JP2001165025A - 揚水水力機械 - Google Patents

揚水水力機械

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JP2001165025A
JP2001165025A JP35459199A JP35459199A JP2001165025A JP 2001165025 A JP2001165025 A JP 2001165025A JP 35459199 A JP35459199 A JP 35459199A JP 35459199 A JP35459199 A JP 35459199A JP 2001165025 A JP2001165025 A JP 2001165025A
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runner
pressure water
flow
small
suction pipe
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JP35459199A
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Takanori Nakamura
村 高 紀 中
Kotaro Tezuka
塚 光太郎 手
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大幅なコスト増加、或いは効率の低下をもた
らすことなく、低揚程側および高揚程側の運転範囲を拡
大する。 【解決手段】 吸込み管路5と、この吸込み管路5に連
通するランナ2と、を備える。吸込み管路5の内部に配
置された複数の小径管6と、小径管6に高圧水を供給す
る高圧水供給管21と、を備える。複数の小径管6のそ
れぞれの開口部はランナ2の方向を向いており、高揚程
側の揚水運転時には高圧水供給管21から小径管6に高
圧水を供給し、小径管6からランナ2に向けて高圧水を
吹き出すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプまたはポン
プ水車などの揚水水力機械に関する。
【0002】
【従来の技術】揚水発電所の揚水運転では、所定の揚程
に対して効率、振動などの運転状態の良いガイドベーン
開度が存在し、その揚程において効率、運転状態の悪化
する他のガイドベーン開度に設定しても軸入力はあまり
変化させることができない。そのため、揚水運転ではガ
イドベーンを有する水力機械であってもガイドベーンを
具備しないものと同様に揚水量と軸入力は揚程によって
一義的に決定され、揚水運転時は、発電電動機の軸入力
を電力系統に応じて調整することは行われていない。
【0003】しかしながら、近年になって発電および揚
水の運転効率の向上、運転範囲の拡大、並びに発電電動
機の軸入力調整等の電力系統の機動的運用を可能とする
可変速揚水発電システムが実用化されている。この可変
速揚水発電システムでは、高い応答性と高精度で大幅な
軸入力調整が可能なことが大きな特徴である。また、揚
水運転でのランナ吸い込み側の入口流れに予旋回を付加
して、その予旋回の強さを制御することで、軸入力調整
を行う方法も提案されている(特開昭62-233484)。
【0004】一方、回転速度が一定の通常の揚水発電所
において、運転範囲の拡大に主眼を置いた場合は、揚水
運転での高揚程側および低揚程側のキャビテーション性
能を大幅に改善する必要があり、その方法として、特開
平8-312518が提案されている。この提案にかかわるラン
ナは、そのランナ羽根の先端近くの羽根裏面および表面
の少なくとも一方に膨出部を形成し、この膨出部と通常
の羽根厚み部とを滑らかな曲面で接続してなる、鈍頭の
羽根形状を備えている。これにより、低揚程から高揚程
までの広範囲にわたって変化するランナへの相対流入角
度に対応し、キャビテーション性能を改善することがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、可変速
揚水発電システムは発電電動機が大型化し、システム全
体のコストが増加するという問題があり、上述した提案
ではこの課題を解決することができない。また、特開昭
62-233484の提案は、軸入力調整に主眼を置いたもので
あり、直接、運転範囲拡大を狙ったものではない。更に
は、上述した羽根先端形状を鈍頭化する方法では、高落
差機の場合、強度面から羽根が相対的に厚くなり過ぎ、
効率低下を招く恐れがある。
