WO2013089194A1 - 二核ルテニウム錯体色素、当該色素を有する光電変換素子及び光化学電池 - Google Patents
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Abstract
本発明は、より高い電流密度を有し、より高効率の光電変換素子、及び光化学電池を提供するための二核ルテニウム錯体色素に関し、また、当該二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた、変換効率が高い光化学電池にも関する。
Description
本発明は、新規な二核ルテニウム錯体色素、当該色素を有する光電変換素子及び光化学電池に関する。
太陽電池はクリーンな再生型エネルギー源として大きく期待されており、単結晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモルファスシリコン系の太陽電池や、テルル化カドミウム、セレン化インジウム銅などの化合物からなる太陽電池の実用化をめざした研究がなされている。しかし、家庭用電源として普及させるためには、いずれの電池も製造コストが高いことや、原材料の確保が困難なこと、リサイクルの問題、また大面積化が困難であるなど克服しなければならない多くの問題を抱えている。そこで、大面積化や低価格化を目指し有機材料を用いた太陽電池が提案されてきたが、いずれも変換効率が1%程度と実用化にはほど遠いものであった。
こうした状況の中、1991年にグレッツェルらにより、色素によって増感された半導体微粒子を用いた光電変換素子および太陽電池、ならびにこの太陽電池の作製に必要な材料及び製造技術が開示された(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。この電池は、ルテニウム色素によって増感された多孔質チタニア薄膜を作用電極とする湿式太陽電池である。この太陽電池の利点は、安価な材料を高純度に精製する必要がなく用いられるため、安価な光電変換素子として提供できること、さらに用いられる色素の吸収がブロードであり、広い可視光の波長域にわたって太陽光を電気に変換できることである。しかしながら、実用化のためにはさらなる変換効率の向上が必要であり、より高い吸光係数を有し、より長波長域まで光を吸収する色素の開発が望まれている。
又、光電変換素子として有用な金属錯体色素として、特許文献2には、ジピリジル配位子含有金属単核錯体が開示されており、非特許文献2には、多核β-ジケトナート錯体色素が開示されている。
特許文献3には、光などの活性光線のエネルギーを受けて電子を取り出す光電変換機能の優れた新規な複核錯体として、複数の金属と複数の配位子を有し、その複数の金属に配位する橋かけ配位子(BL)が複素共役環を有する配位構造と複素共役環を有しない配位構造を有する複核錯体が開示されている。
更に、本出願人による特許文献4及び特許文献5には、高い光電変換効率を有する光電変換素子が得られる金属錯体色素として、複素共役環を有する配位構造を有する二核ルテニウム錯体などの二核金属錯体が開示されている。
一方、イオン液体を電解質組成物に使用した例としては、特許文献6には、イオン性液体中に銅錯体を溶解させたイオン性液体を含有する電解質組成物、この電解質組成物を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池が開示されている。しかし、この色素増感太陽電池は、変換効率が必ずしも高いわけではなかった。
更に、本出願人による特許文献7には、特許文献4に開示されている二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備える光化学電池において、高い変換効率を発現することができる当該二核ルテニウム錯体色素とイオン液体の組み合わせが開示されている。
Nature、第353巻、737頁、1991年
色素増感太陽電池の最新技術(株式会社シーエムシー、2001年5月25日発行、117頁)
本発明の第1の目的は、より高い電流密度を有し、より高効率の光電変換素子、及び光化学電池を提供するための二核ルテニウム錯体色素を提供することである。本発明の第2の目的は、当該二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた、変換効率が高い光化学電池を提供することである。
本発明は以下の事項に関する。
(1) 一般式(1-1)で示される二核ルテニウム錯体色素(但し、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い)。
(1) 一般式(1-1)で示される二核ルテニウム錯体色素(但し、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い)。
又、2つの
(2) 一般式(1-2)で示される二核ルテニウム錯体色素(但し、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い)。
又、2つの
(3) 一般式(1-3)で示される二核ルテニウム錯体色素(但し、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い)。
で表されるアルコキシアリーレンエテニル基を示し、s、t、u及びvは0~4の整数を示すが、s、t、u及びvが同時に0となることはない。なお、s、t、u又はvが2以上の場合には、複数個のR6、複数個のR7、複数個のR8及び複数個のR9は同一でも異なっていても良い。Xは対イオンを示し、qは錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を示す。
又、2つの
(4) 前記(1)乃至(3)のいずれかの二核ルテニウム錯体色素と半導体微粒子を含むことを特徴とする光電変換素子。
(5) 前記半導体微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化スズからなる群より選ばれる少なくとも1種の半導体微粒子であることを特徴とする前記(4)の光電変換素子。
(5) 前記半導体微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化スズからなる群より選ばれる少なくとも1種の半導体微粒子であることを特徴とする前記(4)の光電変換素子。
(6) 前記(4)の光電変換素子を備えることを特徴とする光化学電池。
(7) 電極として前記(4)の光電変換素子と対極とを有し、その間に電解質層を有することを特徴とする光化学電池。
(7) 電極として前記(4)の光電変換素子と対極とを有し、その間に電解質層を有することを特徴とする光化学電池。
(8) 前記(1)乃至(3)のいずれかの二核ルテニウム錯体色素を含む溶液に半導体微粒子を浸漬する工程を有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
(9) 導電性支持体上に、半導体微粒子を含む半導体層を形成する工程と、
この半導体層を前記(1)乃至(3)のいずれかの二核ルテニウム錯体色素を含む溶液に浸漬する工程と
を有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
(9) 導電性支持体上に、半導体微粒子を含む半導体層を形成する工程と、
この半導体層を前記(1)乃至(3)のいずれかの二核ルテニウム錯体色素を含む溶液に浸漬する工程と
を有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
(10) 前記(1)乃至(3)のいずれかの二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子、及び
一般式(2)
一般式(2)
本発明により、より高い電流密度を有し、より高効率の光電変換素子、及び光化学電池を提供するための二核ルテニウム錯体色素を提供することができる。また、本発明により、当該二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子、およびイオン液体を主成分とする電解質溶液を備えた、変換効率が高い光化学電池を提供することができる。なお、当該光化学電池は、安定性が極めて高く、高耐久性を有し、光電変換効率が高いために、実用化に適したものであると考えられる。
<本発明の第1の二核ルテニウム錯体色素(1)、及び第2の二核ルテニウム錯体色素(2)>
本発明の第1の二核ルテニウム錯体色素(1)は、前記の一般式(1-1)で示される。本発明の第2の二核ルテニウム錯体色素(2)は、前記の一般式(1-2)で示される。
本発明の第1の二核ルテニウム錯体色素(1)は、前記の一般式(1-1)で示される。本発明の第2の二核ルテニウム錯体色素(2)は、前記の一般式(1-2)で示される。
その一般式(1-1)において、n及びmはそれぞれ置換基R1及びR2の数を表し、0~4の整数であり、好ましくは0~2の整数、更に好ましくは0又は1、特に好ましくは1である。但し、nとmが同時に0となることはない。一般式(1-2)において、n、m、o及びpはそれぞれ置換基R1、R2、R3及びR4の数を表し、0~4の整数であり、好ましくは0~2の整数、更に好ましくは0又は1であり、特に好ましくはn及びmが0又は1であり、o及びpが1である。但し、n、m、o及びpが同時に0となることはない。
一般式(1-1)及び一般式(1-2)において、置換基R1及びR2の位置は特に限定されないが、架橋配位子である2,2’-ビベンズイミダゾラトの5位又は6位、及び5’位又は6’位が好ましい。また、一般式(1-2)において、置換基R3及びR4の位置も特に限定されないが、配位子である2,2’-ビピリジンの4位、及び4’位が好ましい。
なお、一般式(1-1)において、n又はmが2以上の場合には、複数個のR1及び複数個のR2は同一でも異なっていても良い。一般式(1-2)において、n、m、o又はpが2以上の場合には、複数個のR1、複数個のR2、複数個のR3及び複数個のR4は同一でも異なっていても良い。
一般式(1-1)中のR1及びR2、及び一般式(1-2)中のR1乃至R4は置換基を有していても良いアリール基又はヘテロアリール基を示し、このアリール基又はヘテロアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、アズレニル基、フルオレニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェレニル基、ジベンゾフェナントレニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾピロリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾピラゾリル基、ベンゾチエニル基、ビチエニル基などが挙げられる。一般式(1-1)中のR1及びR2、及び一般式(1-2)中のR1乃至R4は、置換基を有していても良い、硫黄原子を含むヘテロアリール基であることが好ましく、置換基を有していても良い、チエニル基、ビチエニル基又はベンゾチエニル基であることが特に好ましい。
一般式(1-1)中のR1及びR2、及び一般式(1-2)中のR1乃至R4の置換基としては、例えば、直鎖又は分岐状の炭素原子数1~18のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。なお、これらの置換基の数や位置は特に限定されず、隣接する基同士が互いに結合して環を形成していても良い。
