WO2011077888A1

WO2011077888A1 - 車両用シート

Info

Publication number: WO2011077888A1
Application number: PCT/JP2010/070937
Authority: WO
Inventors: 晋士倉知; 亮服部
Original assignee: トヨタ車体株式会社
Priority date: 2009-12-25
Filing date: 2010-11-24
Publication date: 2011-06-30
Also published as: CN102666191B; CN102666191A; JP2011131782A; JP5387390B2

Abstract

　車両用シート（１０）は、クッションフレーム（１６）を含むシートクッション（１２）を備える。クッションフレーム（１６）には、平行リンク機構を介してアンダーカバー（８０）及びレッグ（５０）が連結されている。レッグ（５０）が展開される時、レッグ（５０）と連動してシートクッション（１２）から離間した位置（Ａ）にアンダーカバー（８０）が移動する。レッグ（５０）が折り畳まれる時、レッグ（５０）と連動してアンダーカバー（８０）がシートクッション（１２）に接近した位置（Ｂ）に移動する。

Description

車両用シート

　本発明は、車室側壁に向かって跳ね上げ可能な車両用シートに関する。

　従来、ワゴン車、バン型車のようなワンボックス型の車両には、フロントシート及びリアシートに加え、三列目の車両シートを備えたものが知られている。そのような三列目の車両用シートとして、跳ね上げ式の車両シートが採用されている。

　跳ね上げ式シートでは、シートのレッグは車両フロア上に脱着可能に設けられている。シートの使用時には、シートクッションが水平な使用位置に配置され、シートバックがそのシートクッションから起立して配置される。シートの格納時には、シートクッション上にシートバックが倒される。そして、レッグが車両フロアから外されてシートクッション底面に向かって折り畳まれた状態で、シートクッション及びシートバックが車両フロアの側壁に沿って延びるように跳ね上げられてシート全体が格納位置に配置される。

　ところで、シートが跳ね上げられた状態では、シート底面が室内側に露出するため、見栄え上、アンダーカバーがシートクッションの底面に配置される。それにより、アンダーカバーが、折り畳まれたレッグとともに、シート底面を覆う（特許文献１参照）。

特開平１０－２５８６６０号公報

　ところが、従来のアンダーカバーでは、アンダーカバーとシートクッションとの間の隙間を一定以上確保する必要がある。これは、乗員がシートに着座した時にシートクッションが下方に変位するため、シートクッションを介しての乗員の臀部とアンダーカバーとの干渉を避けるためである。

　このため、シートクッションの跳ね上げ状態では、アンダーカバーが車室内へ突出した状態となり、車両の荷室幅が狭くなるという問題がある。
　本発明の目的は、車両用シートが跳ね上げられた状態では、アンダーカバーの車室空間への突出量を抑制して、荷室幅を拡大することができる車両用シートを提供することにある。

　上記問題点を解決するために、本発明の一態様によれば、車両の車室内において回動可能に支持されるとともに、着座可能な使用位置から車室の側壁に沿って延びるように配置される格納位置へ跳ね上げ可能なシートクッションと、シートクッションのクッションフレームに対して選択的に折り畳み及び展開可能に支持されたレッグとを有する車両用シートが提供される。車両用シートは、シートクッションの下面を覆うアンダーカバーと、アンダーカバーをシートクッションに対して移動可能に支持する支持機構とを備える。支持機構は、シートクッションが使用位置に配置される際に、アンダーカバーをシートクッションから離間する方向へ移動させて、乗員が該シートクッションに着座した際にシートクッションが下方に変位してもシートクッションと干渉しない位置に配置するとともに、シートクッションが格納位置に配置される際に、アンダーカバーをシートクッションに接近した位置に移動させる。

　レッグに連係された連係機構であり、連係機構は、レッグの展開時にレッグと連動してシートクッションから離間した位置にアンダーカバーを移動させるとともに、レッグの折り畳み時にレッグと連動してアンダーカバーをシートクッションに接近した位置に移動させることが好ましい。

