JPH07269460A - 渦巻ポンプ - Google Patents

渦巻ポンプ

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Publication number
JPH07269460A
JPH07269460A JP6243794A JP6243794A JPH07269460A JP H07269460 A JPH07269460 A JP H07269460A JP 6243794 A JP6243794 A JP 6243794A JP 6243794 A JP6243794 A JP 6243794A JP H07269460 A JPH07269460 A JP H07269460A
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JP
Japan
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impeller
casing
centrifugal pump
pulsation
pitch
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Pending
Application number
JP6243794A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hagiwara
剛 萩原
Katsuhiko Motai
勝彦 馬渡
Hiroshi Miyano
廣 宮野
Hiroshi Niwa
博志 丹羽
Shigeru Fujimoto
滋 藤本
Yasuhiko Aida
安彦 相田
Noboru Saito
登 斎藤
Yasushi Hattori
靖 服部
Hiroshi Katayama
洋 片山
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
Takuya Miyagawa
卓也 宮川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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  • Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】2台の渦巻ポンプの組合せによる脈動の打消し
や、ケーシング内に設けた梁や羽根車の羽根ピッチにお
ける脈動の干渉などにより、圧力脈動の発生を低減した
渦巻ポンプを提供する。 【構成】請求項1記載の発明に係る渦巻ポンプは、2台
の渦巻ポンプ1a,1bの吐出口を下流側で共通配管12
で一括に結合すると共に、各渦巻ポンプ1a,1bの吐
出側に設けた脈動センサ14a,14bと、この脈動センサ
14a,14bの出力信号から各渦巻ポンプ1a,1bを吐
出流体の脈動が逆位相となるように運転制御する位相制
御装置15とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は渦巻ポンプに係り、特に
渦巻ポンプとこの渦巻ポンプに接続した配管における振
動を低減した渦巻ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】渦巻遠心ポンプについては、従来より図
13(a)の横断面図及び(b)の正面図に示すような渦
巻ポンプ1では、渦巻状のケーシング2内に配置した羽
根車3を図示しない駆動源で回転させると、羽根車3は
吸込口4より流体を吸込んで吐出口5より押し出す。
【0003】この時に羽根車3の羽根6が、吐き出しボ
リュート7の舌部(入口)8を通過することによって流
体に圧力脈動が生じる。この圧力脈動は、ケーシング2
に接続された図示しない配管系を伝播して、配管などの
振動の原因となっている。
【0004】この圧力脈動の発生を低減するための対策
としては、舌部8と羽根車3との隙間を大きくする方法
や、図14(a)の横断面図及び(b)の正面図に示す渦
巻ポンプ9のように、吸込側にもボリュート10を設けて
吸込流体に旋回を与え、羽根車3と舌部8における流体
の干渉を低減する方法などが行われている。
