JP2002216391A - 片面2層ディスクおよび2面4層ディスク - Google Patents

片面2層ディスクおよび2面4層ディスク

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JP2002216391A
JP2002216391A JP2001012118A JP2001012118A JP2002216391A JP 2002216391 A JP2002216391 A JP 2002216391A JP 2001012118 A JP2001012118 A JP 2001012118A JP 2001012118 A JP2001012118 A JP 2001012118A JP 2002216391 A JP2002216391 A JP 2002216391A
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substrate
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cover layer
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JP2001012118A
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Katsumi Suzuki
克己 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面カバー層越しの情報の再生または記録およ
び再生と、表面カバーと基板越しの情報の再生または記
録および再生とが可能な片面2層ディスクを提供する。 【解決手段】この発明の光ディスク101は、両面にピ
ットまたは溝パターンが形成され、第1および第2のレ
ーザビームLAおよびLBが照射される側から、波長4
05nmの第1のレーザビームLAおよび波長650n
mの第2のレーザビームLBのそれぞれに対して透明で
あり、厚さ0.1mm(a)に形成された表面カバー1
11と、波長650nmの第2のレーザビームLBに対
して透明であり、厚さ0.5mm(b)に形成された基
板121とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、厚さの異なるカ
バー層と基板とにそれぞれ接して設けられた記録膜を有
する2層ディスクに、それぞれの記録層に対応した異な
る光学系を用いて、それぞれカバー層越しの情報と基板
越しに、情報を再生もしくは記録と再生が可能な片面2
層ディスクに関する。
【0002】さらに詳細には、厚さ0.5mmの基板の
両側に、ROMまたは書き換え可能なRAM情報を備
え、その片面に0.1mm厚のカバー層を有するディス
クで、カバー層側から0.1mmのカバー層を通して、
基板の片側に形成されたROMまたはRAMの情報に光
学系を集光して、情報を再生または記録と再生が可能で
あり、かつ、0.1mm厚のカバー層と0.5mm厚の
基板とである厚さ0.6mmの基板を通して、基板の反
対側(カバー層から最も離れた側)に形成されたROM
またはRAMの情報に光学系を集光して、情報を再生ま
たは記録と再生が可能な片面2層再生専用または記録と
再生が可能な光ディスクに関する。
【0003】
【従来の技術】近年、大容量メモリとして光ディスクが
注目をあびている。
【0004】光ディスクは、CD(音楽用コンパクトデ
ィスクおよびCD規格のROM)に代表される再生専用
型、CD−R(CD規格のメモリ)に代表される1回追
記型、CD−RW(コンピュータの外付けメモリ)に代
表される書き換え可能型の3種類に大別される。さらに
書き換え可能型は、光磁気ディスク(MO)と相変化デ
ィスク(PC)に大別される。
【0005】相変化光ディスクは、レーザビーム等を照
射して局所的に加熱することにより非晶質と結晶との間
で可逆的な相変化を示す相変化記録膜を用いて、記録マ
ーク(非晶質)とバックグラウンドの結晶状態との反射
率の差から、記録されている情報を再生するものであ
る。
【0006】上述した光ディスクにおいては、記録膜の
レーザビームの照射部分が、非晶質(マーク・記録状
態)になるか、結晶(消去状態)になるかは、レーザビ
ームが照射された部分が膜を構成する材料の融点を越え
るか、または結晶化温度を越えるかのみに依存するた
め、レーザビームを強弱変調することで、オーバライト
が可能である。
【0007】近年、光ディスクの高密度化に伴って、以
