WO2011004654A1 - ムコール属由来のグルコースデヒドロゲナーゼ - Google Patents
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Abstract
実用性の高いグルコース定量用酵素(グルコースデヒドロゲナーゼ)を提供することを課題とする。以下の特性、即ち(1)作用:電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒すること、(2)基質特異性:マルトース、D-キシロース、及びD-ガラクトースに対する反応性が低いこと、を備える、ムコール属由来のグルコースデヒドロゲナーゼが提供される。
Description
本発明はムコール由来のグルコースデヒドロゲナーゼ(グルコース脱水素酵素)、その製造方法、及びその用途に関する。本出願は、2009年7月10日に出願された日本国特許出願第2009-163208号に基づく優先権を主張するものであり、当該特許出願の全内容は参照により援用される。
糖尿病患者の自己血糖測定は極めて重要であり、血糖値を特異的に正確に測定できることが必要である。その用途に用いられる酵素としてグルコースオキシダーゼ(E.C.1.1.3.4)、NAD依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(E.C.1.1.1.47)、PQQ依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(E.C.1.1.5.2)(例えば特許文献1~3を参照)、FAD依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(E.C.1.1.99.10)(例えば特許文献4、5、非特許文献1~4を参照)等が挙げられるが、過去の報告にあるように各酵素にはそれぞれいくつかの欠点が認められる。
比較的良いとされているFAD依存型グルコースデヒドロゲナーゼでも基質特異性に問題があり、測定値の正確性を損ねる場合のあることが知られている。具体的には、糖尿病患者の消化管の吸収性試験で一般的に用いられるキシロースに対して反応することから、キシロース吸収試験中の糖尿病患者では、血中にキシロース吸収試験で吸収されたキシロースが混在し、血糖値が実際の値より高く示されてしまう。
一方、過去に報告のあるアスペルギルス属のFAD依存型グルコースデヒドロゲナーゼはキシロースに対する特異性が悪く、グルコース比でキシロースに対して9~25%程度反応することが知られている。また、アスペルギルス属は一般に生育が遅く、酵素を取得するのに時間がかかるという問題もある。
Studies on the glucose dehydrogenase of Aspergillus oryzae. I. Induction of its synthesis by p-benzoquinone and hydroquinone, T.C. Bak, and R. Sato, Biochim. Biophys. Acta, 139, 265-276 (1967).
Studies on the glucose dehydrogenase of Aspergillus oryzae. II. Purification and physical and chemical properties, T.C. Bak, Biochim. Biophys. Acta, 139, 277-293 (1967).
Studies on the glucose dehydrogenase of Aspergillus oryzae. III. General enzymatic properties, T.C. Bak, Biochim. Biophys. Acta, 146, 317-327 (1967).
Studies on the glucose dehydrogenase of Aspergillus oryzae. IV. Histidyl residue as an active site, T.C. Bak, and R. Sato, Biochim. Biophys. Acta, 146, 328-335 (1967).
そこで本発明は、実用性の高いグルコース定量用酵素(グルコースデヒドロゲナーゼ)を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑みて鋭意検討した。まず、供給の面からグルコースデヒドロゲナーゼを生産する生育の早い菌株を見出すことが重要であると考え、ムコール属(Mucor)に注目してグルコースデヒドロゲナーゼ生産菌を探索した。ムコール属の場合、培養液中に黒色色素を多量に産生することが多く、さらに培地成分により粘性成分を含む場合もあり、多数の菌株について目的の酵素活性を確認するためには様々な技術が要求され困難を極めた。しかし、鋭意検討の結果、ムコール属に属する多数の菌株が基質特異性の高いグルコースデヒドロゲナーゼを産生することを確認した。中でもムコールプライニ(Mucor prainii)、ムコールヤバニカス(Mucor javanicus)、ムコールダイモルフォスポラス(Mucor dimorphosporus)及びムコールサルシネロイデス(Mucor circinelloides)が産生するグルコースデヒドロゲナーゼは基質特異性が極めて高いものであった。このように、本発明者らの検討の結果、グルコースデヒドロゲナーゼの生産菌としてムコール属微生物が非常に適していることが判明するとともに、実用性に優れたグルコースデヒドロゲナーゼが見出された。以下に示す本発明はこれらの成果に基づく。尚、ムコール属由来のグルコースデヒドロゲナーゼに関する報告は過去に無い。
[1]以下の特性を備える、ムコール属由来のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(1)作用: 電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する;
(2)基質特異性: マルトース、D-キシロース、及びD-ガラクトースに対する反応性が低い。
