JP4001610B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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本発明は家庭用の誘導加熱調理器に関するものである。
誘導加熱調理器は、誘導加熱コイル(以下、加熱コイルと略記する)に20kHz〜60kHzの高周波電流を流して高周波磁界を発生させ、加熱コイルに近接して置かれた鍋等の被加熱体に、電磁誘導による渦電流を発生させる。被加熱体はこの渦電流によるジュール熱によって加熱される。電磁誘導を利用するので、被加熱体は、鉄や磁性を有するステンレススチールなどの磁性体であるのが望ましい。しかし近年、アルミニウムや銅など非磁性体の鍋等の被加熱体(以下、単に鍋という)でも加熱できる誘導加熱調理器が実用化されており、誘導加熱調理器の利用範囲を拡大させている。
誘導加熱調理器では、加熱時に鍋に生じる渦電流の方向は、加熱コイルを流れる電流の方向とは逆である。このため鍋と加熱コイルとの間で磁気による反発力が生じる。一方、加熱コイルと鍋との間には電磁力も働くので、鍋が鉄などの磁性体の場合には、加熱コイルと鍋との間に磁気による引力が生じる。磁性体の鍋では通常反発力よりも引力の方が大きいので、鍋は加熱コイルに引き付けられている。
ところが、アルミニウムや銅など非磁性体の鍋(以下、非磁性鍋という)の場合には、前記の引力は働かず反発力のみが働く。そのため、非磁性鍋の内容物も含めた重量が軽く、その重力が前記反発力より小さいと、非磁性鍋は反発力により加熱コイルから離れて浮き上る「鍋浮き」が起る。鍋浮きが起ると、鍋を乗せるために加熱コイルの上に設けている耐熱ガラス板等のトッププレート上を鍋が移動することがある。非磁性鍋は、アルミニウムや銅など、透磁率と抵抗率の低い材料で作られているので、鉄等の鍋と同程度の発熱量を確保するためには、鉄の鍋のときより大きい高周波電流を加熱コイルに流す必要がある。そのため前記反発力は鉄の鍋のときよりも大きくなり鍋浮きを起こしやすくなる。
誘導加熱調理器において、非磁性体の鍋を用いることに関する第1の先行技術として、特開昭61−128492号公報に示すものがある。この第1の先行技術では、トッププレートの表面に鍋の重量を検出する重量センサを設け、鍋の重量を検出する。また、加熱コイルを流れる高周波電流をカレントトランスで検出し、その検出出力に基づいて鍋の材質を検出する。内容物を含めた鍋の重量が所定値以下であり、かつ鍋の材質がアルミニウムや銅の場合には、鍋浮きが起きる恐れがあるので、加熱コイルの高周波電流を遮断し加熱を停止する。鍋の材質がアルミニウムや銅等の場合でも、鍋の重量が所定値を超えるときは、鍋浮きが生じる恐れがないので、加熱コイルに高周波電流を流して加熱をする。
誘導加熱調理器において、非磁性体の鍋を用いることに関する第2の先行技術として、特開昭62−276787号公報に示すものがある。この第2の先行技術においても前記第1の先行技術と同様に、鍋の重量と材質を検出する。鍋の材質がアルミニウム等の高導電率非磁性体の場合は高周波電流の周波数を50kHz(鉄の鍋のときは20kHz)に上げて、このような鍋でも鉄の鍋と同程度の発熱量が得られるようにする。また鍋の重量に応じて加熱コイルに流す高周波電流を加減して、鍋浮きが起きない範囲の電流値に制限する制御を行なっている。
鍋を用いて加熱調理を行なうとき、鍋内の被加熱物の調理中の温度が所望の値に保たれるように温度制御を行なえば、被調理物を焦がすおそれがなく良好な調理品が得られる。特に、鍋に油を入れ天ぷらを揚げるときなどは、油の温度を適値に保つことがおいしい天ぷらを揚げる上で重要とされている。前記の第1及び第2の先行技術においては、調理中に温度制御を行なうことは示されていないが、このような温度制御機能を有する誘導加熱調理器も実用化されている。
前記第1の先行技術の誘導加熱調理器では、内容物を含む鍋の重量が所定値以下のときは、高周波電流が遮断されるので、非磁性鍋を用いる調理をすることができない。例えば少人数の家庭で少量の食材を用いる調理には使用できないことになる。
