JP3425120B2 - 過給機のサイレンサ - Google Patents

過給機のサイレンサ

Info

Publication number
JP3425120B2
JP3425120B2 JP2000186621A JP2000186621A JP3425120B2 JP 3425120 B2 JP3425120 B2 JP 3425120B2 JP 2000186621 A JP2000186621 A JP 2000186621A JP 2000186621 A JP2000186621 A JP 2000186621A JP 3425120 B2 JP3425120 B2 JP 3425120B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silencer
sound absorbing
supercharger
sound
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000186621A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002004964A (ja
Inventor
輝雄 小坂
正洋 金崎
孝一郎 今給黎
義嗣 青野
貴典 手島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Alphatech Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Alphatech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Aluminum Co Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd, Alphatech Co Ltd filed Critical Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority to JP2000186621A priority Critical patent/JP3425120B2/ja
Publication of JP2002004964A publication Critical patent/JP2002004964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3425120B2 publication Critical patent/JP3425120B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過給機の吸込口で
の騒音を消音するとともにエンジンの燃費を良好にして
燃料の節約に貢献する過給機のサイレンサに係り、特
に、大型ディーゼルエンジン用過給機に適用されるのに
好適なサイレンサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大型ディーゼルエンジンには、
その性能を高めるために過給機が使用されているが、近
年、ディーゼルエンジンの高出力化のために過給機にも
高圧力比と高効率が要求され、この結果、過給機は高回
転数で駆動されることになってきている。そして、この
過給機の高回転数の駆動により過給機からの騒音レベル
も高くなっている。
【0003】過給機からの騒音は、圧縮機の上流側への
騒音と、エンジン側空気通路表面から輻射される騒音と
に分かれるが、いずれの騒音もその騒音源が圧縮機入口
部翼枚数の次数成分に相当する風切り音であるため、圧
縮機入口部における空気の流れが騒音レベルに影響を及
ぼすことになる。
【0004】ところで、過給機の騒音についてみると、
図9に示すように、過給機は回転数×羽根枚数で表され
る基本周波数が高周波数(例えば、9000rpm×1
1(22)枚/60(秒)=1650(3300)H
z)であり、この基本周波数とその倍音成分近傍におけ
る騒音が他の周波数に比べて高いレベルとなっている。
【0005】この過給機の吸込口において発生する騒音
は吸込風量と吐出圧力によって異なるが、おおよそ13
0〜150dB(A)のレベルである。そして、過給機
を使用するエンジンの発生騒音が100dB(A)前後
であるから、過給機の吸込サイレンサを通過後の騒音も
100dB(A)前後に低減しなければならず、高消音
量のサイレンサが要求されている。
【0006】また、過給機の吐出圧力は3.5kg/c
2 前後であるが、過給機の吸込口に取り付ける吸込
サイレンサの圧力損失が小さければ、過給機の吐出圧力
は高くなり、過給機の効率を高めることになる。この過
給機の効率は60〜70%であり、世界の過給機メーカ
は70%台の高い効率を目指して、凌ぎを削っている。
一般に、吸込側の圧力損失を10mmAq小さくする
と、過給機の効率が1%向上するといわれている。した