一般式(1-1)中のR1及びR2、及び一般式(1-2)中のR1乃至R4としては、例えば、以下の(R-A)~(R-C)が挙げられる。
一般式(1-1)中のR1及びR2、及び一般式(1-2)中のR1及びR2としては、RS1が水素原子、又はメチル基である式(R-A)で示される基が好ましい。一般式(1-2)中のR3及びR4としては、RS1が水素原子、又は炭素原子数1~6のアルキル基である式(R-B)で示される基、又は式(R-C)で示される基が好ましい。
一般式(1-1)及び一般式(1-2)において、2つの
又、Xは、対イオンを示し、例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、チオシアン酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、ハロゲン化物イオン等が挙げられるが、好ましくはヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、硝酸イオン、ハロゲン化物イオンであり、更に好ましくはヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、硝酸イオン、ヨウ化物イオンである。qは錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を示す。
二核ルテニウム錯体色素(1)、及び二核ルテニウム錯体色素(2)の具体的な化合物としては、例えば、以下の(A-1)~(A-6)の化合物が挙げられる。なお、式(A-1)~(A-6)中の-COOHのHは脱離していてもよく、-COO-は-COOHであってもよい。
本発明の二核ルテニウム錯体色素(1)及び二核ルテニウム錯体色素(2)は、国際公開第2011/115137号に記載の方法等を参考にして合成することができる。
本発明の二核ルテニウム錯体色素(1)は、例えば、以下の式に示すように、異なる単核ルテニウム錯体同士を反応させることによって得られる。
なお、対イオン(X)は1価のアニオンに限られないが、他のものも同様にして合成することができる。
本発明の二核ルテニウム錯体色素(2)は、例えば、以下の式に示すように、異なる単核ルテニウム錯体同士を反応させることによって得られる。
なお、対イオン(X)は1価のアニオンに限られないが、他のものも同様にして合成することができる。
又、片方の単核ルテニウム錯体は、一旦、単核ルテニウム錯体前駆体を経由して合成されるが、その合成中間体である、一般式(M-I)
なお、本発明の二核ルテニウム錯体色素(1)及び(2)は、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い。プロトン(H+)の解離は、主として溶液のpHを調整することによってなされる。
<本発明の第3の二核ルテニウム錯体色素(3)>
本発明の第3の二核ルテニウム錯体色素(3)は、前記の一般式(1-3)で示される。
本発明の第3の二核ルテニウム錯体色素(3)は、前記の一般式(1-3)で示される。
その一般式(1-3)において、s、t、u及びvはそれぞれ置換基R6、R7、R8及びR9の数を表し、0~4の整数であり、好ましくは0~2の整数、更に好ましくは0又は1であり、特に好ましくはs及びtが0であり、u及びvが1である。但し、s、t、u及びvが同時に0となることはない。
一般式(1-3)において、置換基R6及びR7の位置は特に限定されないが、架橋配位子である2,2’-ビベンズイミダゾラトの5位又は6位、及び5’位又は6’位が好ましい。また、置換基R8及びR9の位置も特に限定されないが、配位子である2,2’-ビピリジンの4位、及び4’位が好ましい。
なお、s、t、u又はvが2以上の場合には、複数個のR6、複数個のR7、複数個のR8及び複数個のR9は同一でも異なっていても良い。
一般式(1-3)中のR6乃至R9は
で表される基を示す。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの直鎖又は分岐状の炭素原子数1~12のアルキル基が挙げられ、直鎖又は分岐状の炭素原子数1~6のアルキル基が好ましい。Zとしては、例えば、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、メシチリレン基、ビフェニレン基、ナフチリレン基、アントリレン基などの炭素原子数6~18のアリーレン基が挙げられ、フェニレン基が好ましい。
一般式(1-3)中のR6乃至R9としては、ヘキシルオキシフェニレンエテニル基が特に好ましい。
一般式(1-3)において、2つの
又、Xは、対イオンを示し、例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、チオシアン酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、ハロゲン化物イオン等が挙げられるが、好ましくはヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、硝酸イオン、ハロゲン化物イオンであり、更に好ましくはヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、硝酸イオン、ヨウ化物イオンである。qは錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を示す。
二核ルテニウム錯体色素(3)の具体的な化合物としては、例えば、以下の(A-7)および(A-8)の化合物が挙げられる。なお、式(A-7)~(A-8)中の-COOHのHは脱離していてもよく、-COO-は-COOHであってもよい。
本発明の二核ルテニウム錯体色素(3)は、国際公開第2011/115137号に記載の方法等を参考にして合成することができる。
なお、本発明の二核ルテニウム錯体色素(3)は、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い。プロトン(H+)の解離は、主として溶液のpHを調整することによってなされる。
<本発明の光電変換素子および光化学電池>
本発明の光電変換素子は、前記二核ルテニウム錯体色素と半導体微粒子とを含むものである。前記二核ルテニウム錯体色素は半導体微粒子表面に吸着されており、半導体微粒子は二核ルテニウム錯体色素により増感されている。なお、二核ルテニウム錯体色素は、単独又は二種以上を混合して使用してもよい。
本発明の光電変換素子は、前記二核ルテニウム錯体色素と半導体微粒子とを含むものである。前記二核ルテニウム錯体色素は半導体微粒子表面に吸着されており、半導体微粒子は二核ルテニウム錯体色素により増感されている。なお、二核ルテニウム錯体色素は、単独又は二種以上を混合して使用してもよい。
より具体的には、本発明の光電変換素子は、上記のルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を導電性支持体(電極)上に固定したものである。
導電性電極は、透明基板上に形成された透明電極であることが好ましい。導電剤としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム等の金属、スズをドープした酸化インジウム(ITO)に代表される酸化インジウム系化合物、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)に代表される酸化スズ系化合物、酸化亜鉛系化合物等が挙げられる。
半導体微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化バナジウム等の金属酸化物類;チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等の複合酸化物類;硫化カドミウム、硫化ビスマス等の金属硫化物;セレン化カドミウム等の金属セレン化物;テルル化カドミウム等の金属テルル化物;リン化ガリウム等の金属リン化物;ヒ素化ガリウム等の金属ヒ素化物等が挙げられる。半導体微粒子としては、金属酸化物が好ましく、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、又はこれらのいずれか1種以上を含む混合物が特に好ましい。なお、これらの半導体微粒子は、単独または二種以上を混合して使用してもよい。
半導体微粒子の一次粒子径は特に限定されないが、通常、好ましくは1~5000nm、更に好ましくは2~500nm、特に好ましくは3~400nm、特に好ましくは5~300nmである。
二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子(二核ルテニウム錯体色素を吸着させた半導体微粒子)は、例えば、二核ルテニウム錯体色素を溶媒に溶解した溶液を、半導体微粒子に接触(例えば、塗布、浸漬等)させることによって製造される(例えば、国際公開第2006/038587号参照)。なお、接触させた後に、各種溶媒で洗浄して乾燥させることが望ましい。
半導体微粒子に二核ルテニウム錯体色素を吸着させる方法としては、導電性支持体上に半導体微粒子を含む半導体層(半導体微粒子膜)を形成した後、これを二核ルテニウム錯体色素を含む溶液に浸漬する方法が挙げられる。半導体層は、導電性支持体上に半導体微粒子のペーストを塗布し、加熱焼成して形成することができる。そして、色素溶液に浸漬後、この半導体層が形成された導電性支持体を洗浄、乾燥する。
色素溶液の溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;N-メチルピロリドン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類、ニトリル類、更に好ましくは水、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブタノール、アセトニトリルが用いられる。なお、これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶液中の色素の濃度は、好ましくは0.001mmol/l~本発明の各々の錯体色素の飽和濃度、更に好ましくは0.001~100mmol/l、特に好ましくは0.01~10mmol/l、より好ましくは0.05~1.0mmol/lである。
又、色素溶液には、例えば、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸等のステロイド骨格を有する化合物を添加しても良い。
色素を吸着させる際の温度は、通常、0~80℃とすれば良く、好ましくは20~40℃である。色素を吸着させる時間(色素溶液に浸漬する時間)は、二核ルテニウム錯体色素の種類、濃度等の条件に応じて適宜決定する。
本発明の光化学電池は、上記のような本発明の光電変換素子を用いたものである。より具体的には、電極として上記の本発明の光電変換素子と対極とを有し、その間に電解質層を有するものである。なお、本発明の光電変換素子に用いた電極と対極の少なくとも片方は透明電極である。
