WO2010086923A1 - 誘導加熱調理器、その制御方法、及びその制御プログラム - Google Patents

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Abstract

 本発明は、温度検知に遅延が生じることなく瞬時に鍋底温度を検知して、調理容器の温度を精度良く一定に保つことが可能な誘導加熱調理器、その制御方法、及びその制御プログラムを提供する。誘導加熱調理器は、調理容器を載置するトッププレート(103)と、高周波電流が印加されて、調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイル(104)と、調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力する入力部(114)と、加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、調理容器の加熱を制御する制御部(105)と、調理容器から放射される赤外線エネルギーを、トッププレートを介して検知する赤外線センサ(106)と、を備え、制御部(105)は、入力部に入力された指令に従って、調理容器の温度を一定温度に保つように、赤外線センサの出力に基づいて加熱コイルに印加する高周波電流を制御する。

Description

誘導加熱調理器、その制御方法、及びその制御プログラム
 本発明は、調理容器を誘導加熱する誘導加熱調理器であって、特に、調理容器の温度を一定に保つ保温機能を備えた誘導加熱調理器、その制御方法、及びその制御プログラムに関する。
 従来の誘導加熱調理器には、サーミスタなどの感熱素子をトッププレートの下面に設けて調理容器の温度を検知し、調理容器の温度を一定に保つ保温機能を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
実開平4-55794号公報
 しかしながら、従来の構成では、調理容器と感熱素子との間にトッププレートがあるため、調理容器の熱は、熱伝導によりトッププレートに伝わった後に感熱素子に伝わる。そのため、感熱素子における温度検知に遅延が生じ、調理容器の温度を精度良く、一定に保つことができないという問題があった。
 本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、温度検知に遅延が生じることなく瞬時に調理容器の温度(鍋底温度)を検知して、調理容器の温度を精度良く一定に保つことが可能な誘導加熱調理器、その制御方法、及びその制御プログラムを提供することを目的とする。具体的には、本発明は、入力部に入力された指令に基づいて、調理容器の温度を、所定温度から所定幅内の温度に保つことが可能な誘導加熱調理器、その制御方法、及びその制御プログラムを提供することを目的とする。
 本発明の誘導加熱調理器は、調理容器を載置するトッププレートと、高周波電流が印加されて、調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイルと、調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力する入力部と、加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、調理容器の加熱を制御する制御部と、調理容器から放射される赤外線エネルギーを、トッププレートを介して検知する赤外線センサと、を備え、制御部は、入力部に入力された指令に従って、調理容器の温度を一定温度に保つように、赤外線センサの出力に基づいて加熱コイルに印加する高周波電流を制御することを特徴とする。
 赤外線センサを用いて、調理容器の温度を直接検知するため、瞬時に鍋底温度を検知でき、調理容器の温度を精度良く一定(具体的には、入力部への指令に従って決定した温度から所定幅内の温度)に保つことが可能となる。
 上記誘導加熱調理器は、トッププレートの温度を検知するトッププレート温度検知部と、トッププレート温度検知部により検知されたトッププレートの温度からトッププレートが放射する赤外線エネルギーを算出し、算出したトッププレートの赤外線エネルギーに基づいて赤外線センサの出力を補正して、制御部に出力するトッププレート温度補正部と、をさらに備えてもよい。
 赤外線センサは、トッププレートを介して赤外線エネルギーを検知するため、調理容器から放射される赤外線エネルギーと共にトッププレートから放射される赤外線エネルギーを検知する。トッププレートが低温の時はトッププレートから放射される赤外線エネルギーは少ないが、トッププレートが高温の時はトッププレートから放射される赤外線エネルギーが大きい。そのため、赤外線センサが検知する赤外線エネルギーから調理容器の温度を換算する場合に、トッププレートから放射される赤外線エネルギーによる誤差が生じる場合があった。さらに、トッププレートから放射される赤外線エネルギーは、シュテファン‐ボルツマンの法則に従いトッププレートの温度の4乗に比例するため、赤外線センサが検知する赤外線エネルギー値に大きな影響を及ぼす。しかし、上記態様によれば、トッププレート温度検知部によりトッププレートの温度を検知し、トッププレート温度補正部が検知された温度に基づいてトッププレートから放射される赤外線エネルギーを算出して、赤外線センサの出力を補正することで、赤外線センサの検知精度を向上させることができる。
 上記誘導加熱調理器は、赤外線センサの温度を検知する赤外線センサ温度検知部と、赤外線センサ温度検知部により検知された赤外線センサの温度の変化量に基づいて、赤外線センサの出力の変化量を補正して、制御部に出力する赤外線センサ温度補正部と、をさらに備えてもよい。
 赤外線センサが検知する赤外線エネルギー値は、赤外線センサの温度特性によって変化する。よって、赤外線センサの温度の変化量に基づいて、赤外線センサの出力の変化量を補正することで、赤外線センサの検知精度を向上させることができる。
 上記誘導加熱調理器において、入力部は、調理容器の温度をスイッチ操作時の温度に固定する指令を入力する第1の温度スイッチを含み、制御部は、第1の温度スイッチが操作されたときの調理容器の温度を保持するように、加熱コイルに印加する高周波電流を制御してもよい。
 これにより、調理容器をユーザが意図した温度に保つことが可能となり、誘導加熱調理器の調理性能と利便性を高めることができる。例えば、昆布や煮干しなどで出汁を取る場合、調理物として水と昆布又は煮干しが調理容器に入れられ加熱される。この場合、水が沸騰すると昆布や魚の臭みが抽出されて出汁の旨みが損なわれるため、沸騰する直前の温度に保つように加熱する必要がある。また、例えば、調理物としてカレーやコーンスープなどを加熱する場合、火力が強すぎると調理容器の中に調理物が焦げ付き、調理性能が損なわれるため、焦げ付かない温度に保って加熱する必要がある。このような場合であっても、上記態様によれば、ユーザが沸騰する直前、あるいは焦げ付く手前に、第1の温度スイッチ(操作時温度スイッチ)を操作することで、調理容器を最適な温度に保って加熱することが可能となる。
 上記誘導加熱調理器において、入力部は、調理容器の温度を所定温度に固定する指令を入力する第2の温度スイッチを含み、制御部は、第2の温度スイッチが操作されたとき、調理容器の温度を所定温度に保持するように、加熱コイルに印加する高周波電流を制御してもよい。
 例えば、タンパク質が変性しない60~70℃で肉や魚を加熱調理する低温調理では、温度が高すぎるとタンパク質が変性し、低すぎると細菌による腐敗が進むため、調理容器の温度を精度良く一定に保つ必要がある。上記態様によれば、調理容器の温度が赤外線センサにより直接検知されるため、調理容器の温度を第2の温度スイッチ(所定温度スイッチ)の操作により決定される所定温度から所定幅内の温度に精度良く保つことが可能となり、誘導加熱調理器の調理性能を高めることができる。