がって、過給機の吸込サイレンサにとって、圧力損失を
小さくすることは、消音量を大きくするのと同様に重要
である。つまり、過給機の効率を高めることによって、
エンジンの燃費が良くなり、燃料の節約に大きく貢献す
ることになる。
【0007】一般に、大型過給機の吸込サイレンサの代
表的な構造として、吸込空気の流れ方向により区分され
る円筒外周吸込形と角形正面吸込形とがある。
【0008】図7に示す円筒外周吸込形のサイレンサ7
0においては、サイレンサ70の吸込面が、一端部を拡
開部とされた複数の異径の円筒体74A,74a…を連
設して全体として円筒形をなすサイレンサ本体74の外
周側にあることにより、エンジンの真横や真上に面して
いる吸込部からはエンジンによって温められた温度の高
い空気が吸い込まれ、エンジンと反対側の吸込部におい
てはエンジン室の比較的低い温度の空気が吸い込まれる
ために、吸込温度にアンバランスが生じ、これにより吸
込風量が一定にならない。
【0009】また、図7Bに示すように空気の流れが円
筒外周吸込形のサイレンサ70の円筒部の外周面73a
から吸い込まれて、円筒部71の中央部において合流し
て直角に流れの向きを変えて過給機のコンプレッサ76
へ流入するようになっている。したがって、サイレンサ
本体74に装着されている消音エレメント72内を通過
する際、外周面73aから内周面73bへと流速が早め
られて圧力損失が大きくなる。つまり、サイレンサ74
の中央部において流速を早めながら空気の流れが合流し
て直角に流れを変えるので、曲がり損失が生じることに
より大きな圧力損失が発生することになる。このように
円筒外周吸込形のサイレンサ74は圧力損失が大きくな
る構造となっている。
【0010】このように圧力損失が大きくなると、吸込
風量が小さくなり、過給機の効率が低下して燃費が悪く
なる結果を招来することになる。
【0011】さらに、円筒外周吸込形のサイレンサ70
は過給機に直結してエンジン上に取り付けられている。
したがって、サイレンサ70を設置するためには円筒外
周吸込形のサイレンサ70にあっては、その外径を過給
機の外径とほぼ同寸法にしなければならない。また、そ
の内径も過給機の取合口径(DT)により決まってく
る。したがって、消音エレメント72を通過する音の通
過長さ{(外径DO―内径DI )/2}が形状的に制限
されて、消音量を増やすことに限界が生じる。
【0012】一方、角形正面吸込形のサイレンサ80
は、図8の特に図8Bに示すように過給機81の外形が
円形であるのに対して消音エレメント部84を内蔵して
なるサイレンサ80の外形が角形であるために、サイレ
ンサ80の四隅部分を配置上確保しなければならない。
すなわち、狭いエンジン室の中で、このサイレンサ80
の四隅部分を迂回して配管したり配線しなければなら
ず、サイレンサ80の配置が煩雑となる。
【0013】また、過給機81の吸込口が円形であるか
ら角形正面吸込形のサイレンサ80においてはサイレン
サ80の後流部分には正方形(角形)から円形に形状を
滑らかに変化させる縮流部85が圧力損失を小さくする
ために設けられている。そして、この縮流部85の空気
流通方向寸法が長いために、サイレンサ83の重心位置
が吸込口の取合フランジ86面から遠くなっている。
【0014】ところで、過給機81のサイレンサ80
は、過給機81の吸込口の取合フランジ86に片持ちの
状態で取り付けられており、サイレンサ80の全体重量
を過給機81の吸込口の取合フランジ86により支持し
ている。このため、サイレンサ80の重心位置がフラン
ジ86から遠くなると、駆動時の加振力が大きくなって
しまい、過給機の吸込口の取合フランジ86に作用する
荷重が大きくなるので、強固な構造が必要となる。
【0015】さらに、角形正面吸込形のサイレンサ80
の取合フランジ86は円形断面であるから、サイレンサ
83の正面から吸い込まれた空気の流れは、流れを早め
ながら取合フランジ86の円形断面に縮流していく。サ
イレンサ83の奥行は、外形の一辺とほぼ同じ寸法で、
そのうち縮流部が3/4を占めている。
【0016】したがって、円錐状に縮流される空気の流
れの縮流形状はこの縮流部において形成され、上流にあ
る奥行1/4の消音エレメント部84もその影響を受け
て、中央部の流れが速く、四隅部においては空気流が遅
くなったり淀んだりする部分が発生することになる。そ
して、消音エレメント部84の中央部の流れが速くなる
と、圧力損失が大きくなるので、吸込風量や過給機の効
率、燃費などの低下の大きな原因となっている。
【0017】本発明は、前述した点に鑑み、コンパクト
で消音効果を十分に発揮でき、圧力損失が小さく過給機
の効率を向上させることのできる過給機のサイレンサを
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために請求項1に係る本発明の過給機のサイレンサの特
