JP3524948B2 - 可変速水力機械の水車運転方法 - Google Patents
可変速水力機械の水車運転方法Info
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Description
の可変速水力機械の水車運転方法に係り、特に吸出し管
でのホワール振動や騒音の発生を抑制した可変速水力機
械の水車運転方法に関する。
車などの水力機械は、発電機または発電電動機の回転速
度が一定である定速形のものが使用されていたが、近年
は電力調整のために回転速度が可変制御される可変速水
力機械も使用されるようになっている。可変速水力機械
の水車運転方法として、例えば、特開昭57−1139
71号公報には、水車またはポンプ水車の水力性能上の
最高効率値あるいはその近傍を得る回転速度を落差及び
負荷に応じて選択することが開示されている。また、特
開昭62−152399号公報には、水車にかかる落差
と回転数とを検出してガイドベーン開度またはランナベ
ーン開度を最適運転領域または安定運転領域で運転する
方法が開示されている。
昭57−113971号公報に開示された可変速水力機
械の水車運転方法は、水力性能上の最高効率点での運転
中に、可変速水力機械の構成部品のいずれかにおいて振
動等が発生し、その部品の寿命を短縮するといった問題
がある。これを更に詳述すると、水力性能上の最高効率
とは、ある運転点での可変速水力機械の構成部品、例え
ばケーシングやステーベーンやガイドベーンやランナや
吸出し管のそれぞれの効率の和の最大値として求まるも
のである。従って、水車の最高効率点での運転時に可変
速水力機械の構成部品のすべての部分が最高効率になっ
ているわけではなく、水車最高効率点での運転時にも、
例えばガイドベーン部の流れが乱れたり、ランナ羽根部
で流れが剥離し騒音を発生したり、吸出し管内に渦キャ
ビテーション状のホワールが発生し振動が大きくなると
いった問題が生ずる。
公報に開示された可変速水力機械の水車運転方法は、ガ
イドベーン開度またはランナベーン開度を最適運転領域
または安定運転領域で運転するものであるため、この時
にもランナ羽根部で流れが剥離し騒音を発生したり、吸
出し管内に渦キャビテーション状のホワールが発生し振
動が大きくなるといった問題が発生する。そこで、本発
明の目的は、水車効率を高めながら、振動や騒音の発生
を充分に抑制することができる可変速水力機械の水車運
転方法を提供することにある。
に本発明は、可動ガイドベーンと、この可動ガイドベー
ンを通過した圧力水によって回転駆動されるランナと、
このランナの下流に位置する吸出し管とを具備する水車
またはポンプ水車などの可変速水力機械の回転速度を可
変制御する可変速水力機械の水車運転方法において、回
転速度をN、有効落差をH、水車出力をPとし、かつN
/H1/2 を単位落差当り回転速度と称し、P/H3/2 を
単位落差当り水車出力と称した時に、上記吸出し管にホ
ワールが実質的に発生しない無ホワール領域を上記単位
落差当り回転速度と上記単位落差当り水車出力とによっ
て表し、上記単位落差当り回転速度及び単位落差当り水
車出力によって表された無ホワール領域で可変速運転を
行う。
動ガイドベーンと、この可動ガイドベーンを通過した圧
力水によって回転駆動されるランナと、このランナの下
流に位置する吸出し管とを具備する水車またはポンプ水
車などの可変速水力機械の回転速度を可変制御する可変
速水力機械の水車運転方法において、回転速度をN、有
効落差をH、水車出力をPとし、かつ、N/H1/2 を単
位落差当り回転速度と称し、P/H3/2 を単位落差当り
水車出力と称した時に、複数のガイドベーン開度につい
て、その各ガイドベーン開度毎に最大の水車効率を与え
る単位落差当り回転速度と単位落差当り水車出力との組
合わせを求め、こうして求めた複数の組合わせに基づ
き、ガイドベーン開度が連続的に変化した時の各ガイド
ベーン開度における最大の水車効率を与える単位落差当
り回転速度と単位落差当り水車出力との組合わせを表す
標準特性カーブを求めると共に、全ガイドベーン開度に
おいて水車効率が最高である水車最高効率点を求め、上
記標準特性カーブに基づき、水車の運転範囲内において
単位落差当り水車出力が最大である時の水車効率を第1
の水車効率として求め、上記第1の水車効率よりも0.
2%以上低い上記最大の単位落差当り水車出力時の水車
効率を第2の水車効率として求め、上記第2の水車効率
を与える単位落差当り水車出力及び単位落差当り回転速
度の組合わせと上記水車最高効率点を与える単位落差当
り水車出力及び単位落差当り回転速度の組合わせとを接
続する運転特性ラインを求め、この運転特性ライン上で
可変速運転を行うことを特徴とするものである。
御方法は、可動ガイドベーンと、この可動ガイドベーン
を通過した圧力水によって回転駆動されるランナと、こ
のランナの下流に位置する吸出し管とを具備する水車ま
たはポンプ水車などの可変速水力機械の回転速度を可変
制御する可変速水力機械の水車運転方法において、回転
速度をN、有効落差をH、水車出力をPとし、かつ、N
/H1/2 を単位落差当り回転速度と称し、P/H3/2 を
単位落差当り水車出力と称した時に、複数のガイドベー
ン開度について、その各ガイドベーン開度毎に最大の水
車効率を与える単位落差当り回転速度と単位落差当り水
車出力との組合わせを求め、こうして求めた複数の組合
わせに基づき、ガイドベーン開度が連続的に変化した時
の各ガイドベーン開度における最大の水車効率を与える
単位落差当りと単位落差当り水車出力との組合わせを表
す標準特性カーブを求めると共に、全ガイドベーン開度
において水車効率が最高である水車最高効率点を求め、
上記標準特性カーブに基づき、水車の運転範囲内での最
大の単位落差当り水車出力に対する第1の単位落差当り
回転速度を求め、上記第1の単位落差当り回転速度より
も2%以上大きい第2の単位落差当り回転速度を求め、
上記最大の単位落差当り水車出力及び上記第2の単位落
差当り回転速度の組合わせと上記水車最高効率点を与え
る単位落差当り水車出力及び単位落差当り回転速度の組
合わせとを接続する運転特性ラインを求め、この運転特
性ライン上で可変速運転を行うことを特徴とするもので
ある。
の可動ガイドベーンを通過した圧力水によって回転駆動
されるランナと、このランナの下流に位置する吸出し管
とを具備する水車またはポンプ水車などの可変速水力機
械の回転速度を可変制御する可変速水力機械の水車運転
方法において、回転速度をN、有効落差をH、水車流量
をQとし、かつN/H1/2 を単位落差当り回転速度と称
し、Q/H1/2 を単位落差当り流量と称した時に、上記
吸出し管にホワールが実質的に発生しない無ホワール領
域を上記単位落差当り回転速度と上記単位落差当り流量
とによって表し、上記単位落差当り回転速度及び単位落
差当り流量とによって表された無ホワール領域で可変速
運転を行うようにしてもよい。
動ガイドベーンと、この可動ガイドベーンを通過した圧
力水によって回転駆動されるランナと、このランナの下
流に位置する吸出し管とを具備する水車またはポンプ水
車などの可変速水力機械の回転速度を可変制御する可変
速水力機械の水車運転方法において、回転速度をN、有
効落差をH、水車流量をQとし、かつ、N/H1/2 を単
位落差当り回転速度と称し、Q/H1/2 を単位落差当り
流量と称した時に、複数のガイドベーン開度について、
その各ガイドベーン開度毎に最大の水車効率を与える単
位落差当り回転速度と単位落差当り流量との組合わせを
求め、こうして求めた複数の組合わせに基づき、ガイド
ベーン開度が連続的に変化した時の各ガイドベーン開度
における最大の水車効率を与える単位落差当り回転速度
と単位落差当り流量との組合わせを表す標準特性カーブ
を求めると共に、全ガイドベーン開度において水車効率
が最高である水車最高効率点を求め、上記標準特性カー
ブに基づき、水車の運転範囲内において単位落差当り流
量が最大である時の水車効率を第1の水車効率として求
め、上記第1の水車効率よりも0.2%以上低い上記最
大の単位落差当り流量時の水車効率を第2の水車効率と
して求め、上記第2の水車効率を与える単位落差当り流
量及び単位落差当り回転速度の組合わせと上記水車最高
効率点を与える単位落差当り流量及び単位落差当り回転
速度の組合わせとを接続する運転特性ラインを求め、こ
の運転特性ライン上で可変速運転を行うことを特徴とす
るものである。
ンと、この可動ガイドベーンを通過した圧力水によって
回転駆動されるランナと、このランナの下流に位置する
吸出し管とを具備する水車またはポンプ水車などの可変
速水力機械の回転速度を可変制御する可変速水力機械を
運転制御する可変速水力機械の水車運転方法において、
回転速度をN、有効落差をH、水車流量をQとし、か
つ、N/H1/2 を単位落差当り回転速度と称し、Q/H
1/2 を単位落差当り流量と称した時に、複数のガイドベ
ーン開度について、その各ガイドベーン開度毎に最大の
水車効率を与える単位落差当り回転速度と単位落差当り
流量との組合わせを求め、こうして求めた複数の組合わ
せに基づき、ガイドベーン開度が連続的に変化した時の
各ガイドベーン開度における最大の水車効率を与える単
位落差当りと単位落差当り流量との組合わせを表す標準
特性カーブを求め、全ガイドベーン開度において水車効
率が最高である水車最高効率点を求め、上記標準特性カ
ーブに基づき、水車の運転範囲内での最大の単位落差当
り流量に対する第1の単位落差当り回転速度を求め、上
記第1の単位落差当り回転速度よりも2%以上大きい第
2の単位落差当り回転速度を求め、上記最大の単位落差
当り流量及び上記第2の単位落差当り回転速度の組合わ
せと上記水車最高効率点を与える単位落差当り流量及び
単位落差当り回転速度の組合わせとを接続する運転特性
ラインを求め、この運転特性ライン上で可変速運転を行
うことを特徴とするものである。
吸出し管にホワールが実質的に発生しない無ホワール領
域を求め、この無ホワール領域内で可変速運転を行う。
無ホワール領域は水車の高効率点に比較的近いので、無
ホワール領域での可変速運転は、振動を充分に低減しな
がら水車の高効率を維持することができる。
第2の水車効率を与える単位落差当り水車出力及び単位
落差当り回転速度の組合わせと水車最高効率点を与える
単位落差当り水車出力及び単位落差当り回転速度の組合
わせとを接続する運転特性ライン上で可変速運転を行
う。 この運転特性ラインは、標準特性カーブの近傍、
かつ無ホワール領域の近傍であるので、水車効率も比較
的高く、かつ振動を充分に低減することができる。
単位落差当り水車出力及び第2の単位落差当り回転速度
の組合わせと水車最高効率点を与える単位落差当り水車
出力及び単位落差当り回転速度の組合わせとを接続する
運転特性ライン上で可変速運転を行う。 この運転特性
ラインは、標準特性カーブの近傍、かつ無ホワール領域
の近傍であるので、水車効率も比較的高く、かつ振動を
充分に低減することができる。
と単位落差当り流量とによって表された無ホワール領域
で可変速運転を行う。無ホワール領域は水車の高効率点
に比較的近いので、無ホワール領域での可変速運転は、
振動を充分に低減しながら水車の高効率を維持すること
ができる。
水車効率を与える単位落差当り流量及び単位落差当り回
転速度の組合わせと水車最高効率点を与える単位落差当
り流量及び単位落差当り回転速度の組合わせとを接続す
る運転特性ライン上で可変速運転を行う。 この運転特
性ラインは、標準特性カーブの近傍、かつ無ホワール領
域の近傍であるので、水車効率も比較的高く、かつ振動
を充分に低減することができる。
単位落差当り流量及び第2の単位落差当り回転速度の組
合わせと水車最高効率点を与える単位落差当り流量及び
単位落差当り回転速度の組合わせとを接続する運転特性
ライン上で可変速運転を行う。この運転特性カーブは、
標準特性カーブの近傍、かつ無ホワール領域の近傍であ
るので、水車効率も比較的高く、かつ振動を充分に低減
することができる。
運転方法の実施例を図1乃至図5を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例の可変速水力機械の水車運転方
法が適用されるフランシス形ポンプ水車を示したもの
で、ケーシング1から導入された圧力水は、可動ガイド
ベーン2を通ってランナ3を回転駆動した後に、吸出し
管4によって図示を省略した放水路に放出される。可動
ガイドベーン2はランナ3に流入する流量を調節して、
負荷変化に対応する水車出力を制御し、またランナ3は
圧力水の位置エネルギーを回転エネルギーに変換する。
は、運転条件が適切でない場合には、ランナ3を流出し
た流れが旋回しながら吸出し管4に流入し、この旋回に
よる局部的な圧力降下が吸出し管4内で発生し、更にこ
の圧力降下した低圧部に渦キャビテーション状のホワー
ル5が発生し、大きな振動や騒音を生ずる。本実施例
は、このようなホワール5の発生を抑制しかつ高い水車
効率で水車を運転するものである。
H1/2 をとり、縦軸に単位落差当り水車出力P/
H3/2 、をとったグラフであり、フランシス形ポンプ水
車の水車運転特性を示している。ここで、Nは水車の回
転速度であり、Hは有効落差であり、Pは水車出力であ
る。ガイドベーン開度がa1の時の単位落差当り回転速
度N/H1/2 と単位落差当り水車出力P/H3/2 との関
係、即ち水車出力特性線が線a1で示されている。同様
に、ガイドベーン開度がa2、a3、a4、a5、a6
に順次変化した時の水車出力特性線が夫々、線a2、a
3、a4、a5、a6で示されている。また、破線の曲
線η1、η2、η3は、水車効率の等しい点を高等線状
に示している。点ηmaxは水車効率の最も高い点であ
り、この水車最高効率点ηmaxは、単位落差当り回転
速度がN0/H0 1/2 で、単位落差当り水車出力がP0
/H0 3/2 である時に得られる。二点鎖線の曲線は標
準特性カーブを示し、この標準特性カーブは各ガイドベ
ーン開度a1、a2、a3、a4、a5、a6における
最大効率を与える単位落差当り回転速度N/H1/2 と単
位落差当り水車出力P/H3/2 との交点を結んだ曲線で
ある。なお、標準特性カーブは次のようにして求める
ことができる。即ち、図3に示したように、横軸に単位
落差当り回転速度N/H1/2 をとり、縦軸に単位落差当
り水車出力P/H3/2 をとり、各ガイドベーン開度a
1、a2、a3、a4、a5、a6をパラメータとした
図2と同様の水車出力特性線を描くと共に、更に縦軸に
水車効率ηをとり、各ガイドベーン開度a1、a2、a
3、a4、a5、a6をパラメータとした水車効率特性
線を描く。この後者の水車効率特性線について、各ガイ
ドベーン開度a1、a2、a3、a4、a5に対する最
大の水車効率η1m、η2m、η3m、η4m、η5m
を求め、これらの最大の水車効率η1m、η2m、η3
m、η4m、η5mを与える単位落差当り回転速度N1
/H1/2 、N2/H1/2 、N3/H1/2 、N4/
H1/2 、N5/H1/2 を求める。次いで、これらの単位
落差当り回転速度N1/H1/2 、N2/H1/2 、N3/
H1/2 、N4/H1/2 、N5/H1/2 に対する単位落差
当り水車出力P/H3/2 を水車出力特性線から求める。
即ち、単位落差当り回転速度N1/H1/2、N2/H
1/2 、N3/H1/2 、N4/H1/2 、N5/H1/2 と水
車出力特性線a1、a2、a3、a4、a5との交点Q
1、Q2、Q3、Q4、Q5を求める。これらの交点を
曲線で結ぶことによって標準特性カーブが得られる。
この標準特性カーブを求める過程で、水車最高効率点
度N1/H1/2 を求めることもできる。
ル領域NWは、模型試験において目視観察または吸出し
管の振動測定などによって求める。以上のようにして求
めた図2のグラフから、本発明の第1の実施例は、無ホ
ワール領域NWのほぼ中心線に沿った無ホワール領域運
転特性カーブAを決定し、この無ホワール領域運転特性
カーブA上で可変速水車運転を行う。具体的には、水車
に作用する有効落差Hにおいて水車出力Pを得る場合
に、単位落差当り水車出力P/H3/2 に対する単位落差
当り回転速度N/H1/2 を無ホワール領域運転特性カー
ブAから求め、これによって最適な水車回転数Nが選定
される。
運転特性カーブAは無ホワール領域NW内であるので、
吸出し管にはホワールが実質的に発生せず、従って振動
や騒音がほとんど生じない。更に、無ホワール領域運転
特性カーブAは標準特性カーブの比較的近傍であるの
で、高い水車効率が得られる。
W内での運転制御であるため、可変速の回転速度幅(こ
れはポンプ水車の設計やこのポンプ水車に直結される発
電電動機の設計や可変速制御装置の設計に大きく左右さ
れる。)、落差変動範囲、及び水車出力範囲により、必
ずしも全運転領域をカバーすることができないこともあ
り、更に、水車効率が多少低下する領域も存在する。そ
こで、全水車出力範囲をカバーすると共に、水車効率も
高くかつ振動や騒音を充分に抑制することができる本発