[2]D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-キシロースに対する反応性が8%以下である、[1]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[3]D-グルコースに対する反応性を100%としたときのマルトースに対する反応性、D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-ガラクトースに対する反応性がともに5%以下である、[1]又は[2]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[4]マルトース及びD-ガラクトースに対する実質的な反応性がない、[3]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[5] ムコールプライニ、ムコールヤバニカス、ムコールダイモルフォスポラス又はムコールサルシネロイデスに由来する酵素である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[6]ムコールプライニがムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)であり、ムコールヤバニカスがムコールヤバニカスNBRC4572株であり、ムコールダイモルフォスポラスがムコールダイモルフォスポラスNBRC5395株であり、ムコールサルシネロイデスがムコールサルシネロイデスNBRC4574株である、[5]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[7]ムコールプライニに由来する酵素であり、以下の特性を更に備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 50℃付近。
[8]ムコールヤバニカスに由来する酵素であり、以下の特性を更に備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 40℃付近。
[9]以下のステップ(1)及び(2)を含んでなる、グルコースデヒドロゲナーゼの製造法:
(1)グルコースデヒドロゲナーゼ生産能を有するムコール属微生物を培養するステップ;
(2)培養後の培養液及び/又は菌体より、グルコースデヒドロゲナーゼを回収するステップ。
[10][1]~[8]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼを用いて試料中のグルコースを測定することを特徴とする、グルコース測定法。
[11][1]~[8]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼを含むことを特徴とするグルコース測定用試薬。
[12][11]に記載のグルコース測定用試薬を含む、グルコース測定用キット。
[1]以下の特性を備える、ムコール属由来のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(1)作用: 電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する;
(2)基質特異性: マルトース、D-キシロース、及びD-ガラクトースに対する反応性が低い。
[2]D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-キシロースに対する反応性が8%以下である、[1]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[3]D-グルコースに対する反応性を100%としたときのマルトースに対する反応性、D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-ガラクトースに対する反応性がともに5%以下である、[1]又は[2]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[4]マルトース及びD-ガラクトースに対する実質的な反応性がない、[3]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[5] ムコールプライニ、ムコールヤバニカス、ムコールダイモルフォスポラス又はムコールサルシネロイデスに由来する酵素である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[6]ムコールプライニがムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)であり、ムコールヤバニカスがムコールヤバニカスNBRC4572株であり、ムコールダイモルフォスポラスがムコールダイモルフォスポラスNBRC5395株であり、ムコールサルシネロイデスがムコールサルシネロイデスNBRC4574株である、[5]に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
[7]ムコールプライニに由来する酵素であり、以下の特性を更に備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 50℃付近。
[8]ムコールヤバニカスに由来する酵素であり、以下の特性を更に備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 40℃付近。
[9]以下のステップ(1)及び(2)を含んでなる、グルコースデヒドロゲナーゼの製造法:
(1)グルコースデヒドロゲナーゼ生産能を有するムコール属微生物を培養するステップ;
(2)培養後の培養液及び/又は菌体より、グルコースデヒドロゲナーゼを回収するステップ。
[10][1]~[8]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼを用いて試料中のグルコースを測定することを特徴とする、グルコース測定法。
[11][1]~[8]のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼを含むことを特徴とするグルコース測定用試薬。
[12][11]に記載のグルコース測定用試薬を含む、グルコース測定用キット。
(用語)
