースＳにおいて受電コイルＪが給電コイル６に対向するように移動車両Ｍの位置が調整される（図５Ｆ参照、支持部位置調整）。つまり、受電コイルＪと給電コイル６とのパレット２の幅方向における位置ずれを減少させる。なお、制御装置７による、規制部材２２に対する車両支持部材２１の位置調整は、移動車両Ｍが格納スペースＳに搬送された時に受電コイルＪと給電コイル６とが非接触給電に適した位置関係となるように行えばよい。例えば、受電コイルＪと給電コイル６との間の水平方向でのずれが、所定の閾値内に入るように制御装置７が制御する。この閾値は、非接触給電における給電効率等に基づいて決定される。
　また、受電コイルＪと給電コイル６とのパレット２の長さ方向の位置ずれについては、入庫エリアＥで移動車両Ｍがパレット２上に載置されるときに、非接触給電に支障の生じない位置ずれの範囲内で運転手が移動車両Ｍを停車すればよい。制御装置７は、移動車両Ｍの位置調整が完了すると、移動車両Ｍが載置されたパレット２を格納スペースＳに移動させる（図５Ｇ参照）。

　図５Ａ～５Ｇに示す例では、入庫エリアＥでパレット２に載置された移動車両Ｍは、車両支持部材２１及び規制部材２２に対して図中で左にずれている（図５Ｄ参照）。しかし、以上述べた手順により、位置補正エリアＨにおける位置調整後には、移動車両Ｍは規制部材２２に対して図中で真上に位置している（図５Ｆ参照）。その後、移動車両Ｍを載置したパレット２が格納スペースＳに移動し、規制部材２２が給電コイル６の真上で停止したとき、移動車両Ｍも給電コイル６の真上に位置している。そのため、受電コイルＪが給電コイル６の真上、すなわちもっとも効率よく非接触給電可能な位置にある（図５Ｇ参照）。
　なお、以上の説明および図では、給電コイル６は格納スペースＳの中央（水平方向での中央）に、受電コイルＪは移動車両Ｍの中央（水平方向での中央）に位置している構成を説明したが、給電コイル６と受電コイルＪとが互いに対向するように配置可能であれば、これらを上記中央以外の位置に設けてもよい。また、本実施形態では、規制部材２２は給電コイル６の真上で停止しているが、給電コイル６と受電コイルＪとが互いに対向するように配置可能であれば、規制部材２２は給電コイル６の真上以外の位置で停止してもよい。

　機械式駐車場Ｐの制御装置７は、移動車両Ｍの格納スペースＳへの移動が完了すると、給電回路に制御指令を出力して交流電力の給電コイル６への給電を開始する。一方、移動車両Ｍは、蓄電池の充電状態を監視しながら受電回路を制御し、蓄電池を適切に充電する。移動車両Ｍは、このような充電の結果、蓄電池の充電が完了すると、この旨を示す充電完了信号を、図示しない無線通信部等によって出力する。一方、機械式駐車場Ｐの制御装置７は、図示しない無線受信部等を介して上記充電完了信号を受信すると、給電回路に制御指令を出力して給電コイル６への給電を終了する。

　本実施形態によれば、移動車両Ｍへ非接触給電するので、給電に際して移動車両Ｍへの給電線の着脱を必要としない。また、本実施形態によれば、パレット２に給電線を設けることに起因するパレット２への配線の増加を防止することができる。また、本実施形態によれば、車両支持部材２１と規制部材２２との幅方向の相対的な位置関係を調整可能とし、移動車両Ｍの受電コイルＪと格納スペースＳの給電コイル６とが対向するように給電コイル６上方における車両支持部材２１の位置を調整する。このため、車両支持部材２１上における移動車両Ｍの停車位置が入庫時にばらついたとしても上記調整により効率的な非接触給電を実施できる。また、本実施形態によれば、パレット２を入庫エリアＥに移動させる前に、毎回、車両支持部材２１と規制部材２２との幅方向の相対的な位置関係を初期状態に戻すことによって、車両支持部材２１と規制部材２２との相対的な位置関係が大幅にずれてしまうことを防止できる。

