JP2004360547A - 過給機用サイレンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】それぞれの中心部に同心状に円形孔が形成され平行に配設された一対の円板間に、それぞれ2つの屈曲部を有し全体としてZ形状に形成され、前記両円板の内周縁側における端部が前記両円板の中心線に対し0°の角度に形成された複数の吸音スプリッタを、前記両円板間の外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の一対の吸音スプリッタが並行に位置するように配設する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給機の空気吸込口から発生する騒音を消音する過給機用サイレンサに係り、特に、サイレンサに流入する空気の圧力損失を低減することのできる過給機用サイレンサの吸音スプリッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、大型ディーゼルエンジンには、その性能を高めるために過給機が使用されているが、近年、ディーゼルエンジンの高出力化のために過給機にも高圧力比と高効率が要求され、この結果、過給機は高回転数で駆動されることになってきている。そして、この過給機の高回転の駆動により過給機からの騒音レベルも高くなっている。
【0003】
過給機からの騒音は、圧縮機の上流側への騒音と、エンジン側空気通路表面から輻射される騒音とに分かれるが、いずれの騒音もその騒音源が圧縮機入口部翼枚数の次数成分に相当する風切り音であるため、圧縮機入口部における空気の流れが騒音レベルに影響を及ぼすことになる。
【0004】
このため、従来から、この種の過給機の圧縮機の入口側には、吸込空気からの消音を行なうサイレンサが設けられており、この過給機用サイレンサには、一般に、円筒外周吸込形と角形正面吸込形の2種類がある。
【0005】
このうちの従来の円筒外周吸込形のサイレンサの一例としては、それぞれの中心部に円形孔が形成され平行に配設された一対の円板間に、2つの屈曲部を有し長手方向において相互に連接された3つの部分により全体としてほぼZ形状をなす吸音スプリッタが、前記両円板の円周方向に間隔を隔てて複数配設されている。
【0006】
前記各吸音スプリッタは、前記両円板に対向しない外周が、アルミニウムのような金属からなり、かつ多数の通孔が形成されたパンチングメタルからなる外周壁により囲繞されている。この外周壁は、第1側壁、第2側壁および両端壁より形成されている。また、前記外周壁には、前述したように相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部が形成され、各吸音スプリッタは全体としてほぼZ形状をなしている。
【0007】
前記各屈曲部により長手方向において3つの部分に分割されている前記外周壁のうち、前記両円板の内周縁側および外周縁側に位置する前記両端壁の先端には、空気抵抗を減少するためほぼ三角形状とされた尖端が形成されている。この内周縁側の前記端部とほぼ120°の角度をもって平面視において連接されている中間部の長手方向の長さは、内周縁側の前記端部の長手方向の長さの約2倍とされている。また、前記中間部に連接された外周縁側の前記端部の長手方向の長さは、内周縁側の前記端部の長手方向の長さの約1.5倍とされている。なお、前記各尖端には、前記通孔は形成されていない。
【0008】
前記各吸音スプリッタの前記外周壁に形成された内部空間には、グラスウールのような材質の網状あるいは不織布状の吸音材が収納されている。
【0009】
前記各屈曲部の凸側は、空気抵抗を減少するためにそれぞれ凸状円弧面に形成されている。
【0010】
このような構成により、過給機に供給される空気は、前記両円板の外方から内方に前記両円板間の円周方向に配設された隣位の各一対の吸音スプリッタ間に形成された複数の空気通路から分散されて導入される。そして、前記空気通路は、前記各吸音スプリッタの2つの屈曲部により長さが長くされているため、導入された空気の消音量を増加し、さらに、前記各吸音スプリッタの2つの屈曲部により、基本周波数より高い周波数の音波が前記各屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止していた。
【0011】
【特許文献1】
特許第2876000号公報 (第4−5頁、第2−3図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の吸音スプリッタは、両円板の内周縁側における端部が両円板の中心線に対して30°の角度に形成されていたため、外周から各吸音スプリッタ間に形成された空気通路に吸込まれた空気はサイレンサの中心部に向かって流速を早めながら進み、各吸音スプリッタを通過した空気の流れを強制的に大きく迂回させてしまうため、空気の圧力損失が大きくなってしまっていた。さらに、各吸音スプリッタの先端で流れの剥離現象による渦が発生し、大きな渦流騒音を発生させていた。