【0005】また、発生した圧力脈動の配管系への伝播
を抑制する方法として、図示しない配管などを弾性管と
して流体の脈動を吸収させたり、共鳴器を設けて反射波
の干渉を利用して脈動を打ち消すことなどが行われてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】配管などを弾性管とし
たり共鳴器を設けて配管系への伝播を抑制する方法で
は、渦巻ポンプ1の定格回転時に、特定周波数の圧力脈
動が低減されるものがほとんどであり、渦巻ポンプ1を
広範囲の回転速度領域で運転した場合には効果が少な
い。
【0007】また、渦巻ポンプ1の回転速度にかかわら
ず圧力脈動を低減する方法のうちには、渦巻ポンプ1及
び配管の配置を変更するなど、既設の渦巻ポンプ1に対
して実施することには困難なものが多いという問題があ
った。
【0008】本発明の目的とするところは、2台の渦巻
ポンプの組合せによる脈動の打消しや、ケーシング内に
設けた梁や羽根車の羽根ピッチにおける脈動の干渉など
により、圧力脈動の発生を低減した渦巻ポンプを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る渦巻ポンプは、2台の渦巻ポ
ンプの吐出口を下流側で一括に結合すると共に各渦巻ポ
ンプの吐出側に設けた脈動センサと、この脈動センサの
出力信号から各渦巻ポンプを吐出流体の脈動が逆位相と
なるように運転制御する位相制御装置とからなることを
特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明に係る渦巻ポンプは、
奇数枚の1つの羽根車を設置したケーシングで対称位置
に2つの吐出口を設けて下流側で一括に結合することを
特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明に係る渦巻ポンプは、
同一ケーシング内に2つの羽根車を並設し、互いの羽根
車の羽根位置を異ならせると共に、この2つの羽根車を
逆回転させることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明に係る渦巻ポンプは、
羽根車を設けたケーシングの内部に端部をケーシングに
設置した任意断面で棒状の梁を少なくても1つ以上設け
たことを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明に係る渦巻ポンプは、
羽根車を設けたケーシングの内部に設けた少なくても1
つ以上の梁が、羽根車の中心からケーシングのボリュー
ト巻き始めの舌部先端を結ぶ線を基準にして羽根車の中
心から各羽根間の設置間隔の半分となる角度をピッチと
して、このピッチの奇数倍の角度で設けたことを特徴と
する。
【0014】請求項6記載の発明に係る渦巻ポンプは、
羽根車を設けたケーシングの内部に端部をケーシングに
固定した翼状断面の案内翼を少なくても1つ以上設ける
と共にこの案内翼が、羽根車の中心からケーシング内の
ボリュート巻き始めの舌部先端を結ぶ線を基準にして羽
根車の中心から各羽根間の設置間隔の2/3倍となる角
度をピッチとして設けたことを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発明に係る渦巻ポンプは、
羽根車を設けたケーシングの外周部の内面に少なくても
1つ以上の凸部を設けると共にこの凸部が、羽根車の中
心からケーシング内のボリュート巻き始めの舌部の先端
を結ぶ基準線に羽根車の一つの羽根の先端が位置した時
に、他の羽根間の中央位置に設けたことを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明に係る渦巻ポンプは、
羽根車に設置されている各羽根間の一部あるいは全部の
設置間隔を不等間隔としたことを特徴とする。
【0017】請求項9記載の発明に係る渦巻ポンプは、
ケーシングに結合した羽根車に流体を送り込む吸込管に
直角2段エルボを介挿したことを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明に係る渦巻ポンプは、
ケーシングに結合した羽根車に流体を送り込む吸込管内