対極は、光電変換素子と組み合わせて光化学電池としたときに正極として作用するものである。対極としては、上記導電性電極と同様に導電層を有する基板を用いることもできるが、金属板そのものを使用すれば、基板は必ずしも必要ではない。対極に用いる導電剤としては、例えば、白金等の金属、炭素、フッ素をドープした酸化スズ等の導電性金属酸化物が挙げられる。
電解質(酸化還元対)としては特に限定されず、公知のものをいずれも用いることができる。例えば、ヨウ素とヨウ化物(例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物、又はヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム、ヨウ化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物のヨウ化物)の組み合わせ、臭素と臭化物の組み合わせ、塩素と塩化物の組み合わせ、アルキルビオローゲンとその還元体の組み合わせ、キノン/ハイドロキノン、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン、マンガン(II)イオン/マンガン(III)イオン、コバルトイオン(II)/コバルトイオン(III)等の遷移金属イオン対、フェロシアン/フェリシアン、四塩化コバルト(II)/四塩化コバルト(III)、四臭化コバルト(II)/四臭化コバルト(III)、六塩化イリジウム(II)/六塩化イリジウム(III)、六シアノ化ルテニウム(II)/六シアノ化ルテニウム(III)、六塩化ロジウム(II)/六塩化ロジウム(III)、六塩化レニウム(III)/六塩化レニウム(IV)、六塩化レニウム(IV)/六塩化レニウム(V)、六塩化オスミウム(III)/六塩化オスミウム(IV)、六塩化オスミウム(IV)/六塩化オスミウム(V)等の錯イオンの組み合わせ、コバルト、鉄、ルテニウム、マンガン、ニッケル、レニウムといった遷移金属とビピリジンやその誘導体、ターピリジンやその誘導体、フェナントロリンやその誘導体といった複素共役環及びその誘導体で形成されているような錯体類、フェロセン/フェロセニウムイオン、コバルトセン/コバルトセニウムイオン、ルテノセン/ルテノセウムイオンといったシクロペンタジエン及びその誘導体と金属の錯体類、ポルフィリン系化合物類等が使用できる。好ましい電解質は、ヨウ素とヨウ化リチウムや4級アンモニウム化合物のヨウ化物とを組み合わせた電解質である。電解質の状態は、有機溶媒に溶解した液体であっても、溶融塩、ポリマーマトリックスに含浸漬したいわゆるゲル電解質や、固体電解質であっても良い。
電解液の溶媒としては、例えば、水、アルコール類、ニトリル類、鎖状エーテル類、環状エーテル類、鎖状エステル類、環状エステル類、鎖状アミド類、環状アミド類、鎖状スルホン類、環状スルホン類、鎖状尿素類、環状尿素類、アミン類等が使用される。なお、前記溶媒は、これらに限定されるものではなく、単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
ある実施態様においては、光化学電池の電解質は、前記の一般式(2)で示されるイオン液体を主成分とする電解質溶液である。即ち、本発明の光化学電池は、本発明の二核ルテニウム錯体色素(1)、(2)又は(3)により増感された半導体微粒子、及び前記の一般式(2)で示されるイオン液体を主成分とする電解質溶液を備える。この電解質溶液は、例えば、イオン液体のみから成るもの、又はイオン液体とレドックス対(酸化還元対)を含むものである。
前記イオン液体の具体的な化合物としては、例えば、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)、または1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートが挙げられる。なお、これらのイオン液体は、単独または二種以上を混合して使用してもよい。
光化学電池の電解質が前記の一般式(2)で示されるイオン液体を主成分とする電解質溶液である場合の好ましい態様としては、
(1)二核ルテニウム錯体色素(A-2)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(2)二核ルテニウム錯体色素(A-2)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(3)二核ルテニウム錯体色素(A-2)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(4)二核ルテニウム錯体色素(A-3)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(5)二核ルテニウム錯体色素(A-3)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(6)二核ルテニウム錯体色素(A-3)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(7)二核ルテニウム錯体色素(A-4)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(8)二核ルテニウム錯体色素(A-4)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(9)二核ルテニウム錯体色素(A-4)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(10)二核ルテニウム錯体色素(A-5)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(11)二核ルテニウム錯体色素(A-5)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(12)二核ルテニウム錯体色素(A-5)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(13)二核ルテニウム錯体色素(A-7)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(14)二核ルテニウム錯体色素(A-7)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(15)二核ルテニウム錯体色素(A-7)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
が挙げられる。
(1)二核ルテニウム錯体色素(A-2)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(2)二核ルテニウム錯体色素(A-2)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(3)二核ルテニウム錯体色素(A-2)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(4)二核ルテニウム錯体色素(A-3)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(5)二核ルテニウム錯体色素(A-3)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(6)二核ルテニウム錯体色素(A-3)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(7)二核ルテニウム錯体色素(A-4)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(8)二核ルテニウム錯体色素(A-4)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(9)二核ルテニウム錯体色素(A-4)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(10)二核ルテニウム錯体色素(A-5)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(11)二核ルテニウム錯体色素(A-5)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(12)二核ルテニウム錯体色素(A-5)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
(13)二核ルテニウム錯体色素(A-7)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ
(14)二核ルテニウム錯体色素(A-7)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(2-(2-メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ
(15)二核ルテニウム錯体色素(A-7)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートの組み合わせ
が挙げられる。
前記電解質溶液は、レドックス対(酸化還元対)を含んでいることが望ましい。使用するレドックス対は特に限定されないが、例えば、
(1)ヨウ素とヨウ化物(例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物;ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム、ヨウ化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物のヨウ化物)の組み合わせ、
(2)臭素と臭化物(例えば、臭化リチウム、臭化カリウム等の金属臭化物;臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化ピリジニウム、臭化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物の臭化物)の組み合わせ、
(3)塩素と塩化物(例えば、塩化リチウム、塩化カリウム等の金属塩化物;塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム、塩化ピリジニウム、塩化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物の塩化物)の組み合わせ、
(4)アルキルビオローゲンとその還元体の組み合わせ、
(5)キノン/ハイドロキノン、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン、マンガン(II)イオン/マンガン(III)イオン、コバルトイオン(II)/コバルトイオン(III))等の遷移金属イオン対、
(6)フェロシアン/フェリシアン、四塩化コバルト(II)/四塩化コバルト(III)、四臭化コバルト(II)/四臭化コバルト(III)、六塩化イリジウム(II)/六塩化イリジウム(III)、六シアノ化ルテニウム(II)/六シアノ化ルテニウム(III)、六塩化ロジウム(II)/六塩化ロジウム(III)、六塩化レニウム(III)/六塩化レニウム(IV)、六塩化レニウム(IV)/六塩化レニウム(V)、六塩化オスミウム(III)/六塩化オスミウム(IV)、六塩化オスミウム(IV)/六塩化オスミウム(V)等の錯イオンの組み合わせ、
