WO2010116604A1

WO2010116604A1 - 送風装置

Info

Publication number: WO2010116604A1
Application number: PCT/JP2010/001495
Authority: WO
Inventors: 白濱誠司; 佐藤宗忠; 高田昌亨; 室町和弘
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2009-04-07
Filing date: 2010-03-04
Publication date: 2010-10-14
Also published as: JP5476773B2; CN102365465A; US20120014789A1; CN102365465B; US9435350B2; JP2010242629A

Abstract

筐体吸込口と筐体吹出口とを有する筐体と、筐体内に配置されたファンとを備え、ファンは、舌部を備えたファンケースと、羽根車と、モータとを有し、ファンケースは、ファン吸込口と、ファン吹出口とを有し、ファンケースは、舌部から舌部に対向する舌部対向位置まで羽根車の回転方向に羽根車とファンケースの内面との間隔が広がる形状とし、舌部からファン吹出口までのファンケースの開口面積は、舌部の開口面積と一定か、舌部の開口面積よりも減少する送風装置。

Description

送風装置

　本発明は、送風装置に関する。

　従来の天井に取り付けられる換気扇用の送風装置の構成は、下記のようなものとなっていた。

　すなわち送風装置は、筐体吸込口および筐体吹出口を有する筐体と、この筐体内に配置されたファンとを備えている。ファンは、ファンケースと、このファンケース内に配置された羽根車と、この羽根車を駆動するモータとを有している。ファンケースは、筐体吸込口に連通させたファン吸込口と、筐体吹出口に連結させたファン吹出口とを有している。ファンケースの羽根車の外周部分は、その舌部から舌部に対向する舌部対向位置まで、羽根車の回転方向にこの羽根車との間隔が徐々に広がる形状としていた（例えば特許文献１参照）。

　しかし上記従来例では、モータの効率が低かった。すなわち、上記従来例における送風装置は、天井に換気扇用として設けられるので、運転音を小さくし、騒音レベルを小さくするために、羽根車の回転数を低くしている。また、羽根車の回転数を低くした分、所定のファン能力を得るために、羽根車を大きくしている。

　しかしながら羽根車を大きくした結果、当然のこととしてモータへの負荷が大きくなり、それによりモータの効率が低くなるという課題があった。

特開平４－４１９９６号公報

　本発明の送風装置は、室内空気を吸込む筐体吸込口と吸込んだ室内空気を室内へ吹出す筐体吹出口とを有する筐体と、筐体内に配置されたファンとを備え、ファンは、舌部を備えたファンケースと、ファンケース内に配置された羽根車と、羽根車を駆動するモータとを有し、ファンケースは、筐体吸込口に連通させたファン吸込口と、筐体吹出口に連結させたファン吹出口とを有し、ファンケースは、舌部から舌部に対向する舌部対向位置まで羽根車の回転方向に羽根車とファンケースの内面との間隔が広がる形状とし、舌部からファン吹出口までのファンケースの開口面積は、舌部の開口面積と一定か、舌部の開口面積よりも減少する構成である。

　このような構成の送風装置は、ファンの羽根車を小さくすることができるため、モータの負荷も小さくなりモータ効率を高くすることができる。

図１は本発明の実施の形態の送風装置の正面図である。図２は同送風装置の底面図である。図３は同送風装置の筐体の正面側を取り除いた正面図である。図４は同送風装置の筐体の正面側とファンケースの正面側とを取り除いた正面図である。図５は同送風装置の筐体の底面側を取り除いた底面図である。図６は同送風装置の筐体の底面側とファンケースの一部とを取り除いた底面図である。図７は図５のＡ－Ａ断面図である。図８は本発明の実施の形態の送風装置の筐体の底面側とファンケースとを取り除いた底面図である。図９は同送風装置の筐体の底面側とファンケースの一部とを取り除いた拡大底面図である。図１０は同送風装置のトルクおよび効率と回転数との関係を示した特性図である。

　以下本発明の一実施の形態を、添付図面を用いて説明する。

　（実施の形態）
　図１は本発明の実施の形態の送風装置の正面図、図２は同送風装置の底面図である。図１、図２において、箱状（立法体形状）の筐体１の下面には、筐体吸込口２を設け、側面には筐体吹出口３が設けられている。ここで筐体吸込口２から室内空気が吸込まれ、その吸込まれた室内空気は筐体吹出口３から室内へ吹出される。

