JP2007032458A - フランシス型水車 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランナの羽根外径がクラウン側とバンド側とで異なる高比速度を持つ機種であって、主流の流量「小」のときの運転でも、二次流れを効果的に抑制し、より一層高効率の運転を実現させるフランシス型水車を提供する。
【解決手段】本発明に係るフランシス型水車は、頭部側をクラウン20で支持され、底部側をバンド21で支持されるランナ27の羽根22と隣接するランナの羽根とで流路24を形成し、この流路24の入口側に、前記バンド21から前記クラウン20に向う高さ方向に沿って複数の整流羽根25a,25bを備えたフランシス型水車において、前記整流羽根25a,25bを前記ランナ27の羽根における前縁26から上流側に向って延設する構成にしたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フランシス型水車に係り、特に一方の羽根と隣接する他方の羽根との間に形成される流路内に改良を加えたフランシス型水車に関する。
自然エネルギの一つである水を有効利用し、効率の高い発電運転を行うフランシス型水車は、従来、図7に示す構成のものが使用されている。
このフランシス型水車は、渦巻状のケーシング1から供給される動力水(以下、主流と記す)の流れに沿って順に、ステーベーン2、ガイドベーン3、ランナ4、吸出管5をそれぞれ備えるとともに、ランナ4の羽根6の高さ方向の頂部側と底部側との両端を環状のクラウン7とバンド8で支持させ、発電運転時、ケーシング1から供給される主流をガイドベーン3で流量制御し、流量制御後の主流でランナ4の羽根6を回転させ、この回転力で発電機10を駆動している。
ランナ4の羽根6を出た主流は、矢印ARに沿って吸出管5に流れ、ここで圧力(静圧)を回復させて下池(図示せず)に排出される。
また、ポンプ運転時(揚水運転時)には、フランシス型水車は、下池に貯溜させた主流を吸出管5、ランナ4の羽根6、ガイドベーン3、ステーベーン2、渦巻状のケーシング1を介して上池(図示せず)に供給している。
その際、発電機10は、電動機として機能し、主軸9を発電運転のときと逆方向に回転させている。
また、フランシス型水車は、発電運転時、負荷(出力)の需要増減に応じてガイドベーン3を開閉制御させ、主流の流量制御を行っているが、設計運転(発電効率が最高となる運転)、流量「小」運転(部分負荷運転等)、流量「大」運転(発電最高効率を超えた過流量運転)のそれぞれの運転のとき、図8〜図10に示すように、主流の流れが著しく変化する。
ここに、図8は、設計運転時、子午断面から見たときの主流の挙動を示すフランシス型水車の概念図であり、図9は、流量「小」運転時、子午断面から見た主流の挙動を示すフランシス型水車の概念図であり、図10は、流量「大」運転時、子午断面から見た主流の挙動を示すフランシス型水車の概念図である。なお、子午面とは、主軸(回転軸)とそれに直交するランナ径方向の軸とで形成される平面である。
理論上、ランナ4の羽根6を通る水流の流れは、ランナコーン11側に向う主流の動圧力FPと、ランナ4の羽根6の回転に伴って発生する遠心力CFとの均衡によって力のバランスが維持されている。
このため、設計運転(最高効率運転)では、図8に示すように、ランナコーン11の出口側に沿って僅かに死水領域DZができるものの、安定流が維持されているのに対し、流量「小」運転では、主流の流量が少ない関係上、主流の動圧力FPに較べて相対的に遠心力CFが大きくなっており、図9に示すように、クラウン7からランナコーン11の出口側に沿って大きな死水領域DZができ、水車効率の低下の一因となっている。
また、流量「大」運転では、主流の流量が多い関係上、遠心力CFに較べて相対的に主流の動圧力FPが大きくなるので、図10に示すように、吸出管5側に沿って死水領域DZができ、水車効率の低下の一因になっている。
このような主流の流れの偏りは、二次流れと称され、非設計点において、ランナ4内で発生する水力損失の主因になっている。