　連係機構は四節リンク機構からなり、四節リンク機構は、アンダーカバーと、クッションフレームと、レッグと、クッションフレーム及びアンダーカバーを互いに回動可能に連結するリンクとを含むことが好ましい。

　アンダーカバーは、レッグの折り畳み時に、該レッグが収容される収納部を有することが好ましい。
　アンダーカバーは意匠面を備え、レッグが折り畳まれて収納部に収納された際に、レッグが、アンダーカバーの意匠面から外方へ突出しない位置に収納されることが好ましい。

　アンダーカバーがシートクッションから離間した時に、該アンダーカバーとシートクッションとの間に間隙が形成され、間隙を覆う目隠し部材を更に備えることが好ましい。

　本発明によれば、シートクッションが格納位置に配置される際、アンダーカバーが、シートクッションに接近しているため、アンダーカバーの車室の空間への突出量を抑制して、荷室幅を拡大することができる。又、使用位置にシートクッションが配置される場合、アンダーカバーをシートクッションから離間した位置に配置することができる。従って、シートクッションに乗員が着座した時に、乗員の重みにより、シートクッションが下方に変位したときにおいても、変位したシートクッションがアンダーカバーに干渉することを防止することができる。

　シートクッションを跳ね上げる際に、レッグが折り畳まれると、レッグに連係されたアンダーカバーが、シートクッションに接近してシートクッションの下面を覆う。この結果、アンダーカバーが、シートクッションに接近しているため、アンダーカバーの車室の空間内への突出量を減少することができ、車内の荷室幅を狭くすることがなくなる。又、使用位置にシートクッションを配置する際、レッグを展開すると、アンダーカバーが、シートクッションから離間する。この結果、シートクッションに乗員が着座した時に、乗員の重みにより、シートクッションが下方に変位したときにおいても、アンダーカバーはシートクッション下面、すなわち底面から離間しているため、乗員の臀部がアンダーカバーに干渉することを防止することができる。

　連携機構が四節リンク機構により構成されるため上記効果を容易に実現することができる。
　また、レッグの折り畳み時に、該レッグが収納部内に収納されることにより、アンダーカバーの車室、即ち荷室内への突出量を減少することができ、車内の荷室幅を狭くすることがなくなる。

　シートクッションが着座可能な使用位置に位置するとき、シートクッションからアンダーカバーが離間するため、その離間した部分に間隙が形成される。この間隙が目隠し部材によって覆われるため、外部から前記空間が遮蔽されて、見栄えを悪化させることがない。

本発明の一実施形態に係る車両用シートを示し、使用時のシートの一部を省略して示す斜視図。車両用シートの使用位置におけるアンダーカバーの位置を示す側面図。アンダーカバーの取付構造を示す斜視図。アンダーカバーの取付構造を示す斜視図。使用時の車両用シートを示す斜視図。格納時の車両用シートを示す斜視図。車両用シートの使用位置及び格納位置を示す図。荷室及び格納位置にある車両用シートを示す図。別の実施形態のアンダーカバーの構成を示す概略図。

　以下、本発明の一実施形態に係る車両用シートについて図１～８を参照して説明する。なお、説明の便宜上、本実施形態の車両用シートは、車室内において、右側に設けられる車両用シートである。

　図２に示すように、車両用シート１０は、車室内に配置され、シートクッション１２と、シートクッション１２の後部に回動可能に連結されたシートバック１４とを備えている。シートクッション１２は、ほぼ四角形状のクッションフレーム１６と、クッションフレーム１６に張設されたバネ体１８（図１参照）によって支持されるパッド２０と、パッド２０を覆う表皮２２とを有している。

　クッションフレーム１６は、断面円形のパイプ材からなり、シート１０の前後にそれぞれ位置する前枠１６ａ及び後枠１６ｂと、左右にそれぞれ位置する左枠１６ｃ及び右枠１６ｄを備えている。なお、クッションフレーム１６は、断面円形のパイプ材に限定するものではなく、断面四角形のパイプ材でもよく、或いは、断面Ｌ字状等の型材にて形成されていてもよい。