(7)コバルト、鉄、ルテニウム、マンガン、ニッケル、レニウム等の遷移金属と、ビピリジンやその誘導体、ターピリジンやその誘導体、フェナントロリンやその誘導体等の複素共役環及びその誘導体で形成されている錯体類、
(8)フェロセン/フェロセニウムイオン、コバルトセン/コバルトセニウムイオン、ルテノセン/ルテノセウムイオン等のシクロペンタジエンおよびその誘導体と金属の錯体類、
(9)ポルフィリン系化合物類
が挙げられるが、好ましくは前記(1)で挙げたレドックス対が使用される。なお、これらのレドックス対は、単独または二種以上を混合して使用してもよい。これらのレドックス対の使用量は、適宜決めることができる。
(1)ヨウ素とヨウ化物(例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物;ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム、ヨウ化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物のヨウ化物)の組み合わせ、
(2)臭素と臭化物(例えば、臭化リチウム、臭化カリウム等の金属臭化物;臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化ピリジニウム、臭化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物の臭化物)の組み合わせ、
(3)塩素と塩化物(例えば、塩化リチウム、塩化カリウム等の金属塩化物;塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム、塩化ピリジニウム、塩化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物の塩化物)の組み合わせ、
(4)アルキルビオローゲンとその還元体の組み合わせ、
(5)キノン/ハイドロキノン、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン、マンガン(II)イオン/マンガン(III)イオン、コバルトイオン(II)/コバルトイオン(III))等の遷移金属イオン対、
(6)フェロシアン/フェリシアン、四塩化コバルト(II)/四塩化コバルト(III)、四臭化コバルト(II)/四臭化コバルト(III)、六塩化イリジウム(II)/六塩化イリジウム(III)、六シアノ化ルテニウム(II)/六シアノ化ルテニウム(III)、六塩化ロジウム(II)/六塩化ロジウム(III)、六塩化レニウム(III)/六塩化レニウム(IV)、六塩化レニウム(IV)/六塩化レニウム(V)、六塩化オスミウム(III)/六塩化オスミウム(IV)、六塩化オスミウム(IV)/六塩化オスミウム(V)等の錯イオンの組み合わせ、
(7)コバルト、鉄、ルテニウム、マンガン、ニッケル、レニウム等の遷移金属と、ビピリジンやその誘導体、ターピリジンやその誘導体、フェナントロリンやその誘導体等の複素共役環及びその誘導体で形成されている錯体類、
(8)フェロセン/フェロセニウムイオン、コバルトセン/コバルトセニウムイオン、ルテノセン/ルテノセウムイオン等のシクロペンタジエンおよびその誘導体と金属の錯体類、
(9)ポルフィリン系化合物類
が挙げられるが、好ましくは前記(1)で挙げたレドックス対が使用される。なお、これらのレドックス対は、単独または二種以上を混合して使用してもよい。これらのレドックス対の使用量は、適宜決めることができる。
本発明の光化学電池は、従来から適用されている方法によって製造することができる。
例えば、前述のように、透明電極上に酸化物等の半導体微粒子のペーストを塗布し、加熱焼成して半導体微粒子の薄膜を作製する。半導体微粒子の薄膜がチタニアの場合、例えば温度450~500℃、加熱時間30分で、あるいは温度400~550℃で0.5~1時間焼成する。この薄膜の付いた透明電極を色素溶液(本発明の二核ルテニウム錯体色素を含む溶液)に浸漬し、色素を担持して光電変換素子を作製する。更に、この光電変換素子と対極として白金又は炭素を蒸着した透明電極を合わせ、その間に電解質溶液を入れることにより、本発明の光化学電池を製造することができる。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明の範囲はそれらに限定されるものではない。
なお、実施例中の略称は以下の通りである。
bpy;2,2’-ビピリジン
phen;1,10-フェナントロリン
cod;1,5-シクロオクタジエン
dtBubpy;4,4’-ジ-ターシャリーブチル-2,2’-ビピリジン
H2dcbpy;2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボン酸
Etcbpy;2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボン酸ジエチルエステル
BiBzImH2;2,2’-ビスベンズイミダゾール
MTBiBzImH2;5,5’-ビス(5-メチルチオフェン-2-イル)-2,2’-ビスベンズイミダゾール
BisBiTbpy;4,4’-ジ([2,2’-ビチオフェン]-5-イル)-2,2’-ビピリジン
BisBzTbpy;4,4’-ビス(ベンゾ(b)チオフェン)-2-イル)-2,2’-ビピリジン
bpy;2,2’-ビピリジン
phen;1,10-フェナントロリン
cod;1,5-シクロオクタジエン
dtBubpy;4,4’-ジ-ターシャリーブチル-2,2’-ビピリジン
H2dcbpy;2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボン酸
Etcbpy;2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボン酸ジエチルエステル
BiBzImH2;2,2’-ビスベンズイミダゾール
MTBiBzImH2;5,5’-ビス(5-メチルチオフェン-2-イル)-2,2’-ビスベンズイミダゾール
BisBiTbpy;4,4’-ジ([2,2’-ビチオフェン]-5-イル)-2,2’-ビピリジン
BisBzTbpy;4,4’-ビス(ベンゾ(b)チオフェン)-2-イル)-2,2’-ビピリジン
なお、光化学電池の光電変換効率は、ソーラーシュミレーター(英弘精機株式会社製)の擬似太陽光を照射して測定した。
実施例A1(二核ルテニウム錯体色素(A1a)の合成)
窒素雰囲気下、500mLの三口フラスコに、市販のH2dcbpy(5.44g,22.3mmol)、濃硫酸(10mL)、及びエタノール130mLを加え、一晩還流し、反応させた。反応液を放冷後、中和し、濾過した。濾物を熱水で洗浄し、エタノール/水(95:5)で再結晶を行った。結晶を濾過し、真空乾燥後、Etcbpyを4.92g得た。
窒素雰囲気下、500mLの三口フラスコに、市販のH2dcbpy(5.44g,22.3mmol)、濃硫酸(10mL)、及びエタノール130mLを加え、一晩還流し、反応させた。反応液を放冷後、中和し、濾過した。濾物を熱水で洗浄し、エタノール/水(95:5)で再結晶を行った。結晶を濾過し、真空乾燥後、Etcbpyを4.92g得た。
次に、アルゴン雰囲気下、1000mLの三口フラスコに市販の塩化ルテニウム(1.18g,4.51mmol)、Etcbpy(2.64g,8.79mmol)及びエタノール500mLを加え、7時間還流し、反応させた。反応液を放冷後、濾過し、真空乾燥した後、[Ru(Etcbpy)2Cl2]1.64gを得た。また、濾液を減圧濃縮し、濃縮物に2mol/L塩酸300mLを加え、5分室温で攪拌後濾過した。濾物を水で洗浄し、エタノール/ジクロロメタン(10:3)で再結晶を行い、濾過、真空乾燥後、[Ru(Etcbpy)2Cl2]1.34g、計2.98gを得た。
続いて、200mLの三口フラスコに[Ru(Etcbpy)2Cl2](1.37g,1.77mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(1.09g,4.25mmol)およびジクロロメタン140mLを加え、室温で1時間攪拌した。反応液を一晩静置した後濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、濃縮物にジエチルエーテルを加えて5分間室温で攪拌した後濾過した。濾物をジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥後、[Ru(Etcbpy)2(H2O)2](OTf)2を1.62g得た。
アルゴン雰囲気下、20mLのシュレンクに[Ru(dtBubpy)2Cl2](0.142g,0.200mmol)、MTBiBzImH2(0.102g,0.240mmol)、エチレングリコール8mLを加え、脱気した。その後、2.45GHzのマイクロ波照射下にて攪拌しながら14分間還流させた。反応液を放冷後、エタノールを3mL、水を4.5mL加え、室温で30分攪拌させた。攪拌液を吸引濾過し、濾液にヘキサフルオロリン酸アンモニウム(0.131g、0.804mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。攪拌液中の沈殿物を濾過し、[Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)](PF6)20.209gを得た。
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコに[Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)](PF6)2(0.200g,0.147mmol)、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液0.051mL、N,N-ジメチルホルムアミド24mLを加え、室温で5分間攪拌した。その後反応液に[Ru(Etcbpy)2(H2O)2](OTf)2(0.200g,0.197mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド24mLを加え、脱気した。その後、2.45GHzのマイクロ波照射下にて攪拌しながら40分間還流させた。反応液を放冷後、減圧濃縮し、0.2mol/L水酸化ナトリウム水溶液48mLを加え、100℃で3.5時間加熱攪拌した。反応液を放冷後、濾過し、濾物にメタノール30mL、水110mLを加え、0.79mol/Lヨウ化水素酸水溶液0.7mLを加えて沈殿を生成させた。沈殿を濾過し、ODSカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮、真空乾燥後、精製物に水70mL、0.2mol/L水酸化ナトリウム水溶液0.8mLを加え溶液にした後、0.79mol/Lヨウ化水素酸水溶液0.4mLを加えて沈殿を生成させた。沈殿物を濾過し、0.79mmol/Lヨウ化水素酸水溶液で洗浄後、二核ルテニウム錯体色素(A1a)0.097gを得た。
この二核ルテニウム錯体色素の代表構造であるプロトンが解離していない構造を式(A1a)に示す。当該錯体色素は、カルボキシル基の1又は複数のプロトンが解離しているものもある。又、5-メチルチオフェン-2-イル基の位置による異性体もある。
参考例A1
既知の方法で二核ルテニウム錯体色素(A3)を合成した。
