WO2012153564A1 - パネル材の溶接接合方法及び接合パネル材 - Google Patents

パネル材の溶接接合方法及び接合パネル材 Download PDF

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Abstract

 中央部のパネル材(1)と両側部のうちの一方のパネル材(3)との溶接接合時の溶接方向(S1)と、中央部のパネル材(1)と両側部のうちの他方のパネル材(5)との溶接接合時の溶接方向(S2)とを、互いに逆方向とするパネル材の溶接接合方法。

Description

パネル材の溶接接合方法及び接合パネル材
 本発明は、複数のパネル材の縁部を互いに突き合わせて溶接接合するパネル材の溶接接合方法及び接合パネル材に関する。
 パネル材相互の縁部を突き合わせて溶接接合するものとして、例えば下記特許文献1に記載されたものが知られている。これは自動車のバックドアを構成するバックドアインナパネルに適用するもので、相対的に板厚の厚い上側部分の縁部と相対的に板厚の薄い下側部分の縁部とを互いに突き合わせた状態で溶接接合している。
特開2001-80361号公報
 ところで、このように複数のパネル材の縁部を互いに突き合わせて溶接接合する際には、突き合わせ部分の接合縁に沿って溶接していくことになるが、その際発生する熱による変形は、熱が徐々に蓄積されていく接合後半側のほうが接合前半よりも大きくなる傾向にある。このため、接合パネル材の熱による変形を抑えるために溶接方向について考慮する必要がある。
 本発明は、パネル材相互の縁部を突き合わせて溶接接合する際のパネル材の変形を抑制することを目的としている。
 本発明の一態様は、中央部のパネル材と両側部のうちの一方のパネル材との溶接接合時の溶接方向と、中央部のパネル材と両側部のうちの他方のパネル材との溶接接合時の溶接方向とを、互いに逆方向とするパネル材の溶接接合方法である。
 また、本発明の他の態様は、上記パネル材の溶接接合方法によって製造した接合パネル材である。
図1は、本発明の実施形態に係るパネル接合方法を示す図であり、(a)は一実施形態に係るパネル接合方法を示す正面図、(b)は(a)に対して溶接方向を逆方向とした変形例に係るパネル接合方法を示す正面図である。 図2は、図1(a)における中央パネル及び側部パネル材をそれぞれ2つに分割した変形例を示す正面図である。 図3は、パネル材の接合方法を自動車のバックドアに適用した例を示しており、(a)は簡素化した正面図、(b)は実際のバックドアの正面図、(c)は(b)のG-G断面図である。 図4は、バックドアを構成するバックドアアウタパネルとバックドアインナパネルの斜視図である。
 以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
 図1(a)に示す本発明の一実施形態では、左右方向の中央部に位置する1枚の中央パネル材1(第1パネル材)の縁部と、この中央パネル材1の左右両側に位置する2枚の側部パネル材3,5の縁部と、これら各パネル材1,3,5の下側に位置する下部パネル材7の縁部とを互いに溶接接合する。なお、溶接接合に際しては、例えばレーザ溶接を行うが、レーザ溶接に限ることはない。
 中央パネル材1は、その図1(a)中で左側の一方の側縁に側部パネル材3(第2パネル材)の側縁を突き合わせ、その突き合わせた接合縁9を溶接接合する。また、中央パネル材1の図1(a)中で右側の他方の側縁に側部パネル材5(第3パネル材)の側縁を突き合わせ、その突き合わせた接合縁11を溶接接合する。さらに、これら互いに接合した3枚のパネル材1,3,5の図1(a)中で下側の端縁部に下部パネル材7(第4パネル材)を突き合わせ、その突き合わせた接合縁13を溶接接合する。すなわち、この下部パネル材7は、3枚のパネル材のそれぞれ一方側の端部に溶接接合する他の1枚のパネル材を構成している。
 その際、本実施形態では、中央パネル材1と一方の側部パネル材3との接合縁9での溶接接合作業は、図1(a)中で上部から下部の下部パネル材7に向かう第1の溶接方向S1に行う。一方、中央パネル材1と他方の側部パネル材5との接合縁11での溶接接合作業は、図1(a)中で下部から上部の下部パネル材7と反対側に向かう第2の溶接方向S2、すなわち、第1の溶接方向S1とは逆方向に行う。