　又、シートバック１４は、ほぼ四角形状のバックフレーム２４（図１）と、バックフレーム２４に張設された図示しないばね体によって支持されるパッド２６と、パッド２６を覆う表皮２８とを有している。図１に示すようにクッションフレーム１６及びバックフレーム２４の間には、シートバック１４をシートクッション１２に対して角度調整可能に連結するリクライニング装置３０が設けられている。

　図７に示すように、シートクッション１２に隣接する車両Ｍの車室の側壁３４には、ヒンジ機構３２が取付けられている。ヒンジ機構３２は、側壁３４に固定される図示しない固定部材と、前記固定部材に回動可能に装着される可動部材３８（図１）を備えている。クッションフレーム１６の右枠１６ｄは、前記可動部材３８に連結されている。

　シートクッション１２は、図５に示すようにヒンジ機構３２により車室床面４２に対して平行な状態に配置される使用位置と、図６に示すように側壁３４に沿って延びるように跳ね上げられて起立した格納位置との間で回動する。

　シートクッション１２の内側部には、図１，２に示すように、レッグ５０が設けられている。
　図２、図３、及び図４に示すようにクッションフレーム１６の前枠１６ａ及び後枠１６ｂの互いに対向する内側面には、レッグ５０を取付けるために一対の取付金具４６がそれぞれ溶接等の固定手段によって固定されている。

　一対の取付金具４６には、互いに対向するように垂下片４７がそれぞれ設けられている。垂下片４７には、それぞれ固定軸４８が貫通されて固定されている。
　レッグ５０の前後両端の上部は、前記一対の固定軸４８に対して回動可能に支持されており、かつクッションフレーム１６に対して折り畳み可能である。レッグ５０は、図示しない連動機構により、連係されている。シート１０が使用位置から格納位置に移動すると、前記連動機構を介して前記レッグ５０がクッションフレーム１６に対して垂直状態から折り畳まれる。なお、連動機構は公知であり、本発明とは関係しないため、その説明を省略する。又、シート１０が格納位置から使用位置に移動すると、図示しない前記連動機構を介して前記レッグ５０が前記垂直状態となる。

　図２に示すように、レッグ５０はクッションフレーム１６に対して垂直に配置された状態では、垂下片４７に設けられたストッパ４９ａに対して係止される。これにより、レッグ５０の垂直状態から折り畳み方向とは反対の方向への移動が規制される。

　レッグ５０の下端において、前後には一対のロック装置５５，５６が設けられている。レッグ５０が垂直状態にあるときには、車室床面４２に前後に間隔をおいて設けられたストライカ５７，５８がロック装置５５，５６のノッチ５５ａ，５６ａに係入されることによって、レッグ５０がロックされる。ロック装置５５，５６によるロックは、シート１０に設けられた図示しない操作レバーによって、ストライカ５７，５８をノッチ５５ａ，５６ａから解放することによって解除可能である。

　図１～６に示すように、シートクッション１２の底面、すなわち下面には、アンダーカバー８０が設けられている。アンダーカバー８０は、シートクッション１２の底面を図６に示すようにカバーする大きさを有して略四角平板状に形成されている。アンダーカバー８０は、合成樹脂製、或いは金属製からなり剛性を有している。アンダーカバー８０の形状は限定されるものではなく任意に変更されてもよい。アンダーカバー８０には、折り畳み状態のレッグ５０を収納可能に中央部にはレッグ５０と略相似形の収納孔８１が形成されている。なお、本実施形態では、収納孔８１がアンダーカバー８０に形成されていることにより、アンダーカバー８０が環状に形成されている。アンダーカバー８０の剛性が損なわれない程度であれば、該環状の一部に外部と連通する溝を形成することにより収納孔８１が外部と連通されてもよい。

　なお、前記レッグ５０において、折り畳み時に車室に露出する面が、アンダーカバー８０の意匠面（車室に露出する面）と面一、或いは、該意匠面から突出しないように形成されていることが好ましい。