【0013】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、各吸音スプリッタ間に形成された空気通路を通過した空気の流れをスムーズにし、サイレンサの中心部における空気の圧力の損失を低減するとともに、良好な消音効果を発揮することのできる過給機用サイレンサを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため請求項1に記載の本発明の過給機のサイレンサの特徴は、それぞれの中心部に同心状に円形孔が形成され平行に配設された一対の円板間に、それぞれ2つの屈曲部を有し全体としてZ形状に形成され、前記両円板の内周縁側における端部が前記両円板の中心線に対し0°の角度に形成された複数の吸音スプリッタを、前記両円板間の外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の一対の吸音スプリッタが並行に位置するように配設した点にある。
【0015】
このような構成を採用したことにより、音波の通路を細分化し、通過長さを長くすることができるため、消音量を増加することができるし、また、各通路に2つの屈曲部が形成されていることにより、基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができる。さらに、各吸音スプリッタ間に形成された空気通路に流入した空気が、サイレンサの中心部に向かって直線的にスムーズに流れ、圧力損失を低減することができる。
【0016】
請求項2に記載の本発明の過給機のサイレンサの特徴は、隣位の1対の前記吸音スプリッタ間の間隔が、両円板の外方から内方に向けて漸減するように形成されている点にある。
【0017】
このような構成を採用したことにより、最外周側と最内周側における吸音スプリッタのピッチを異ならせることができるので、消音するピーク周波数の範囲を拡げることができる。
【0018】
請求項3に記載の本発明の過給機のサイレンサの特徴は、各吸音スプリッタの屈曲部の凹側へ隣位の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音スプリッタに形成した点にある。
【0019】
このような構成を採用したことにより、隣位の空気通路からの空気が屈曲部の凹側に供給されるので、この屈曲部の凹側に流体抵抗と騒音の原因となる渦の発生を防止することができる。
【0020】
請求項4に記載の本発明の過給機のサイレンサの特徴は、各吸音スプリッタの各屈曲部の凸側が円弧面に形成されている点にある。
【0021】
このような構成を採用したことにより、流体抵抗を小さくして騒音の発生を抑制することができる。
【0022】
請求項5に記載の本発明の過給機のサイレンサの特徴は、吸音スプリッタが、前記各円板に対向しない外周壁をアルミニウムにより形成され、これらの外壁ならびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール製吸音材が充填されている点にある。
【0023】
このような構成を採用したことにより、アルミニウムが軽量であるため過給機の負担荷重を小さくできるし、また、グラスウール製吸音材により良好な吸音を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明に係る過給機用サイレンサの実施形態について説明する。
【0025】
図1(a)は本発明に係る過給機用サイレンサの実施形態を示す正面図、図1(b)は(a)の縦断面側面図、図2(a)は図1のサイレンサを一方の円板を省略して示す正面図、図2(b)は(a)の両円板を示した縦断面側面図、図3は図2の吸音スプリッタの正面図、図4は図3の吸音スプリッタにより複数形成された空気通路による空気の流れを示した図である。
【0026】
図1(a),(b)は本発明に係るサイレンサをサイレンサ本体として含む複合型のサイレンサ1の全体を示すものであり、このサイレンサ1は、間隔を隔てて相互に平行に配設されている2枚の円板2A,2Bを有しており、これらの両円板2A,2Bの外径は相互に等しい寸法とされている。これらの円板2A,2Bのうち図示しない過給機側の端部側に位置している円板2Bの中心部には、比較的大径の空気流通用の円形孔3が同心状に形成されている。また、前記円板2Bの外側には円筒体4が突設されており、この円筒体4の先端には、円周方向外方に延在するフランジ5が周設されている。そして、このフランジ5、円筒体4および前記円板2Bにかけて複数枚の放射状補強材6,6…が固定されており、前記円板2Bと円筒体4とが一体化されている。
【0027】
前記両円板2A,2Bの外周縁部間には、Z状をなす複数の補強ロッド7,7…が円周方向に整列するように架設されており、これらの補強ロッド7により両円板2A,2Bの間隔が保持されるようになっている。前記各補強ロッド7の外側には金網8が巻回されており、この金網8の外側には、空気中の埃を除去するフィルタ9が巻回されている。
