WO2010047023A1 - 光学的情報記録媒体及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

 レーザ光が照射されて情報が光学的に記録、又は再生される光学的情報記憶媒体の製造方法を提供する。本発明の光学的情報記憶媒体の製造方法は、第二の基板12の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、凹凸パターンに情報記録層41、42を成膜し、第二の基板12における一方の情報記憶層41の成膜面に、紫外線硬化樹脂22を介して第一の基板11を貼合し、第二の基板12における他方の情報記憶層42の成膜面に、紫外線硬化樹脂22を介して第三の基板13を貼合する。

Description

光学的情報記録媒体及び製造方法
 本発明は、レーザ光が照射されて情報が光学的に記録、又は再生される光学的情報記憶媒体及びその製造方法に関する。
 近年のデジタル情報化社会の急速な進展に伴い、代表的なストレージデバイスである光ディスクの大容量化が求められており、各所で精力的に開発が進められている。現在商品化されているφ120mm光ディスクでは、ピット長が0.1μm~0.2μmで15GB~30GB程度の容量である。次世代及び次々世代では最短ピット長を短くすることで容量を増加させる試みが検討されている。それにはDeep UVレーザ光や電子線による原盤作製が行われている。Deep UVレーザ光により作製された最短ピット長の一例としては80nm、電子線では40nm程度の非常に短いピットの形成が報告されている。最短ピット長が40nm程度の場合、約500GB/12cmの容量と推定される。
 このような高密度記録/再生に用いる光ディスク基板は、前述した光ディスクの原盤から複製パターンを転写したスタンパを用い、射出成型法により作製される(特許文献1乃至3を参照)。
 もう一つの大容量化の方法としては、上述した光ディスク基板上の凹凸パターン上に情報記録層を成膜する。そして、紫外線硬化樹脂を用いて、第二の凹凸パターンを設ける。この凹凸パターン上に成膜を行った後、さらに紫外線硬化樹脂を用いて、第三の凹凸パターンを設け、成膜を行う。これらの工程を繰り返し行うことで、複数の情報記録層を有する光学的情報記録媒体を得る。
 また、更なる大容量化の施策としては、上述したような一枚の光ディスク媒体に複数の情報記録層を有する多層光ディスク媒体を、一つのカートリッジに複数枚収納する。これにより、光ディスクシステムの大容量化を目指している。
特開2005-332493号公報 特開2006-59533号公報 特開2008-176879号公報
 しかしながら、上述した背景技術には、以下に示すような問題点がある。
 すなわち、一枚の光ディスク媒体に複数の情報記録層を有する多層光ディスク媒体を、一つのカートリッジに複数枚収納している。しかし、光ディスクシステム当りの記憶容量を大容量化するためには、一枚の光ディスク媒体の中に設ける情報記録層を可能な限り多くする必要がある。そのため、情報記録層の多層化が一般的に行われている。この場合、関連する技術では、各々の情報記録層を形成する凹凸パターンとスペーサ層の合計膜厚は概略20μm~60μmの範囲にあることが一般的である。ここで凹凸パターンは紫外線硬化樹脂、スペーサ層は紫外線硬化樹脂又は透明なシートで形成される。
 図20に、例えば2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の断面図を示す。基板101は、射出成型で凹凸パターンが成型される。当該基板101上に、第一の情報記録層102が成膜される。第一の情報記憶層102上に紫外線硬化樹脂103を介して、透明なシートが接着される。当該透明なシートはスペーサ層104として機能する。当該透明なシート上に紫外線硬化樹脂105により、凹凸パターンが形成される。当該紫外線硬化樹脂105上に第二の情報記録層106が成膜される。第二の情報記憶層106上に基板108が紫外線硬化樹脂107を介して接着される。その結果、2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体が得られる。
 図21に、4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の断面図を示す。ここでは、詳細な製造方法は省略するが、基板101は、射出成型で凹凸パターンが成型される。当該基板101上に、第一の情報記録層102が成膜される。第一の情報記憶層102上に紫外線硬化樹脂103を用いて、スペーサ層を兼ねた凹凸パターンが作製される。そして、第一の情報記憶層102及び紫外線硬化樹脂103が順次成膜及び積層される。その結果、4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体が得られる。
 図22に、別の2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の断面図を示す。基板101は、射出成型で凹凸パターンが成型される。当該基板101上に、第一の情報記録層102が成膜される。第一の情報記憶層102上に紫外線硬化樹脂103を用いて、スペーサ層を兼ねた凹凸パターンが形成される。紫外線硬化樹脂103上に第二の情報記録層106が成膜される。第二の情報記憶層106上に基板108が紫外線硬化樹脂107を介して接着される。その結果、2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体(2層媒体)が得られる。
 図20に示したスペーサ層が透明なシートで形成された2層媒体は、第一の情報記録層102及び第二の情報記録層106が順次上述した手順により形成される。このとき、第二の情報記録層106を成膜するための凹凸パターンの形成やその後の情報記録層の成膜プロセスにおいて何らかの問題が生じる場合がある。この場合、それまで行ってきた凹凸パターン形成、成膜、シート接着等のプロセスが全て無駄となる。
 図21に示した4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体は、最後の4層目の凹凸パターン作製プロセスや成膜プロセスで何らかの問題が生じる場合がある。この場合、それまで行ってきた凹凸パターン形成、成膜、シート接着等のプロセスが全て無駄となる。そのため、時間、コストの損失は上述した2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体に比べて、更に大きいものとなる。
 図22に示した2層の情報記憶層を有する光学的情報記憶媒体は、図20に示した2層媒体と同様に第一の情報記録層102及び第二の情報記録層106が順次上述した手順により形成される。このとき、第二の情報記録層106を成膜するための凹凸パターン及びスペーサ層の形成プロセス等で問題が生じる場合がある。この場合、それまで行ってきた凹凸パターン形成、成膜等のプロセスが全て無駄となる。
 このような問題点は、多層光学的情報記録媒体の情報記録層の層数が多くなればなるほど、発生する確率が高くなる。これにより、多層光学的情報記録媒体の歩留まりを悪化させる大きな原因となっている。
 本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、歩留まりの良い光学的情報記憶媒体及び製造方法を提供することにある。
 本発明に係る光学的情報記憶媒体の製造方法は、第二の基板の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、前記凹凸パターンに情報記録層を成膜し、前記第二の基板における一方の情報記憶層の成膜面に、紫外線硬化樹脂を介して第一の基板を貼合し、前記第二の基板における他方の情報記憶層の成膜面に、紫外線硬化樹脂を介して第三の基板を貼合する。