 上記入力部は、一定温度の値を調整する調節スイッチを含んでもよい。
 例えば、ユーザが調理容器の温度を所望の温度に固定しようとして操作時温度スイッチを操作しても、その操作タイミングによっては、保温時の温度が、ユーザが意図した温度と異なる場合が生じる。しかし、調節スイッチを設けることにより、ユーザは所望の温度に保温時の温度を調整することが可能となり、調理容器をユーザが意図した温度から所定幅内の温度で保つことが可能となる。よって、誘導加熱調理器の調理性能と利便性を高めることができる。
 上記制御部は、調理容器の温度を一定温度に保つために必要な加熱コイルに印加する電力の情報を記憶し、記憶している電力の情報に基づき、加熱コイルに電力を印加してもよい。
 調理容器の保持温度に対して加熱コイルに印加する電力が強すぎるとオーバーシュートが大きくなり、逆に弱すぎると調理容器の保持温度を維持できないか、あるいは保持温度に到達するまでに時間がかかるという問題が生じる。しかし、上記態様によれば、オーバーシュートを少なくし、且つ調理容器の温度を一定に(保持温度から所定幅内の温度に)維持するのに最適な電力を選択することができるため、誘導加熱調理器の調理性能を高めることができる。
 上記誘導加熱調理器は、調理容器の中の調理物及び調理容器の熱容量を算出する熱容量算出部をさらに備え、制御部は、熱容量算出部が算出した調理物及び調理容器の熱容量に基づいた、調理容器の温度を一定温度に保つために必要な加熱コイルに印加する電力の情報を記憶し、記憶している電力の情報に基づき、加熱コイルに電力を印加してもよい。
 調理物と調理容器の熱容量に対して加熱コイルに印加する電力が強すぎるとオーバーシュートが大きくなり、逆に弱すぎると調理容器の保持温度を維持できないか、あるいは保持温度に到達するまでに時間がかかるという問題が生じる。しかし、上記態様によれば、オーバーシュートを少なくし、且つ調理容器の温度を一定に(保持温度から所定幅内の温度)に維持するのに最適な電力を選択することができるため、誘導加熱調理器の調理性能を高めることができる。
 上記入力部は、調理容器の中の調理物の温度を一定温度に保つ指令を入力する第3の温度スイッチを含み、制御部は、第3の温度スイッチが操作されたときの調理容器の温度に応じて、加熱を停止する冷却時間を決定する冷却時間決定部を備え、第3の温度スイッチが操作を受け付けると、制御部は、冷却時間決定部が決定した冷却時間の間、加熱を停止し、冷却時間経過後の赤外線センサの出力値を基準にして、加熱コイルに印加する高周波電流を制御してもよい。
 例えば、ステーキや野菜炒めといった焼き料理や炒め料理の場合、「調理容器の温度」の管理が重要となるが、煮込み料理などの場合は、調理容器の温度よりも、「調理物の温度」の管理が重要となる。一方、調理容器を高火力で加熱すると、調理容器と調理物の温度差の乖離が大きくなる。そのため、例えば、煮込み料理を高火力で加熱している時に、調理物の温度を一定に保とうとして、調理容器の温度を一定に保つように制御をしても、調理物の温度が徐々に高温の調理容器の温度に近づいていく。よって、調理物の温度を一定に保つことができない場合がある。しかし、上記態様によれば、調理容器の冷却時間(加熱停止時間)を設けることで、調理容器の温度が下がり、調理容器と調理物の温度差が吸収されるため、調理物の温度が調理容器の温度にまで上昇することがない。よって、調理容器の温度を、冷却時間経過後の温度から所定幅内の温度に保つ制御をすることにより、調理物の温度を操作受け付け時の温度から所定幅内の温度に保つことが可能となる。例えば、肉料理の場合、約85℃で肉を煮込むことで、肉をしっとりと柔らかい食感に調理することが可能となる。また、野菜料理の場合、野菜を約98℃で煮込むことで、野菜の煮崩れが少なくかつ調味料が浸透するような調理をすることが可能となる。
 本発明の方法は、調理容器を載置するトッププレートと、高周波電流が印加されて、調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイルと、を備えた誘導加熱調理器の動作を制御する方法であって、高周波電流を加熱コイルに印加して、トッププレートに載置された調理容器を加熱する誘導磁界を発生させるステップと、調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力するステップと、調理容器から放射される赤外線エネルギーを、トッププレートを介して検知するステップと、入力された指令に従って、調理容器の温度を一定温度に保つように、検知された赤外線エネルギーに基づいて加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、調理容器の加熱を制御するステップと、を含む。
 本発明のプログラムは、調理容器を載置するトッププレートと、高周波電流が印加されて、調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイルと、を備えた誘導加熱調理器の動作を制御するプログラムであって、高周波電流を加熱コイルに印加して、トッププレートに載置された調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる機能と、調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力する機能と、調理容器から放射される赤外線エネルギーを、トッププレートを介して検知する機能と、入力された指令に従って、調理容器の温度を一定温度に保つように、検知された赤外線エネルギーに基づいて加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、調理容器の加熱を制御する機能と、をコンピュータに実行させる。
 プログラムであるため、電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させて、上記誘導加熱調理器の少なくとも一部を容易に実現することができる。また、記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることで、プログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
 本発明によれば、赤外線センサにより調理容器の温度を直接検知することにより、温度検知の遅延を生じることなく瞬時に鍋底温度を検知することが可能になり、調理容器の温度を精度良く保つことができる。例えば、本発明によれば、調理容器の温度を、入力部に入力された指令に基づいて特定した所定温度から所定幅内の温度に保つことが可能となる。よって、誘導加熱調理器の調理性能と利便性を高めることができる。
本発明の実施形態1における誘導加熱調理器を概略的に示す構成図 本発明の実施形態1における入力部の構成図 本発明の実施形態1における動作シーケンスを示すフローチャート 図3の続きを示すフローチャート 本発明の実施形態2における誘導加熱調理器を概略的に示す構成図 本発明の実施形態2における入力部の構成図 本発明の実施形態2における動作シーケンスを示すフローチャート 図7の続きを示すフローチャート 本発明の実施形態3における誘導加熱調理器を概略的に示す構成図 本発明の実施形態3における入力部の構成図 本発明の実施形態3における動作シーケンスを示すフローチャート 図11の続きを示すフローチャート 本発明の実施形態3における調理容器の温度に適する冷却時間のテーブルの一例を示す図 (a)は冷却時間を設けない場合の調理容器と調理物の温度のグラフ、(b)は本発明の実施形態3における冷却時間を設ける場合の調理容器と調理物の温度のグラフ
 以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