第2の先行技術の誘導加熱調理器では、内容物を含む鍋の重量に応じて加熱コイルの電流を制限するので、少量の食材を入れた軽い鍋では火力が弱くなって使用者の望む加熱調理ができない。
鍋内の被調理物の温度制御を行なうためには、被調理物の温度を検出する必要がある。被調理物の温度を直接測定するのは容易でないので、通常は鍋の底面の温度を温度センサにより間接的に検出する。温度センサは鍋を置くトッププレートの下面に設けられ、トッププレート上に鍋を置いたとき、鍋の底の温度がトッププレートを介して検出される。従って鍋がトッププレートに接している場合にのみ正常な温度検出が行なわれる。非磁性体の鍋を用いた場合にもし鍋浮きが起ると、鍋が浮いたり、トッププレート上を鍋が移動して正常な位置からずれ、温度センサが鍋の底の温度を正しく検出できない状態になることがある。この状態になると、温度センサは温度が低いことを示す検出出力をその制御部に与え、制御部は更に温度を上げるべく加熱コイルに供給する高周波電流を増加させる。その結果正常な温度制御が行なわれなくなり、鍋及び被加熱物の温度が異常に上昇するおそれがある。
本発明は、温度制御機能を有する誘導加熱調理器において、アルミニウム等非磁性体の鍋を用いて加熱調理を行なう場合に、異常な温度上昇を防止できる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明の誘導加熱調理器は、位置ずれ検出手段が被加熱体の浮きまたは位置ずれを検出した場合には、温度制御部は、温度センサの検出結果に基づく加熱出力の制御を停止して誘導加熱できるようにするか、または設定温度を下げて温度制御をする。また、本発明の誘導加熱調理器には、温度制御の動作を停止して誘導加熱できるように使用者が指示するための操作手段を備えている
これにより、被加熱体の異常な温度上昇を防止することができるとともに、使用条件を知っている使用者はあらかじめ温度制御機能を停止するので、不要な表示メッセージや音声による通知を受けなくてすむ
請求項1の発明によれば、位置ずれ検出手段が前記被加熱体の浮きまたは位置ずれを検出した場合には、温度制御部は、温度センサの検出結果に基づいて行なう加熱出力の制御を停止して誘導加熱できるようにするか、または設定温度を下げて温度制御をするので、鍋浮き等が生じて温度センサから正しい検出値が得られないために生じる不適切な温度制御による被加熱体の異常な温度上昇を防止することができるとともに、使用条件を知っている使用者はあらかじめ温度制御機能を停止するので、不要な表示メッセージや音声による通知を受けなくてすむ
請求項の発明によれば、使用者に視覚的または聴覚的に報知する報知手段を備え、前記報知手段は、前記位置ずれ検出手段が前記被加熱体の浮きを検出し前記温度制御部が前記温度センサの検出結果に基づく加熱出力の制御を停止し手動で温度調節するようにするか、または設定温度を下げて温度制御をする際に、その旨の報知をするので、使用者は温度制御部の動作状態を知ることができる。
請求項の発明によれば、アルミニウムの導電率と略同等またはそれ以上の導電率を有する非磁性被加熱体を加熱することが被加熱体選択スイッチにより選択されてから温度制御部が温度制御を行うとき、その旨を表示して使用者に知らせるので、使用者は加熱状態に注意しつつ加熱調理を行なうことができる。
請求項1の発明の誘導加熱調理器は、アルミニウムの導電率と略同等またはそれ以上の導電率を有する非磁性被加熱体または鉄系の被加熱体を誘導加熱するための加熱コイル、前記誘導加熱コイルに高周波の電流を流すためのインバータ部、前記被加熱体の温度を検出する温度センサ、前記温度センサの検出結果に基づき前記加熱コイルの加熱出力を加減して前記被加熱体の温度を使用者が設定した温度に保つ温度制御をする温度制御部、及び前記被加熱体の浮きまたは位置ずれを検知する位置ずれ検出手段、を備え、