に旋回案内羽根を設けたことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明は、2台の渦巻ポンプの吐
出された各流体の圧力脈動信号から、羽根車の回転位相
が逆位相となるように位相制御装置により2台の渦巻ポ
ンプを運転する。これにより、2台の渦巻ポンプから吐
出された流体は、下流の共通配管で合流して2つの脈動
は重ね合わせられて脈動レベルが低減する。
【0020】請求項2記載の発明は、羽根車の奇数枚羽
根と対称位置の2カ所の吐出口から夫々逆位相の流体脈
動を発生さて、この逆位相の脈動流体を下流で合流させ
ることにより、2つの脈動が重ね合わせられて脈動レベ
ルが低減する。
【0021】請求項3記載の発明は、同一ケーシング内
にあり逆方向に回転する2つの羽根車から吐出された流
体は、それぞれ逆位相の圧力脈動となるが、同じ吐出部
で逆位相の脈動が重ね合わされて吐出口から出る流体の
脈動レベルは低減する。
【0022】請求項4記載の発明は、ケーシングのボリ
ュート内で、羽根車から送り出された流体が梁との間で
発生する圧力脈動と、ボリュート巻き始めの舌部とで発
生した圧力脈動とが重ね合わされて脈動レベルが低減す
る。
【0023】請求項5記載の発明では、羽根車の中心か
らボリュート巻き始めの舌部先端を結ぶ基準線を基準
に、羽根車の中心から各羽根間の設置間隔の半分となる
角度をピッチとして、このピッチの奇数倍の角度に梁を
設けたことにより、羽根車から送り出された流体が梁と
の間で発生する圧力脈動と、ボリュート巻き始めの舌部
とで発生した圧力脈動との位相が反転して、2つの圧力
脈動が打ち消されて低減する。
【0024】請求項6記載の発明は、ケーシングのボリ
ュート内で、羽根車から送り出された流体は案内翼で損
失が小さくなると共に、この案内翼で発生する圧力脈動
と、ボリュート巻き始めの舌部とで発生した圧力脈動と
が重ね合って脈動レベルは低減する。また、案内翼の形
状により圧力脈動波の形状を調整することができて、舌
部で発生した圧力脈動波形状と一致させて脈動レベルの
低減効果は向上する。
【0025】請求項7記載の発明では、ケーシングのボ
リュート内で流体が凸部に衝突して圧力脈動が発生し、
この脈動波とボリュート巻き始めの舌部先端で発生する
圧力脈動波が干渉することにより脈動が低減する。
【0026】請求項8記載の発明では、羽根車の一部あ
るいは全部の不等間隔とした羽根から、羽根車の1回転
当たりに複数の振動数の脈動が発生するが、圧力脈動波
のエネルギーは複数に分散されることから各圧力脈動波
は小さく、また、同一振動数の脈動波は不等間隔に発生
して互いに位相がずれるので、重ね合わされて圧力脈動
は低減する。
【0027】請求項9記載の発明は、吸込管に吸込まれ
た流体はケーシングの直前で直交する2段のエルボによ
り旋回して吸込まれるので、羽根車と舌部との干渉が減
少して脈動レベルは低減する。
【0028】請求項10記載の発明は、吸込管に吸込まれ
た流体は吸込管内の旋回案内羽根で旋回が与えられてケ
ーシングに吸込まれるので、羽根車と舌部における干渉
が減少して脈動レベルが低減する。
【0029】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。第1実施例は、図1の構成図に示すように、2
台の渦巻ポンプ1a,1bの吐出部にそれぞれ配管11
a,11bが取付けられていて、これら配管11a,11bは
下流側で1本の共通配管12に合流している。
【0030】この合流点13の直前のそれぞれの配管11
a,11bには、流体の圧力脈動を計測する脈動センサ14
a,14bが取付けられていて、これらの脈動センサ14
a,14bによる信号は位相制御装置15に取り込まれる。
この位相制御装置15は、前記脈動センサ14a,14bから
の信号を入力して、2台の渦巻ポンプ1a,1bを駆動
している図示しない電動機に、回転位相を変更させる制
御信号16a,16bを出力するように構成している。
【0031】上記構成による作用は、2台の渦巻ポンプ
1a,1bにおいては、その運転により2系統の位相を
持つ流体の圧力脈動を生じる。この圧力脈動はそれぞれ
2つの脈動センサ14a,14bにより検出され、位相制御
装置15より互い逆位相となる制御信号16a,16bが出力