【0006】そこで、本発明の目的は、大幅なコスト増
加、或いは効率の低下をもたらすことなく、低揚程側お
よび高揚程側の運転範囲を拡大することが可能な揚水水
力機械を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、吸込み管路と、この吸込み管路に連通する
ランナとを備えたポンプやポンプ水車などの揚水水力機
械において、前記吸込み管路の内部に配置された複数の
小径管と、前記小径管に高圧水を供給する高圧水供給管
とを備え、前記複数の小径管のそれぞれの開口部は前記
ランナの方向を向いており、高揚程側の揚水運転時には
前記高圧水供給管から前記小径管に高圧水を供給し、前
記小径管から前記ランナに向けて高圧水を吹き出すよう
にしたことを特徴とする。
【0008】また、好ましくは、前記複数の小径管のそ
れぞれの開口部は、前記高圧水の吹出し方向が前記ラン
ナの回転軸心に平行となるように構成されている。
【0009】上記の構成によれば、高揚程側の揚水運転
時に、高圧水をランナ側へ吹き出すので、ランナ入口部
での相対的な流入角度は、吹き出しを行わない流入角度
よりも増加し、高揚程側での水の流入角度と羽根角度と
の差が小さくなるのでキャビテーションが発生し難くな
る。
【0010】また、好ましくは、前記複数の小径管のそ
れぞれの開口部は、揚水運転時の前記ランナの入口流れ
が前記ランナの回転方向の予旋回流れとなる方向に前記
高圧水を吹き出すように構成されており、高揚程側の揚
水運転時のみにおいて前記複数の小径管から前記高圧水
の吹き出しを行うようにする。
【0011】上記の構成によれば、ランナの入口流れが
ランナ回転方向の予旋回流れとなるので、ランナ入口部
での相対的な流入角度は増加するので、水の流入角度と
羽根角度との差がより小さくなるのでキャビテーション
が発生し難くなる。
【0012】また、好ましくは、前記複数の小径管は、
前記高圧水の吹き出し方向を変えることができるように
構成されており、前記複数の小径管からの前記高圧水の
吹き出し方向を制御する吹き出し方向制御装置をさらに
有し、前記吹き出し方向制御装置は、前記ランナの入口
流れが、揚水運転の低揚程側では前記ランナの回転方向
と逆の予旋回流れとなり、高揚程側では前記ランナの回
転方向の予旋回流れとなるように前記複数の小径管から
の前記高圧水の吹き出し方向を制御する。
【0013】上記の構成によれば、複数の小径管は運転
状態に応じて吹き出す方向を変えることができ、低揚程
側から高揚程側の広い運転範囲において、ランナへの流
入角度と羽根角度の差を常時小さく維持できるのでキャ
ビテーション性能が改善され、運転範囲が拡大される。
【0014】また、好ましくは、前記複数の小径管のそ
れぞれは、二本に分岐した分岐配管により構成されてお
り、一方の前記分岐配管は、揚水運転の低揚程側におい
て前記ランナの入口流れが前記ランナの回転方向と逆の
予旋回流れとなるように高圧水を吹き出し、他方の前記
分岐配管は、揚水運転の高揚程側において前記ランナの
入口流れが前記ランナの回転方向の予旋回流れとなるよ
うに高圧水を吹き出し、前記小径管と前記高圧水供給管
との間に設けられ、二本の前記分岐配管のいずれか一方
に選択的に前記高圧水を供給するための切替弁をさらに
有し、揚水運転の運転状態に応じて二本の前記分岐配管
のいずれか一方を選択し、選択された前記分岐配管から
前記高圧水を吹き出すようにする。
【0015】上記の構成によれば、揚水運転の低揚程側
では、ランナの回転方向と逆の予旋回流れ、高揚程側で
はランナの回転方向の予旋回流れとなるように、二本の
分岐配管から二者択一的に高圧水が吹き出されるので、
高揚程側でも低揚程側でもランナへの流入角度と羽根角
度の差を小さく維持でき、キャビテーション性能が改善
される。
【0016】また、好ましくは、揚程を検出する揚程検
出手段と、軸入力を検出する軸入力検出手段と、前記吸
込み管路の外壁面に設けられたキャビテーション検知器
と、前記揚程検出手段、前記軸入力検出手段、及び前記
キャビテーション検知器からの各出力信号に基づいて、
キャビテーション発生可否の演算判定条件から高圧水吹
き出し量を決定する演算制御装置と、をさらに備える。
【0017】上記の構成によれば、実際にランナにキャ
ビテーションが発生した時にのみ、適切な水量の高圧水
を吹き出すので、確実にキャビテーション性能を改善す
ることができる。
【0018】本発明は、吸出し管の中間に吸出し管エル
ボを有するポンプやポンプ水車などの揚水水力機械にお
