WO2012157328A1

WO2012157328A1 - 端末装置、通知方法、通知プログラム、及び記録媒体

Info

Publication number: WO2012157328A1
Application number: PCT/JP2012/056752
Authority: WO
Inventors: 孝弘森; 光彦竹田; 龍太郎益子; 京極　哲
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2011-05-13
Filing date: 2012-03-15
Publication date: 2012-11-22

Abstract

　ＬＡＮ（１３０）を介したテレビ（１１０）との通信が可能な端末装置（１００）であって、ＬＡＮ（１３０）への通信接続を確立する無線ＬＡＮ通信制御部（４２０）と、当該端末装置（１００）における状態変化の発生を検出する状態変化検出部（４０６）と、状態変化検出部（４０６）によって状態変化の発生が検出されると、当該状態変化の発生を、ＬＡＮ（１３０）を介してテレビ（１１０）へ通知する通知情報送信部（４１０）とを備える。

Description

端末装置、通知方法、通知プログラム、及び記録媒体

　本発明は、端末装置において状態変化が発生したことを通知することができる端末装置、通知方法、および通知プログラムに関する。また、通知プログラムが記録された記録媒体に関する。

　一般的に、携帯電話等の端末装置においては、当該端末装置において状態変化が発生した場合、この状態変化の発生をユーザに通知するように構成されている。例えば、一般的な端末装置においては、他の装置からの通話要求または電子メールを着信したとき、音や光を発したり、メッセージを表示したりすることにより、この着信をユーザに通知するように構成されている。

　このような端末装置においては、上記した方法による通知をユーザが気付かない場合がある。この場合、ユーザは、着信があったことを知る機会を逃してしまうこととなり、ユーザにとって好ましくない。

　そこで、下記特許文献１には、携帯電話機において、着信があったときに着信情報を形成し、形成した着信情報をテレビへ赤外線送信する技術が開示されている。この技術によれば、着信情報をテレビの画面に表示させることで、着信があったことをテレビによってユーザに通知することができるとされている。

日本国公開特許公報「特開２００４－１５９０９９号公報」

　ここで、赤外線は指向性が強いため、赤外線送信においては、送信側から発せられた赤外線の送信方向を、受信側に設けられた受光部に確実に向ける必要がある。よって、上記特許文献１の技術では、携帯電話機から発せられた赤外光の送信方向が、テレビの受光部に向いていない場合、テレビは着信情報を受信することができない。このように、上記特許文献１の技術では、実際には赤外線送信における失敗が多いため、携帯電話機において着信があったことを確実にユーザに通知することができない。

　本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、端末装置において発生した状態変化をより確実にユーザに通知することにある。

　上記した課題を解決するため、本発明に係る端末装置は、通信ネットワークを介した外部機器との通信が可能な端末装置であって、前記通信ネットワークへの通信接続を確立する通信接続確立手段と、当該端末装置における状態変化の発生を検出する状態変化検出手段と、前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する通知情報送信手段とを備えることを特徴とする。

　この端末装置によれば、端末装置と外部機器とが赤外線等による直接の通信を行うことができない場合であっても、端末装置における状態変化の発生を通知する通知情報を、通信接続が確立した通信ネットワークを介して、外部機器へ送信することができる。これにより、上記状態変化の発生を確実に外部機器へ通知することができる。したがって、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　また、この端末装置によれば、通信ネットワークを介しているので、通信ネットワークに接続された複数の外部機器に対して、上記状態変化の発生を通知することができる。この場合、ユーザは複数の外部機器のいずれによっても、上記状態変化の発生を確認することができる。したがって、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　また、本発明に係る通知方法は、通信ネットワークを介した外部機器との通信が可能な端末装置による通知方法であって、前記通信ネットワークへの通信接続を確立する通信接続確立工程と、前記端末装置における状態変化の発生を検出する検出工程と、前記検出工程において前記状態変化の発生が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する通知情報送信工程とを含むことを特徴とする。

　この通知方法によれば、当該通知方法を端末装置が実行することにより、上記端末装置と同様の効果を奏することができる。

　また、本発明に係る通知プログラムは、コンピュータを上記のいずれかの端末装置として機能させるための通知プログラムであって、前記コンピュータを前記端末装置が備える前記各手段として機能させる通知プログラムである。

　この通知プログラムによれば、当該通知プログラムをコンピュータが実行し、コンピュータが上記のいずれかの端末装置として機能することにより、上記のいずれかの端末装置と同様の効果を奏することができる。

　また、本発明に係る記録媒体は、上記通知プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。

　この記録媒体によれば、上記のいずれかの端末装置と同様の効果を奏することを可能とする上記通知プログラムをコンピュータに提供することができる。

　本発明に係る端末装置、通知方法、および通知プログラムによれば、端末装置において状態変化の発生を、通信ネットワークを介して、端末装置から外部機器へ通知することができる。これにより、上記状態変化の発生を確実に外部機器へ通知することができる。したがって、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。

実施形態に係る通信システムのシステム構成を示す図である。実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。実施形態に係るテレビの構成を示すブロック図である。実施形態に係る端末装置が備える制御回路の機能構成を示すブロック図である。通信システムによる状態変化通知処理の第１の手順を示すシーケンス図である。端末装置による状態変化通知処理の第１の手順を示すフローチャートである。端末装置のディスプレイに表示される各種設定画面である。端末装置によって生成された外部機器リストの一例を示す。端末装置によって生成された送信先設定情報の一例を示す。通信システムによる状態変化通知処理の第２の手順を示すシーケンス図である。端末装置による状態変化通知処理の第２の手順を示すフローチャートである。端末装置による状態変化通知処理の第２の手順を示すフローチャートである。通信システムによる状態変化通知処理の第３の手順を示すシーケンス図である。端末装置による状態変化通知処理の第３の手順を示すフローチャートである。通信システムによる状態変化通知処理の第４の手順を示すシーケンス図である。端末装置による状態変化通知処理の第４の手順を示すフローチャートである。通信システムによる状態変化通知処理の第５の手順を示すシーケンス図である。実施形態（変形例１）に係る端末装置（制御回路）の機能構成を示すブロック図である。実施形態（変形例１）に係る通信システムによる状態変化通知処理の手順を示すシーケンス図である。実施形態（変形例１）に係る端末装置による状態変化通知処理の手順を示すフローチャートである。実施形態（変形例１）に係る端末装置のディスプレイに表示されるチャンネル切り替え設定画面である。実施形態（変形例２）に係る端末装置のディスプレイに表示される画面であって、電子メールの送信元アドレスに関する着信通知条件を設定するための設定画面である。実施形態（変形例２）に係る端末装置のディスプレイに表示される画面であって、電子メールの内容に関する着信通知条件を設定するための設定画面である。実施形態（変形例３）に係る端末装置が送信する通知情報の一例を示す。実施形態（変形例３）に係る通信システムによる、電子メールの着信の通知例を示す。実施形態（変形例３）に係る端末装置が送信する通知情報の他の一例を示す。実施形態（変形例３）に係る端末装置が送信する通知情報のさらなる他の一例を示す。実施形態（変形例３）に係る通信システムによる、電子メールの着信の他の通知例を示す。実施形態（変形例４）に係る端末装置による、送信対象機器を設定するまでの処理の手順を示すフローチャートである。

　以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。

　（通信システム１０の概要）
　まず、本実施形態に係る通信システム１０の概要について説明する。図１は、実施形態に係る通信システム１０のシステム構成を示す図である。

　図１に示す通信システム１０は、端末装置１００、少なくとも１台のテレビジョン受像機（以下、「テレビ」と示す。）１１０、およびアクセスポイント１２０を備えて構成されている。図１に示す例では、通信システム１０は、少なくとも１台のテレビ１１０として、テレビ１１０Ａおよび１１０Ｂを備えている。

　端末装置１００は、携帯電話回線（例えば、３Ｇ回線）を介して、他の装置との通話、電子メールの送受信、およびその他のデータ通信が可能な機器である。端末装置１００としては、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型ＰＣ、電子ブックリーダ等、通話機能およびデータ通信機能を有する端末装置が採用され得る。

　アクセスポイント１２０は、当該アクセスポイント１２０の通信エリア内の端末装置との無線通信を行うことにより、端末装置によるＬＡＮ１３０への無線通信接続を制御する。これにより、端末装置１００は、アクセスポイント１２０を介して、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続を確立し、当該ＬＡＮ１３０に接続されている他の装置とのデータ通信が可能となっている。また、ＬＡＮ１３０がインターネットに接続されている場合、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０を介して、インターネットに接続することもできる。

　テレビ１１０は、端末装置１００にとっての外部機器の一例である。テレビ１１０は、デジタルテレビ放送の放送波またはＢＳデジタル放送の放送波として送信された各種コンテンツを、対応するチューナ（デジタルテレビチューナまたはＢＳデジタルチューナ）によって受信し、このコンテンツを再生することができるいわゆるテレビジョン受像機である。

　このテレビ１１０は、有線あるいは無線により、ＬＡＮ１３０に接続されている。これにより、テレビ１１０は、ＬＡＮ１３０を介して、当該ＬＡＮ１３０に接続された他の装置とのデータ通信を行うことが可能となっている。また、ＬＡＮ１３０がインターネットに接続されている場合、テレビ１１０は、ＬＡＮ１３０を介して、インターネットに接続することもできる。テレビ１１０としては、液晶ディスプレイ、有機ＥＬディスプレイ、プラズマディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ等が採用され得る。

　このように構成された通信システム１０は、状態変化通知機能を有している。ここでいう状態変化通知機能とは、端末装置１００において予め定められた状態変化、または任意の状態変化が生じると、この状態変化の発生をテレビ１１０によってユーザに通知する機能である。

　特に、本実施形態の通信システム１０は、端末装置１００において通話要求あるいは電子メールの着信が生じると、この着信をテレビ１１０がユーザに通知するように構成されている。

　具体的には、端末装置１００およびテレビ１１０は、ＬＡＮ１３０を介して、互いに通信を行うことが可能となっている。そこで、端末装置１００は、当該端末装置１００において通話要求あるいは電子メールの着信が生じると、この着信をテレビ１１０へ通知する。この通知を受信したテレビ１１０は、上記着信を示すメッセージを表示することにより、上記着信をユーザに通知するのである。

　（端末装置１００の構成）
　ここで、通信システム１０が備える各装置の構成について説明する。まず、端末装置１００の構成について説明する。図２は、実施形態に係る端末装置１００の構成を示すブロック図である。

　図２に示すように、端末装置１００は、制御回路２００、携帯電話回線アンテナ２０２、携帯電話回線通信モジュール２０４、パネルコントローラ２０６、ディスプレイ２０８、音声出力回路２１０、スピーカ２１２、音声入力回路２１４、マイク２１６、無線ＬＡＮアンテナ２１８、無線ＬＡＮ通信モジュール２２０、および入力デバイス２２２を備える。

　制御回路２００は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）等を備えて構成されており、ＲＯＭ、ＲＡＭ等に記録されているプログラムをＣＰＵが実行することにより、端末装置１００の各部を制御する。

　携帯電話回線通信モジュール２０４は、携帯電話回線通信のための通信インターフェースであり、携帯電話回線に対する通信接続や、携帯電話回線におけるデータ通信等を制御する。携帯電話回線通信モジュール２０４が送受信するデータの実体である搬送波は、携帯電話回線アンテナ２０２によって携帯電話回線の基地局に対して送受信される。

　パネルコントローラ２０６は、制御回路２００から供給された画像信号に基づいてディスプレイ２０８を構成する表示パネルを駆動する。これにより、ディスプレイ２０８は、上記画像信号に基づく画像を表示することとなる。

　ディスプレイ２０８によって表示される画像としては、制御回路２００によって実行されたＯＳや各種アプリケーションからの指示による、各種文字情報、通知メッセージ、電子メール、アイコン、画像、映像、グラフィック、設定画面、インターネット画面等が挙げられる。

　音声出力回路２１０は、制御回路２００から供給された音声信号に基づいてスピーカ２１２を駆動する。これにより、スピーカ２１２は、上記音声信号に基づく音声を出力することとなる。

　音声出力回路２１０から出力される音声としては、例えば、通話元のユーザの通話音声、通話先のユーザの通話音声、制御回路２００によって実行されたＯＳや各種アプリケーションからの指示による音声等が挙げられる。

　音声入力回路２１４は、マイク２１６によって入力された音声から、音声信号を生成する。音声入力回路２１４によって生成された音声信号は、その目的に応じて、制御回路２００を介して音声出力回路２１０へ供給されたり、制御回路２００を介して携帯電話回線通信モジュール２０４へ供給されたり、制御回路２００が備える記憶媒体に記憶されたりする。

　無線ＬＡＮ通信モジュール２２０は、無線ＬＡＮ通信のための通信インターフェースであり、ＬＡＮ１３０（アクセスポイント１２０）に対する通信接続や、ＬＡＮ１３０におけるデータ通信等を制御する。無線ＬＡＮ通信モジュール２２０が送受信するデータの実体である搬送波は、無線ＬＡＮアンテナ２１８によってアクセスポイント１２０に対して送受信される。

　入力デバイス２２２は、ユーザによる各種指示を入力する。入力デバイス２２２としては、ボタン、キーボード、タッチパネル等が採用され得る。入力デバイス２２２によって入力される指示には、状態変化通知機能に関する各種設定を行うための指示が含まれる。

　（テレビ１１０の構成）
　次に、テレビ１１０の構成について説明する。図３は、実施形態に係るテレビ１１０の構成を示すブロック図である。

　図３に示すように、テレビ１１０は、制御回路３００、チューナ３０２、デモジュレータ３０４、デマルチプレクサ３０６、オーディオデコーダ３０８、ビデオデコーダ３０９、ＬＡＮ通信モジュール３１０、ＨＤＭＩトランシーバ／レシーバ３１４、パネルコントローラ３２０、ディスプレイ３２２、音声出力回路３２４、およびスピーカ３２６を備える。

　制御回路３００は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等を備えて構成されており、ＲＯＭ、ＲＡＭ等に記録されているプログラムをＣＰＵが実行することにより、テレビ１１０の各部を制御する。

　チューナ３０２は、デジタルテレビ放送の放送波またはＢＳデジタル放送の放送波をＤＴＶ／ＢＳアンテナから受信する。デモジュレータ３０４は、チューナ３０２によって受信された映像データを復調する。デマルチプレクサ３０６は、デモジュレータ３０４によって復調された映像データから映像信号および音声信号を分離する。

　デマルチプレクサ３０６によって分離された映像信号は、ビデオデコーダ３０９でデコーダされた後、制御回路３００を介して、パネルコントローラ３２０に供給される。パネルコントローラ３２０は、供給された映像信号に基づいてディスプレイ３２２を構成する表示パネルを駆動する。これにより、ディスプレイ３２２は、上記映像信号に基づく映像を表示することとなる。