　なお、上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は上記実施形態に限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。例えば以下のような変形例も本発明に含まれる。

（１）本実施形態では、調整手段としてボールねじ機構３及びモータ４を用いたが本発明はこれに限定されない。例えば、ボールねじ機構３の代わりに、通常のねじを使用してもよい。また、ボールねじ機構３及びモータ４の代わりに油圧シリンダやジャッキ等を調整手段として用いて、車両支持部材２１と規制部材２２との相対的な位置関係を調整してもよい。油圧シリンダ等を車両支持部材２１又は規制部材２２に設けて、両者の相対位置を調整できる場合は、駆動手段としてのモータ４等を位置補正エリアＨに設けずともよい。また、駆動手段として、電動モータであるモータ４の代わりに油圧モータやエアモータ等を用いてもよい。

（２）本実施形態では、車両支持部材２１を規制部材２２に対して幅方向に移動させるために、車両支持部材２１における一対の短辺の側部に雌ねじ部３１を固定し、規制部材２２における一対の短辺の側部に雄ねじ部３２を取り付けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両支持部材２１を規制部材２２に対して長さ方向に移動させる場合には、車両支持部材２１における一対の長辺の側部に雌ねじ部３１を固定し、規制部材２２における一対の長辺の側部に雄ねじ部３２を回転可能に取り付けてもよい。

　また、車両支持部材２１および規制部材２２の短辺もしくは長辺に沿っていれば、雌ねじ部３１および雄ねじ部３２は側部ではなくさらに中央寄りに設けられてもよい。なお、車両支持部材２１と規制部材２２とをガイドレール等を用いて連結することで、両者が互いに平行移動できる場合には、ボールねじ機構３（調整手段）は、１つの辺のみに設けてもよい。この場合にも、ボールねじ機構３は、車両支持部材２１及び規制部材２２の磁束透過部を避ける位置に設けられる。

　また、車両支持部材２１を規制部材２２に対して長さ方向及び幅方向に移動させる場合には、車両支持部材２１と規制部材２２との間に中間部材を設け、車両支持部材２１における長辺の側部に長さ方向移動用の雌ねじ部を固定し、中間部材における長辺の側部に長さ方向移動用の雄ねじ部を固定する。また、中間部材における短辺の側部に幅方向移動用の雌ねじ部を固定し、規制部材２２における短辺の側部に幅方向移動用の雄ねじ部を固定する。これにより、車両支持部材２１と規制部材２２との水平方向の相対的な位置関係を長辺方向・短辺方向いずれにも調整できる。この場合、長さ方向移動用と幅方向移動用との２台（２組）のモータ４が設けられる。車両支持部材２１と中間部材の間に幅方向移動用のボールねじ機構があってもよいし、中間部材と規制部材２２の間に長さ方向移動用のボールねじ機構があってもよい。長辺方向・短辺方向いずれの位置ずれも是正することが可能となるので、運転手が入庫エリアＥで移動車両Ｍをパレット２上に載置するときに位置ずれを気にせず停車可能となる。

　また、雌ねじ部３１及び雄ねじ部３２は、取り付けられる場所が逆であってもよい。つまり、雌ねじ部３１が規制部材２２に設けられ、雄ねじ部３２が車両支持部材２１に設けられてもよい。

　本実施形態では、位置補正エリアＨにおいてモータ４が雄ねじ部３２と同軸上に配置されている。しかし、規制部材２２等に設けられた平面歯車や傘歯車を用いることで、モータ４と雄ねじ部３２が同軸上にない、もしくは軸の方向が異なるように配置することができる。