される。
【0032】この制御信号16a,16bにより2台の渦巻
ポンプ1a,1bは、互いが発生する圧力脈動が逆位相
になるように運転されるので、これらが重ね合わされ
て、どの回転速度においても、流体の圧力脈動が打消さ
れて共通配管12から送り出される流体の圧力脈動が低減
される。
【0033】第2実施例は、図2の横断面に示すように
渦巻ポンプ17は、中央に奇数枚の羽根車18を配置したケ
ーシング19で、このケーシング19には、180 °離れた対
称の位置に2つの吐出口20a,20bを設けて構成してあ
り、この2つの吐出口20a,20bは、図示しない共通配
管にて一括して接続される。
【0034】上記構成による作用は、この奇数枚の羽根
車18における180 °離れた対称の位置においては、常に
逆位相の脈動が発生している。したがって、両方の流体
を吐出口20a,20bの下流側の共通配管において合流さ
せることにより、これら逆位相の圧力脈動が重ね合わさ
れることから、共通配管における流体の圧力脈動が低減
する。
【0035】第3実施例は、図3の横断面図に示すよう
に、渦巻ポンプ21は同一のケーシング22内に2つの羽根
車3a,3bを対称位置に配設すると共に、2つの羽根
車3a,3bの羽根6a,6bの位置を互いに変えてい
る。すなわち、羽根車3aの羽根6aの先端部がケーシ
ング22の中央部にある時に、一方の羽根車3bは2枚の
羽根6b,6bの先端部の中間部がケーシング22の中央
部を向くように配置して構成する。
【0036】上記構成における作用は、同じケーシング
22内で2つの羽根車3a,3bは逆方向に回転される。
この時に2つの羽根車3a,3bから押し出される流体
は、互いに逆位相の圧力脈動が発生する。しかしなが
ら、この2つの流体は吐出口23において一括されるた
め、これら逆位相の圧力脈動は重ね合わされ、吐出口23
における流体の圧力脈動は低減する。
【0037】第4実施例は、図4の横断面図に示すよう
に渦巻ポンプ24は、羽根車3の外周で羽根車先端25とあ
る距離を隔てたボリュート7の内部に、ケーシング26に
端部を固定された単数の棒状の梁27を設けた構成として
いる。
【0038】上記の構成による作用は、羽根車3の羽根
6により送り出された流体は、ボリュート7の巻始めの
舌部8の先端に衝突して圧力脈動が発生するが、同様に
前記梁27にも衝突して脈動を発生する。これら2つの脈
動は、羽根車3の回転によって梁27および舌部8の配置
関係と、羽根6の配設ピッチに従った位相差で圧力脈動
を発生するが、ここでは、梁27と舌部8の先端の設置間
隔を羽根6の配設ピッチの半分としている。
【0039】これにより、梁27と舌部8の先端から発生
する脈動の位相が逆相となり、図5の特性図の(a)に
示すように、梁27で発生する脈動数28と、舌部8で発生
する脈動波29の脈動圧のレベルを一致させることによっ
て、互いの脈動の圧力波が干渉して、図5(b)に示す
ように合成波30の脈動レベルを低減させることができ
る。
【0040】なお、この第4実施例は図4のように、棒
状の梁27を単数設けた構成を示したが、この梁27の設置
数を舌部8の先端で生ずる脈動圧とのレベル合わせ等の
ために複数としても良い。
【0041】第5実施例は、図4に示すように、羽根車
3の中心からボリュート7の巻き始めの舌部8の先端を
結ぶ基準線31を基準に、羽根車3の中心から各羽根6間
の設置間隔の半分となる角度をピッチとして、このピッ
チの奇数倍の角度に梁27を設けて構成する。
【0042】上記構成による作用として、梁27および舌
部8の先端で発生する2つの脈動の圧力波の位相は逆転
する。これにより、ケーシング26の出口から押出される
流体の2つの脈動の圧力波は、互いに打消されることか
ら効率的に脈動を抑制することができる。
【0043】なお、この第5実施例は図4のように、棒
状の梁27を単数設けた構成を示したが、この梁27の設置
数は、舌部8の先端で生ずる脈動圧とのレベル合わせ等
のために複数としても良い。
【0044】第6実施例は、図6の横断面図に示すよう
に渦巻ポンプ32は、ケーシング33内で羽根車先端25とあ
る距離を隔てた外周上のボリュート7の内部に、ケーシ
ング33に端部を固定された複数の翼状断面の案内翼34を