いて、揚水運転時の流体の流れ方向に対して前記吸出し
管エルボの上流側の前記吸出し管の内部に配置された整
流格子を備え、前記整流格子は、ランナの入口流れが前
記ランナに予旋回を与えるような流れになるように、前
記吸出し管の内部を流れる前記流体の流れに偏流を形成
することを特徴とする。
【0019】また、好ましくは、前記整流格子は、複数
の仕切板又は複数の円管により構成されており、前記整
流格子の前記吸出し管エルボ側の端面は、前記吸出し管
の両側壁の一方から他方にかけて斜めに横切るように形
成されている。
【0020】上記の構成によれば、整流格子によってラ
ンナの入口流れにランナ回転方向または逆方向の予旋回
が付与されるので、上述した作用と同様の作用により運
転範囲を拡大することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、本
発明の第1の実施の形態の要部を示した縦断面図であ
り、図2は図1のA矢視図である。本実施の形態は、図
1、図2に示したように、ポンプやポンプ水車などの揚
水水力機械において、吸込み管路5内に複数の小径管6
が等角度間隔(90度間隔)にて配設されている。各小
径管6の管軸心は水力機械の回転軸心と平行であり、各
小径管6の開口部はランナ2側に向いている。
【0022】各小径管6には、吸込み管路5の管壁を貫
通する高圧水供給管21が接続されており、高圧水供給
管21の途中には流量調整弁7が設けられている。な
お、図1において符号4はガイドベーンを示し、符号3
はステーベーンを示す。
【0023】そして、本実施の形態による揚水水力機械
においては、高揚程側の揚水運転時には小径管6から高
圧水8を吹き出す。吹き出される高圧水8の量は、流量
調整弁7で変化させる。
【0024】図3は、高揚程側でのランナ羽根入口部の
流れの速度三角形を示す。図3において符号9はランナ
羽根を示し、符号9a、9bはランナ羽根9の圧力面及
び負圧面をそれぞれ示し、符号Uは周速を、符号Vは絶
対速度を、符号Wは相対速度を、それぞれ示している。
一般的に、高揚程側では流量が少ないため、ランナ2へ
流入する相対的な流れの角度βは、羽根角度βoよりも
小さく、この角度差により羽根の負圧面9b側でキャビ
テーション10が発生し易くなる。
【0025】ところが、本実施の形態によれば、高揚程
側の揚水運転時に、複数の小径管6から高圧水8をラン
ナ2側へ吹き出すようにしたので、ランナ入口部での絶
対速度VはV’のように増加する。その結果、相対速度
WがW’へと変化し、相対的な流入角度β’は、吹き出
しを行わない流入角度βよりも増加し、高揚程側での水
の流入角度β’と羽根角度βoとの差が小さくなるので
キャビテーションが発生し難くなる。
【0026】図4は、本発明の効果を表わした図であ
る。図4中の曲線(実線:吹き出しが無い場合、破線:
吹き出しがある場合)は、キャビテーション発生限界を
示しており、この曲線の下側ではキャビテーションが発
生することになる。本実施の形態によれば、高揚程側の
キャビテーション特性が向上しているので、最高揚程は
HpmaxからHpmax'へ変更することが可能で、運転範囲と
しては運転範囲A(吹き出しが無い場合)+運転範囲B
となり、通常の運転範囲より拡大することができる。
【0027】(第2の実施の形態)次に、図5は本発明
の第2の実施の形態の要部を示した横断面図である。本
実施の形態の基本的な構成は、上述した第1の実施の形
態と同じであるが、図5に示すように、吸込み管路5内
に取り付けられた複数の小径管6は、揚水運転時のラン
ナ2(図1参照)の入口流れがランナ回転方向の予旋回
流れとなる方向に高圧水8を吹き出すように、各小径管
6の開口部の向き(管軸心方向)が設定されている。
【0028】そして、本実施の形態においては、高揚程
側の揚水運転時のみ、複数の小径管6から高圧水8の吹
き出しを行う。本実施の形態の場合も、吹き出す高圧水
8の水量は流量調整弁7(図1参照)で調整可能であ
る。
【0029】本実施の形態による揚水水力機械の作用を
図6の速度三角形で説明する。本実施の形態によれば、
ランナ2(図1参照)の入口流れがランナ回転方向の予
旋回流れとなるので、図6中の破線のような速度三角形
となり、ランナ入口部での相対的な流入角度β’は、高
圧水8の吹き出し無しの場合の流入角度βよりも増加す
る。このため、水の流入角度β’と羽根角度βoとの差
が小さくなる。
【0030】即ち、上述した第1の実施の形態と同様に
キャビテーションが発生し難くなり、運転範囲を高揚程
側へ拡大することが可能である。また、ランナ2の入口