徴は、サイレンサケーシング内に、サイレンサケーシン
グの軸方向における中央部を中心方向に向けて環状に凹
ませるように彎曲させてなる吸音筒を同心円状に配列し
た点にある。そして、このような構成を採用したことに
より、吸音筒の軸方向に相当する奥行きを短い寸法にす
ることができ、高性能の消音量を得ることができる。す
なわち、過給機騒音である音波を強制的に凹部の吸音面
に衝突させることができ、音のエネルギを効果的に吸音
材に吸収し大きな消音量を得ることができる。
【0019】請求項2に係る本発明の過給機のサイレン
サの特徴は、吸音筒の軸方向中央部における厚さ寸法が
端部近傍における厚さ寸法より小さい点である。そし
て、このような構成を採用したことにより、吸音筒の軸
方向中央部を流れる空気の流速を吸音筒の端部近傍を流
れる空気の流速より遅くでき、中央部の彎曲による圧力
損失を小さくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2は本発明に係る過
給機のサイレンサの実施の形態を示すものである。図1
A,Bは本発明に係るサイレンサの全体を示すものであ
り、サイレンサ10の隣接部位には取合フランジ11を
介して図示しない過給機が取り付けられている。
【0021】前記サイレンサ10は、図1Bに示すよう
に、消音エレメント部9と縮流部5とから構成されてい
る。このうち、前記消音エレメント部9は、円筒形状を
なすサイレンサケーシング3により外周部を被覆されて
おり、このサイレンサケーシング3の内側に、後述する
複数の吸音筒1,1…が同心円状に整列配置されてい
る。
【0022】前記消音エレメント部9に連接されている
前記縮流部5は、前記サイレンサケーシング3の円形断
面の端部から過給機の空気吸込口である取合フランジ1
1の円形開口へ収斂するように延在するほぼ円錐台形の
ケーシングによって形成されている。なお、消音エレメ
ント部9の図1Bにおける左側は空気を吸い込む吸入口
(図示せず)とされており、この吸入口を被覆する吸込
フィルタ7が前記サイレンサケーシング3に取り付けら
れて張設されている。
【0023】前記サイレンサケーシング3内に配設され
ている前記各吸音筒1は、それぞれほぼ円筒形状をなし
ており、サイレンサケーシング3の中心軸3aを中心に
同心円状に吸音筒1が配列をなして収納されている。具
体的には、各吸音筒1の前記サイレンサケーシング3の
軸方向における中央部を吸音筒1の外周面においては中
心方向に向けて環状凹部1aを形成するとともに吸音筒
1の内周面においては環状突起1bを形成し、吸音筒1
の全体としては、これらの環状凹部1aおよび環状突起
1bにより中心方向に彎曲させるように構成されてい
る。
【0024】前記各吸音筒1の詳細な構造は、図2に示
されているように、相互に連接されている外筒12と内
筒13とから構成されている。また、前記外筒12およ
び外筒13は、それぞれアルミニウム製の多孔板から形
成されており、これらの外筒12および内筒13は、そ
れぞれの軸方向における中央部が前記環状凹部1aおよ
び環状突起1bを形成するため、前記サイレンサケーシ
ング3の中心方向に向けて凹ませた形状とされている。
【0025】さらに、前記外筒12と内筒13との中間
には仕切板11が設けられており、この仕切板11の両
面にクラスウールのような吸音材14が貼付されてお
り、前記吸音材14は外筒12および内筒13を構成す
る多孔板の形状に合致した寸法とされている。また、前
記吸音筒1の両端部はそれぞれ型材15により塞がれて
いる。本実施形態においては前記型材15として山形状
のアルミニウム製押出型材を用いている。
【0026】前記サイレンサケーシング3の内周面に
は、最外周に配設されている吸音筒1の前記環状凹部1
aに対向するように環状突部3bが突設されている。ま
た、前記サイレンサケーシング3の中心部には、間隔形
成用の円柱体16が前記サイレンサケーシング3の軸方
向に延在するように配設されており、この円柱体16の
外周面には、最内周に配設されている吸音筒1の前記環
状突部1bに対向するように環状凹部16aが突設され
ている。これらのサイレンサケーシング3の環状突部3
bならびに円柱体16の環状凹部16aにより図2に示
す隣位の1対の吸音筒1,1間の通路1cと同様の通路
が最外周の吸音筒1の外側ならびに最内周の吸音筒1の
内側に形成されることになる。
【0027】前述した構成からなる本実施形態のサイレ
ンサにおける過給機に供給される音波の流れについて説
明する。
【0028】図1において図示しない過給機方向からの
音波は、縮流部5を空気と逆方向に進み、サイレンサケ
ーシング3に入る。サイレンサケーシング3内に導入さ
れた音波は、隣位の1対の吸音筒1,1間、最外周の吸
音筒1およびサイレンサケーシング3間ならびに最内周
の吸音筒1および円柱体16間に形成された平行な通路
1cを通過する際に、各環状凹部1a,16aおよび各
