WO2010049989A1 - スパイラルタップ - Google Patents

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Abstract

 スパイラルタップ10は、食付き部16bにおけるおねじのねじ山が、完全山部16aと同一寸法のねじ山の外周側部分を、軸心Oを含む断面において直線的に切除した形状を成しているとともに、その直線すなわち外周面26の軸心Oに対する傾斜角θが-15°≦θ≦30′の範囲内とされているため、切りくずの巻き形状が安定してねじれ溝20から外部へ良好に排出されるようになり、その切りくずの噛み込みによる刃欠けが抑制されて耐久性が向上する。

Description

スパイラルタップ
 本発明はスパイラルタップに係り、特に、切りくず排出性能や切れ刃の耐久性を向上させるために食付き部のねじ山形状を改善する技術に関するものである。
 (a) おねじが設けられているとともに、シャンク側から見て切削回転方向と同じ方向にねじれたねじれ溝がそのおねじを分断するように設けられ、そのねじれ溝に沿って切れ刃が形成されているねじ部を有するとともに、(b) そのねじ部には、外径寸法が一定の完全山部と、工具先端側へ向かうに従って外径寸法が小さくなる食付き部とが設けられており、(c) その食付き部側から下穴内にねじ込まれることにより下穴の内周面にめねじを切削加工するとともに、前記ねじれ溝に沿って切りくずをシャンク側へ排出するスパイラルタップが広く用いられている。そして、このようなスパイラルタップにおいて、食付き部におけるおねじのねじ山は、例えば前記完全山部と同一寸法のねじ山の外周側部分を、予め定められた食付き勾配に沿って工具先端側へ向かうに従って小径となるように斜めに切除するか、或いはねじ山全体が食付き勾配に沿って工具先端側へ向かうに従って小径とされているのが普通である(特許文献1参照)。
特公昭37-13848号公報
 しかしながら、このような従来のスパイラルタップは、切りくず形状すなわち切れ刃形状が、おねじのねじ山形状および食付き勾配による傾斜、或いはねじ山形状のみによって規定されるため、切りくず排出性能や切れ刃の耐久性に関して必ずしも十分な性能が得られない可能性があった。
 本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、食付き部におけるおねじのねじ山形状を改善することにより切りくず排出性能や切れ刃の耐久性を一層向上させることにある。
 かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) おねじが設けられているとともに、シャンク側から見て切削回転方向と同じ方向にねじれたねじれ溝がそのおねじを分断するように設けられ、そのねじれ溝に沿って切れ刃が形成されているねじ部を有するとともに、(b) そのねじ部には、外径寸法が一定の完全山部と、工具先端側へ向かうに従って外径寸法が小さくなる食付き部とが設けられており、(c) その食付き部側から下穴内にねじ込まれることによりその下穴の内周面にめねじを切削加工するとともに、前記ねじれ溝に沿って切りくずをシャンク側へ排出するスパイラルタップにおいて、(d) 前記食付き部のおねじのねじ山は、前記完全山部と同一寸法のねじ山の外周側部分を、軸心Oを含む断面において直線的に切除した形状を成しているとともに、(e) その直線の軸心Oに対する傾斜角θは、工具先端側へ向かうに従って小径となる側を正とした場合に-15°≦θ≦30′の範囲内とされていることを特徴とする。
 第2発明は、第1発明のスパイラルタップにおいて、前記食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法は、予め定められた一定の食付き勾配に沿って変化していることを特徴とする。
 第3発明は、第1発明のスパイラルタップにおいて、前記食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法は、軸方向において凹形状を成すように変化していることを特徴とする。