固定している。
【0045】この案内翼34は、羽根車3の中心からボリ
ュート7の巻き始めの舌部8の先端を結ぶ基準線31を基
準にして、羽根車3の中心から各羽根6間の設置間隔の
2/3倍となる角度をピッチとして配置して、羽根車3
から送り出される流体を案内する構成としている。
【0046】上記構成による作用は、舌部8の先端と案
内翼34において発生する羽根切り脈動の圧力波の位相
は、図7の特性図(a)に示すように舌部8での脈動波
35と案内翼34部で発生する脈動波36a,36bは順次240
°ずれる。この結果、図7(b)に示すように、各脈動
波が打ち消し合い、ケーシング33から吐出される流体の
圧力脈動が脈動波37のように低減される。
【0047】また、案内翼34の長さや翼断面形状を調整
することによって、圧力脈動波の形状を変化させること
ができ、これを舌部8の先端で発生する脈動波35の形状
と一致させることで、さらに効率よく脈動を低減させる
ことができる。
【0048】第7実施例は、図8の横断面図に示すよう
に渦巻ポンプ38は、羽根車3の外周でボリュート7を形
成するケーシング39の外周部の内面に凸部40を設ける。
この凸部40の設置位置は、羽根車3の中心からボリュー
ト7の巻き始めの舌部8の先端を結ぶ基準線31上に、羽
根車3に設けられた一つの羽根6の先端41が位置すると
きに、他の羽根6と羽根6の間の中央に位置するように
して構成する。
【0049】上記構成による作用は、舌部8の先端で発
生する羽根切り脈動と同様に、凸部40においても羽根車
3から送り出される流体によって脈動が発生する。この
舌部8の先端で発生した脈動波と、凸部40で発生する脈
動波の位相は反転するので、上記図5の特性図と同様
に、互いの脈動波が打ち消されて圧力脈動が低減され
る。
【0050】なお、前記ケーシング39の外周部の内面に
設ける凸部40の設置数は、図8の例に限らず、舌部8の
先端で生ずる脈動圧とのレベル合わせ等のために複数と
しても良い。
【0051】第8実施例は、図9の横断面図に示すよう
に渦巻ポンプ42は、ケーシング2内に設けてある4枚羽
根の羽根車43が、複数の羽根6の一部の間隔を不等間隔
として配設して構成している。なお、ここでは長ピッチ
44aと短ピッチ44bの設置間隔を順次組み合わせてい
る。
【0052】上記構成による作用としては、羽根車43が
1回転すると羽根6の間隔が長ピッチ44aと短ピッチ44
bの2つあることから、2種類の振動数の圧力脈動が2
回発生し、圧力脈動波のエネルギーがこの2種類の振動
数に分散されて、従来の羽根間隔が一定で単一振動数の
脈動に比べ、振動数ごとの圧力波のエネルギーが小さく
なり脈動を起振源とした機器や配管への振動応答が低減
する。また、ここでは1回転当たり2回発生する同一ピ
ッチ(同一振動数)の圧力波は互いに位相がずれるため
に、重ね合わせによって圧力波が低減する。
【0053】第9実施例は、図10の横断面図に示すよう
に渦巻ポンプ45は、ケーシング2内に設けている羽根車
46が、各羽根6の全部の間隔を不等間隔とし、5枚の羽
根6の先端41の間隔47a〜47eは、5等分割線48よりず
れた位置の不等間隔ピッチで配置されて構成している。
【0054】上記構成による作用は、舌部8の先端で発
生する羽根切り脈動による圧力波の振動数は、羽根車46
の羽根6のピッチの差に従って5種類の振動数に分割さ
れ、従来の羽根間隔が一定で単一振動数の脈動に比べ
て、各振動数ごとの圧力脈動波のエネルギーが小さくな
り、この脈動を起振源とした機器や配管での振動応答が
低減する。
【0055】ここでは羽根車46が1回転当たりに同一ピ
ッチ(同一振動数)の圧力脈動波は1回発生するが、5
等分割ピッチに一致する羽根間隔での圧力脈動波を除
き、毎回転ごとに各羽根6間で発生する圧力脈動波の位
相がずれることになる。
【0056】このため、各周波数成分の圧力脈動波を起
振源として機器が振動応答した場合も、位相の異なる圧
力波が次々に重ね合わさるため、この振動応答は低減さ
れる。また、この不等間隔ピッチに、羽根枚数で羽根車
全周を等分割したピッチを使用しないことで、毎回転ご
とに全圧力脈動波の位相をずらすことができる。さら
に、不等間隔ピッチに応じて、羽根6の形状及び曲率を