明の第2の実施例を次に説明する。
水車出力P/H3/2 が最も大きくなる時の標準特性カー
ブ上の水車効率を第1の水車効率η10として求め、
この第1の水車効率η10よりも0.2%以上低い上述
の最大の単位落差当り水車出力時の水車効率を第2の水
車効率η20として求める。この第2の水車効率η20
と水車最高効率点ηmaxとを結んだ運転特性ラインB
上で可変速運転を行う。
特性カーブに充分近いので水車効率が高く、また無ホ
ワール領域NWにも充分に近いので振動や騒音を充分に
抑制することができる。この第2の実施例は、標準特性
カーブから所定の割合だけ水車効率が低下した水車効
率に基づき運転特性カーブBを選定するため、この運転
特性ラインBの決定が多少繁雑である。
を簡単にした本発明の第3の実施例を次に説明する。図
4において、水車の運転範囲内での最大の単位落差当り
水車出力P/H3/2と標準特性カーブとの交点Q6を
求め、この交点Q6に対する単位落差当り回転速度N
10/H1/2 を第1の単位落差当り回転速度として求
め、この第1の単位落差当り回転速度N10/H1/2 よ
りも2%以上大きい第2の単位落差当り回転速度N20
/H1/2 を求め、最大の単位落差当り水車出力と上記第
2の単位落差当り回転速度N20/H1/2 との交点Q7
を求め、この交点Q7と水車最高効率点ηmaxとを結
んだ運転特性ラインCを求める。この運転特性ラインC
上で可変速運転を行う。この運転特性ラインC上での可
変速運転も、標準特性カーブに充分近いので水車効率
が高く、また無ホワール領域NWにも充分に近いので振
動や騒音を充分に抑制することができる。
図5は、横軸に単位落差当り回転速度N/H1/2 をと
り、縦軸に単位落差当り流量Q/H1/2 をとったグラフ
である。ここで、Qは水車流量である。図2の場合と同
様に、模型試験等によって無ホワール領域NWを決定
し、これから無ホワール運転特性カーブA′を選定す
る。本発明の第4の実施例は、単位落差当り回転速度N
/H1/2 と単位落差当り流量Q/H1/2 とによって表さ
れる無ホワール運転特性カーブA′上で可変速運転を行
う。
図5において、図2の場合と全く同様にして、標準特性
カーブ′を求め、また全運転範囲で最大の単位落差当
り流量Q/H1/2 と標準特性カーブ′との交点の第1
の水車効率を求め、この第1の水車効率よりも0.2%
以上低下する最大の単位落差当り流量Q/H1/2 時の第
2の水車効率を求め、この第2の水車効率と水車最高効
率点ηmaxとを結んだ運転特性ラインB′を決定し、
この運転特性ラインB′上で可変速運転を行う。次に、
本発明の第6の実施例を説明する。
最大の単位落差当り流量Q/H1/2と標準特性カーブ
′との交点に対する第1の単位落差当り回転速度N/
H1/2を求め、この第1の単位落差当り回転速度N/H
1/2 よりも2%以上大きい第2の単位落差当り回転速度
を求める。この第2の単位落差当り回転速度と最大の単
位落差当り流量との交点と水車最高効率点ηmaxとを
結んだ運転特性ラインC′を決定し、この運転特性ライ
ンC′上で可変速運転を行う。なお、上述の運転特性ラ
インB、C、B′、及びC′は、直線でもよいし、また
は標準特性カーブや無ホワール領域運転特性カーブAに
近似した曲線であってもよい。
は、水車の高効率点に比較的近い無ホワール領域で可変
速運転を行うため、振動を充分に低減しながら水車の高
効率を維持することができる。 特に、請求項1〜4に
記載の発明は、無ホワール領域及び標準特性カーブに比
較的近傍な運転特性ライン上で可変速運転を行うので、
振動を充分に低減しながら水車の高効率を維持すること
ができる。
適用されるフランシス形ポンプ水車を示した断面図。
り、縦軸に単位落差当り水車出力P/H3/2 をとって、
本発明の実施例のフランシス形ポンプ水車の水車運転特
性を表したグラフ。
フ。
り、縦軸に単位落差当り水車出力P/H3/2 をとって、
本発明の別の実施例のフランシス形ポンプ水車の水車運
転特性を表したグラフ。
り、縦軸に単位落差当り流量Q/H1/2 をとって、本発
明の別の実施例のフランシス形ポンプ水車の水車運転特
性を表したグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】可動ガイドベーンと、この可動ガイドベー