 本発明に係る光学的情報記録媒体の製造方法は、第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第一の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、前記第二の基板に残存する前記モールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 本発明に係る光学的情報記録媒体の製造方法は、第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第一の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記第二の基板に残存する前記モールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、により第二の構造体を作製し、上述の製造方法により作製された第一の構造体と前記第二の構造体とを用い、前記第一の構造体の第三の基板に前記第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第二の構造体における情報記憶層の成膜面を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 本発明に係る光学的情報記録媒体の製造方法は、第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、により第三の構造体を二つ作製し、一方の前記第三の構造体における情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射して第四の構造体を作製し、前記第四の構造体の第三の基板に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に、他方側の前記第三の構造体における情報記憶層の成膜面を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、前記他方側の第三の構造体側に残存するモールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、前記第四の構造体側に残存するモールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、前記情報記憶層の成膜面に前記第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第一の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 本発明に係る光学的情報記録媒体の製造方法は、第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、前記第二の基板に残存するモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、を複数回繰り返して行い、前記第二の基板の両面に第一の紫外線硬化樹脂により凹凸パターンが形成され、さらにその上に情報記憶層が成膜された複数の第五の構造体を作製し、第一の基板に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に少なくとも一つの第五の構造体における一方の情報記憶層の成膜面を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記第五の構造体における他方側の情報記憶層の成膜面に、第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程とを含み、第一の基板上に、第五の構造体と第三の基板とを、第二の紫外線硬化樹脂を介して、交互に複数回、積層、貼合する。
 本発明によれば、歩留まりの良い光学的情報記憶媒体及び製造方法を提供することができる。
本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第一の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法により作製された光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法により作製された光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第三の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法により作製された光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法を示す工程図である。 本発明の第四の実施例の光学的情報記憶媒体の製造方法により作製された光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 関連する技術の2層の情報記憶層を有する光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 関連する技術の4層の情報記憶層を有する光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 関連する技術の2層の情報記憶層を有する光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 一般的な光学的情報記憶媒体を概略的に示す断面図である。 層間クロストークの概念図である。 可撓性を有する光学的情報記憶媒体の記憶再生方法を示す図である。
 以下、本発明を適用した具体的な実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明が以下の実施例に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
 以下に述べる実施例では、モールドとして透明スタンパを用いた。透明スタンパには、光ディスク用のプリフォーマット又はランド及びグルーブ溝が形成される。透明スタンパは必要に応じて石英ガラス上にパターンが刻まれたスタンパやポリカーボネイト(PC)基板にパターンが刻まれたスタンパを用いた。第一の基板としては、必要に応じて、厚さ90μm以上1200μm以下の範囲にあるPC基板を用いた。第二の基板及び第三の基板としては、厚さ20μm以上30μm以下の範囲にあるPCフィルム基板を用いた。
 また、以下に述べる実施例で用いた各々の紫外線硬化樹脂は、塗布前に予め真空中で脱泡した紫外線硬化樹脂を用いた。これは、紫外線硬化樹脂を塗布装置に注入する際に、稀に混入する微小な気泡が、塗布された紫外線硬化樹脂中に入ることを防ぐためのものである。
 <第一の実施例>
 以下、本発明の第一の実施例について、図1~図4を参照して具体的に説明する。ここでは、2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の作製プロセスについて説明する。
 本実施例では、モールドとしてポリカーボネイトスタンパ(PCスタンパ)を用いた。PCスタンパは、射出成型により大量複製される。第一の基板は、レーザ光が照射される側に配置される。第一の基板としては、凹凸パターンが表面に形成されていない平坦なポリカーボネイト基板(PC基板)を用いた。第一の基板の厚さは100μmである。第二の基板は、紫外線硬化樹脂を介して凹凸パターンが両面(上下面)に形成される。第二の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第二の基板の厚さは25μmである。第一及び第二の基板以外の基板である第三の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第三の基板の厚さは25μmである。また、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の設定膜厚は各々1μmとした。ちなみに、第二の基板の両面に凹凸パターンを形成するべく塗布される紫外線硬化樹脂を第一の紫外線硬化樹脂とし、他の紫外線硬化樹脂を第二の紫外線硬化樹脂とした。
 以下に、図1~図4を用いて光学的情報記憶媒体の作製の手順を示す。