【0028】
前記両円板2A,2Bの内側には、2枚の円板11A,11Bを有するサイレンサ本体10が前記各円板2A,2Bとそれぞれ間隔を隔てて配設されている。前記各円板11A,11Bには、前記円板2Bの円形孔3と同径でかつこの円形孔3と合致する円形孔12A,12Bが形成されている。また、これらの間隔を隔てた各2枚の円板2A,11A間ならびに円板2B,11B間には、それぞれ吸音体13A,13Bが介装されている。
【0029】
前記各吸音体13A,13Bは、表面をアルミニウムなどの金属からなるパンチングメタル14A,14Bにより被覆されている内側にグラスウールのような材質の網状あるいは不織布状の図示しない吸音材を収納したものである。このうち、前記両円板2B,11B間に位置する吸音体13Bは、両円板2B,11Bの内周縁まで延在し、全体として円盤状をなしている。一方、前記両円板2A,11A間に位置する吸音体13Aは、前記円板11Aの内周縁を越えて円板2Aの中心部側に延在し、円板2Aの中心部には、この円板2Aと対向する前記円板2Bの円形孔3側に突出する先細ほぼ円錐台形をなす円錐台部15が突設されており、この円錐台部15の先端は、前記円板2Bの円形孔3内にまで到達している。この円錐台部15は、サイレンサ1内に導入された空気を抵抗なく過給機(図示せず)の方向へ導くために外周面を円錐形に形成されている。
【0030】
なお、前記吸音体13Aには、図示しない過給機を洗浄する際に水を注入する注水管16が吸音体13Aのほぼ軸方向に貫通している。
【0031】
前記サイレンサ本体10は、それぞれ前記円形孔12A,12Bが形成されており相互に間隔を隔てた1対の前記円板11A,11Bを有しており、これらの両円板11A,11Bの間には、図2に示すように、複数の吸音スプリッタ17,17…が各円板11A,11Bに固定されるようにして配設されている。なお、図2において、多数の吸音スプリッタ17は、便宜上、単なる1本の線により記載されているが、実際には、各吸音スプリッタ17とも同様な形状とされている。
【0032】
前記各吸音スプリッタ17は、図3に詳示するように、前記各円板11A,11Bに対向しない外周がアルミニウムのような金属製からなり多数の通孔19,19…が形成されたパンチングメタルからなる外周壁18により囲繞されている。この外周壁18は、第1側壁18A,第2側壁18Bおよび両端壁18C,18Dにより形成されている。前記外周壁18には、相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部20A,20Bが形成され、各吸音スプリッタ17は全体としてほぼZ形状をなしている。
【0033】
前記2つの屈曲部20A,20Bにより長手方向において3つの部分に分割されている前記外周壁18のうち、図3において、左方となる前記両円板11A,11Bの内側に位置する内端部21Aの内端をなす前記端壁18Cの先端には、空気抵抗を減少するためほぼ三角形状とされた尖端22Aが形成されており、各吸音スプリッタ17の各内端部21Aは、それぞれ前記両円板11A,11Bの中心線に対し0°の角度に形成されている。前記内端部21Aとほぼ160度の角度をもって平面視において内端部21Aの斜め右方に連接されている中間部21Bの長手方向長さは、前記内端部21Aの長手方向長さの約2.5倍とされている。また、この中間部21Bとほぼ100度の角度をもって平面視において中間部21Bの斜め右方に連接されている外端部21Cの長手方向長さは、前記内端部21Aの長手方向長さの約1.5倍とされており、この外端部21Cの外端をなす前記端壁18Dの先端には、空気抵抗を減少するためほぼ三角形状とされた尖端22Bが形成されている。なお、前記各尖端22A,22Bには、前記通孔19は形成されていない。
【0034】
前記各吸音スプリッタ17の前記外周壁18の内側に形成されている内部空間23には、グラスウールのような材質の網状あるいは不織布状の吸音材24が収納されている。なお、図3においては、内部空間23の半部のみに吸音材24が収納されているように記載されているが、実際には、内部空間23の全域に吸音材24が収納されている。
【0035】
前記外周壁18の各屈曲部20A,20Bの凸側は、空気抵抗を減少するためにそれぞれ凸状円弧面25に形成されている。また、各屈曲部20A,20Bの凹側は、それぞれ3つの平面27A,27B,27Cを角度をもって連接した凹状折曲面26に形成されている。そして、この凹状折曲面26を形成する平面27A,27Bおよび27B,27Cのうち空気流通方向における下流側の平面27A,27Bの上流側延長部位の吸音スプリッタ17を貫通する連通孔28を形成するように前記平面27A,27Bの延長上となる外周壁18の両側壁18A,18B(あるいは18B,18A)には、それぞれ開口28A,28B(28B,28A)が形成されている。
【0036】