　一方、デマルチプレクサ３０６によって分離された音声信号は、オーディオデコーダ３０８でデコードされた後、制御回路３００を介して、音声出力回路３２４に供給される。音声出力回路３２４は、供給された音声信号に基づいてスピーカ３２６を駆動する。これにより、スピーカ３２６は、上記音声信号に基づく音声を出力することとなる。

　ＬＡＮ通信モジュール３１０は、ＬＡＮ通信のための通信インターフェースであり、ＬＡＮ１３０に対する通信接続や、ＬＡＮ１３０におけるデータ通信等を制御する。

　レコーダにおいてコンテンツが再生された場合、映像信号がＨＤＭＩトランシーバ／レシーバ３１４によって受信され、受信された映像信号は、制御回路３００を介して、パネルコントローラ３２０に供給される。

　（制御回路２００の機能構成）
　続いて、端末装置１００の機能構成について説明する。図４は、実施形態に係る端末装置１００が備える制御回路２００の機能構成を示すブロック図である。ここでは、端末装置１００が備える機能のうち、着信通知処理に関する機能について説明する。端末装置１００が備えるその他の機能（例えば、電子メール送信機能、通話要求送信機能、音声通話機能等）については、携帯電話等の端末装置が備える一般的な機能であるため、図示および説明を省略する。

　図４に示すように、制御回路２００は、データ受信部４００、状態変化検出部４０６、通知情報生成部４０８、および通知情報送信部４１０を備える。

　データ受信部４００は、携帯電話回線を介して他の装置から送信されてきたデータに対する受信処理を行う。データ受信部４００は、通話要求着信処理部４０２および電子メール着信処理部４０４を有する。

　通話要求着信処理部４０２は、他の装置から送信されてきた通話要求に対する着信処理を行う。ここでいう着信処理には、例えば、通話要求の送信元のユーザ名や電話番号等を特定する処理、通話要求を着信したことを当該端末装置１００のユーザに通知する処理、ユーザが通話要求に応答した場合に、当該端末装置１００と送信元の機器との音声通話を開始するように各部へ通知するための処理、ユーザが通話要求に応答しなかった場合（すなわち、不在着信となった場合）に、ユーザに通知する処理、通話要求を着信したことを着信履歴に記録する処理等が含まれる。

　電子メール着信処理部４０４は、他の装置から送信されてきた電子メールに対する着信処理を行う。ここでいう着信処理には、例えば、電子メールの送信元のユーザ名や電子メールアドレス等を特定する処理、電子メールを着信したことを当該端末装置１００のユーザに通知する処理、電子メールを着信したことを着信履歴に記録する処理等が含まれる。

　なお、電子メールの着信契機については、端末装置１００が一定時間ごとにＰＯＰサーバに対してメール受信を行う場合のほか、携帯電話網からＳＭＳ（Short Message Service）通信として着信を受ける場合やパケット通信の着信を受けた後、端末装置１００が携帯電話網のサーバからメールを受信する場合や、ネットワーク側からプッシュメールの通知を受ける場合などがある。

　状態変化検出部４０６は、当該端末装置１００において予め定められた状態変化、または任意の状態変化が生じた場合、この状態変化が生じたことを検出する。

　本実施形態においては、状態変化検出部４０６は、上記状態変化の一例として、当該端末装置１００が他の装置から通話要求を着信したこと、および当該端末装置１００が他の装置から電子メールを着信したことを検出する。

　例えば、状態変化検出部４０６は、通話要求着信処理部４０２を監視したり、通話要求着信処理部４０２から通知を受けたりする等して、通話要求着信処理部４０２が通話要求の着信処理を行ったことを検出することにより、当該端末装置１００が他の装置から通話要求を受信したことを検出することができる。

　同様に、状態変化検出部４０６は、電子メール着信処理部４０４を監視したり、電子メール着信処理部４０４から通知を受けたりする等して、電子メール着信処理部４０４が電子メールの着信処理を行ったことを検出することにより、当該端末装置１００が他の装置から電子メールを受信したことを検出することができる。

　通知情報生成部４０８は、状態変化が発生したことを通知する通知情報を生成する。

　例えば、通話要求の着信処理が発生したことを状態変化検出部４０６が検出した場合、通知情報生成部４０８は、通知情報として、上記着信処理が発生したことを示す通知情報を生成する。

　この通知情報には、例えば、通話要求の着信処理が発生したことをユーザに通知する通知処理を送信先の機器に行わせるためのコマンドや、上記通知処理の際に表示するメッセージ（例えば、「着信中」等）が含まれる。

　同様に、電子メールの着信処理が発生したことを状態変化検出部４０６が検出した場合、通知情報生成部４０８は、通知情報として、上記着信処理が発生したことを示す通知情報を生成する。

　この通知情報には、例えば、電子メールの着信処理が発生したことをユーザに通知する通知処理を送信先の機器に行わせるためのコマンドや、上記通知処理の際に表示するメッセージ（例えば、「メールあり」等）が含まれる。

　通知情報送信部４１０は、通知情報生成部４０８によって生成された通知情報を、ＬＡＮ１３０を介して、テレビ１１０へ送信することにより、状態変化の発生をテレビ１１０へ通知する。

　具体的には、制御回路２００は、無線ＬＡＮ通信制御部４２０をさらに備えている。無線ＬＡＮ通信制御部４２０は、アクセスポイント１２０のＳＳＩＤ（Service Set Identifier）を指定して、そのアクセスポイント１２０への無線通信接続を確立する。通知情報送信部４１０は、確立された上記無線通信接続を介して、通知情報をテレビ１１０へ送信する。

　ここでの無線通信は、赤外線のような指向性の強い媒体ではなく、予め割り当てられた周波数帯の電波等のように、より指向性の弱い媒体を使用している。

　ここで、状態変化検出部４０６によって状態変化の発生が検出されたときに（すなわち、通知情報送信部４１０が通知情報を送信しようとしたときに）、アクセスポイント１２０への通信接続が確立されていない場合がある。無線ＬＡＮ通信制御部４２０は、上記通信接続の確立の有無を判断し、上記通信接続が確立されてないと判断した場合、自動的にアクセスポイント１２０への通信接続を確立する。これにより、通知情報送信部４１０は、自動的に確立された通信接続を介して、通知情報をテレビ１１０へ送信することができる。

　（通知情報の送信方法）
　以下、通知情報送信部４１０による通知情報の様々な送信方法について説明する。

　（第１の方法）
　第１の方法として、端末装置１００は、予めＬＡＮ１３０から検索しておいた機器へ通知情報を送信することができる。

　具体的には、図４に示すように、制御回路２００は、機器検索部４３０、機器リスト生成部４３２、および第１記憶部４３４をさらに備える。

　機器検索部４３０は、ＬＡＮ１３０に対し、端末装置１００における状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器を検索する。

　機器リスト生成部４３２は、機器検索部４３０によって検索された外部機器のリスト（以下、「外部機器リスト」と示す。）を生成する。

　第１記憶部４３４は、機器リスト生成部４３２によって生成された外部機器リストを記憶する。

　通知情報送信部４１０は、第１記憶部４３４に記憶されている外部機器リストを参照し、この外部機器リストに示されている１または複数の外部機器へ、通知情報を送信する。

　（第２の方法）
　第２の方法として、端末装置１００は、ユーザが指定した機器へ通知情報を送信することができる。

　具体的には、図４に示すように、制御回路２００は、送信先設定部４４０および第２記憶部４４２をさらに備える。

　送信先設定部４４０は、通知情報の送信先を設定する。この設定処理は、入力デバイス２２２によるユーザの入力操作を伴う。

　第２記憶部４４２は、第２記憶部４４２によって送信先として設定された外部機器（以下、「送信対象機器」と示す。）を示す送信先設定情報を記憶する。この送信先設定情報には、１または複数の送信対象機器が、その識別情報によって示されている。

　通知情報送信部４１０は、第２記憶部４４２に記憶されている送信先設定情報を参照し、この外部機器リストに示されている１または複数の送信対象機器へ、通知情報を送信する。

　例えば、送信対象機器は、外部機器リストに示されている外部機器の中から設定される。

　（第３の方法）
　第３の方法として、端末装置１００は、通話要求または電子メールを着信した場合に、その送信元がアドレス帳データに登録されている場合に、通知情報を送信することができる。

　具体的には、図４に示すように、制御回路２００は、第３記憶部４５０をさらに備える。

　第３記憶部４５０は、複数の他の装置の識別情報（電話番号および電子メールアドレスの少なくともいずれか一方）が示されたアドレス帳データを記憶する。

　通知情報送信部４１０は、第３記憶部４５０に記憶されているアドレス帳データを参照し、通話要求または電子メールの送信元の機器の電話番号または電子メールアドレスがこのアドレス帳データに示されている場合、通知情報を送信する。

　なお、ユーザは、アドレス帳データに示されている機器の各々に対して、状態変化通知機能を許可する／しないを設定することもできる。例えば、通話要求または電子メールの送信元の機器に対して、状態変化通知機能を許可しない設定がなされている場合、通知情報送信部４１０は、この機器からの通話要求または電子メールを着信した場合であっても、通知情報を送信しない。

　（第４の方法）
　第４の方法として、端末装置１００は、通信接続が確立されたとき、それ以前に発生した通話要求または電子メールの着信を通知する通知情報を外部機器へ送信することができる。

　具体的には、図４に示すように、制御回路２００は、第４記憶部４５５をさらに備える。

　第４記憶部４５５は、アクセスポイント１２０への通信接続が確立される前に検出された通話要求または電子メールの着信を記憶する。

　通知情報送信部４１０は、アクセスポイント１２０への通信接続が確立されたとき、第４記憶部４５５に記憶されている着信を通知する通知情報を、ＬＡＮ１３０を介して外部機器へ送信する。

　（第５の方法）
　第５の方法として、端末装置１００は、外部機器へ送信する通知情報に優先度を設定することができる。

　具体的には、図４に示すように、制御回路２００は、第５記憶部４６０をさらに備える。第５記憶部４６０には、当該端末装置１００における状態変化毎の優先度が設定されている。例えば、電子メールの着信に対しては、優先度「低」が設定されており、通話要求の着信に対しては、優先度「高」が設定されているといった具合である。

　通知情報送信部４１０は、状態変化の発生を通知する通知情報に、この状態変化に応じた優先度を含めて、外部機器へ送信する。

　この優先度は、状態変化の発生がユーザに通知されるときに外部機器によって使用されるものである。外部機器は、複数の通知が重なった場合、より高い優先度が設定されている通知を優先して行う。

　（テレビ１１０の機能）
　一方、テレビ１１０は、通知情報受信手段と、通知手段とを有している。通知情報受信手段は、通知情報を受信する。通知手段は、通知情報の受信に応じて、状態変化の発生をユーザに通知する。具体的には、通知手段は、状態変化の発生を示すメッセージを、テレビ１１０が備えるディスプレイに表示する。このとき、テレビ１１０は、通知情報に含まれているメッセージを表示しても良く、メモリに記憶されているメッセージを表示しても良い。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の手順）
　以下、通信システム１０による状態変化通知処理の手順について説明する。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の第１の手順）
　まず、図５を参照して、通信システム１０による状態変化通知処理の第１の手順について説明する。図５は、通信システム１０による状態変化通知処理の第１の手順を示すシーケンス図である。

　（無線通信接続）
　まず、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続を確立する処理を行う。

　具体的には、端末装置１００は、アクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ５０１）、ステップＳ５０１で検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求（いわゆる、アソシエート要求）する（ステップＳ５０２）。ここで、端末装置１００によって、複数のアクセスポイントが検索される場合がある。この場合、端末装置１００は、ユーザが選択したいずれかのアクセスポイントに対して、無線通信接続を要求する。

　次に、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対して、認証処理および鍵交換処理を行う（ステップＳ５０４）。アクセスポイント１２０がこれらの処理を不要とするものであれば、端末装置１００は、これらの処理を省略することができる。

　ここまでの処理において認証エラー等の不具合が生じなければ、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立される。このとき、端末装置１００には、ＬＡＮ１３０上のＤＨＣＰ（Dynamic Host Configuration Protocol）サーバによって、ＤＨＣＰアドレスが割り当てられるので、端末装置１００は、ＤＨＣＰサーバから、このＤＨＣＰアドレスを取得することとなる（ステップＳ５０６）。

　（外部機器検索・送信対象機器設定）
　次に、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器を検索し、検索された外部機器の中から送信対象機器を設定する処理を行う。

　具体的には、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に接続された複数の機器に対して、検索要求（いわゆる、マルチキャストパケット）を送信する（ステップＳ５１０）。そして、この検索要求を受信した機器の各々は、端末装置１００に対し、この検索要求に対する応答を送信する（ステップＳ５１２）。端末装置１００は、この応答を受信することにより、この応答の送信元の機器を、送信対象機器の候補として検索したことになる。ここで、上記検索要求に対応していない機器の中には、この検索要求に対する応答を送信しないものもある。したがって、上記検索要求に対応していない機器の中には、端末装置１００によって送信対象機器の候補として検索されないものもある。

　図５に示す例では、端末装置１００は、テレビ１１０Ａおよびテレビ１１０Ｂの各々から、検索要求に対する応答を受信している。すなわち、端末装置１００は、テレビ１１０Ａおよびテレビ１１０Ｂを、送信対象機器の候補として検索したことになる。

　そして、端末装置１００は、検索された機器が示された外部機器リストを生成する（ステップＳ５１４）。さらに、端末装置１００は、外部機器リストに示された機器のいずれか１つまたは複数を、送信対象機器として設定する処理を行う（ステップＳ５１６）。

　例えば、端末装置１００は、図７（ａ）に示すように、ステップＳ５１４で生成された外部機器リストに示されている機器の名称等をディスプレイ２０８に表示することにより、この外部機器リストに示されている機器の中から、送信対象機器をユーザに選択させる。ユーザによって送信対象機器が選択されると、端末装置１００は、送信対象機器を示す送信先設定情報を生成し、生成された送信先設定情報をメモリ（例えば、制御回路２００が備えるＲＡＭ等）に格納する。

　このとき、選択された送信対象機器がパスワードを要求するものである場合、図７（ｂ）に示すような画面を表示し、パスワードをユーザに入力させ、入力されたパスワードを送信先設定情報に含めておく。

　（着信通知）
　そして、端末装置１００は、他の装置から送信されてきた電子メールを着信すると（ステップＳ５２０）、この着信を通知する通知情報を、送信先設定情報に示されている送信対象機器へ送信する（ステップＳ５２２）。図５に示す例では、端末装置１００は、送信対象機器として設定されたテレビ１１０Ａへ上記通知情報を送信している。

　このとき、送信対象機器がパスワードを要求するものである場合、端末装置１００は、送信先設定情報に示されているパスワードを通知情報に含めて、この通知情報を送信対象機器へ送信する。