前記温度制御部は、前記位置ずれ検出手段が前記被加熱体の浮きまたは位置ずれを検出した場合には、前記温度センサの検出結果に基づく加熱出力の制御を停止して誘導加熱できるようにするか、または設定温度を下げて温度制御を行うように構成された誘導加熱調理器であって、使用者が指示するための操作手段を有し、前記操作手段により前記温度制御の動作を停止して誘導加熱できるように切り換えることができる構成としている。このように構成された本発明の誘導加熱調理器においては被加熱体が非磁性体であることを使用者が認識しているときはあらかじめ温度制御動作を停止させることができるので、表示や音声による通知を受けることがない。
請求項2の発明の誘導加熱調理器は、使用者に視覚的または聴覚的に報知する報知手段を備え、前記報知手段は、前記位置ずれ検出手段が前記被加熱体の浮きを検出し前記温度制御部が前記温度センサの検出結果に基づく加熱出力の制御を停止し手動で温度調節するようにするか、または設定温度を下げて温度制御をする際に、その旨の報知を行なうようにしている。
請求項3の発明の誘導加熱調理器は、使用者に視覚的または聴覚的に報知する報知手段及び被加熱体選択スイッチを備え、前記報知手段は、前記アルミニウムの導電率と略同等またはそれ以上の導電率を有する非磁性被加熱体を加熱することが前記被加熱体選択スイッチにより選択されてから前記温度制御部が温度制御をする場合には、その旨を報知するようにしている
以下、本発明の誘導加熱調理器の好適な実施例、及び参考例を図1から図6を参照して説明する。
《第1参考例》
本発明の第1参考例を図1から図4を参照して説明する。
図1は、本参考例の温度制御機能を有する誘導加熱調理器の断面図である。図において、筐体1の上部に、耐熱ガラス板等で作られたトッププレート2が取付けられ、使用者は加熱調理をする鍋3等をトッププレート2の上に置く。トッププレート2の下方の筐体1内に、誘導加熱コイル4が鍋3との間に所定の間隔を保って設けられている。トッププレート2の上面には鍋3を置くべき位置が円等のパターンで示されている。円で示す領域内のトッププレート2の下面に温度センサ7、及び鍋浮き検出器8が設けられている。温度センサ7は鍋3の底の温度を、トッププレート2を介して検出するようになされている。鍋浮き検出器8は、被加熱体である鍋3が誘導加熱コイル4に対して浮き上ったり移動したりする位置ずれを検出する位置ずれ検出器である。筐体1内には鍋3の材質を検出する材質検出部9が設けられている。
筐体1内には、制御部10及びインバータ部11が設けられている。制御部10には、前記の温度センサ7、鍋浮検出器8及び材質検出部9の各検出出力が印加されている。筐体1の、使用者に近い側面部に設けられた操作部12には、図2の操作部12の正面図に示すように、温度制御選択スイッチ12A、温度設定スイッチ12B及び加熱開始スイッチ12Cが設けられ、それぞれ前記制御部10に接続されている。トッププレート2の操作部12の近傍には制御部10につながる表示部14が設けられている。制御部10の制御出力の出力端はインバータ部11の入力端に接続されている。インバータ部11の出力端は誘導加熱コイル4の端子41、42に接続されている。インバータ部11の入力電流を検知するカレントトランス44(以下、CT44という)が設けられている。CT44の検出出力の電流信号45が材質検出部9の一方の入力端に入力されている。材質検出部9の他方の入力端には、インバータ部11から誘導加熱コイル4へ印加される電圧値に対応した検知電圧である電圧信号46が入力されている。材質検出部9は前記電流信号45及び電圧信号46にそれぞれ対応する入力電流(I)及び誘導加熱コイルの電圧(V)に基づいて鍋の材質を検知する。制御部10及びインバータ部11は電源線17を経て、例えばAC100Vの交流電源に接続されている。