本明細書において用語「単離された」は「精製された」と交換可能に使用される。本発明の酵素(グルコースデヒドロゲナーゼ)に関して使用する場合の「単離された」とは、本発明の酵素が天然材料に由来する場合、当該天然材料の中で当該酵素以外の成分を実質的に含まない(特に夾雑タンパク質を実質的に含まない)状態をいう。具体的には例えば、本発明の単離された酵素では、夾雑タンパク質の含有量は重量換算で全体の約20%未満、好ましくは約10%未満、更に好ましくは約5%未満、より一層好ましくは約1%未満である。尚、それと異なる意味を表すことが明らかでない限り、本明細書において単に「グルコースデヒドロゲナーゼ」と記載した場合は「単離された状態のグルコースデヒドロゲナーゼ」を意味する。
本明細書において用語「単離された」は「精製された」と交換可能に使用される。本発明の酵素(グルコースデヒドロゲナーゼ)に関して使用する場合の「単離された」とは、本発明の酵素が天然材料に由来する場合、当該天然材料の中で当該酵素以外の成分を実質的に含まない(特に夾雑タンパク質を実質的に含まない)状態をいう。具体的には例えば、本発明の単離された酵素では、夾雑タンパク質の含有量は重量換算で全体の約20%未満、好ましくは約10%未満、更に好ましくは約5%未満、より一層好ましくは約1%未満である。尚、それと異なる意味を表すことが明らかでない限り、本明細書において単に「グルコースデヒドロゲナーゼ」と記載した場合は「単離された状態のグルコースデヒドロゲナーゼ」を意味する。
(グルコースデヒドロゲナーゼ及びその生産菌)
本発明の第1の局面はグルコースデヒドロゲナーゼ及びその生産菌を提供する。本発明のグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、「本酵素」ともいう)は以下の特性を備える。まず、本酵素は次の反応、即ち、電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する。一方、本酵素は基質特異性に優れ、D-グルコースに対して選択的に作用する。詳しくは、本酵素はD-キシロースに対する反応性が極めて低く、マルトースやD-ガラクトースなどに対する反応性も極めて低い。具体的にはD-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-キシロースに対する反応性が8%以下である。好ましくは当該反応性が5%以下である。尚、後述の実施例に示す通り、ムコールプライニ又はムコールヤバニカス由来の酵素では当該反応性が4%を示した。また、ムコールダイモルフォスポラス又はムコールサルシネロイデス由来の酵素では当該反応性が5%を示した。
本発明の第1の局面はグルコースデヒドロゲナーゼ及びその生産菌を提供する。本発明のグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、「本酵素」ともいう)は以下の特性を備える。まず、本酵素は次の反応、即ち、電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する。一方、本酵素は基質特異性に優れ、D-グルコースに対して選択的に作用する。詳しくは、本酵素はD-キシロースに対する反応性が極めて低く、マルトースやD-ガラクトースなどに対する反応性も極めて低い。具体的にはD-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-キシロースに対する反応性が8%以下である。好ましくは当該反応性が5%以下である。尚、後述の実施例に示す通り、ムコールプライニ又はムコールヤバニカス由来の酵素では当該反応性が4%を示した。また、ムコールダイモルフォスポラス又はムコールサルシネロイデス由来の酵素では当該反応性が5%を示した。
一方、D-グルコースに対する反応性を100%としたときのマルトースに対する反応性、D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-ガラクトースに対する反応性がともに5%以下である。好ましくは当該反応性が実質0%である(即ちマルトース及びガラクトースに対する実質的な反応性がない)。
以上のような優れた基質特異性を有する本酵素は、試料中のグルコース量を正確に測定するための酵素として好ましい。即ち、本酵素によれば試料中にD-キシロースやマルトース或いはD-ガラクトースなどの夾雑物が存在していた場合であっても目的のグルコース量をより正確に測定することが可能である。従って本酵素は、試料中にこのような夾雑物の存在が予想又は懸念される用途(典型的には血液中のグルコース量の測定)に適したものであるといえ、しかも当該用途も含め様々な用途に適用可能であること、即ち汎用性が高いともいえる。尚、本酵素の反応性及び基質特異性は、後述の実施例に示す方法で測定・評価することができる。
本酵素の由来、即ち本酵素の生産菌はムコール属微生物である。本発明者らの検討の結果、様々なムコール属微生物がグルコースデヒドロゲナーゼを産生することが判明した。上記特性を有する本酵素を産生可能である限りにおいて生産菌は限定されないが、好ましくは、本酵素はムコールプライニ、ムコールヤバニカス、ムコールダイモルフォスポラス又はムコールサルシネロイデスに由来する。生産菌は野生株(天然からの分離株であって、遺伝子操作などの変異・改変処理が施されていないもの)であっても変異株であってもよい。尚、ムコール属微生物のグルコースデヒドロゲナーゼ遺伝子を宿主微生物に導入して得られた形質転換体が産生するグルコースデヒドロゲナーゼもムコール属由来のデヒドロゲナーゼに該当する。
本酵素の生産菌の具体例を示すとムコールプライニIAM6120株(現在はムコールサルシネロイデスNBRC5774株として保管されている)、ムコールヤバニカスNBRC4572株、ムコールダイモルフォスポラスNBRC5395株、ムコールサルシネロイデスNBRC4574株である。これらの菌株はNRBCカルチャーコレクション(独立行政法人 製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部 生物遺伝資源部門、〒292-0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8)に保管された菌株であり、独立行政法人 製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部 生物遺伝資源部門(NBRC)より、所定の手続きを経ることによってその分譲を受けることができる。