　そして、この通知情報を受信した送信対象機器は、通知情報に示されているメッセージ（例えば、「メールあり」）を表示することにより、端末装置１００において着信が発生したことをユーザに通知し（ステップＳ５２４）、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ５２６）。

　また、端末装置１００は、他の装置から送信されてきた通話要求を着信すると（ステップＳ５３０）、この着信を通知する通知情報を、送信先設定情報に示されている送信対象機器へ送信する（ステップＳ５３２）。

　そして、この通知情報を受信した送信対象機器は、通知情報に示されているメッセージ（例えば、「着信中」）を表示することにより、端末装置１００において着信が発生したことをユーザに通知し（ステップＳ５３４）、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ５３６）。

　ここで、端末装置１００は、通話要求を着信したとき、通知情報を１度だけ送信しても良く、通話要求の着信中が継続している間、通知情報を繰り返し送信しても良い。後者の場合、送信対象機器は、通知情報を受信する毎に、ステップＳ５３４（メッセージの表示処理）および５３６（応答の送信処理）を行うこととなる。

　その後、ユーザが通話要求の着信に応答せず、不在着信となった場合（ステップＳ５４０）、端末装置１００は、この不在着信を通知する通知情報を、送信先設定情報に示されている送信対象機器へ送信する（ステップＳ５４２）。

　そして、この通知情報を受信した送信対象機器は、この通知情報に示されているメッセージ（例えば、「不在着信あり」）を表示することにより、端末装置１００において不在着信が発生したことをユーザに通知し（ステップＳ５４４）、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ５４６）。

　（端末装置１００による状態変化通知処理の第１の手順）
　続いて、端末装置１００による状態変化通知処理の第１の手順について説明する。図６は、端末装置１００による状態変化通知処理の第１の手順を示すフローチャートである。ここでは、端末装置１００による状態変化通知処理のうち、送信対象機器を設定するまでの処理の手順について説明する。なお、以下各処理の具体的な説明については、図５での説明と同様であるため、ここでの記載は省略する。

　まず、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に設けられたアクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ６０２）、検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ６０４）。

　ステップＳ６０４の要求により、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立しなかった場合（ステップＳ６０６：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップＳ６０４の要求により、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立した場合（ステップＳ６０６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器を検索する（ステップＳ６０８）。

　ステップＳ６０８の検索処理により、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器が検索されなかった場合（ステップＳ６１０：Ｎｏ）、端末装置１００は、その旨を示すメッセージ「対応機器がみつかりません」を表示して（ステップＳ６２２）、処理を終了する。

　一方、ステップＳ６０８の検索処理により、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器が検索された場合（ステップＳ６１０：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ステップＳ６０８の検索処理により検索された機器が示された外部機器リストを生成する（ステップＳ６１２）。

　そして、端末装置１００は、ステップＳ６１２で生成された外部機器リストを表示し（ステップＳ６１４）、ステップＳ６０８の検索処理により検索された外部機器の中から、送信対象機器を設定する（ステップＳ６１６）。

　さらに、端末装置１００は、ステップＳ６１６で設定された送信対象機器を示す送信先設定情報を生成し（ステップＳ６１８）、生成された送信先設定情報をメモリに格納する（ステップＳ６２０）。その後、端末装置１００は、処理を終了する。

　（各種設定画面）
　ここで、上記状態変化通知処理における各種設定に用いられる各種設定画面について説明する。図７は、端末装置１００のディスプレイ２０８に表示される各種設定画面である。

　このうち、図７（ａ）は、外部機器リストに示されている機器の中から送信対象機器を選択するための画面である。ユーザは、この画面から、送信対象機器を設定することができる。この図では、送信対象機器を１つ選ぶようになっているが、複数の機器を設定できるようにしても良い。

　また、図７（ｂ）は、送信対象機器のパスワードを設定するための画面である。ユーザは、この画面から、端末装置１００に対し、送信対象機器のパスワードを設定することができる。

　また、図７（ｃ）は、状態変化通知機能を有効／無効にするための画面である。ユーザは、この画面から、端末装置１００に対し、状態変化通知機能の有効／無効を設定することができる。

　これにより、状態変化通知機能が無効となった場合、端末装置１００は、電子メールまたは通話要求を着信したとしても、この着信の通知を行わない。

　また、図７（ｄ）は、状態変化通知機能を許可する送信元の通信装置を設定するための画面である。ユーザは、この画面から、端末装置１００に対し、状態変化通知機能を許可する／しない機器を設定することができる。

　例えば、図７（ｄ）に示す画面において、「すべて通知」が選択された場合、端末装置１００は、全ての他の装置からの着信に対し、状態変化通知機能を許可する。

　また、図７（ｄ）に示す画面において、「指定先のみ通知」が選択された場合、端末装置１００は、ユーザによって指定された他の装置からの着信に対してのみ、状態変化通知機能を許可する。

　また、図７（ｄ）に示す画面において、「電話帳登録のみ通知」が選択された場合、端末装置１００は、アドレス帳データに登録されている他の装置からの着信に対してのみ、状態変化通知機能を許可する。

　そして、端末装置１００は、状態変化通知機能が許可されていない他の装置から送信されてきた電子メールまたは通話要求を着信したとしても、この着信の通知を行わない。

　（外部機器リストの一例）
　図８は、端末装置１００によって生成された外部機器リストの一例を示す。

　図８に示す外部機器リストは、ＬＡＮ１３０から検索された外部機器に関する情報を示すものである。この外部機器リストは、項目として、「機器ＭＡＣアドレス」、「機器ＩＰアドレス」、「機器フレンドリ名」、「機器メーカー」、「機器ＵＲＩ情報」、および「機器機能情報」を含んでいる。

　「機器ＭＡＣアドレス」には、外部機器のＭＡＣアドレスが設定される。「機器ＩＰアドレス」には、外部機器のＩＰアドレスが設定される。「機器フレンドリ名」には、外部機器に対して設定されている名称が設定される。「機器メーカー」には、外部機器のメーカー名が設定される。「機器ＵＲＩ情報」には、外部機器に対してコマンドの実行を要求する場合のＵＲＩが設定される。「機器機能情報」には、外部機器に対して実行可能なコマンドが設定される。外部機器リストに設定されるこれらの情報は、検索要求に対する応答と同時に、外部機器から取得される。

　この外部機器リストは、端末装置１００によって生成され、端末装置１００が備えるメモリに格納される。例えば、この外部機器リストは、送信対象機器をユーザに選択させる際にメモリから読み出され、この外部機器リストに示されている各外部機器の「機器フレンドリ名」が、ディスプレイに表示される。

　ここで、端末装置１００は、外部機器リストに示されている情報（すなわち、各外部機器から取得した情報）に基づいて、状態変化通知機能に対応していないと判断した外部機器を、送信対象機器の候補から外しても良い。

　例えば、端末装置１００は、状態変化通知機能に対応している／いないメーカー名が示された情報を記憶していても良い。この場合、端末装置１００は、この情報に基づいて、状態変化通知機能に対応していない外部機器を特定し、特定された外部機器を送信対象機器の候補から外しても良い。

　他の例として、端末装置１００は、「機器機能情報」に、状態変化の発生を通知する機能を実行するためのコマンドが含まれていない場合、この外部機器を、状態変化通知機能に対応していない外部機器として特定し、送信対象機器の候補から外しても良い。

　（送信先設定情報の一例）
　図９は、端末装置１００によって生成された送信先設定情報の一例を示す。

　図９に示す送信先設定情報は、外部機器リストの中からユーザによって選択された送信対象機器に関する情報を示すものである。この送信先設定情報は、項目として、「機器ＭＡＣアドレス」、「機器ＩＰアドレス」、および「パスワード」を含んでいる。

　「機器ＭＡＣアドレス」には、送信対象機器のＭＡＣアドレスが設定される。「機器ＩＰアドレス」には、送信対象機器のＩＰアドレスが設定される。「パスワード」には、送信対象機器のパスワードが設定される。「機器ＭＡＣアドレス」および「機器ＩＰアドレス」には、外部機器リストから取得したものが設定される。「パスワード」には、ユーザによって入力されたものが設定される。

　この送信先設定情報は、端末装置１００によって生成され、端末装置１００が備えるメモリに格納される。例えば、端末装置１００において通話要求あるいは電子メールの着信が生じると、端末装置１００は、この送信先設定情報をメモリから読み出し、この送信先設定情報に示されているＭＡＣアドレスへ、この送信先設定情報に示されているパスワードとともに、通知情報を送信する。

　なお、本実施形態では、通知情報の送信先を特定するための情報として、ＭＡＣアドレスを採用しているが、これに限らない。通知情報の送信先を特定するための情報としては、例えば、ＩＰアドレス、ＵＰｎＰ（Universal Plug and Play）で利用するＵＵＩＤ（Universally Unique Identifier）等を採用しても良い。

　（効果）
　以上のように、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、端末装置１００において状態変化が発生すると、当該状態変化の発生を通知する通知情報を、ＬＡＮ１３０を介して、テレビ１１０へ送信することとした。

　これにより、上記状態変化の発生を確実にテレビ１１０へ通知することができる。したがって、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　特に、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、端末装置１００とＬＡＮ１３０との無線通信接続を介して、端末装置１００からテレビ１１０へ通知情報を送信することとした。

　これにより、端末装置１００がアクセスポイント１２０の通信エリア内にさえあれば、上記状態変化の発生を、テレビ１１０へ通知することができる。これにより、上記状態変化の発生を確実にテレビ１１０へ通知することができる。

　また、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、特に、端末装置１００においてデータ受信が発生したことを通知する通知情報を、テレビ１１０へ送信することとした。

　これにより、データ受信という、ユーザに通知することがより好ましい端末装置１００の状態変化の発生を、より確実にユーザに通知することができる。

　また、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器を検索し、検索された外部機器へ通知情報を送信することとした。

　これにより、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。また、上記通知が不可能な外部機器に対して通知情報を送信してしまう等といった、無駄な通信の発生を防止することができる。

　また、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、通知情報の送信先として設定された外部機器に対して通知情報を送信し、通知情報の送信先として設定されていない外部機器に対しては通知情報を送信しないこととした。

　これにより、ユーザが所望する外部機器から、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。また、通知情報の送信先として設定されていない外部機器に対して通知情報を送信してしまう等といった、無駄な通信の発生を防止することができる。

　また、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、通話要求または電子メールの送信元の装置がアドレス帳データに示されている場合は通知情報を送信し、通話要求または電子メールの送信元の装置がアドレス帳データに示されていない場合は通知情報を送信しないこととした。

　これにより、例えば迷惑メールや、広告メール等、アドレス帳データに示されていないような送信元から送信された不要なデータを着信した場合に、このような不要なデータの着信が通知されない。したがって、より適切な着信をユーザに通知することができる。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の第２の手順）
　次に、図１０を参照して、通信システム１０による状態変化通知処理の第２の手順について説明する。図１０は、通信システム１０による状態変化通知処理の第２の手順を示すシーケンス図である。

　ここまでの説明では、端末装置１００において、予め無線通信接続を確立しておき、この無線通信接続が確立されているときに、通話要求または電子メールの着信があった場合の処理について説明した。

　ここで、端末装置１００においては、例えば、無線通信接続がスリープ状態になっているときや、端末装置１００が自ら無線通信接続を切断したとき等、通信接続が確立されていないときに、通話要求または電子メールを着信することもある。

　このような場合、端末装置１００は、通話要求または電子メールを着信すると、自動的に無線通信接続を確立し、確立された無線通信接続を介して、通知情報を送信する。

　以下、その処理の手順について具体的に説明する。

　（無線通信接続）
　端末装置１００は、他の装置から送信されてきた電子メールまたは通話要求を着信すると（ステップＳ１０００）、まず、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続を確立する。

　具体的には、端末装置１００は、アクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ１００１）、ステップＳ１００１で検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ１００２）。

　次に、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対して、認証処理および鍵交換処理を行う（ステップＳ１００４）。

　そして、ここまでの処理において認証エラー等の不具合が生じなければ、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立され、ＤＨＣＰサーバから、当該端末装置１００に割り当てられたＤＨＣＰアドレスを取得する（ステップＳ１００６）。

　なお、電子メールまたは通話要求を着信したときに、図７（ｃ）に示す画面からの設定により、状態変化通知機能が無効となっている場合、および図７（ｄ）に示すに示す画面からの設定により、電子メールまたは通話要求の送信元に対し状態変化通知機能が許可されていない場合、ステップＳ１００１以降の処理を行わず、処理を終了する。

　また、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０への無線通信接続が失敗した場合や、所定時間内に完了しなかった場合（ステップＳ１００８：失敗）、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１０２８）、処理を終了する。

　（送信対象機器検索）
　ＬＡＮ１３０への無線通信接続が成功すると（ステップＳ１００８：成功）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、送信先設定情報に示されている送信対象機器がネットワーク上に存在するかを検索する。

　具体的には、端末装置１００は、送信先設定情報に示されている送信対象機器のＭＡＣアドレスに対して、検索要求を送信する（ステップＳ１０１０）。

　そして、この検索要求を受信した送信対象機器は、端末装置１００に対し、この検索要求に対する応答を送信する（ステップＳ１０１２）。端末装置１００は、この応答を受信することにより、送信対象機器がネットワーク上に存在することを検索したことになる。

　図１０に示す例では、端末装置１００の送信先設定情報においては、テレビ１１０Ａが送信対象機器として設定されている。これに応じて、端末装置１００は、このテレビ１１０Ａに対して、検索要求を送信している。そして、この検索要求を受信したテレビ１１０Ａは、端末装置１００に対して、当該検索要求に対する応答を送信している。すなわち、端末装置１００は、送信対象機器とされているテレビ１１０Ａがネットワーク上に存在することを検索したことになる。

　なお、端末装置１００は、送信対象機器がＬＡＮ１３０に接続されていなかったり、送信対象機器の電源がＯＦＦになっていたりする場合等、送信対象機器からの応答を受信できなかった場合、ステップＳ１０２２以降の処理を行わず、処理を終了する。

　本例では、ＬＡＮ１３０への無線通信接続を行った後、送信対象機器に直接検索要求を送信しているが、ネットワーク内の全機器に対する検索要求を実施し、送信先設定情報に示されている送信対象機器のＭＡＣアドレスからの応答があった場合に、その送信対象機器（本例ではテレビ１１０Ａ）がネットワーク上に存在するとみなしてもよい。

　（着信通知）
　そして、端末装置１００は、電子メールまたは通話要求の着信を通知する通知情報を、送信対象機器へ送信する（ステップＳ１０２２）。そして、この通知情報を受信した送信対象機器は、この通知情報に示されているメッセージを表示することにより、端末装置１００において電子メールまたは通話要求の着信が発生したことをユーザに通知し（ステップＳ１０２４）、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ１０２６）。