　図３は本発明の実施の形態の送風装置の筐体の正面側を取り除いた正面図、図４は同送風装置の筐体の正面側とファンケースの正面側とを取り除いた正面図、図５は同送風装置の筐体の底面側を取り除いた底面図である。

　筐体１内には、図３～図５に示すように、ファン４が配置されている。ファン４は、ファンケース５と、ファンケース５内に配置された羽根車６と、羽根車６を駆動するモータ７とにより構成されている。

　図６は本発明の実施の形態の送風装置の筐体の底面側とファンケースの一部とを取り除いた底面図、図７は図５の７－７断面図、図８は本発明の実施の形態の送風装置の筐体の底面側とファンケースとを取り除いた底面図、図９は同送風装置の筐体の底面側とファンケースの一部とを取り除いた拡大底面図である。

　舌部１０を備えたファンケース５には、図３、図４に示す筐体吸込口２に連通させたファン吸込口８と、図５～図９に示す筐体吹出口３に連結させたファン吹出口９とを設けている。

　またファンケース５は、図６～図９に示すように舌部１０から舌部１０に対向する舌部対向位置１１まで、羽根車６の回転方向に羽根車６とファンケース５の内面との間隔が徐々に広がる形状としている。

　さらに図６～図９に示すように、舌部１０からファン吹出口９までのファンケース５の開口面積（開口面積とは、羽根車６から発生する風の主流に対して垂直方向にファンケース５を切断したファインケース５内の面積のことである）は、舌部１０の開口面積と一定か、それよりも徐々に減少する略直線的な壁面としている。ここでファンケース５のファン吹出口９側の開口面積の下限は、舌部１０から舌部対向位置１１の開口面積の７０％である。

　なお本発明の実施の形態においては、羽根車６の外周部分と、舌部１０および舌部対向位置１１からファン吹出口９までのファンケース５とを、一体に形成している。そのため、筐体１内におけるファンケース５の取り付けが極めて行いやすい。

　また図６～図９に示すように、ファン吹出口９外周には、筐体１内において、筐体吹出口３の全周の外周に広がるフランジ１２を設け、ファン吹出口９と、筐体吹出口３とを連結している。

　そして舌部１０および舌部対向位置１１からファン吹出口９まで間のファンケース５に、ファンケース５を筐体１へ取り付ける取り付け部１３を設けている。その結果、フランジ１２を用いたファンケース５のファン吹出口９と、筐体吹出口３との連結位置が安定する。

　なお、筐体吹出口３から遠い位置のファンケース５にも、筐体１への取り付け部１３が設けられている。本発明の実施の形態ではこの４つの取り付け部１３により、ファンケース５を筐体１に取り付けている。

　筐体吹出口３の筐体１外部分には、図９のごとく接続ダクト１４が接続されている。接続ダクト１４は、その筐体吹出口３側が、筐体吹出口３よりも大きく拡径されている。つまり接続ダクト１４における筐体吹出口３側は、筐体吹出口３よりも大きな開口面積となっている。筐体吹出口３の外周において、フランジ１５により筐体吹出口３の筐体１外部分に接続ダクト１４が取り付けられている。

　また接続ダクト１４の内側には、図９に示すように内周ダクト１６が設けられている。内周ダクト１６の筐体吹出口３側は、筐体吹出口３と略同じ開口面積となっている。筐体吹出口３側から接続ダクト１４の先端側（図９の左側）に向けて、徐々に開口面積が減少する形状となっている。

　つまり本発明の実施の形態においては、上述したファンケース５の舌部１０および舌部対向位置１１から、内周ダクト１６の接続ダクト１４の先端側（図９の左側）に向けて、その開口面積が略一定、もしくは徐々に減少する形状となっている。そのため、送風の乱れによる騒音発生が起き難い。

　本発明の実施の形態において、モータ７を駆動し、羽根車６を図６～図９の反時計方向に回転させると、筐体吸込口２、ファン吸込口８を介してファンケース５内に、天井部分の室内空気が吸引される。