以下の通り本発明者らは、ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)が産生するグルコースデヒドロゲナーゼとムコールヤバニカスNBRC4572株が産生するグルコースデヒドロゲナーゼについてその分子量、至適pH及び至適温度を明らかにした(詳細は後述の実施例の欄に記載する)。また、これらのグルコースデヒドロゲナーゼが補酵素結合型であることを確認した。
(ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)由来のグルコースデヒドロゲナーゼ)
分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
至適pH: 7付近;
至適温度: 50℃付近。
分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
至適pH: 7付近;
至適温度: 50℃付近。
(ムコールヤバニカスNBRC4572株由来のグルコースデヒドロゲナーゼ)
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 40℃付近。
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 40℃付近。
分子量はゲルろ過で測定した値である。至適pHについては後述の実施例に示すように例えばMcllvaineバッファー中で測定した値であり、至適温度についても同様に例えばPIPES-NaOHバッファー(pH6.5)中で測定した値である。
(グルコースデヒドロゲナーゼの製造法)
本発明の更なる局面はグルコースデヒドロゲナーゼの製造法を提供する。本発明の製造法では、グルコースデヒドロゲナーゼの生産能を有するムコール属微生物を培養するステップ(ステップ(1))及び培養後の培養液及び/又は菌体より、グルコースデヒドロゲナーゼを回収するステップ(ステップ(2))が行われる。
本発明の更なる局面はグルコースデヒドロゲナーゼの製造法を提供する。本発明の製造法では、グルコースデヒドロゲナーゼの生産能を有するムコール属微生物を培養するステップ(ステップ(1))及び培養後の培養液及び/又は菌体より、グルコースデヒドロゲナーゼを回収するステップ(ステップ(2))が行われる。
ステップ(1)のムコール属微生物として例えば上記のムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)、ムコールヤバニカスNBRC4572株、ムコールダイモルフォスポラスNBRC5395株又はムコールサルシネロイデスNBRC4574株を用いることができる。培養法及び培養条件は目的の酵素が生産されるものである限り特に限定されない。即ち、グルコースデヒドロゲナーゼが生産されることを条件として、使用する微生物の培養に適合した方法や培養条件を適宜設定できる。以下、培養条件として培地、培養温度及び培養時間を例示する。
培地としては、使用する微生物が生育可能な培地であれば、如何なるものでも良い。例えば、グルコース、シュクロース、ゲンチオビオース、可溶性デンプン、グリセリン、デキストリン、糖蜜、有機酸等の炭素源、更に硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、あるいは、ペプトン、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイン加水分解物、ふすま、肉エキス等の窒素源、更にカリウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リン酸塩、マンガン塩、鉄塩、亜鉛塩等の無機塩を添加したものを用いることができる。使用する微生物の生育を促進するためにビタミン、アミノ酸などを培地に添加してもよい。培地のpHは例えば約3~8、好ましくは約5~7程度に調整し、培養温度は通常約10~50℃、好ましくは約25~35℃程度で、1~15日間、好ましくは3~7日間程度好気的条件下で培養する。培養法としては例えば振盪培養法、ジャー・ファーメンターによる好気的深部培養法が利用できる。
以上の条件で培養した後、培養液又は菌体よりグルコースデヒドロゲナーゼを回収する(ステップ(2))。培養液から回収する場合には、例えば培養上清をろ過(例えば珪藻土をろ過助剤としたろ過)、遠心処理等することによって不溶物を除去した後、限外ろ過膜による濃縮、硫安沈殿等の塩析、透析、各種クロマトグラフィーなどを適宜組み合わせて分離、精製を行うことにより目的の酵素を得ることができる。他方、菌体内から回収する場合には、例えば菌体を加圧処理、超音波処理などによって破砕した後、上記と同様に分離、精製を行うことにより目的の酵素を得ることができる。尚、ろ過、遠心処理などによって予め培養液から菌体を回収した後、上記一連の工程(菌体の破砕、分離、精製)を行ってもよい。尚、各精製工程では原則としてグルコースデヒドロゲナーゼ活性を指標として分画を行い、次のステップへと進む。但し、予備試験などによって、適切な条件を既に設定可能な場合にはこの限りでない。
酵素の精製度は特に限定されないが、例えば比活性が100~300(U/mg)、好ましくは比活性が150~250(U/mg)の状態に精製することができる。また、最終的な形態は液体状であっても固体状(粉体状を含む)であってもよい。
(グルコースデヒドロゲナーゼの用途)
本発明の更なる局面は本酵素の用途に関する。この局面ではまず、本酵素を用いたグルコース測定法が提供される。本発明のグルコース測定法では本酵素による酸化還元反応を利用して試料中のグルコース量を測定する。本発明は例えば血糖値の測定、食品(調味料や飲料など)中のグルコース濃度の測定などに利用される。また、発酵食品(例えば食酢)又は発酵飲料(例えばビールや酒)の製造工程において発酵度を調べるために本発明を利用してもよい。
本発明の更なる局面は本酵素の用途に関する。この局面ではまず、本酵素を用いたグルコース測定法が提供される。本発明のグルコース測定法では本酵素による酸化還元反応を利用して試料中のグルコース量を測定する。本発明は例えば血糖値の測定、食品(調味料や飲料など)中のグルコース濃度の測定などに利用される。また、発酵食品(例えば食酢)又は発酵飲料(例えばビールや酒)の製造工程において発酵度を調べるために本発明を利用してもよい。
本発明はまた、本酵素を含むグルコース測定用試薬を提供する。当該試薬は上記の本発明のグルコース測定法に使用される。
