WO2014010288A1

WO2014010288A1 - プローブ及び内視鏡

Info

Publication number: WO2014010288A1
Application number: PCT/JP2013/061381
Authority: WO
Inventors: 雅彦関口; 小野田　文幸
Original assignee: オリンパスメディカルシステムズ株式会社
Priority date: 2012-07-13
Filing date: 2013-04-17
Publication date: 2014-01-16
Also published as: US20140100463A1; JPWO2014010288A1; US9326662B2; JP5444522B1

Abstract

　プローブ１は、内視鏡挿入部に設けられたチャンネルに挿通可能なプローブである。プローブ１は、所定の長さと所定の高さを有するコイルユニット３を複数収容するための複数の収容部１１と、複数の軸部１２とを具備する。各収容部１１は、プローブ１の長手方向に所定の長さと略等しい長さを有する底部１１ａと、長手方向における底部１１ａの両端において底部１１ａから所定の高さと略等しい高さで立設された２つの壁部１１ｂと、を有し、かつ底部１１ａと壁部１１ｂとが一体として形成されている。複数の軸部１２は、壁部１１ｂから長手方向に延出し、複数の収容部１１同士を接続する。

Description

プローブ及び内視鏡

　本発明は、プローブ及び内視鏡に関し、特に、複数の電子部品を搭載するプローブ及び内視鏡に関する。

　従来より、被検体内に挿入された内視鏡の挿入形状をモニタに表示するための内視鏡挿入形状観測装置が知られている。　
　例えば、日本特開平０７－１１１９６９号公報には、内視鏡挿入部内に複数のコイルを設け、その複数のコイルの発生する磁界を、内視鏡外部に設けた磁界検出手段により検出する内視鏡挿入状態検出装置が開示されている。その内視鏡挿入状態検出装置は、検出された磁界から各コイルの３次元空間内の位置を算出し、複数の磁気コイルの位置と、コイル間の位置推定によって、内視鏡挿入部の形状を決定して、その形状をモニタ上に表示する。

　また、複数のコイルを内視鏡挿入部に内蔵するのではなく、挿入部とは別体で、内視鏡の鉗子挿入口から挿入し、内視鏡挿入部内の処置具挿通チャンネルに挿通可能な細長い形状を有する内視鏡挿入形状観測用プローブも知られている。　
　その内視鏡挿入形状観測用プローブは、細い銅線が鉄芯に巻かれた、硬質なコイルと軟性なチューブとを交互に連結するようにして、１本の細長いプローブとして構成されている。隣接するコイルとチューブとは、コイル端部の硬質部の端面とチューブの端面とを接着剤により接着することにより、連結される。

　しかし、内視鏡挿入部内の処置具の挿通チャンネルに挿通される、あるいは前記挿入部内に内蔵される内視鏡挿入形状観測用プローブは、処置具挿通チャンネルに挿通する際や内視鏡挿入部内にある状態で撓み、かつ挿入部の先端側の湾曲部においては大きく曲げられる。そのため、プローブは、長年に渡って使用されると、コイル端部の硬質部の端面とチューブの端面の接着部分において、コイル端部の硬質部の端面とチューブの端面が部分的に離間し、その接着部分において、電子部品であるコイルの配線が引っ張られて切れてしまう場合がある。

　本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、電子部品から延出する配線の断線を防止することができるプローブ及び内視鏡を提供することを目的とする。

　本発明の一態様のプローブは、内視鏡挿入部に設けられたチャンネルに挿通可能なあるいは前記内視鏡挿入部に内蔵されるプローブであって、所定の長さと所定の高さを有する電子部品を収容するために、前記プローブの長手方向に前記所定の長さと略等しい長さを有する底部と、前記長手方向における前記底部の両端において前記底部から前記所定の高さと略等しい高さで立設された２つの壁部と、を有し、かつ前記底部と前記壁部とが一体として形成されている、複数の収容部と、前記壁部から前記長手方向に延出し、前記複数の収容部同士を接続する複数の軸部と、を具備する。