 上記直線の傾斜角θは、食付き部におけるおねじのねじ山の外周面の軸心Oに対する傾斜角で、そのねじ山とねじれ溝とが交差する稜線部分に形成される切れ刃の外周部の軸心Oに対する傾斜角を意味するものであり、この傾斜角θを食付き勾配とは別に任意に設定してめねじの切削加工を行って切りくず排出性能や切れ刃の耐久性を調べたところ、工具先端側へ向かうに従って小径となる側を正とした場合に-15°≦θ≦30′の範囲内において、従来(ねじ山の外周側部分が食付き勾配に沿って斜めに切除された形状の場合)に比べて切りくずの巻き形状が安定してねじれ溝から外部へ良好に排出されるようになり、その切りくずの噛み込みによる刃欠けが抑制されて耐久性が向上することを見い出した。
 なお、本発明者等の実験によれば、傾斜角θを-15°≦θ≦30′の範囲内にしたことにより、回転トルクは若干大きくなるものの、十分に加工可能な許容範囲内であった。スラスト力については、従来と略同程度であった。
 第2発明では、食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法が予め定められた一定の食付き勾配に沿って変化しているため、食付き部に存在する多数の切れ刃の切込み寸法すなわち切りくずの厚さ寸法が略同じになり、食付き部の総ての切れ刃において切りくずの巻き形状が安定し、切りくず排出性能が一層向上する。
 第3発明では、食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法が軸方向において凹形状を成すように変化しているため、完全山部から工具先端側へ向かうに従って切れ刃の切込み寸法すなわち切りくずの厚さ寸法が小さくなるが、完全山部に近い部分ではねじ山の山頂付近で切削加工を行うため切りくずの幅寸法が小さく、工具先端側ではねじ山の麓付近で切削加工を行うため切りくずの幅寸法が大きくなるため、第2発明のように一定の食付き勾配で変化している場合に比較して、個々の切れ刃によって生成される切りくずの断面積(更には除去体積)が等しくなる方向に断面形状が変化する。これにより、多数の切れ刃に作用する切削負荷の相違が小さくなり、局部的な摩耗が抑制されて耐久性が一層向上する。
本発明が適用されたスパイラルタップを示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) におけるIA-IA断面の拡大図、(c) は食付き部におけるねじ山形状を拡大して示す図である。 図1のスパイラルタップの食付き部のねじ山形状を説明する図で、(a) は加工方法の一例を示す図、(b) はねじ山の外周面の傾斜角θを説明する図、(c) は食付き部の多数の切れ刃の切込み形状(切りくず形状)を示す図である。 傾斜角θが異なる7種類の試験品を用いて耐久性試験を行った結果を説明する図で、(a) は加工条件、(b) は試験結果を示す図である。 図3の耐久性試験の際に排出された切りくずの写真で、試験品No4の本発明品のものである。 図3の耐久性試験の際に排出された切りくずの写真で、試験品No1の従来品のものである。 図3の耐久性試験の際に最初の3穴分について測定した回転トルクのデータで、(a) は試験品No4の本発明品のもの、(b) は試験品No1の従来品のものである。 図3の耐久性試験の際に最初の3穴分について測定したスラスト力のデータで、(a) は試験品No4の本発明品のもの、(b) は試験品No1の従来品のものである。 本発明の他の実施例を説明する図で、図1の(c) に対応する図である。
符号の説明
 10:スパイラルタップ  16:ねじ部  16a:完全山部  16b:食付き部  18:おねじ  20:ねじれ溝  22:切れ刃  O:軸心  θ:傾斜角
 本発明のスパイラルタップにおいて、おねじを分断するように設けられるねじれ溝の溝数は2本~4本が一般的であるが、径寸法等に応じて適宜設定される。ねじれ溝のねじれ角は例えば10°~55°程度の範囲内が一般的で、特に30°~50°程度の範囲内のものが広く用いられているが、径寸法等に応じて適宜定められる。工具母材としては、高速度工具鋼や超硬合金が好適に用いられるが、他の工具材料を採用することもできる。必要に応じてTiN、TiCN等の硬質被膜をコーティングしたり酸化処理を施したりすることも可能である。
 本発明のスパイラルタップは、予めドリル等によって形成された下穴にめねじを加工する専用品であっても良いが、前記ねじ部よりも工具先端側にドリル等が一体に設けられ、下穴加工に連続してめねじを切削加工するものでも良い。また、止り穴に対してめねじを切削加工するものでも、貫通した通り穴に対してめねじを切削加工するものでも良い。