本発明は更に、本発明のグルコース測定法を実施するためのキット(グルコース測定用キット)を提供する。本発明のキットは必須の構成要素として上記グルコース測定用試薬を含む。また、反応用試薬、緩衝液、グルコース標準液、容器などを任意の要素として含む。尚、本発明のグルコース測定キットには通常、使用説明書が添付される。
(活性測定法)
グルコースデヒドロゲナーゼは、電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する。グルコースデヒドロゲナーゼ活性の検出は、下記の反応系で行った。
式中のPMSはPhenazine methosulfateを表し、NTBはNitrotetrazorium blueを表す。
グルコースデヒドロゲナーゼは、電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する。グルコースデヒドロゲナーゼ活性の検出は、下記の反応系で行った。
反応(1)において、グルコースの酸化に伴って還元型PMSが生成し、更に反応(2)において還元型PMSによるNTBの還元により生成したDiformazanを570nmの波長で測定する。酵素活性(ユニット)は以下の計算式によって算出される。
式中のVtは総液量を、Vsはサンプル量を、20.1はdiformazanの0.5μmoleあたりの吸光係数(cm2/0.5μmole)を、1.0は光路長(cm)を、dfは希釈倍数をそれぞれ表す。
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む50mM PIPES-NaOH緩衝液pH6.5 2.55mL、1M D-グルコース溶液0.09mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、37℃で5分間保温後、上記培養ろ液0.1mLを添加し、反応を開始した。酵素反応の進行と共に570nmに吸収を持つDiformazanが生成される。1分間あたりの570nmにおける吸光度の増加を測定することによりグルコースデヒドロゲナーゼ活性を測定した。
1.ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)由来グルコースデヒドロゲナーゼの取得
(1)菌株の培養
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)を培養し、培養液を得た。酵母エキス0.2%(w/v)、大豆ペプトン0.5%(w/v)、グルコース2.0%(w/v)、KH2PO4 0.1%(w/v)、MgSO4・7H2O 0.05%(w/v)(pH5.7)の組成からなる前培養の培地を調製した。この液体培地50mLを300mL三角フラスコに分注し、121℃、0.12MPaで20分間殺菌後、ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)を接種し、30℃、200rpmで3日間培養した。続いて以下の組成、即ちグルコース10.0%(w/v)、Meast P1G 2.0%(w/v)、大豆ペプトン4.0%(w/v)、KH2PO4 0.3%(w/v)、K2HPO4 0.2%(w/v)、及び4mM Hydroquinone(pH6.0)からなる本培養用の培地を調製した。この本培養の培地20Lを30Lジャー・ファーメンター中で121℃、0.12MPa、200rpmで20分間殺菌後、30℃に冷却した。上記前培養の培養液200mLを本培養の培地に接種し、30℃、350rpm、0.05MPa、通気量0.75vvmで4日間培養した。ろ過後の培養液をサンプルとして上記活性測定法に供した結果、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を確認した。
(1)菌株の培養
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)を培養し、培養液を得た。酵母エキス0.2%(w/v)、大豆ペプトン0.5%(w/v)、グルコース2.0%(w/v)、KH2PO4 0.1%(w/v)、MgSO4・7H2O 0.05%(w/v)(pH5.7)の組成からなる前培養の培地を調製した。この液体培地50mLを300mL三角フラスコに分注し、121℃、0.12MPaで20分間殺菌後、ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)を接種し、30℃、200rpmで3日間培養した。続いて以下の組成、即ちグルコース10.0%(w/v)、Meast P1G 2.0%(w/v)、大豆ペプトン4.0%(w/v)、KH2PO4 0.3%(w/v)、K2HPO4 0.2%(w/v)、及び4mM Hydroquinone(pH6.0)からなる本培養用の培地を調製した。この本培養の培地20Lを30Lジャー・ファーメンター中で121℃、0.12MPa、200rpmで20分間殺菌後、30℃に冷却した。上記前培養の培養液200mLを本培養の培地に接種し、30℃、350rpm、0.05MPa、通気量0.75vvmで4日間培養した。ろ過後の培養液をサンプルとして上記活性測定法に供した結果、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を確認した。
(2)グルコースデヒドロゲナーゼの精製
培養液を遠心分離、珪藻土等のろ過助剤を用いたろ過、限外ろ過、透析に供し、低分子等を除去後、DEAE-Sepharose CL-6Bを用いて精製した。即ち、40mmol/Lリン酸緩衝液pH 8.2で平衡化した担体に培養液を供し、一般的な手法であるNaCl濃度の増加により溶出した。培養液に含まれる大量の黒色色素は、担体に非常に強く吸着するため大部分を除去可能であった。溶出画分は、前述の活性測定法によりグルコースデヒドロゲナーゼを確認し、目的の活性を有する画分を回収した。限外ろ過により濃縮、脱塩を行い、これを酵素サンプルとした。
培養液を遠心分離、珪藻土等のろ過助剤を用いたろ過、限外ろ過、透析に供し、低分子等を除去後、DEAE-Sepharose CL-6Bを用いて精製した。即ち、40mmol/Lリン酸緩衝液pH 8.2で平衡化した担体に培養液を供し、一般的な手法であるNaCl濃度の増加により溶出した。培養液に含まれる大量の黒色色素は、担体に非常に強く吸着するため大部分を除去可能であった。溶出画分は、前述の活性測定法によりグルコースデヒドロゲナーゼを確認し、目的の活性を有する画分を回収した。限外ろ過により濃縮、脱塩を行い、これを酵素サンプルとした。