非設計点における二次流れを抑制する技術には、例えば、特開昭57−126566号公報(特許文献1)、特開平8−296544号公報(特許文献2)および特開2005−133698号公報(特許文献3)等が開示されている。
特開昭57−126566号公報 特開平8−296544号公報 特開2005−133698号公報
特許文献1〜3に開示された二次流れを抑制する技術は、図11〜図13に示すように、主流の流線SLに沿い、かつ一方の羽根6aと隣接する他方の羽根6bとで形成する流路12の入口側に、クラウン7およびバンド8のそれぞれの主軸9を通る半径方向長さよりも短い整流羽根15a,15bを設けるとともに、整理羽根15a,15bをバンド8側からクラウン7側に向う高さ方向に沿って棚状に配置したものである。
しかし、特許文献1〜3に開示された技術には、幾つかの問題点を抱えており、その一つに、図14〜図16に示すように、高比速度型のフランシス型水車における特に流量「小」運転時のランナ4内でのフローパターンの偏りがある。
すなわち、高比速度型のフランシス型水車のランナ4の羽根6(6a、6b)では、図14に示すように、発電運転時の入口側となる羽根6のバンド8側の外径と、クラウン7側の外径とは異なるものとなる。このとき、ステーベーン2を介してガイドベーン3からの主流は、主軸9に対してほぼ直行する方向からランナ4方向に流れて行く。しかし、ランナ4の羽根6の入口側外径が異なっているため、羽根6のバンド側8と羽根6のクラウン7側とでは、実際に主流が羽根6内に流入するタイミングが異なり、偏流が生じてしまう。
これを図解したのが図15、図16である。
ここに、図15は、絶対速度ベクトルをV、回転速度ベクトル(周速度)をU、相対速度ベクトルをWとするとき、羽根6aのバンド8側に入射する主流を速度三角形で表わしたバンド側流面フローパターンを示す図である。
また、図16は、絶対速度ベクトルをV1、回転速度ベクトル(周速度)をU1、相対速度ベクトルをWとするとき、羽根6aのクラウン7側に入射する主流を速度三角形で表わしたクラウン側流面フローパターンを示す図である。
ここで、絶対速度ベクトルV、Vは、主流がガイドベーンから羽根6(6a、6b)に流入する際の速度を表しており、VとVは略等しい。一方、回転速度ベクトル(周速度)U、Uは、羽根6(6a、6b)の主流入口部での周速度である。周速度は同じ回転数であれば半径に比例するため、バンド8側周速度U>クラウン7側周速度Uとなる。これらのベクトルを合成したのが、実際に主流が羽根6(6a、6b)に流入する際のベクトル、すなわち、相対速度ベクトルW、Wである。そして、この相対速度ベクトルの方向が羽根6(6a、6b)を設計した際の流体流入角度と一致していれば、設計時の性能が発揮されるわ訳である。
そこで、図15と図16を比較してみると、図15のように相対速度ベクトルWは羽根6aの向きに対してほぼ一致しているが、図16では明らかに羽根の向きに対して相対速度ベクトルWは異なった方向に向いている。そのため、羽根6aの圧力面13には死水域14が生じている。このことは、羽根6a、6b間の流路12内は、バンド8側とクラウン7側とでは、バンド8側に偏った流れとなっていることを示しており、いわゆる二次流れを抑制できない事象が発生していた。
このため、二次流れに伴う水力損失を低減することができず、さらなる改善が求められていた。
本発明は、このような問題点に対処してなされたもので、ランナの羽根外径がクラウン側とバンド側とで異なる高比速度を持つ機種であって、主流の流量「小」のときの運転でも、二次流れを効果的に抑制し、より一層高効率の運転を実現させるフランシス型水車を提供することを目的とする。