 先ず、図1Aに示すように、第二の基板12の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図1B、Cに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面にモールド30を貼合する。モールド30には、微細パターンが予め形成されている。さらに第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図1Dに示すように、第二の基板12の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図2A、Bに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21が塗布された面に、別のモールド31を貼合する。モールド31には、微細パターンが予め形成されている。さらに第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図2Cに示すように、一方のモールド31を第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図2Dに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層41を成膜する。
 次に、図3A、Bに示すように、情報記憶層41の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に第一の基板11を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図3Cに示すように、第二の基板12に残存するモールド30を、第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図4Aに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層42を成膜する。
 次に、図4B、Cに示すように、情報記憶層42の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、当該第二の紫外線硬化樹脂22が塗布された面に第三の基板13を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 つまり、第二の基板12の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、当該凹凸パターンに情報記録層41、42を形成している。情報記録層41、42が設けられた第二の基板12と、当該基板12とは異なる基板11、13とを紫外線硬化樹脂22を用いて交互に積層している。その結果、2層の情報記録層41、42を有する貼合タイプの光学的情報記憶媒体が得られる。つまり、厚さ100μmの第一の基板11上に、厚さ25μmの第二の基板12の両面に、レーザ光をガイドする微細な凹凸パターンと情報記録層41、42が形成される。さらに厚さ25μmの第三の基板13がダミー基板とされる。この光学的情報記憶媒体は、第二の基板12の両面に、ほぼ同時に凹凸パターンの作製、及び転写がなされる。そのため、万が一転写プロセスに問題が生じた場合でも、比較的プロセスの初期段階でプロセスを中止することが可能となる。従って、従来の光学的情報記録媒体の作製時のような無駄なプロセスを行う必要がなくなる。よって、良好な品質の再生信号を得ることのできる多層光学的情報記録媒体を、歩留まりを低下させることなく、安定して提供することが可能となる。
 ここで、用いるレーザ光の波長が405nmの場合、レーザ光をガイドする微細な凹凸パターン深さは、当該凹凸パターンがランド及びグルーブのスパイラル溝の場合には32nm程度、ROMピットの場合には64nm程度が必要となる。従って、凹凸パターンを形成する第一の紫外線硬化樹脂21の膜厚は少なくとも50nm程度あればよい。しかし、紫外線硬化樹脂をスピンコート法で塗布、展開する場合、樹脂膜厚が50nm程度と薄いと、塗布面の細かな凹凸や表面付着物の影響によりきれいに塗布することが難しい。
 そのため、樹脂を塗布、スピン展開し、紫外線硬化した後の樹脂膜厚が0.5μm以上の範囲にあることが望ましい。例えば、紫外線硬化後の樹脂膜厚を1μmになるように調整した場合、ディスク面内の樹脂膜厚は0.9μm~1.1μmの範囲にあることが膜厚の計測によって確認できた。
 同様に、各々の基板を接着するために用いた第二の紫外線硬化樹脂22も、樹脂を塗布、スピン展開し、紫外線硬化した後の樹脂膜厚が0.5μm以上の範囲にあることが望ましい。例えば、紫外線硬化後の樹脂膜厚を1μmになるように調整した場合、接着後の樹脂膜厚は0.9μm~1.1μmの範囲にあることが膜厚の計測によって確認できた。これらの樹脂膜厚の変動は、設定膜厚に対して、プラス/マイナス10%程度変動しており、ピーク幅では20%の変動があることが判る。
 ところで、図23は、一般的な多層光学的情報記録媒体を示した断面図である。図23の構成では、基板上に複数の情報記録層(図23の例では、全部でn+1層)がスペーサ層を介して積層されている。明細書においては、レーザ光の入射面に最も近い側の情報記録層をL0、レーザ入射面から2番目の情報記録層をL1、その次の情報記憶層をL2、という順序で各情報記録層を識別することとする。図中のL0、L1・・・Lnの情報記録層は、各々凹凸パターン上に設けられているが、図中では凹凸パターンは省略してある。スペーサ層は複数の情報記録層を接着する役割を果たす。それと共に、層間のクロストークを低減する役割を果たしている。ここで、層間のクロストークとは、図24に示されるように、他の情報記憶層からの反射光成分を指している(ここでは情報記憶層L0再生時の情報記憶層L1からの反射光成分)。当該反射光成分は、ある所定の情報記録層からの再生時に得られる再生信号に含まれる。
 層間のクロストークは再生信号の変調度を低下させ、再生信号の品質を劣化させる要因となる。スペーサ層が厚いほど層間クロストークを低減できる。その一方で、情報の記録あるいは再生に用いられる集光ビームの球面収差はスペーサ層が厚くなるほど増大し、再生信号の品質を劣化させてしまう。従って、スペーサ層の厚さは、層間クロストーク低減及び球面収差増大のトレードオフを考慮して最適化されることが必要である。具体的に云うと、図22に示すように、情報記録層106を成膜するための凹凸パターン及びスペーサ層が紫外線硬化樹脂で形成されている場合には、この樹脂膜厚は最小でも20μm程度の厚みが必要である。ここで、この紫外線硬化樹脂はスピンコート法で基板上に塗布、展開されることが一般的である。このような方法では概略塗布膜厚の10%~20%程度は塗布膜厚が変動する。例えば塗布膜厚が20μmと仮定した場合、2μm~4μm程度塗布膜厚が変動することで、上述した層間クロストークや球面収差に影響を与える。当該影響は再生信号の品質を劣化させる要因となる。
 このようにスペーサ層の厚さは、層間クロストーク低減及び球面収差増大のトレードオフを考慮して、本発明においても最適化されることが必要である。
 本実施例の光学的情報記憶媒体における情報記憶層41(L0)を再生する場合には、層間クロストークの影響を及ぼすスペーサ層は、第二の基板12の膜厚と第二の基板12の両側に設けられた第一の紫外線硬化樹脂21で形成された凹凸パターンの膜厚を合計した部分になる。すなわち、スペーサ層は26.8μm~27.2μmの範囲にあることが判る。これは設定値27μmに対してプラス/マイナス0.7%程度の膜厚変動である。この程度の変動であれば、上述した層間クロストークや球面収差に何等影響を及ぼすレベルではない。ちなみに、スペーサ層の設定値を27μmとしたのは、第二の基板12の厚みが25μmであり、その両側に設けた第一の紫外線硬化樹脂21の厚みが各々1μmだからである。
 ここで、レーザ光は第一の基板11を通過して、情報記憶層L0及びL1に入射する。なお、本実施例で示した光学的情報記録媒体のトータルの厚みは154μm(100+1+1+25+1+1+25=154μm)である。これ自体は自立性がなく、可撓性を有する。そのため、光学的情報記憶媒体を、図25に示すように、0.2mmのスペーサを介してスペーサ外周近傍に複数の孔を設けたディスク回転安定化板と共に回転させ、信号の再生を行った。上述した系を用いて実際に情報記憶層L0の信号を再生した結果、ビット誤り率は1.1×10-5程度であり、特に問題なく信号を再生できることが確認できた。
 一方、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の膜厚が1μmを超えて厚くなった場合には、ある程度の範囲までは球面収差補正を行うことで対応可能である。しかし、収差補正の範囲を超えてしまう場合には、再生信号品質が劣化することになる。