　（無線通信切断）
　その後、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１０２８）、処理を終了する。

　（端末装置１００による状態変化通知処理の第２の手順）
　続いて、端末装置１００による状態変化通知処理の第２の手順について説明する。図１１および図１２は、端末装置１００による状態変化通知処理の第２の手順を示すフローチャートである。

　まず、図１１を参照して、電子メールを着信した場合の処理について説明する。

　端末装置１００は、他の装置から送信されてきた電子メールを着信したことを検出すると（ステップ１１０２）、状態変化通知機能が無効となっているか否かを判断する（ステップＳ１１０４）。

　ステップＳ１１０４において、状態変化通知機能が無効となっていると判断した場合（ステップＳ１１０４：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、処理を終了する。一方、ステップＳ１１０４において、状態変化通知機能が無効となっていないと判断した場合（ステップＳ１１０４：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理をステップＳ１１０６へ進める。

　ステップ１１０６では、端末装置１００は、電子メールの送信元に対し状態変化通知機能が許可されているか否かを判断する（ステップＳ１１０６）。

　ステップ１１０６において、電子メールの送信元に対し状態変化通知機能が許可されていないと判断した場合（ステップＳ１１０６：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップ１１０６において、電子メールの送信元に対し状態変化通知機能が許可されていると判断した場合（ステップＳ１１０６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、処理をステップＳ１１０８へ進める。

　ステップＳ１１０８では、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立されているか否かを判断する（ステップＳ１１０８）。

　ステップＳ１１０８において、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立されていると判断した場合（ステップＳ１１０８：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、送信先設定情報に示されている送信対象機器に対して、電子メールの着信を通知する通知情報を送信することにより、上記着信を通知して（ステップＳ１１２４）、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１１０８において、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立されていないと判断した場合（ステップＳ１１０８：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理をステップＳ１１１０へ進める。

　ステップＳ１１１０では、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に設けられたアクセスポイント１２０を検索する（ステップＳ１１１０）。そして、端末装置１００は、検索されたアクセスポイント１２０に対して、ＬＡＮ１３０への無線通信接続を要求する（ステップＳ１１１２）。

　ステップＳ１１１２の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立しなかった場合（ステップＳ１１１４：Ｎｏ）、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１１２２）、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１１１２の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立した場合（ステップＳ１１１４：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、送信対象機器がネットワーク上に存在するかを検索する（ステップＳ１１１６）。

　ステップＳ１１１６の検索処理により、送信対象機器がネットワーク上に存在することが検索されなかった場合（ステップＳ１１１８：Ｎｏ）、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１１２２）、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１１１６の検索処理により、送信対象機器がネットワーク上に存在することが検索された場合（ステップＳ１１１８：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、送信対象機器に対して、電子メールの着信を通知する通知情報を送信することにより、上記着信を通知する（ステップＳ１１２０）。

　そして、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１１２２）、処理を終了する。

　なお、本例では無線通信接続確立に失敗した場合や、通知情報送信実施後に無線通信接続のスリープ設定／切断を実施しているが、Ｓ１１１０の処理開始後、一定時間経過後にスリープ設定／切断を実施してもよい。

　図１１では、電子メールを着信した場合の端末装置１００の処理を説明したが、通話要求を着信した場合、端末装置１００は、「電子メール」を「通話要求」と読み変えて、図１１を参照して説明した処理を行うだけでなく、図１２に示す処理をさらに行う。

　具体的には、端末装置１００は、通話要求を着信した場合、ステップＳ１１２０からステップＳ１１２２までの間に、ステップＳ１２０２およびステップＳ１２０４をさらに行う。

　ステップＳ１２０２は、通話要求の着信が不在着信となったか否かを判断する処理である。ステップＳ１２０２において、通話要求の着信が不在着信となっていないと判断した場合（ステップＳ１２０２：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理をステップＳ１１２２へ進める。一方、ステップＳ１２０２において、通話要求の着信が不在着信となったと判断した場合（ステップＳ１２０２：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、不在着信を通知する通知情報を送信対象機器へ送信することにより、上記不在着信を通知して（ステップＳ１２０４）、処理をステップＳ１１２２へ進める。

　また、端末装置１００は、通話要求を着信した場合、ステップＳ１１２４から処理を終了するまでの間に、ステップＳ１２１２およびステップＳ１２１４をさらに行う。

　ステップＳ１２１２は、通話要求の着信が不在着信となったか否かを判断する処理である。ステップＳ１２１２において、通話要求の着信が不在着信となっていないと判断した場合（ステップＳ１２１２：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。一方、ステップＳ１２１２において、通話要求の着信が不在着信となったと判断した場合（ステップＳ１２１２：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、不在着信を通知する通知情報を送信対象機器へ送信することにより、上記不在着信を通知して（ステップＳ１２１４）、処理を終了する。

　（効果）
　以上のように、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、通話要求または電子メールを着信したときに、自動的にアクセスポイント１２０への通信接続を確立することとした。

　これにより、通信接続が確立していなくとも、自動的に通信接続を確立し、通知情報を外部機器へ送信することができる。これにより、上記着信をより確実にユーザに通知することができる。

　また、通話要求または電子メールの着信が検知されるまでの間、不要に通信接続が行われることを排除することができ、この期間に要していた消費電力を削減することができる。

　また、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、上記着信の通知処理が完了すると、自動的に通信接続を切断することとした。

　これにより、不要に通信接続が行われている期間を排除することができ、この期間に要していた消費電力を削減することができる。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の第３の手順）
　次に、図１３を参照して、通信システム１０による状態変化通知処理の第３の手順について説明する。図１３は、通信システム１０による状態変化通知処理の第３の手順を示すシーケンス図である。

　端末装置１００は、アクセスポイント１２０の通信エリア外から通信エリア内に復帰すると、自動的に無線通信接続を確立し、確立された無線通信接続を介して、それまでに発生した不在着信および電子メールの着信を通知する通知情報を、送信対象機器へ送信する。

　以下、その処理の手順について具体的に説明する。

　（無線通信接続）
　端末装置１００は、アクセスポイント１２０の通信エリア外から通信エリア内に復帰すると（ステップＳ１３００）、まず、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続を確立する。

　具体的には、端末装置１００は、アクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ１３０１）、ステップＳ１３０１で検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ１３０２）。

　次に、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対して、認証処理および鍵交換処理を行う（ステップＳ１３０４）。

　そして、ここまでの処理において認証エラー等の不具合が生じなければ、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立され、ＤＨＣＰサーバから、当該端末装置１００に割り当てられたＤＨＣＰアドレスを取得する（ステップＳ１３０６）。

　（送信対象機器検索）
　次に、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、送信対象機器がネットワーク上に存在するかを検索する。

　具体的には、端末装置１００は、送信先設定情報に示されている送信対象機器のＭＡＣアドレスに対して、検索要求を送信する（ステップＳ１３１０）。

　そして、この検索要求を受信した送信対象機器は、端末装置１００に対し、この検索要求に対する応答を送信する（ステップＳ１３１２）。端末装置１００は、この応答を受信することにより、送信対象機器がネットワーク上に存在することを検索したことになる。

　図１３に示す例では、端末装置１００の送信先設定情報においては、ＬＡＮ１３０に接続されたテレビ１１０Ａが送信対象機器として設定されている。これに応じて、端末装置１００は、このテレビ１１０Ａに対して、検索要求を送信している。そして、この検索要求を受信したテレビ１１０Ａは、端末装置１００に対して、当該検索要求に対する応答を送信している。すなわち、端末装置１００は、送信対象機器とされているテレビ１１０Ａがネットワーク上に存在することを検索したことになる。

　ここで、テレビ１１０Ａの電源がＯＦＦになっている場合等、テレビ１１０ＡがＬＡＮ１３０に接続されていない場合がある。この場合、端末装置１００は、テレビ１１０Ａからの応答を受信することができない。そこで、端末装置１００は、テレビ１１０ＡがＬＡＮ１３０に接続され、テレビ１１０Ａからの応答を受信できるまで、繰り返し、検索要求を送信するようにしても良い。そして、端末装置１００は、テレビ１１０Ａからの応答を受信すると、以降の処理を行うようにしても良い。

　（着信通知）
　そして、端末装置１００は、通信エリア内へ復帰するまでに発生した不在着信および電子メールの着信の存在を検出し（ステップＳ１３２０）、これらの着信を通知する通知情報を、送信対象機器へ送信する（ステップＳ１３２２）。そして、この通知情報を受信した送信対象機器は、この通知情報に示されているメッセージ（例えば、「不在着信あり」、「新着メールあり」等）や着信件数を表示することにより、これらの着信が発生していたことをユーザに通知し（ステップＳ１３２４）、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信し（ステップＳ１３２６）、処理を終了する。

　（端末装置１００による状態変化通知処理の第３の手順）
　続いて、端末装置１００による状態変化通知処理の第３の手順について説明する。図１４は、端末装置１００による状態変化通知処理の第３の手順を示すフローチャートである。

　端末装置１００は、当該端末装置１００がアクセスポイント１２０の通信エリア内に復帰したことを検出すると（ステップ１４００）、ＬＡＮ１３０に設けられたアクセスポイント１２０を検索する（ステップＳ１４０２）。そして、端末装置１００は、検索されたアクセスポイント１２０に対して、ＬＡＮ１３０への無線通信接続を要求する（ステップＳ１４０４）。

　ステップＳ１４０４の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立しなかった場合（ステップＳ１４０６：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１４０４の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立した場合（ステップＳ１４０６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、状態変化通知機能が無効となっているか否かを判断する（ステップＳ１４０８）。

　ステップＳ１４０８において、状態変化通知機能が無効となっていると判断した場合（ステップＳ１４０８：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、処理を終了する。一方、ステップＳ１４０８において、状態変化通知機能が無効となっていないと判断した場合（ステップＳ１４０８：Ｎｏ）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、送信先設定情報に示されている送信対象機器がネットワーク上に存在するかを検索する（ステップＳ１４１０）。

　ステップＳ１４１０の検索処理により、送信対象機器がネットワーク上に存在することが検索されなかった場合（ステップＳ１４１２：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１４１０の検索処理により、送信対象機器がネットワーク上に存在することが検索された場合（ステップＳ１４１２：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、通信エリア内へ復帰するまでに不在着信および電子メールの着信の少なくともいずれか一方が発生したか否かを判断する（ステップＳ１４１４）。

　ステップＳ１４１４において、通信エリア内へ復帰するまでに不在着信および電子メールの着信のいずれも発生していないと判断した場合（ステップＳ１４１４：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１４１４において、通信エリア内へ復帰するまでに不在着信および電子メールの着信の少なくともいずれか一方が発生したと判断した場合（ステップＳ１４１４：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、通信エリア内へ復帰するまでの不在着信および電子メールの着信の少なくともいずれか一方の発生を通知する通知情報を、送信対象機器へ送信することにより、上記着信を送信対象機器へ通知し（ステップＳ１４１６）、処理を終了する。

　（効果）
　以上のように、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、端末装置１００がアクセスポイント１２０の通信エリア内に復帰するとすぐに、それ以前に検出されたデータの受信の発生を、ユーザに通知することができる。これにより、端末装置１００において発生したデータの受信をより確実にユーザに通知することができる。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の第４の手順）
　次に、図１５を参照して、通信システム１０による状態変化通知処理の第４の手順について説明する。図１５は、通信システム１０による状態変化通知処理の第４の手順を示すシーケンス図である。

　ここまでの説明では、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０から検索された外部機器の中から、送信対象機器を設定することとした。端末装置１００は、ユーザによって直接指定された外部機器を、送信対象機器として設定することもできる。

　以下、その処理の手順について具体的に説明する。

　（無線通信接続）
　まず、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続を確立する。

　具体的には、端末装置１００は、アクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ１５０１）、ステップＳ１５０１で検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ１５０２）。

　次に、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対して、認証処理および鍵交換処理を行う（ステップＳ１５０４）。

　そして、ここまでの処理において認証エラー等の不具合が生じなければ、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立され、ＤＨＣＰサーバから、当該端末装置１００に割り当てられたＤＨＣＰアドレスを取得する（ステップＳ１５０６）。

　（外部機器情報取得）
　次に、端末装置１００は、ユーザが所望する外部機器をＬＡＮ１３０上で識別するための識別情報を取得する（ステップＳ１５１０）。例えば、この識別情報としては、ＩＰアドレスが採用される。

　端末装置１００は、以下（１）～（５）のいずれかの方法により、識別情報を取得する。
（１）外部機器から、赤外線通信により、端末装置１００へ送信する。
（２）外部機器から、端末装置１００のＩＰアドレスを指定し、端末装置１００へ送信する。
（３）外部機器が、識別情報が含まれた２次元バーコードを表示する。端末装置１００が、この２次元バーコードをカメラで撮像する。
（４）外部機器が識別情報を表示する。ユーザがこの識別情報を端末装置１００へ入力する。
（５）外部機器の識別情報を既に取得している他の端末装置から、電子メール等によって端末装置１００へ送信する。

　そして、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、ステップＳ１５１０で取得した識別情報とともに機器情報取得要求を送信する（ステップＳ１５１２）。これにより、機器情報取得要求は、ユーザが所望する外部機器に送信されることとなる。

　そして、この機器情報取得要求を受信した外部機器は、端末装置１００に対し、この機器情報取得要求に対する応答として、自らの機器情報を送信する（ステップＳ１５１４）。

　端末装置１００は、この機器情報を受信することにより、ユーザが所望する外部機器から、この外部機器を送信対象機器として設定するための機器情報を取得したことになる。

　その後、端末装置１００は、ステップＳ１５１４で取得した外部機器情報を用いて、ユーザが所望する外部機器を送信対象機器としておくための送信先設定情報を生成し（ステップＳ１５１６）、ステップＳ１５１８で生成された送信先設定情報をメモリに格納する（ステップＳ１５１８）。

　図１５に示す例では、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に接続されたテレビ１１０Ａに対して、機器情報取得要求を送信している。そして、この機器情報取得要求を受信したテレビ１１０Ａは、端末装置１００に対して、自らの機器情報を送信している。

　すなわち、端末装置１００は、ユーザが所望する外部機器であるテレビ１１０Ａから、このテレビ１１０Ａを送信対象機器として設定するための機器情報を取得したことになる。

　なお、ステップＳ１５１０において、ユーザが所望する外部機器を送信対象機器として設定するために必要な全ての情報が取得された場合、端末装置１００は、外部機器情報を取得する処理（ステップＳ１５１２およびステップＳ１５１４）を省略しても良い。

　（着信通知）
　そして、端末装置１００は、他の装置から送信されてきた電子メールまたは通話要求を着信すると（ステップＳ１５２０）、この着信を通知する通知情報を、送信先設定情報に示されている送信対象機器へ送信する（ステップＳ１５２２）。

　そして、この通知情報を受信した送信対象機器は、この通知情報に示されているメッセージを表示することにより、上記着信をユーザに通知し（ステップＳ１５２４）、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ１５２６）。

　（端末装置１００による状態変化通知処理の第４の手順）
　続いて、端末装置１００による状態変化通知処理の第４の手順について説明する。図１６は、端末装置１００による状態変化通知処理の第４の手順を示すフローチャートである。ここでは、端末装置１００による状態変化通知処理のうち、送信対象機器を設定するまでの処理の手順について説明する。

　まず、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に設けられたアクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ１６０２）、検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ１６０４）。

　ステップＳ１６０４の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立しなかった場合（ステップＳ１６０６：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１６０４の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立した場合（ステップＳ１６０６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ユーザが所望する外部機器をＬＡＮ１３０上で識別するための識別情報を取得する（ステップＳ１６０８）。

　そして、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、ステップＳ１６０８で取得した識別情報をもとに機器情報取得要求を送信する（ステップＳ１６１０）。

　ステップＳ１６１０の要求処理により、ユーザが所望する外部機器からの外部機器情報が取得できなかった場合（ステップＳ１６１２：Ｎｏ）、端末装置１００は、その旨を示すメッセージ「機器がみつかりません」を表示して（ステップＳ１６２０）、処理を終了する。

　一方、ステップＳ１６１０の要求処理により、ユーザが所望する外部機器からの外部機器情報が取得できた場合（ステップＳ１６１２：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、取得した外部機器情報を用いて、ユーザが所望する外部機器を送信対象機器としておくための送信先設定情報を生成し（ステップＳ１６１４）、ステップＳ１６１４で生成された送信先設定情報をメモリに格納する（ステップＳ１６１６）。その後、端末装置１００は、処理を終了する。

　（効果）
　以上のように、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、通知処理を行わせる外部機器を直接指定することとした。

　これにより、通知処理を行わせる外部機器を検索する手間を省くことができる。また、ユーザが所望する外部機器から、確実に通知処理を行わせることができる。これにより、端末装置１００において発生したデータの受信をより確実にユーザに通知することができる。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の第５の手順）
　次に、図１７を参照して、通信システム１０による状態変化通知処理の第５の手順について説明する。図１７は、通信システム１０による状態変化通知処理の第５の手順を示すシーケンス図である。

　端末装置１００は、外部機器へ送信する通知情報に優先度を設定することができる。この優先度は、状態変化の発生がユーザに通知されるときに外部機器によって使用されるものである。例えば、外部機器は、複数の通知が重なった場合、より高い優先度が設定されている通知を優先して行うことができる。

　以下、その処理の手順について具体的に説明する。ここでは、通信システム１０による状態変化通知処理のうち、通知情報を送信する処理の手順について説明する。

　図１７に示す例では、まず、端末装置１００は、他の装置から送信されてきた電子メールを着信すると（ステップＳ１７１０）、この着信を通知する通知情報を、送信対象機器であるテレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ１７１２）。この通知情報には、メッセージ「メールあり」と、優先度「低」が含まれている。そして、この通知情報を受信したテレビ１１０Ａは、通知情報に示されているメッセージ「メールあり」を表示し（ステップＳ１７１４）、通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ１７１６）。

　テレビ１１０Ａは、メッセージ「メールあり」の表示を、予め定められた期間の間表示する。または、テレビ１１０Ａは、メッセージ「メールあり」をスクロール表示するような場合は、このスクロール表示が終了するまで、メッセージ「メールあり」を表示することとなる。

　その後、端末装置１００は、他の装置から送信されてきた通話要求を着信すると（ステップＳ１７２０）、この着信を通知する通知情報を、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ１７２２）。この通知情報には、メッセージ「着信中」と、優先度「高」が含まれている。そして、この通知情報をメッセージ「メールあり」の表示中に受信したテレビ１１０Ａは、優先度の低いメッセージ「メールあり」の表示を途中で終了し、優先度の高いメッセージ「着信中」を表示する（ステップＳ１７２４）。そして、テレビ１１０Ａは、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ１７２６）。

　テレビ１１０Ａは、メッセージ「着信中」の表示を、この着信が不在着信となったこと、または着信にユーザが応答したことが、端末装置１００から通知されるまで表示する。

　その後、端末装置１００は、他の装置から送信されてきた電子メールを着信すると（ステップＳ１７３０）、この着信を通知する通知情報を、送信対象機器であるテレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ１７３２）。この通知情報には、メッセージ「メールあり」と、優先度「低」が含まれている。そして、この通知情報をメッセージ「着信中」の表示中に受信したテレビ１１０Ａは、優先度の高いメッセージ「着信中」の表示を継続したまま、優先度の低いメッセージ「メールあり」を表示せず、この通知処理が正常に終了したことを示す応答を、端末装置１００へ送信する（ステップＳ１７３６）。

　（効果）
　以上のように、本実施形態に係る通信システム１０および端末装置１００によれば、通知情報を、状態変化に対応する優先度とともに、外部機器へ送信することとした。

　これにより、より優先度の高い状態変化の発生を優先的にユーザに通知させることができる。したがって、より優先度の高い状態変化の発生ほど、より確実にユーザに通知することができる。

　（プログラム、記憶媒体）
　実施形態で説明した端末装置１００の各機能は、集積回路（ＩＣチップ）上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、ＣＰＵを用いてソフトウェア的に実現してもよい。

　例えば、端末装置１００は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するＣＰＵ、上記プログラムを格納したＲＯＭ、上記プログラムを展開するＲＡＭ、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の各種記憶装置（記録媒体）を備えている。そして、上記ＣＰＵが、上記各種記憶装置に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することによって、端末装置１００の各機能を実現することができる。

　上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー（登録商標）ディスク／ハードディスク等の磁気ディスクやＣＤ－ＲＯＭ／ＭＯ／ＭＤ／ＤＶＤ／ＣＤ－Ｒ等の光ディスクを含むディスク類、ＩＣカード（メモリカードを含む）／光カード等のカード類、マスクＲＯＭ／ＥＰＲＯＭ／ＥＥＰＲＯＭ／フラッシュＲＯＭ等の半導体メモリ類、あるいはＰＬＤ（Programmable logic device）やＦＰＧＡ（Field Programmable Gate Array）等の論理回路類等を用いることができる。

　なお、上記プログラムは、通信ネットワークを介して端末装置１００に供給されてもよい。この通信ネットワークは、少なくとも上記プログラムを端末装置１００に伝送可能であればよく、その種類はどのようなものであっても良い。例えば、通信ネットワークとしては、インターネット、イントラネット、エキストラネット、ＬＡＮ、ＩＳＤＮ、ＶＡＮ、ＣＡＴＶ通信網、仮想専用網（Virtual Private Network）、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。

　また、上記プログラムを端末装置１００に供給するための伝送媒体としても、どのような種類のものを利用しても良い。例えば、伝送媒体として、ＩＥＥＥ１３９４、ＵＳＢ、電力線搬送、ケーブルＴＶ回線、電話線、ＡＤＳＬ（Asymmetric Digital Subscriber Line）回線等の有線によるものを利用しても良い。また、伝送媒体として、ＩｒＤＡやリモコンのような赤外線、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＩＥＥＥ８０２１１無線、ＨＤＲ（High Data Rate）、ＮＦＣ（Near Field Communication）、ＤＬＮＡ、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線によるものを利用しても良い。

　（変形例）
　以下、実施形態の変形例について説明する。各変形例の説明においては、実施形態からの変更点について説明する。それ以外の点については、実施形態と同様であるため、説明を省略する。

　（変形例１）
　まず、図１８～図２１を参照して、実施形態の変形例１を説明する。この変形例１では、端末装置１００が緊急情報を受信したことを、テレビ１１０から通知するように、通信システム１０を構成する例を説明する。

　図１８は、実施形態（変形例１）に係る端末装置１００（制御回路２００）の機能構成を示すブロック図である。図１８に示す端末装置１００は、制御回路２００が第６記憶部４７０および第７記憶部４８０をさらに備える点、および、データ受信部４００が緊急情報着信処理部４０５をさらに有する点で、図４に示す端末装置１００と異なる。なお、第７記憶部４８０は、後述する実施形態の変形例３で利用されるものであるため、ここでの説明を省略する。

　（緊急情報着信処理部４０５）
　緊急情報着信処理部４０５は、携帯電話網から送信されてきた緊急情報に対する着信処理を行う。上記緊急情報としては、例えば、緊急地震速報、緊急警報放送等が挙げられる。ここでいう着信処理には、例えば、緊急情報の種類を特定する処理、緊急情報から必要な情報を抽出する処理、表示、音声出力、ＬＥＤ点灯、バイブレーション等の通知方法によって、緊急情報をユーザに通知する処理等が含まれる。

　状態変化検出部４０６は、緊急情報着信処理部４０５を監視したり、緊急情報着信処理部４０５からの通知を受けたりする等して、当該端末装置１００が緊急情報を受信したことを検出する。これに応じて、通知情報生成部４０８は、上記緊急情報を受信したことを示す通知情報を生成する。そして、通知情報送信部４１０は、生成された通知情報を、ＬＡＮ１３０を介して、テレビ１１０へ送信する。これにより、端末装置１００は、緊急情報を受信すると、当該緊急情報を受信したことをテレビ１１０へ通知することが可能となっている。

　テレビ１１０に送信される通知情報には、例えば、緊急情報の通知処理を実行させるためのコマンドや、上記通知処理において表示または音声出力される緊急情報の内容（例えば、緊急地震速報の場合、震源地、地震の規模、各地の予想震度等）等が含まれる。これにより、端末装置１００は、緊急情報を受信したことだけでなく、緊急情報の内容を、テレビ１１０へ通知することが可能となっている。なお、通知情報送信部４１０は、通知情報の代わりに、緊急情報そのものをテレビ１１０へ送信してもよい。

　（第６記憶部４７０）
　第６記憶部４７０は、緊急情報を受信したことを送信対象機器に通知する際に、併せて送信対象機器へ送信する処理命令を記憶する（図１８では、第６記憶部４７０には、送信対象機器がテレビ１１０であることを想定し、このテレビ１１０に対する処理命令である「ＴＶ操作情報」が格納されている）。例えば、第６記憶部４７０は、チャンネルを特定のチャンネルに切り替えるように指示する、チャンネル切り替えコマンドを記憶する。端末装置１００は、テレビ１１０に対して、緊急情報とともにチャンネル切り替えコマンドを送信する。これにより、端末装置１００は、緊急情報をユーザに通知する処理をテレビ１１０に行わせるとともに、テレビ１１０のチャンネルを特定のチャンネルに切り替えることができる。なお、第６記憶部４７０において切り替え先のチャンネルは、端末装置１００のユーザが任意に設定できるようになっている。

　（通信システム１０による状態変化通知処理の手順）
　図１９は、実施形態（変形例１）に係る通信システム１０による状態変化通知処理の手順を示すシーケンス図である。

　端末装置１００は、例えば、無線通信接続がスリープ状態になっているときや、端末装置１００が自ら無線通信接続を切断したとき等、通信接続が確立されていないときに、緊急地震速報を受信する場合がある。このような場合、端末装置１００は、緊急地震速報を受信すると、自動的に無線通信接続を確立し、確立された無線通信接続を介して、通知情報を送信する。以下、図１９を参照して、その処理の手順について具体的に説明する。

　なお、端末装置１００は、無線通信接続が既に確立されているときに、緊急地震速報を受信する場合もある。この場合、端末装置１００は、図１９に示す手順において、無線通信接続の確立に関する処理（ステップＳ１９０１～Ｓ１９０８）を省略して、テレビ１１０へ通知情報を送信することができる。

　（無線通信接続）
　端末装置１００は、緊急地震速報を受信すると（ステップＳ１９００）、まず、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続を確立する。

　具体的には、端末装置１００は、アクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ１９０１）、ステップＳ１９０１で検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ１９０２）。

　次に、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対して、認証処理および鍵交換処理を行う（ステップＳ１９０４）。

　そして、ここまでの処理において認証エラー等の不具合が生じなければ、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立され、ＤＨＣＰサーバから、当該端末装置１００に割り当てられたＤＨＣＰアドレスを取得する（ステップＳ１９０６）。

　ここで、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０への無線通信接続が失敗した場合や、所定時間内に完了しなかった場合（ステップＳ１９０８：失敗）、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１９３０）、処理を終了する。

　（送信対象機器検索）
　ＬＡＮ１３０への無線通信接続が成功すると（ステップＳ１９０８：成功）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、送信先設定情報に示されている送信対象機器がネットワーク上に存在するかを検索する。

　具体的には、端末装置１００は、送信先設定情報に示されている送信対象機器のＭＡＣアドレスに対して、検索要求を送信する（ステップＳ１９１０）。

　そして、この検索要求を受信した送信対象機器は、端末装置１００に対し、この検索要求に対する応答を送信する（ステップＳ１９１２）。端末装置１００は、この応答を受信することにより、送信対象機器がネットワーク上に存在することを検索したことになる。

　図１９に示す例では、端末装置１００の送信先設定情報においては、テレビ１１０Ａが送信対象機器として設定されている。これに応じて、端末装置１００は、このテレビ１１０Ａに対して、検索要求を送信している。そして、この検索要求を受信したテレビ１１０Ａは、端末装置１００に対して、当該検索要求に対する応答を送信している。すなわち、端末装置１００は、送信対象機器とされているテレビ１１０Ａがネットワーク上に存在することを検索したことになる。

　ここで、端末装置１００は、送信対象機器からの応答を受信できなかった場合（ステップＳ１９１４：なし）、送信先設定情報に示されている送信対象機器のＭＡＣアドレスに対して、テレビ１１０Ａの電源をＯＮに切り替えるための特定のパケット（例えば、Wake-on-LANにおけるマジックパケット）を送信する（ステップＳ１９１６）。これに応じて、テレビ１１０Ａの電源がＯＮに切り替えられると（ステップＳ１９１８）、端末装置１００は、再度検索要求を送信することにより（ステップＳ１９１０）、テレビ１１０Ａから応答を得ることができる（ステップＳ１９１２）。

　テレビ１１０Ａは、電源がＯＮの場合、端末装置１００からの検索要求に応答することが可能である。一方、テレビ１１０Ａは、電源がＯＦＦの場合、端末装置１００からの検索要求に応答することができない。但し、テレビ１１０Ａは、電源がＯＦＦの場合であっても、上記特定のパケット（例えば、Wake-on-LANにおけるマジックパケット）の受信、および、当該受信によって自らの電源の切り替えを行うことが可能となっている。したがって、端末装置１００は、テレビ１１０Ａの電源がＯＦＦの場合であっても、上記特定のパケットをテレビ１１０Ａへ送信することにより、テレビ１１０Ａの電源をＯＮに切り替えることができる。