下に説明するような技術が既に実施されている。以下、
再生専用ディスクを例に、高密度化の技術を説明する。
【0008】CD(音楽用)ディスクが製品化された当
時は、光ヘッドに搭載された半導体レーザビームの波長
が780nmで、対物レンズの開口数NAが0.52で
あり、CDディスクの厚みが1.2mmに設定されてい
たが、近年のDVDディスクの登場により、これらのパ
ラメータは、以下のように変更になった。
【0009】DVDディスクでは、光ヘッドに搭載され
る半導体レーザビーム波長が650nmで、対物レンズ
のNAが0.6で、DVDディスクの基板が厚さ0.6
mmである。
【0010】なお、特開平10−40574号公報に
は、周知のCDディスクと同じく全体の厚さが1.2m
mであり、厚さが0.6mmの2枚の基板を貼り合わせ
ることで、厚さが0.6mmの位置にDVDの記録フォ
ーマットと同様の記録層を形成した複合ディスクが開示
されている。
【0011】CDからDVDへの変遷の時に、上述のパ
ラメータが一度に変更になった理由は、CDディスクで
実用化された既存のパラメータを変えない限り、これ以
上の高密度化が不可能であるという理由である。
【0012】すなわち、レーザビームの集光スポット径
は、一般に良く知られているように、レーザビームの波
長をλ、レンズの開口数をNAとした時、λ/NAに比
例する。従って、スポット径をより小さくするために
は、波長λをより短く、開口数NAを、できるだけ大き
くする必要がある。
【0013】しかしながら、ディスク基板の厚さをtと
すると、DVDディスク向けに波長の短いレーザビーム
を用いることに起因して、t(NA)3/λに比例する
コマ収差が増大するため、密度記録を行うためには、上
述したように、開口数NAを大きく、波長λを短く設定
すれば良いが、コマ収差の増大を抑制するためには、基
板の厚さtを薄くする必要が生じる。
【0014】最近は、既にポストDVDとして、波長λ
が400nm近辺の半導体レーザビームを用い、開口数
NAもできるだけ大きくするというさまざまな提案があ
る。しかしながら、レーザビームの波長λが短くなるこ
とにより、基板の厚さtは、一層薄くなり、結果として
機械的強度が不足する問題が生じている。
【0015】このため、入射する側の基板の厚さtを薄
くするさまざまな試みが、提案されている。
【0016】その一例が、410nmの波長で、NAを
0.85に設定した光ヘッドを用い、従来の基板とは別
に、記録膜よりも半導体レーザビーム側(レーザビーム
の入射面側)に、厚さ0.1mmのカバー層を設けるも
のである。
【0017】すなわち、記録膜に向けて照射されるレー
ザビームは、0.1mm厚のカバー層を通過(透過)し
て記録膜に照射される。なお、カバー層として、従来の
基板の厚さを単純に薄くして厚さ0.1mm程度にする
と、通常130mm径のディスクに対して機械的強度が
不足して、機械精度を維持することができないので、ダ
ミーの基板を用いて、これでディスクの機械的な剛性を
維持し、ダミー基板の表面側(レーザビームが照射され
る側)に、厚さ0.1mmのカバー層を、塗布またはシ
ートを貼り合わせ、基板側からではなく、カバー層側か
らレーザビームを照射することで、ディスクの機械的強
度および機械精度を得ようとするものである。
【0018】最近の発表によれば、この方式では、トラ
ックピッチを0.3μmとし、最短ピットピッチを0.
19μmとした記録方法により、片面で25GBの記録
容量を確保できることが報告されている。
【0019】一方、高密度化のもう1つの方策として、
半導体レーザビームの波長は、赤色(波長650nm)
のままで、記録密度も現行のDVD規格に準じて、片面
からの記録再生のオンライン容量のみを大きくしようと
いう試みがある。
【0020】このような片面2層のDVD−ROMディ
スクは既に製品化されており、2層合計で8.5GBの
記録容量を有している。なお、1層のDVD−ROMデ
ィスクの片面の記録容量は、通常4.7GBであるか
ら、片面2層のDVD−ROMディスクのオンライン容
量は、9.4GBになるはずであるが、各面からの再生
時の信号のクロストークを考慮して、若干オンライン容
量が抑えられている。
【0021】またさらに、ISOM’98(Internatio
nal Symposium Optical Memory 1998 0ctober 20〜2
2)、Th-N-05「Rewritable Dual Layer Phase-Change O