ンを通過した圧力水によって回転駆動されるランナと、
このランナの下流に位置する吸出し管とを具備する水車
またはポンプ水車などの可変速水力機械の回転速度を可
変制御する可変速水力機械の水車運転方法において、回
転速度をN、有効落差をH、水車出力をPとし、かつ、
N/H1/2 を単位落差当り回転速度と称し、P/H3/2
を単位落差当り水車出力と称した時に、複数のガイドベ
ーン開度について、その各ガイドベーン開度毎に最大の
水車効率を与える単位落差当り回転速度と単位落差当り
水車出力との組合わせを求め、こうして求めた複数の組
合わせに基づき、ガイドベーン開度が連続的に変化した
時の各ガイドベーン開度における最大の水車効率を与え
る単位落差当り回転速度と単位落差当り水車出力との組
合わせを表す標準特性カーブを求めると共に、全ガイド
ベーン開度において水車効率が最高である水車最高効率
点を求め、上記標準特性カーブに基づき、水車の運転範
囲内において単位落差当り水車出力が最大である時の水
車効率を第1の水車効率として求め、上記第1の水車効
率よりも0.2%以上低い上記最大の単位落差当り水車
出力時の水車効率を第2の水車効率として求め、上記第
2の水車効率を与える単位落差当り水車出力及び単位落
差当り回転速度の組合わせと上記水車最高効率点を与え
る単位落差当り水車出力及び単位落差当り回転速度の組
合わせとを接続する運転特性ラインを求め、この運転特
性ライン上で可変速運転を行うことを特徴とする可変速
水力機械の水車運転方法。 - 【請求項2】可動ガイドベーンと、この可動ガイドベー
ンを通過した圧力水によって回転駆動されるランナと、
このランナの下流に位置する吸出し管とを具備する水車
またはポンプ水車などの可変速水力機械の回転速度を可
変制御する可変速水力機械の水車運転方法において、回
転速度をN、有効落差をH、水車出力をPとし、かつ、
N/H1/2 を単位落差当り回転速度と称し、P/H3/2
を単位落差当り水車出力と称した時に、複数のガイドベ
ーン開度について、その各ガイドベーン開度毎に最大の
水車効率を与える単位落差当り回転速度と単位落差当り
水車出力との組合わせを求め、こうして求めた複数の組
合わせに基づき、ガイドベーン開度が連続的に変化した
時の各ガイドベーン開度における最大の水車効率を与え
る単位落差当りと単位落差当り水車出力との組合わせを
表す標準特性カーブを求めると共に、全ガイドベーン開
度において水車効率が最高である水車最高効率点を求
め、上記標準特性カーブに基づき、水車の運転範囲内で
の最大の単位落差当り水車出力に対する第1の単位落差
当り回転速度を求め、上記第1の単位落差当り回転速度
よりも2%以上大きい第2の単位落差当り回転速度を求
め、上記最大の単位落差当り水車出力及び上記第2の単
位落差当り回転速度の組合わせと上記水車最高効率点を
与える単位落差当り水車出力及び単位落差当り回転速度
の組合わせとを接続する運転特性ラインを求め、この運
転特性ライン上で可変速運転を行うことを特徴とする可
変速水力機械の水車運転方法。 - 【請求項3】可動ガイドベーンと、この可動ガイドベー
ンを通過した圧力水によって回転駆動されるランナと、
このランナの下流に位置する吸出し管とを具備する水車
またはポンプ水車などの可変速水力機械の回転速度を可
変制御する可変速水力機械の水車運転方法において、回
転速度をN、有効落差をH、水車流量をQとし、かつ、
N/H1/2 を単位落差当り回転速度と称し、Q/H1/2
を単位落差当り流量と称した時に、複数のガイドベーン
開度について、その各ガイドベーン開度毎に最大の水車
効率を与える単位落差当り回転速度と単位落差当り流量
との組合わせを求め、こうして求めた複数の組合わせに
基づき、ガイドベーン開度が連続的に変化した時の各ガ
イドベーン開度における最大の水車効率を与える単位落
差当り回転速度と単位落差当り流量との組合わせを表す
標準特性カーブを求めると共に、全ガイドベーン開度に
おいて水車効率が最高である水車最高効率点を求め、上
記標準特性カーブに基づき、水車の運転範囲内において
単位落差当り流量が最大である時の水車効率を第1の水
車効率として求め、上記第1の水車効率よりも0.2%