流れはランナ回転方向の予旋回となるので、必要な高圧
水の水量は第1の実施の形態の場合よりも少なくて済
む。
【0031】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態は、図7に示すように吸込み管路5内に取
り付けられた複数の小径管6は、ランナ2の入口流れが
揚水運転の低揚程側では、ランナ2の回転方向と逆の予
旋回流れとなり、高揚程側ではランナ2の回転方向の予
旋回流れとなるように高圧水8の吹き出す方向を変更可
能な構造とし、各高圧水供給配管21の途中には吹き出
し方向制御装置11と流量調整弁7を備えている。
【0032】図8は図7のB矢視図であり、高圧水8の
吹き出す方向が可変であることを表わしている。吹き出
し方向制御装置11は、図示していない揚程検出手段か
らの出力信号を取り込み、運転状態を判定した後、吹き
出す方向を変えるために複数の小径管6を動作させて予
旋回流れが形成されるように高圧水8を吹き出すという
制御を行う。
【0033】本実施の形態の作用を図6および図9で説
明する。本実施の形態における高揚程側での作用は、図
6に示した第2の実施の形態の作用と同様なので説明は
省略する。図9は低揚程側でのランナ羽根入口の速度三
角形を表わしたもので、ランナ2の入口流れがランナ回
転方向とは逆の予旋回流れとなるので、図の一点鎖線の
ような速度三角形となり、ランナ入口部での相対的な流
入角度β’は吹き出し無しの場合のβよりも減少するの
で、水の流入角度β’と羽根角度βoとの差が小さくな
る。このような作用により、低揚程側から高揚程側の広
い運転範囲において、ランナ2への流入角度β’と羽根
角度βoの差を常時小さく維持できるのでキャビテーシ
ョン性能が改善される。
【0034】本実施の形態による効果は、図10に示す
ように、予旋回を与えた場合のキャビテーション発生限
界線(図中の破線)が、低揚程側と高揚程側で、予旋回
無しの場合(図中実線)より改善されており、これに伴
い運転可能な範囲は、範囲(A+B+C)となり大幅に
運転範囲を拡大できるという効果がある。
【0035】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態は、図11に示すように、吸込み管路5内
に取り付けられた複数の小径管6と、小径管6に高圧水
を供給する高圧水供給管21との間には、切替弁12が
設けられている。また、図11のC矢視図である図12
に示したように小径管6は、分岐した二本の分岐配管6
a、6bから構成されている。
【0036】切替弁12は、図示していない揚程検出手
段からの出力信号を取り込み、運転状態を判定した後、
高圧水8の吹き出す方向を変えるという数値制御を行
い、これにより、揚水運転の運転状態によって、二本の
分岐配管管6a又は6bから二者択一的に高圧水8を吹
き出すように構成されている。
【0037】本実施の形態によれば、揚水運転の低揚程
側では、ランナ2の回転方向と逆の予旋回流れ、高揚程
側ではランナ2の回転方向の予旋回流れとなるように、
分岐された分岐配管6a、6bから二者択一的に高圧水
8が吹き出されるので、上述した第3の実施の形態と同
様の作用により、高揚程側でも低揚程側でもランナ2へ
の流入角度と羽根角度の差を小さく維持でき、キャビテ
ーション性能が改善されて運転範囲が拡大されるという
効果がある。
【0038】(第5の実施の形態)次に、図13は本発
明の第5の実施の形態の要部を示した縦断面図である。
本実施の形態は、上述した第3の実施の形態に構成を一
部追加したものであり、軸入力の検出手段14、揚程検
出手段15と揚水運転のランナ入口側吸込み管路5の外
壁にキャビテーション検知器13とを備えている。
【0039】そして、キャビテーション検知器13から
の出力信号を高圧水吹き出し命令信号として感知し、揚
程、軸入力検出手段14、15からの出力信号とキャビ
テーション検知器13からの出力信号を演算制御装置1
6に入力し、キャビテーション発生可否の演算判定条件
から高圧水吹き出し量およびその方向を決定する。
【0040】本実施の形態によれば、揚水運転時の運転
状態は揚程、軸入力検出手段14、15の出力信号か
ら、演算制御装置16が高揚程側の運転か、低揚程側の
運転かを判断し、キャビテーション発生可否について
は、キャビテーション検出器13の出力信号から判定
し、高圧水吹き出し方向制御装置11に方向変更指令を
出し、キャビテーション検出器13の出力信号強度から
高圧水吹き出し流量を演算し、流量調整弁7に弁開度調