pticalDisk」では、以下に説明するようなレーザビーム
の照射による片面からの記録再生が可能な相変化形の2
層ディスク(以下、片面2層RAMディスクと略称す
る)も提案されている。
【0022】図9は、上記論文(ISOM’98)に示
されている片面2層RAMディスクの構成を説明する概
略図である。
【0023】図9から明らかなように、片面2層RAM
ディスク1001は、大まかな構造として、ポリカーボ
ネート(PC)製の第1の基板1011上に第1層のR
AM領域1012を設け、同様に形成される別の第2の
基板1031上に第2層のRAM領域1032を設けた
2枚の基板を、厚さ40μmのUV(紫外線)硬化樹脂
膜1051で貼り合わせた構造を有している。
【0024】第1層のRAM領域1012は、第1の基
板1011側からZnS−Si0保護膜1021、G
eSbTe記録層(第1の記録膜)1022およびZn
S−Si0保護膜1023が、順に積層されて形成さ
れている。
【0025】第2層のRAM領域1032は、UV硬化
膜1051の側からAu干渉膜1041、ZnS−Si
保護膜1042、GeSbTe記録膜(第2の記録
膜)1043、ZnS−Si0保護膜1044および
Al−Cr反射膜1045が、順に積層されて形成され
ている。なお、反射膜1045の外側には、保護層を兼
ねる第2の基板1071が設けられている。
【0026】また、図9に示した片面2層RAMディス
クから情報を再生し、または情報を記録する際には、図
示しない対物レンズで所定のビームスポット径に集光さ
れたレーザビームは、第1層のRAM領域1012の記
録膜1022に焦点が合うように、もしくは第2層のR
AM領域1032の記録膜1043に焦点が合うよう
に、図示しないサーボ回路により切り替えられて、各記
録膜に集光される。
【0027】なお、図9に示した片面2層RAMディス
クの記録容量は、各層の記録容量が現行のDVD−RO
Mディスクと同じであれば、片面当たり4.7GBであ
るが、第1層のRAM領域1012と第2層のRAM領
域1032との間のクロストークを考慮して、片面当た
り4.25GB、2層の合計で8.5GBとされてい
る。
【0028】以上説明したように、光ディスクの大容量
化する方法に関しては、青色レーザビームと高NA対物
レンズと0.1mmの薄いカバー層を用いる方式と、基
板の厚さや、レーザビームの波長は、現行のDVDディ
スクと同じで、片面を2層にして、片面からのオンライ
ン容量のみを、約2倍に増やそうという試みがある。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】上述した青色レーザビ
ームと高NA対物レンズと0.1mmの薄いカバー層を
用いる方式においては、青色レーザビームとNAの高い
レンズとを用いることによる不具合であるコマ収差の増
大を抑止するために、厚さが0.1mmのカバー層を用
いる必要があり、ディスクの大きさが130mmである
場合には、前述の通り、ダミー基板が必要になる。
【0030】ダミー基板は、あらかじめ決まっているプ
リフォーマットのピットやグルーブを保持しており、そ
の上に、厚さ0.1mmカバー層がオーバコートされ
る。
【0031】従って、この方式では、2層の記録層に対
して一方向からレーザビームを照射可能な片面2層ディ
スクを形成することは、不可能である。
【0032】他方、片面2層RAMディスクは、現行の
DVD−ROMと同じ技術を使っているので、オンライ
ン容量が概ね2倍であるが、それよりも記録容量を増大
することは困難である。
【0033】なお、DVDビデオプレイヤ(DVD再生
装置)、DVD−ROMドライブ、およびDVD−RA
Mドライブは、既に広く普及しているので、高密度化の
要求に応えながら、将来のハイビジョン画像等の記録も
可能な大容量の情報蓄積装置(以下、便宜的にHD(Hi
gh Density)ドライブと略称する)として、片面25G
B程度の容量が確保できることが要求されている。
【0034】従って、前述した波長の短い青色レーザ素
子と厚さ0.1mmの基板とNAが0.85の対物レン
ズとを用いた高密度記録で、25GB/面の記録容量が
ある次世代ディスクを開発するためには、既に普及して
いるDVDディスクとの互換を確実にとる必要がある。
【0035】従って、現在は、まだ製品化されていない
が、将来製品化される25GB容量の次世代ディスク用
のHDドライブでは、現在のDVDドライブに登載され
ている波長650nmの赤色レーザビームとNAが0.