 (実施形態1)
 本発明の実施形態1の誘導加熱調理器は、調理容器の温度を一定に保つ保温機能を有するものである。特に、本発明の実施形態1の誘導加熱調理器は、赤外線センサを用いて瞬時に鍋底温度を検知することにより、温度検知に遅延が生じることなく、調理容器の温度を精度良く一定温度に保つことを可能にする。本明細書において、「一定温度」とは、入力部に入力された指令に基づいて決定した温度(以下、「保持温度」と呼ぶ。)から所定幅内(例えば、±5℃)の温度のことを言う。例えば、保持温度が60℃のとき、一定温度は55℃~65℃の範囲内の温度のことを言う。「一定」とは、調理容器の温度を保持温度に保つ制御を行うことにより、実際の調理容器の温度を一定温度に保つことを言う。
1.1 誘導加熱調理器の構成
 図1に、本発明の実施形態1の誘導加熱調理器を概略的に表す構成図を示す。本実施形態の誘導加熱調理器は、被加熱物(調理物)を収納する調理容器101(例えば、フライパン)を誘導加熱する。本実施形態の誘導加熱調理器は、外郭ケース102と、外郭ケース102の上部に備えられた、調理容器101を載置するためのトッププレート103と、高周波電流を印加されて、調理容器101を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイル104と、加熱コイル104に印加する高周波電流を制御して調理容器101の加熱を制御する制御部105と、を備える。本実施形態において、外郭ケース102は金属ケースであり、トッププレート103はガラス板である。制御部105は、マイクロコンピュータにより実現される。
 本実施形態の誘導加熱調理器は、さらに、トッププレート103を介して調理容器101から放射された赤外線エネルギーを検知する赤外線センサ106と、トッププレート103の温度を検知するトッププレート温度検知部108と、トッププレート103の温度からトッププレート103が放射する赤外線エネルギーを算出して赤外線センサ106が出力する赤外線エネルギー値を補正するトッププレート温度補正部109と、赤外線センサ106の温度を検知する赤外線センサ温度検知部110と、赤外線センサ106の温度又は温度変化量により、赤外線センサ106が出力する赤外線エネルギー値又はその変化量を補正する赤外線センサ温度補正部111と、を備える。本実施形態において、赤外線センサ106はフォトダイオードであり、トッププレート温度検知部108と赤外線センサ温度検知部110は、熱伝導により温度を検知するサーミスタである。トッププレート温度補正部109と赤外線センサ温度補正部111は、マイクロコンピュータにより実現される。
 本実施形態の誘導加熱調理器は、さらに、ユーザへの報知を行う報知部113と、ユーザからの入力を受け付ける入力部114と、を備える。本実施形態において、報知部113はLCD(Liquid Crystal Display)であり、調理容器の温度や火力等を表示する。入力部114は静電容量式スイッチである。
 制御部105は、赤外線センサ106の出力に基づいて加熱コイル104に印加する高周波電流を制御することで、調理容器101の温度を、入力部114で特定した温度(保持温度)から所定幅(例えば±5℃)内の温度に保つように制御する。本実施形態において、制御部105は、入力部114で特定した温度から所定幅内の温度に保つために必要な加熱コイル104に印加する電力の情報を記憶しておき、記憶している電力の情報に基づいて、加熱コイル104に電力を印加する。
 図2に、本発明の実施形態1における入力部114の構成を示す。入力部114は、調理容器101の加熱の開始/停止の入力指示を受け付ける切入スイッチ114aと、調理容器101の温度を、操作受け付け時の調理容器101の温度(保持温度)に保つ入力指示を受け付ける操作時温度スイッチ114bと、保持温度を下げる入力指示を受け付ける第1の調節スイッチ114cと、保持温度を上げる入力指示を受け付ける第2の調節スイッチ114dと、を含む。
 操作時温度スイッチ114bがユーザによる操作を受け付けると、制御部105は調理容器101の温度を、操作時温度スイッチ114bが操作を受け付けた時の温度(保持温度)から所定幅内の温度に保つように制御する。
 第1の調節スイッチ114cが操作を受け付けると、制御部105は保持温度を下げるように制御する。第2の調節スイッチ114dが操作を受け付けると、制御部105は保持温度を上げるように制御する。
1.2 誘導加熱調理器の動作
 図3及び図4を用いて、操作時温度スイッチ114bがユーザにより操作されるときの、本実施形態の制御部105、赤外線センサ温度補正部111、及びトッププレート温度補正部109による制御を説明する。図3及び図4に、本発明の実施形態1における動作シーケンスを示すフローチャートを示す。図4は、図3のフローの続きを示している。本実施形態では、操作時温度スイッチ114bがユーザに押下されるまでの間、制御部105は初期電力で加熱コイル104を制御する(S101~S104)。操作時温度スイッチ114bが押下されると、制御部105は操作時温度スイッチ114bが押下されたときの温度を保持温度として決定する(S105~S109)。操作時温度スイッチ114bが押下された後は、制御部105は決定した保持温度を保つように加熱コイルを制御する(S110~S123)。以下、具体的に本実施形態の動作を説明する。
 ユーザが切入スイッチ114aを押下し、制御部105がユーザによる切入スイッチ114aへの操作を受け付けると(S101)、制御部105は加熱コイル104に所定電力を印加して調理容器101の加熱を開始する(S102)。ここでの所定電力は加熱開始時の初期電力であり、制御部105に予め記憶されている値である。
 その後に、制御部105は、切入スイッチ114aが再度押下されたかどうかを判断する(S103)。切入スイッチ114aが押下されると(S103でYes)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を停止し、調理容器101の加熱を終了する(S123)。
 切入スイッチ114aが押下されていなければ(S103でNo)、制御部105は操作時温度スイッチ114bが押下されたかどうかを判断する(S104)。押下されていなければ(S104でNo)、S103へ戻り、切入スイッチ114a又は操作時温度スイッチ114bが押下されるまで、初期電力での加熱を継続する。
 操作時温度スイッチ114bが押下されると(S104でYes)、制御部105は、操作時温度スイッチ114bが押下されたときの調理容器101の温度を決定し(S105~S109)、決定した温度に基づいて、加熱コイル104に印加する電力量を決定する(S110~S111)。制御部105は、まず、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知し、より正確に調理容器101の温度を算出するために、トッププレート温度検知部108と赤外線センサ温度検知部110の出力に基づいて、検知した赤外線エネルギー値を補正することにより、操作時温度スイッチ114bが押下されたときの調理容器101の温度を検出する(S105~S109)。
 具体的には、まず、制御部105は、赤外線センサ106に赤外線エネルギーを検知させて、赤外線センサ106が検知する赤外線エネルギー値に対して赤外線センサ106の温度に基づく補正を行うために、赤外線センサ温度補正部111を動作させる。
 赤外線センサ温度補正部111は、赤外線センサ106を動作させて、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知する(S105)。赤外線センサ106にフォトダイオードを用いた場合、光起電力効果によりフォトダイオードに電流が流れる。その電流を電圧変換した後にオペアンプで増幅することで、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを電圧値として検出することができる。