　（受信通知）
　そして、端末装置１００は、テレビ１１０Ａからの応答を受信できた場合（ステップＳ１９１４：あり）、まず、端末装置１００は、テレビ１１０Ａに対して、画面がＯＮになっているかを問い合わせる（ステップＳ１９２０）。テレビ１１０Ａは、この問い合わせに応じて、端末装置１００に対し、画面がＯＮになっているかを応答する（ステップＳ１９２２）。端末装置１００は、画面がＯＮになっていないと応答された場合、画面をＯＮに切り替えるためのコマンドを、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ１９２４）。

　なお、端末装置１００は、画面がＯＮになっていると応答された場合、ステップＳ１９２４の処理を行う必要はない。また、端末装置１００は、通知情報を受信すると自動的に画面がＯＮに切り替わる構成をテレビ１１０Ａが採用している場合にも、ステップＳ１９２４の処理を行う必要はない。

　そして、端末装置１００は、緊急地震速報を受信したことを通知するための通知情報を、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ１９２６）。さらに、端末装置１００は、チャンネルを特定のチャンネルに切り替えるためのチャンネル切り替えコマンドを、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ１９２８）。

　上記通知情報および上記チャンネル切り替えコマンドを受け取ったテレビ１１０Ａは、上記通知情報に応じて、緊急地震速報を受信したことをユーザに通知するとともに、上記チャンネル切り替えコマンドに応じて、チャンネルを特定のチャンネルへ切り替える。

　（無線通信切断）
　その後、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ１９３０）、処理を終了する。

　（端末装置１００による状態変化通知処理の手順）
　図２０は、実施形態（変形例１）に係る端末装置１００による状態変化通知処理の手順を示すフローチャートである。

　まず、端末装置１００は、緊急地震速報を受信すると（ステップＳ２００２）、当該端末装置１００において状態変化通知機能が無効となっているかを確認する（ステップＳ２００４）。ステップＳ２００４において、状態変化通知機能が無効となっていることが確認された場合（ステップＳ２００４：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、処理を終了する。一方、ステップＳ２００４において、状態変化通知機能が有効となっていることが確認された場合（ステップＳ２００４：Ｎｏ）、端末装置１００は、ステップＳ２００６へ処理を進める。

　（無線通信接続）
　ステップＳ２００６では、端末装置１００は、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立されているか否かを判断する（ステップＳ２００６）。

　ステップＳ２００６において、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立されていると判断した場合（ステップＳ２００６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ステップＳ２０１４へ処理を進める。

　一方、ステップＳ２００６において、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立されていないと判断した場合（ステップＳ２００６：Ｎｏ）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に設けられたアクセスポイント１２０を検索する（ステップＳ２００８）。そして、端末装置１００は、検索されたアクセスポイント１２０に対して、ＬＡＮ１３０への無線通信接続を要求する（ステップＳ２０１０）。

　そして、ステップＳ２０１０の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立しなかった場合（ステップＳ２０１２：Ｎｏ）、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ２０２８）、処理を終了する。

　一方、ステップＳ２０１０の要求により、ＬＡＮ１３０に対する無線通信接続が確立した場合（ステップＳ２０１２：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ステップＳ２０１４へ処理を進める。

　（送信対象機器検索）
　ステップＳ２０１４では、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、送信先設定情報に示されている送信対象機器がネットワーク上に存在するかを検索する（ステップＳ２０１４）。

　ステップＳ２０１４の検索処理により、送信対象機器がネットワーク上に存在することが検索されなかった場合（ステップＳ２０１６：Ｎｏ）、当該送信対象機器に向けて、当該送信対象機器を起動するためのマジックパケットを送信する（ステップＳ２０１８）。そして、端末装置１００は、ステップＳ２０１４へ処理を戻す。

　一方、ステップＳ２０１４の検索処理により、送信対象機器がネットワーク上に存在することが検索された場合（ステップＳ２０１６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ステップＳ２０２０へ処理を進める。ここでは、送信対象機器としてテレビ１１０Ａが検索されたこととして、以降の説明を続ける。

　（受信通知）
　ステップＳ２０２０では、端末装置１００は、テレビ１１０Ａに対して画面がＯＮになっているかを問い合わせることにより、テレビ１１０Ａの画面がＯＮになっているかを確認する（ステップＳ２０２０）。

　ステップＳ２０２０において、テレビ１１０Ａの画面がＯＦＦになっていることが確認された場合（ステップＳ２０２０：Ｎｏ）、端末装置１００は、当該画面をＯＮに切り替えるためのコマンドを、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ２０２２）。これにより、上記画面はＯＮに切り替えられるので、端末装置１００は、ステップＳ２０２４へ処理を進める。

　一方、ステップＳ２０２０において、テレビ１１０Ａの画面がＯＮになっていることが確認された場合（ステップＳ２０２０：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ステップＳ２０２４へ処理を進める。

　ステップＳ２０２４では、端末装置１００は、緊急地震速報を受信したことを通知するための通知情報を、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ２０２４）。さらに、端末装置１００は、テレビ１１０Ａのチャンネルを特定のチャンネルに切り替えるためのチャンネル切り替えコマンドを、テレビ１１０Ａへ送信する（ステップＳ２０２６）。これにより、テレビ１１０Ａは、上記通知情報に応じて、緊急地震速報を受信したことをユーザに通知するとともに、上記チャンネル切り替えコマンドに応じて、チャンネルを特定のチャンネルへ切り替える。

　その後、端末装置１００は、無線通信接続がスリープ状態となるように設定するか、または、無線通信接続を切断して（ステップＳ２０２８）、処理を終了する。

　（チャンネル切り替え設定画面）
　図２１は、実施形態（変形例１）に係る端末装置１００のディスプレイ２０８に表示されるチャンネル切り替え設定画面である。この画面では、複数のチャンネルが表示されており、ユーザが任意のチャンネルを選択することが可能となっている。端末装置１００のユーザは、このようなチャンネル切り替え設定画面から、テレビ１１０のチャンネルの切り替え先を設定することができる。この画面から設定された設定内容は、第６記憶部４７０に格納される。

　例えば、図２１に示す例では、切り替え先のチャンネルとして「ＭＨＫ」が選択されている。この場合、端末装置１００は、緊急地震速報を受信すると、当該緊急地震速報を受信したことを通知するための通知情報を、テレビ１１０Ａへ送信するとともに、テレビ１１０Ａのチャンネルを「ＭＨＫ」に切り替えるためのチャンネル切り替えコマンドを、テレビ１１０Ａへ送信する。これに応じて、テレビ１１０Ａは、緊急地震速報を受信したことをユーザに通知するとともに、チャンネルを「ＭＨＫ」に切り替える。

　このように、本変形例１の端末装置１００は、緊急地震速報を受信した場合、その通知処理をテレビ１１０に行わせることができる。このため、例えば、端末装置１００が、カバンの中にしまい込まれていたり、別の部屋に置いてあったりした場合であっても、ユーザは、テレビ１１０から、緊急地震速報の通知を受けることができる。特に、テレビ１１０からの通知により、テレビ１１０を視聴している複数のユーザが、緊急地震速報の通知を受けることができる。すなわち、端末装置１００のユーザ以外のユーザであっても、緊急地震速報の通知を受けることができる。

　また、本変形例１の端末装置１００は、テレビ１１０の電源または画面がＯＦＦになっている場合であっても、この電源または画面を自動的にＯＮに切り替えることにより、緊急地震速報の通知処理をテレビ１１０に行わせることができる。これにより、テレビ１１０を視聴しているユーザに対して、より確実に、緊急地震速報を通知することができる。

　さらに、本変形例１の端末装置１００は、テレビ１１０のチャンネルを特定のチャンネルへ切り替えることができるため、ユーザは、テレビ１１０を操作しなくとも、所望するチャンネルの番組を視聴することができ、この番組から最新の情報を得ることができる。

　なお、端末装置１００からテレビ１１０に対して送信される処理命令は、特定のチャンネルへチャンネルを切り替えるものに限らない。例えば、音量を変更するものや、その時点で特定のジャンルの番組（例えば、ニュース番組）が放送されているチャンネルへチャンネルを切り替えるもの等であってもよい。

　（変形例２）
　次に、図２２および図２３を参照して、本実施形態の変形例２について説明する。この変形例２では、電子メールの送信元アドレスおよび内容に応じて、端末装置１００が電子メールを受信したことを、テレビ１１０から通知する／しないように、通信システム１０を構成する例を説明する。

　図１１に示す手順では、端末装置１００は、ステップＳ１１０６において、電子メールの送信元に対して状態変化通知機能が許可されているか否かを判断し、これにより、電子メールをテレビ１１０から通知するか否かを判断するように構成されていた。

　この変形例２では、端末装置１００は、ステップＳ１１０６において、予め設定された電子メールの着信通知条件に基づいて、状態変化通知機能が許可されているか否かを判断し、これにより、電子メールをテレビ１１０から通知するか否かを判断することが可能となっている。特に、上記着信通知条件として、電子メールの送信元アドレスに関する着信通知条件と、電子メールの内容に関する着信通知条件とを、用いることが可能となっている。さらに、上記着信通知条件は、端末装置１００のユーザによって任意に設定することが可能となっている。

　以下、図２２および図２３を参照して、本変形例２の端末装置１００における、電子メールの着信通知条件の設定例について説明する。

　図２２および図２３は、実施形態（変形例２）に係る端末装置１００のディスプレイ２０８に表示される画面であって、電子メールの着信通知条件を設定するための設定画面である。特に、図２２は、電子メールの送信元アドレスに関する着信通知条件を設定するための設定画面である。また、図２３は、電子メールの内容に関する着信通知条件を設定するための設定画面である。これらの画面から設定された各種設定内容は、端末装置１００が備えるメモリ等の記録媒体に格納される。

　図２２に示す画面には、設定項目として、「通知制限あり」、「指定アドレスは通知」、および「電話帳登録アドレスは通知」が設けられている。端末装置１００のユーザは、各設定項目に対し、選択／非選択を設定することができる。

　「通知制限あり」が選択されている場合、以下の項目の設定が有効となる。一方、「通知制限あり」が選択されていない場合、端末装置１００は、受信した電子メールの送信元アドレスに関わらず、状態変化通知機能を許可する。

　「指定アドレスは通知」が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールの送信元アドレスが予め指定されたものである場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。「電話帳登録アドレスは通知」が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールの送信元アドレスがアドレス帳データに登録されている場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　なお、「指定アドレスは通知」および「電話帳登録アドレスは通知」の双方が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールの送信元アドレスが、予め指定されたものであるか、または、アドレス帳データに登録されているかのいずれかに該当する場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　図２３に示す画面には、設定項目として、「通知制限あり」、「重要メールを通知」、「指定文字列メールを通知」、および「迷惑メールは通知しない」が設けられている。端末装置１００のユーザは、各設定項目に対し、選択／非選択を設定することができる。

　「通知制限あり」が選択されている場合、以下の項目の設定が有効となる。一方、「通知制限あり」が選択されていない場合、端末装置１００は、受信した電子メールの内容に関わらず、状態変化通知機能を許可する。

　「重要メールを通知」が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールのメールヘッダに対して重要度が高く設定されている場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　「指定文字列メールを通知」が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールの本文やサブジェクト等に対して指定した文字列が含まれている場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　「迷惑メールは通知しない」が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールが迷惑メールであると判断した場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可しない。

　なお、「指定文字列メールを通知」および「重要メールを通知」の双方が選択されている場合、端末装置１００は、受信した電子メールのメールヘッダに対して重要度が高く設定されているか、または、受信した電子メールの本文やサブジェクト等に対して指定した文字列が含まれているかのいずれかに該当する場合、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　また、端末装置１００は、「重要メールを通知」が選択されている場合において、受信した電子メールのメールヘッダに対して重要度が高く設定されている場合、この電子メールが迷惑メールであるか否かに関わらず、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　同様に、端末装置１００は、「指定文字列メールを通知」が選択されている場合において、受信した電子メールの本文やサブジェクト等に対して指定した文字列が含まれている場合、この電子メールが迷惑メールであるか否かに関わらず、この電子メールに対する状態変化通知機能を許可する。

　これにより、端末装置１００は、ユーザが通知を所望する電子メールが、誤って迷惑メールと判断され、通知対象とならなくなってしまうといった不具合を防止することができる。

　このように、本変形例２の端末装置１００によれば、電子メールの送信元アドレスに関する着信通知条件の設定に基づき、電子メールの送信元メールアドレスによって、この電子メールの着信通知をテレビ１１０から行うか否かを判断することができる。また、電子メールの内容に関する着信通知条件の設定に基づき、電子メールの内容によっても、この電子メールの着信通知をテレビ１１０から行うか否かを判断することができる。

　これにより、不適切な電子メール（例えば、迷惑メール、広告メール、スパムメール等）の着信通知を抑制したり、特定の相手先（例えば、電話帳に登録されている相手先、ユーザが任意に指定した相手先）からの電子メールのみ着信通知を行ったり、特定の内容の電子メールのみ着信通知を行ったりすることが可能となり、すなわち、ユーザにとって必要な通知だけを行うことができる。

　すなわち、本変形例２の端末装置１００によれば、テレビ１１０によるユーザへの無駄な通知が排除されるため、消費電力の削減や、ユーザに煩わしさを与えない等といった効果を奏することができる。また、必然的に、テレビ１１０からは重要な情報だけが通知されることとなるため、テレビ１１０から通知される情報に対するユーザの意識度を高めることができる。

　例えば、至急の対応が必要な相手先または内容の電子メールを、着信通知対象として設定しておくことで、ユーザは、テレビ１１０からの通知により、その詳細な通知内容を見なくとも、上記電子メールを受信したことおよび至急の対応が必要であることを把握することができる。

　（変形例３）
　次に、図２４～図２８を参照して、本実施形態の変形例３について説明する。この変形例３では、端末装置１００が電子メールを着信すると、この着信があったことを示すメッセージ（例えば、「メールあり」）に加え、端末装置１００の識別情報を、テレビ１１０からユーザに通知するように、通信システム１０を構成する例を説明する。

　本変形例３では、端末装置１００は、第７記憶部４８０（図１８参照）を利用する。このため、本変形例３の端末装置１００には、図１８に示した端末装置１００を用いることとする。

　（第７記憶部４８０）
　第７記憶部４８０は、当該端末装置１００の識別情報を格納する。例えば、第７記憶部４８０は、当該端末装置１００の識別情報の一例として、当該端末装置１００の端末名を示す端末名情報を格納する。この端末名情報には、当該端末装置１００のユーザが、任意の端末名を設定することができる。

　（通知処理の概要）
　本変形例３の端末装置１００は、電子メールを着信すると、当該電子メールを着信したことをテレビ１１０へ通知する。その際、併せて、第７記憶部４８０に格納されている端末名情報をテレビ１１０へ送信する。例えば、端末装置１００は、上記電子メールを着信したことを通知するための通知情報に、上記端末名情報を含めて、当該通知情報を、テレビ１１０へ送信する。