前述した構成からなる複数の吸音スプリッタ17は、図2に示すように、それぞれが円板11A,11Bのほぼ半径方向に延在するようにして、両円板11A,11B間にほぼ平行、すなわち並行に配設されているが、両円板11A,11Bの内周縁29ならびに外周縁30において隣位の各1対の吸音スプリッタ17,17間の間隔が等しくなるように、各吸音スプリッタ17は同じ向きに両円板11A,11Bに固定されている。したがって、隣位の各1対の吸音スプリッタ17,17間の空気通路31の間隔は、両円板11A,11Bの外方から内方に向けて漸減されることになる。
【0037】
つぎに、前述した構成からなる本発明の実施形態の作用について説明する。
【0038】
図1において図示しない過給機に供給される空気は、サイレンサ1の外周側から内方に吸入される際に、その大部分がサイレンサ本体10の両円板11A,11B間の各1対の吸音スプリッタ17,17間の複数の空気通路31に分散されて導入されることになる。そして、各空気通路31は、各吸音スプリッタ17の2つの屈曲部20A,20Bにより空気通路31の長さを長くされているので、消音量を増加することができる。
【0039】
また、各空気通路31に形成されている2つの屈曲部20A,20Bにより空気中の基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部20A,20Bに衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができる。しかも、これらの屈曲部20A,20Bには、隣位の空気通路31からの空気が吸音スプリッタ17の外周壁18の開口28A,28B(28B,28A)により形成された連通孔28を介して導入されるので、前記屈曲部20A,20Bに騒音の原因となる渦の発生を防止することができる。
【0040】
したがって、各空気通路31を通過した空気からは種々の周波数の音波が除去されることになる。しかも、サイレンサ本体10を通過した空気は、吸音体13Aの円錐台部15を通過するので、ここでも消音が行われることになる。
【0041】
一方、前記サイレンサ本体10を通過しなかった空気は、いずれかの吸音体13A,13Bを通過することで、消音されることになる。
【0042】
以上説明したように本実施の形態のサイレンサによれば、過給機(図示せず)に供給される空気の大部分は、サイレンサ本体10の両円板11A,11B間の各1対の吸音スプリッタ17,17間の複数の空気通路31に分散されて導入されることになり、各空気通路31は、各吸音スプリッタ17の2つの屈曲部20A,20Bにより空気通路31の長さを長くされているので、消音量を増加することができる。
【0043】
また、各空気通路31に形成されており外側を空気抵抗の少ない凸状円弧面25に形成した2つの屈曲部20A,20Bにより空気中の基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部20A,20Bに衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができ、しかも、これらの屈曲部20A,20Bには、隣位の空気通路31からの空気が吸音スプリッタ17の外周壁18の開口28A,28Bを介して導入されるので、前記屈曲部20A,20Bに流体抵抗と騒音の原因となる渦の発生を防止することができる。
【0044】
さらに、サイレンサ本体10を通過した空気は、吸音体13Aの円錐台部15を通過し、ここでも消音が行われるし、また、前記サイレンサ本体10を通過しなかった空気は、いずれかの吸音体13A,13Bを通過することで、消音されることになる。
【0045】
さらに、各吸音スプリッタ17の各内端部21Aが前記両円板11A,11Bの中心線に対し0°の角度に形成されているため、隣位の一対の吸音スプリッタ17,17間に形成された空気通路31に流入した空気は、図4に示すように、サイレンサ本体10の中心部へ直線的にスムーズに流れていくため、従来のものと比べてここで発生する圧力損失を低減させることができる。なお、本実施形態のサイレンサ1において、29m3/sの風量を処理した場合、圧力損失を0.7845kPA低減することができ、これにより、過給機の効率を従来のものと比べ約1.5%向上させることができた。
【0046】
このようにして、本実施形態のサイレンサ1によれば、吸込まれる空気の圧力の損失を低減させた上で空気中の騒音を確実に除去することができる。
【0047】
また、各空気通路31の幅は、両円板11A,11Bの外方から内方に向けて漸減されているので、空気通路31の幅は、空気の流通方向において次第に小さくなり、これにより消音するピーク周波数の範囲を拡げることができ、過給機の回転数の変化によるピーク回転数の変化に対応することができる。