以上のように構成された本参考例の誘導加熱調理器について、動作を説明する。温度センサ7は、例えばサーミスタ等の温度検出素子を有し、トッププレート2の所定位置に鍋3が置かれたとき、鍋3の底部の温度を検出する。本参考例の誘導加熱調理器は、制御部10内に、温度センサ7の検出出力に基づいて鍋3の温度を使用者が設定した設定温度に保つように制御する温度制御部を有している。鍋浮き検出器8は、例えば容量検知型などの近接スイッチであり、鍋3がトッププレート2上で浮き上る現象である「鍋浮き」を検出する。材質検出部9は、鍋3の材質が磁性体か非磁性体かを検出する検出器であり、加熱コイル4の電流と両端子間の電圧に基づいて後で説明するように鍋の材質を検出する。温度制御選択スイッチ12Aは、使用者が温度制御を行なうかどうかを選択するスイッチである。温度設定スイッチ12Bは使用者が加熱温度を設定するためのスイッチであり、所定の範囲内で所望の温度を設定することができる。加熱開始スイッチ12Cは加熱の開始終了の操作をする「入」、「切」のスイッチである。表示部14は本参考例の誘導加熱調理器の動作状態を表示する表示装置である。
材質検出部9の既知の検出原理の一例を以下に説明する。図3は、横軸に前記の入力電流(I)をとり、縦軸に誘導加熱コイルの電圧(V)をとった誘導加熱コイル4の電流電圧特性曲線を示す。図3において、鍋3が鉄の場合は曲線Aに示す電流電圧特性となり、鍋3がアルミニウムより導電率が低く非磁性体であるステンレススチール(18−8)の場合は曲線Bに示す電流電圧特性となる。また鍋3がアルミニウム等の高導電率の非磁性体材である場合は曲線Cに示す電流電圧特性となる。図3の曲線A、B及びCにおいて、同じ入力電流I1に対して、電圧Vは、曲線AではV1、曲線BではV2、曲線CではV3となる。この電圧Vの違いを検出することにより、鍋3の材質をアルミニウム等であるか非磁性ステンレススチール若しくは鉄系であるか判別することができる。上記の検出原理は一例であって他の方法を用いて検出してもよい。
使用者が本参考例の誘導加熱調理器を使用して加熱調理を行なうときは、まず被調理物を入れた鍋3を、トッププレート2の例えば円で示す所定領域内に置く。
使用者が本参考例の誘導加熱調理器を用いて加熱調理するときの動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
使用者は、あらかじめ取扱説明書などによって、本参考例の誘導加熱調理器で温度制御選択スイッチ12Aを「入」にして温度制御を行なうことができるのは、鉄、磁性体のステンレススチールなどの鍋を用いる場合のみであり、アルミニウムなどの非磁性体の鍋3を用いるときは温度制御選択スイッチ12Aを「切」にするよう使用のための条件を知らされている。以下、これを「使用条件」という。従って使用条件を知っている使用者は非磁性体の鍋3を用いるときは、温度制御選択スイッチ12Aを「切」にした状態で、加熱開始スイッチ12Cを「入」にして加熱を開始する(図4のステップS0)。この場合温度の調節は手動で行なう(同ステップS5)。使用者が鉄など磁性体の鍋3を用いるときは温度制御選択スイッチ12Aを「入」にして温度制御機能を利用することができる。
前記の使用条件を知らない使用者が非磁性体の鍋3を用いて調理を行なうとき、温度制御をするために温度制御選択スイッチ12Aを「入」にして加熱をすると(同ステップS1)、材質検出部9は鍋3の材質がアルミニウムや銅などの高導電率の材質でかつ非磁性体であることを検出して(同ステップS2)、検出信号を制御部10に与える。その結果、制御部10は温度制御選択スイッチ12Aを自動的に「切」にして温度制御をやめて手動調節に切り換える(同ステップS3)。温度制御をやめることを「停止」という。この場合表示部14には「アルミ鍋の温度制御はできません、温度の調節は手動で行ってください」等のメッセージが表示される(同ステップS4)。必要ならば音声でもその旨を知らせたり、警報を出してもよい。これにより、使用者は非磁性体の鍋3は温度制御ができないことを知り、以後手動で温度調節をして調理を行なうことができる(同ステップS5)。制御部10が温度制御選択スイッチ12Aを自動的に「切」にする代わりに、温度制御の設定温度を下げるなどの温度制御の条件を自動的に変更してもよい。このように温度制御の条件を変えることを温度制御の「抑制」という。鍋の材質が非磁性体の旨の検出信号が出力されないとき、すなわち鍋3が鉄などのときは自動温度制御機能による加熱を所定の設定条件で続行する(同ステップS6)。