(3)特性の検討
(3-1)基質特異性
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む50mM PIPES-NaOHバッファーpH6.5 2.55mL、1M 基質(D-グルコース、マルトース、D-キシロース又はD-ガラクトース)溶液0.09mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、37℃で5分間保温後、酵素サンプル0.1mLを添加し、反応を開始した。酵素反応によって生成するDiformazanを570nmの吸光度で測定し、1分間当たりのDiformazanの生成量を測定することにより酵素活性を測定した。D-グルコースに対する活性を100%とした各基質に対する相対活性を算出した。その結果、過去に報告されているグルコースデヒドロゲナーゼと比較し、キシロースに対する反応性が著しく低いことが判明した(表1)。さらにマルトースやガラクトースには反応せず、血糖測定に適した性質を有していることを確認した。尚、DEAE-Sepharose CL-6Bによる精製の後にSP-Sepharose Fast Flowを実施することにより更に純度を高めて特異性を確認したところ、同様の結果であった。
(3-1)基質特異性
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む50mM PIPES-NaOHバッファーpH6.5 2.55mL、1M 基質(D-グルコース、マルトース、D-キシロース又はD-ガラクトース)溶液0.09mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、37℃で5分間保温後、酵素サンプル0.1mLを添加し、反応を開始した。酵素反応によって生成するDiformazanを570nmの吸光度で測定し、1分間当たりのDiformazanの生成量を測定することにより酵素活性を測定した。D-グルコースに対する活性を100%とした各基質に対する相対活性を算出した。その結果、過去に報告されているグルコースデヒドロゲナーゼと比較し、キシロースに対する反応性が著しく低いことが判明した(表1)。さらにマルトースやガラクトースには反応せず、血糖測定に適した性質を有していることを確認した。尚、DEAE-Sepharose CL-6Bによる精製の後にSP-Sepharose Fast Flowを実施することにより更に純度を高めて特異性を確認したところ、同様の結果であった。
(3-2)至適pH
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む100mM Mcllvaineバッファー(pH4.5、pH5.0、pH6.0、pH7.0、又はpH8.0に調整)2.55mL、1M D-グルコース溶液0.1mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、37℃で5分間保温後、酵素サンプル0.1mLを添加し、反応を開始した。酵素反応によって生成するDiformazanを570nmの吸光度で測定し、1分間当たりのDiformazanの生成量を測定することにより酵素活性を測定した。ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適pHは、7.0であった(図1)。
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む100mM Mcllvaineバッファー(pH4.5、pH5.0、pH6.0、pH7.0、又はpH8.0に調整)2.55mL、1M D-グルコース溶液0.1mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、37℃で5分間保温後、酵素サンプル0.1mLを添加し、反応を開始した。酵素反応によって生成するDiformazanを570nmの吸光度で測定し、1分間当たりのDiformazanの生成量を測定することにより酵素活性を測定した。ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適pHは、7.0であった(図1)。
(3-3)至適温度
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む50mM PIPES-NaOHバッファーpH6.5 2.55mL、1M D-グルコース溶液0.1mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、25、40、50、55又は60℃で5分間保温後、酵素サンプル0.1mLを添加し、25、40、50、55又は60℃で反応を開始した。酵素反応によって生成するDiformazanを570nmの吸光度で測定し、1分間当たりのDiformazanの生成量を測定することにより酵素活性を測定した。ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適温度は約50℃であった(図2)。
0.22%(w/v)トリトンX-100を含む50mM PIPES-NaOHバッファーpH6.5 2.55mL、1M D-グルコース溶液0.1mL、3mM PMS溶液0.2mL、及び6.6mM NTB溶液0.1mLを混合し、25、40、50、55又は60℃で5分間保温後、酵素サンプル0.1mLを添加し、25、40、50、55又は60℃で反応を開始した。酵素反応によって生成するDiformazanを570nmの吸光度で測定し、1分間当たりのDiformazanの生成量を測定することにより酵素活性を測定した。ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適温度は約50℃であった(図2)。
(3-4)分子量
HPLC(ゲルろ過 東ソー製 TSK-GEL G3000SW カラムを使用)により分子量を測定した。その結果、分子量は約16万Daであった。
HPLC(ゲルろ過 東ソー製 TSK-GEL G3000SW カラムを使用)により分子量を測定した。その結果、分子量は約16万Daであった。