 次に、赤外線センサ温度補正部111は、赤外線センサ温度検知部110を動作させて、赤外線センサ106の温度を検知させる(S106)。赤外線センサ温度補正部111は、赤外線センサ106の温度特性の情報(例えば、赤外線センサ106の温度に応じた赤外線エネルギー値に関する情報、又は赤外線センサ106の温度変化に応じた赤外線エネルギーの変化量に関する情報)を予め記憶している。赤外線センサ温度補正部111は、S106で検知した赤外線センサ106の温度と記憶している赤外線センサ106の温度特性の情報とに基づいて、S105で検知した赤外線エネルギー値を補正して、制御部105に補正後の赤外線エネルギー値を送信する(S107)。なお、S106で、所定時間内の赤外線センサ106の温度の変化量を検知して、その変化量と赤外線センサ106の温度特性の情報とに基づいて、S105で検知した赤外線エネルギー値の変化量を補正して、制御部105に補正後の赤外線エネルギー値を送信してもよい。
 制御部105は、赤外線センサ温度補正部111から補正後の赤外線エネルギー値を受け取った後、赤外線センサ106が検知する赤外線エネルギー値に対してトッププレート103の温度に基づく補正を行うために、トッププレート温度補正部109を動作させ、S107で受け取った赤外線エネルギー値をトッププレート温度補正部109に送信する。
 トッププレート温度補正部109は、トッププレート温度検知部108を動作させて、トッププレート103の温度を検知させる(S108)。トッププレート温度補正部109は、トッププレート103から放射される赤外線エネルギーの情報(例えば、トッププレート103の温度とトッププレート103の赤外線エネルギー値との対応情報)を予め記憶している。トッププレート温度補正部109は、検知したトッププレート103の温度と記憶している赤外線エネルギーの情報とに基づいて、トッププレート103が放射する赤外線エネルギーを算出し、算出したトッププレート103の赤外線エネルギー値に基づいて、S107で制御部105から受け取った赤外線エネルギー値を補正して、制御部105に補正後の赤外線エネルギー値を送信する(S109)。S109において補正した赤外線エネルギー値は、S104で操作時温度スイッチ114bの押下を受け付けた際の調理容器101が放射する真の赤外線エネルギー値となる。
 このように、赤外線センサ106により検出された、調理容器101から放射される赤外線エネルギー値は、赤外線センサ温度検知部110により検知された赤外線センサ106の温度とトッププレート温度検知部108により検知されたトッププレート103の温度とに基づいて、補正される。制御部105は、S109で受け取った補正後の赤外線エネルギー値を調理容器101の温度(保持温度)に換算する。
 制御部105は、調理容器101の温度を、換算した温度(すなわち、操作時温度スイッチ114bが操作を受け付けた時の温度)から所定幅内の温度に保つために必要な、加熱コイル104に印加する電力を、記憶している電力情報の中から選択する(S110)。制御部105は、加熱コイル106に印加する電力を、初期電力から選択した電力に変更する(S111)。その後、制御部105は、調理容器101の温度を、操作時温度スイッチ114bが操作されたときの調理容器101の温度(保持温度)から所定幅内の温度に保つように、加熱コイル104への電力の印加と電力印加の停止とを切り替える(S112~S123)。
 具体的には、まず、電力変更後の調理容器101の現在の温度を検出するために、制御部105は、電力変更後、再度、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知し補正する(S112~S116)。S112からS116の動作は、S105からS109の動作と同じため、詳細な説明を省略する。
 制御部105は、S109の赤外線エネルギー値(基準値)と、S116の赤外線エネルギー値(現在の値)とを比較することにより、調理容器101の温度が保持温度以上かどうかを判断する(S117)。
 調理容器101の温度が保持温度より小さければ(S117でNo)、制御部105は、加熱コイル104への電力の印加を継続し、調理容器101の加熱を継続する(S118)。調理容器101の温度が保持温度以上であれば(S117でYes)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を停止して、調理容器101の加熱を停止する(S119)。これにより、調理容器101の温度を、加熱のオーバーシュートを含め、操作時温度スイッチ114bが操作を受け付けた時の温度(保持温度)から所定幅内の温度に保つことができる。
 制御部105は、切入スイッチ114aが再度押下されたかどうかを判断する(S120)。切入スイッチ114aが押下されていなければ(S120でNo)、制御部105は第1の調節スイッチ114c又は第2の調節スイッチ114dが押下されたかどうかを判断する(S121)。
 第1の調節スイッチ114c及び第2の調節スイッチ114dが押下されていなければ(S121でNo)、S112に戻り、制御部105は、切入スイッチ114aと第1の調節スイッチ114cと第2の調節スイッチ114dのいずれかが押下されるまで、現在の温度と保持温度との比較に基づいて加熱の継続と加熱の停止を繰り返すことにより、調理容器101の温度を操作時温度スイッチ114bが操作を受け付けた時の保持温度に保つ。
 第1の調節スイッチ114cが押下されると(S121でYes)、制御部105は、保持温度を下げる(例えば、5℃下げる。)ように制御する。第2の調節スイッチ114dが押下されると、制御部105は、保持温度を上げる(例えば、5℃上げる)ように制御する。第1の調節スイッチ114c又は第2の調節スイッチ114dが押下されると、制御部105は、S110に戻り、変更後の保持温度に基づいて、再度、電力を決定する。
 S120で切入スイッチ114aが押下されると(S120でYes)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を停止して、調理容器101の加熱を終了する(S123)。
1.3 まとめ
 以上のように、本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ106を用いて、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知し、検知した赤外線エネルギーに基づいて、調理容器の温度を検知しているため、温度検知に遅延が生じることなく、瞬時に鍋底温度を検知することが可能となる。よって、調理容器101の温度を保持温度に精度良く保つことができる。具体的には、調理容器101の温度を、操作時温度スイッチ114bが操作を受け付けたときの温度から所定幅内の温度に精度良く保つことができる。
 また、本実施形態によれば、赤外線センサ106により検知した赤外線エネルギー値を、トッププレート103の温度及び赤外線センサ106の温度により補正しているため、より正確に、調理容器の温度を算出することが可能となる。すなわち、トッププレート103から放射される赤外線エネルギーに影響されることなく、調理容器の温度を検知することができる。また、赤外線センサ106の温度特性に基づいて、赤外線センサ106の出力を補正することで、赤外線センサ106の検知精度を向上させることができる。
 (実施形態2)