6の対物レンズからなる光学系と、波長405nm青色
レーザビームとNAが0.85の対物レンズからなる光
学系の両方を登載した光ヘッド、またはこれに準ずる2
種類のディスクの互換性を有する光ヘッドが組み込まれ
ていることは、容易に想像できる。
【0036】しかしながら、DVD規格を満足しつつ、
一方向(片面)から2層またはそれ以上の複数の記録層
に対して、青色レーザビームとNAの高いレンズと用い
て、厚さ0.1mmのカバー層の側から2層に情報を記
録可能で、かつ情報の再生もできる光ディスク自体は、
現時点では、実用化されていない。
【0037】この発明の目的は、DVD規格の光ディス
クに用いる光学系に準じた光学系を用いて、情報の再生
または記録と再生が可能で、しかも将来製品化される可
能性があるHDドライブに用いられる青色レーザビーム
とNAが0.85の光学系によっても、情報の再生また
は記録と再生が可能な片面2層ディスクを提供すること
にある。
【0038】この発明は、厚さの異なる表面カバー層と
透明な基板越しに、それぞれに対応した異なる光学系を
用いて、表面カバー層越しの情報と透明な基板越しの情
報を再生または記録および再生可能とした片面2層ディ
スクに関する。
【0039】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題点に基づきなされたもので、両面にピットまたはグル
ーブ溝等が形成された基板と、前記基板の片面に形成さ
れた表面カバー層と、を有し、前記表面カバー層の側か
ら前記基板の一方の側の面と反対側の面に、それぞれ別
々の波長のレーザビームを集光して、それぞれの面の情
報を再生または記録と再生もしくは記録と再生と消去が
可能な片面2層ディスクを提供するものである。
【0040】またこの発明は、両面にピットまたはグル
ーブ溝等が形成された基板と、前記基板の片面に形成さ
れた表面カバー層であって、前記表面カバー層の厚さを
X(0.05mm≦X≦0.2mm)とした時、前記基
板の厚さが0.6mm−Xで表される表面カバー層と、
を有し、前記表面カバー層の側から前記基板の一方の側
の面と反対側の面に、それぞれ別々の波長のレーザビー
ムを集光して、それぞれの面の情報を再生または記録と
再生もしくは記録と再生と消去が可能な片面2層ディス
クを提供するものである。
【0041】さらにこの発明は、両面にピットまたはグ
ルーブ溝等が形成された基板と、前記基板の片面に形成
された表面カバー層と、を有し、前記表面カバー層の側
から前記基板の一方の側の面と反対側の面に、それぞれ
別々の波長のレーザビームを集光して、それぞれの面の
情報を再生または記録と再生もしくは記録と再生と消去
が可能な第1の片面2層ディスクと、両面にピットまた
はグルーブ溝等が形成された基板と、前記基板の片面に
形成された表面カバー層と、を有し、前記表面カバー層
の側から前記基板の一方の側の面と反対側の面に、それ
ぞれ別々の波長のレーザビームを集光して、それぞれの
面の情報を再生または記録と再生もしくは記録と再生と
消去が可能な第2の片面2層ディスクと、前記第1およ
び第2の片面2層ディスクを相互に接着するための接着
層と、を有することを特徴とする2面4層ディスクを提
供するものである。
【0042】またさらにこの発明は、両面にピットまた
はグルーブ溝等が形成された基板と、前記基板の片面に
形成された表面カバー層であって、前記表面カバー層の
厚さをX(0.05mm≦X≦0.2mm)とした時、
前記基板の厚さが0.6mm−Xで表される表面カバー
層と、を有し、前記表面カバー層の側から前記基板の一
方の側の面と反対側の面に、それぞれ別々の波長のレー
ザビームを集光して、それぞれの面の情報を再生または
記録と再生もしくは記録と再生と消去が可能な第1の片
面2層ディスクと、両面にピットまたはグルーブ溝等が
形成された基板と、前記基板の片面に形成された表面カ
バー層であって、前記表面カバー層の厚さをX(0.0
5mm≦X≦0.2mm)とした時、前記基板の厚さが
0.6mm−Xで表される表面カバー層と、を有し、前
記表面カバー層の側から前記基板の一方の側の面と反対
側の面に、それぞれ別々の波長のレーザビームを集光し
て、それぞれの面の情報を再生または記録と再生もしく
は記録と再生と消去が可能な第2の片面2層ディスク
と、前記第1および第2の片面2層ディスクを相互に接
着するための接着層と、を有することを特徴とする2面