環状突部1b,3bにより直進を妨げられる。そして、
それぞれ彎曲形状とされている各消音筒1の吸音面1d
に強制的に衝突し、これにより、音波のエネルギは各吸
音筒1内の吸音材14に良好に吸収される。
【0029】つぎに、図3Aに示す本実施形態の吸音筒
1と、図3Bに示す単純な円筒状をなす吸音筒21とを
同心円状に同じ配列ピッチをもって配列したときの過給
機騒音の消音状態を対比する。図4において(○)で示
す本実施形態の吸音筒1の消音量は、各周波数において
(●)で示す円筒形状の吸音筒21の消音量の約2倍と
なっており、本実施形態の吸音筒10の消音量が吸音筒
21の消音量をはるかに凌いでいることが明白である。
【0030】前述した単純な円筒形状の吸音筒21によ
れば、配列ピッチに合う波長の周波数はある程度消音す
ることができるが、そのピッチから外れた他の周波数の
消音量は極端に悪くなっている。これは、単純な円筒形
状の吸音筒21においては、ピッチに合う波長以外の周
波数は吸音されずに通り抜けてしまうという現象が起き
ているからである。ここにおいて、配列ピッチに合う波
長の周波数とは、吸音筒1の配列ピッチが100mm
あるとすると、この配列ピッチに合う波長の周波数は、
周波数=音速/波長(ピッチ)より、340(m/s)
/0.1(m)=3400Hzとなる。この周波数34
00Hzの過給機騒音は良好に吸音されるが、この周波
数を離れるにつれて、吸音量が急激に減少することにな
る。
【0031】これに対して、本実施形態の吸音筒1の同
心円状の配列によれば、隣位の1対の吸音筒1,1間に
形成された平行な通路1cは、各消音筒1の軸方向にお
ける中央部において彎曲するので、音波は強制的に各吸
音筒1の吸音面1dに衝突する。これによって音波のエ
ネルギが効果的に各吸音筒1内の吸音材14に吸収され
て大きな消音量を得ることができる。
【0032】このことは、配列ピッチ(隣位の吸音筒
1,1間の間隔)と一致する波長の周波数(音速/波長
(ピッチ))を中心に、他の周波数にも適応できるとい
うことである。特に、直線性の強い高周波に対しては大
きな効果を発揮することができる。
【0033】ところで、本実施形態においては図5Aに
示すように吸音筒1の軸方向における中央部をサイレン
サケーシング3の中心方向に向けて凹ませる構成とされ
ているが、これとは逆にサイレンサケーシング53の外
周に向けて凹ませる構成の吸音筒51との対比を行う。
この吸音筒51においては、図5Bに示すように各消音
筒51の内周面に環状凹部51aが形成されるとともに
外周面に環状突部51bが形成されている。また、サイ
レンサケーシング53の内周面には環状凹部53aが形
成されており、この環状凹部53aにより開口が形成さ
れるのを防止するためサイレンサケーシング53の外周
面には環状突部53bが形成されている。さらに、サイ
レンサケーシング53の中心部に位置する円柱体56の
外周面には、環状突部56bが形成されている。
【0034】図5A,5Bにおいて過給機の吸込口から
サイレンサの縮流部5に導入される高周波成分の高い過
給機騒音(音波)は、放射状に拡開しながら直進してサ
イレンサケーシング3内の吸音筒1,1間などに形成さ
れた通路1cに導入されることになる。
【0035】本実施形態の吸音筒1においては、サイレ
ンサケーシング3の軸方向における中央部をサイレンサ
ケーシング3の中心方向に向けて凹ませてあるため、縮
流部5において拡がった過給機騒音(音波)は通路1c
を通過する際に吸音筒1の環状凹部1aなどに縮流する
形で進入するので、過給機騒音(音波)は確実に環状凹
部1aの吸音面1dに数回衝突し、音のエネルギは吸音
材14に良好に吸収されて大きな消音量を得ることにな
る。
【0036】これに対して、図5Bの吸音筒51におい
ては吸音筒51などの環状凹部51aなどが外側に向い
ているため、縮流部55において放射状に拡開した過給
機騒音(音波)が通路51c内をさらに拡がって環状凹
部51aなどに進入するので、過給機騒音(音波)は環
状凹部51aの吸音面51dに1〜2回しか衝突しない
ことになる。この結果、吸音材による音のエネルギの吸
収が少なくなり、消音量も図5Aの本実施形態に比べ小
さくなる。
【0037】さらに、図5Aと図5Bとの構成を比較し
てわかるように、本実施形態の吸音筒1は、軸方向にお
ける中央部をサイレンサケーシング3の中心方向に向け
て凹ませていることにより、サイレンサの外形を小さく
でき、コンパクト化をはかることができる。これに対
し、図5Bのように凹みが外側に向いていると、サイレ
ンサケーシング53の環状突部53bの分だけサイレン
サの外径寸法が大きくなり、配置の面で制限され、また
コスト高になる傾向がある。
【0038】つぎに、図6は本発明に係る過給機のサイ
レンサの実施形態における隣位の1対の吸音筒1,1間
の間隔の詳細を示すものである。
【0039】すなわち、本実施形態においては、吸音筒