 本発明の実施形態2における誘導加熱調理器について、図面を参照しながら説明する。実施形態1の誘導加熱調理器は、操作時温度スイッチ114bが押下されたときの調理容器の温度に応じた電力を加熱コイル104に印加して、操作時温度スイッチ114bが押下されたときの調理容器の温度を一定に保つように制御した。一方、実施形態2の誘導加熱調理器は、保持温度を設定するスイッチを設け、調理容器101内の調理物と調理容器101の熱容量とに基づいて決定した電力を加熱コイル104に印加することにより、調理容器の温度を設定した保持温度に保つように制御する。
2.1 誘導加熱調理器の構成
 図5は、本発明の実施形態2における誘導加熱調理器を概略的に示す構成図である。本実施形態の誘導加熱調理器は、調理容器101の中の調理物と調理容器101の熱容量を算出する熱容量算出部201を備える。本実施形態において、熱容量算出部201はマイクロコンピュータで実現する。制御部105は、熱容量算出部201で算出した調理物と調理容器101の熱容量に基づき、所定温度スイッチ(図6参照)で特定した温度(保持温度)から所定幅内の温度に保つために必要な、加熱コイルに印加する電力情報を記憶しており、記憶している電力情報に基づき、加熱コイル104に電力を印加する。本実施形態の構成において、熱容量算出部201を追加したこと以外は、実施形態1の構成と同一であるため、その詳細な説明は省略する。
 図6は、本発明の実施形態2における入力部114の構成図である。本実施形態において、入力部114は、調理容器101の温度を60℃に保つ指示を受け付ける第1の所定温度スイッチ114eと、調理容器101の温度を80℃に保つ指示を受け付ける第2の所定温度スイッチ114fと、調理容器101の温度を100℃に保つ指示を受け付ける第3の所定温度スイッチ114gと、調理容器101の加熱を停止する指示を受け付ける切スイッチ114hとを含む。
2.2 誘導加熱調理器の動作
 図7及び図8を用いて、第1の所定温度スイッチ114e、第2の所定温度スイッチ114f、及び第3の所定温度スイッチ114gが操作されるときの、本実施形態の制御部105、赤外線センサ温度補正部111、トッププレート温度補正部109、及び熱容量算出部201の動作を説明する。図7、8は本発明の実施形態2における動作シーケンスを示すフローチャートである。図8は、図7のフローの続きを示している。本実施形態では、押下されたスイッチに基づいて保持温度を決定し(S201~S202)、所定電力で加熱コイル104を制御して調理物と調理容器101の熱容量を算出し(S203及びS204~S215)、算出した熱容量に基づいて決定した電力を加熱コイル104に印加して調理容器101の温度を保持温度に保つように制御する(S216~S227)。以下、具体的に本実施形態の動作を説明する。
 ユーザが、第1の所定温度スイッチ114eと第2の所定温度スイッチ114fと第3の所定温度スイッチ114gのいずれかを押下し、制御部105が押下されたスイッチに基づく指令を受け付けると(S201)、制御部105は、調理容器101の温度を、押下されたスイッチに従った温度(保持温度)から所定幅内(例えば、±5℃内)の温度に保つための、赤外線センサ106が出力する赤外線エネルギー値を決定する(S202)。ここで、押下されたスイッチに従った保持温度は、第1の所定温度スイッチ114eが押下された時は60℃、第2の所定温度スイッチ114fが押下された時は80℃、第3の所定温度スイッチ114gが押下された時は100℃である。制御部105は、調理容器101の温度を、保持温度から所定幅内にそれぞれに保つために必要な、赤外線センサ106が出力する赤外線エネルギー値を予め記憶している。
 次に、調理物と調理容器101の熱容量に基づいて加熱コイル104への印加電力を決定するために、制御部105は、所定電力での加熱を開始し(S203)、調理物と調理容器101の熱容量を算出する(S203~S215)。
 具体的には、制御部105は、まず、加熱コイル104へ所定電力を印加する(S203)。
 その後、制御部105は赤外線センサ106を動作させて、加熱開始直後の調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知し補正する(S204~S208)。S204からS208は図3のS105からS109と同じため、詳細な説明を省略する。
 制御部105は、調理容器101の加熱を続けたまま、所定時間(例えば10秒)待機する(S209)。その後にもう一度、制御部105は、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知し補正する(S210~S214)。S210からS214は図3のS105からS109と同じため、詳細な説明を省略する。
 熱容量算出部201は、調理容器101の中の調理物と調理容器101の熱容量を算出する(S215)。調理容器101の中の調理物と調理容器101の熱容量は、調理容器101を所定時間加熱した際の調理容器101の温度の変化量、つまり調理容器101が放射する赤外線エネルギー値の変化量を用いて算出することができる。熱容量算出部201は、加熱開始時の赤外線エネルギー値(S208の補正後の赤外線エネルギー値)と加熱開始から所定時間経過後の赤外線エネルギー値(S214の補正後の赤外線エネルギー値)とを比較し、その変化量から調理容器101の中の調理物と調理容器101の熱容量の算出を行う。ここで、S203において印加する所定電力を高電力にした方が熱容量による温度差が生じやすいため、熱容量の算出精度が向上する。
 制御部105には、熱容量算出部201で算出した調理物と調理容器101の熱容量に基づき、調理容器101を所定温度スイッチで特定した温度から所定幅内の温度に保つために必要な、加熱コイルに印加する電力情報が、予め記憶されている。制御部105は、S215で算出された熱容量に基づいて、記憶している電力情報から最適な電力を選択する(S216)。制御部105は、加熱コイル104へ印加している電力をS216で選択した電力に変更する(S217)。
 電力変更後、制御部105は、調理容器101の温度を所定温度スイッチの押下により決定した保持温度に保つように制御する(S218~S227)。具体的には、まず、制御部105は、もう一度調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知し補正する(S218~S222)。S218からS222は図3のS105からS109と同じため、詳細な説明を省略する。
 その後、制御部105は、調理容器101の温度を保持温度に保つために必要な赤外線エネルギー値(S202の赤外線エネルギー値)と、現在の赤外線エネルギー値(S222の赤外線エネルギー値)とを比較し、調理容器101の温度が保持温度以上かどうかを判断する(S223)。
 調理容器101の温度が保持温度より小さければ(S223でNo)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を継続し(S224)、調理容器101を加熱し続ける。調理容器101の温度が保持温度以上であれば(S223でYes)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を停止して(S225)、調理容器101の加熱を停止する。これにより、調理容器101の温度を、加熱のオーバーシュートを含め、所定温度スイッチ114e、114f、114gで特定した保持温度から所定幅内の温度に保つ。
 制御部105は、切スイッチ114hが押下されたかどうかを判断する(S226)。切スイッチ114hが押下されていなければ(S226でNo)、S218に戻る。制御部105は、切スイッチ114hが押下されるまで、調理容器101が放射する赤外線エネルギーを検知して補正し、調理容器101の温度を保持温度に保つように加熱コイル104を制御して、調理容器101を加熱する。
 切スイッチ114hが押下されると(S226でYes)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を停止して、調理容器101の加熱を終了する(S227)。