 この場合、接合縁9の溶接では、図1(a)中で下側に位置する終端A付近を溶接する溶接後半の方が、図1(a)中で上側に位置する始端B付近を溶接する溶接前半に比較して、溶接熱がより多くパネル材に蓄積されていく。このため、溶接時に発生する熱による変形は、終端A付近を含む溶接後半部位の方が始端B付近を含む溶接前半部位より大きくなる。一方、接合縁11の溶接では、図1(a)中で上側に位置する終端C付近を溶接する溶接後半の方が、図1(a)中で下側に位置する始端D付近を溶接する溶接前半に比較して、溶接熱がより多くパネル材に蓄積されていく。このため、溶接時に発生する熱による変形は、終端C付近を含む溶接後半部位の方が始端D付近を含む溶接前半部位より大きくなる。
 このように、接合縁9と接合縁11とでは、溶接時に発生する熱による変形が大きくなりがちな溶接作業時の終端Aと終端Cとが、図1(a)中で上側と下側とに分かれ、接合縁9,11相互間でより離れた位置となる。これにより、接合縁9と接合縁11とで溶接方向を同一方向として溶接の各終端が接合縁9,11相互間でより近い位置となる場合と比較して、接合後の3枚のパネル材全体の熱による変形を抑えることができる。
 また、これら3枚のパネル材1,3,5を接合した後に行う、3枚のパネル材1,3,5と下部パネル材7との接合縁13での溶接接合作業は、下部パネル材7側が溶接の終端Aとなっている接合縁9側から開始する。そして、この溶接接合作業は、接合縁9側から接合縁11側に向かう第3の溶接方向S3に行う。
 この場合、接合縁13の溶接では、図1(a)中で右側に位置する終端E付近を溶接する溶接後半の方が、図1(a)中で左側に位置する始端F付近を溶接する溶接前半に比較して、溶接熱がより多くパネル材に蓄積されていく。このため、溶接時に発生する熱による変形は、終端E付近を含む溶接後半部位の方が始端F付近を含む溶接前半部位より大きくなる。本実施形態では、接合縁13の溶接の終端Eは、接合縁13に沿ってみた場合、接合縁11の始端Dに近く、接合縁9の終端Aから遠い位置にある。つまり、接合縁13での溶接作業は、接合縁9,11のうち溶接時の熱変形の大きい側から小さい側に向かって行うことになる。
 このため、接合縁13での溶接方向を第3の溶接方向S3と逆方向(図1(a)中で右から左に向かう方向)として溶接の終端を接合縁9側にした場合、すなわち、接合縁9,13の終端同士が互いに近い位置となる場合と比較して、接合後の4枚のパネル材全体の変形を小さく抑えることができる。
 図1(b)は、図1(a)に示した実施形態の変形例であり、ここでは、図1(a)の実施形態に対し、3箇所の接合縁9,11,13におけるそれぞれの溶接方向を逆方向としている。
 すなわち、中央パネル材1と側部パネル材3との接合縁9での溶接接合作業は、図1(b)中で下部パネル材7側から上部に向かう第1の溶接方向S11に向かって行う。一方、中央パネル材1と側部パネル材5との接合縁11での溶接接合作業は、図1(b)中で上部から下部パネル材7側に向かう第2の溶接方向S21に向かって、つまり第1の溶接方向S11とは逆方向に向かって行う。
 これにより、図1(a)の実施形態と同様に、接合縁9での熱変形が大きくなる終端A1と、接合縁11での熱変形が大きくなる終端C1とがより離れた位置になり、接合後の3枚のパネル材全体の熱による変形を抑えることができる。
 また、これら3枚のパネル材1,3,5を接合した後に行う、3枚のパネル材1,3,5と下部パネル材7との接合縁13での溶接接合作業は、下部パネル材7側が溶接の終端C1となっている接合縁11側から開始する。そして、この溶接接合作業は、図1(a)における第3の溶接方向S3とは逆方向の、接合縁11側から接合縁9側に向かう第3の溶接方向S31に行う。
 これにより、図1(a)の実施形態と同様に、熱変形が大きくなる接合縁13の終端E1は、接合縁13に沿ってみた場合、熱変形が大きくなる接合縁11の終端C1からより離れた位置になり、接合後の4枚のパネル材全体の熱による変形を小さく抑えることができる。
 なお、図1(a),(b)において、接合縁9と接合縁11の接合順序としては、どちらを先に行ってもよい。また、中央パネル材1を台形状とし、接合後の4枚のパネル材全体の形状も台形状としているが、これらは正方形状や長方形状としてもよい。
 また、上記した4枚のパネル材1,3,5,7は、板厚が互い同じであっても、互いに異なっていてもよい。さらに、図2に示すように、4枚のパネル材1,3,5,7のうち、例えば、中央パネル材1、側部パネル材3,5は、それぞれ2枚の分割パネル材1a,1b、3a,3b、5a,5bに分割されたものを溶接接合して構成してもよい。この場合、各分割パネル材1a,1b、3a,3b、5a,5bを、接合部15,17,19にてそれぞれ溶接接合して中央パネル材1、側部パネル材3,5を製造した後、図1のような溶接作業を行う。これにより、溶接時の熱変形を抑えた本接合パネル材を使用したプレス部品は、部位によって剛性と質量を適宜変化させることができ、使用状況に応じた製品を製造することが可能となる。
 図3は、本実施形態に係るパネル材の溶接接合方法を自動車のバックドアに適用した例を示している。バックドアは、図4に示すように、車体外側に位置するバックドアアウタパネル21と、その車体内側に結合されるバックドアインナパネル23とを備えている。本実施形態に係るパネル材の溶接接合方法は、バックドアインナパネル23に適用している。
 なお、図3(a)では、バックドアインナパネル23を構成する複数のパネル材は、図1や図2と同様に簡略化して図示している。図3では、図1や図2の各パネル材と同等部位には同様の符号を付している。
 すなわち、バックドアインナパネル23は、左右方向の中央部に位置する1枚の中央パネル材1の縁部と、この中央パネル材1の左右両側に位置する2枚の側部パネル材3,5の縁部と、これら各パネル材1,3,5の下側に位置する下部パネル材7の縁部とを互いに溶接接合して形成する。
 2枚の側部パネル材3,5は、図2に示したものと同様に、2枚の分割パネル材3a,3b、5a,5bに予め分割されたものが溶接接合してある。また、各接合縁9,11,13での溶接方向については、図1(a)、図2に示したものと同様に、それぞれ第1の溶接方向S1、第2の溶接方向S2、第3の溶接方向S3とし、接合後のパネル材全体の熱変形を抑える。なお、各接合縁9,11,13での溶接方向は、図1(b)のように、図1(a)とは逆の第1の溶接方向S11、第2の溶接方向S21、第3の溶接方向S31としてもよい。
 また、図3(b)に示すように、実際のバックドアインナパネル23の上部には、窓ガラスを嵌め込む開口部25が形成されている。開口部25は、側部パネル材3及び5の上下の各分割パネル材3a,3b及び5a,5bにわたって形成される。つまり、上下の各分割パネル材3a,3b及び5a,5bの分割部位(図3(a)の接合部17及び19に相当)は、開口部25に対応した位置にある。
 ここで、バックドアインナパネル23に使用している各パネル材は、以下のようにして板厚を互いに変化させている。すなわち、分割パネル材3a,5aを最も厚くして、中央パネル材1及び下部パネル材7を最も薄くし、分割パネル材3b,5bはそれらの中間の厚さとする。
 すなわち、板厚の大小関係は、以下のようになる。
 「分割パネル材3a,5aの板厚」>「分割パネル材3b,5bの板厚」>「中央パネル材1及び下部パネル材7の板厚」
 このように各パネル材の板厚を互いに変化させることで、次のような効果が得られる。
(1)上部の分割パネル材3a,5aを、バックドアを車体に取り付けるためのヒンジ取付部分の構成部材として適用した場合、分割パネル材3a,5aの板厚を最も厚くすることでバックドア全体の剛性が高まり、バックドア開閉時など耐荷重特性が向上する。
(2)下部の分割パネル材3b,5bを、図3(b)(c)に示したように、開口部25の窓枠骨格下部の構成部材として適用した場合、バックドアインナパネル23の板厚を、剛性の高い上部の分割パネル材3a,5aから最も薄い中央パネル材1及び下部パネル材7にかけて緩やかに変化させることができ、窓枠骨格下部に必要な断面剛性を確保することができる。
(3)中央パネル材1は、その両側に位置する側部パネル材3,5の上部の分割パネル材3a,5aを介して車体に支持されるため、下部パネル材7とともに最も薄くすることができる。これにより、バックドアインナパネル23を軽量化し、バックドア全体の軽量化を達成することができる。
 上記の通り、本発明の実施形態に係るパネル材の溶接接合方法は、中央部に位置する1枚と中央部を間に挟む両側部に位置する2枚の少なくとも3枚のパネル材1,3,5の縁部を互いに突き合わせた状態で溶接接合するパネル材の溶接接合方法である。この方法では、まず、中央部のパネル材1の縁部と両側部のうちの一方のパネル材3(または5)の縁部との溶接接合を、互いの接合縁9(または11)に沿って一方の端部B(またはD1)から他方の端部A(またはC1)に向かう第1の溶接方向S1(またはS21)に向けて行う。そしてその後、中央部のパネル材1の縁部と両側部のうちの他方のパネル材5(または3)の縁部との溶接接合を、互いの接合縁11(または9)に沿って第1の溶接方向S1(またはS21)とは逆方向となる第2の溶接方向S2(またはS11)に向けて行う。
 従って、図1(a)に示した例では、接合縁9における溶接接合の始端Bと接合縁11における溶接接合の始端Dとを結ぶ線分と、接合縁9における溶接接合の終端Aと接合縁11における溶接接合の始端Cとを結ぶ線分とが互いに交差し、かつ、始端Dは始端Bよりも終端Aに近くなり、終端Cは終端Aよりも始端Bに近くなる。また、図1(b)に示した例では、接合縁11における溶接接合の始端D1と接合縁9における溶接接合の始端B1とを結ぶ線分と、接合縁11における溶接接合の終端C1と接合縁9における溶接接合の始端B1とを結ぶ線分とが互いに交差し、かつ、始端B1は始端D1よりも終端C1に近くなり、終端A1は終端C1よりも始端D1に近くなる。
 すなわち、接合縁9と接合縁11とでは、溶接時に発生する熱による変形が大きくなりがちな溶接の終端A(またはA1)と終端C(またはC1)とが、接合縁9,11相互間でより離れた位置となる。そのため、接合縁9と接合縁11とで溶接方向を同一方向として溶接の各終端が接合縁9,11相互間でより近い位置となる場合に比較して、接合後の3枚のパネル材全体の熱による変形を抑えることができる。
  また、本実施形態の溶接接合方法は、図1(a)に示した例では、3枚のパネル材1,3,5のそれぞれ一方側の端部の縁部に他の1枚のパネル材7の縁部を突き合わせて溶接接合する際、両側部のパネル材3,5のうち、第1の溶接方向S1および第2の溶接方向S2のいずれか一方で行われた溶接の終端A側にあるパネル材3側から、第1の溶接方向S1および第2の溶接方向S2のいずれか他方で行われた溶接の始端D側にあるパネル材5側に向けて溶接接合する。また、図1(b)に示した例では、3枚のパネル材1,3,5のそれぞれ一方側の端部の縁部に他の1枚のパネル材7の縁部を突き合わせて溶接接合する際、両側部のパネル材3,5のうち、第1の溶接方向S1および第2の溶接方向S2のいずれか一方で行われた溶接の終端C1側にあるパネル材5側から、第1の溶接方向S1および第2の溶接方向S2のいずれか他方で行われた溶接の始端B1側にあるパネル材3側に向けて溶接接合する。
 すなわち、3枚のパネル材1,3,5と他の1枚のパネル材7との間の溶接の終端E(またはE1)は、当該接合縁13に沿ってみた場合、熱による変形が小さい接合縁11の始端D(または接合縁9の始端B1)に近く、熱による変形が大きい接合縁9の終端A(または接合縁11の終端C1)から遠い位置にある。つまり、接合縁13での溶接作業は、接合縁9,11における溶接時での熱変形の大きい側から小さい側に向かって行うことになる。このため、接合縁13での溶接方向を逆方向として終端E(またはE1)が接合縁9側(または接合縁11側)となる場合、すなわち、接合縁9の終端A(または接合縁11の終端C1)と接合縁13の終端E(またはE1)とが互いに近い位置となる場合と比較して、接合後の4枚のパネル材全体の変形を小さく抑えることができる。
 さらに、本実施形態の溶接接合方法では、両側部に位置する2枚のパネル材3,5は、中央部に位置する1枚のパネル材1と他の1枚のパネル材7よりも板厚を厚くしてよい。これにより、例えば、両側部に位置する2枚のパネル材3,5をドア部材の回動軸支持部の構成部材として適用した場合などでも、当該ドア部材の剛性を確保しつつ軽量化を達成することができる。
 また、この溶接接合方法では、両側部に位置する2枚のパネル材3,5を、第1、第2の溶接方向S1,S2,S11,S21に沿ってそれぞれ2分割された分割パネル材3a,3b,5a,5bを互いに突き合わせて接合したものとしてもよい。この場合、分割パネル材3a,3b,5a,5bは、中央部に位置する1枚のパネル材1を間に挟んで互いに対向しかつ他の1枚のパネル材7側に位置する一方側3b,5bの板厚を、中央部に位置する1枚のパネル材1を間に挟んで互いに対向する他方側3a,5aの板厚より薄くしてもよい。これにより、例えば、3枚のパネル材1,3,5に窓ガラスをはめ込む開口部を設けて、分割パネル材3b,5bで窓枠骨格を構成した場合などでも、当該窓枠骨格の断面剛性を確保することができる。
 以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
 本出願は、2011年5月10日に出願された日本国特許願第2011-105048号に基づく優先権を主張しており、この出願の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
 本発明によれば、中央部のパネル材と両側部2枚のパネル材のうちの一方との接合縁に沿う溶接方向と、中央部のパネル材と両側部2枚のパネル材のうちの他方との接合縁に沿う溶接方向とが、互いに逆方向になる。これにより、溶接熱が蓄積されていく接合後半部位が、上記2箇所の接合縁相互間でより離れた位置となり、溶接接合後のパネル材全体の熱による変形を抑えることができる。
  1 中央パネル材(第1パネル材)
  3 側部パネル材(第2パネル材)
  3a 分割パネル材(第6パネル材)
  3b 分割パネル材(第5パネル材)
  5 側部パネル材(第3パネル材)
  5a 分割パネル材(第8パネル材)
  5b 分割パネル材(第7パネル材)
  7 下部パネル材(第4パネル材)
  9,11 中央パネル材と側部パネル材との接合縁
  13 中央パネル材及び側部パネル材と下部パネル材との接合縁
  A,A1,C,C1 溶接方向の終端
  B,B1,D,D1 溶接方向の始端
  S1 第1の溶接方向
  S2 第2の溶接方向

Claims (5)

  1.  中央部に位置する第1パネル材と、前記第1パネル材の両側部のうち一方側に位置する第2パネル材とを、互いの縁部を突き合わせた状態で溶接接合する第1工程と、
     前記第1パネル材と、前記第1パネル材の両側部のうち他方側に位置する第3パネル材とを、互いの縁部を突き合わせた状態で溶接接合する第2工程と、を備え、
     前記第1工程の溶接接合を、前記第1および第2パネル材の互いの接合縁に沿って、第1の溶接方向に向けて行い、
     前記第2工程の溶接接合を、前記第1および第3パネル材の互いの接合縁に沿って、前記第1の溶接方向とは逆方向となる第2の溶接方向に向けて行うことを特徴とするパネル材の溶接接合方法。
  2.  前記第1、第2および第3パネル材の各々の一方側の端部と第4パネル材とを、互いの縁部を突き合わせた状態で溶接接合する第3工程を更に備え、
     前記第3工程の溶接接合を、前記第1工程の溶接接合の終端が始端よりも前記第4パネル材側に位置している場合は、前記第2パネル材側から前記第3パネル材側に向けて行い、前記第1工程の溶接接合の始端が終端よりも前記第4パネル材側に位置している場合は、前記第3パネル材側から前記第1パネル材側に向けて行うことを特徴とする請求項1に記載のパネル材の溶接接合方法。
  3.  前記第2および第3パネル材の板厚を、前記第1および第4パネル材の板厚より大きくしたことを特徴とする請求項2に記載のパネル材の溶接接合方法。
  4.  前記第4パネル材側に位置する第5パネル材と、前記第4パネル材側とは反対側に位置する第6パネル材と、を互いに突き合わせ接合して前記第2パネル材を構成し、
     前記第4パネル材側に位置する第7パネル材と、前記第4パネル材側とは反対側に位置する第8パネル材と、を互いに突き合わせ接合して前記第3パネル材を構成し、
     前記第5および第7パネル材の板厚を、前記第6および第8パネル材の板厚より小さくしたことを特徴とする請求項3に記載のパネル材の溶接接合方法。
  5.  請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパネル材の溶接接合方法によって製造したことを特徴とする接合パネル材。
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