　図１に示すように、前記収納孔８１の前後の縁部８１ａ，８１ｂは横方向に沿って延びている。縁部８１ａ，８１ｂの横方向の両端にはシートクッション１２に向かってそれぞれ軸支部８２，８３が突出している。図４に示すように、各軸支部８２には、レッグ５０の前後の端板部５４からそれぞれ突出した揺動軸６０が揺動可能に支持されている。なお、図４では、前部の軸支部８２のみが図示されている。

　又、各軸支部８３には、図３に示すように、前枠１６ａ，後枠１６ｂに対して揺動可能に軸支されたリンク８４が軸８５を介して揺動可能に連結されている。なお、図３、図４においては、前枠１６ａに近接するリンク８４の連結構成のみが図示されている。

　上記のように、アンダーカバー８０は、クッションフレーム１６に対して、レッグ５０及びリンク８４を介して連結されることにより、クッションフレーム１６を固定節とした支持機構及び連係機構としての四節リンク機構が構成されている。本実施形態では、具体的には、四節リンク機構である平行リンク機構が構成されている。レッグ５０が図１に示すようにクッションフレーム１６に対して垂直状態、すなわち、展開時には、前記四節リンク機構により、アンダーカバー８０は、図２の二点鎖線で示すようにシートクッションから離間した位置Ａにある。

　この位置Ａは、図２に示すように、シートクッション１２に乗員が着座した際、シートクッション１２が人の重みで下方へ変位しても、変位したシートクッション１２がアンダーカバー８０に干渉しない位置に設定されている。なお、位置Ａの設定は、すなわち、着座されていない状態のシートクッション１２の底面からのアンダーカバー８０の離間距離は、試験により得られた結果に基づいて行われている。

　又、レッグ５０が折り畳まれると、レッグ５０の折り畳み動作に応じて四節リンク機構が作動して、アンダーカバー８０は、図２の二点鎖線で示すようにシートクッション１２の底面に接近した位置Ｂに位置する。

　次に、上記のように構成されたシート１０を使用位置から格納位置に切り換える場合、先ず図７で実線で示すようにユーザがシートバック１４をシートクッション１２に向かって倒してシートクッション１２に重ねる。次に、ユーザが図示しない操作レバーによってロック装置５５，５６によるレッグ５０のロックを解除するとともに、シート１０をヒンジ機構３２を中心に跳ね上げる。この結果、シートクッション１２は、図７に示すように、実線で示される使用位置から、二点鎖線で示される格納位置に向けて移動する。

　又、シート１０が使用位置から格納位置に移動すると、図示しない連動機構を介して前記レッグ５０が折り畳まれる。
　このレッグ５０の折り畳みにより、アンダーカバー８０は、四節リンク機構により、位置Ａからシートクッション１２の底面に接近した位置Ｂに移動する。又、レッグ５０は、図５、及び図７の二点鎖線で示すように収納孔８１内に収納される。収納孔８１は、収納部に相当する。

　図７では、二点鎖線で示されるように、レッグ５０が収納孔８１内に収納されている状態が示されている。レッグ５０が折り畳み位置まで回動されると、レッグ５０は、シートクッション１２の底面に当たり、それ以上の回動が規制される。

　図７の二点鎖線で示されるシートクッション１２を格納位置から使用位置に変化させる場合、まずシートクッション１２が使用位置に配置される。そして、図示しない連動機構を介して、レッグ５０が折り畳み状態から展開してストッパ４９ａに係止されるまで回動され、クッションフレーム１６に対して垂直状態、すなわち展開状態にされる。

　このレッグ５０の回動により、アンダーカバー８０は、四節リンク機構により、位置Ｂからシートクッション１２の底面から離間した位置Ａに移動する。
　図７では、実線で示されるように、レッグ５０の展開状態が示されている。そして、ユーザが、展開状態のレッグ５０のロック装置５５，５６のノッチ５５ａ，５６ａを車室床面４２のストライカ５７，５８を係入させることにより、レッグ５０がロックされる。

