JPH11200969A - 過給機のサイレンサ - Google Patents

過給機のサイレンサ

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JPH11200969A
JPH11200969A JP10004858A JP485898A JPH11200969A JP H11200969 A JPH11200969 A JP H11200969A JP 10004858 A JP10004858 A JP 10004858A JP 485898 A JP485898 A JP 485898A JP H11200969 A JPH11200969 A JP H11200969A
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輝雄 小坂
Koichiro Imakire
孝一郎 今給黎
Masahiro Kanezaki
正洋 金崎
Yoshiji Aono
義嗣 青野
Riyuuichi Ibushi
竜一 伊伏
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でしかも過給機の負担荷重が小さい円筒
外周吸込形とされ、しかも特定の周波数のみに限られず
良好な消音効果を発揮しうる過給機のサイレンサを提供
すること。 【解決手段】 それぞれ2つの屈曲部56A,56Bを
有しほぼZ形をなす同一形状の複数の吸音スプリッタ5
3,53…を2枚の円板51A,51B間のほぼ外方か
ら内方に空気が吸込まれるように両円板51A,51B
の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の1対の吸音スプ
リッタ53,53がほぼ平行に位置するように配設し、
音波の通路67を細分化し、通過長さを長くすることが
できるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過給機において吸
込空気から発生する騒音を消音する過給機のサイレンサ
に係り、特に、大型ディーゼルエンジンに使用される過
給機に適用するのに好適な過給機のサイレンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、大型ディーゼルエンジンには、
その性能を高めるために過給機が使用されているが、近
年、ディーゼルエンジンの高出力化のために過給機にも
高圧力比と高効率が要求され、この結果、過給機は高回
転数で駆動されることになってきている。そして、この
過給機の高回転数の駆動により過給機からの騒音レベル
も高くなっている。
【0003】過給機からの騒音は、圧縮機の上流側への
騒音と、エンジン側空気通路表面から輻射される騒音と
に分かれるが、いずれの騒音もその騒音源が圧縮機入口
部翼枚数の次数成分に相当する風切り音であるため、圧
縮機入口部における空気の流れが騒音レベルに影響を及
ぼすことになる。
【0004】このため、この種の過給機の圧縮機入口側
には、吸込空気からの消音を行うサイレンサが設けられ
ている。この過給機のサイレンサには、一般に、円筒外
周吸込形と角形正面吸込形の2種類がある。
【0005】このうちの円筒外周吸込形のサイレンサの
従来のものは特開昭51−120315号公報などによ
り知られているが、従来の円筒外周吸込形のサイレンサ
を図4により説明する。
【0006】図4において、過給機のロータ軸1は、圧
縮機側軸受2および図示しないタービン側軸受により回
転自在に支持されており、このロータ軸1には、羽根車
からなる圧縮機3が支持されている。そして、前記ロー
タ軸1は、このロータ軸1の図示しない一端に接続され
ているタービンにより駆動されるようになっている。
【0007】前記圧縮機3へ吸込空気を供給するための
ベル状をなす空気通路4が外側円筒ハウジング5Aと内
側円筒ハウジング5Bとにより形成されており、この空
気通路4の放射方向外方に位置する吸込端部4aにはサ
イレンサ6が配設されている。
【0008】このサイレンサ6は、内部に吸音材が充填
され中心孔8を有する複数の吸音円盤7を有しており、
これらの吸音円盤7は、内外ハウジング5A,5B間に
橋架されている複数本の支持ロッド9,9…により支持
され相互に等しい間隔を有するように平行に配設されて
いる。また、各吸音円盤7の外方には、エアフィルタ1
0が支持部材11に支持されて配設されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、過給機の騒
音は、基本周波数(圧縮機3の回転数×羽根枚数)とそ
の倍数の周波数において突出するようになっており、し
かも基本周波数が高いほど、騒音のレベル自体も高くな
る。例えば、圧縮機3の回転数が12000rpmで、
圧縮機3の羽根枚数が16枚の場合、12000×16
÷60=3200Hzとその2倍の6400Hzにおい
て大きな騒音が発生することになる。
【0010】そして、前述した従来のサイレンサ6にお
いては、吸音円盤7が等間隔で平行に配設されているた
め、吸音円盤7の配列のピッチに合う波長の周波数は良
好に消音されるが、この配列のピッチからはずれた他の
周波数の消音効果が極端に落ちることになっていた。
【0011】すなわち、吸音円盤7の配列のピッチが1
00mmであるとすると、このピッチに一致する波長=
音速÷ピッチ=340(m/s)÷0.1(m)=34
00Hzとなり、周波数3400Hzの騒音は良好に吸
音されるが、この周波数を離れるにつれて、吸音効果が
急激に減少することになる。
【0012】また、吸音円盤7のピッチが固定されてい
るため、過給機の回転数の変動による基本周波数の変化
に対応できなかった。
【0013】さらに、この種のサイレンサ6は、過給機
と直結した状態においてディーゼルエンジン上に取付け
られるものであり、周囲環境との兼ね合いからサイレン
サ6の外径は過給機の外径とほぼ同一の寸法に形成する
必要がある。このことから、前記吸音円盤7の寸法には
制限がある。また、前記吸音円盤7の内径も円筒ハウジ
ング5A,5Bの形状により制限を受けることになる。
【0014】このようにサイレンサ6の吸音円盤7の外
径寸法ならびに内径寸法がいずれも制限を受けることか
ら、(外径−内径)/2で表わされる音の通過長さが形
状的に制限されてしまうことになる。
【0015】また、円筒外周吸込形のサイレンサ6に
は、前述した吸音円盤7を使用するもののほか図5に示
すベルマウス型のサイレンサ6Aも知られている。この
サイレンサ6Aは、中間にほぼ直角の彎曲部を有する複
数の筒状のベルマウス15,15…を間隔を隔てて配設
したものである。
【0016】このようなベルマウス型のサイレンサ6A
は、複雑な形状とされかつ相互に形状を異にする複数の
ベルマウス15を製造する必要があるため量産化が難し
く、コスト高となっていた。また、軸方向の流路が過給
機の形状により制限されるため、圧力損失との兼ね合い
からベルマウスの数には限度があり、このため、過給機
の基本周波数に適合するベルマウスの配列のピッチを決
めることが難しく、消音には限界があった。
【0017】一方、前述した円筒外周吸込形のほか、図
6に示す角形正面吸込形のサイレンサも知られており、
この角形正面吸込形のサイレンサ6Bは、過給機におけ
る騒音が、基本周波数と、その倍数の周波数の高周波領
域において大きなレベルで発生するのに鑑みて、この領
域における消音を良好に行うため、サイレンサ6Bの正
面に設けられている複数の吸音スプリッタ20のそれぞ
れを複数の屈曲部を有するジグザグ状に形成してある。
【0018】このような角形正面吸込形のサイレンサ6
Bは、音波が1対の吸音スプリッタ20,20間の通路
21を通過することにより吸音されるとともに、音波が
前記通路21を通過する際に各吸音スプリッタ20の屈
曲部において吸音スプリッタ20の吸音面に衝突して吸
音されるようになっている。
【0019】しかしながら、このような角形正面吸込形
のサイレンサ6Bにおいては、各吸音スプリッタ20が
ジグザグ状に形成されているため、空気の流通抵抗が大
きく、圧力損失が大きくなってしまっていた。そこで、
この圧力損失を小さくするため、通路21の総面積を大
きくして空気の流速を減少しなければならず、このた
め、サイレンサ6Bの外径が前述した円筒外周吸込形の
ものよりひとまわり大きくなってしまっていた。
【0020】また、角形正面吸込形のサイレンサ6B
は、その軸方向寸法が大きいため、過給機に片持ち支持
される場合の過給機の負担荷重が大きくなるという問題
点を有していた。
【0021】本発明は、前述した点に鑑み、小型でしか
も過給機の負担荷重が小さい円筒外周吸込形とされ、し
かも特定の周波数のみに限られず良好な消音効果を発揮
しうる過給機のサイレンサを提供することを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項1に記載の本発明の過給機のサイレンサの特
徴は、平行に配設され中心孔を有する2枚の円板間にそ
れぞれ2つの屈曲部を有しほぼZ形をなす同一形状の複
数の吸音スプリッタを前記両円板間のほぼ外方から内方
に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔
て、かつ、隣位の1対の吸音スプリッタがほぼ平行に位
置するように配設した点にある。そして、このような構
成を採用したことにより、音波の通路を細分化し、通過