（３）本実施形態では、受電コイル検出部５として、撮像装置や光センサを用いているが、本発明はこれに限定されない。例えば、位置補正エリアＨの床面ｈ１に第２給電コイルを設置し、この第２給電コイルが移動車両Ｍの受電コイルＪに給電すると共に移動車両Ｍが受電量を計算する。一方、給電回路は第２給電コイルに供給されている給電量を計算する。制御装置７は、移動車両Ｍから無線通信等によって受信した受電量データと、給電回路から取得した給電量データとを用いて非接触給電における給電効率を算出し、この給電効率に基づいて調整手段を制御してもよい。制御装置７の制御方法としては、例えば、上記給電効率が予め定められた閾値を超えた時に位置調整が完了したと判断する。
　また、機械式駐車場Ｐに位置補正エリアＨを設けず、各格納スペースＳにて規制部材２２に対する車両支持部材２１の位置調整を行ってもよい。すなわち、移動車両Ｍの蓄電池への給電を開始する前に、給電コイル６と受電コイルＪを用いて、上記位置調整を実施することも可能である。給電コイル６が移動車両Ｍの受電コイルＪに給電し、移動車両Ｍが受電量を計算すると共に、給電回路が給電コイル６に供給されている給電量を計算する。制御装置７は、移動車両Ｍからの受電量データと給電回路からの給電量データとを用いて非接触給電における給電効率を算出し、この給電効率に基づいて調整手段を制御してもよい。なお、上記給電効率は、受電量を給電量で除して得ることができる。ただし、各格納スペースＳに対して駆動手段であるモータ４等を設ける、又は、パレット２にボールねじ機構３を駆動するための駆動手段を設ける必要がある。

（４）本実施形態において、車両支持部材２１は、板状部材であるが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両支持部材２１は、移動車両Ｍの載置が可能であれば、タイヤもしくは車輪が載るレールを組んで構成されてもよい。また、規制部材２２についても、給電コイル６上方の所定位置で停止することが可能であれば板状部材に限定されない。

（５）上記実施形態では、車両格納棚１の全ての格納スペースＳに給電コイル６を設け、全ての格納スペースＳで給電できるようにしたが、本発明はこれに限定されない。格納スペースＳの一部に給電コイル６を設け、運転手が充電要求をした移動車両Ｍについては、入庫エリアＥから給電コイル６を備えた格納スペースＳに選択的に移動させて充電させればよい。また、位置補正エリアＨは複数あってもよい。一つのスペース（エリア）が、位置補正エリアＨと、給電コイル６を備えた格納スペースＳの両方の機能を有してもよい。

（６）上記実施形態では、給電効率を高めるために金属製のパレット２に開口２１ａ、２２ａを設けたが、本発明はこれに限定されない。例えばパレットを剛性及び透磁率の高い樹脂材料等で形成することにより、開口を設けることなく給電効率を高めることが可能である。
（７）上記実施形態では、非接触給電する方法として磁界共鳴方式を採用したが、電磁誘導方式を採用してもよい。
（８）給電コイル６や受電コイルＪはヘリカルコイルに限定されない。給電コイル６と受電コイルＪの間で非接触給電が可能であればソレノイド状など他の形式や形状のコイルでもよい。また、両コイルの形式、形状、大きさが異なってもよい。
　なお、上記実施形態において、給電コイル６および受電コイルＪとして、前後と左右で特性が異なるものを使用し、パレット２の長辺方向（移動車両Ｍの前後方向）に給電コイル６と受電コイルＪの相対位置が変化しても非接触給電の効率が低下しにくいように配置することも可能である。これにより、入庫時の運転手による前後方向の位置ずれの是正時に、許容範囲が広くなり運転手の負担が軽減される。
（９）複数の格納スペースＳがそれぞれ異なった形式、形状、大きさの給電コイル６を有し、複数の移動車両Ｍがそれぞれ異なった形式、形状、大きさの受電コイルＪを有してよい。この場合、特定の給電コイル６と特定の受電コイルＪの間でのみ非接触給電が可能であってもよい。たとえば、給電コイル６ａと受電コイルＪａ、給電コイル６ｂと受電コイルＪｂ、給電コイル６ｃと受電コイルＪｃの組み合わせでは非接触給電が可能だが、それ以外の組み合わせでは非接触給電が不可能としてもよい。