【0048】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、平行に配設され中心孔を有する2枚の円板間にそれぞれ2つの屈曲部を有しほぼZ形をなす同一形状の複数の吸音スプリッタを前記両円板間のほぼ外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の1対の吸音スプリッタが並行に位置するように配設し、さらに、各吸音スプリッタの両円板の内周縁側の端部を、両円板の中心線に対して0°の角度に形成したので、音波の通路を細分化し、通過長さを長くすることができ、消音量を増加することができるとともに、各通路に2つの屈曲部が形成されていることにより、基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができ、さらに、各吸音スプリッタ間に形成された空気通路を通過した空気がサイレンサ本体の中心部へ直線的にスムーズに流れていくため、各吸音スプリッタの先端における剥離現象を防止することができ、圧力の損失を低減するとともに、渦流騒音の発生を防止し良好な消音効果を発揮することができる。
【0050】
また、隣位の1対の前記吸音スプリッタ間の間隔を、両円板の外方から内方に向けて漸減するように形成することにより、最外周側と最内周側における吸音スプリッタのピッチを異ならせることができるので、消音するピーク周波数の範囲を拡げることができる。
【0051】
さらに、各吸音スプリッタの屈曲部の凹側へ隣位の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音スプリッタに形成することにより、隣位の空気通路からの空気が屈曲部の凹側に供給されるので、この屈曲部の凹側に流体抵抗と騒音の原因となる渦の発生を防止することができる。
【0052】
さらにまた、各吸音スプリッタの各屈曲部の凸側を円弧面に形成することにより、流体抵抗を小さくして騒音の発生を抑制することができる。
【0053】
また、吸音スプリッタが、各円板に対向しない外壁をアルミニウムにより形成し、これらの外壁ならびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール製吸音材が充填されて構成されていることにより、アルミニウムを使用して軽量であるため過給機の負担荷重を小さくできるし、また、グラスウール製吸音材により良好な吸音を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明に係る過給機用サイレンサの実施形態を示す正面図
(b)(a)の縦断面側面図
【図2】(a)図1のサイレンサを一方の円板を省略して示す正面図
(b)(a)の両円板を示した縦断面側面図
【図3】図2の吸音スプリッタの正面図
【図4】図3の吸音スプリッタにより複数形成された空気通路による空気の流れを示した図
【符号の説明】
1 サイレンサ
2A,2B 円板
9 フィルタ
10 サイレンサ本体
11A,11B 円板
12A,12B 円形孔
13A,13B 吸音体
15 円錐台部
17 吸音スプリッタ
18 外周壁
20A,20B 屈曲部
23 内部空間
24 吸音材
25 凸状円弧面
26 凹状折曲面
28 連通孔
31 空気通路
Claims (5)
- 過給機の空気吸込口に取付けられ、放射方向外方から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機用サイレンサにおいて、
それぞれの中心部に同心状に円形孔が形成され平行に配設された一対の円板間に、それぞれ2つの屈曲部を有し全体としてZ形状に形成され、前記両円板の内周縁側における端部が前記両円板の中心線に対し0°の角度に形成された複数の吸音スプリッタを、前記両円板間の外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の一対の吸音スプリッタが並行に位置するように配設したことを特徴とする過給機用サイレンサ。 - 隣位の一対の前記吸音スプリッタ間の空気通路の間隔は、前記両円板の外方から内方に向けて漸減するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の過給機用サイレンサ。
- 前記各吸音スプリッタの屈曲部の凹側へ隣位の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音スプリッタに形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過給機用サイレンサ。
- 前記各吸音スプリッタの各屈曲部の凸側は円弧面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の過給機用サイレンサ。
- 前記吸音スプリッタは、前記各円板に対向しない外周壁をアルミニウムにより形成され、これらの外壁ならびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール製吸音材が充填されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の過給機用サイレンサ。
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