2.3 まとめ
 以上のように、本実施形態の誘導加熱調理器は、調理容器101から放射される赤外線エネルギーに基づいて、調理容器の温度を検知しているため、温度検知に遅延が生じることなく、瞬時に鍋底温度を検知することが可能となる。よって、調理容器101の温度を保持温度に精度良く保つことができる。具体的には、調理容器101の温度を、所定温度スイッチ114e、114f、114gにより特定される温度から所定幅内の温度に保つことができる。
 なお、本実施形態において、調理物と調理容器101の熱容量の算出は、所定時間の加熱前後の調理容器101の赤外線エネルギーの変化量に基づいて行ったが、熱容量の算出はこれに限定されない。例えば、熱容量算出部201は所定時間加熱後の調理容器101の赤外線エネルギーを検知し、さらに所定時間冷却後の調理容器101の赤外線エネルギーを検知し、その変化量から調理容器101の中の調理物と調理容器101の熱容量の算出を行うようにしてもよい。この場合であっても、本実施形態と同様の効果が得られる。
 (実施形態3)
 本発明の実施形態3における誘導加熱調理器について、図面を参照しながら説明する。実施形態1及び実施形態2の誘導加熱調理器は、「調理容器の温度」を一定に保つ機能を備えていた。一方、実施形態3の誘導加熱調理器は、調理容器101内の「調理物の温度」を一定に保つ機能を備える。
3.1 誘導加熱調理器の構成
 図9に、本発明の実施形態3における誘導加熱調理器を概略的に示す構成を示す。図9においては、調理物301が調理容器101の中に存在する。本実施形態の誘導加熱調理器において、制御部105は、加熱コイル104による加熱停止後から調理容器101の温度と調理物301の温度が一致するまでの冷却時間を決定する冷却時間決定部105aを備える。本実施形態において、他の構成については、実施形態1と同じため、詳細な説明を省略する。
 図10は、本発明の実施形態3における入力部114の構成図である。本実施形態の入力部114は、調理容器101の加熱の開始/停止の入力指示を受け付ける切入スイッチ114aと、調理物301の温度を操作受け付け時の温度(保持温度)から所定幅内の温度(例えば、保持温度±5℃)に保つ入力指示を受け付ける調理物温度一定スイッチ114hと、保持温度を下げる入力指示を受け付ける第1の調節スイッチ114cと、保持温度を上げる入力指示を受け付ける第2の調節スイッチ114dと、を含む。
3.2 誘導加熱調理器の動作
 図11及び図12を用いて、調理物温度一定スイッチ114hが操作されるときの、本実施形態の制御部105、赤外線センサ温度補正部111、及びトッププレート温度補正部109の動作を説明する。図11、12は本発明の実施形態3における動作シーケンスを示すフローチャートである。図12は、図11のフローの続きを示している。本実施形態では、調理物温度一定スイッチ114hがユーザに押下されるまでの間、制御部105は所定電力で加熱コイルを制御する(S301~S303)。調理物温度一定スイッチ114hが押下されると、制御部105は冷却時間決定部105aを動作させることにより調理容器101の冷却(加熱停止)を実行し(S304~S311)、調理物の温度(すなわち、冷却後の調理容器101の温度)を保持温度として決定する(S312~S316)。その後、制御部105は、調理物の温度を、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの保持温度から所定幅内の温度に保つように、加熱コイル104への電力の印加と電力印加の停止とを行う(S317~S326)。以下、具体的に本実施形態の動作を説明する。
 ユーザが切入スイッチ114aを押下し、制御部105がユーザによる切入スイッチ114aへの操作を受け付けると(S301)、制御部105は加熱コイル104に所定電力を印加して調理容器101の加熱を開始する(S302)。ここでの所定電力は加熱開始時の初期電力であり、制御部105に予め記憶されている値である。
 その後、制御部105は調理物温度一定スイッチ114hが押下されたかどうかを判断する(S303)。調理物温度一定スイッチ114hが押下されていなければ(S303でNo)、制御部105は、調理物温度一定スイッチ114hが押下されるまで、初期電力での加熱を継続する。
 調理物温度一定スイッチ114hが押下されると(S303でYes)、制御部105は、まず、調理容器101と調理物301の温度差を吸収して(S304~S311)、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの調理物301の温度(すなわち、温度差が吸収された後の調理容器101の温度)に対応する赤外線センサ106の出力値を算出する(S312~S316)。具体的には、まず、制御部105は冷却時間決定部105aを動作させる。冷却時間決定部105aは調理容器101と調理物301の温度差を吸収するために必要な冷却時間を赤外線センサ106の出力を元に決定する。以下のS304~S308の動作は、図3のS105からS109の動作とほぼ同じである。
 まず、制御部105は、赤外線センサ106により調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知して、赤外線センサ106の温度により、検知した赤外線エネルギー値を補正するために、赤外線センサ温度補正部111を動作させる。赤外線センサ温度補正部111は、赤外線センサ106を動作させて、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを検知する(S304)。
 赤外線センサ106にフォトダイオードを用いた場合、光起電力効果によりフォトダイオードに電流が流れる。それを電圧変換した後にオペアンプで増幅することで、調理容器101から放射される赤外線エネルギーを電圧値として検出することができる。
 次に、赤外線センサ温度補正部111は、赤外線センサ温度検知部110を動作させて、赤外線センサ106の温度を検知する(S305)。赤外線センサ温度補正部111は、赤外線センサ106の温度特性の情報(例えば、赤外線センサ106の温度に応じた赤外線エネルギー値に関する情報、又は赤外線センサ106の温度変化に応じた赤外線エネルギーの変化量に関する情報)を予め記憶している。赤外線センサ温度補正部111は、検知した赤外線センサ106の温度と記憶している赤外線センサ106の温度特定の情報とに基づき、S304で検知した赤外線エネルギー値を補正し、冷却時間決定部105aに補正後の赤外線エネルギー値を送信する(S306)。
 その後、冷却時間決定部105aはトッププレート103の温度により、調理容器101から放射される赤外線エネルギー値を補正するために、トッププレート温度補正部109を動作させると共にS306で受け取った赤外線エネルギー値をトッププレート温度補正部109に送る。
 トッププレート温度補正部109は、トッププレート温度検知部108を動作させてトッププレート103の温度を検知する(S307)。トッププレート温度補正部109はトッププレート103から放射される赤外線エネルギーの情報(例えば、トッププレート103の温度とトッププレート103の赤外線エネルギー値との対応情報)を予め記憶している。トッププレート温度補正部109は、検知したトッププレート103の温度と記憶している赤外線エネルギーの情報とから、S307で受け取った赤外線エネルギー値を補正し、冷却時間決定部105aに補正後の赤外線エネルギー値を送る(S308)。S308で補正した赤外線エネルギー値が、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの調理容器101が放射する真の赤外線エネルギー値である。