整指令を出力して、適切な予旋回流れを形成することが
できるので、確実にキャビテーションの発生を回避する
ことが可能である。
【0041】(第6の実施の形態)次に、図14は本発
明の第6の実施の形態を示した図である。本実施の形態
は、図14に示すように吸出し管22の中間に吸出し管
エルボ17を有する揚水水力機械において、揚水運転方
向の流れに対して吸出し管エルボ17の上流に整流格子
18を具備している。整流格子18は、吸出し管両側壁
の一方の側壁から他方の側壁にかけて斜めに横切るよう
に構成されている。
【0042】図15は整流格子18の吸出し管エルボ1
7側の端面を示しており、吸出し管エルボ17は複数の
仕切板19から形成されている。また、図16に示した
ように複数の円管20により整流格子18を形成するこ
ともできる。
【0043】本実施の形態によれば、整流格子18の流
れ方向の長さの違いにより、吸出し管22の両側壁間
に、図14に矢印で示したような速度差を持つ速度分布
が生じるため、結果として吸出し管エルボ17の上流側
に偏流が形成され、エルボ下流側の円錐部では、その偏
流はエルボ円錐部の軸中心に対して周方向の角運動量不
釣合として現れ、円錐部で旋回流れが発生する。また、
逆側への偏流によって反時計回りの旋回流を発生させる
ことができる。
【0044】ランナの入口流れにランナ回転方向または
逆方向の予旋回を与えるので、実施の形態2乃至4と同
様の作用により運転範囲を拡大することができる。本実
施の形態は、他の実施の形態のような制御装置は必要と
せず、容易に予旋回を形成することができるので、装置
が簡素化されコストも抑えられるという効果がある。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、揚水運転の低揚程側か
ら高揚程側にかけての広範囲にわたる運転領域におい
て、ランナへの相対的な流入角度と羽根角度との差がで
きるだけ小さくなるようにランナ入口流れを制御できる
ので、キャビテーション性能が向上し、運転範囲が広く
信頼性の高い揚水水力機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の揚水水力機械の要
部を示した縦断面図。
【図2】図1のA矢視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるランナ入口の
速度三角形の変化を示した図。
【図4】本発明の第1の実施の形態のポンプ特性図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の揚水水力機械の要
部を示した横断面図。
【図6】本発明の第2及び第3の実施の形態によるラン
ナ入口の速度三角形の変化を示した図。
【図7】本発明の第3の実施の形態の揚水水力機械の要
部を示した縦断面図。
【図8】図7のB矢視図。
【図9】本発明の第3の実施の形態によるランナ入口の
速度三角形の変化を示した図。
【図10】本発明の第3の実施の形態のポンプ特性図。
【図11】本発明の第4の実施の形態の揚水水力機械の
要部を示した縦断面図。
【図12】図11のC矢視図。
【図13】本発明の第5の実施の形態の揚水水力機械の
要部を示した縦断面図。
【図14】本発明の第6の実施の形態の揚水水力機械の
要部を示した構成図。
【図15】本発明の第6の実施の形態の整流格子の一例
を示した図。
【図16】本発明の第6の実施の形態の整流格子の他の
例を示した図。
【符号の説明】 1 主軸 2 ランナ 3 ステーベーン 4 ガイドベーン 5 吸込み管路 6 小径管 6a、6b 分岐配管 7 流量調整弁 8 高圧水 9a ランナ羽根の圧力面 9b ランナ羽根の負圧面 10 キャビテーション 11 吹き出し方向制御装置 12 切替弁 13 キャビテーション検知器 14 軸入力検出手段 15 揚程検出手段 16 演算制御装置 17 吸出し管エルボ 18 整流格子 19 仕切板 20 円管 21 高圧水供給管 22 吸出し管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H072 AA07 AA17 AA27 BB20 BB24 BB31 BB32 BB33 CC28 CC71 CC74 CC78 CC82 CC99 3H073 AA08 AA12 AA26 BB04 BB21 BB39 CC07 CC17 CC25 CC30 CD12 CE01 CE22 CE40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸込み管路と、この吸込み管路に連通する