 表1に、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の設定膜厚を0.5μm~6μmの範囲で変化させた場合の各々の紫外線硬化樹脂の膜厚と情報記憶層L0再生時のビット誤り率の関係を示す。なお、ここで、スペーサ層の厚みは上述したように、第二の基板12の膜厚と第二の基板12の両側に設けられた第一の紫外線硬化樹脂21で形成された凹凸パターンの膜厚を合計したものになる。そのため、第二の基板12の厚みは、第二の基板12の膜厚と第二の基板12の両側に設けられた第一の紫外線硬化樹脂21で形成された凹凸パターンの膜厚の合計が常に27μmとなるように、15μm~26μmの範囲で変化させた。なお、上述した2層の情報記録層を有する貼合タイプの光学的情報記録媒体の場合には、第二の紫外線硬化樹脂22の厚みは、第一の紫外線硬化樹脂21と同じように変化させた。ここでは、第二の紫外線硬化樹脂22の厚みは、層間クロストークや球面収差に直接影響を与えるわけではない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001

 表1に示した測定結果より、各々の樹脂膜厚が5μm以下であれば、ビット誤り率も低く、信号品質に問題ないことが判る。
 以上の事から膜厚変動の要因になりやすい紫外線硬化樹脂膜厚をできるだけ薄くすることで樹脂膜厚の変動を小さくできる。そのため、第一の紫外線硬化樹脂21の膜厚は0.5μm~5μm(0.5μm以上5μm以下)の範囲にあることが望ましい。
 このように本実施例では、層間クロストークや球面収差に影響を及ぼす情報記録層間のスペーサ層における膜厚の大部分を薄いPCフィルム基板で形成した。PCフィルムは膜厚変動が少ないからである。さらに層間の接着用樹脂やレーザ光をガイドするための凹凸パターンやピット等は5μm以下の紫外線硬化樹脂で形成した。よって、各々の情報記録層において信号品質の高い再生信号が得られる。
 光ディスクシステムの記録容量の大容量化のためには、一枚の光ディスク媒体に複数の情報記録層を有する多層光ディスク媒体を、一つのカートリッジにできるだけ多く収納する必要がある。このためには、一枚当りの光ディスク媒体の厚みをできる限り、薄くする必要がある。従来の多層光学的情報記録媒体の主たる基板は、板厚が600μm~1200μmのものが一般的に用いられている。このような厚い基板を用いる場合には、あまり多数の光ディスク媒体を一つのカートリッジに収納することが困難であった。本実施例では、第一の基板として、従来から用いられている600μmや1200μmの厚い基板の代わりに、厚さ100μm程度の薄い基板を用いた。当該基板の上に、複数の情報記録層を順次積層したことで、同じ容積のカートリッジに収納できる光学的情報記録媒体の枚数が飛躍的に増える。そのため、単位体積当りの記録容量を格段に増加させることが可能となり、容易に光ディスクシステムの大容量化が実現できる。
 <第一の比較例>
 比較例として、図22に示したスペーサ層の膜厚を第一の実施例と同様に計測した。当該スペーサ層は、2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の紫外線硬化樹脂103を用いて形成された凹凸パターンを兼ねたものである。なお、射出成型で凹凸パターンが成型された基板101としては、厚さが0.6mmのPC基板を用いた。また、ダミーの貼合用基板108としては、厚みが0.6mmのPC基板を用いた。このような光学的情報記録媒体は一般的に用いられている2層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体と同じ形態である。
 スペーサ層の膜厚を計測した結果、膜厚は、膜厚設定値27μmに対して、24.3μm~29.5μmの範囲にあることが判った。このように樹脂膜厚が厚くなると紫外線硬化後の樹脂膜厚の変動幅も大きくなる。その割合としては、第一の実施例に示した変動幅とほぼ等しく、ピーク幅で設定値の約20%程度の変動である。この光学的情報記録媒体の情報記憶層L0を再生した際のビット誤り率は1.8×10-4であり、やや誤り率が高いことが判る。
 従って、第一の実施例に示したように、スペーサ層の大部分を厚みが一定のフィルム基板で形成することが好ましい。さらに接着層及びレーザ光をガイドする微細な凹凸パターンの部分を紫外線硬化樹脂で形成することが好ましい。これにより、信号品質に優れた多層の光学的情報記録媒体を得られる。
 なお、本比較例で示した光学的情報記録媒体のトータルの厚みは653μm(600+27+1+25=653μm)である。第一の実施例に示したように、第一の基板11及び第三の基板13として比較的薄いフィルム基板を用いることで媒体のトータルとしての厚みは154μmとなる。第一の実施例の光学的情報記憶媒体は、本比較例の光学的情報記憶媒体と比較すると、2層の情報記録層の記録容量に差はないが約1/4の厚みに圧縮できる。これにより同じ高さのカートリッジ、例えば高さ30mmのカートリッジに隙間なく詰めた場合、第一の実施例の光学的情報記憶媒体では193枚、本比較例の光学的情報記憶媒体では44枚収納できる。つまり、第一の実施例の光学的情報記憶媒体を用いた方が記録容量を約4倍に高めることが可能となる。
 <第二の実施例>
 次に、第二の実施例として、4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の作製プロセスについて説明する。ちなみに、本実施例では、上記第一の実施例の光学的情報記憶媒体を第一の構造体として用いて、第二の構造体と共に光学的情報記憶媒体を成している。
 本実施例では、モールドとしてポリカーボネイトスタンパ(PCスタンパ)を用いた。PCスタンパは、射出成型により大量複製される。第一の基板は、最上層及び最下層に配置される。第一の基板としては、凹凸パターンが表面に形成されていない平坦なポリカーボネイト基板(PC基板)を用いた。第一の基板の厚さは100μmである。第二の基板は、紫外線硬化樹脂を介して凹凸パターンが両面(上下面)に形成される。第二の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第二の基板の厚さは25μmである。第一及び第二の基板以外の基板である第三の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第三の基板の厚さは25μmである。また、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の設定膜厚は各々1μmとした。本実施例でも、第二の基板に凹凸パターンを形成するべく塗布される紫外線硬化樹脂を第一の紫外線硬化樹脂とし、他の紫外線硬化樹脂を第二の紫外線硬化樹脂とした。
 以下に、図5~図9を用いて光学的情報記憶媒体の作製の手順を示す。
 先ず、図5Aに示すように、第二の基板12の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図5B、Cに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面に、モールド30を貼合する。モールド30には、微細パターンが予め形成されている。さらに当該第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図5Dに示すように、第二の基板12の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図6A、Bに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面に、別のモールド31を貼合する。モールド31には、微細パターンが予め形成されている。さらに当該第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図6Cに示すように、一方のモールド31を第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図6Dに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層41を成膜する。