既知の方法で二核ルテニウム錯体色素(A3)を合成した。
実施例A3-1(多孔質チタニア電極の作製)
触媒化成製のチタニアペーストPST-18NRを透明層に、PST-400Cを拡散層に用い、旭硝子株式会社製透明導電性ガラス電極上にスクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を450℃で30分間焼成した。冷却した膜に対し、同じ作業を所定の厚みになるまで繰り返し、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
触媒化成製のチタニアペーストPST-18NRを透明層に、PST-400Cを拡散層に用い、旭硝子株式会社製透明導電性ガラス電極上にスクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を450℃で30分間焼成した。冷却した膜に対し、同じ作業を所定の厚みになるまで繰り返し、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
実施例A3-2(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
二核ルテニウム錯体色素の0.2mmol/l色素溶液(溶媒:2-プロパノール)に多孔質チタニア電極を30℃で所定の時間浸漬し、乾燥して色素吸着多孔質チタニア電極を得た。
二核ルテニウム錯体色素の0.2mmol/l色素溶液(溶媒:2-プロパノール)に多孔質チタニア電極を30℃で所定の時間浸漬し、乾燥して色素吸着多孔質チタニア電極を得た。
実施例A3-3(光化学電池の作製)
以上のようにして得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。次に、電解質溶液(ガンマ-ブチロラクトンに1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド、ヨウ素、及びテトラブチルアンモニウムテトラシアノボレートをそれぞれ0.6mol/l、0.05mol/l、0.5mol/lとなるように溶解したもの)を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることにより光化学電池を作製した。
以上のようにして得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。次に、電解質溶液(ガンマ-ブチロラクトンに1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド、ヨウ素、及びテトラブチルアンモニウムテトラシアノボレートをそれぞれ0.6mol/l、0.05mol/l、0.5mol/lとなるように溶解したもの)を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることにより光化学電池を作製した。
実施例A3-4(光化学電池の評価)
得られた光化学電池の光電変換効率に含まれる電流密度を英弘精機株式会社製のソーラーシュミレーターを用い、100mW/cm2の擬似太陽光を照射し測定した。
得られた光化学電池の光電変換効率に含まれる電流密度を英弘精機株式会社製のソーラーシュミレーターを用い、100mW/cm2の擬似太陽光を照射し測定した。
その結果、電流密度(mA/cm2)は、二核ルテニウム錯体色素(A1a)で12.21mA/cm2、参考例A1の二核ルテニウム錯体色素(A3)で10.97mA/cm2であった。即ち、架橋配位子である2,2’-ビスベンズイミダゾールにヘテロアリール基(ここでは、6位、6’位に5-メチルチオフェン-2-イル基)を導入した色素が、より高い電流密度を示した。このことにより、本発明の二核ルテニウム錯体色素は、高い性能の光化学電池を製造するための色素となり得ることが判明した。
実施例B1a(二核ルテニウム錯体色素(B1a)の合成)
(4,4’-ジ([2,2’-ビチオフェン]-5-イル)-2,2’-ビピリジン(BisBiTbpy)の合成)
アルゴン雰囲気下、100mL三口フラスコに5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,2’-ビチオフェン(3.917g,13.40mmol)、4,4’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン(2.002g,6.376mmol)、炭酸カリウム(7.023g,50.81mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.736g,0.637mmol)を加え、脱気した。その後、100℃で6.5時間反応させた。放冷後、反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミド、水、メタノールで洗浄し、真空乾燥させ、BisBiTbpy2.854gを得た。
(4,4’-ジ([2,2’-ビチオフェン]-5-イル)-2,2’-ビピリジン(BisBiTbpy)の合成)
アルゴン雰囲気下、100mL三口フラスコに5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,2’-ビチオフェン(3.917g,13.40mmol)、4,4’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン(2.002g,6.376mmol)、炭酸カリウム(7.023g,50.81mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.736g,0.637mmol)を加え、脱気した。その後、100℃で6.5時間反応させた。放冷後、反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミド、水、メタノールで洗浄し、真空乾燥させ、BisBiTbpy2.854gを得た。
(5,5’-ビス(5-メチルチオフェン-2-イル)-2,2’-ビスベンズイミダゾール(MTBiBzImH2)の合成)
アルゴン雰囲気下、500mL三口フラスコに4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(1.821g,9.733mmol)、5-メチルチオフェンボロン酸(1.605g,11.30mmol)、炭酸カリウム(19.50g,141.1mmol)、トルエン250mLを加え、脱気した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.285g,0.247mmol)を加え、脱気した。その後、85℃で25.5時間反応させた。放冷後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮、真空乾燥した。300mLナスフラスコに乾燥物、酢酸エチル135mLを加え、攪拌しながら、5mol/L塩酸水溶液を滴下し、沈殿を生成させた。沈殿物を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、真空乾燥させた。乾燥物を酢酸エチル50mL、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液20mLで溶媒分画を行い、酢酸エチル層を減圧濃縮、真空乾燥させ、4-(5-メチルチオフェン-2-イル)-1,2-ジアミノベンゼン1.060gを得た。
アルゴン雰囲気下、500mL三口フラスコに4-ブロモ-1,2-ジアミノベンゼン(1.821g,9.733mmol)、5-メチルチオフェンボロン酸(1.605g,11.30mmol)、炭酸カリウム(19.50g,141.1mmol)、トルエン250mLを加え、脱気した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.285g,0.247mmol)を加え、脱気した。その後、85℃で25.5時間反応させた。放冷後、反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮、真空乾燥した。300mLナスフラスコに乾燥物、酢酸エチル135mLを加え、攪拌しながら、5mol/L塩酸水溶液を滴下し、沈殿を生成させた。沈殿物を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、真空乾燥させた。乾燥物を酢酸エチル50mL、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液20mLで溶媒分画を行い、酢酸エチル層を減圧濃縮、真空乾燥させ、4-(5-メチルチオフェン-2-イル)-1,2-ジアミノベンゼン1.060gを得た。
アルゴン雰囲気下、100mL二口フラスコに4-(5-メチルチオフェン-2-イル)-1,2-ジアミノベンゼン(0.535g,2.618mmol)、2,2,2-トリクロロアセトイミド酸メチル(0.245g,1.387mmol)、エタノール25mLを加えて脱気した。その後、28時間還流させた。放冷後、反応液を濾過し、濾物をエタノールで洗浄し、真空乾燥させ、MTBiBzImH20.262gを得た。
(二核ルテニウム錯体色素(B1a)の合成)
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.100g,0.163mmol)、BisBiTbpy(0.158g,0.326mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、60℃で4時間反応させた。
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.100g,0.163mmol)、BisBiTbpy(0.158g,0.326mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、60℃で4時間反応させた。
反応液を放冷後、H2dcbpy(0.08g,0.328mmol)を加え、再び脱気した後、140℃で9時間反応させた。反応液を放冷後、1mol/L水酸化ナトリウムを0.660mL、[Ru(phen)2(MTBiBzIm)](0.262g,0.295mmol)を加え、170℃で4時間反応させた。
得られた反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮、真空乾燥させ、ODSカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮し、真空乾燥した。精製物をメタノール30mL、0.03mLの0.5mol/Lヘキサフルオロリン酸水溶液で溶解させ、pH2のヘキサフルオロリン酸水溶液30mLで沈殿を生成させた。沈殿物を濾過し、濾物をpH2のヘキサフルオロリン酸水溶液で洗浄後、真空乾燥させ、二核ルテニウム錯体色素(B1a)0.059gを得た。
この二核ルテニウム錯体色素の代表構造であるプロトンが解離していない構造を式(B1a)に示す。当該錯体色素は、カルボキシル基の1又は複数のプロトンが解離しているものもある。又、5-メチルチオフェン-2-イル基の位置による異性体もある。
実施例B1b(二核ルテニウム錯体色素(B1b)の合成)
([Ru(dtBubpy)2Cl2]の合成)