 食付き部の軸方向寸法は、例えば1.5P(Pはねじ山のピッチ)~4P程度の範囲内が一般的で、特に2P~3Pの範囲内のものが広く知られているが、径寸法や被削材種等に応じて適宜定められる。
 食付き部におけるおねじのねじ山の傾斜角θは、例えば完全山部と同一寸法で設けられたおねじの外周側部分を研削砥石等により研削除去して目的とする傾斜角θとすることができるが、完成状態で傾斜角θが-15°≦θ≦30′の範囲内であれば良く、その加工方法は適宜定められる。この傾斜角θは、ねじれ溝によって分断された総てのねじ山において同じ角度であることが望ましいが、-15°~+30′の範囲内で連続的或いは段階的に変化していても良い。
 傾斜角θが-15°よりも小さい(マイナス側に大)と、切れ刃の工具先端側に位置する角部の角度が小さくなって(ねじ山の頂角が60°の場合105°以下)、摩耗や刃欠けが発生し易くなる一方、傾斜角θが+30′よりも大きくなると、切りくずの巻き形状が安定して排出性能が向上するという効果が十分に得られなくなるため、傾斜角θは-15°~+30′の範囲内で設定することが望ましい。
 第3発明では、食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法が軸方向において凹形状を成すように変化しているため、完全山部から工具先端側に向かうに従って切れ刃の切込み寸法すなわち切りくずの厚さ寸法が小さくなり、個々の切れ刃によって生成される切りくずの断面積の相違が小さくなるが、その断面積が略等しくなるように上記凹形状、すなわち食付き部における多数のねじ山の外径寸法を設定することが望ましい。
 以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
 図1は、本発明の一実施例である3枚刃のスパイラルタップ10を示す図で、(a) は軸心Oと直角方向から見た正面図、(b) は(a) におけるIA-IA断面の拡大図、(c) は食付き部16bにおけるねじ山形状(切れ刃形状)を拡大して示す図である。このスパイラルタップ10は、シャンク12、首部14、およびねじ部16を、その順番で同一の軸線上に一体に備えており、ねじ部16には加工すべきめねじに対応するねじ溝形状のおねじ18が設けられているとともに、シャンク12側から見て切削回転方向(実施例では右まわり)と同じ方向にねじれた3本のねじれ溝20がおねじ18を分断するように軸心Oまわりに等間隔で設けられている。ねじ部16は、工具先端側へ向かうに従って外径寸法が小さくなる食付き部16bと、その食付き部16bに連続して設けられた完全なねじ山を有する外径寸法が一定の完全山部16aとを備えており、上記ねじれ溝20に沿って切れ刃22が設けられている。3本のねじれ溝20は、何れも一定のリードのつる巻き線に沿ってねじ部16から首部14の途中まで一繋がりで連続して設けられている。図1(a) の一点鎖線は、ねじれ溝20の中心線に相当する。本実施例のスパイラルタップ10は高速度工具鋼にて構成されているとともに、呼びがM12×1.75のもので、ねじ部16におけるねじれ溝20のねじれ角は約40°、食付き部16bの軸方向寸法は2.5P(Pはねじ山のピッチ)である。
 食付き部16bにおいて軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法は、予め定められた一定の食付き勾配に沿って変化しており、軸心Oに対して食付き勾配(実施例では13°12′)で傾斜している直線L1上にねじ山先端(外周面26)の中心が位置するように定められており、軸方向に連なるねじ山の外径寸法の変化量t1およびt2は同じである。この外径寸法の変化量t1、t2は、切れ刃22の切込み寸法すなわち切りくずの厚さ寸法に対応するが、本実施例のスパイラルタップ10は3枚刃で軸心Oまわりに3枚の切れ刃22を備えているため、各切れ刃22の切込み寸法(切りくずの厚さ寸法)は変化量t1、t2の1/3である。