 次に、図7Aに示すように、情報記憶層41の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、図7Bに示すように、第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に第一の基板11を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図7Cに示すように、第二の基板12に残存するモールド30を、第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図8Aに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層42を成膜する。その結果、第二の構造体が作製される。
 次に、図8Bに示すように、当該第二の構造体と、上記第一の実施例によって作製した第一の構造体とを用い、第一の構造体の第三の基板13に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、当該第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に、第二の構造体における情報記憶層42の成膜面を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射すると、図9に示すように、4層の情報記録層(L0~L3)を有する光学的情報記録媒体が得られる。
 つまり、本実施例も、第二の基板12の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、当該凹凸パターンに情報記録層41、42を形成している。情報記録層41、42が設けられた第二の基板12と、当該基板12とは異なる基板11、13とを紫外線硬化樹脂22を用いて交互に積層している。このように本実施例も、第二の基板12の両面に、ほぼ同時に凹凸パターンの作製、及び転写がなされる。そのため、万が一転写プロセスに問題が生じた場合でも、比較的プロセスの初期段階でプロセスを中止することが可能となる。従って、従来の光学的情報記録媒体の作製時のような無駄なプロセスを行う必要がなくなる。よって、良好な品質の再生信号を得ることのできる多層光学的情報記録媒体を、歩留まりを低下させることなく、安定して提供することが可能となる。
 このような構成の光学的情報記憶媒体は、レーザ光が第一の基板11を透過して、各情報記憶層(L0~L3)に入射され、情報の記録再生が行われる。なお、上述した4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体のトータルの厚みは、208μm程度である。当該光学的情報記憶媒体は、図25に示した構成で各々の情報記録層に対して情報の記録再生が行われる。
 ここで、情報記憶層L0及びL2の信号を再生する場合には、第一の実施例で述べたように層間クロストークに影響を及ぼすスペーサ層の厚みとしては、第二の基板12とその両側に形成された第一の紫外線硬化樹脂21からなる凹凸パターンの厚みである。この場合には第一の紫外線硬化樹脂21の膜厚の変動が層間クロストークに影響を及ぼす。そのため、樹脂膜厚は第一の実施例で説明したように0.5μm~5μmの範囲にあることが望ましい。
 一方、情報記憶層L1を再生する場合には、図9に示したように、層間クロストークに影響を及ぼすスペーサ層の厚みとしては、第三の基板13とその両側に形成された第二の紫外線硬化樹脂22からなる接着層の厚みである。この場合には第二の紫外線硬化樹脂22の膜厚変動が層間クロストークに影響を及ぼす。
 表2に、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の設定膜厚を0.5μm~6μmの範囲で変化させた場合の各々の樹脂の膜厚と情報記憶層L1再生時のビット誤り率の関係を示す。なお、情報記憶層L1再生時に、層間クロストークに影響を与えるスペーサ層の厚みは上述したように、第三の基板13の膜厚と第三の基板13の両側に設けられた第二の紫外線硬化樹脂22で形成された凹凸パターンの膜厚を合計したものになる。そのため、第三の基板13の厚みは、第三の基板13の膜厚と第三の基板13の両側に設けられた第二の紫外線硬化樹脂22で形成された凹凸パターンの膜厚の合計が常に27μmとなるように、15μm~26μmの範囲で変化させた。
 また、上述した4層の情報記録層を有する貼合タイプの光学的情報記録媒体の場合には、第一の紫外線硬化樹脂21の厚みの変動は、情報記憶層L0及びL2の信号再生時の層間クロストークに影響を与えるパラメータとなる。そのため、第二の基板12の厚みは、第二の基板12の膜厚と第二の基板12の両側に設けられた第一の紫外線硬化樹脂21で形成された凹凸パターンの膜厚の合計が常に27μmとなるように、15μm~26μmの範囲で変化させた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002

 表2に示した測定結果より、各々の樹脂膜厚が5μm以下であれば、ビット誤り率も低く、信号品質に問題ないことが判る。
 以上の事から膜厚変動の要因になりやすい紫外線硬化樹脂膜厚をできるだけ薄くすることで樹脂膜厚の変動を小さくできる。そのため、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の膜厚は、各々0.5μm~5μmの範囲にあることが望ましい。
 このように本実施例では、層間クロストークや球面収差に影響を及ぼす情報記録層間のスペーサ層における膜厚の大部分を、膜厚変動の少ない薄いPCフィルム基板で形成した。さらに層間の接着用樹脂やレーザ光をガイドするための凹凸パターンやピット等は5μm以下の紫外線硬化樹脂で形成した。よって、各々の情報記録層において信号品質の高い再生信号が得られる。
 しかも本実施例でも、第一の基板として、従来から用いられている600μmや1200μmの厚い基板の代わりに、厚さ100μm程度の薄い基板を用いた。当該基板の上に、複数の情報記録層を順次積層した。これにより、同じ容積のカートリッジに収納できる光学的情報記録媒体の枚数が飛躍的に増える。そのため、単位体積当りの記録容量を格段に増加させることが可能となり、容易に光ディスクシステムの大容量化が実現できる。
 <第三の実施例>
 次に、第三の実施例として、第二の実施例とは異なる4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の作製プロセスについて説明する。ちなみに、本実施例では、第三の構造体と第四の構造体とを用いて、光学的情報記憶媒体を成している。
 本実施例では、モールドとしてポリカーボネイトスタンパ(PCスタンパ)を用いた。PCスタンパは、射出成型により大量複製される。第一の基板は最下層に配置される。第一の基板としては、凹凸パターンが表面に形成されていない平坦なポリカーボネイト基板(PC基板)を用いた。第一の基板の厚さは100μmである。第二の基板には、紫外線硬化樹脂を介して凹凸パターンが両面(上下面)に形成される。第二の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第二の基板の厚さは25μmである。第一及び第二の基板以外の基板である第三の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第三の基板の厚さは25μmである。また、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の設定膜厚は各々1μmとした。本実施例でも、第二の基板の両面に凹凸パターンを形成するべく塗布される紫外線硬化樹脂を第一の紫外線硬化樹脂とし、他の紫外線硬化樹脂を第二の紫外線硬化樹脂とした。
 以下に、図10~図15を用いて光学的情報記憶媒体の作製の手順を示す。
 先ず、図10Aに示すように、第二の基板12の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図10B、Cに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面に、モールド30を貼合する。モールド30には、微細パターンが予め形成されている。さらに当該第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図10Dに示すように、第二の基板12の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図11A、Bに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面に、別のモールド31を貼合する。モールド31には、微細パターンが予め形成されている。さらに当該第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図11Cに示すように、一方のモールド31を第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図11Dに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層41を成膜し、第三の構造体を作製する。さらに上記工程を繰り返して、もう一つ第三の構造体を作製する。