4層ディスクを提供するものである。
【0043】さらにまたこの発明は、第1の波長のレー
ザビームを出射する第1のレーザ素子と、第1の波長と
は異なる第2の波長のレーザビームを出射する第2のレ
ーザ素子と、前記第1のレーザ素子からの前記第1の波
長のレーザビームをディスクの表面側の所定深さに集光
する第1の開口数の対物レンズと、前記第2のレーザ素
子からの前記第2の波長のレーザビームをディスクの表
面側であって前記第1のレーザビームが集光される深さ
よりも深い第2の所定深さに集光する第2の開口数の対
物レンズと、を有する光ディスク装置により情報の再生
または情報の記録と再生もしくは情報の記録と再生およ
び消去が可能な複数の記録層を有するディスクにおい
て、前記記録層は、前記第1および第2の波長のレーザ
ビームのそれぞれが透過可能な表面層と、前記第1およ
び第2の波長のレーザビームのうちの一方のみが透過可
能な基板とを有し、前記表面層と前記基板は、それぞ
れ、異なるフォーマットにより第1および第2の記録密
度が与えられていることを特徴とする片面2層ディスク
を提供するものである。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説
明する実施の形態は好適な具体例の1つに過ぎず、本発
明の範囲は、実施の形態に限られるものではない。
【0045】図1は、この発明の実施の形態が適用され
る2波2レンズタイプの光ディスク装置を説明する概略
図である。
【0046】図1に示されるように、光ディスク装置1
は、モータシャーシ2に固定され、光ディスク(記録媒
体)101を所定の速度で回転させるスピンドルモータ
3と、光ディスク101の記録面にレーザビーム(光ビ
ーム)を照射するとともに、記録面で反射されたレーザ
ビームを取り出すピックアップ(光ヘッド)4と、光ヘ
ッド(ピックアップ)4を光ディスク101の記録面に
沿って移動させる駆動機構5を有している。なお、駆動
機構5は、光ディスク101の記録面に沿って、かつ互
いに平行に設けられた一対のガイドレール6に沿って、
光ディスク101の半径方向に往復動される。また、モ
ータシャーシ2は、図示しないフレームの所定の位置に
固定されている。
【0047】光ヘッド4の所定位置には、光ディスク1
01の半径方向と光ディスク101の記録面と直交する
方向のそれぞれの方向に移動可能に形成されたレンズホ
ルダ7が設けられている。なお、レンズホルダ7の所定
位置には、互いに異なる開口率NAが与えられている第
1および第2の対物レンズ8,9が設けられている。
【0048】光ヘッド4において、レンズホルダ7によ
り覆われる領域には、図2を用いて以下に説明する半導
体レーザ素子、半導体レーザ素子からのレーザビームを
第1および第2の対物レンズ8,9に導く光学要素、第
1,第2の対物レンズ8,9により取り込まれた光ディ
スク101の記録面からの反射レーザビームを受光し、
そのレーザビームの光強度に対応する電気信号を出力す
るフォトディテクタ等が設けられている。
【0049】また、光ヘッド4のレンズホルダ7の近傍
であって、2本のガイドレール6に沿った光ヘッド4の
移動を妨げない位置には、詳述しないまざまな回路が一
体に組み込まれた図示しない制御基板が設けられてい
る。
【0050】図2は、図1に示した光ディスク装置の光
ヘッドの構成の一例を模式的に説明する概略図である。
【0051】図2に示されるように、レンズホルダ7
は、図示しない切り換え機構により、選択的に、第1の
対物レンズ8または第2の対物レンズ9を、所定の作動
位置に位置させる。なお、図2では、それぞれの対物レ
ンズとそれに対応するディスクとを一点鎖線で分割し
て、対物レンズが切り換えられた状態が示されている。
【0052】第1の対物レンズ8には、新規の規格のデ
ィスクである超高密度記録再生可能ディスク(以下、U
HDディスクと略称する、記録層とレーザビームの入射
側との間の厚さ0.1mm)向けの開口率が、第2の対
物レンズ9には、DVDディスク(記録層とレーザビー
ムの入射側との間の厚さ0.6mm)向けの開口率が、
それぞれ、与えられている。なお、第1の対物レンズ8
の開口率NAは、0.85で、第2の対物レンズ9の開
口率NAは、0.6である。また、第1の対物レンズ8
は、非常に高いNAが求められることにより、図2に示
されるように、2つのレンズ8a,8bが積層された複
合レンズである。
【0053】それぞれの対物レンズ8,9の作動位置
に、第1の波長のレーザビームLA、あるいは第2の波
長のレーザビームLBを照射可能な位置には、以下に説
明する第1および第2の半導体レーザ素子からのレーザ
ビームLA,LBを、作動位置に位置されている対物レ
ンズ(8または9)に向けて反射するミラー(立ち上げ
ミラー)11が設けられている。
【0054】ミラー11に所定の波長のレーザビームを
入射可能な位置には、第1の波長のレーザビームLAを
出射する第1の半導体レーザ素子12と、第1の波長と
は異なる第2の波長のレーザビームLBを出射する第2
の半導体レーザ素子13が設けられている。なお、第1
の半導体レーザ素子12が放射するレーザビームLAの
波長は、UHDディスクに記録されている情報の再生と
記録および再生を可能とするために、例えば405nm
に設定されている。また、第2の半導体レーザ素子12
が放射するレーザビームLBの波長は、DVDディスク
から情報を再生するために、例えば650nmに設定さ
れている。
【0055】それぞれの半導体レーザ素子12,13か
らの両レーザビームLA,LBは、ミラー11と両半導
体レーザ素子12,13との間の空間に設けられ、特定
の波長のレーザビームは、概ね全量を反射し、ある波長
のレーザビームは、概ね全量を透過させるダイクロイッ
クミラー14(図2では、仮想的に示されている)によ
り合成され、または分離される。
【0056】ダイクロイックミラー14と第1の半導体
レーザ素子12との間には、半導体レーザ素子12から
のレーザビームLAをコリメートするコリメートレンズ
15と、半導体レーザ素子12から光ディスク101へ
向けられるレーザビームと光ディスク101の記録層で
反射された反射レーザビームとを、それぞれのレーザビ
ームの偏光の方向に基づいて分離するための偏光ビーム
スプリッタ16が設けられている。
【0057】なお、偏光ビームスプリッタ16により分
離された反射レーザビームが、コリメートレンズ15の
集束性により収束される位置には、反射レーザビームを
検知して光電変換し、DVDディスクに記録されている
情報として再生するための第1のフォトディテクタ17
が設けられている。
【0058】また、第1の半導体レーザ素子12には、
第1の半導体レーザ素子12自身が放射したレーザビー
ムの光強度をモニタする第2のフォトディテクタ18が
一体に組み込まれている。
【0059】ダイクロイックミラー14と第2の半導体
レーザ素子13との間には、半導体レーザ素子13から
の発散性のレーザビームをコリメートするコリメートレ
ンズ19と、半導体レーザ素子13から光ディスク10
1へ向けられるレーザビームと光ディスク101の記録
層で反射された反射レーザビームとを分離するための偏
光ビームスプリッタ20が設けられている。
【0060】偏光ビームスプリッタ20とダイクロイッ
クミラー14との間には、ダイクロイックミラー14の
側から、光ディスク101へ向かうレーザビームと反射
された反射レーザビームとのアイソレーションを整合す
るためのλ/4板(QWP)21と、光ディスク101
へ向かうレーザビームの直径を増大するための任意個数
の光学要素の組み合わせであるビームエキスパンダ22
が設けられている。
【0061】偏光ビームスプリッタ20の半導体レーザ
素子13側の面で光ディスクに向かうレーザビームの一
部が反射される方向には、その一部の反射されたレーザ
ビームを受光して光電変換し、半導体レーザ素子13か
ら放射されたレーザビームLBの光強度をモニタするた
めの第3のフォトディテクタ23が設けられている。な
お、第3のフォトディテクタ23の受光面の図示しない
カバーガラスで再び反射されたレーザビームの一部が、
半導体レーザ素子13や以下に説明する再生用のフォト
ディテクタに入射することのないように、第3のフォト
ディテクタ23は、半導体レーザ素子13から光ディス
クに向かうレーザビームの主光線に対して、任意の角度
だけ傾けた状態で配置されている。
【0062】偏光ビームスプリッタ20とコリメートレ
ンズ19と間には、偏光ビームスプリッタ20の側か
ら、光ディスク101へ向かうレーザビームLBに所定
の特性を与えるλ/2板(HWP)24と、λ/2板2
4に入射するレーザビームLBに予め所定の回折成分を
与えるための回折格子(グレーティング)25がさらに
設けられている。
【0063】偏光ビームスプリッタ20により分離され
た反射レーザビームが案内される方向には、反射レーザ
ビームに所定の集束性を与える集束レンズ26、光ディ
スクに向かうレーザビームに回折格子25により与えら
れた回折特性を利用して反射レーザビームに所定の結像
パターンを与えるホログラムプレート(HOE)27お
よびホログラムプレート27により所定の結像パターン
が与えられた反射レーザビームを受光して光電変換し、
UHDディスクに記録されている情報を再生するととも
に、UHDディスクの記録面の記録層および記録層に設
けられているトラック(案内溝)のそれぞれと対物レン
ズの位置との相対的な位置関係を、所定の条件内に設定
するためのサーボ信号を生成するための第4のフォトデ
ィテクタ28が設けられている。
【0064】次に、図2に示した光ディスク装置1の動
作の概略を説明する。
【0065】図2に示した光ディスク装置1において
は、第1の半導体レーザ素子12からの波長405nm
のレーザビームLAの光強度をモニタする第2のフォト
ディテクタ18(第1の半導体レーザ素子12のモニタ
ダイオード)の出力は、APC(Auto Power Control)
回路32により発光強度の変動を示す値に変換されて、
第1のレーザ駆動回路31から第1の半導体レーザ素子
12に供給されるレーザ駆動電流の制御に利用される。
なお、第2の半導体レーザ素子13から放射されたレー
ザビームLBの光強度は、第3のフォトディテクタ23
により検出された発光強度に基づいてAPC回路42か
らレーザビームLBの発光強度の変動が第2のレーザ駆
動回路41にフィードバックされることで、管理され
る。
【0066】なお、第2のレーザ駆動回路41には、記
録すべき情報が入力された場合に、第2の半導体レーザ
素子13から出力される記録用レーザビームの光強度を
記録すべき情報に応じて強度変調するための記録信号発
生器43が接続されている。
【0067】一方、第1のフォトディテクタ17からの
出力は、増幅器33により所定レベルに増幅され、UH
Dディスクに記録されている情報として図示しない再生
出力部に出力される。
【0068】第4のフォトディテクタ28は、光ディス
ク101の記録面で反射され、第1の対物レンズ8によ
り断面が概ね平行に変換され、ダイクロイックミラー1
4、OWP21、ビームエキスパンダ22、偏光ビーム
スプリッタ20、集光レンズ26、およびホログラムプ
レート27を順に伝達された反射レーザビームを受光し
て光電変換し、後段に接続されている増幅器44に、受
光した反射レーザビームの光強度およびパターンに応じ
た信号を出力する。なお、第4のフォトディテクタ28
で光電変換され、増幅器44で所定レベルまで増幅され
た信号は、図示しないフォーカスエラー検出回路、トラ
ックエラー検出回路および再生データを保持する図示し
ないバッファメモリ等に出力される。
【0069】図3は、図1および図2に示したような2
つ波長のレーザビームを出射可能な光ディスク装置によ
り、情報の再生または記録と再生が可能な新たな規格の
記録媒体としての片面2層超高密度記録再生可能ディス
ク(UHDディスクと略称する)の一例を示す概略図で
ある。
【0070】図3に示すように、UHDディスク101
は、レーザビームLAおよびLBが照射される側から、
波長405nmの第1のレーザビームLAおよび波長6
50nmの第2のレーザビームLBのそれぞれに対して
透明であり、厚さ0.1mm(a)に形成された表面カ
バー111と、波長650nmの第2のレーザビームL
Bに対して透明であり、厚さ0.5mm(b)に形成さ
れた基板121とを有している。従って、表面カバー1
11と基板121とを合わせた厚さ(a+b)は、0.
6mmであり現行のDVD規格のディスクの厚さと同一
である。
【0071】UHDディスク101が、例えばROMデ
ィスクの場合は、基板121の両面は、データとしての
図示しない複数のピット(ピット列)が予め設けられて
いるピット面122,123に形成されている。また、
図3においては、基板121の表面カバー111と反対
側になる面に、ディスク101としての機械的強度と機
械精度を確保するためのダミー基板131が接着層13
2により貼りつけられている。なお、ダミー基板131
の厚さは、特に限定されるものではなく、貼り合わせた
後で、UHDディスク101の機械的強度や反り等の機
械精度が所定の範囲に保たれればよい。従って、表面カ
バー111の厚さと基板121の厚さの合計である0.