　本発明の一態様の内視鏡は、本発明のプローブが前記内視鏡挿入部内に内蔵されている。

本発明の第１の実施の形態に係わるプローブの全体の構成を示す模式的な構成図である。本発明の第１の実施の形態に係わるプローブ１の先端収容部材２ａの平面図である。図２のＩＩＩ－ＩＩＩ線に沿った先端収容部材２ａの断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わる、先端収容部材２ａ以外の収容部材２の平面図である。図４のＶ－Ｖ線に沿った収容部材２の断面図である。図４の収容部材２の斜視図である。本発明の第１の実施の形態に係わる収容部１１の長軸方向に沿った断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わるコイルユニット３の斜視図である。本発明の第１の実施の形態に係わる収容部１１の斜視図である。図７のＸ－Ｘ線に沿った収容部１１の断面図である。図１のＸＩ－ＸＩ線に沿った、プローブ１の断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わる、軸部１２の軸方向に沿った、連結部１３の断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わる、軸部１２の軸方向に沿った、連結部１４の断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わるプローブ１の先端の構成を示す断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わる、プローブ１内で最も基端側にある収容部材２と、基端側のワイヤ部材との接続を説明するための断面図である。本発明の第１の実施の形態に係わる、プローブ１を内視鏡１０１の処置具挿通チャンネル１０７に挿入したときに、プローブ１の先端部が内視鏡挿入部１０３の湾曲部１０４の基端部に達したときの状態を説明するための模式的な図である。本発明の第１の実施の形態に係わる、プローブ１を内視鏡１０１の処置具挿通チャンネル１０７に挿入したときに、プローブ１の先端部が内視鏡挿入部１０３の湾曲部１０４の先端部まで達したときの状態を説明するための模式的な図である。本発明の第２の実施の形態に係わるプローブの全体の構成を示す模式的な構成図である。本発明の第２の実施の形態に係わる、プローブ１Ａの先端側部分Ｒ１の先端部分の平面図である。図１９のＸＸ－ＸＸ線に沿った収容部材１１Ａの断面図である。

　以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。　
　以下、本発明の実施の形態に関わるプローブについて説明するが、以下の説明において、各実施の形態に基づく図面には、模式的なものもあるため、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なるものを含み、また、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。

（第１の実施の形態）
　図１は、本実施の形態に係わるプローブの全体の構成を示す模式的な構成図である。

　プローブ１は、医療用プローブとしての内視鏡挿入形状観測用プローブである。プローブ１は、内視鏡挿入部に設けられたチャンネルに挿通可能なあるいは前記内視鏡挿入部に内蔵されるプローブである。プローブ１は、電子部品を収容可能な複数の電子部品収容部材（以下、単に収容部材という）２が連結された部分を先端側に有し、外周部がシース部材により覆われて構成されている細長く柔らかい器具である。なお、図１では、シース部材は、図示していない。

　プローブ１の先端側部分Ｒ１は、後述するように、複数の電子部品を収容するために、柔らかで細長い収容部材２が複数連結して構成されている。プローブ１の基端側部分Ｒ２も曲がるが、後述するように、ワイヤ部材を含んでおり、先端側部分Ｒ１よりも硬い。

　先端側部分Ｒ１の複数の収容部材２の中で、プローブ１の最も先端の収容部材（以下、先端収容部材という）２ａは、他の収容部材２よりも軸方向における長さが長い。先端収容部材２ａも含めて各収容部材２には、電子部品である１又は２以上のコイルユニット３が搭載される。各コイルユニット３からは、２本の配線が延出し、全コイルユニット３の全配線は、プローブ１の基端部のコネクタ４に接続されている。

　プローブ１のコネクタ４は、内視鏡挿入形状観測装置（図示せず）に接続される。内視鏡挿入形状観測装置（図示せず）は、検出された磁界から各コイルユニット３の３次元空間内の位置を算出し、複数の磁気コイルの位置と、コイル間の位置推定によって、内視鏡挿入部の形状を決定して、その形状をモニタ上に表示する。

　図２は、プローブ１の先端収容部材２ａの平面図である。図３は、図２のＩＩＩ－ＩＩＩ線に沿った先端収容部材２ａの断面図である。　
　電子部品収容部材である先端収容部材２ａは、細長い中実なシリコンゴム製であり、４つのコイルユニット３が収容可能すなわち搭載可能となっている。先端収容部材２ａは、例えば射出成形などの成形技術を用いて一体成形により形成されている。先端収容部材２ａは、複数のコイルユニット３を収容するための複数のコイル収容部（以下、収容部という）１１を有する。図２と図３に示すように、先端収容部材２ａは、４つの収容部１１を有し、各収容部１１は、先端収容部材２ａの一部に形成された凹部を有する。

　プローブ１は、先端収容部材２ａの先端部、隣り合う収容部１１間及び基端部に、軸部１２を有している。軸部１２は、円柱状の形状を有する。先端収容部材２ａの先端側の軸部１２は、角を丸くした先端形状を有する。先端収容部材２ａの基端側の軸部１２には、連結部１３が設けられている。すなわち、先端収容部材２ａは、先端側の軸部１２と基端側の軸部１２間に、複数の収容部１１を有し、基端側に、他の収容部材２と接続するための連結部１３を有する。

　プローブ１が内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通されて使用されるとき、プローブ１の先端部は内視鏡挿入部の先端側の湾曲部に位置する。そのため、内視鏡挿入部の湾曲部の先端側の湾曲形状を正確に決定できるように、先端収容部材２ａの先端側のコイルユニット３間の間隔は、先端収容部材２ａの基端側のコイルユニット３間の間隔よりも短い。図２と図３に示すように、先端収容部材２ａにおいて、先端側の３つのコイルユニット３を収容する収容部１１の間隔は、基端側の２つの収容部１１の間隔よりも短い。