　この通知情報を受け取ったテレビ１１０は、電子メールの着信があったことを示すメッセージ（例えば、「メールあり」）をユーザに通知するとともに、端末装置１００の識別情報を、ユーザに通知する。

　この通知により、ユーザは、電子メールの着信があったことを把握することができるだけでなく、どの端末装置１００に電子メールの着信があったかを、容易に特定することができる。このため、ユーザは、複数の端末装置を保持している場合であっても、電子メールの着信があった端末装置１００を容易に特定することができる。また、複数のユーザの各々が端末装置を保持している場合であっても、各ユーザは、自分の端末装置に電子メールの着信があったのか否かを、容易に把握することができる。

　（通知情報の一例）
　図２４は、実施形態（変形例３）に係る端末装置１００が送信する通知情報の一例を示す。図２４に示す通知情報は、電子メールを着信したことを通知するための通知情報であり、通知情報生成部４０８によって生成され、通知情報送信部４１０によってテレビ１１０へ送信される通知情報である。

　図２４に示す例では、通知情報は、項目として、「コマンド種別」、「機器パスワード」、「通知文字列」、「優先度」、および「端末情報」を含んでいる。通知情報の各項目には、ユーザにより、任意の値を設定することが可能となっているものがある。

　「コマンド種別」には、テレビ１１０へ送信するコマンド（処理命令）が設定される。例えば、「コマンド種別」には、ユーザへの通知処理を行わせるための「Notify」や、チャンネルを切り替えるための「RemoteControl」等が設定される。チャンネルを任意のチャンネルに切り替えるためには、さらに引数としてチャンネル番号等が設定される。

　「パスワード」には、「1234」等、テレビ１１０へアクセスするためのパスワードが設定される。

　「通知文字列」には、「メール着信がありました」等、ユーザに通知すべきメッセージが設定される。

　「優先度」には、「高」、「中」、「低」等、ユーザへの通知処理の優先度が設定される。

　「端末情報」には、「太郎ケータイ」、「花子ケータイ」等、端末装置１００の識別情報として、端末装置１００を識別するための文字列が設定される。

　図２５は、実施形態（変形例３）に係る通信システム１０による、電子メールの着信の通知例を示す。

　図２５には、通信システム１０が備える機器である、テレビ１１０Ａ、テレビ１１０Ｂ、端末装置１００Ａ、および端末装置１００Ｂが示されている。端末装置１００Ａには、テレビ１１０Ａが送信対象機器として設定されている。端末装置１００Ｂには、テレビ１１０Ｂが送信対象機器として設定されている。

　図２５に示す例では、端末装置１００Ａからテレビ１１０Ａへ送信される通知情報には、項目「端末情報」に「太郎ケータイ」が設定されており、項目「通知文字列」に「メール着信」が設定されている。これに応じて、テレビ１１０Ａにおいては、文字列「太郎ケータイ：メール着信」が画面に表示されている。

　一方、端末装置１００Ｂからは、項目「端末情報」に「花子ケータイ」が設定されており、項目「通知文字列」に「メール着信」が設定されている通知情報が、テレビ１１０Ｂへ送信されている。これに応じて、テレビ１１０Ｂにおいては、文字列「花子ケータイ：メール着信」が画面に表示されている。

　（通知情報の他の一例）
　図２６は、実施形態（変形例３）に係る端末装置１００が送信する通知情報の他の一例を示す。図２６に示す通知情報は、項目として、「コマンド種別」、「機器パスワード」、「通知文字列」、「優先度」を含んでいる点では図２４に示す通知情報と同じであるが、「端末情報」を含んでいない点で図２４に示す通知情報と異なる。

　このような場合であっても、端末装置１００は、例えば、「通知文字列」において、「太郎ケータイ：メール着信がありました」等のように、端末装置１００の識別情報をメッセージに埋め込んでおくことにより、図２４の通知情報と同様に、当該識別情報をテレビ１１０からユーザに通知することができる。

　これにより、例えば、テレビ１１０が通知情報の項目「端末情報」を認識できるように構成されていない場合であっても、端末装置１００の識別情報を、テレビ１１０からユーザに通知することができる。

　（通知情報のさらなる他の一例）
　図２７は、実施形態（変形例３）に係る端末装置１００が送信する通知情報のさらなる他の一例を示す。図２７に示す通知情報は、項目として、「コマンド種別」、「機器パスワード」、「通知文字列」、「優先度」、および「端末情報」を含んでいる点では図２４に示す通知情報と同じであるが、さらに「端末情報（追加情報）」を含んでいる点で図２４に示す通知情報と異なる。

　「端末情報（追加情報）」には、項目「端末情報」に設定される端末１００の識別情報（すなわち、端末を識別するための文字列）とは異なる、さらなる端末１００の識別情報が設定される。

　例えば「端末情報（追加情報）」には、「green」や「blue」等、端末を識別するための色が設定される。この設定により、テレビ１１０が通知メッセージを表示する際の表示色を指定することができる。

　また、例えば「端末情報（追加情報）」には、「１」や「２」等、端末を識別するための通知音の識別番号が設定される。この設定により、テレビ１１０が通知を行う際の通知音を指定することができる。例えば、テレビ１１０には、複数の通知音が格納されており、各通知音が識別番号によって管理されている。このため、端末装置１００は、識別番号により、通知時に出力する通知音を指定することが可能となっている。

　また、例えば「端末情報（追加情報）」には、「１」や「２」等、端末を識別するためのアイコンの識別番号が設定される。この設定により、テレビ１１０が通知メッセージを表示する際に併せて表示するアイコンを指定することができる。例えば、テレビ１１０には、複数のアイコンが格納されており、各アイコンが識別番号によって管理されている。このため、端末装置１００は、識別番号により、通知時に表示するアイコンを指定することが可能となっている。

　図２８は、実施形態（変形例３）に係る通信システム１０による、電子メールの着信の他の通知例を示す。

　図２８には、通信システム１０が備える機器である、テレビ１１０Ａおよび端末装置１００Ａが示されている。端末装置１００Ａには、テレビ１１０Ａが送信対象機器として設定されている。

　図２８に示す例では、端末装置１００Ａからテレビ１１０Ａへ送信される通知情報には、項目「端末情報」に「太郎ケータイ」が設定されており、項目「通知文字列」に「メール着信」が設定されている。さらに、当該通知情報の項目「端末情報（追加情報）」には、
表示色として「緑」が設定されており、通知音として「アラーム１」が設定されており、アイコンとして「アイコン１」が設定されている。

　これに応じて、テレビ１１０Ａにおいては、通知メッセージとして、「太郎ケータイ：メール着信」が画面に表示されている。また、上記通知メッセージの表示領域は、その表示色が「緑」となっている。また、上記通知メッセージに併せて、「アイコン１」を識別情報とするアイコンが表示されている。さらに、スピーカからは、「アラーム１」を識別情報とする通知音が出力されている。

　いずれも、端末装置１００Ａのユーザによって指定された、当該端末装置１００Ａを識別するための情報であるから、端末装置１００Ａのユーザは、上記通知により、自身の端末装置１００Ａに電子メールの着信があったことを容易に把握することが可能となっている。

　このように、本変形例３の端末装置１００は、さらに当該端末装置１００の識別情報を、テレビ１１０からユーザに通知させることが可能となっている。このため、ユーザは、テレビ１１０からの通知により、どの端末装置１００に電子メールの着信があったのかを、容易に特定することができる。

　特に、図２５に示すように、複数の端末装置１００各々が、任意の機器（例えば、自分の部屋に設置されているテレビ）を送信対象機器として設定することにより、各端末装置１００のユーザは、所望する機器から、電子メールの着信等の通知を受けることができる。したがって、各端末装置１００のユーザは、より確実に情報の通知を受けることができる。

　なお、実施形態の通信システム１０においては、一の外部機器に対して、複数の端末装置１００が送信対象機器として設定することもできる。例えば、同一家族の各メンバが、リビングに設置されているテレビ１１０を送信対象機器として設定するといった具合である。この場合、いずれかのメンバの端末装置１００に電子メールが着信すると、テレビ１１０からこの着信が通知される。このとき、着信があった端末装置１００の識別情報が併せて通知されるため、各メンバは、どの（だれの）端末装置１００に電子メールの着信があったのかを、容易に特定することができる。

　（変形例４）
　次に、図２９を参照して、本実施形態の変形例４について説明する。この変形例４では、端末装置１００が送信対象機器を自動的に設定するように、通信システム１０を構成する例を説明する。

　図６に示す手順では、端末装置１００は、外部機器リストの中に含まれている外部機器のいずれかの外部機器を送信対象機器として予め設定しておくように構成されている。特に、図６に示す手順では、いずれの外部機器を送信対象機器とするかを選択するためには、ユーザの選択操作が必要となっている。

　この変形例４では、端末装置１００は、このような送信対象機器の設定が予め行われていない場合であっても、送信対象機器を自動的に設定することが可能となっている。特に、端末装置１００は、ユーザの選択操作を必要とせず、送信対象機器を設定することが可能となっている。

　（送信対象機器を設定するまでの処理の手順）
　図２９は、実施形態（変形例４）に係る端末装置１００による、送信対象機器を設定するまでの処理の手順を示すフローチャートである。

　まず、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に設けられたアクセスポイント１２０を検索し（ステップＳ３００２）、検索されたアクセスポイント１２０に対して、無線通信接続を要求する（ステップＳ３００４）。

　ステップＳ３００４の要求により、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立しなかった場合（ステップＳ３００６：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。

　一方、ステップＳ３００４の要求により、アクセスポイント１２０に対する無線通信接続が確立した場合（ステップＳ３００６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０に対し、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器（以下、「対応機器」と示す。）を検索する（ステップＳ３００８）。

　ステップＳ３００８の検索処理により、対応機器が検索されなかった場合（ステップＳ３０１０：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。この時、端末装置１００は、対応機器が検索されなかった旨を示すメッセージ（例えば、「対応機器がみつかりません」）を表示してもよい。

　一方、ステップＳ３００８の検索処理により、対応機器が検索された場合（ステップＳ３０１０：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、検索された対応機器の数が１つか複数かを判断する（ステップＳ３０１２）。

　ステップＳ３０１２において、検索された対応機器の数が１つであると判断された場合（ステップＳ３０１２：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、この１つの対応機器を送信対象機器として設定する（ステップＳ３０１４）。そして、端末装置１００は、ステップＳ３０２０へ処理を進める。

　一方、ステップＳ３０１２において、検索された対応機器の数が複数であると判断された場合（ステップＳ３０１２：Ｎｏ）、端末装置１００は、検索された複数の対応機器の中から、過去に送信対象機器に設定されたことがある対応機器が含まれているか否かを判断する（ステップＳ３０１６）。

　例えば、端末機器１００においては、送信対象機器の設定履歴が、メモリ等の記録媒体に予め格納されている。この設定履歴には、過去に送信対象機器に設定されたことがある複数の対応機器が示されている。端末装置１００は、この設定履歴を参照することにより、ステップＳ３０１６の判断処理を行うことができる。

　ステップＳ３０１６において、過去に送信対象機器に設定されたことがある対応機器が含まれていないと判断された場合（ステップＳ３０１６：Ｎｏ）、端末装置１００は、処理を終了する。この時、端末装置１００は、対応機器が検索されなかった旨を示すメッセージ（例えば、「対応機器がみつかりません」）を表示してもよい。

　一方、ステップＳ３０１６において、過去に送信対象機器に設定されたことがある対応機器が含まれていると判断された場合（ステップＳ３０１６：Ｙｅｓ）、端末装置１００は、過去に送信対象機器に設定されたことがあると判断された対応機器を送信対象機器として設定する（ステップＳ３０１８）。そして、端末装置１００は、ステップＳ３０２０へ処理を進める。

　ステップＳ３０２０では、端末装置１００は、ステップＳ３０１４またはステップＳ３０１８で設定された送信対象機器を示す送信先設定情報を生成する（ステップＳ３０２０）。そして、端末装置１００は、生成された送信先設定情報をメモリに格納し（ステップＳ３０２２）、その後、処理を終了する。

　このように、本変形例４の端末装置１００によれば、ユーザに設定操作を行わせることなく、送信対象機器の設定を行うことができるため、当該端末装置１００の利便性を向上することができる。特に、アクセスポイント機能を持つような外部機器との間で１対１通信を行うような場合、無線ＬＡＮネットワーク上に存在する機器は当該外部機器のみであるので、端末装置１００は、図２９に示す手順により、ユーザに設定操作を行わせなくとも、当該外部機器を送信対象機器として一意に決定することができる。

　なお、図６に示すようなユーザ操作による送信対象機器の設定と、図２９に示すような送信対象機器の自動設定とを組み合わせることも可能である。例えば、端末装置１００は、ユーザ操作による送信対象機器の設定を行うか、送信対象機器の設定を自動的に行うかを、ユーザが任意に選択できるようにしてもよい。また、端末装置１００は、ユーザによる送信対象機器の設定が一定時間行われなかった場合、送信対象機器の自動設定を行うようにしてもよい。また、端末装置１００は、送信対象機器の自動設定に失敗した場合、ユーザに送信対象機器を設定させてもよい。

　（補足説明）
　本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

　（通知対象）
　各実施形態では、通話要求または電子メールを着信すると、この着信をテレビ１１０へ通知することとしたが、通知対象とする状態変化は、通話アプリケーションやメールアプリケーションにおけるこれらの状態変化に限らず、任意のアプリケーションにおける任意の状態変化であってよい。通話アプリケーションやメールアプリケーションと同様のフレームワーク（プッシュ・ノーティフィケーション・サービスなどと呼ばれることもある）を用いた状態通知機能を有するアプリケーションであれば、本発明を適用するに際して格別の困難はない。また、端末装置１００の電池残量が減少したこと、アラーム設定時刻が到来したこと等、端末装置１００の任意の状態変化を通知対象としてもよい。

　（通知内容）
　各実施形態では、端末装置１００は、通知情報にメッセージを含めてテレビ１１０へ送信することとしたが、送信元のユーザ名、メールアドレス、電話番号、着信日時等のさらなる情報を通知情報に含めてテレビ１１０へ送信しても良い。また、端末装置１００は、電子メールを着信した場合、着信した電子メールに含まれているタイトルの一部または全部、あるいは本文の一部または全部等の情報を通知情報にさらに含めても良い。これらの場合、テレビ１１０は、上記情報の一部または全部をさらに表示しても良い。

　（通信接続方式）
　各実施形態では、端末装置１００とＬＡＮ１３０との通信接続方式として、無線通信接続する方式を採用したが、この通信接続方式は有線接続であっても良い。この場合であっても、端末装置１００は、ＬＡＮ１３０を介して確実に外部機器へ通知情報を送信することができるので、端末装置１００において発生した状態変化を確実にユーザに通知することができる。