長さを長くすることができるため、消音量を増加するこ
とができるし、また、各通路に2つの屈曲部が形成され
ていることにより、基本周波数より高い周波数の音波が
屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い
周波数の音波の通り抜けを防止することができる。
【0023】請求項2に記載の本発明の過給機のサイレ
ンサの特徴は、隣位の1対の前記吸音スプリッタ間の間
隔が、両円板の外方から内方に向けて漸減するように形
成されている点にある。そして、このような構成を採用
したことにより、最外周側と最内周側における吸音スプ
リッタのピッチを異ならせることができるので、消音す
るピーク周波数の範囲を広げることができる。
【0024】請求項3に記載の本発明の過給機のサイレ
ンサの特徴は、各吸音スプリッタの屈曲部の凹側へ隣位
の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音スプリッ
タに形成した点にある。そして、このような構成を採用
したことにより、隣位の空気通路からの空気が屈曲部の
凹側に供給されるので、この屈曲部の凹側に流体抵抗と
騒音の原因となる渦の発生を防止することができる。
【0025】請求項4に記載の本発明の過給機のサイレ
ンサの特徴は、各吸音スプリッタの各屈曲部の凸側が円
弧面に形成されている点にある。そして、このような構
成を採用したことにより、流体抵抗を小さくして騒音の
発生を抑制することができる。
【0026】請求項5に記載の本発明の過給機のサイレ
ンサの特徴は、吸音スプリッタが、前記各円板に対向し
ない外壁をアルミニウムにより形成し、これらの外壁な
らびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール製吸
音材が充填されている点にある。そして、このような構
成を採用したことにより、アルミニウムを使用して軽量
であるため過給機の負担荷重を小さくできるし、また、
グラスウール製吸音材により良好な吸音を行うことがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は本発明に係る過
給機のサイレンサの実施の形態を示すものであるが、こ
れらの図において前述した従来のものと同一ないし相当
する構成については、図面中に同一の符号を付して説明
する。
【0028】図1A,Bは本発明に係るサイレンサをサ
イレンサ本体として含む複合型のサイレンサ6Cの全体
を示すものであり、このサイレンサ6Cは、間隔を隔て
て相互に平行に配設されている2枚の円板30A,30
Bを有しており、これらの両円板30A,30Bの外径
は相互に等しい寸法とされている。これらの円板30
A,30Bのうち図示しない過給機側の端部側に位置し
ている円板30Bの内部には、比較的大径の空気流通用
の円形孔31が同心状に形成されている。また、前記円
板30Bの外側には円筒体32が突設されており、この
円筒体32の先端には、円周方向外方に延在するフラン
ジ33が周設されている。そして、このフランジ33、
円筒体32および前記円板30Bにかけて複数枚の放射
状補強材34,34…が固定されており、前記円板30
Bと円筒体32とが一体化されている。
【0029】前記両円板30A,30Bの外周縁部間に
は、Z状をなす複数の補強ロッド35,35…が円周方
向に整列するように架設されており、これらの補強ロッ
ド35により両円板30A,30Bの間隔が保持される
ようになっている。前記各補強ロッド35の外側には金
網36が巻回されており、この金網36の外側には、空
気中の埃を除去するフィルタ37が巻回されている。
【0030】前記両円板30A,30Bの内側には、2
枚の円板51A,51Bを有するサイレンサ本体50が
前記各円板30A,30Bとそれぞれ間隔を隔てて配設
されている。前記各円板51A,51Bには、前記円板
30Bの円形孔31と同径でかつこの円形孔31と合致
する円形孔52A,52Bが形成されている。また、こ
れらの間隔を隔てた各2枚の円板30A,51A間なら
びに円板30B,51B間には、それぞれ吸音体38
A,38Bが介装されている。
【0031】前記各吸音体38A,38Bは、表面をア
ルミニウムなどの金属からなるパンチングメタル39
A,39Bにより被覆されている内側にグラスウールの
ような材質の網状あるいは不織布状の吸音材40A,4
0Bを収納したものである。このうち、前記両円板30
B,51B間に位置する吸音体38Bは、両円板30
B,51Bの内周縁まで延在し、全体として円盤状をな
している。一方、前記両円板30A,51A間に位置す
る吸音体38Aは、前記円板51Aの内周縁を越えて円
板30Aの中心部側に延在し、円板30Aの中心部に
は、この円板30Aと対向する前記円板30Bの円形孔
31側に突出する先細ほぼ円錐台形をなす円錐台部39
が突設されており、この円錐台部39の先端は、前記円
板30Bの円形孔31内にまで到達している。この円錐
台部39は、サイレンサ6C内に導入された空気を抵抗
なく過給機(図示せず)の方向へ導くために外周面を円
錐形に形成されている。
【0032】なお、前記吸音体38Aには、図示しない
過給機を洗浄する際に水を注入する注水管40が吸音体
38Aのほぼ軸方向に貫通している。
【0033】前記サイレンサ本体50は、それぞれ前記
円形孔52A,52Bが形成されており相互に間隔を隔
てた1対の前記円板51A,51Bを有しており、これ
らの両円板51A,51Bの間には、図2に示すよう
に、複数の吸音スプリッタ53,53…が各円板51
A,51Bに固定されるようにして配設されている。な
お、図2において、多数の吸音スプリッタ53は、便宜
上、単なる1本の線により記載されているが、実際に
は、各吸音スプリッタ53とも同様な形状とされてい
る。
【0034】前記各吸音スプリッタ53は、図3に詳示
するように、前記各円板51A,51Bに対向しない外
周がアルミニウムのような金属製からなり多数の通孔5
5,55…が形成されたパンチングメタルからなる外周
壁54により囲繞されている。この外周壁54は、第1
側壁54A,第2側壁54Bおよび両端壁54C,54
Dにより形成されている。前記外周壁54には、相互に
逆方向に屈曲する2つの屈曲部56A,56Bが形成さ
れ、各吸音スプリッタ53は全体としてほぼZ形をなし
ている。
【0035】前記2つの屈曲部56A,56Bにより長
手方向において3つの部分に分割されている前記外周壁
54のうち、図3において、左方となる前記両円板51
A,51Bの内側に位置する内端部57Aの内端をなす
前記端壁54Cの先端には、空気抵抗を減少するためほ
ぼ三角形状とされた尖端58Aが形成されている。この
内端部57Aとほぼ120度の角度をもって平面視にお
いて内端部57Aの斜め左方に連接されている中間部5
7Bの長手方向長さは、前記内端部57Aの長手方向長
さの約2倍とされている。また、この中間部57Bとほ
ぼ100度の角度をもって平面視において中間部57B
の斜め右方に連接されている外端部57Cの長手方向長
さは、前記内端部57Aの長手方向長さの約1.5倍と
されており、この外端部57Cの外端をなす前記端壁5
4Dの先端には、空気抵抗を減少するためほぼ三角形状
とされた尖端58Bが形成されている。なお、前記各尖
端58A,58Bには、前記通孔55は形成されていな
い。
【0036】前記各吸音スプリッタ53の前記外周壁5
4の内側に形成されている内部空間59には、グラスウ
ールのような材質の網状あるいは不織布状の吸音材60
が収納されている。なお、図3においては、内部空間5
9の半部のみに吸音材60が収納されているように記載
されているが、実際には、内部空間59の全域に吸音材
60が収納されている。
【0037】前記外周壁54の各屈曲部56A,56B
の凸側は、空気抵抗を減少するためにそれぞれ凸状円弧
面61に形成されている。また、各屈曲部56A,56
Bの凹側は、それぞれ2つの平面63A,63Bを角度
をもって連接した凹状折曲面62に形成されている。そ
して、この凹状折曲面62を形成する2つの平面63
A,63Bのうち空気流通方向における下流側の平面6
3Bの上流側延長部位の吸音スプリッタ53を貫通する
連通孔64を形成するように前記平面63Bの延長上と
なる外周壁54の両側壁54A,54B(あるいは54
B,54A)には、それぞれ開口64A,64B(64
B,64A)が形成されている。
【0038】前述した構成からなる複数の吸音スプリッ
タ53は、図2に示すように、それぞれが円板51A,
51Bのほぼ半径方向に延在するようにして、両円板5
1A,51B間にほぼ平行に配設されているが、両円板
51A,51Bの内周縁65ならびに外周縁66におい
て隣位の各1対の吸音スプリッタ53,53間の間隔が
等しくなるように、各吸音スプリッタ53は同じ向きに
両円板51A,51Bに固定されている。したがって、
隣位の各1対の吸音スプリッタ53,53間の空気通路
67の間隔は、両円板51A,51Bの外方から内方に
向けて漸減されることになる。
【0039】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態の作用について説明する。
【0040】図1において図示しない過給機に供給され
る空気は、サイレンサ6Cの外周側から内方に吸入され
る際に、その大部分がサイレンサ本体50の両円板51
A,51B間の各1対の吸音スプリッタ53,53間の