1の環状凹部1aと隣位の吸音筒1の環状突部1b間の
通路幅Wは、隣位の1対の吸音筒1,1の端部近傍の平
行な通路幅W´よりも大きくされている。このため、。
各吸音筒1の構成としては、軸方向における中央部の厚
さ寸法aが端部近傍の厚さ寸法a′より小さく形成され
ている。
【0040】このような構造によれば、吸音筒1の軸方
向における中央部における通路1c’を流れる空気の流
速を軸方向における端部近傍の平行な通路1cを流れる
空気の流速より遅くすることができ、空気の流れの曲が
りによる圧力損失を小さくすることができる。
【0041】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、サ
イレンサの断面が円形で吸音筒が同心円状に配列してあ
るため、空気の流れのデッドスペースがなくなり、空気
の流れも偏らず、空気が効率よく吸い込まれる。また、
吸音筒の軸方向における中央部に彎曲部を形成している
ため全体の吸音面積も大きくなり、吸音筒間に形成され
た通路を直進する音波を吸音面で衝突させ、音のエネル
ギを効果的に吸収し大きな消音量を得ることができる。
【0043】さらに、このように吸音筒の軸方向の中央
部を彎曲させることにより、消音エレメント部を短い長
さ、すなわち、短い奥行にして高性能の消音量を得るこ
とができる。そして、縮流部を設けた場合、消音エレメ
ント部の円形断面から過給機の取合フランジの円形断面
に円錐状にスムーズに縮流させられるので、角形正面吸
込サイレンサの縮流部よりも短くて済む。
【0044】以上のことから、サイレンサの奥行が短く
なり、サイレンサ全体の重量が軽量化し、サイレンサ全
体の重量を支持している過給機の取合フランジからサイ
レンサの重心までの距離が短くなって、過給機の取合フ
ランジに作用する加振力が小さくなるので強度的にも有
利である。
【0045】さらに、吸音筒の中央部の幅より端部近傍
の幅を大きくすることによって、中央部である凹みを流
れる空気の流速を端部近傍を流れる空気の流速より遅く
することができ、凹みの曲がりによる圧力損失を小さく
できる。
【0046】また、吸音筒がサイレンサケーシングの中
心方向に向けて中央部を凹ませた構成であるため消音量
を増すことができるとともに、サイレンサのコンパクト
化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Aは本発明に係る過給機のサイレンサの実施
形態を示す部分断面正面図、Bは図1Aの断面側面図
【図2】 図1の吸音筒の断面側面図
【図3】 図1の実施形態の吸音筒の同心円状の配列を
示す断面側面図、Bは円筒形の吸音筒の配列を示す断面
側面図
【図4】 図3の両吸音筒における消音量とバンド中心
周波数との関係を示すグラフ
【図5】 Aは図1のサイレンサの概略断面図、Bは吸
音筒の外側に環状突部形成したサイレンサの概略断面図
【図6】 図1のサイレンサにおける各寸法を示す断面
側面図
【図7】 Aは従来の円筒外周吸込形のサイレンサの一
例を示す断面側面図、Bはサイレンサ内の空気の流れを
示す円筒外周吸込形のサイレンサの概略断面図
【図8】 Aは従来の角形正面吸込形のサイレンサの一
例を示す断面側面図、Bは過給機とサイレンサの外形を
示す正面図、Cは角形正面吸込形のサイレンサの概略を
示す側面図
【図9】 過給機内部で発生する騒音を示すグラフ
【符号の説明】
1 吸音筒 1a 環状凹部 1b 環状突部 1c 通路 1d 吸音面 3 サイレンサケーシング 5 縮流部 9 消音エレメント部 10 サイレンサ 11 仕切板 12 外筒 13 内筒 14 吸音材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今給黎 孝一郎 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 青野 義嗣 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 手島 貴典 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (56)参考文献 特開 平11−200969(JP,A) 実開 昭52−154502(JP,U) 実開 昭50−152111(JP,U) 実開 昭53−46410(JP,U) 実開 昭61−130723(JP,U) 実開 昭50−152112(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 37/00 F02M 35/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過給機の空気吸込口に取り付けられ、サ
    イレンサケーシングの外方から吸い込まれる空気の消音
    を行うための過給機のサイレンサにおいて、前記サイレ