変えれば、不等間隔にピッチを設定したことによる渦巻
ポンプの出力効率の低下を防止できる。
【0057】第10実施例は、図11(a)の横断面図と
(b)の正面図に示すように渦巻ポンプ49は、羽根車3
を設けたケーシング2の吸込口に、直交する2段のエル
ボ50a,50bを介して吸込管51を接続して構成してい
る。
【0058】上記構成による作用としては、吸込管51よ
り流入した流体は、直交する2段のエルボ50a,50bに
より、ケーシング2内へ吸込まれる流体に旋回が与られ
る。この旋回を与えられた流体は、滑らかに羽根車3に
流入するために、羽根車3からボリュート7へ送り出さ
れる時にも舌部8との干渉が少なく、ここで発生する圧
力脈動波の脈動レベルが低減される。
【0059】第11の実施例は、図12(a)の正面図に示
すように渦巻ポンプ52は、吸込管51内に旋回案内羽根53
を設けて構成されている。この構成による作用として
は、吸込管51に流入した流体は旋回案内羽根53によって
旋回が与えられ、この旋回した吸込流は滑らかに羽根車
3に流入することから、ボリュート7へ流出する時にも
図示しない舌部との干渉が少なく、ここで発生する圧力
脈動波の脈動レベルが低減される。
【0060】
【発明の効果】以上本発明によれば、第1実施例では2
つの羽根車から発生する2つの圧力脈動波を逆位相とし
て、これらを重ね合わせる。また、第2および第3実施
例のように、羽根車の羽根枚数から逆位相の流体脈動を
発生させて、これらの流体脈動を重ね合わせる。
【0061】さらに、第4乃至第7実施例では、ケーシ
ング内に流体に脈動を発生する梁、案内翼、凸部等の障
害物を設置して、ボリュート巻き始めの舌部で発生する
羽根切り圧力脈動波に位相の異なる同振動数の圧力波を
干渉させて重ね合わせる。
【0062】このほか、第8および第9実施例のよう
に、羽根車における羽根の設置を不等間隔として、羽根
車の回転によって発生する圧力脈動波を複数の振動数の
圧力波に分散させたり、第10および第11実施例のよう
に、吸込管からの吸込流に旋回を与えて羽根車とボリュ
ート舌部での干渉を減少する等して、吐出流体における
圧力脈動を低減させて、渦巻ポンプから伝播して配管系
での振動を効率良く低減すると共に、既設の渦巻ポンプ
および配管に容易に施工可能な効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の渦巻ポンプと配管系
統構成図。
【図2】本発明に係る第2実施例の渦巻ポンプの横断面
図。
【図3】本発明に係る第3実施例の渦巻ポンプの横断面
図。
【図4】本発明に係る第4と第5実施例の渦巻ポンプの
横断面図。
【図5】本発明に係る第4実施例における圧力脈動波特
性図で、(a)は脈動発生波形、(b)は脈動合成波形
を示す。
【図6】本発明に係る第6実施例の渦巻ポンプの横断面
図。
【図7】本発明に係る第6実施例における圧力脈動波特
性図で、(a)は脈動発生波形、(b)は脈動合成波形
を示す。
【図8】本発明に係る第7実施例の渦巻ポンプの横断面
図。
【図9】本発明に係る第8実施例の渦巻ポンプの横断面
図。
【図10】本発明に係る第9実施例の渦巻ポンプの横断
面図。
【図11】本発明に係る第10実施例の渦巻ポンプで、
(a)は横断面図、(b)は正面図。
【図12】本発明に係る第11実施例の渦巻ポンプで、
(a)は正面図、(b)は案内羽根の正面図。
【図13】従来の渦巻ポンプを示し、(a)は横断面
図、(b)は正面図。
【図14】従来の渦巻ポンプの他の例を示し、(a)は
横断面図、(b)は正面図。
【符号の説明】
1,1a,1b,9,17,21,24,32,38,42,45,4
9,52…渦巻ポンプ、2,19,22,26,33,39…ケーシ
ング、3,3a,3b,18,43,46…羽根車、4…吸込
口、5,20a,20b,23…吐出口、6,6a,6b…羽
根、7,10…ボリュート、8…舌部、11a,11b…配
管、12…共通配管、13…合流点、14a,14b…脈動セン
サ、15…位相制御装置、16a,16b…回転位相変更信
号、25…羽根車先端、27…梁、28…梁部脈動波、29,35
…舌部脈動波、30,37…脈動合成波、31…基準線、34…
案内翼、36a,36b…案内翼部脈動波、40…凸部、41…