材質検出部9が故障等でうまく動作しない場合、あるいは予期せずに鍋浮きが生じると、鍋浮き検出器8がそれを検出する(同ステップS7)。鍋浮き検出器8が鍋浮きを検出すると、鍋浮きを示す信号が制御部10に与えられ温度制御選択スイッチ12Aは自動的に「切」になる(同ステップS3)。このときには(鍋浮きのため)温度制御ができない旨の前記の表示やアナウンスを行なう(同ステップS4)。温度制御選択スイッチ12Aが「切」になって、使用者は手動で温度調節をすることになるので(同ステップS5)、鍋浮きが生じても、鍋3の異常な温度上昇を防止することができる。もし鍋浮き検出器8の検出出力が出ないときは、自動温度制御機能による加熱を所定の設定条件で続行する(同ステップS6)。
以上の自動温度制御による加熱の所定設定条件による続行(同ステップS6)、または手動温度調節への切り換えによる手動調節加熱(同ステップS5)の何れかにより必要な加熱を行なう。加熱調理が終了すると、使用者は加熱開始スイッチ12Cを「切」にして加熱調理を終了する(同ステップS9)。
《第1実施例》
本発明の第1実施例を図1、図5及び図6を参照して説明する。第1実施例の誘導加熱調理器は、図1における操作部12の代わりに、図5に示す操作部22を備えている。操作部22は被加熱体選択スイッチ12Dを備えている。その他の構成は、図1に示す第1参考例のものと実質的に同じである。被加熱体選択スイッチ12Dは、図1に示す制御部10に接続されており、制御部10は以下に詳しく説明するようにインバータ部11を制御する制御機能を備えている。
被加熱体選択スイッチ12Dは、使用者が、アルミニウムの導電率と略同等またはそれ以上の導電率を有する材料で作った鍋3等の被加熱体(以下、アルミの鍋3と略記する)を用いて温度制御しつつ加熱調理を行うときに用いるスイッチである。アルミの鍋3を用いて温度制御をしつつ加熱調理をすると、鍋浮きや鍋の移動が起こって正常に加熱できないことがあるので、前記第1参考例ではアルミの鍋3を用いるときは温度制御ができないようにしている。しかしそれでは不便なことが多い。本実施例は、アルミの鍋3を用いて温度制御を行っても安全に加熱調理ができる誘導加熱調理器を提供しようとするものである。
本実施例の動作を図1、図5及び図6を用いて詳しく説明する。使用者が、アルミの鍋3を用いて温度制御をしつつ加熱調理をするときは、図5に示す操作部22の、被加熱体選択スイッチ12Dの「アルミ」と表示されたスイッチを押して選択する(図6のフローチャートのステップS21)。また、温度制御選択スイッチ12Aを「入」にし(同ステップS22)、温度設定スイッチ12Bで所望の温度を設定する。ステップS23で加熱開始スイッチ12Cを「入」にすると、ステップS24に進み、表示部14に「アルミの鍋を用いて温度制御をしています」の表示がなされる。ステップS25において、もし鍋浮き検出器8が鍋浮きの発生を検出するとステップS26に進む。鍋浮き検出器8は、その検出出力のレベルとそのレベル変化に基づいて、鍋浮き状態を検出する。鍋浮きが生じたときの状態としては、鍋3の片方が一時的または継続的に浮き上がる状態、鍋3がトッププレート2上で上下に振動する状態、鍋3がトッププレート2上に完全に浮き上がっている状態など様々である。ステップ26では、鍋浮き状態が安全な範囲かそうでないかを、あらかじめ規定した基準に従って判定する。例えば、鍋3の一部が瞬間的に浮き上がる状態や小さく振動する状態は安全な範囲と規定してもよい。鍋3がトッププレート上に完全に浮き上がっている状態は安全な範囲とは言えない。ステップS26で、鍋浮き状態が安全な範囲でないときはステップS27に進み、温度制御選択スイッチ12Aを自動的に「切」にして温度制御を停止する。また手動調節に切り替える。このとき、誘導加熱コイルの入力電力を若干下げるのが望ましい。鍋浮き状態が安全な範囲にあるときは、ステップS31に進み、温度制御を抑制する。温度制御の「抑制」とは、温度設定スイッチ12Bによって設定されている温度を自動的に下げる。このときは、表示部14に「設定温度を5℃下げました」などと表示して使用者に報知する(同ステップS32)。温度制御の抑制中は、設定温度が下げられるものの温度制御は行われている。加熱調理中は、ステップS33を経てステップS26へ戻り鍋浮き状態が安全な範囲かどうかを判定する。