    ランナとを備えたポンプやポンプ水車などの揚水水力機
    械において、 前記吸込み管路の内部に配置された複数の小径管と、前
    記小径管に高圧水を供給する高圧水供給管とを備え、 前記複数の小径管のそれぞれの開口部は前記ランナの方
    向を向いており、高揚程側の揚水運転時には前記高圧水
    供給管から前記小径管に高圧水を供給し、前記小径管か
    ら前記ランナに向けて高圧水を吹き出すようにしたこと
    を特徴とする揚水水力機械。
  2. 【請求項2】前記複数の小径管のそれぞれの開口部は、
    前記高圧水の吹出し方向が前記ランナの回転軸心に平行
    となるように構成されていることを特徴とする請求項1
    記載の揚水水力機械。
  3. 【請求項3】前記複数の小径管のそれぞれの開口部は、
    揚水運転時の前記ランナの入口流れが前記ランナの回転
    方向の予旋回流れとなる方向に前記高圧水を吹き出すよ
    うに構成されており、高揚程側の揚水運転時のみにおい
    て前記複数の小径管から前記高圧水の吹き出しを行うよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の揚水水力機
    械。
  4. 【請求項4】前記複数の小径管は、前記高圧水の吹き出
    し方向を変えることができるように構成されており、 前記複数の小径管からの前記高圧水の吹き出し方向を制
    御する吹き出し方向制御装置をさらに有し、前記吹き出
    し方向制御装置は、前記ランナの入口流れが、揚水運転
    の低揚程側では前記ランナの回転方向と逆の予旋回流れ
    となり、高揚程側では前記ランナの回転方向の予旋回流
    れとなるように前記複数の小径管からの前記高圧水の吹
    き出し方向を制御することを特徴とする請求項1記載の
    揚水水力機械。
  5. 【請求項5】前記複数の小径管のそれぞれは、二本に分
    岐した分岐配管により構成されており、一方の前記分岐
    配管は、揚水運転の低揚程側において前記ランナの入口
    流れが前記ランナの回転方向と逆の予旋回流れとなるよ
    うに高圧水を吹き出し、他方の前記分岐配管は、揚水運
    転の高揚程側において前記ランナの入口流れが前記ラン
    ナの回転方向の予旋回流れとなるように高圧水を吹き出
    し、 前記小径管と前記高圧水供給管との間に設けられ、二本
    の前記分岐配管のいずれか一方に選択的に前記高圧水を
    供給するための切替弁をさらに有し、揚水運転の運転状
    態に応じて二本の前記分岐配管のいずれか一方を選択
    し、選択された前記分岐配管から前記高圧水を吹き出す
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の揚水水力機
    械。
  6. 【請求項6】揚程を検出する揚程検出手段と、軸入力を
    検出する軸入力検出手段と、前記吸込み管路の外壁面に
    設けられたキャビテーション検知器と、前記揚程検出手
    段、前記軸入力検出手段、及び前記キャビテーション検
    知器からの各出力信号に基づいて、キャビテーション発
    生可否の演算判定条件から高圧水吹き出し量を決定する
    演算制御装置と、をさらに備えたことを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか一項に記載の揚水水力機械。
  7. 【請求項7】吸出し管の中間に吸出し管エルボを有する
    ポンプやポンプ水車などの揚水水力機械において、 揚水運転時の流体の流れ方向に対して前記吸出し管エル
    ボの上流側の前記吸出し管の内部に配置された整流格子
    を備え、前記整流格子は、ランナの入口流れが前記ラン
    ナに予旋回を与えるような流れになるように、前記吸出
    し管の内部を流れる前記流体の流れに偏流を形成するこ
    とを特徴とする揚水水力機械。
  8. 【請求項8】前記整流格子は、複数の仕切板又は複数の
    円管により構成されており、前記整流格子の前記吸出し
    管エルボ側の端面は、前記吸出し管の両側壁の一方から
    他方にかけて斜めに横切るように形成されていることを
    特徴とする請求項7記載の揚水水力機械。
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