本発明に係るフランシス型水車は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、回転軸と、これに接続されるクラウンと、前記回転軸と同軸に前記クラウン下部に設けられるバンドと、前記クラウンと前記バンドの間に挟持され前記回転軸周方向に複数枚設けられるランナ羽根と、前記複数のランナ羽根のうち一のランナ羽根の負圧面側と相隣合う他のランナ羽根の正圧面側とを接続するとともに前記ランナ羽根の高さ方向に略平行に複数設けられた整流羽根と、からなるフランシス型水車において、前記複数の整流羽根の発電運転時における前縁を、前記ランナ羽根の発電運転時における前縁より上流側になるように設けることを特徴とするものである。
また、本発明に係るフランシス型水車は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、回転軸と、これに接続されるクラウンと、前記回転軸と同軸に前記クラウン下部に設けられるバンドと、前記クラウンと前記バンドの間に挟持され前記回転軸周方向に複数枚設けられるランナ羽根と、前記複数のランナ羽根のうち一のランナ羽根の負圧面側と相隣合う他のランナ羽根の正圧面側とを接続するとともに前記ランナ羽根の高さ方向に略平行に複数設けられた整流羽根と、からなるフランシス型水車において、少なくとも1枚の整流板を前記ランナ羽根の発電運転時における上流側で、かつガイドベーンの発電運転時における下流側に設けることを特徴とするものである。
さらに、本発明に係るフランシス型水車は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、回転軸と、これに接続されるクラウンと、前記回転軸と同軸に前記クラウン下部に設けられるバンドと、前記クラウンと前記バンドの間に挟持され前記回転軸周方向に複数枚設けられるランナ羽根と、前記複数のランナ羽根のうち一のランナ羽根の負圧面側と相隣合う他のランナ羽根の正圧面側とを接続するとともに前記ランナ羽根の高さ方向に略平行に複数設けられた整流羽根と、からなるフランシス型水車において、前記複数の整流羽根の発電運転時における前縁を前記ランナ羽根の発電運転時における前縁より上流側になるように設けるとともに、整流板を前記ランナ羽根の発電運転時における上流側で、かつガイドベーンの発電運転時における下流側に設けることを特徴とするものである。
また、本発明に係るフランシス型水車は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、前記整流羽根の前縁における前記回転軸からの半径をRとし、前記ランナ羽根のバンド側根元部における前記回転軸からの半径をRとしたときに、これらの半径の比率R/R
[数1]
1.05<R/R<1.2
の範囲に設定することを特徴とするものである。
加えて、本発明に係るフランシス型水車は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、前記整流板の長さをLとし、前記ランナ羽根のバンド側根元部における前記回転軸からの半径をRとしたときに、これらの比率L/R
[数2]
L/R<0.2
の範囲に設定することを特徴とするものである。
本発明に係るフランシス型水車は、ランナの羽根間で形成する流路間にバンド側からクラウン側に向う高さ方向に沿って棚状に配置した整流羽根を設けるとともに、整流羽根の前縁をランナの羽根の前縁よりも上流側にする構成にしたので、上流側から流れてくる主流の流れを乱すことなくランナの羽根に案内することができ、主流の二次流れを抑制して流量「小」の運転でも水力効率をより一層向上させることができる。
以下、本発明に係るフランシス型水車の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。なお、以下の説明において、「前縁」および「上流」とは、本発明のフランシス型水車が「発電運転」を行っている時の主流の流れに基づいた方向で定義したものである。
図1は、本発明に係るフランシス型水車の第1の実施形態をランナ子午断面に表した概念図である。
本実施の形態に係るフランシス型水車は、発電機(図示せず)に接続される主軸(回転軸)23と、この主軸(回転軸)23に接続されたクラウン20と、このクラウン20の下部にクラウン20と同軸に設けられたバンド21とを有し、このクラウン20とハンド21に挟持され、主軸(回転軸)23の回転方向に予め決められたピッチで複数枚配設された羽根22からなるランナ27とから構成されている。そして、隣接する羽根22の間に形成される流路24には、隣接する羽根22同士を周方向につなぐように、羽根22の高さ方向(羽根22におけるバンド21からクラウン20に向う方向)に複数枚棚状に設けられた整流羽根25(25a、25b)が設置されている。そして、これらの整流羽根25(25a、25b)は、その前縁がランナ27の羽根22の前縁26よりもさらに上流側に突き出すように構成したものである。
このように、整流羽根25(25a、25b)の前縁がランナ27の羽根22の前縁26より上流側に突き出して構成されているため、ガイドベーン(図示せず)から流入する主流、すなわち主軸23とほぼ垂直な方向からランナ27に向って流入する流れは、ランナ27の羽根22に流入する前に、予め整流羽根25a、25bにより、羽根22のクラウン20側、すなわちクラウン20と整流羽根25aの間、羽根22の中央部分、すなわち整流羽根25aと整流羽根25bの間、および羽根22のバンド21側、すなわち整流羽根25bとバンド21との間、にそれぞれ分流されて羽根22内を通過することになる。
そのため、ガイドベーンからの主流の流量を考慮してこの整流羽根25(25a、25b)の間隔を予め決めておけば、ランナ27の羽根22の各領域に流れる流量のバランスが良くなるように、羽根22に流入する前に制御できることになる。
そして、このように各領域に流れる流量をバランス良く制御することにより、羽根22の前縁26における主流の流体流入角度(相対速度ベクトルの方向)を、羽根22の高さ方向の全領域において設計時とほぼ同等に保つことができる。
したがって、本実施の形態では、整流羽根25(25a、25b)の前縁がランナ27の羽根22の前縁26より上流側に突き出して構成されているため、主流の流量が「小」の運転時であっても、ランナ27の羽根22に主流が流入する前に整流羽根25(25a、25b)で主流の流量を羽根22の各領域にバランス良く導けるようになるため、羽根22に対する流体流入角を設計時とほぼ同等に保つことができ、二次流れを抑制し、水力効率をより一層向上させることができる。
なお、整流羽根25(25a、25b)の前縁(すなわち、主流入口側先端)の流路面(すなわち、流体が流れる面)での接線を、主軸23とほぼ垂直とすることにより、より一層主流をランナ27の羽根22に導くことができる。
また、本実施形態では、より一層高い水力効率を実現させるために、図2に示すように、整流羽根25a,25bの主軸23からの半径Rとランナ27の羽根22の最外径R2との半径比率を適正に設定することが必要とされる。
すなわち、整流羽根25a,25bの半径Rを羽根22の前縁26から上流側に向ってより長く突き出させれば、流路内の流量バランスが良くなり、二次流れを抑制することができるものの、整流羽根25a,25bの半径を余り長くすると、整流羽根面に円板摩擦が増加し、却って水力効率が低下する。
図3は、流れ解析で算出した案内羽根25a,25bの主軸23からの半径Rとランナ27の羽根22の最外径(羽根22のバンド側根元部)R2との半径比率R/R2と1/2定格流量運転における水力損失を示す水力損失線図である。
この水力損失線図から、1/2定格流量運転において、半径比率R/R2は、
[数3]
1.05<R/R2<1.2
の範囲に設定すれば、水力損失が少なくなることがわかった。
このように、本実施形態は、半径比率を、
[数4]
1.05<R/R2<1.2
の範囲に設定するので、流量「小」の運転でも、円板摩擦の影響を受けることがなく、水力損失をより一層少なくさせた安定運転を実現することができる。
図4は、本発明に係るフランシス型水車の第2実施形態をランナ子午断面に表わした概念図である。
なお、第1実施形態の構成要素と同一構成には、同一符号を付す。
本実施形態に係るフランシス型水車は、ランナ27の羽根22と上流側に位置するガイドベーン28との間に、主流の流れを整流する整流板29を設けたものである。
このように、本実施形態は、整流羽根25a,25bを備えたランナ27の羽根22よりも上流側でかつガイドベーン28の下流側に整流板29を設け、この整流板29を、例えばガイドベーン28から延長した支柱30で支持させる構成にしたものである。
これにより、主流をランナ27の羽根22に流入する前に、羽根22の高さ方向の流れを制御し、クラウン20と整流板29の間の流れと整流板29とバンド21の間の流れにそれぞれ分流させたものである。
そのため、ガイドベーンからの主流の流量を考慮してこの整流板29とクラウン20との間隔を予め決めておけば、ランナ27の羽根22の各領域に流れる流量のバランスが良くなるように、羽根22に流入する前に制御できることになる。
そして、このように各領域に流れる流量をバランス良く制御することにより、羽根22の前縁26における主流の流体流入角度を、羽根22の高さ方向の全領域において設計時とほぼ同等に保つことができる。
したがって、本実施の形態では、整流板29をランナ27の羽根22よりも上流側でかつガイドベーン28の下流側に設けた構成にしたので、主流の流量が「小」の運転時であっても、ランナ27の羽根22に主流が流入する前に整流板29で主流の流量を羽根22の各領域にバランス良く導けるようになるため、羽根22に対する流体流入角度(相対速度ベクトルの方向)を設計時とほぼ同等に保つことができ、二次流れを抑制し、水力効率をより一層向上させることができる。
なお、整流板29の前縁(すなわち、ガイドベーン28側先端)の流路面(すなわち、流体が流れる面)での接線を、主軸23とほぼ垂直とすることにより、より一層主流をランナ27の羽根22に導くことができる。
また、本実施形態では、より一層高い水力効率を実現させるために、図5に示すように、整流板29の主流に沿う方向の長さをLとし、ランナ27の羽根22の主軸23からの最外径(羽根22のバンド側根元部)をRとの長さ半径比率L/Rを適正に設定することが必要とされる。
すなわち、整流板29の長さLが短いと、ランナ27の羽根22の高さ方向の主流の入射角度のアンバランスが整流板29の整流効果に較べて相対的に大きいため、ランナ入口領域における主流の子午断面での偏流を充分に低減させることができず、水力効率を低下させる。
図6は、流れ解析で算出した整流板29の長さLとランナ27の羽根22の主軸23からの最外径(羽根22のバンド側根元部まで)Rとの長さ半径比率L/Rと1/2定格流量運転における水力損失を示す水力損失線図である。
この水力損失線図から、1/2定格流量運転において、長さ半径比率L/Rは、
[数5]
L/R>0.1
の範囲に設定すれば、水力損失が少なくなることがわかった。
このように、本実施形態は、長さ半径比率L/Rを、
[数6]
L/R>0.1
の範囲に設定するので、流量「小」の運転でも主流の流体流入角度のアンバランスもなく、水力損失をより一層少なくさせた安定運転を実現することができる。
本発明に係るフランシス型水車の第1実施形態をランナ子午断面に表わした概念図。 本発明に係るフランシス型水車の第1実施形態において、整流羽根とランナの羽根との半径比率を定める際の概念図。 本発明に係るフランシス型水車の第1実施形態に適用する水力損失線図。 本発明に係るフランシス型水車の第2実施形態をランナ子午断面に表わした概念図。 本発明に係るフランシス型水車の第2実施形態において、整流板とランナの羽根との長さ半径比率を定める際の概念図。 本発明に係るフランシス型水車の第2実施形態に適用する水力損失線図。 従来のフランシス型水車をランナ子午断面に表わした概念図。 設計運転時、子午断面から見たときの主流の挙動を示す、従来のフランシス型水車の概念図。 流量「小」運転時、子午断面から見たときの主流の挙動を示す、従来のフランシス型水車の概念図。 流量「大」運転時、子午断面から見たときの主流の挙動を示す、従来のフランシス型水車の概念図。 既に開示されているフランシス型水車を示す概念図。 図11の流線に沿って展開したフランシス型水車の羽根の展開図。 図12に示したフランシス型水車の羽根の流路入口側から見た正面図。 子午断面から見た従来のフランシス型水車における主流のフローパターンを示す図。 従来のフランシス型水車において、バンド側流面のフローパターンでの主流の速度三角形を示すベクトル線図。 従来のフランシス型水車において、クラウン側流面のフローパターンでの主流の速度三角形を示すベクトル線図。
符号の説明
1 ケーシング
2 ステーベーン
3 ガイドベーン
4 ランナ
5 吸出管
6 羽根
7 クラウン
8 バンド
9 主軸
10 発電機
11 ランナコーン
12 流路
13 圧力面
14 死水領域
15a,15b 整流羽根
20 クラウン
21 バンド
22 羽根
23 主軸
24 流路
25a,25b 整流羽根
26 前縁
27 ランナ
28 ガイドベーン
29 整流板
30 支柱

Claims (5)

  1. 回転軸と、
    これに接続されるクラウンと、
    前記回転軸と同軸に前記クラウン下部に設けられるバンドと、
    前記クラウンと前記バンドの間に挟持され前記回転軸周方向に複数枚設けられるランナ羽根と、
    前記複数のランナ羽根のうち一のランナ羽根の負圧面側と相隣合う他のランナ羽根の正圧面側とを接続するとともに前記ランナ羽根の高さ方向に略平行に複数設けられた整流羽根と、
    からなるフランシス型水車において、
    前記複数の整流羽根の発電運転時における前縁を、前記ランナ羽根の発電運転時における前縁より上流側になるように設ける
    ことを特徴とするフランシス型水車。
  2. 回転軸と、
    これに接続されるクラウンと、
    前記回転軸と同軸に前記クラウン下部に設けられるバンドと、
    前記クラウンと前記バンドの間に挟持され前記回転軸周方向に複数枚設けられるランナ羽根と、
    前記複数のランナ羽根のうち一のランナ羽根の負圧面側と相隣合う他のランナ羽根の正圧面側とを接続するとともに前記ランナ羽根の高さ方向に略平行に複数設けられた整流羽根と、
    からなるフランシス型水車において、
    少なくとも1枚の整流板を前記ランナ羽根の発電運転時における上流側で、かつガイドベーンの発電運転時における下流側に設ける
    ことを特徴とするフランシス型水車。
  3. 回転軸と、
    これに接続されるクラウンと、
    前記回転軸と同軸に前記クラウン下部に設けられるバンドと、
    前記クラウンと前記バンドの間に挟持され前記回転軸周方向に複数枚設けられるランナ羽根と、
    前記複数のランナ羽根のうち一のランナ羽根の負圧面側と相隣合う他のランナ羽根の正圧面側とを接続するとともに前記ランナ羽根の高さ方向に略平行に複数設けられた整流羽根と、
    からなるフランシス型水車において、
    前記複数の整流羽根の発電運転時における前縁を前記ランナ羽根の発電運転時における前縁より上流側になるように設けるとともに、
    整流板を前記ランナ羽根の発電運転時における上流側で、かつガイドベーンの発電運転時における下流側に設ける
    ことを特徴とするフランシス型水車。
  4. 前記整流羽根の前縁における前記回転軸からの半径をRとし、前記ランナ羽根のバンド側根元部における前記回転軸からの半径をRとしたときに、これらの半径の比率R/R
    [数1]
    1.05<R/R<1.2
    の範囲に設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載のフランシス型水車。
  5. 前記整流板の長さをLとし、前記ランナ羽根のバンド側根元部における前記回転軸からの半径をRとしたときに、これらの比率L/R
    [数2]
    L/R<0.2
    の範囲に設定する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフランシス型水車。
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