 次に、図12Aに示すように、一方の第三の構造体における情報記憶層41の成膜面に、第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、図12Bに示すように、第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に第三の基板13を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射して第四の構造体を作製する。
 次に、図12Cに示すように、第四の構造体の第三の基板13に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、図13Aに示すように、第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に、他方側の第三の構造体における情報記憶層41の成膜面を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図13Bに示すように、他方側の第三の構造体側に残存するモールド30を、第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図13Cに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層42を成膜する。
 次に、図14Aに示すように、情報記憶層42の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、図14Bに示すように、第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に、第三の基板13を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図14Cに示すように、第四の構造体側に残存するモールド30を、第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図15Aに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層43を成膜する。
 次に、図15Bに示すように、情報記憶層43の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布する。そして、図15Cに示すように、第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に第一の基板11を貼合する。さらに当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。その結果、4層の情報記録層(L0~L3)を有する光学的情報記録媒体が得られる。
 つまり、本実施例も、第二の基板12の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、当該凹凸パターンに情報記録層41、42を形成している。情報記録層41、42が設けられた第二の基板12と、当該基板12とは異なる基板とを紫外線硬化樹脂を用いて交互に積層している。このように本実施例も、第二の基板12の両面に、ほぼ同時に凹凸パターンの作製、及び転写がなされる。そのため、万が一転写プロセスに問題が生じた場合でも、比較的プロセスの初期段階でプロセスを中止することが可能となる。従って、従来の光学的情報記録媒体の作製時のような無駄なプロセスを行う必要がなくなる。そのため、良好な品質の再生信号を得ることのできる多層光学的情報記録媒体を、歩留まりを低下させることなく、安定して提供することが可能となる。
 このような構成の光学的情報記憶媒体は、レーザ光が第一の基板11を透過して、各情報記憶層L0~L3に入射され、情報の記録再生が行われる。なお、上述した4層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体のトータルの厚みは、208μm程度である。当該光学的情報記憶媒体は、図25に示した構成で各々の情報記録層に対して情報の記録再生が行われる。図15Cに示した光学的情報記憶媒体の各情報記憶層L0~L3の再生時のビット誤り率は、1.2×10-5~1.5×10-5の範囲内にある。そのため、本実施例に示したプロセスにより作製した光学的情報記憶媒体も特に問題ないことが確認できた。
 なお、本実施例でも、層間クロストークや球面収差に影響を及ぼす情報記録層間のスペーサ層における膜厚の大部分を、膜厚変動の少ない薄いPCフィルム基板で形成した。さらに層間の接着用樹脂やレーザ光をガイドするための凹凸パターンやピット等は5μm以下の紫外線硬化樹脂で形成した。よって、各々の情報記録層において信号品質の高い再生信号が得られる。
 しかも本実施例でも、第一の基板として、従来から用いられている600μmや1200μmの厚い基板の代わりに、厚さ100μm程度の薄い基板を用いた。当該基板の上に、複数の情報記録層を順次積層した。これにより、同じ容積のカートリッジに収納できる光学的情報記録媒体の枚数が飛躍的に増える。そのため、単位体積当りの記録容量を格段に増加させることが可能となり、容易に光ディスクシステムの大容量化が実現できる。
 <第四の実施例>
 次に、第四の実施例として、第一の実施例~第三の実施例とは異なる多層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体の製造の手順について説明する。
 本実施例では、モールドとしてポリカーボネイトスタンパ(PCスタンパ)を用いた。PCスタンパは、射出成型により大量複製される。第一の基板は最下層に配置される。第一の基板としては、凹凸パターンが表面に形成されていない平坦なポリカーボネイト基板(PC基板)を用いた。第一の基板の厚さは100μmである。第二の基板には、紫外線硬化樹脂を介して凹凸パターンが両面(上下面)に形成される。第二の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第二の基板の厚さは25μmである。第一及び第二の基板以外の基板である第三の基板としては、ポリカーボネイトフィルム基板(PCフィルム基板)を用いた。第三の基板の厚さは25μmである。また、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の設定膜厚は各々1μmとした。本実施例でも、第二の基板の両面に凹凸パターンを形成するべく塗布される紫外線硬化樹脂を第一の紫外線硬化樹脂とし、他の紫外線硬化樹脂を第二の紫外線硬化樹脂とした。
 以下に、図16~図19を用いて光学的情報記憶媒体の製造の手順を示す。
 先ず、図16Aに示すように、第二の基板12の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図16B、Cに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面に、モールド30を貼合する。モールド30は、微細パターンが予め形成されている。さらに当該第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図16Dに示すように、第二の基板12の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂21を塗布する。そして、図17A、Bに示すように、第一の紫外線硬化樹脂21の塗布面に、別のモールド31を貼合する。モールド31は、微細パターンが予め形成されている。さらに当該第一の紫外線硬化樹脂21をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 次に、図17Cに示すように、一方のモールド31を第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図17Dに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層41を成膜する。