以上低い上記最大の単位落差当り流量時の水車効率を第
2の水車効率として求め、上記第2の水車効率を与える
単位落差当り流量及び単位落差当り回転速度の組合わせ
と上記水車最高効率点を与える単位落差当り流量及び単
位落差当り回転速度の組合わせとを接続する運転特性ラ
インを求め、この運転特性ライン上で可変速運転を行う
ことを特徴とする可変速水力機械の水車運転方法。 - 【請求項4】可動ガイドベーンと、この可動ガイドベー
ンを通過した圧力水によって回転駆動されるランナと、
このランナの下流に位置する吸出し管とを具備する水車
またはポンプ水車などの可変速水力機械の回転速度を可
変制御する可変速水力機械を運転制御する可変速水力機
械の水車運転方法において、回転速度をN、有効落差を
H、水車流量をQとし、かつ、N/H1/2 を単位落差当
り回転速度と称し、Q/H1/2 を単位落差当り流量と称
した時に、複数のガイドベーン開度について、その各ガ
イドベーン開度毎に最大の水車効率を与える単位落差当
り回転速度と単位落差当り流量との組合わせを求め、こ
うして求めた複数の組合わせに基づき、ガイドベーン開
度が連続的に変化した時の各ガイドベーン開度における
最大の水車効率を与える単位落差当りと単位落差当り流
量との組合わせを表す標準特性カーブを求め、全ガイド
ベーン開度において水車効率が最高である水車最高効率
点を求め、上記標準特性カーブに基づき、水車の運転範
囲内での最大の単位落差当り流量に対する第1の単位落
差当り回転速度を求め、上記第1の単位落差当り回転速
度よりも2%以上大きい第2の単位落差当り回転速度を
求め、上記最大の単位落差当り流量及び上記第2の単位
落差当り回転速度の組合わせと上記水車最高効率点を与
える単位落差当り流量及び単位落差当り回転速度の組合
わせとを接続する運転特性ラインを求め、この運転特性
ライン上で可変速運転を行うことを特徴とする可変速水
力機械の水車運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29805393A JP3524948B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 可変速水力機械の水車運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29805393A JP3524948B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 可変速水力機械の水車運転方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07151049A JPH07151049A (ja) | 1995-06-13 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29805393A Expired - Fee Related JP3524948B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 可変速水力機械の水車運転方法 |
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Families Citing this family (3)
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CN112012869B (zh) * | 2020-07-14 | 2022-03-08 | 四川大学 | 一种基于变速技术的混流式水轮机尾水涡带消除方法 |
CN113757030B (zh) * | 2021-09-10 | 2022-11-25 | 昆明理工大学 | 一种混流式水轮机变速运行的转速及流量寻优方法和系统 |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP29805393A patent/JP3524948B2/ja not_active Expired - Fee Related
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