複数の空気通路67に分散されて導入されることにな
る。そして、各空気通路67は、各吸音スプリッタ53
の2つの屈曲部56A,56Bにより空気通路67の長
さを長くされているので、消音量を増加することができ
る。
【0041】また、各空気通路67に形成されている2
つの屈曲部56A,56Bにより空気中の基本周波数よ
り高い周波数の音波が屈曲部56A,56Bに衝突する
ことになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通
り抜けを防止することができる。しかも、これらの屈曲
部56A,56Bには、隣位の空気通路67からの空気
が吸音スプリッタ53の外周壁54の開口64A,64
B(64B,64A)により形成された連通孔64を介
して導入されるので、前記屈曲部56A,56Bに騒音
の原因となる渦の発生を防止することができる。
【0042】したがって、各空気通路67を通過した空
気からは種々の周波数の音波が除去されることになる。
しかも、サイレンサ本体50を通過した空気は、吸音体
38Aの円錐台部39を通過するので、ここでも消音が
行われることになる。
【0043】一方、前記サイレンサ本体50を通過しな
かった空気は、いずれかの吸音体38A,38Bを通過
することで、消音されることになる。
【0044】以上説明したように本実施の形態のサイレ
ンサによれば、過給機(図示せず)に供給される空気の
大部分は、サイレンサ本体50の両円板51A,51B
間の各1対の吸音スプリッタ53,53間の複数の空気
通路67に分散されて導入されることになり、各空気通
路67は、各吸音スプリッタ53の2つの屈曲部56
A,56Bにより空気通路67の長さを長くされている
ので、消音量を増加することができる。
【0045】また、各空気通路67に形成されており外
側を空気抵抗の少ない凸状円弧面61に形成した2つの
屈曲部56A,56Bにより空気中の基本周波数より高
い周波数の音波が屈曲部56A,56Bに衝突すること
になり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜
けを防止することができ、しかも、これらの屈曲部56
A,56Bには、隣位の空気通路67からの空気が吸音
スプリッタ53の外周壁54の開口64A,64Bを介
して導入されるので、前記屈曲部56A,56Bに流体
抵抗と騒音の原因となる渦の発生を防止することができ
る。
【0046】さらに、サイレンサ本体50を通過した空
気は、吸音体38Aの円錐台部39を通過し、ここでも
消音が行われるし、また、前記サイレンサ本体50を通
過しなかった空気は、いずれかの吸音体38A,38B
を通過することで、消音されることになる。
【0047】このようにして、本実施の形態のサイレン
サ6Cによれば、空気中の騒音を確実に除去することが
できる。
【0048】また、各空気通路67の幅は、両円板51
A,51Bの外方から内方に向けて漸減されているの
で、空気通路67の幅は、空気の流通方向において次第
に小さくなり、これにより消音するピーク周波数の範囲
を拡げることができ、過給機の回転数の変化によるピー
ク回転数の変化に対応することができる。
【0049】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、平
行に配設され中心孔を有する2枚の円板間にそれぞれ2
つの屈曲部を有しほぼZ形をなす同一形状の複数の吸音
スプリッタを前記両円板間のほぼ外方から内方に空気が
吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、か
つ、隣位の1対の吸音スプリッタがほぼ平行に位置する
ように配設したので、音波の通路を細分化し、通過長さ
を長くすることができ、消音量を増加することができる
し、さらに、各通路に2つの屈曲部が形成されているこ
とにより、基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部に
衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の
音波の通り抜けを防止することができる。
【0051】また、隣位の1対の前記吸音スプリッタ間
の間隔を、両円板の外方から内方に向けて漸減するよう
に形成することにより、最外周側と最内周側における吸
音スプリッタのピッチを異ならせることができるので、
消音するピーク周波数の範囲を広げることができる。
【0052】さらに、各吸音スプリッタの屈曲部の凹側
へ隣位の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音ス
プリッタに形成することにより、隣位の空気通路からの
空気が屈曲部の凹側に供給されるので、この屈曲部の凹
側に流体抵抗と騒音の原因となる渦の発生を防止するこ
とができる。
【0053】さらにまた、各吸音スプリッタの各屈曲部
の凸側を円弧面に形成することにより、流体抵抗を小さ
くして騒音の発生を抑制することができる。
【0054】また、吸音スプリッタが、各円板に対向し
ない外壁をアルミニウムにより形成し、これらの外壁な
らびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール製吸
音材が充填されて構成されていることにより、アルミニ
ウムを使用して軽量であるため過給機の負担荷重を小さ
くできるし、また、グラスウール製吸音材により良好な
吸音を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Aは本発明に係る過給機のサイレンサの実施
の形態を示す正面図、BはAの縦断面側面図
【図2】 Aは図1のサイレンサを一方の円板を省略し
て示す正面図、BはAの両円板を図示した縦断面側面図
【図3】 図2の吸音スプリッタの正面図
【図4】 従来の円筒外周吸込形のサイレンサの一例を
示す縦断面側面図
【図5】 従来の円筒外周吸込形のサイレンサの他例を
示す縦断面側面図
【図6】 従来の角形正面吸込形サイレンサの一例を示
す縦断面側面図
【符号の説明】
6C サイレンサ 30A,30B 円板 37 フィルタ 38A,38B 吸音体 39 円錐台部 50 サイレンサ本体 51A,51B 53 吸音スプリッタ 54 外周壁 56A,56B 屈曲部 59 内部空間 60 吸音材 61 凸状円弧面 62 凹状折曲面 64 連通孔 67 空気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今給黎 孝一郎 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 金崎 正洋 静岡県駿東郡清水町徳倉960 (72)発明者 青野 義嗣 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 伊伏 竜一 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過給機の空気吸込口に取付けられ放射方
    向外方から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機
    のサイレンサにおいて、平行に配設され中心孔を有する
    2枚の円板間にそれぞれ2つの屈曲部を有しほぼZ形を
    なす同一形状の複数の吸音スプリッタを前記両円板間の
    ほぼ外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円
    周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の1対の吸音スプリッ
    タがほぼ平行に位置するように配設したことを特徴とす
    る過給機のサイレンサ。
  2. 【請求項2】 隣位の1対の前記吸音スプリッタ間の空
    気通路の間隔は、前記両円板の外方から内方に向けて漸
    減するように形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の過給機のサイレンサ。
  3. 【請求項3】 前記各吸音スプリッタの屈曲部の凹側へ
    隣位の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音スプ
    リッタに形成したことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の過給機のサイレンサ。
  4. 【請求項4】 前記各吸音スプリッタの各屈曲部の凸側
    は円弧面に形成されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項に記載の過給機のサイレン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記吸音スプリッタは、前記各円板に対
    向しない外壁をアルミニウムにより形成し、これらの外
    壁ならびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール
    製吸音材が充填されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項4のいずれか1項に記載の過給機のサイレン
    サ。
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