　（外部機器）
　各実施形態においては、外部機器の一例として、テレビ１１０を採用する例を説明したが、外部機器は、テレビ１１０に限らず、少なくともＬＡＮ１３０を介した端末装置１００との通信が可能であり、かつ端末装置１００において通話要求または電子メールの着信が生じたことをユーザに通知することが可能なものであれば、どのようなものを採用しても良い。例えば、外部機器として、パソコン等を採用しても良い。

　（通知形態）
　各実施形態では、テレビ１１０において、メッセージを表示することにより、端末装置１００において通話要求または電子メールの着信が生じたことをユーザに通知することとしたが、音声出力、アイコン表示、ＬＥＤ照明の点灯等、他の通知形態によって、上記着信が生じたことをユーザに通知するようにしても良い。

　（テレビ１１０がスリープ状態にあるとき）
　各実施形態において、端末装置１００が通知情報をテレビ１１０へ送信するときに、テレビ１１０がスリープ状態にある場合がある。ここでいうスリープ状態とは、少なくともスリープ状態の検出および復帰のための通信が可能な状態である。

　この場合、端末装置１００は、テレビ１１０をスリープ状態から復帰させて、通知情報を送信するようにしても良い。または、端末装置１００は、テレビ１１０がスリープ状態から復帰したことを検出した後に、通知情報を送信するようにしても良い。

　前者の場合、端末装置１００は、テレビ１１０へ通知情報を送信することにより、テレビ１１０をスリープ状態から復帰させても良く、テレビ１１０に対して別のコマンドを送信することにより、テレビ１１０をスリープ状態から復帰させてから、テレビ１１０へ通知情報を送信するようにしても良い。例えば、変形例１では、テレビ１１０に対しマジックパケットを送信することでテレビ側の電源をＯＮにするようにしている。

　上記において、端末装置１００がテレビ１１０のスリープ状態を検出する方法や、端末装置１００がテレビ１１０のスリープ状態を復帰させる方法は、ＬＡＮ１３０を介した端末装置１００とテレビ１１０との通信によるものであっても良く、赤外線通信等の他の通信経路を介した端末装置１００とテレビ１１０との通信によるものであっても良い。

　（まとめ）
　以上のように、本実施形態に係る端末装置は、通信ネットワークを介した外部機器との通信が可能な端末装置であって、前記通信ネットワークへの通信接続を確立する通信接続確立手段と、当該端末装置における状態変化の発生を検出する状態変化検出手段と、前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する通知情報送信手段とを備えることを特徴とする。

　上記端末装置において、前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されたときに、前記通信接続確立手段により、前記通信ネットワークへの通信接続を確立することが好ましい。

　この構成によれば、通信接続が確立していなくとも、自動的に通信接続を確立し、上記状態変化の発生を外部機器へ通知することができる。これにより、上記状態変化の発生を確実に外部機器へ通知することができる。したがって、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　また、状態変化が検知されるまでの間、不要に通信接続が行われることを排除することができ、この期間に要していた消費電力を削減することができる。さらに、通知が完了した後に自動的に通信接続を切断する構成を採用することができ、この場合、不要に通信接続が行われている期間を排除することができ、この期間に要していた消費電力を削減することができる。これらの消費電力削減効果は、上記端末装置がバッテリー等により駆動される携帯型の端末装置である場合に特に重要である。

　上記端末装置において、前記状態変化は、通話要求の着信、緊急情報の着信、および電子メールの着信の少なくともいずれか一つを含むことが好ましい。

　この構成によれば、携帯電話機等の端末装置において特に確実にユーザに通知することが好ましいとされている、通話および／または電子メールの着信を、より確実にユーザに通知することができる。

　また、上記端末装置において、前記状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器を前記通信ネットワークから検索する検索手段と、前記検索手段によって検索された外部機器の識別情報を記憶する第１の記憶部とをさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記状態変化が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記第１の記憶部に記憶されている識別情報によって特定される外部機器へ送信することが好ましい。

　この構成によれば、状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器が通信ネットワークから検索されるので、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。また、上記通知が不可能な外部機器に対して上記状態変化の発生を通知してしまう等といった、無駄な通信の発生を防止することができる。

　また、上記端末装置において、前記通知情報の送信先とすべき外部機器を設定する送信先設定手段と、前記送信先として設定された外部機器の識別情報を記憶する第２の記憶部とをさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記状態変化が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記第２の記憶部に記憶されている識別情報によって特定される外部機器へ送信することが好ましい。

　この構成によれば、上記状態変化の発生の通知先として設定された外部機器に対しては上記状態変化の発生を通知し、上記状態変化の発生の通知先として設定されていない外部機器に対しては上記状態変化の発生を通知しない。これにより、ユーザが所望する外部機器から、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。また、上記状態変化の発生の通知先として設定されていない外部機器に対して上記状態変化の発生を通知してしまう等といった、無駄な通信の発生を防止することができる。

　また、通知先を複数台設定した場合、同時に複数の外部機器による通知が行われるため、ユーザが場所を移動しているような場合でも、移動先に設置された外部機器によって、上記状態変化の発生を確実に通知することができる。

　また、上記端末装置において、他の装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段をさらに備え、前記状態変化検出手段は、前記データ受信手段による前記データの受信を検出し、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記データ受信手段による前記データの受信が検出されると、当該データの受信を通知する通知情報を、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信することが好ましい。

　特に、データの受信の発生は、確実にユーザに通知することが好ましい。この構成によれば、このようなデータの受信が発生したことを、通信ネットワークを介して、外部機器へ通知することができる。これにより、上記データの受信の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　また、上記端末装置において、前記通知情報送信手段は、前記データ受信手段によって受信されたデータの内容が、予め設定された着信通知条件に合致する場合、当該データの受信を通知する通知情報を前記外部機器へ送信し、前記データ受信手段によって受信されたデータの内容が、予め設定された着信通知条件に合致しない場合、当該データの受信を通知する通知情報を前記外部機器へ送信しないことが好ましい。

　この構成によれば、ユーザにとって有用なデータについては、このデータの受信を通知することができ、ユーザにとって不要なデータについては、このデータの受信通知を排除することができる。

　また、上記端末装置において、複数の前記他の装置の識別情報が示されたアドレス帳データを記憶する第３の記憶部をさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記データ受信手段による前記データの受信の発生が検出されると、当該受信されたデータの送信元の他の装置の識別情報が前記アドレス帳データに示されているかを判断し、当該受信されたデータの送信元の他の装置の識別情報が前記アドレス帳データに示されていないと判断した場合、当該受信を通知する通知情報を、前記通信ネットワークを介して外部機器へ送信しないことが好ましい。

　この構成によれば、送信元の装置がアドレス帳データに示されていない場合は、上記データの受信の発生を通知しない。これにより、例えば迷惑メールや、広告メール等、アドレス帳データに示されていないような送信元から送信された不要なデータを着信した場合に、このような不要なデータの着信が通知されない。したがって、より適切な着信をユーザに通知することができる。

　また、上記端末装置において、前記通信ネットワークへの通信接続が確立される前に検出された前記状態変化の発生を記憶する第４の記憶部をさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記通信接続が確立されたとき、前記第４の記憶部に記憶されている前記状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信することが好ましい。

　この構成によれば、通信接続が確立される前に検出されたデータの受信の発生を、通信接続が確立されるとすぐに、ユーザに通知することができる。これにより、上記データの受信の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　また、上記端末装置において、当該端末装置における状態変化の種類毎に、状態変化の発生が通知されるときの優先度を記憶する第５の記憶部をさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、当該状態変化の発生を通知する通知情報を、前記第５の記憶部に記憶されている当該状態変化に対応する優先度とともに、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信することが好ましい。

　この構成によれば、より優先度の高い状態変化の発生を優先的にユーザに通知することができる。これにより、より優先度の高い状態変化の発生ほど、より確実にユーザに通知することができる。

　また、上記端末装置において、前記外部機器に対する処理命令を記憶する第６の記憶部をさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、前記第６の記憶部に記憶されている前記処理命令を、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へさらに送信することが好ましい。

　この構成によれば、通知処理とともに、当該通知処理の効果を高めるような処理（例えば、音量を高めたり、チャンネルを切り替えたりする処理）を外部機器に行わせることができる。

　また、上記端末装置において、当該端末装置の識別情報を記憶する第７の記憶部をさらに備え、前記通知情報送信手段は、前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、前記第７の記憶部に記憶されている前記識別情報を前記通知情報に含めて、当該通知情報を前記外部機器へ送信することが好ましい。

　この構成によれば、外部機器によって識別情報が通知されるため、外部機器の周りに複数の端末装置が存在する場合であっても、ユーザは、どの端末装置において状態変化が発生したかを、容易に特定することができる。

　また、本実施形態に係る通知方法は、通信ネットワークを介した外部機器との通信が可能な端末装置による通知方法であって、前記通信ネットワークへの通信接続を確立する通信接続確立工程と、前記端末装置における状態変化の発生を検出する検出工程と、前記検出工程において前記状態変化の発生が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する通知情報送信工程とを含むことを特徴とする。

　また、本実施形態に係る通知プログラムは、コンピュータを上記のいずれかの端末装置として機能させるための通知プログラムであって、前記コンピュータを前記端末装置が備える前記各手段として機能させる通知プログラムである。

　また、本実施形態に係る記録媒体は、上記通知プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。この記録媒体によれば、上記のいずれかの端末装置と同様の効果を奏することを可能とする上記通知プログラムをコンピュータに提供することができる。

　なお、上記端末装置において、前記通信接続確立手段は、前記通信ネットワークへの無線通信接続を確立し、前記通知手段は、前記状態変化の発生を、前記無線通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して、前記外部機器へ通知するように構成しても良い。

　この構成によれば、端末装置が通信ネットワークの無線通信エリア内にありさえすれば、上記状態変化の発生を、通信ネットワークを介して、外部機器へ通知することができる。これにより、上記状態変化の発生を確実に外部機器へ通知することができる。したがって、上記状態変化の発生をより確実にユーザに通知することができる。

　本発明は、通信ネットワークを介して外部機器との通信が可能な端末装置や、互いに通信ネットワークを介した通信が可能な端末装置および外部機器を備えた通信システム等に適用することができる。

１０　　通信システム
１００　端末装置
１１０　テレビ（外部機器）
１２０　アクセスポイント
１３０　ＬＡＮ（通信ネットワーク）
２００　制御回路
４００　データ受信部（データ受信手段）
４０６　状態変化検出部（状態変化検出手段）
４０８　通知情報生成部
４１０　通知情報送信部（通知情報送信手段）
４２０　無線ＬＡＮ通信制御部（通信接続確立手段）
４３０　機器検索部（検索手段）
４３２　機器リスト生成部
４３４　第１記憶部
４４０　送信先設定部（送信先設定手段）
４４２　第２記憶部
４５０　第３記憶部
４５５　第４記憶部
４６０　第５記憶部

Claims

　通信ネットワークを介した外部機器との通信が可能な端末装置であって、
　前記通信ネットワークへの通信接続を確立する通信接続確立手段と、
　当該端末装置における状態変化の発生を検出する状態変化検出手段と、
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する通知情報送信手段と
　を備えることを特徴とする端末装置。
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されたときに、前記通信接続確立手段により、前記通信ネットワークへの通信接続を確立する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記状態変化は、通話要求の着信、緊急情報の着信、および電子メールの着信の少なくともいずれか一つを含む
　ことを特徴とする請求項２に記載の端末装置。
　前記状態変化の発生をユーザに通知することが可能な外部機器を前記通信ネットワークから検索する検索手段と、
　前記検索手段によって検索された外部機器の識別情報を記憶する第１の記憶部と
　をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記第１の記憶部に記憶されている識別情報によって特定される外部機器へ送信する
　ことを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の端末装置。
　前記通知情報の送信先とすべき外部機器を設定する送信先設定手段と、
　前記送信先として設定された外部機器の識別情報を記憶する第２の記憶部と
　をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記第２の記憶部に記憶されている識別情報によって特定される外部機器へ送信する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　他の装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段をさらに備え、
　前記状態変化検出手段は、
　前記データ受信手段による前記データの受信を検出し、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記データ受信手段による前記データの受信が検出されると、当該データの受信を通知する通知情報を、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記通知情報送信手段は、
　前記データ受信手段によって受信されたデータの内容が、予め設定された着信通知条件に合致する場合、当該データの受信を通知する通知情報を前記外部機器へ送信し、
　前記データ受信手段によって受信されたデータの内容が、予め設定された着信通知条件に合致しない場合、当該データの受信を通知する通知情報を前記外部機器へ送信しない
　ことを特徴とする請求項６に記載の端末装置。
　前記他の装置の識別情報が示されたアドレス帳データを記憶する第３の記憶部をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記データ受信手段による前記データの受信の発生が検出されると、当該受信されたデータの送信元の他の装置の識別情報が前記アドレス帳データに示されているかを判断し、当該受信されたデータの送信元の他の装置の識別情報が前記アドレス帳データに示されていないと判断した場合、当該受信を通知する通知情報を、前記通信ネットワークを介して外部機器へ送信しない
　ことを特徴とする請求項６または７に記載の端末装置。
　前記通信ネットワークへの通信接続が確立される前に検出された前記状態変化の発生を記憶する第４の記憶部をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記通信接続が確立されたとき、前記第４の記憶部に記憶されている前記状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　当該端末装置における状態変化の種類毎に、状態変化の発生が通知されるときの優先度を記憶する第５の記憶部をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、当該状態変化の発生を通知する通知情報を、前記第５の記憶部に記憶されている当該状態変化に対応する優先度とともに、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記外部機器に対する処理命令を記憶する第６の記憶部をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、前記第６の記憶部に記憶されている前記処理命令を、前記通信ネットワークを介して前記外部機器へさらに送信する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　当該端末装置の識別情報を記憶する第７の記憶部をさらに備え、
　前記通知情報送信手段は、
　前記状態変化検出手段によって前記状態変化の発生が検出されると、前記第７の記憶部に記憶されている前記識別情報を前記通知情報に含めて、当該通知情報を前記外部機器へ送信する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　通信ネットワークを介した外部機器との通信が可能な端末装置による通知方法であって、
　前記通信ネットワークへの通信接続を確立する通信接続確立工程と、
　前記端末装置における状態変化の発生を検出する検出工程と、
　前記検出工程において前記状態変化の発生が検出されると、状態変化の発生を通知する通知情報を、前記通信接続が確立された前記通信ネットワークを介して前記外部機器へ送信する通知情報送信工程と
　を含むことを特徴とする通知方法。
　コンピュータを請求項１に記載の端末装置として機能させるための通知プログラムであって、前記コンピュータを前記端末装置が備える前記各手段として機能させる通知プログラム。
　請求項１４に記載の通知プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。