1000mLの三口フラスコに[Ru(cod)Cl2]n(2.999g,10.70mmol)、dtBubpy(5.755g,21.44mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド300mLを加えて脱気した。その後、2.45GHzのマイクロ波照射下にて攪拌しながら34分間還流させた。反応液を放冷後、濾過し、濾液を減圧濃縮、真空乾燥後、乾燥物にN,N-ジメチルホルムアミド20mL、ジエチルエーテル250mLを加え、室温下で30分間攪拌させた。攪拌させた懸濁液を濾過し、濾物をジエチルエーテル、水で洗浄し、真空乾燥させ、[Ru(dtBubpy)2Cl2]7.027gを得た。
([Ru(dtBubpy)2Cl2]の合成)
1000mLの三口フラスコに[Ru(cod)Cl2]n(2.999g,10.70mmol)、dtBubpy(5.755g,21.44mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド300mLを加えて脱気した。その後、2.45GHzのマイクロ波照射下にて攪拌しながら34分間還流させた。反応液を放冷後、濾過し、濾液を減圧濃縮、真空乾燥後、乾燥物にN,N-ジメチルホルムアミド20mL、ジエチルエーテル250mLを加え、室温下で30分間攪拌させた。攪拌させた懸濁液を濾過し、濾物をジエチルエーテル、水で洗浄し、真空乾燥させ、[Ru(dtBubpy)2Cl2]7.027gを得た。
([Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)]の合成)
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコに[Ru(dtBubpy)2Cl2](0.351g,0.495mmol)、MTBiBzImH2(0.254g,0.595mmol)及びエチレングリコール21mLを加えて脱気した。その後、2.45GHzのマイクロ波照射下にて攪拌しながら14分間還流させた。反応液を放冷後、エタノールを10mL,水を12mL加え、濾過した。濾液に1.3mol/Lヘキサフルオロリン酸アンモニウム水溶液を1.5mL加え、沈殿を生成させた。沈殿物を濾過し、濾物を真空乾燥させ、[Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)](PF6)20.590gを得た。
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコに[Ru(dtBubpy)2Cl2](0.351g,0.495mmol)、MTBiBzImH2(0.254g,0.595mmol)及びエチレングリコール21mLを加えて脱気した。その後、2.45GHzのマイクロ波照射下にて攪拌しながら14分間還流させた。反応液を放冷後、エタノールを10mL,水を12mL加え、濾過した。濾液に1.3mol/Lヘキサフルオロリン酸アンモニウム水溶液を1.5mL加え、沈殿を生成させた。沈殿物を濾過し、濾物を真空乾燥させ、[Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)](PF6)20.590gを得た。
(二核ルテニウム錯体色素(B1b)の合成)
アルゴン雰囲気下、300mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.124g,0.203mmol)、BisBiTbpy(0.197g,0.406mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド62mLを加えて脱気した。その後、60℃で4.5時間反応させた。反応液を放冷後、H2dcbpy(0.101g,0.411mmol)を加え、再び脱気した後、140℃で9時間反応させた。反応液を放冷後、1mol/L水酸化ナトリウムを1.420mL、[Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)](PF6)2(0.375g,0.277mmol)を加え、170℃で11時間反応させた。得られた反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、ODSカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮、真空乾燥後、メタノール100mL、1mLの0.5mol/Lヘキサフルオロリン酸水溶液で溶解させ、pH2のヘキサフルオロリン酸水溶液100mLで沈殿を生成させた。沈殿物を濾過し、濾物をpH2のヘキサフルオロリン酸水溶液で洗浄後、真空乾燥させ、二核ルテニウム錯体色素(B1b)0.312gを得た。
アルゴン雰囲気下、300mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.124g,0.203mmol)、BisBiTbpy(0.197g,0.406mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド62mLを加えて脱気した。その後、60℃で4.5時間反応させた。反応液を放冷後、H2dcbpy(0.101g,0.411mmol)を加え、再び脱気した後、140℃で9時間反応させた。反応液を放冷後、1mol/L水酸化ナトリウムを1.420mL、[Ru(dtBubpy)2(MTBiBzImH2)](PF6)2(0.375g,0.277mmol)を加え、170℃で11時間反応させた。得られた反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、ODSカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮、真空乾燥後、メタノール100mL、1mLの0.5mol/Lヘキサフルオロリン酸水溶液で溶解させ、pH2のヘキサフルオロリン酸水溶液100mLで沈殿を生成させた。沈殿物を濾過し、濾物をpH2のヘキサフルオロリン酸水溶液で洗浄後、真空乾燥させ、二核ルテニウム錯体色素(B1b)0.312gを得た。
この二核ルテニウム錯体色素の代表構造であるプロトンが解離していない構造を式(B1b)に示す。当該錯体色素は、カルボキシル基の1又は複数のプロトンが解離しているものもある。又、5-メチルチオフェン-2-イル基の位置による異性体もある。
実施例B1c(二核ルテニウム錯体色素(B1c)の合成)
(BisBzTbpyの合成)
アルゴン雰囲気下、200mL三口フラスコにベンゾ[b]チオフェン-2-イルボロン酸(2.417g,13.58mmol)、4,4’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン(2.004g,6.383mmol)、炭酸カリウム(7.005g,50.68mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.725g,0.627mmol)を加え、脱気した。その後、100℃で23.5時間反応させた。放冷後、反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミド、水、メタノールで洗浄し、真空乾燥させ、BisBzTbpy1.622gを得た。
(BisBzTbpyの合成)
アルゴン雰囲気下、200mL三口フラスコにベンゾ[b]チオフェン-2-イルボロン酸(2.417g,13.58mmol)、4,4’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン(2.004g,6.383mmol)、炭酸カリウム(7.005g,50.68mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.725g,0.627mmol)を加え、脱気した。その後、100℃で23.5時間反応させた。放冷後、反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミド、水、メタノールで洗浄し、真空乾燥させ、BisBzTbpy1.622gを得た。
(二核ルテニウム錯体色素(B1c)の合成)
アルゴン雰囲気下、300mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.124g,0.203mmol)、BisBzTbpy(0.707g,0.406mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド60mLを加えて脱気した。その後、100℃で3時間反応させた。
アルゴン雰囲気下、300mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.124g,0.203mmol)、BisBzTbpy(0.707g,0.406mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド60mLを加えて脱気した。その後、100℃で3時間反応させた。
反応液を放冷後、H2dcbpy(0.100g,0.412mmol)を加え、再び脱気した後、140℃で9時間反応させた。反応液を放冷後、1mol/L水酸化ナトリウムを1.42mL、[Ru(phen)2(BiBzIm)](0.192g,0.277mmol)を加え、170℃で4.5時間反応させた。
得られた反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミドで洗浄後、真空乾燥させた。乾燥させた試料をODSカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮、真空乾燥後、50mLのメタノール、0.5mLの0.5mol/Lヘキサフルオロリン酸水溶液で溶解させ、pH2のヘキサフルオロリン酸水溶液50mLで沈殿させた。沈殿物を濾過し、濾物をpH2のヘキサフルオロリン酸水溶液で洗浄後、真空乾燥させ、二核ルテニウム錯体色素(B1c)0.055gを得た。
この二核ルテニウム錯体色素の代表構造であるプロトンが解離していない構造を式(B1c)に示す。当該錯体色素は、カルボキシル基の1又は複数のプロトンが解離しているものもある。
実施例B1d(二核ルテニウム錯体色素(B1d)の合成)
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.100g,0.163mmol)、BisBiTbpy(0.158g,0.326mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、60℃で4時間反応させた。
アルゴン雰囲気下、100mLの三口フラスコにジクロロ-p-シメンルテニウムダイマー(0.100g,0.163mmol)、BisBiTbpy(0.158g,0.326mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド50mLを加えて脱気した。その後、60℃で4時間反応させた。
反応液を放冷後、H2dcbpy(0.080g,0.328mmol)を加え、再び脱気した後、140℃で9時間反応させた。反応液を放冷後、1mol/L水酸化ナトリウムを0.660mL、[Ru(phen)2(BiBzIm)](0.206g,0.297mmol)を加え、170℃で4時間反応させた。