　本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
　（１）　本実施形態の車両用シート１０は、シートクッション１２の下面を覆うアンダーカバー８０と、レッグ５０に連係された連係機構とを備える。連係機構は、レッグ５０の展開時にレッグ５０と連動してシートクッション１２から離間した位置Ａにアンダーカバー８０を移動する。また、連係機構は、レッグ５０の折り畳み時にレッグ５０と連動してアンダーカバー８０をシートクッション１２に接近した位置Ｂに移動する。

　この結果、シートクッション１２を跳ね上げる際に、レッグ５０が折り畳まれると、レッグ５０に連係されたアンダーカバー８０が、シートクッション１２に接近してシートクッション１２の下面を覆う。この結果、アンダーカバー８０が、シートクッション１２に接近しているため、アンダーカバー８０の車室の空間内への突出量を減少することができ、車内の荷室幅を狭くすることがなくなる。又、使用位置にシートクッション１２を位置させる際、レッグ５０を展開すると、アンダーカバー８０が、シートクッション１２から離間する。この結果、シートクッション１２に乗員が着座した時に、乗員の重みにより、シートクッション１２が下方に変位したときにおいても、アンダーカバー８０はシートクッション１２下面から離間している。そのため、変位したシートクッションがアンダーカバー８０に干渉することを防止することができる。

　本実施形態では、車両Ｍの右側のシートの構成についてのみ説明したが、一般的には、車両Ｍの左側にも同様に前記説明した車流用シートの構成を左右反転したシートが設けられることが多い。この場合、図８に示すように車両Ｍの両側の各位置に配置されたクッションフレーム１６から車室内の空間にアンダーカバー８０の突出量が少なくなる。そのため、シートクッション１２の厚みを低減することができ、その分だけ車両の荷室幅を拡大することができる。なお、図８では、車両Ｍの両側の側壁３４に沿って延びるように、一対のシート１０が格納位置に配置された状態が示されている。同図に示すように、格納位置に配置された一対のシート１０のクッションフレーム１６から、車室内の空間へのアンダーカバー８０の突出量が少なくなれば、荷室幅の拡大に大きく寄与することができる。

　（２）　本実施形態の車両用シート１０は、アンダーカバー８０、クッションフレーム１６、及びレッグ５０を含む四節リンク機構を有する。この結果、四節リンク機構により、上記効果（１）を容易に実現することができる。又、本実施形態では、四節リンク機構が平行リンク機構であるため、クッションフレーム１６に対して、アンダーカバー８０を平行に移動させることができる。

　（３）　本実施形態の車両用シート１０では、アンダーカバー８０には、レッグ５０の折り畳み時に、レッグ５０が入る収納孔８１、即ち収納部が設けられている。この結果、レッグ５０の折り畳み時に、レッグ５０が収納孔８１、即ち収納部内に収納される。それにより、アンダーカバー８０の車室、即ち荷室内への突出量を減少することができ、車内の荷室幅を狭くすることがなくなる。

　（４）　本実施形態の車両用シート１０では、レッグ５０が折り畳まれて収納孔８１、即ち収納部に収納された際に、アンダーカバー８０の意匠面から、レッグ５０が突出しない位置に収納される。この結果、レッグ５０の折り畳み時に、レッグ５０の車室の空間内への突出量を減少することができ、車内の荷室幅を狭くすることがない。

　なお、本実施形態は以下のように変更されてもよい。
　・　前記実施形態において、さらに、図２に示すように、アンダーカバー８０の周縁部と、シートクッション１２の周縁部とが布製または合成樹脂製の目隠し部材としての可撓性カバー部材１２０にて連結されてもよい。シートクッション１２が使用位置に位置する際、アンダーカバー８０とシートクッション１２との間に間隙が形成される。この間隙がカバー部材１２０によって覆われるため、その間隙が外部から見えなくなる。なお、図２では、説明の便宜上、シートクッション１２の前部に可撓性カバー部材１２０が配置されている状態のみを示している。又、可撓性カバー部材１２０は、アンダーカバー８０の周縁部と、シートクッション１２周縁部との間の四方全体を覆うように配置されることが好ましいが、一部の周縁部のみを覆うように配置されてもよい。