 また、食付き部16bにおけるおねじのねじ山は、図2の(a) に示すように完全山部16と同一寸法のねじ山24の外周側部分(図2(a) における斜線部)を、軸心Oを含む断面において直線的に切除した形状を成している。本実施例では実際に完全山部16aと同一寸法のねじ山24がねじ研削加工によって設けられた後、円筒研削砥石による研削加工で斜線で示す外周側部分を研削除去することにより、軸方向において直線状の外周面26を有する目的とするねじ山形状とされている。外周面26の軸心Oに対する傾斜角θ(図2の(b) 参照)は、工具先端側へ向かうに従って小径となる側を正(+)とした場合に-15°≦θ≦30′の範囲内とされており、本実施例では3本のねじれ溝20によって分断された多数のねじ山の傾斜角θが総て同じ大きさで、単一の研削砥石を用いて外周面26が研削加工されている。図1の(c) および図2の(a) は、何れも軸心Oを含む断面形状に相当し、ねじれ溝20に沿って切れ刃22側(すくい面)を見た図で、上記外周面26の傾斜角θ=0°の場合である。なお、外周面26やねじ山のフランクには、必要に応じて逃げが設けられる。
 そして、このようなスパイラルタップ10は、例えばタップ立て盤等の主軸に取り付けられ、1回転で1Pずつ前進させるリード送りされて被削材に予め形成された下穴内に食付き部16b側からねじ込まれることにより、その食付き部16bに設けられた多数の切れ刃22によってめねじが切削加工されるとともに、切りくずがねじれ溝20に案内されつつシャンク12側へ排出される。図2の(c) は、被削材30に予め形成された下穴32に本実施例のスパイラルタップ10がねじ込まれてめねじが切削加工される際の切りくずの断面形状(切れ刃22の切込み形状)を説明する図で、丸付き数字の1~8で示す領域が切削の順番と切りくずの断面形状を表しており、総ての切りくずは軸心Oと略平行で幅方向(軸方向)において厚さ寸法が略一定であるとともに、互いに厚さ寸法が略同じである。
 ここで、本実施例のスパイラルタップ10は、食付き部16bにおけるおねじのねじ山の外周面26の軸心Oに対する傾斜角θ、すなわちそのねじ山とねじれ溝20とが交差する稜線部分に形成される切れ刃22の外周部の軸心Oに対する傾斜角が、-15°≦θ≦30′の範囲内とされているため、切りくずの巻き形状が安定してねじれ溝20から外部へ良好に排出されるようになり、その切りくずの噛み込みによる刃欠けが抑制されて耐久性が向上する。
 また、本実施例では、食付き部16bにおいて軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法が予め定められた一定の食付き勾配に沿って変化しており、その外径寸法の変化量t1、t2が同じで、食付き部16bに存在する多数の切れ刃22の切込み寸法すなわち切りくずの厚さ寸法が略同じになるため、食付き部16bの総ての切れ刃22において切りくずの巻き形状が安定し、切りくず排出性能が一層向上する。
 因みに、本実施例のスパイラルタップ10において、食付き部16bにおけるねじ山の外周面26の傾斜角θが異なる7種類の試験品No1~No7をそれぞれ2本ずつ用いて耐久性試験を行ったところ、図3に示す結果が得られた。7種類の試験品No1~No7の傾斜角θは図3の(b) に示す通りで、傾斜角θ=13°12′の試験品No1は、傾斜角θが食付き勾配と等しい従来品で、傾斜角θが0°~-13°の試験品No4~No6が本発明品、試験品No2、No3、No7は比較品である。そして、図3の(a) に示す加工条件でめねじのタップ立て加工を行い、刃欠け或いはゲージアウト(GP-OUT)により工具寿命に達するまでの加工穴数を調べた。図3の(a) の被削材種「S45C」はJIS規格による機械構造用炭素鋼である。
 図3の(b) に示す試験結果から明らかなように、本発明品の試験品No4~No6は、何れも切れ刃22の摩耗によりゲージアウトになるまでタップ立て加工を行うことが可能で、400穴以上のめねじをタップ立て加工することができた。これに対し、傾斜角θが-15°≦θ≦30′の範囲から外れている試験品No1~No3、No7は、何れも切りくずの噛み込みによる刃欠けによって工具寿命に達するとともに、平均の加工穴数は何れも300穴以下であり、本発明品によれば耐久性が40%程度向上する。
 図4および図5は、上記耐久性試験の際に排出された切りくずの写真で、図4は本発明品である試験品No4の切りくず、図5は従来品である試験品No1の切りくずである。これ等の切りくずの写真から明らかなように、図4の本発明品では切りくずが比較的均一な巻き形状を成しているのに対し、図5の従来品は部分的に巻き形状が乱れており、この巻き形状の乱れで同一のねじれ溝20内の複数の切りくずが互いに絡み合って排出性能が損なわれる。