(3-5)作用機序
一般的なグルコースオキシダーゼの測定系(PO-4AA-phenor系)で酵素サンプルの活性を調べた。その結果、ほとんど活性は認められず、酵素サンプル中の酵素がグルコースオキシダーゼではなく、グルコースデヒドロゲナーゼであることが確認された。一方、透析により活性が低下せず、補酵素結合型のグルコースデヒドロゲナーゼであることを確認した。
一般的なグルコースオキシダーゼの測定系(PO-4AA-phenor系)で酵素サンプルの活性を調べた。その結果、ほとんど活性は認められず、酵素サンプル中の酵素がグルコースオキシダーゼではなく、グルコースデヒドロゲナーゼであることが確認された。一方、透析により活性が低下せず、補酵素結合型のグルコースデヒドロゲナーゼであることを確認した。
2.ムコールヤバニカスNBRC4572株由来グルコースデヒドロゲナーゼの取得
(1)菌株の培養
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件でムコールヤバニカスNBRC4572株を培養し、培養液を得た。ろ過後の培養液をサンプルとして上記活性測定法に供した結果、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を確認した。
(1)菌株の培養
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件でムコールヤバニカスNBRC4572株を培養し、培養液を得た。ろ過後の培養液をサンプルとして上記活性測定法に供した結果、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を確認した。
(2)グルコースデヒドロゲナーゼの精製
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件で培養液を精製し、酵素サンプルとした。
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件で培養液を精製し、酵素サンプルとした。
(3)特性の検討
(3-1)基質特異性
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法で基質特異性を検討した。その結果、過去に報告されているグルコースデヒドロゲナーゼと比較し、キシロースに対する反応性が著しく低いことが判明した(表2)。さらにマルトースやガラクトースには反応せず、血糖測定に適した性質を有していることを確認した。尚、DEAE-Sepharose CL-6Bによる精製の後にSP-Sepharose Fast Flowを実施することにより更に純度を高めて特異性を確認したところ、同様の結果であった。
(3-1)基質特異性
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法で基質特異性を検討した。その結果、過去に報告されているグルコースデヒドロゲナーゼと比較し、キシロースに対する反応性が著しく低いことが判明した(表2)。さらにマルトースやガラクトースには反応せず、血糖測定に適した性質を有していることを確認した。尚、DEAE-Sepharose CL-6Bによる精製の後にSP-Sepharose Fast Flowを実施することにより更に純度を高めて特異性を確認したところ、同様の結果であった。
(3-2)至適pH
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法で至適pHを求めた。ムコールヤバニカスNBRC4572株由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適pHは、7.0であった(図3)。
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法で至適pHを求めた。ムコールヤバニカスNBRC4572株由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適pHは、7.0であった(図3)。
(3-3)至適温度
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法で至適温度を求めた。ムコールヤバニカスNBRC4572株由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適温度約40℃であった(図4)。
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法で至適温度を求めた。ムコールヤバニカスNBRC4572株由来グルコースデヒドロゲナーゼの至適温度約40℃であった(図4)。
(3-4)分子量
HPLC(ゲルろ過 東ソー製 TSK-GEL G3000SWカラム を使用)により分子量を測定した。その結果、分子量は約16万Daであった。
HPLC(ゲルろ過 東ソー製 TSK-GEL G3000SWカラム を使用)により分子量を測定した。その結果、分子量は約16万Daであった。
(3-5)作用機序
一般的なグルコースオキシダーゼの測定系(PO-4AA-phenor系)で酵素サンプルの活性を調べた。その結果、ほとんど活性は認められず、酵素サンプル中の酵素がグルコースオキシダーゼではなく、グルコースデヒドロゲナーゼであることが確認された。一方、透析により活性が低下せず、補酵素結合型のグルコースデヒドロゲナーゼであることを確認した。
一般的なグルコースオキシダーゼの測定系(PO-4AA-phenor系)で酵素サンプルの活性を調べた。その結果、ほとんど活性は認められず、酵素サンプル中の酵素がグルコースオキシダーゼではなく、グルコースデヒドロゲナーゼであることが確認された。一方、透析により活性が低下せず、補酵素結合型のグルコースデヒドロゲナーゼであることを確認した。
3.他の菌株由来のグルコースデヒドロゲナーゼの取得
(1)菌株の培養
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件でムコールダイモルフォスポラス(Mucor dimorphosporus)NBRC5395株及びムコールサルシネロイデス(Mucor circinelloides)NBRC4574株を培養し、培養液を得た。ろ過後の培養液をサンプルとして上記活性測定法に供した結果、いずれの菌株についてもグルコースデヒドロゲナーゼ活性を確認できた。