羽根の先端、44a…長ピッチ、44b…短ピッチ、47a〜
47e…間隔、48…5等分割線、50a,50b…エルボ、51
…吸込管、53…旋回案内羽根。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 博志 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 藤本 滋 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 相田 安彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 斎藤 登 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 服部 靖 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 片山 洋 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 高橋 秀明 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 宮川 卓也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2台の渦巻ポンプの吐出口を下流側で一
    括に結合すると共に各渦巻ポンプの吐出側に設けた脈動
    センサと、この脈動センサの出力信号から各渦巻ポンプ
    を吐出流体の脈動が逆位相となるように運転制御する位
    相制御装置とからなることを特徴とする渦巻ポンプ。
  2. 【請求項2】 奇数枚の1つの羽根車を設置したケーシ
    ングで対称位置に2つの吐出口を設けて下流側で一括に
    結合することを特徴とする渦巻ポンプ。
  3. 【請求項3】 同一ケーシング内に2つの羽根車を並設
    し、互いの羽根車の羽根位置を異ならせると共に、この
    2つの羽根車を逆回転させることを特徴とする渦巻ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 羽根車を設けたケーシングの内部に端部
    をケーシングに設置した任意断面で棒状の梁を少なくて
    も1つ以上設けたことを特徴とする渦巻ポンプ。
  5. 【請求項5】 羽根車を設けたケーシングの内部に設け
    た少なくても1つ以上の梁が、羽根車の中心からケーシ
    ングのボリュート巻き始めの舌部先端を結ぶ線を基準に
    して羽根車の中心から各羽根間の設置間隔の半分となる
    角度をピッチとして、このピッチの奇数倍の角度で設け
    たことを特徴とする請求項4記載の渦巻ポンプ。
  6. 【請求項6】 羽根車を設けたケーシングの内部に端部
    をケーシングに固定した翼状断面の案内翼を少なくても
    1つ以上設けると共にこの案内翼が、羽根車の中心から
    ケーシング内のボリュート巻き始めの舌部先端を結ぶ線
    を基準にして羽根車の中心から各羽根間の設置間隔の2
    /3倍となる角度をピッチとして設けたことを特徴とす
    る渦巻ポンプ。
  7. 【請求項7】 羽根車を設けたケーシングの外周部の内
    面に少なくても1つ以上の凸部を設けると共にこの凸部
    が、羽根車の中心からケーシング内のボリュート巻き始
    めの舌部の先端を結ぶ基準線に羽根車の一つの羽根の先
    端が位置した時に、他の羽根間の中央位置に設けたこと
    を特徴とする渦巻ポンプ。
  8. 【請求項8】 羽根車に設置されている各羽根間の一部
    あるいは全部の設置間隔を不等間隔としたことを特徴と
    する渦巻ポンプ。
  9. 【請求項9】 ケーシングに結合した羽根車に流体を送
    り込む吸込管に直角2段エルボを介挿したことを特徴と
    する渦巻ポンプ。
  10. 【請求項10】 ケーシングに結合した羽根車に流体を
    送り込む吸込管内に旋回案内羽根を設けたことを特徴と
    する渦巻ポンプ。
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