　ファンケース５内に吸引された室内空気は、舌部１０から、舌部対向位置１１まで、羽根車６の回転方向に送られる。そして室内空気は、舌部１０部分および舌部対向位置１１からファン吹出口９、筐体吹出口３、内周ダクト１６を介して接続ダクト１４に送られる。その後、接続ダクト１４に接続した室外に室内空気を排出する排気ダクト（図示せず）を介して室内空気は、室外へと排出される。

　すなわち舌部１０直後の通気路に、従来のような急激な拡径部が設けられていない。そのため、舌部１０直後の通気路において負圧による気流の乱れ、およびそれに伴う騒音の発生は起きない。

　つまり、ファンケース５の舌部１０および舌部対向位置１１部分から、内周ダクト１６の接続ダクト１４の先端側（図９の左側）に向けて、その開口面積が略一定、もしくは徐々に減少する形状となっている。そのため、送風の乱れによる騒音発生が起き難いものとなっている。

　このような通気路を形成することが出来た理由は、羽根車６を従来に比較して小さくしたからである。具体的には、図８に示す筐体１の平面積に対して、羽根車６の平面積を１／８以上１／３以下（好ましくは筐体１の平面積に対して、羽根車６の平面積を１／８以上１／４以下）としている。もし、１／８より小さいと、回転数を極端に高くしなければ十分な風量を得ることができない。因みに従来は、羽根車６の回転数を低くして、騒音を小さくしようとしていたので、筐体１の平面積に対して、羽根車６の平面積は１／３よりも大きくなっていた。

　図１０は、本発明の実施形態の送風装置のトルクおよび効率と回転数との関係を示した特性図である。図１０のＡ線は本実施形態のトルクを示し、Ｂ線は従来例のトルクを示し、Ｃ線はモータ７の効率を示している。

　従来例では、Ｂ線にて示すように羽根車６が大きい分、トルク（負荷）も大きくなるが、その分強回転時Ｂ１（約９００／ｍｉｎ）でも、弱回転時Ｂ２（約７００／ｍｉｎ）でもその回転数は小さく出来る。

　そして、この様に回転数を低くすることにより、運転音を小さくすることが出来る。しかし、特に舌部１０直後の通気路が急激に拡径されることにより、この部分において負圧による気流の乱れ、およびそれに伴う騒音の発生が起きてしまう。

　これに対して、本実施形態では、Ａ線にて示すように羽根車６が小さい分、トルク（負荷）も小さくなる。その分強回転時Ａ１（約１１００／ｍｉｎ）でも、弱回転時Ａ２（約８００／ｍｉｎ）でもその回転数は高くしなければ、十分なファン能力（送風能力）を得ることが出来ない。そして、この様に回転数を高くすると、運転音は大きくなる傾向にはある。

　そこで、本発明の実施の形態では上述したように、羽根車６を小さくしたことを利用して、ファンケース５の舌部１０および舌部対向位置１１から、内周ダクト１６の接続ダクト１４の先端側（図９の左側）に向けて、その開口面積が略一定、もしくは徐々に、減少する形状とした。

　この結果、ファンケース５の舌部１０および舌部対向位置１１以降の通風路に、送風の乱れによる騒音発生が起き難い。そのため上述した羽根車６の回転数増加による運転音増加があったとしても、総じて騒音レベルを、きわめて低いものにすることが出来る。

　また図１０のＣ線に示すごとく、本実施形態品では、強回転時Ａ１でも、弱回転時Ａ２でも、従来の強回転時Ｂ１、弱回転時Ｂ２と比較して、モータ７の効率を高くすることが出来た。そして、この結果として、モータ７の消費電力を３０％以上も低くすることが出来た。

　なお図６に示すように、筐体１の平面積を上下左右に４等分した領域のうちのファン吹出口９から最も離れた領域に、ファン４の羽根車６の中心を配置する。またファンケース５の円弧状の舌部１０からファン吹出口９までの長さを舌部１０の半径（例えば９ｍｍ）の５倍以上、望ましくは６倍以上（例えば５６ｍｍ）とする。このことによりファンケース５の舌部１０および舌部対向位置１１以降の通風路を十分に長くすることができる。また接続ダクト１４の直径よりもファン４の羽根車６の高さを小さくする。図５と図７とに示すように舌部１０および舌部対向位置１１からファン吹出口９までのファンケース５を、ファン吸込口８側に凸に湾曲させる。このことにより、舌部１０および舌部対向位置１１以降の通風路に、送風の乱れによる騒音発生が起き難いものとすることができる。