 冷却時間決定部105aは、S308で受け取った赤外線エネルギー値を調理容器101の温度に換算する。
 冷却時間決定部105aは、換算した調理容器101の温度に基づいて、調理容器101と調理物301の温度差を吸収するために必要な調理容器101の冷却時間(加熱停止時間)を決定する(S309)。ここで、冷却時間決定部105aは、図13に示すような、調理容器101の温度に適する冷却時間の情報を予め記憶している。
 図13は、本発明の実施形態3における調理容器101の温度に適する冷却時間のテーブルの一例である。このテーブルに示すように、例えば、調理容器101の温度が90℃のときの冷却時間は20秒であり、調理容器101の温度が105℃のときの冷却時間は1秒である。
 冷却時間が決定された後、制御部105は、加熱コイル104への印加を停止し、調理容器101の加熱を停止する(S310)。この状態で、制御部105は、S309で決定した冷却時間(待機時間)が経過するまで待機する(S311)。待機している間、図14(b)に示すように、調理容器101と調理物301の温度差が吸収され、調理容器101の温度と調理物301の温度が略同一になる(詳細は後述する)。
 冷却時間が経過した後、制御部105は、調理物301の温度(冷却時間経過後の調理容器101の温度)に対応する赤外線センサ106の出力を算出する(S312~S316)。冷却時間経過後の調理容器101の温度は、調理容器101と調理物301の温度差が吸収されていることから、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの調理物301の温度となる。すなわち、冷却時間経過後の調理容器101の温度が、調理物301の温度を一定に保つ際の基準の温度(保持温度)となる。S312からS316は図3のS105からS109と同様のため、詳細な説明を省略する。制御部105は、S316で補正した赤外線エネルギー値を調理容器101の加熱の開始/停止を行う基準値とする。
 以後、制御部105は、S312~S316で算出した冷却時間経過後の調理容器101の温度(調理物301の温度)に対応する赤外線センサ106の出力値を基準にして、調理物301の温度を、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの温度(保持温度)から所定幅内の温度に保つ加熱制御を行う(S317~S326)。具体的には、制御部105は、現在の温度に対応する赤外線エネルギー値を得るために、再度、赤外線センサ106の出力を取得して、補正する(S317~S321)。S317からS321は図3のS105からS109と同様のため、詳細な説明を省略する。
 その後、制御部105は、S316の赤外線エネルギー値(基準値)とS321の赤外線エネルギー値(現在の値)とを比較することで、現在の調理容器101の温度が保持温度以上かどうかを判断する(S322)。
 S321の赤外線エネルギー値(現在の値)がS316の赤外線エネルギー値(基準値)より小さければ、制御部105は、調理容器101の温度は保持温度未満であると判断し(S322でNo)、制御部105は加熱コイル104へ電力の印加を継続する(S323)。S321の赤外線エネルギー値(現在の値)がS316の赤外線エネルギー値(基準値)以上であれば、制御部105は、調理容器101の温度が保持温度以上であると判断し(S322でYes)、制御部105を動作させて加熱コイル104への電力の印加を停止する(S324)。以上のように、調理容器101の温度を、加熱のオーバーシュートを含め、冷却時間経過後の所定温度から所定幅内の温度に保つ。これにより、調理物301の温度を、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの温度から所定幅内の温度に保つことができる。
 制御部105は、切入スイッチ114aが押下されたかどうかを判断する(S325)。切入スイッチ114aが押下されていなければ(S325でNo)、S317に戻り、S317からS325の処理を繰り返す。すなわち、調理容器101の温度が保持温度より小さければ加熱コイル104への電力を印加し、保持温度より大きければ加熱コイル104への電力印加を停止する処理を繰り返す。これによって調理容器101の温度を、冷却時間経過後の温度から所定幅内の温度に保つことができ、これにより、調理物301の温度を調理物温度一定スイッチ114hの押下受け付け時の温度から所定幅内の温度に保つことができる。
 切入スイッチ114aが押下されると(S325でYes)、制御部105は加熱コイル104への電力の印加を停止し、調理容器101の加熱を終了する(S326)。
3.3 まとめ
 図14(a)に、冷却時間を設けない場合の調理容器101と調理物301の温度のグラフを示し、図14(b)に、本発明の実施形態3における、冷却時間を設けた場合の調理容器101と調理物301の温度のグラフを示す。
 一般に、加熱中の調理容器101の温度は調理物301の温度よりも高い。そのため、冷却時間を設けない場合、図14(a)に示すように、入力部114の操作受け付け後、調理容器101の温度が入力部114の操作受け付け時の温度から所定幅内の温度に保たれても、調理物301の温度が入力部114の操作受け付け後も徐々に調理容器101の温度に近づいていき、入力部114の操作受け付け時の温度から所定幅内の温度に保たれない。一方、冷却時間を設けた場合、図14(b)に示すように、調理物温度一定スイッチ114hの押下の受け付け後の冷却時間(加熱停止時間)の間に、調理容器101の温度が低下する。そのため、調理容器101内の調理物301の温度は上昇しない。すなわち、調理物温度一定スイッチ114hの押下の受け付け後の冷却時間の間、調理容器101の加熱を停止することで、調理容器101と調理物301の温度差が吸収される。そのため、その後の加熱制御において、調理容器101の温度を、冷却時間経過後の温度から所定幅内の温度に保つことにより、調理物301の温度を調理物温度一定スイッチ114hの操作受け付け時の温度から所定幅内の温度に保つことができるようになる。
 なお、本実施形態において、S309の冷却時間の決定は、調理物温度一定スイッチ114hが押下されたときの補正後の赤外線エネルギー値に対応する調理容器101の換算温度に基づいて行われたが、冷却時間の決定は本実施形態に限定されない。例えば、調理物温度一定スイッチ114hが押下された後の調理容器101の温度の変化量から冷却時間を決定するようにしてもよい。この場合であっても、本実施形態と同様の効果が得られる。
 なお、本実施形態においては、冷却時間決定部105aが、調理容器101の温度に適する冷却時間の情報をテーブルとして記憶し、S309においてそのテーブルに基づいて冷却時間を決定する構成であったが、数式により冷却時間を算出するように構成してもよい。この場合であっても、本実施形態と同様の効果が得られる。
 なお、上記実施形態1~3は、組み合わされて実行されてもよい。
 なお、上記各実施形態における誘導加熱調理器の全部または一部は、CPUやメモリ等のハードウェア資源を有するコンピュータにおいて実施可能なソフトウェアとして、実現可能である。
 なお、上記実施形態1~3で説明した誘導加熱調理器の動作(制御)は、CPU(またはマイクロコンピュータ)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信したりすることで、新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
 本発明は、特定の実施形態について説明されてきたが、当業者にとっては他の多くの変形例、修正、他の利用が明らかである。それゆえ、本発明は、ここでの特定の開示に限定されず、添付の請求の範囲によってのみ限定され得る。