(1)菌株の培養
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件でムコールダイモルフォスポラス(Mucor dimorphosporus)NBRC5395株及びムコールサルシネロイデス(Mucor circinelloides)NBRC4574株を培養し、培養液を得た。ろ過後の培養液をサンプルとして上記活性測定法に供した結果、いずれの菌株についてもグルコースデヒドロゲナーゼ活性を確認できた。
(2)グルコースデヒドロゲナーゼの精製
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件で培養液を精製し、酵素サンプルとした。
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の条件で培養液を精製し、酵素サンプルとした。
(3)特性の検討
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法でムコールダイモルフォスポラス由来の酵素及びムコールサルシネロイデス由来の酵素の基質特異性を検討した。その結果、過去報告されているグルコースデヒドロゲナーゼと比較し、いずれの酵素についてもキシロースに対する反応性が著しく低いことが判明した(表3、4)。さらにマルトースやガラクトースには反応せず、血糖測定に適した性質を有していることを確認した。
ムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)の場合と同様の方法でムコールダイモルフォスポラス由来の酵素及びムコールサルシネロイデス由来の酵素の基質特異性を検討した。その結果、過去報告されているグルコースデヒドロゲナーゼと比較し、いずれの酵素についてもキシロースに対する反応性が著しく低いことが判明した(表3、4)。さらにマルトースやガラクトースには反応せず、血糖測定に適した性質を有していることを確認した。
尚、更に検討を進めた結果、ムコールヒエメイルズ、ムコールロキシアナス、ムコールマンシュリカス、ムコールパシラス、ムコールサチライシムス及びムコールプランベウスについてもグルコースデヒドロゲナーゼ生産能を認め、ムコール属がグルコースデヒドロゲナーゼの生産菌として有用であることが示された。
本発明のグルコースデヒドロゲナーゼは基質特異性が高く実用性に優れる。また、生育の早いムコール属に由来することから、効率的な生産に適し、安定的な供給が可能となる。本発明のグルコースデヒドロゲナーゼは血糖値の測定や食品(調味料や飲料など)中のグルコース濃度の測定などに好適である。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
Claims (12)
- 以下の特性を備える、ムコール属由来のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(1)作用: 電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ-δ-ラクトンを生成する反応を触媒する;
(2)基質特異性: マルトース、D-キシロース、及びD-ガラクトースに対する反応性が低い。 - D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-キシロースに対する反応性が8%以下である、請求項1に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
- D-グルコースに対する反応性を100%としたときのマルトースに対する反応性、D-グルコースに対する反応性を100%としたときのD-ガラクトースに対する反応性がともに5%以下である、請求項1又は2に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
- マルトース及びD-ガラクトースに対する実質的な反応性がない、請求項3に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
- ムコールプライニ、ムコールヤバニカス、ムコールダイモルフォスポラス又はムコールサルシネロイデスに由来する酵素である、請求項1~4のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
- ムコールプライニがムコールプライニIAM6120株(NBRC5774株)であり、ムコールヤバニカスがムコールヤバニカスNBRC4572株であり、ムコールダイモルフォスポラスがムコールダイモルフォスポラスNBRC5395株であり、ムコールサルシネロイデスがムコールサルシネロイデスNBRC4574株である、請求項5に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ。
- ムコールプライニに由来する酵素であり、以下の特性を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 50℃付近。 - ムコールヤバニカスに由来する酵素であり、以下の特性を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼ:
(3)分子量: 約16万Da(ゲルろ過による);
(4)至適pH: 7付近;
(5)至適温度: 40℃付近。 - 以下のステップ(1)及び(2)を含んでなる、グルコースデヒドロゲナーゼの製造法:
(1)グルコースデヒドロゲナーゼ生産能を有するムコール属微生物を培養するステップ;
(2)培養後の培養液及び/又は菌体より、グルコースデヒドロゲナーゼを回収するステップ。 - 請求項1~8のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼを用いて試料中のグルコースを測定することを特徴とする、グルコース測定法。
- 請求項1~8のいずれか一項に記載のグルコースデヒドロゲナーゼを含むことを特徴とするグルコース測定用試薬。
- 請求項11に記載のグルコース測定用試薬を含む、グルコース測定用キット。
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