　図４は、先端収容部材２ａ以外の収容部材２の平面図である。図５は、図４のＶ－Ｖ線に沿った収容部材２の断面図である。図６は、図４の収容部材２の斜視図である。　
　電子部品収容部材である収容部材２は、先端収容部材２ａと同様に、細長い中実なシリコンゴム製である。収容部材２も、例えば射出成形などの成形技術を用いて一体成形により形成されている。上述したように、収容部材２は、他の収容部材２と接続するために、収容部材２の先端側に、連結部１４を有し、収容部材２の基端側には、連結部１３が設けられている。収容部材２の連結部１３は、先端収容部材２ａの連結部１３と同じ形状を有し、収容部材２の軸部１２は、先端収容部材２ａの軸部１２と同じ形状を有する。

　収容部材２には、１つのコイルユニット３を収容するための収容部１１が設けられている。収容部材２の収容部１１は、先端収容部材２ａの各収容部１１と同じ形状を有する。すなわち、先端収容部材２ａと先端収容部材２以外の収容部材２の違いは、収容部１１の数と、軸部１２の数と長さと、連結部１４の有無である　プローブ１において、先端収容部材２ａの基端のコイルユニット３よりも基端側に設けられる複数のコイルユニット３間の間隔は等しい。　
　なお、ここでは、先端収容部材２ａを含む収容部材２は、シリコンゴム製であるが、他の材質の部材でもよい。　
　以上のように、プローブ１は、１又は２以上の収容部１１と２以上の軸部１２とを一体として形成された収容部材２（先端収容部材２ａを含む）を複数個連結して構成されている。そして、各収容部材２（先端収容部材２ａを含む）は、収容部材同士を連結する連結部１３，１４を有する。

　次に、先端収容部材２ａ及び収容部材２に設けられる収容部１１の構成について説明する。　
　図７は、収容部１１の長軸方向に沿った断面図である。　
　図７に示すように、電子部品収容部である収容部１１は、底部１１ａと、底部１１ａの長手方向における両端において底部１１ａから上方向で立設された２つの壁部１１ｂと、を有する。具体的には、収容部１１は、所定の長さと所定の高さを有する電子部品であるコイルユニット３を収容するために、プローブ１の長手方向に所定の長さと略等しい長さを有する底部１１ａと、プローブ１の長手方向における底部１１ａの両端において底部１１ａからコイルユニット３の所定の高さと略等しい高さで立設された２つの壁部１１ｂと、を有する。さらに、収容部１１は、底部１１ａと壁部１１ｂとが一体として形成されている。

　底部１１ａの底面１１ａ１と、２つの壁部１１ｂの対向する２つの壁面１１ｂ１によって、コイルユニット３を収容するための収容空間となる凹部１１ｃが形成される。壁部１１ｂと軸部１２との間には、拡径部であるテーパ部１１ｄが設けられている。すなわち、壁部１１ｂは、プローブ１の長手方向にテーパ部１１ｄを有する。テーパ部１１ｄは、壁面１１ｂ１から軸部１２に向かって徐々に外形寸法が小さくなるような形状を有する。図７に示すように、テーパ部１１ｄは、両方の壁部１１ｂに設けられており、壁面１１ｂ１側の断面形状が、軸部１２側の断面形状よりも大きい形状を有している。　
　そして、軸部１２は、壁部１１ｂから、プローブ１の長手方向に延出し、複数の収容部１１同士を接続する。

　底部１１ａの底面１１ａ１は、プローブ１の軸方向に沿って樋状の曲面形状を有する。　先端収容部材２ａ及び収容部材２の各部のサイズは、例えば次のようである。軸部１２の直径ｄ１は、例えば０．５ｍｍから２ｍｍである。テーパ部１１ｄの最大径ｄ２は、例えば１ｍｍから２ｍｍである。収容部１１の凹部１１ｃの軸方向の長さｄ３は、例えば５ｍｍから１５ｍｍである。収容部１１の凹部１１ｃの底部１１ａの薄肉部の厚さｄ４は、例えば０．２ｍｍから０．５ｍｍである。

　図８は、コイルユニット３の斜視図である。図８に示すように、電子部品としてのコイルユニット３は、全体に円柱形状を有しており、図示しない鉄芯の周囲に細い銅線が巻回された磁気コイル（以下、単にコイルという）２１と、コイル２１の両端部に設けられた絶縁部２２と、先端側の絶縁部２２の外周面に設けられたコイル２１の両端が接続された２つのランド部２３と、半田２４により２つのランド部２３に接続された２本の配線２５とを有している。２つのランド部２３は、円柱形状の絶縁部２２の周面上で互いに反対側の表面上に形成されている。コイルユニット３が収容部材２に収容されたときに、２本の配線２５は、コイルユニット３からプローブ１の基端方向に延出する。

　従来のコイルユニットには、コイルの両端が接続された端子部がコイルユニットから突出しているものがあるが、その場合、配線を端子部に半田付けをする時に、端子部を補強するための接着剤の塗布などの作業を行う必要があった。しかし、上述したように、ランド部２３がコイルの巻回された筒状部である絶縁部２２に形成されているので、半田作業のためのそのような補強処置が必要ない。さらに、ランド部２３が絶縁部２２に形成されているので、コイルユニット３の長さ方向の短縮化が図れる。

　図９は、収容部１１の斜視図である。図１０は、図７のＸ－Ｘ線に沿った収容部１１の断面図である。コイルユニット３は、収容部１１の凹部１１ｃに嵌合するように収容される。　
　また、図１０に示すように、先端収容部材２ａの軸方向に直交する断面における底部１１ａの底面１１ａ１の形状は、円柱状のコイルユニット３のコイル２１の外周表面の形状と一致する。よって、電子部品であるコイルユニット３が凹部１１ｃに収容されて載置されたとき、コイル２１の外周表面は、底面１１ａ１に密着する。すなわち、電子部品であるコイルユニット３が載置されたときにおけるコイルユニット３と接触する底部１１ａの接触面は、底部１１ａに接触するコイルユニット３の外周面に沿った曲面を有する。

　さらに、コイルユニット３を凹部１１ｃに収容して、先端収容部材２ａの軸方向から壁部１１ｂの壁面１１ｂ１をみたときに、壁面１１ｂ１の上側の外径形状（すなわち縁形状）は、コイルユニット３のコイル２１の外周表面の形状と一致する。すなわち、壁部１１ｂは、電子部品であるコイルユニット３が載置されたときにおける、プローブ１の長手方向に直交するコイルユニット３の断面形状に沿った縁形状を一部に有する。

　よって、図１０に示すように、コイルユニット３が載置されたときにおける、プローブ１の長手方向に直交するコイルユニット３の断面形状が円であるとき、長手方向に直交する底面１１ａ１の曲面の断面形状は、その円の一部の円弧と一致し、壁部１１ｂの縁形状も、その円の他の一部の円弧と一致する。

　なお、図１０において、２点鎖線で示すように、収容部１１の硬さを増加させるために、収容部１１の周囲を覆うように、熱収縮チューブ２６を設けるようにしてもよい。　
　さらになお、図１０において、点線で示すように、底部１１ａの軸方向に直交する方向の幅ｄｄは、コイルユニット３の直径よりも短くてもよい。

　図１１は、図１のＸＩ－ＸＩ線に沿った、プローブ１の断面図である。図１１に示すように、コイルユニット３は、その一部が収容部１１の底部１１ａの底面１１ａ１に密着するように収容部１１に収容される。

　コイルユニット３と複数の配線２５も含めて、収容部１１の外周部は、チューブ３１によって被覆されている。チューブ３１は、例えばPTFE（ポリテトラフルオロエチレン）等からなり、先端収容部材２ａから基端側の収容部材２までの複数の収容部材２を覆うように設けられたシース部材である。図１１に示す収容部１１よりもプローブ１の先端側に設けられた他の収容部１１に収容された他のコイルユニット３からの複数の配線２５が、コイルユニット３の外周側で、チューブ３１の内部を挿通している。

　なお、収容部１１におけるチューブ３１の内部には、複数の内蔵物として、コイルユニット３と、収容部材２と、複数の配線２５が存在する。チューブ３１内に、コイルユニット３を搭載して連結された複数の収容部材２を挿通させるときに、複数の収容部材２を挿通させ易くするために、凹部１１ｃにおけるチューブ３１内の内蔵物の充填率は、５５％から８０％が好ましいことが、出願人の実験により判明した。

　具体的には、例えば、プローブ１の先端側部分Ｒ１に１２個のコイルユニット３が搭載される場合、先端側から１２個目のコイルユニット３が搭載される部分において、チューブ３１の内径部の断面積をＳ１、コイルユニット３の断面積をｓ１、底部１１ａの断面積をｓ２、そして、複数の配線２５の全ての断面積の和をｓ３としたとき、次の式（１）で示される充填率αは、０．５５から０．８内にあるのか好ましい。

　　α＝（ｓ１＋ｓ２＋ｓ３）／Ｓ１　　　　　　　　・・・式（１）
　特に、充填率αが０．８（すなわち８０％）を超えると、シース部材であるチューブ３１内に収容部材２を挿通させ難くなり、作業性が悪くなるので、充填率αは０．８以下であることが好ましい。

　次に連結部１３と１４の構成について説明する。　
　まず、先端収容部材２ａの基端部及び収容部材２の基端部に設けられた連結部１３の構成について説明する。図１２は、軸部１２の軸方向に沿った、連結部１３の断面図である。図１２に示すように、連結部１３は、先端収容部材２ａの基端部及び収容部材２の基端部において、軸部１２の基端側の拡径部１２ａから基端方向に延出した延出部１３ａを有する。

　延出部１３ａの上側の表面部１３ｂの軸部１２の軸中心からの距離は、軸部１２から連続した拡径部１２ａの表面部の軸部１２の軸中心からの距離と同じである。延出部１３ａの下側は、段差部１３ｃを有し、段差部１３ｃの軸部１２の軸方向に平行な平面部１３ｄを有する。　
　図１２に示すように、延出部１３ａの中央部には、軸部１２の軸方向に直交する方向で、かつ上下方向に沿って形成された孔部１３ｅが設けられている。

　図１３は、軸部１２の軸方向に沿った、連結部１４の断面図である。図１３に示すように、連結部１４は、収容部材２の先端部において、軸部１２の先端側の拡径部１２ｂから先端方向に延出した延出部１４ａを有する。

　延出部１４ａの下側の表面部１４ｂの軸部１２の軸中心からの距離は、軸部１２から連続した拡径部１２ｂの表面部の軸部１２の軸中心からの距離と同じである。延出部１４ａの上側は、段差部１４ｃを有し、段差部１４ｃの軸部１２の軸方向に平行な平面部１４ｄを有する。　
　図１３に示すように、延出部１４ａの中央部には、軸部１２の軸方向に直交する方向で、かつ上側に突出するように形成された突出部１４ｅが設けられている。突出部１４ｅは、円柱形状を有しており、上述した延出部１３ａの孔部１３ｅは、断面が円形状を有しており、突出部１４ｅは、その断面が孔部１３ｅの断面と同じ、円形状であり、孔部１３ｅに嵌入可能に形成されている。　
　延出部１３ａの平面部１３ｄあるいは延出部１４ａの平面部１４ｄに接着剤を塗布し、突出部１４ｅを孔１３ｅに嵌入して連結部１３と１４を連結して、平面部１３ｄと平面部１４ｄとが密着して接着することによって、先端収容部材２ａと収容部材２、及び収容部材２同士を接続することができる。すなわち、連結部１３，１４における連結は、一の収容部材２の一端に設けられた突出部１４ｅと、その一の収容部材に連結される他の収容部材２の一端に設けられた孔部１３ｅとを嵌合させることによって行われる。

　また、プローブ１の製造時、先端収容部材２ａの４つの収容部１１の底面１１ａ１が上側に向くように先端収容部材２ａを作業台に載置すると、作業者は、コイルユニット３を各収容部１１の凹部１１ｃに嵌めるようにして収容することができる。　
　このとき、底部１１ａの底面１１ａ１は、コイルユニット３の表面形状に合致する曲面形状を有するので、収容部１１にコイルユニット３が密着して搭載される。

　さらに、先端収容部材２ａに接続する収容部材２も、収容部１１の底面１１ａ１が上側に向くように先端収容部材２ａを作業台に載置すると、作業者は、コイルユニット３を各収容部１１に嵌めるようにして収容することができる。

　また、図２から図５に示すように、複数の収容部材２（先端収容部材２ａを含む）が連結部１３，１４により複数個連結された状態において、コイルユニット３と接触する各底部１１ａの底面１１ａ１についての法線方向は同じになる。よって、収容部１１へのコイルユニット３の載置作業がやり易い。

　さらに、収容部１１の底面１１ａ１と連結部１４の突出部１４ｅは、同じ方向、すなわち上側方向を向いている。よって、各収容部１１の底面１１ａ１が上側を向くように先端収容部材２ａと収容部材２を作業台に載置すると、連結部１４の突出部１４ｅが上側を向き、連結部１３の孔部１３ｅの軸も上下方向に沿ったものとなるので、連結部１３と１４とを、接着して連結する作業もし易い。

　さらに、先端収容部材２ａは、収容部材２とは長さが異なり、複数の収容部材２は同じ構成であるので、作業者は、先端収容部材２ａと収容部材２との見分けがし易く、作業性もよい。

　なお、ここでは、連結部１３は、孔部１３ｅに代えて、突出部１４ｅが嵌合する凹部ででもよい。　
　さらになお、先端収容部材２ａは、基端部に、連結部１３に代えて連結部１４を有し、収容部材２は、先端側に連結部１３を、基端側に連結部１４を有するようにしてもよい。

　図１４は、プローブ１の先端の構成を示す断面図である。　
　先端収容部材２ａの先端側の軸部１２には先端キャップ部材４２が被せられる。軸部１２と先端キャップ部材４２は、互いに接着剤（図示せず）で接着される。先端キャップ部材４２の基端部はチューブ３１によって被覆されている。

　図１５は、プローブ１内で最も基端側にある収容部材２と、基端側のワイヤ部材との接続を説明するための断面図である。　
　図１５に示すように、プローブ１内で最も基端側にある収容部材２の基端部の軸部１２と、熱収縮チューブ５１により被覆されたワイヤ部材５２の先端部とが、接着材により接着されて固着されている。例えば、収容部材２の基端部の連結部１３が切断され、その切断された軸部１２の端面と、ワイヤ部材５２の先端部の端面とが接着剤で接着される。

　さらに、接続された収容部材２の基端部とワイヤ部材５２の先端部とは、プローブ１の軸方向に沿って所定の長さＤ１だけ、熱収縮チューブ５３により覆われている。図１５に示すように、長さＤ１を有する熱収縮チューブ５３は、収容部材２の基端部とワイヤ部材５２の先端部との接着部Ｃを含むように覆う。また、熱収縮チューブ５３と熱収縮チューブ５１及び収容部材２は接着剤により固定される。ワイヤ部材５２は、曲がるが、例えばステンレスなどの金属ワイヤの撚り線からなる金属製のワイヤ部材であり、収容部材２よりも硬い。なお、ワイヤ部材５２は、樹脂製でもよい。

　図１及び図１５において、プローブ１の接着部Ｃの位置ＰＰよりも先端側の先端側部分Ｒ１は、シリコンゴムなどからなる先端収容部材２ａと複数の収容部材２により構成されるため、柔らかく、プローブ１の接着部Ｃの位置ＰＰよりも基端側の基端側部分Ｒ２は、金属製のワイヤ部材５２が挿通されているため、先端側部分Ｒ１より、硬い。

　このように、プローブ１の先端側部分Ｒ１は、柔らかで曲がりやすく、基端側部分Ｒ２も曲がるが、先端側部分Ｒ１よりも硬い。その結果、プローブ１を内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿入したときに、プローブ１の先端部が内視鏡挿入部の湾曲部に達したときに、プローブ１が、手元側で座屈し難くなっている。

　図１６と図１７は、内視鏡に挿入されたプローブ１の作用を説明するための図である。図１６は、プローブ１を内視鏡１０１の処置具挿通チャンネル１０７に挿入したときに、プローブ１の先端部が内視鏡挿入部１０３の湾曲部１０４の基端部に達したときの状態を説明するための模式的な図である。図１７は、プローブ１を内視鏡１０１の処置具挿通チャンネル１０７に挿入したときに、プローブ１の先端部が内視鏡挿入部１０３の湾曲部１０４の先端部まで達したときの状態を説明するための模式的な図である。

　内視鏡１０１は、操作部１０２と、操作部１０２から延出する挿入部１０３と、操作部１０２から延出するユニバーサルコネクタ１０２ａとを含んで構成されている。挿入部１０３の先端部には、湾曲部１０４を有している。湾曲部１０４は、操作部１０２に設けられた湾曲ノブ１０５を操作することによって、湾曲部１０４を湾曲させて、挿入部１０３の先端部の向きを上下左右方向に変更することができる。

　プローブ１は、内視鏡１０１の操作部１０２の先端側に設けられた鉗子口１０６から挿入され、処置具挿通チャンネル１０７内に挿通可能となっている。処置具挿通チャンネル１０７は、基端側で分岐しており、一方は、鉗子口１０６に連通し、他方は、吸引チャンネル１０８に連通する。よって、図１６に示すように、処置具挿通チャンネル１０７は、分岐部ＤＰにおいて、鉗子口１０６と吸引チャンネル１０８に分岐している。

　プローブ１が鉗子口１０６から挿入部１０３の軸に対して斜め方向から処置具挿通チャンネル１０７に向かって挿入されると、プローブ１の先端部が処置具挿通チャンネル１０７の分岐部ＤＰにおいて内壁に当接しながら、プローブ１は、処置具挿通チャンネル１０７内に挿通される。術者は、プローブ１をさらに、鉗子口１０６内に押し込むようにして、プローブ１の先端部を挿入部１０３の湾曲部１０４まで到達させることができる。

　図１６に示すように、プローブ１の先端部が湾曲した湾曲部１０４の基端部に達したとき、プローブ１の金属製のワイヤ部材５２を含む基端側部分Ｒ２は、分岐部ＤＰを通って、鉗子口１０６から突出している。

　図１６に示すように、プローブ１の先端部が湾曲した湾曲部１０４の基端部に達すると、プローブ１の先端部が湾曲した湾曲部１０４の内壁に当接するため、術者が鉗子口１０６にプローブ１をさらに押し込むときの抵抗力が大きくなる。

　しかし、プローブ１の上述した位置ＰＰよりも基端側部分Ｒ２は、金属製のワイヤ部材５２が内蔵されているため、術者がプローブ１を鉗子口１０６に向かって押し込んだときに、プローブ１は、座屈し難い。

　よって、プローブ１の先端部が湾曲した湾曲部１０４の内壁に当接しながら、プローブ１がさらに処置具挿通チャンネル１０７内に押し込まれるが、プローブ１の上述した位置ＰＰよりも先端側部分Ｒ１は、柔らかい収容部材２が連結されて構成されているので、プローブ１の先端部は、湾曲部１０４内を進み易い。

　さらに、図１７に示すように、プローブ１の先端部が内視鏡挿入部１０３の湾曲部１０４の先端部まで達しているとき、湾曲部１０４内には柔らかい先端側部分Ｒ１が挿通されているので、術者が操作部１０２の湾曲ノブ１０５を操作するときにも、大きな力量を必要としない。

　以上のように、上述した本実施の形態のプローブによれば、電子部品であるコイルから延出する配線の断線を防止することができる。　
　また、プローブ１は、複数の収容部材を連結して構成されており、さらに連結部分の突出部の形成された平面（あるいは孔部の形成された平面）についての法線方向が同じである。すなわち、各収容部材２における突出部１４ｅの形成された平面部１４ｄの平面、又は孔部１３ｅの形成された平面部１３ｄの平面についての法線方向は、連結された複数の収容部材２及び先端収容部材２ａにおいて同じである。よって、作業者は、連結作業をし易い。

　さらに、連結された複数の収容部材２と先端収容部材２ａにおいて電子部品であるコイルユニット３を収容部１１に収容するときに、全ての収容部１１の底部１１ａの底面１１ａ１についての法線方向が同じであるので、すなわち全ての収容部１１の底部１１ａの底面１１ａ１が同じ方向を向いているので、電子部品を収容部１１の凹部に嵌合させるように収容するだけであるので、電子部品のプローブ１への搭載作業もし易く、加工工数も少ない。　
　すなわち、本実施の形態のプローブは、組み立てし易い。

（第２の実施の形態）
　第１の実施の形態のプローブは、収容部と軸部が一体成形された電子部品収容部材が複数連結された構成を有しているが、第２の実施の形態のプローブは、収容部を構成する複数の収容部材と軸部を構成する複数の軸部材とが連結された構成を有している。

　以下、本実施の形態のプローブについて説明するが、第１の実施の形態と同じ構成については、説明は省略し、異なる構成について説明する。　
　図１８は、本実施の形態に係わるプローブの全体の構成を示す模式的な構成図である。

　プローブ１Ａは、内視鏡挿入形状観測用プローブである。プローブ１Ａの先端側部分Ｒ１は、複数の軸部材１２Ａと、複数の収容部材１１Aとが交互に連結され、外周部がシース部材により覆われて構成されている細長く柔らかな部分である。収容部を構成する収容部材１１Ａと軸部を構成する軸部材１２Ａは、別体である。なお、図１８では、シース部材は、図示していない。プローブ１Ａの基端側部分Ｒ２は、第１の実施の形態と同様の構成である。

　図１９は、プローブ１Ａの先端側部分Ｒ１の先端部分の平面図である。図２０は、図１９のＸＸ－ＸＸ線に沿った収容部材１１Ａの断面図である。なお、図１９及び図２０では、チューブなどのシース部材は、図示していない。　
　図１９及び図２０に示すように、プローブ１Ａの先端側部分Ｒ１は、複数の軸部材１２Ａと、複数の収容部材１１Ａとが交互に連結されて構成されている。

　収容部材１１Ａは、ポリカーボネートなどの樹脂製であり、一体成形により形成された硬質な部材である。なお、収容部材１１Ａは、ステンレスなどの金属製でもよい。　
　図２０に示すように、収容部材１１Ａは、底部６１ａと、底部６１ａの長手方向における両端において底部６１ａから上方向で立設された２つの壁部６１ｂと、を有する。

　具体的には、収容部材１１Ａは、所定の長さと所定の高さを有する電子部品であるコイルユニット３を収容するために、プローブ１Ａの長手方向に所定の長さと略等しい長さを有する底部６１ａと、プローブ１Ａの長手方向における底部６１ａの両端において底部６１ａからコイルユニット３の所定の高さと略等しい高さで立設された２つの壁部６１ｂと、を有する収容部１１を有する。さらに、収容部材１１Ａは、底部６１ａと壁部６１ｂとが一体として形成された収容部１１を有している。

　収容部１１には、底部６１ａの底面６１ａ１と、２つの壁部６１ｂの対向する２つの壁面６１ｂ１によって、コイルユニット３を収容するための凹部６１ｃが形成される。壁部６１ｂと軸部材１２Ａとの間には、拡径部であるテーパ部６１ｄが設けられている。図２０に示すように、テーパ部６１ｄが、両方の壁部６１ｂに設けられており、壁面６１ｂ１側の断面形状は、軸部材１２Ａ側の断面形状よりも大きい。テーパ部６１ｄは、壁面６１ｂ１から軸部１２に向かって徐々に外形寸法が小さくなるような形状を有する。

　底部６１ａの底面６１ａ１は、収容部材１１Ａの長手方向の軸に直交する断面の形状が、円形の一部となるように、軸方向に沿って樋状の曲面形状を有する。　
　凹部６１ｃの形状は、図１０に示す第１の実施の形態の収容部１１の凹部１１ｃの形状と同じであり、収容部材１１Ａの各部のサイズは、図１０に示す各サイズｄ１，ｄ２，ｄ３，ｄ４と同じである。　
　さらに、各テーパ部６１ｄの端部には、軸部材１２Ａを嵌入するための穴部６１ｅが設けられている。

　各軸部材１２Ａは、金属製あるいは樹脂製で、穴部６１ｅの軸部材１２Ａの軸に直交する断面形状と同じ形状を有する。軸部材１２Ａは、穴部６１ｅに嵌入されて接着剤により固定される。よって、軸部材１２Ａは、壁部６１ｂの穴部６１ｅから、プローブ１Ａの長手方向に延出し、複数の収容部材１１Ａ同士を接続する。

　各軸部材１２Ａは、複数のコイルユニット３が、第１の実施の形態における間隔と同じような間隔で配置されるような軸方向の長さを有する。よって、先端から３つ目までのコイルユニット３間の間隔は、先端から４つ目以降のコイルユニット３間の間隔よりも短い。

　また、本実施の形態のプローブ１Ａの基端側部分Ｒ２は、曲がるが、ワイヤ部材が挿通されており先端側部分Ｒ１よりも硬い。プローブ１Ａの先端側部分Ｒ１と基端側部分Ｒ２の接続部は、図１５に示す第１の実施の形態と同様の構成である。　
　以上のように、上述した本実施の形態のプローブによれば、電子部品であるコイルから延出する配線の断線を防止することができる。

　なお、上述した２つの実施の形態では、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通されるプローブの例を説明したが、上述した２つの実施の形態のプローブは、内視鏡の挿入部内に内蔵されてもよい。

　本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。

　上述した２つの実施の形態では、医療用プローブである内視鏡挿入観測用プローブの例を説明したが、本発明のプローブは、内視鏡挿入観測用プローブ以外の医療用プローブにも利用可能であり、例えば、電子部品として超音波振動子を複数用いて、多点同時診断を行う超音波プローブにも適用可能である。

　本出願は、２０１２年７月１３日に日本国に出願された特願２０１２－１５７４５５号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。

Claims

　内視鏡挿入部に設けられたチャンネルに挿通可能なあるいは前記内視鏡挿入部に内蔵されるプローブであって、
　所定の長さと所定の高さを有する電子部品を収容するために、前記プローブの長手方向に前記所定の長さと略等しい長さを有する底部と、前記長手方向における前記底部の両端において前記底部から前記所定の高さと略等しい高さで立設された２つの壁部と、を有し、かつ前記底部と前記壁部とが一体として形成されている、複数の収容部と、
　前記壁部から前記長手方向に延出し、前記複数の収容部同士を接続する複数の軸部と、
を具備することを特徴とするプローブ。
　前記壁部は、前記プローブの前記長手方向にテーパ部を有することを特徴とする請求項１に記載のプローブ。
　前記プローブは、１又は２以上の収容部と２以上の軸部とを一体として形成された収容部材を複数個連結して構成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載のプローブ。
　各収容部材は、前記収容部材同士を連結する連結部を有することを特徴とする請求項３に記載のプローブ。
　前記複数の収容部と前記複数の軸部のそれぞれは、別体であることを特徴とする請求項１又は２に記載のプローブ。
　前記電子部品が載置されたときにおける前記電子部品と接触する前記底部の接触面は、前記底部に接触する前記電子部品の外周面に沿った曲面を有することを特徴とする請求項１又は２に記載のプローブ。
　前記壁部は、前記電子部品が載置されたときにおける前記長手方向に直交する前記電子部品の断面形状に沿った縁形状を一部に有することを特徴とする請求項６に記載のプローブ。
　前記電子部品が載置されたときにおける前記長手方向に直交する前記電子部品の断面形状が円であるとき、前記長手方向に直交する前記曲面の断面形状は、前記円の一部の円弧と一致し、前記縁形状も、前記円の他の一部の円弧と一致することを特徴とする請求項７に記載のプローブ。
　前記収容部材が複数個連結された状態において、各電子部品と接触する各底部の底面についての法線方向は同じであることを特徴とする請求項３に記載のプローブ。
　前記連結部における連結は、一の収容部材の一端に設けられた突出部と、前記一の収容部材に連結される他の収容部材の一端に設けられた孔部若しくは凹部とを嵌合させることによって行われることを特徴とする請求項９に記載のプローブ。
　前記各収容部材における前記突出部の形成された平面、又は前記孔部若しくは凹部の形成された平面についての法線方向は、複数の収容部材において同じであることを特徴とする請求項１０に記載のプローブ。
　前記プローブは、内視鏡挿入形状観測用プローブあることを特徴とする請求項１又は２に記載のプローブ。
　前記電子部品は、磁気コイルであることを特徴とする請求項１又は２に記載のプローブ。
　前記プローブは、前記電子部品として超音波振動子を複数用いた、多点同時診断用超音波プローブあることを特徴とする請求項１又は２に記載のプローブ。
　請求項１又は２に記載のプローブが前記内視鏡挿入部内に内蔵されていることを特徴とする内視鏡。