    ンサケーシング内に、サイレンサケーシングの軸方向に
    おける中央部を中心方向に向けて環状に凹ませるように
    彎曲させてなる吸音筒を同心円状に配列したことを特徴
    とする過給機のサイレンサ。
  2. 【請求項2】 前記吸音筒の軸方向中央部における厚さ
    寸法が端部近傍における厚さ寸法より小さいことを特徴
    とする請求項1に記載の過給機のサイレンサ。
JP2000186621A 2000-06-21 2000-06-21 過給機のサイレンサ Expired - Fee Related JP3425120B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000186621A JP3425120B2 (ja) 2000-06-21 2000-06-21 過給機のサイレンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000186621A JP3425120B2 (ja) 2000-06-21 2000-06-21 過給機のサイレンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002004964A JP2002004964A (ja) 2002-01-09
JP3425120B2 true JP3425120B2 (ja) 2003-07-07

Family

ID=18686752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000186621A Expired - Fee Related JP3425120B2 (ja) 2000-06-21 2000-06-21 過給機のサイレンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3425120B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6152612B2 (ja) 2012-12-13 2017-06-28 アルパテック株式会社 過給機用サイレンサおよびこのサイレンサを使用した過給機
KR102160310B1 (ko) * 2013-03-06 2020-09-28 에이비비 터보 시스템즈 아게 배기가스 터보차저의 소음기
JP5863720B2 (ja) 2013-07-10 2016-02-17 三菱重工業株式会社 過給機用サイレンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002004964A (ja) 2002-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6213251B1 (en) Self-tuning exhaust muffler
JP2992513B1 (ja) サイレンサ
US6752240B1 (en) Sound attenuator for a supercharged marine propulsion device
JP2781168B2 (ja) フィルタマフラ
CN204627991U (zh) 旋转式压缩机
JPH06207563A (ja) 排気ターボ過給機
JP2000248920A (ja) 自動車用消音装置
JP2876000B1 (ja) 過給機のサイレンサ
JP3425120B2 (ja) 過給機のサイレンサ
JP2003232220A (ja) マフラーカッター
CN105673445A (zh) 用于压缩机的消音组件及具有其的压缩机
JPH10318194A (ja) ブロア排気騒音の消音装置
JP2009209854A (ja) 消音器
JP7258893B2 (ja) 内燃機関の排ガスターボチャージャのためのフィルタ消音器
JPH073011Y2 (ja) 内燃機関用過給機の消音器
CN219570176U (zh) 排气管组件及其排气总成和车辆
JPH11201099A (ja) サイレンサ及び送風機
JPH08170518A (ja) 消音器
US20230213009A1 (en) Intake device for a compressor
JPS63977Y2 (ja)
JP3451061B2 (ja) 自動車用マフラー
RU2075602C1 (ru) Глушитель шума выхлопа двигателя внутреннего сгорания
JPH1054252A (ja) ターボ圧縮機用消音器
JP3448124B2 (ja) ターボチャージ付内燃機関
JPH0218261Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3425120

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees