JP2010101265A - フランシス型水力機械のランナおよびフランシス型水力機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプリッタ形のフランシス型水力機械のランナにおいて、部分負荷運転における水流分布の改善を図り、運転効率向上させること。
【解決手段】スプリッタ形ランナにおいて、短翼10の出口端部と隣接するランナ回転方向前方に位置する長翼9の圧力面9Pとの最短距離をa、短翼10の出口端部と隣接するランナ回転方向後方に位置する長翼9の負圧面9Lとの最短距離をbとしたとき、ランナクラウン面およびランナバンド面での最短距離の比(a/b)が1以上で、かつ、ランナクラウン面からランナバンド面の間に最大値を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はフランシス型水車またはフランシス型ポンプ水車等のフランシス型水力機械のランナに係り、特にランナ羽根に長翼と短翼とを有し、それらをランナの周方向に沿って交互に配置してなるフランシス型水力機械のランナおよびフランシス型水力機械に関する。
フランシス型水力機械には、フランシス型水車あるいはフランシス型ポンプ水車等がある。
以下、図8を参照してフランシス型水力機械の代表例として、フランシス型水車について説明する。
図8は従来の典型的なフランシス型水車のランナ部分に注目して描いた縦断面図である。
図8において、フランシス型水車は、図示しない上池から取り入れた水を水圧管を経て渦巻状のケーシング1に導き、その内周面側出口に配設したステーベーン2およびガイドベーン3で整流したのち、上カバー4および下カバー5によって形成されたランナ室内に流入させ、ランナ6を回転駆動したのち、上部吸出し管12および図示しない吸出し管を経て下池へと流出させるように構成されている。
そして、前記ランナ6は、図示しない発電機の回転子に直結されている主軸13の下端部に取り付けられたランナクラウン7と、主軸13の中心線の延長線上にランナクラウン7から図示下方に離間して配置された円環状のランナバンド8と、これらランナクラウン7およびランナバンド8間に形成された流路に対して周方向にほほ等ピッチで配置された翼状の複数枚のランナ羽根9とから形成されている。
図8のランナ6の場合、ランナクラウン7の断面形状はほぼ円錐台に形成され、ランナ羽根9の大きさに対して内径および外径とも十分な大きさを有しており、この円錐台の外周面に沿ってランナ羽根9が接合され、径の大きい上部から径の小さい下部に対して水が流れ、この水がスムーズに流れて損失が発生しないように外周面は滑らかに形成されている。しかも、ランナクラウン7の下端面には、図示しないランナコーンと呼ばれる流路形状を滑らかに延長するための部材を取り付けて、ランナ6から出た水をスムーズに上部吸出し管12へと導いている。
最近のランナ6にはこれらの構成部材を全て個別に製作し溶接により一体化されることが一般化してきている。
14は上カバー4とランナクラウン7の上面すなわちランナ6の背面と間に形成された環状空間の背圧室、15は下カバー5とランナバンド8の側面すなわちランナ6側面との間に囲まれた環状空間の側圧室、そして、16はランナ出口端部である。
フランシス型水力機械の場合、ランナ6の性能の良し悪しがフランシス型水力機械の効率を大きく左右するため、高効率なランナを開発することがフランシス型水力機械の設計における重要な課題となっており、従来から数多くの様々な水力効率の向上策が提案されている。
また、フランシス型水力機械は昼間の電力需要に応じて出力を調整するという役割を担うようになってきており、そのためには幅広い出力に対応した運転範囲をもつランナを開発することが求められている。
図8に示した従来のランナでは、水車低出力運転時にランナ内部の流れが遠心力の影響を受け、ランナの下端部に位置するランナバンド8側に偏ってしまい、水力損失が増加し、低出力運転時(部分負荷)の効率が低くなる。この低出力運転時の効率を改善するために、近年では図9(A)および(B)で示すように、翼長が図8で示した通常のランナ羽根9と同じ長さを有するランナ羽根(便宜上、長翼という)9と、この長翼9よりも翼長が短いランナ羽根(便宜上、短翼という)10とを用意し、長翼9と短翼10とからなるランナ羽根11をランナ6の周方向に沿って交互にかつ、ほぼ等間隔に配置し、低出力運転時の整流効果を高め、効率向上を図ったフランシス型水力機械のランナが開発されている(例えば、特許文献1、2参照)。なお、この種のランナはスプリッタ形ランナとも呼称されており、本明細書においては、以降スプリッタ形ランナと称する(例えば、特許文献3参照)。
また、このスプリッタ形ランナにおけるキャビテーションの発生を防止し、かつ、低出力運転幅をより一層拡大させるための対策として、(i)短翼の入口端部および出口端部を長翼相互間の真中の中央位置線から一方の長翼の負圧面側に向って回転させた位置に配置するとか、短翼の入口端部を長翼相互間の真中の中央位置線上に配置させるとともに、短翼の出口端部を、一方の長翼の負圧面側に向って回転させた位置に配置するようにしたフランシス形ポンプ水車(例えば、特許文献4参照)、(ii)短翼10を流水方向にそって2分割し、このうち外周側に位置する短翼を、その両側に隣接する2つの長翼の中央位置よりも長翼の負圧面に近い位置に配置し、短翼の翼負荷を増加させるようにした水力機械のランナ(例えば、特許文献5参照)、(iii)隣接する長翼間に2枚の短翼を配置し、かつ、短翼の入口角を長翼の入口角よりも小さくしたり、短翼の出口端部の厚みを薄くするようにした水力機械のランナ(例えば、特許文献6参照)等がそれぞれ提案されている。
特開2000−54944号公報、 特開2000−205101号公報、 特開2001−304088号公報、 特許第3822416号公報、 特開2006−22694号公報、 特開2007−107428号公報、
特許文献4乃至6には、スプリッタ形ランナに対する上記した様々な改善が試みられているが、部分負荷運転における運転効率向上策は未だ出し尽くされてはいない。
そこで本発明は、ランナの周方向に沿って配置された長翼相互間に短翼を配置してなるスプリッタ形のフランシス型水力機械のランナにおいて、スプリッタ形ランナの部分負荷運転における運転効率向上策として、上記特許文献4乃至6とは別の改善策を講じることにより、更なる水力効率の向上を図るようにしたフランシス型水力機械のランナを提供することを目的とするものである。
上述の目的を達成するために、請求項1に係るフランシス型水力機械のランナは、ランナクラウンと、ランナバンドと、これらランナクラウンおよびランナバンド間の流路に配置され互いに間隔をあけて周方向に複数枚配置されたランナ羽根とを有し、前記ランナ羽根を長翼と、長翼よりも短い長さに形成された短翼とに区分けし、区分けした長翼と短翼とをランナの周方向に沿って交互に配置したフランシス型水力機械のランナにおいて、前記短翼の出口端部と隣接するランナ回転方向前方の長翼の圧力面との最短距離をa、前記短翼の出口端部と隣接するランナ回転方向後方の長翼の負圧面との最短距離をbとしたとき、ランナクラウン面およびランナバンド面での最短距離の比(a/b)が1以上で、かつ、ランナクラウン面からランナバンド面迄の間に最大値を有することを特徴とする。
本発明に係るフランシス型水力機械のランナによれば、短翼の出口端部と隣接する第1の長翼の圧力面との最短距離をa、短翼の出口端部と隣接する第2の長翼の負圧面との最短距離をbとしたとき、ランナクラウン面およびランナバンド面での最短距離の比(a/b)が1を超え、かつ、ランナクラウン面からランナバンド面迄の間に最大値を有するように構成したので、部分負荷に移行する際のランナクラウン面からランナバンド面にかけてのランナ出口における流速分布を改善することができ、より高い水力効率のフランシス型水力機械のランナおよびフランシス型水力機械を提供することができる。
以下、本発明に係るフランシス型水力機械のランナの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、従来技術および複数の実施の形態に対応する各図に共通する部品、要素には同一符合若しくは関連符合を付けることにより、重複する説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係るフランシス型水車ランナの一部を、ランナ羽根の高さ方向の任意の位置で切断して示す模式図である。
図1において、本実施形態に係るフランシス型水車ランナ6は、ランナの周方向に沿ってほぼ等間隔に配置された複数個の長翼9、9、・・・と、これら長翼9、9、・・・の相互間に配置された短翼10、10・・・とからなる、いわゆるスプリット型水車ランナとして構成されている。
各長翼9、9、・・・は、ランナ入口端部91−I、92−I、・・・からランナ出口端部91−O、92−O、・・・に亘るキャンバラインに沿う長さおよびこのキャンバラインの曲率などが互いに等しいほぼ同一形状に形成されている。各短翼10、10・・・についても同様に、ランナ入口端部101−I、102−I・・・からランナ出口端部101−O、102−O・・・に亘るキャンバラインに沿う長さおよびこのキャンバラインの曲率などが互いに等しいほぼ同一形状に形成されている。
そして、これら長翼9、9、・・・、短翼101、10、・・・は、水車ランナ6が矢印A方向に回転するとき、図示左側の側面が圧力面(高圧面とも呼ぶ)9P、9P、・・・、10P、10P、・・・となり、反対側の図示右側の側面が負圧面(低圧面とも呼ぶ)9L、9L、・・・、10L、10L、・・・となる。
短翼10、10、・・・のランナ入口側端部101−I、102−I・・・は、ランナ羽根の高さ方向の基点であるランナクラウン面および高さ方向の終点であるランナバンド面が、長翼9のランナ入口端部91−Iおよび隣接する長翼9のランナ入口端部92−Iと同一円周上にあり、しかもランナ羽根の高さ方向の全ての位置に関して、隣接する長翼9、9相互間のほぼ真中の中央位置線上に配置されている。
しかし、短翼10、10、・・・のランナ出口端部101−O、102−O・・・は、ランナクラウン面、ランナバンド面および両面間の任意位置のいずれの部位においても、隣接する長翼9、9間のほぼ真中の中央位置線よりも、回転方向(A)の後方に偏倚するように配置されている。すなわち、短翼10、10、・・・のランナ入口側端部101−Iは、長翼9および長翼9相互間のほぼ真中の中央位置線上に配置されるが、ランナ出口端部101−O、102−O・・・は、長翼9および長翼9相互間のほぼ真中の中央位置線よりも回転方向(A)の後方に位置する長翼9の負圧面9L側に偏倚して配置される。
なお、本実施形態と前述した特許文献4あるいは5に記載の発明とを比較すると、本実施形態は次の点において特許文献4あるいは5に記載の発明とは異なる。すなわち、特許文献4あるいは5に記載の発明の場合、短翼10について考察すると、ランナ出口端部101−Oは、ランナ回転方向(A)の前方に位置する長翼9の圧力面9Pとの最短距離がa、回転方向(A)の後方に位置する長翼9の負圧面9Lとの最短距離がbのとき、ランナ羽根の高さ方向の全ての位置、言い換えればランナ羽根の高さ方向の基点となるランナクラウン面、高さ方向の終点となるランナバンド面および両面間の任意位置のいずれの部位においても、最短距離の比(a/b)は一定に設計されている。
これに対して、本実施形態に係るフランシス型水車ランナ6の場合、最短距離の比(a/b)はランナ羽根の高さ方向の位置によって一定ではなく、ランナクラウン面およびランナバンド面よりも両者のほぼ中央部が大きくなるように設計されている。すなわち、ランナ羽根の高さ方向のほぼ中央部における最短距離の比(a/b)をRm、ランナクラウン面における最短距離の比(a/b)をRc、ランナバンド面における最短距離の比(a/b)をRbとしたとき、Rm>Rc、Rm>Rbの関係が成立するように設計されている。この点において本実施形態に係るフランシス型水車ランナ6は、特許文献4あるいは5の発明とは大きく異なる。
このように、ランナ羽根の高さ方向のほぼ中央部における最短距離の比(a/b=Rm)を、ランナクラウン面における最短距離の比(a/b=Rc)およびランナバンド面における最短距離の比(a/b=Rb)よりも大きくしたことにより、短翼10の形状は、ランナ出口端部101−Oの高さ方向の中間部が回転方向A後部側の長翼9の負圧面9L側により接近するように形成される。これは他の短翼10、・・・についても同じである。
図2は、横軸にランナクラウン側における短翼10、10、・・・の出口端部を基点とし、終点となるランナバンド側における短翼10、10、・・・の出口端部までの翼面に沿った距離をとり、縦軸に最短距離の比(a/b)をとってグラフ化した最短距離の比(a/b)の分布図である。
図2において、太い実線20は本実施形態の水車ランナの最短距離の比(a/b)の分布を表している。この太い実線20の特性を見ればわかるように、本実施形態による水車ランナの短翼10、10、・・・は、基点となるランナクラウン面における最短距離の比(a/b=Rc)が約「1.3」であり、終点となるランナバンド面における最短距離の比(a/b=Rb)が約「1.2」、そして、ランナ羽根の高さ方向のほぼ中央部における最短距離の比(a/b=Rm)が最大の約「1.7」となって特性としては上に凸状になっている。
なお、図2において、細線21および破線22はいずれも従来の水車ランナの特性を示すものである。細線21のように最短距離の比(a/b)が基点(ランナクラウン面)から終点(ランナバンド面)までに亘って「1」の特性のランナは、特許文献1、2に記載の発明のように、短翼10、10、・・・のランナ出口端部101−Oがランナ羽根の高さ方向の全位置において長翼9、9相互間の真中の中央位置線上に配置されたランナであることを意味する。また、破線22のように最短距離の比(a/b)が「1」よりも大きい一定値のランナは、特許文献4あるいは5に記載の発明のように、ランナ羽根の高さ方向の全位置において長翼9、9相互間の真中の中央位置線よりも回転方向(A)の後方寄りに一様に偏倚しているランナであることを意味する。
以上のように構成された本実施形態による水車ランナ6が、特許文献1乃至6の従来例よりも優れている理由を図3乃至図5を参照して説明する。
図3は、ランナクラウン7面からランナバンド8面にかけてのランナ出口における流速分布を示したものである。
図3において破線23は従来の水車ランナに関するランナクラウン面からランナバンド面に亘る流速分布を示し、実線24は本実施形態による水車ランナの流速分布を示す。この破線23で示すように従来の水車ランナの場合、最高効率付近の運転状態の場合は安定な流速分布となるが、運転状態が最高効率付近から部分負荷運転に移行する際に不安定な流速分布を生じている。
一方、本実施形態の水車ランナの場合は、実線24で示すように、ランナの運転状態が最高効率付近から部分負荷運転に移行した場合でも、安定した流速分布に改善することができる。
図4はランナ羽根の翼面圧力と翼面距離の関係を示す図であり、(A)は短翼10の圧力面10P、負圧面10Lの翼面圧力をランナ入口を基点とした翼面距離に対して示した図、(B)は長翼9の圧力面9P、負圧面9Lの翼面圧力をランナ入口を基点とした翼面距離に対して示した図、(C)は本実施形態において、長翼9と短翼10の圧力面、負圧面の翼面圧力をランナ入口を基点とした翼面距離に対して示した図である。なお、破線は従来の水車ランナ、実線は本実施形態の水車ランナを示す。
図4(A)および(B)において、短翼10の圧力面10Pと負圧面10Lとの圧力差、長翼9の圧力面9Pと負圧面9Lとの圧力差をそれぞれ翼負荷(翼の仕事)と定義すると、本実施形態はランナクラウン7面からランナバンド8面にかけてa>bの関係になっていることにより、短翼圧力面10Pと長翼負圧面9Lで形成される流路の圧力が高くなって、短翼圧力面10Pと長翼負圧面9Lの翼面圧力が上昇し、同図(C)で示すように短翼10の負荷が増加し、長翼9の負荷が低減される。この結果、長翼9と短翼10の翼負荷の差25が小さくなることによる効率向上を図ることができる。
図5は本実施形態に係る水車ランナについて、最短距離の比(a/b)と水車効率の関係を示した図である。
前述したように、最短距離の比(a/b)を1以上(a/b≧1)とすることにより水車効率は向上するが、最短距離の比(a/b)が大きくなり過ぎると、最短距離bが狭くなり過ぎて短翼10の圧力面10Pと長翼9の負圧面9Lで形成される流路が閉塞するため、水車効率は逆に低下する。机上検討をしたところ、図5で示すように、前記最短距離の比(a/b)を1.4<a/b<1.8の範囲に選定した場合、水車効率を向上させることができた。
[第2の実施形態]
図6は本発明の第2の実施形態に係るフランシス型水車ランナの一部を、ランナ羽根の高さ方向の任意の位置で切断して示す模式図であり、図7は図2と同様に短翼10、10、・・・の出口端部を基点とし、ランナクラウン面からランナバンド面にかけての最短距離の比a/bの分布を示した図である。
本実施形態に係るフランシス型水車ランナは、図7で示したように、基点であるランナクラウン7面の最短距離の比(a/b)Rcを「1」以上とし、かつ、終点であるランナバンド面の最短距離の比(a/b)Rbおよび両者の中間部の最短距離の比(a/b)Rmよりも小さくしたこと(Rm>Rb>Rc)を特徴とするものであり、その他の点は第1の実施形態と同じである。
本実施形態によれば、第1の実施形態が奏する作用効果に加えて、特に、小型ランナの製作を容易にし、さらにメンテナンス性を向上させることができる。
なお、以上の説明は、フランシス型水力機械としてフランシス型水車を取り上げたが、本発明はフランシス型ポンプ水車にも適用できるものである。
本発明におけるフランシス型水力機械のランナの第1の実施形態を示した図。 本発明の第1の実施形態のランナにおける出口端部のランナクラウン面からバンド面にかけての最短距離の比(a/b)の分布を示す図。 本発明の第1の実施形態のランナにおけるランナクラウン面からランナバンド面にかけてのランナ出口における流速分布を示す図。 本発明の第1の実施形態のランナにおけるランナ羽根の翼面圧力と翼面距離の関係を示す図であり、(A)は短翼の圧力面、負圧面の翼面圧力をランナ入口を基点とした翼面距離に対して示した図、(B)は長翼の圧力面、負圧面の翼面圧力をランナ入口を基点とした翼面距離に対して示した図、(C)は本実施形態において、長翼と短翼の圧力面、負圧面の翼面圧力をランナ入口を基点とした翼面距離に対して示した図。 本発明の第1の実施形態のランナにおける最短距離の比a/bと水車効率の関係を示した図。 本発明におけるフランシス型水力機械のランナの第2の実施形態を示した図。 本発明の第2の実施形態のランナにおける出口端部のランナクラウンの端部からバンドの端部にかけての最短距離の比a/bの分布を示した図。 第1の従来例におけるフランシス型水車の断面概念図。 第2の従来例におけるフランシス型水車を示す図であり、(a)は断面概念図、(b)はランナ断面図。
符号の説明
1…ケーシング、2…ステーベーン、3…ガイドベーン、4…上カバー、5…下カバー、6…ランナ、7…ランナクラウン、8…ランナバンド、9…長翼、9P…長翼圧力面、9L…長翼負圧面、10…短翼、10P…短翼圧力面、10L…短翼負圧面、11…ランナ羽根、12…上部吸出し管、13…主軸、14…背圧室、15…側圧室、16…ランナ出口端、20…本発明による最短距離の比(a/b)の分布を表わす線、24…本実施形態によるランナの流速分布を示す線、25…長翼と短翼の翼負荷の差、a…短翼の出口端部と隣接するランナ回転方向前方の長翼圧力面の最短距離、b…短翼の出口端部と隣接するランナ回転方向後方の長翼負圧面の最短距離、Rb…ランナバンド面における最短距離の比(a/b)、Rc…ランナクラウン面における最短距離の比(a/b)、Rm…ランナ羽根の高さ方向のほぼ中央部における最短距離の比(a/b)。

Claims (4)

  1. ランナクラウンと、ランナバンドと、これらランナクラウンおよびランナバンド間の流路に配置され互いに間隔をあけて周方向に複数枚配置されたランナ羽根とを有し、前記ランナ羽根を長翼と、長翼よりも短い長さに形成された短翼とに区分けし、区分けした長翼と短翼とをランナの周方向に沿って交互に配置したフランシス型水力機械のランナにおいて、
    前記短翼の出口端部と隣接するランナ回転方向前方に位置する長翼の圧力面との最短距離をa、前記短翼の出口端部と隣接するランナ回転方向後方に位置する長翼の負圧面との最短距離をbとしたとき、ランナクラウン面およびランナバンド面での最短距離の比(a/b)が1以上で、かつ、ランナクラウン面からランナバンド面の間に最大値を有することを特徴とするフランシス型水力機械のランナ。
  2. 前記最短距離の比(a/b)が、1.4<a/b<1.8の範囲となるように長翼と短翼を配置させたことを特徴とする請求項1記載のフランシス型水力機械のランナ。
  3. 前記最短距離の比(a/b)のうち、ランナクラウンにおける最短距離の比(a/b)がランナクラウン面からランナバンド面に至る範囲の中で最小値をとることを特徴とする請求項1記載のフランシス型水力機械のランナ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のフランシス型水力機械のランナを備えたフランシス型水力機械。
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WO2022239571A1 (ja) * 2021-05-14 2022-11-17 株式会社ユームズ・フロンティア 水力機械
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