 本発明による誘導加熱調理器は、赤外線センサにより調理容器の温度を直接検知することにより、瞬時に鍋底温度を検知することができるため、調理容器の温度を精度良く、入力部で特定した温度から所定幅内の温度に保つことができるという効果を有し、一般家庭などで使用される誘導加熱調理器に有用である。 
 101  調理容器
 103  トッププレート
 104  加熱コイル
 105  制御部
 105a 冷却時間決定部
 106  赤外線センサ
 108  トッププレート温度検知部
 109  トッププレート温度補正部
 110  赤外線センサ温度検知部
 111  赤外線センサ温度補正部
 113  報知部
 114  入力部
 114a 切入スイッチ
 114b 操作時温度スイッチ
 114c 第1の調節スイッチ
 114d 第2の調節スイッチ
 114e 第1の所定温度スイッチ
 114f 第2の所定温度スイッチ
 114g 第3の所定温度スイッチ
 114h 調理物温度一定スイッチ
 201  熱容量算出部

Claims (11)

  1.  調理容器を載置するトッププレートと、
     高周波電流が印加されて、前記調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイルと、
     前記調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力する入力部と、
     前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、前記調理容器の加熱を制御する制御部と、
     前記調理容器から放射される赤外線エネルギーを、前記トッププレートを介して検知する赤外線センサと、
     を備え、
     前記制御部は、前記入力部に入力された指令に従って、前記調理容器の温度を一定温度に保つように、前記赤外線センサの出力に基づいて前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2.  前記トッププレートの温度を検知するトッププレート温度検知部と、
     前記トッププレート温度検知部により検知された前記トッププレートの温度から前記トッププレートが放射する赤外線エネルギーを算出し、算出した前記トッププレートの赤外線エネルギーに基づいて前記赤外線センサの出力を補正して、前記制御部に出力するトッププレート温度補正部と、
     をさらに備える、請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3.  前記赤外線センサの温度を検知する赤外線センサ温度検知部と、
     前記赤外線センサ温度検知部により検知された前記赤外線センサの温度の変化量に基づいて、前記赤外線センサの出力の変化量を補正して、前記制御部に出力する赤外線センサ温度補正部と、
     をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の誘導加熱調理器。
  4.  前記入力部は、前記調理容器の温度をスイッチ操作時の温度に固定する指令を入力する第1の温度スイッチを含み、
     前記制御部は、前記第1の温度スイッチが操作されたときの調理容器の温度を保持するように、前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御する、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  5.  前記入力部は、前記調理容器の温度を所定温度に固定する指令を入力する第2の温度スイッチを含み、
     前記制御部は、前記第2の温度スイッチが操作されたとき、前記調理容器の温度を前記所定温度に保持するように、前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御する、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  6.  前記入力部は、前記一定温度の値を調整する調節スイッチ含む、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  7.  前記制御部は、前記調理容器の温度を一定温度に保つために必要な加熱コイルに印加する電力の情報を記憶し、記憶している前記電力の情報に基づき、前記加熱コイルに電力を印加する、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  8.  調理容器の中の調理物及び前記調理容器の熱容量を算出する熱容量算出部をさらに備え、
     前記制御部は、前記熱容量算出部が算出した前記調理物及び調理容器の熱容量に基づいた、前記調理容器の温度を一定温度に保つために必要な加熱コイルに印加する電力の情報を記憶し、記憶している前記電力の情報に基づき、前記加熱コイルに電力を印加する、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  9.  前記入力部は、調理容器の中の調理物の温度を一定温度に保つ指令を入力する第3の温度スイッチを含み、
     前記制御部は、前記第3の温度スイッチが操作されたときの前記調理容器の温度に応じて、加熱を停止する冷却時間を決定する冷却時間決定部を備え、
     前記第3の温度スイッチが操作を受け付けると、前記制御部は、前記冷却時間決定部が決定した冷却時間の間、加熱を停止し、冷却時間経過後の前記赤外線センサの出力値を基準にして、前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御する、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  10.  調理容器を載置するトッププレートと、高周波電流が印加されて、前記調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイルと、を備えた誘導加熱調理器の動作を制御する方法であって、
     高周波電流を前記加熱コイルに印加して、前記トッププレートに載置された調理容器を加熱する誘導磁界を発生させるステップと、
     前記調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力するステップと、
     前記調理容器から放射される赤外線エネルギーを、前記トッププレートを介して検知するステップと、
     入力された指令に従って、前記調理容器の温度を一定温度に保つように、検知された前記赤外線エネルギーに基づいて前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、前記調理容器の加熱を制御するステップと、
     を含む方法。
  11.  調理容器を載置するトッププレートと、高周波電流が印加されて、前記調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる加熱コイルと、を備えた誘導加熱調理器の動作を制御するプログラムであって、
     高周波電流を前記加熱コイルに印加して、前記トッププレートに載置された調理容器を加熱する誘導磁界を発生させる機能と、
     前記調理容器の温度を一定温度に保つ指令を入力する機能と、
     前記調理容器から放射される赤外線エネルギーを、前記トッププレートを介して検知する機能と、
     入力された指令に従って、前記調理容器の温度を一定温度に保つように、検知された前記赤外線エネルギーに基づいて前記加熱コイルに印加する高周波電流を制御して、前記調理容器の加熱を制御する機能と、
     をコンピュータに実行させるプログラム。
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