得られた反応液を濾過し、濾物をN,N-ジメチルホルムアミドで洗浄後、真空乾燥させた。乾燥させた試料をODSカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮、真空乾燥後、70mLのメタノール、0.7mLの0.5mol/Lヘキサフルオロリン酸水溶液で溶解させ、pH2のヘキサフルオロリン酸水溶液100mLで沈殿させた。沈殿物を濾過し、濾物をpH2のヘキサフルオロリン酸水溶液で洗浄後、真空乾燥させ、二核ルテニウム錯体色素(B1d)0.049gを得た。
この二核ルテニウム錯体色素の代表構造であるプロトンが解離していない構造を式(B1d)に示す。当該錯体色素は、カルボキシル基の1又は複数のプロトンが解離しているものもある。
参考例B1(二核ルテニウム錯体色素(B3)の合成)
既知の方法で二核ルテニウム錯体色素(B3)を合成した。
既知の方法で二核ルテニウム錯体色素(B3)を合成した。
実施例B3-1(多孔質チタニア電極の作製)
触媒化成製のチタニアペーストPST-18NRを透明層に、PST-400Cを拡散層に用い、旭硝子株式会社製透明導電性ガラス電極上にスクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を450℃で30分間焼成した。冷却した膜に対し、同じ作業を所定の厚みになるまで繰り返し、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
触媒化成製のチタニアペーストPST-18NRを透明層に、PST-400Cを拡散層に用い、旭硝子株式会社製透明導電性ガラス電極上にスクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を450℃で30分間焼成した。冷却した膜に対し、同じ作業を所定の厚みになるまで繰り返し、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
実施例B3-2(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
二核ルテニウム錯体色素の0.2mmol/l色素溶液(溶媒:2-プロパノール)に多孔質チタニア電極を30℃で所定の時間浸漬し、乾燥して色素吸着多孔質チタニア電極を得た。
二核ルテニウム錯体色素の0.2mmol/l色素溶液(溶媒:2-プロパノール)に多孔質チタニア電極を30℃で所定の時間浸漬し、乾燥して色素吸着多孔質チタニア電極を得た。
実施例B3-3(光化学電池の作製)
以上のようにして得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。次に、電解質溶液(ガンマ-ブチロラクトンに1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド、ヨウ素、及びテトラブチルアンモニウムテトラシアノボレートをそれぞれ0.6mol/l、0.05mol/l、0.5mol/lとなるように溶解したもの)を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることにより光化学電池を作製した。
以上のようにして得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。次に、電解質溶液(ガンマ-ブチロラクトンに1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド、ヨウ素、及びテトラブチルアンモニウムテトラシアノボレートをそれぞれ0.6mol/l、0.05mol/l、0.5mol/lとなるように溶解したもの)を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることにより光化学電池を作製した。
実施例B3-4(光化学電池の評価)
得られた光化学電池の光電変換効率に含まれる電流密度を英弘精機株式会社製のソーラーシュミレーターを用い、100mW/cm2の擬似太陽光を照射し測定した。
得られた光化学電池の光電変換効率に含まれる電流密度を英弘精機株式会社製のソーラーシュミレーターを用い、100mW/cm2の擬似太陽光を照射し測定した。
その結果、電流密度(mA/cm2)は、以下の通りであった。
二核ルテニウム錯体色素(B1a);11.78mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1b);13.01mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1c);13.82mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1d);13.91mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B3);11.27mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1a);11.78mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1b);13.01mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1c);13.82mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B1d);13.91mA/cm2
二核ルテニウム錯体色素(B3);11.27mA/cm2
その結果、本発明の二核ルテニウム錯体色素(B1a)~(B1d)は、参考例B1の既存の二核ルテニウム錯体色素(B3)と比べて、電流密度が0.5~2.6mA/cm2程度高くなっていた。このことより、本発明の二核ルテニウム錯体色素は、より高い性能の光化学電池を製造するための色素となり得ることが判明した。
合成例C1(二核ルテニウム錯体色素(A-2)の合成)
実施例B1dと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-2)[二核ルテニウム錯体色素(B1d)]を合成した。
実施例B1dと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-2)[二核ルテニウム錯体色素(B1d)]を合成した。
合成例C2(二核ルテニウム錯体色素(A-3)の合成)
実施例B1bと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-3)[二核ルテニウム錯体色素(B1b)]を合成した。
実施例B1bと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-3)[二核ルテニウム錯体色素(B1b)]を合成した。
合成例C3(二核ルテニウム錯体色素(A-4)の合成)
実施例B1aと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-4)[二核ルテニウム錯体色素(B1a)]を合成した。
実施例B1aと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-4)[二核ルテニウム錯体色素(B1a)]を合成した。
合成例C4(二核ルテニウム錯体色素(A-5)の合成)
実施例B1cと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-5)[二核ルテニウム錯体色素(B1c)]を合成した。
実施例B1cと同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-5)[二核ルテニウム錯体色素(B1c)]を合成した。
実施例C1(光電変換効率の評価)
(多孔質チタニア電極の作製)
チタニアペーストPST-18NR(日揮触媒化成株式会社製)を透明層に、PST-400C(日揮触媒化成株式会社製)を拡散層に用い、透明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を440~460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返すことで、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
(多孔質チタニア電極の作製)
チタニアペーストPST-18NR(日揮触媒化成株式会社製)を透明層に、PST-400C(日揮触媒化成株式会社製)を拡散層に用い、透明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を440~460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返すことで、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
t-ブタノール/アセトニトリル(=1:1(容量比))の混合溶媒に、二核ルテニウム錯体色素(A-2)を加えて当該二核ルテニウム錯体色素の飽和色素溶液を調製した。次いで、この飽和色素溶液に、多孔質チタニア電極を、内温30℃の恒温器中で5時間浸漬し、色素を吸着した多孔質チタニア電極を作製した。
t-ブタノール/アセトニトリル(=1:1(容量比))の混合溶媒に、二核ルテニウム錯体色素(A-2)を加えて当該二核ルテニウム錯体色素の飽和色素溶液を調製した。次いで、この飽和色素溶液に、多孔質チタニア電極を、内温30℃の恒温器中で5時間浸漬し、色素を吸着した多孔質チタニア電極を作製した。
(光化学電池の作製)
得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。また、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト(イオン液体)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムアイオダイドおよびヨウ素(レドックス対)とから、ヨウ化物イオンの濃度が1.0mol/lの電解質溶液を調製した。得られた電解質溶液を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることによって光化学電池を作製した。作製した光化学電池の変換効率は3.7%であった。
得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。また、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト(イオン液体)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムアイオダイドおよびヨウ素(レドックス対)とから、ヨウ化物イオンの濃度が1.0mol/lの電解質溶液を調製した。得られた電解質溶液を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることによって光化学電池を作製した。作製した光化学電池の変換効率は3.7%であった。
実施例C2~C12、参考例C1~C4、比較例C1~C12(光電変換効率の評価)
実施例C1において、二核ルテニウム錯体色素、イオン液体を表1に示す通りに変えたこと以外は、実施例C1と同様に光化学電池を作製し、変換効率を測定した。比較例C1~C12における二核ルテニウム錯体(B-1)、(B-2)および(B-3)は以下の化合物である。それらの結果を表1に合わせて示す。
実施例C1において、二核ルテニウム錯体色素、イオン液体を表1に示す通りに変えたこと以外は、実施例C1と同様に光化学電池を作製し、変換効率を測定した。比較例C1~C12における二核ルテニウム錯体(B-1)、(B-2)および(B-3)は以下の化合物である。それらの結果を表1に合わせて示す。
各二核ルテニウム錯体色素と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビストリフルオロメチルスルフォニルイミドの組み合わせでの変換効率を100とした時における各組み合わせでの変換効率を表2に示す。
以上の結果から、本発明の特定の二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と特定のイオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた光化学電池が高い変換効率を示すことが分かる。
合成例D1(二核ルテニウム錯体色素(A-7)の合成)
国際公開第2011/115137号の実施例B4と同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-7)を合成した。
国際公開第2011/115137号の実施例B4と同様にして二核ルテニウム錯体色素(A-7)を合成した。
実施例D1(光電変換効率の評価)
(多孔質チタニア電極の作製)
チタニアペーストPST-18NR(日揮触媒化成株式会社製)を透明層に、PST-400C(日揮触媒化成株式会社製)を拡散層に用い、透明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を440~460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返すことで、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
(多孔質チタニア電極の作製)
チタニアペーストPST-18NR(日揮触媒化成株式会社製)を透明層に、PST-400C(日揮触媒化成株式会社製)を拡散層に用い、透明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を440~460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返すことで、16mm2の多孔質チタニア電極を作製した。
(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
t-ブタノール/アセトニトリル(=1:1(容量比))の混合溶媒に、二核ルテニウム錯体色素(A-7)を加えて当該二核ルテニウム錯体色素の飽和色素溶液を調製した。次いで、この飽和色素溶液に、多孔質チタニア電極を、内温30℃の恒温器中で5時間浸漬し、色素を吸着した多孔質チタニア電極を作製した。
t-ブタノール/アセトニトリル(=1:1(容量比))の混合溶媒に、二核ルテニウム錯体色素(A-7)を加えて当該二核ルテニウム錯体色素の飽和色素溶液を調製した。次いで、この飽和色素溶液に、多孔質チタニア電極を、内温30℃の恒温器中で5時間浸漬し、色素を吸着した多孔質チタニア電極を作製した。
(光化学電池の作製)
得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。また、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト(イオン液体)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムアイオダイドおよびヨウ素(レドックス対)とから、ヨウ化物イオンの濃度が1.0mol/lの電解質溶液を調製した。得られた電解質溶液を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることによって光化学電池を作製した。作製した光化学電池の変換効率は4.0%であった。
得られた色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた。また、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト(イオン液体)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムアイオダイドおよびヨウ素(レドックス対)とから、ヨウ化物イオンの濃度が1.0mol/lの電解質溶液を調製した。得られた電解質溶液を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることによって光化学電池を作製した。作製した光化学電池の変換効率は4.0%であった。
実施例D2~D3、参考例D1、比較例D1~D12(光電変換効率の評価)
実施例D1において、二核ルテニウム錯体色素、イオン液体を表3に示す通りに変えたこと以外は、実施例D1と同様に光化学電池を作製し、変換効率を測定した。比較例D1~D12における二核ルテニウム錯体(B-1)、(B-2)および(B-3)は以下の化合物である。それらの結果を表3に合わせて示す。
実施例D1において、二核ルテニウム錯体色素、イオン液体を表3に示す通りに変えたこと以外は、実施例D1と同様に光化学電池を作製し、変換効率を測定した。比較例D1~D12における二核ルテニウム錯体(B-1)、(B-2)および(B-3)は以下の化合物である。それらの結果を表3に合わせて示す。
各二核ルテニウム錯体色素と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビストリフルオロメチルスルフォニルイミドの組み合わせでの変換効率を100とした時における各組み合わせでの変換効率を表4に示す。
以上の結果から、本発明の特定の二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と特定のイオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた光化学電池が高い変換効率を示すことが分かる。
本発明により、より高い電流密度を有し、より高効率の光電変換素子、及び光化学電池を提供するための二核ルテニウム錯体色素を提供することができる。
また、本発明により、当該二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子、及びイオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた、変換効率が高い光化学電池を提供することができる。なお、当該光化学電池は、安定性が極めて高く、高耐久性を有し、光電変換効率が高いために、実用化に適したものであると考えられる。
Claims (16)
- 一般式(1-2)で示される二核ルテニウム錯体色素(但し、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い)。
又、2つの
- 一般式(1-1)中のR1及びR2、又は一般式(1-2)中のR1乃至R4が、置換基を有していても良い、硫黄原子を含むヘテロアリール基である請求項1乃至2のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素。
- 一般式(1-1)中のR1及びR2、又は一般式(1-2)中のR1乃至R4が、置換基を有していても良い、チエニル基、ビチエニル基又はベンゾチエニル基である請求項3記載の二核ルテニウム錯体色素。
- 一般式(1-3)で示される二核ルテニウム錯体色素(但し、1又は複数のカルボキシル基(-COOH)のプロトン(H+)は解離していても良い)。
で表されるアルコキシアリーレンエテニル基を示し、s、t、u及びvは0~4の整数を示すが、s、t、u及びvが同時に0となることはない。なお、s、t、u又はvが2以上の場合には、複数個のR6、複数個のR7、複数個のR8及び複数個のR9は同一でも異なっていても良い。Xは対イオンを示し、qは錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を示す。
又、2つの
- Zが、フェニレン基である請求項6記載の二核ルテニウム錯体色素。
- R6乃至R9が、ヘキシルオキシフェニレンエテニル基である請求項7記載の二核ルテニウム錯体色素。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素と半導体微粒子を含むことを特徴とする光電変換素子。
- 前記半導体微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化スズからなる群より選ばれる少なくとも1種の半導体微粒子であることを特徴とする請求項10記載の光電変換素子。
- 請求項10乃至11のいずれかに記載の光電変換素子を備えることを特徴とする光化学電池。
- 電極として請求項10乃至11のいずれかに記載の光電変換素子と対極とを有し、その間に電解質層を有することを特徴とする光化学電池。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素を含む溶液に半導体微粒子を浸漬する工程を有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
- 導電性支持体上に、半導体微粒子を含む半導体層を形成する工程と、
この半導体層を請求項1乃至9のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素を含む溶液に浸漬する工程と
を有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
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CN109438339A (zh) * | 2018-12-22 | 2019-03-08 | 山东大学 | Rbp2酶抑制剂小分子化合物wxsa-072a及其制备方法与抗胃癌应用 |
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WO2010055856A1 (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-20 | 宇部興産株式会社 | 二核金属錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備える光化学電池 |
WO2011115137A1 (ja) * | 2010-03-16 | 2011-09-22 | 宇部興産株式会社 | 置換ビピリジル基を有する二核ルテニウム錯体色素を有する光電変換素子、及び光化学電池 |
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- 2012-12-13 JP JP2013549313A patent/JP6086069B2/ja not_active Expired - Fee Related
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