Ｐ　機械式駐車場（移動式駐車設備）
１　車両格納棚
２　パレット
３　ボールねじ機構（ねじ機構、調整手段）
４　モータ（駆動手段、調整手段）
５　受電コイル検出部
６　給電コイル
７　制御装置（制御手段）
８　操作装置
２１　車両支持部材（車両支持部）
２２　規制部材（移動部）
２１ａ　開口（磁束透過部）
２２ａ　開口（磁束透過部）
Ｅ　入庫エリア
Ｈ　位置補正エリア
Ｓ　格納スペース
Ｍ　移動車両
Ｊ　受電コイル
ｈ１　床面
ｓ１　床面

Claims (10)

1. 　移動車両を格納スペースに搬送して格納する移動式駐車設備であって、
   　前記格納スペースの床面に設けられ、前記移動車両の底面に設けられた受電コイルに非接触給電を行うための給電コイルと、
   　前記移動車両を載置可能な車両支持部と、
   　前記車両支持部を支持し、前記車両支持部と共に前記格納スペースの前記給電コイルと対向する位置に移動可能であり、且つ前記格納スペースにおける前記給電コイル上方の位置で停止可能な移動部と、
   　前記移動部に対する前記車両支持部の水平方向での位置を調整可能な調整手段と、
   　前記調整手段を制御して、前記受電コイルと前記給電コイルとが非接触給電に適した位置関係となるように前記移動部に対する前記車両支持部の位置を調整する支持部位置調整を行う制御手段と、
   　を具備する移動式駐車設備。
2. 　前記移動部が前記車両支持部と共に移動可能な位置補正エリアを更に備え、
   　前記調整手段は、前記位置補正エリアに設けられ、
   　前記制御手段は、前記車両支持部及び前記移動部が前記格納スペースへ移動する前において、前記移動車両を載置した前記車両支持部及び前記移動部が前記位置補正エリアに位置している際に、前記支持部位置調整を行う請求項１に記載の移動式駐車設備。
3. 　前記位置補正エリアには、前記受電コイルの位置を検出する受電コイル検出部が設けられ、
   　前記制御手段は、前記受電コイル検出部の検出結果に基づいて、前記支持部位置調整を行う請求項２に記載の移動式駐車設備。
4. 　前記制御手段は、前記移動車両を載置する前の前記車両支持部及び前記移動部が前記位置補正エリアに位置している際に、前記調整手段を制御して前記移動部に対する前記車両支持部の水平方向での位置を初期状態に戻す請求項２に記載の移動式駐車設備。
5. 　前記位置補正エリアの床面には、前記受電コイルに非接触給電を行うための第２給電コイルが設けられ、
   　前記制御手段は、前記移動車両を載置した前記車両支持部及び前記移動部が前記位置補正エリアに位置している際に、非接触給電中における前記受電コイルと前記第２給電コイルとの間の給電効率に基づいて、前記支持部位置調整を行う請求項２に記載の移動式駐車設備。
6. 　前記制御手段は、前記車両支持部及び前記移動部に前記移動車両が載置される前に、前記調整手段を制御して前記移動部に対する前記車両支持部の水平方向での位置を初期状態に戻す請求項１に記載の移動式駐車設備。
7. 　前記制御手段は、前記移動車両を載置した前記車両支持部及び前記移動部が前記格納スペースに位置している際に、非接触給電中における前記受電コイルと前記給電コイルとの間の給電効率に基づいて、前記支持部位置調整を行う請求項１に記載の移動式駐車設備。
8. 　前記調整手段は、雌ねじ部及び前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部を有するねじ機構と、前記ねじ機構を駆動する駆動手段と、を備え、
   　前記車両支持部及び前記移動部の一方に前記雌ねじ部が設けられ、前記車両支持部及び前記移動部の他方に前記雄ねじ部が回転可能に設けられる請求項１に記載の移動式駐車設備。
9. 　前記車両支持部及び前記移動部は、非接触給電中における前記受電コイルと前記給電コイルとの間の磁束を透過可能な磁束透過部を各々備える請求項１に記載の移動式駐車設備。
10. 　前記車両支持部における前記磁束透過部の水平方向での大きさが、前記受電コイルよりも大きく設定されている請求項９に記載の移動式駐車設備。

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