　シートクッション１２が着座可能な使用位置に位置するとき、シートクッション１２からアンダーカバー８０が離間する。この離間した部分に形成される開口を覆う目隠し部材が設けられているため、外部から離間空間が遮蔽されて、見栄えを悪化させることがない。

　・　前記実施形態では、連係機構は平行リンク機構であるが、平行リンク機構に代えて、交差リンク機構に変更されてもよい。
　交差リンク機構の例を図９に示す。同図に示すように、レッグ５０に対するクッションフレーム１６及びアンダーカバー８０の連結点（固定軸４８、揺動軸６０）は前記実施形態と同様に構成されている。クッションフレーム１６とアンダーカバー８０とは、両者１６，８０の間に交差状に配置された第１リンク１００と第２リンク１１０とにより連結されている。

　第１リンク１００の一端は固定軸４８と同軸上において回動可能に連結され、第１リンク１００の他端はアンダーカバー８０に対して図９の矢印Ｃの方向に移動可能なスライダとして構成されている。又、第２リンク１１０の一端は、揺動軸６０と同軸上において回動可能に連結され、第２リンク１１０の他端はクッションフレーム１６に対して図９の矢印Ｄの方向に沿って移動可能なスライダとして構成されている。

　・　前記実施形態では、レッグ５０の展開及び折り畳み時に、連係機構を介して、アンダーカバー８０が位置Ａ，Ｂ間を移動する。連係機構の代わりに、レッグ５０の動作と連係させることなく、リンク機構を介して、アンダーカバー８０がクッションフレーム１６に接近又は離間するように移動されてもよい。

Claims

　車両の車室内に回動可能に支持されるとともに、着座可能な使用位置から前記車室の側壁に沿って延びるように配置される格納位置へ跳ね上げ可能なシートクッションと、前記シートクッションのクッションフレームに対して選択的に折り畳み及び展開可能に支持されたレッグとを有する車両用シートにおいて、
　前記シートクッションの下面を覆うアンダーカバーと、
　前記アンダーカバーを前記シートクッションに対して移動可能に支持する支持機構とを備え、
　前記支持機構は、前記シートクッションが使用位置に配置される際に、前記アンダーカバーを前記シートクッションから離間する方向へ移動させて、乗員が該シートクッションに着座した際に前記シートクッションが下方に変位しても前記シートクッションと干渉しない位置に配置するとともに、前記シートクッションが格納位置に配置される際に、前記アンダーカバーを前記シートクッションに接近した位置に移動させることを特徴とする車両用シート。
　前記支持機構は、前記レッグに連係された連係機構であり、前記連係機構は、前記レッグの展開時に前記レッグと連動して前記シートクッションから離間した位置に前記アンダーカバーを移動させるとともに、前記レッグの折り畳み時に前記レッグと連動して前記アンダーカバーを前記シートクッションに接近した位置に移動させることを特徴とする請求項１に記載の車両用シート。
　前記連係機構は四節リンク機構からなり、前記四節リンク機構は、
　前記アンダーカバーと、
　前記クッションフレームと、
　前記レッグと、
　前記クッションフレーム及び前記アンダーカバーを互いに回動可能に連結するリンクとを含むことを特徴とする請求項２に記載の車両用シート。
　前記アンダーカバーは、前記レッグの折り畳み時に、該レッグが収容される収納部を有することを特徴とする請求項２又は請求項３に記載の車両用シート。
　前記アンダーカバーは意匠面を備え、前記レッグが折り畳まれて前記収納部に収納された際に、前記レッグが、前記アンダーカバーの意匠面から外方へ突出しない位置に収納されることを特徴とする請求項４に記載の車両用シート。
　前記アンダーカバーが前記シートクッションから離間した時に、該アンダーカバーとシートクッションとの間に間隙が形成され、前記間隙を覆う目隠し部材を更に備えることを特徴とする請求項２乃至請求項５のうちいずれか１項に記載の車両用シート。