 次に、図18Aに示すように、第二の基板12に残存するモールド30を第一の紫外線硬化樹脂21との界面で分離して凹凸パターンを転写する。そして、図18Bに示すように、当該凹凸パターンの転写面に情報記憶層42を成膜する。
 上述した工程を複数回繰り返して行い、複数の第五の構造体を作製する。第五の構造体は、第二の基板12の両面に第一の紫外線硬化樹脂21により凹凸パターンが形成されている。さらにその上に情報記憶層41、42が成膜されている。
 次に、図19に示すように、第一の基板11上に、第五の構造体と第三の基板13とを、第二の紫外線硬化樹脂22を介して、交互に複数回、積層、貼合する。具体的に云うと、第一の基板11に第二の紫外線硬化樹脂22を塗布し、当該第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に、第五の構造体における情報記憶層42(但し、情報記憶層41でも可能)の成膜面を貼合する。そして、当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。
 さらに当該第五の構造体における他方側の情報記憶層41(但し、情報記憶層42でも可能)の成膜面に、第二の紫外線硬化樹脂22を塗布し、当該第二の紫外線硬化樹脂22の塗布面に第三の基板13を貼合する。当該第二の紫外線硬化樹脂22をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する。そして、当該第三の基板13上に、さらに第五の構造体と第三の基板13とを、第二の紫外線硬化樹脂22を介して、交互に複数回、積層、貼合する。その結果、複数の情報記録層を有する光学的情報記録媒体が得られる。
 つまり、本実施例も、第二の基板12の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、当該凹凸パターンに情報記録層41、42を形成している。情報記録層41、42が設けられた第二の基板12と、当該基板12とは異なる基板とを紫外線硬化樹脂を用いて交互に積層している。このように本実施例も、第二の基板12の両面に、ほぼ同時に凹凸パターンの作製、及び転写がなされる。そのため、万が一転写プロセスに問題が生じた場合でも、比較的プロセスの初期段階でプロセスを中止することが可能となる。従って、従来の光学的情報記録媒体の作製時のような無駄なプロセスを行う必要がなくなる。そのため、良好な品質の再生信号を得ることのできる多層光学的情報記録媒体を、歩留まりを低下させることなく、安定して提供することが可能となる。
 このような構成の光学的情報記憶媒体は、レーザ光が第一の基板11を透過して、各情報記憶層L0~Lnに入射され、情報の記録再生が行われる。なお、上述した複数層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体も、図25に示した構成で各々の情報記録層に対して情報の記録再生が行われる。
 なお、本実施例でも、層間クロストークや球面収差に影響を及ぼす情報記録層間のスペーサ層における膜厚の大部分を、膜厚変動の少ない薄いPCフィルム基板で形成した。さらに層間の接着用樹脂やレーザ光をガイドするための凹凸パターンやピット等は5μm以下の紫外線硬化樹脂で形成した。よって、各々の情報記録層において信号品質の高い再生信号が得られる。すなわち、第一の紫外線硬化樹脂21及び第二の紫外線硬化樹脂22の膜厚の範囲は、第一の実施例~第三の実施例に述べた範囲と同等であり、何等変わるものではない。
 しかも本実施例でも、第一の基板として、従来から用いられている600μmや1200μmの厚い基板の代わりに、厚さ100μm程度の薄い基板を用いた。当該基板の上に、複数の情報記録層を順次積層した。これにより、同じ容積のカートリッジに収納できる光学的情報記録媒体の枚数が飛躍的に増える。そのため、単位体積当りの記録容量を格段に増加させることが可能となり、容易に光ディスクシステムの大容量化が実現できる。
 但し、第五の構造体と第三の基板13とを第二の紫外線硬化樹脂22を介して複数回、積層、貼合した後に、第一の基板11を第二の紫外線硬化樹脂22を介して貼合しても良い。
 上述した第一の実施例~第四の実施例では、一枚あたりの光ディスク媒体の厚みをできる限り薄くするために第一の基板11として、厚さ100μmのPCフィルム基板を用いた例を示した。しかし、必要に応じて第一の基板11の厚さは、90μm~1200μmの範囲の基板を用いても問題はない。開口数(NA)が0.85の光学系の光ヘッドを用いる場合には、図25に示したような光学系により、基板の厚さが90μm~110μmのPCフィルム基板を第一の基板として用いることができる。また、同じNAが0.85の光学系の光ヘッドを用いる場合でも、すでに製品化されているBlue-rayタイプの光ディスク媒体のように1100μmの基板上に複数の情報記録層を積層し、最後にレーザ光入射側の基板を厚さが90μm~110μmのPCフィルム基板を用いてもよい。またNAが0.65の光学系の光ヘッドを用いる場合は、図25に示したディスク回転安定化板(0.5mmt)を光ヘッド側に配置し、光ディスク媒体と安定化板の間に0.2mm程度のスペーサを設けることで、第一の基板として、厚さが90μm~110μmのPCフィルム基板を用いることができる。
 上述した第一の実施例~第四の実施例に述べた第二の基板及び第三の基板の厚みは、上述した値に限定されるものではない。すなわち、用いる光ヘッドの球面収差補正機構の能力に応じて適宜選択される。例えば厚さ100μmの第二の基板を用いて、その両側に凹凸パターンを第一の紫外線硬化樹脂を用いて形成してもよい。また第三の基板は、スペーサ層としての機能を有する場合もあるが、光ディスク媒体の最表面に形成される場合もある。この場合には、基板の厚さは上述した値に限定されるものではない。例えば厚さ100μmのやや厚い基板をその最表面に用いてもよい。但し、第三の基板がスペーサ層として機能する部分では、用いる光ヘッドの球面収差補正機構の能力に応じて適宜その厚みが選択される。
 上述した第一の実施例~第四の実施例に述べた各々の貼合プロセスは、全て真空中貼合方法によって行われる。すなわち、各々の貼合用基板の芯出しを行う。その後、真空中で各々の貼合用基板を貼合する。その状態で外部より紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させる。しかし、芯出し及び貼合を大気中で行う方法においても、互いに貼合する面に塗布された紫外線硬化樹脂中に貼合時に気泡を混入させることなく貼合することで、特に問題なく貼合がなされることは確認ずみである。
 以上に述べたように、多層の情報記録層を有する光学的情報記録媒体において、層間クロストークや球面収差に影響を及ぼす情報記録層間のスペーサ層として、その膜厚の大部分を膜厚変動の少ない薄いPCフィルム基板で形成した。さらに層間の接着用樹脂やレーザ光をガイドするための凹凸パターンやピット等は5μm以下の紫外線硬化樹脂で形成した。これにより、各々の情報記録層において信号品質の高い再生信号が得られる。
 また、従来の多層光学的情報記録媒体の製造方法のように基板上に順次、情報記録層を積層する方法とは異なる。つまり、凹凸パターンや情報記録層を成膜済みの構造体を適宜、必要に応じて組み合わせて多層構造を有する光学的情報記録媒体を作製する。これにより、歩留まりの改善や製造部材のロスを抑制できる。
 以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
 この出願は、2008年10月22日に出願された日本出願特願2008-271826を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
 本発明は、レーザ光が照射されて情報が光学的に記録、又は再生される光学的情報媒体及びその製造方法に適用可能である。
11 第1の基板
12 第2の基板
13 第3の基板
21、22 紫外線硬化樹脂
30、31 モールド
41、41、43 情報記憶層
101 基板