ステップS27で手動調節に切り替えられたときは、表示部14に「温度調節は手動で行ってください」の表示をする(同ステップS28)。使用者はこの表示により温度制御が行われていないことを認識し、以後は手動で温度調節をする(同ステップS29)。加熱調理が終了したらステップS30に進む。ステップS30において使用者は、加熱開始スイッチ12Cを「切」にして加熱調理を終了する。ステップS24、S28、S32における表示は、文字または音声による報知が望ましい。また必要ならばチャイムなどの警報音を発するものでもよい。
本実施例によれば、アルミの鍋3を用いた場合でも安全に温度制御ができるので、誘導加熱調理器を用いる調理の範囲が拡がるという効果が得られる。
尚、本実施例では鍋の材質はアルミニウムについて述べているが、アルミニウムと同程度かそれ以上の導電率を有する非磁性体材質であれば同様の効果があることは言うまでもない。また、これらの材質と他の材質を組み合わせた鍋であっても、誘導加熱を行う上で、鍋自体の特性としてアルミニウムと同様の特性を有する鍋であれば同様の効果がある。
本発明は、アルミニウム等非磁性体の鍋を用いて加熱調理を行なう誘導加熱調理の分野において有用である。
本発明の第1参考例の誘導加熱調理器の構成を示す断面図 第1参考例の誘導加熱調理器の操作部12の操作面の平面図 材質検出部の既知の動作原理を説明するための電流電圧特性曲線のグラフ 本発明の誘導加熱調理器の第1参考例の動作を示すフローチャート 本発明の第1実施例の誘導加熱調理器の操作部22の操作面の平面図 本発明の第1実施例の誘導加熱調理器の動作を示すフローチャート
符号の説明
1 筐体
2 トッププレート
3 鍋
4 誘導加熱コイル
7 温度センサ
8 鍋浮き検出器
9 材質検出部
10 制御部
11 インバータ部
12、22 操作部
12A 温度制御選択スイッチ
12B 温度設定スイッチ
12C 加熱開始スイッチ
12D 被加熱体選択スイッチ
14 表示部
17 電源線
44 CT(入力電流検知手段)

Claims (3)

  1. アルミニウムの導電率と略同等またはそれ以上の導電率を有する非磁性被加熱体または鉄系の被加熱体を誘導加熱するための加熱コイル、前記誘導加熱コイルに高周波の電流を流すためのインバータ部、前記被加熱体の温度を検出する温度センサ、前記温度センサの検出結果に基づき前記加熱コイルの加熱出力を加減して前記被加熱体の温度を使用者が設定した温度に保つ温度制御をする温度制御部、及び前記被加熱体の浮きまたは位置ずれを検知する位置ずれ検出手段を備え、
    前記温度制御部は、前記位置ずれ検出手段が前記被加熱体の浮きまたは位置ずれを検出した場合には、前記温度センサの検出結果に基づく加熱出力の制御を停止して誘導加熱できるようにするか、または設定温度を下げて温度制御を行うように構成された誘導加熱調理器であって、使用者が指示するための操作手段を有し、前記操作手段により前記温度制御の動作を停止して誘導加熱できるように切り換えることができる構成とした誘導加熱調理器。
  2. 使用者に視覚的または聴覚的に報知する報知手段を備え、
    前記報知手段は、前記位置ずれ検出手段が前記被加熱体の浮きを検出し前記温度制御部が前記温度センサの検出結果に基づく加熱出力の制御を停止して誘導加熱できるようにするか、または設定温度を下げて温度制御をする際に、その旨の報知を行なうようにした請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 使用者に視覚的または聴覚的に報知する報知手段及び被加熱体選択スイッチを備え、前記報知手段は、前記アルミニウムの導電率と略同等またはそれ以上の導電率を有する非磁性被加熱体を加熱することが前記被加熱体選択スイッチにより選択されてから前記温度制御部が温度制御をする場合には、その旨を報知するようにした請求項2に記載の誘導加熱調理器。
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