　また接続ダクト１４からファンケース５内に入射する音波が、ファンケース５内にて反射し、再度接続ダクト１４に入射をすると共鳴が発生して騒音が上昇する。しかし図８に示すように、ファンケース５の舌部対向位置１１の直線部１７が、ファン吹出口９から遠ざかるに従い接続ダクト１４の中心線１８に近づく形状としている。そのため、接続ダクト１４からファンケース５内に入射する音波は直線部１７において接続ダクト１４と別の方向へ反射させられ、さらに騒音を低減することができる。

　本発明は、低消費電力かつ静かな送風装置として、例えば換気扇等に広く活用できる。

１　　筐体
２　　筐体吸込口
３　　筐体吹出口
４　　ファン
５　　ファンケース
６　　羽根車
７　　モータ
８　　ファン吸込口
９　　ファン吹出口
１０　　舌部
１１　　舌部対向位置
１２　　フランジ
１３　　取り付け部
１４　　接続ダクト
１５　　フランジ
１６　　内周ダクト
１７　　直線部
１８　　中心線

Claims

室内空気を吸込む筐体吸込口と吸込んだ前記室内空気を室内へ吹出す筐体吹出口とを有する筐体と、
前記筐体内に配置されたファンとを備え、
前記ファンは、舌部を備えたファンケースと、
前記ファンケース内に配置された羽根車と、
前記羽根車を駆動するモータとを有し、
前記ファンケースは、前記筐体吸込口に連通させたファン吸込口と、
前記筐体吹出口に連結させたファン吹出口とを有し、
前記ファンケースは、前記舌部から前記舌部に対向する舌部対向位置まで前記羽根車の回転方向に前記羽根車と前記ファンケースの内面との間隔が広がる形状とし、前記舌部から前記ファン吹出口までの前記ファンケースの開口面積は、前記舌部の開口面積と一定か、前記舌部の開口面積よりも減少することを特徴とする送風装置。
前記ファン吹出口の外周には、前記筐体内において、前記筐体吹出口の外周に広がるフランジを設けたことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記筐体吹出口には、室外に前記室内空気を排出する排気ダクトに接続される接続ダクトを接続したことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記接続ダクトの前記筐体吹出口側の開口面積は、前記筐体吹出口の開口面積より大きいことを特徴とする請求項３に記載の送風装置。
前記接続ダクトの内側に内周ダクトを設け、前記内周ダクトの前記筐体吹出口側の開口面積は、前記筐体吹出口の開口面積と同じにしたことを特徴とする請求項４に記載の送風装置。
前記羽根車の外周部分と、の前記舌部および舌部対向位置から前記ファン吹出口までの前記ファンケースとを、一体に形成したことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記舌部および前記舌部対向位置から前記ファン吹出口までの前記ファンケースに、前記ファンケースを前記筐体へ取り付ける取り付け部を設けたことを特徴とする請求項６に記載の送風装置。
前記筐体の下面に前記筐体吸込口を設けるとともに、前記筐体の側面に前記筐体吹出口を設けたことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記筐体は箱状としたことを特徴とする請求項８に記載の送風装置。
前記筐体の平面積に対して、前記羽根車の平面積を１／８以上１／３以下としたことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記筐体の平面積に対して、前記羽根車の平面積を１／８以上１／４以下としたことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
箱状の前記筐体の平面積を上下左右に４等分した領域のうちの前記ファン吹出口から最も離れた領域に前記羽根車の中心を配置したことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記舌部から前記ファン吹出口までの長さを前記舌部の半径の５倍以上としたことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記舌部および前記舌部対向位置から前記ファン吹出口までの前記ファンケースが前記ファン吸込口側に凸に湾曲したことを特徴とする請求項１に記載の送風装置。
前記接続ダクトの直径よりも前記羽根車の高さを小さくしたことを特徴とする請求項３に記載の送風装置。
前記舌部対向位置の直線部が、前記ファン吹出口から遠ざかるに従い前記接続ダクトの中心線に近づくこと特徴とする請求項３に記載の送風装置。