102 情報記録層
103、105、107 紫外線硬化樹脂
104 スペーサ層
106 情報記録層
108 基板

Claims (13)

  1.  第二の基板の両側に、レーザ光をガイドするための凹凸パターンを形成し、
     前記凹凸パターンに情報記録層を成膜し、
     前記第二の基板における一方の情報記憶層の成膜面に、紫外線硬化樹脂を介して第一の基板を貼合し、
     前記第二の基板における他方の情報記憶層の成膜面に、紫外線硬化樹脂を介して第三の基板を貼合することを特徴とする光学的情報記憶媒体の製造方法。
  2.  前記両面に情報記憶層が成膜された第二の基板と、前記第三の基板とは、紫外線硬化樹脂を介して複数、繰り返して貼合することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記憶媒体の製造方法。
  3.  第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、
     第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、
     前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、
     前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第一の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、
     前記第二の基板に残存する前記モールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、
     前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射することを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。
  4.  第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第一の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記第二の基板に残存する前記モールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、により第二の構造体を作製し、
     前記請求項1又は2の製造方法により作製された第一の構造体と前記第二の構造体とを用い、前記第一の構造体の第三の基板に前記第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第二の構造体における情報記憶層の成膜面を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射することを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。
  5.  第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、により第三の構造体を二つ作製し、
     一方の前記第三の構造体における情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射して第四の構造体を作製し、
     前記第四の構造体の第三の基板に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に、他方側の前記第三の構造体における情報記憶層の成膜面を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、
     前記他方側の第三の構造体側に残存するモールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、
     前記情報記憶層の成膜面に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射し、
     前記第四の構造体側に残存するモールドを、前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜し、
     前記情報記憶層の成膜面に前記第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第一の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射することを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。
  6.  第二の基板の一方の面に第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成されたモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、第二の基板の他方の面にも第一の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第一の紫外線硬化樹脂の塗布面に、微細パターンが予め形成された別のモールドを貼合し、前記第一の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記いずれか一つのモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、前記第二の基板に残存するモールドを前記第一の紫外線硬化樹脂との界面で分離して凹凸パターンを転写し、前記凹凸パターンの転写面に情報記憶層を成膜する工程と、を複数回繰り返して行い、前記第二の基板の両面に第一の紫外線硬化樹脂により凹凸パターンが形成され、さらにその上に情報記憶層が成膜された複数の第五の構造体を作製し、
     第一の基板に第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に少なくとも一つの第五の構造体における一方の情報記憶層の成膜面を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程と、前記第五の構造体における他方側の情報記憶層の成膜面に、第二の紫外線硬化樹脂を塗布し、前記第二の紫外線硬化樹脂の塗布面に第三の基板を貼合し、前記第二の紫外線硬化樹脂をスピンコート法により展開した後、外部から紫外線を照射する工程とを含み、第一の基板上に、第五の構造体と第三の基板とを、第二の紫外線硬化樹脂を介して、交互に複数回、積層、貼合することを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。
  7.  前記第一の紫外線硬化樹脂の膜厚は0.5μm以上5μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  8.  前記第二の紫外線硬化樹脂の膜厚は0.5μm以上5μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  9.  前記第一の基板の板厚は90μm以上1200μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  10.  請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の光学的情報記録媒体の製造方法により作製したことを特徴とする光学的情報記録媒体。
  11.  前記第一の紫外線硬化樹脂の膜厚は0.5μm以上5μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項10に記載の光学的情報記録媒体。
  12.  前記第二の紫外線硬化樹脂の膜厚は0.5μm以上5μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項10に記載の光学的情報記録媒体。
  13.  前記第一の基板の板厚は90μm以上1200μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項10に記載の光学的情報記録媒体。
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