 図6および図7は、同じく図3の耐久性試験で使用した本発明品である試験品No4および従来品である試験品No1について、その耐久性試験の際の最初の3穴分に関して回転トルクおよびスラスト力を測定した結果である。図6の回転トルクについては、従来品に比べて本発明品の方が若干大きくなるものの、十分に加工可能な許容範囲内であった。図7のスラスト力については、本発明品と従来品とで殆ど差がなかった。この結果から、本発明品によれば、従来品に比較して回転トルクやスラスト力を殆ど損なうことなく、切りくずの巻き形状が安定して排出性能や耐久性が向上することが分かる。
 なお、前記実施例では、食付き部16bにおいて軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法が予め定められた一定の食付き勾配に沿って変化するように直線L1上に外周面26の中心が位置しており、その外径寸法の変化量t1、t2が同じであったが、図8に示すように凹形状を成すように凹曲線L2上に外周面26の中心が位置するように変化させることもできる。この場合には、外径寸法の変化量t2がt1よりも小さくなり、完全山部16aから工具先端側へ向かうに従って切れ刃22の切込み寸法すなわち切りくずの厚さ寸法が小さくなるが、完全山部16aに近い部分ではねじ山の山頂付近で切削加工を行うため切りくずの幅寸法(外周面26の幅寸法に相当)が小さく、工具先端側ではねじ山の麓付近で切削加工を行うため切りくずの幅寸法が大きくなるため、前記実施例のように一定の食付き勾配で変化している場合に比較して、個々の切れ刃22によって生成される切りくずの断面積(更には除去体積)が等しくなる方向に断面形状が変化する。これにより、多数の切れ刃22に作用する切削負荷の相違が小さくなり、局部的な摩耗が抑制されて耐久性が一層向上する。
 上記図8の実施例において、切りくずの断面積が略等しくなるように上記凹形状すなわち凹曲線L2を設定することも可能で、その場合には多数の切れ刃22に作用する切削負荷が略同じになる。
 以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
 本発明のスパイラルタップは、食付き部におけるおねじのねじ山が、完全山部と同一寸法のねじ山の外周側部分を、軸心Oを含む断面において直線的に切除した形状を成しているとともに、その直線の軸心Oに対する傾斜角θが、工具先端側へ向かうに従って小径となる側を正とした場合に-15°≦θ≦30′の範囲内とされているため、切りくずの巻き形状が安定してねじれ溝から外部へ良好に排出されるとともに、その切りくずの噛み込みによる刃欠けが抑制されて優れた耐久性が得られるようになり、種々の被削材に対してタップ立て加工を行なう際に好適に用いられる。

Claims (3)

  1.  おねじが設けられているとともに、シャンク側から見て切削回転方向と同じ方向にねじれたねじれ溝が該おねじを分断するように設けられ、該ねじれ溝に沿って切れ刃が形成されているねじ部を有するとともに、
     該ねじ部には、外径寸法が一定の完全山部と、工具先端側へ向かうに従って外径寸法が小さくなる食付き部とが設けられており、
     該食付き部側から下穴内にねじ込まれることにより該下穴の内周面にめねじを切削加工するとともに、前記ねじれ溝に沿って切りくずをシャンク側へ排出するスパイラルタップにおいて、
     前記食付き部のおねじのねじ山は、前記完全山部と同一寸法のねじ山の外周側部分を、軸心Oを含む断面において直線的に切除した形状を成しているとともに、
     該直線の軸心Oに対する傾斜角θは、工具先端側へ向かうに従って小径となる側を正とした場合に-15°≦θ≦30′の範囲内とされている
     ことを特徴とするスパイラルタップ。
  2.  前記食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法は、予め定められた一定の食付き勾配に沿って変化している
     ことを特徴とする請求項1に記載のスパイラルタップ。
  3.  前記食付き部において軸方向に連なる複数のねじ山の外径寸法は、軸方向において凹形状を成すように変化している
     ことを特徴とする請求項1に記載のスパイラルタップ。
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