6mmでも機械的強度と機械精度が保たれる場合は、ダ
ミー基板131は、必ずしも必要ではない。
【0072】なお、図3に示したUHDディスク101
の両面が、再生専用のROMタイプである場合は、表面
カバー111から遠い(ダミー基板)側のピット面12
3には、図示しないAlCr等の反射膜が成膜されてお
り、波長が650nmの赤色レーザビーム(第2のレー
ザビームLB)とNAが0.6の第2の対物レンズ9を
用いることで、厚さ(a+b)=0.6mmの表面カバ
ー111と基板131を介して奥側のピット面123に
記録されている情報を再生することができる。一方、表
面カバー111とダミー基板131との境界部には、図
示しないAu等の半透明膜が成膜されており、第1の半
導体レーザ12からの波長405nmの青色レーザビー
ムLBと開口率NAが0.85の対物レンズ8を用いる
ことで、厚さ0.1mmの表面カバー111越しに、手
前のピット面122に記録されている情報の再生と、手
前のピット面122への情報の記録が可能である。
【0073】なお、Auの半透明膜やAlCrの反射膜
の膜厚は、10nmから200nmであるから、カバー
111の厚さである0.1mm=100000nmと比
べて、光学的に全く問題とならないくらい薄い厚さであ
ることを付け加えておく。
【0074】また、基板131側のピット面123の容
量は、現在製品化されているDVDディスクと全く同じ
であるから、再生専用の場合は、4.7GB/面であ
る。
【0075】一方、カバー111と基板131との間の
ピット面122の容量は、規格化が遅れているため規定
値ではないが、概ね15GBから30GB/面の容量を
も足せることが可能であり、現時点では、仮に25GB
とする。
【0076】この片面2層ディスク101は、現在市販
されているDVDドライブでも再生が可能であり、また
図1ないし図3に示したようなUHDドライブでも再生
可能である。
【0077】従って、ピット面122には、例えばハイ
ビジョン映像で25GB容量の映像を形成しておき、同
じ映像を、例えばMPEG2で圧縮して4.7GBの容
量として、ピット面123に記録しておくことができ
る。この場合、現行のDVDドライブでもUHDドライ
ブでも、それぞれで同じ映像が再生ができる。
【0078】さらに、UHDドライブには、現行のDV
Dディスクの再生または記録と再生の両方に互換性が要
求されることは、現在のDVDドライブが、CDディス
クを再生できるように、必須の要件と考えられる。従っ
て、UHDドライブは、青色レーザビームを発生するレ
ーザ素子とNAが0.85の対物レンズとを用いる光学
系の他に、DVDディスク用に赤色レーザビームを発生
するレーザ素子とNAが0.6の対物レンズの光学系
(あるいは、これに準ずる光学系)の双方の広角系が登
載されることが容易に想像される。
【0079】このようなUHDドライブに対しては、例
えばピット面122が25GB/面であり、ピット面1
23が4.7GB/面であるから、片面のオンライン容
量を29.7GBまで増やすことが可能である。
【0080】図4は、図3に示した2層超高密度記録再
生可能な片面2層ディスクが2枚貼り合わせられた両面
使用可能なUHDディスクの一例を説明する概略図であ
る。
【0081】図4に示すUHDディスク201は、厚さ
a=0.1mmの表面カバー層111と211を厚さb
=0.5mmのディスク基板121と221に貼り合わ
せた後で、接着剤232を介して貼り合わせた構造を有
している。
【0082】図4に示すUHDディスク201では、青
色レーザビームおよびNAが0.85の対物レンズ8と
赤色レーザビームおよびNAが0.6の対物レンズ9を
搭載光ディスク装置1により、片面のオンライン容量が
29.7GBで、両面で59.4GBの情報を形成でき
る。
【0083】図5は、図3に示したUHDディスクとは
異なるディスク構造の別の実施の形態を説明する概略図
である。
【0084】図5に示すUHDディスク301は、図3
に示した片面2層UHDディスク101を、記録/再生
/消去可能なタイプのディスクとした例を示している。
なお、図5では、図3および図4で示した情報ピット
面、ピットによるROM情報、記録再生用のグルーブ溝
あるいはランドは、簡略化するため省略してある。
【0085】図5に示すUHDディスク301は、表面
カバー層311の側から、Au等の半透明反射膜31
2、ZnS−Si0等の誘電体膜313、相変化記録
膜314、ZnS−Si0等の誘電体膜315、厚さ
0.5mmのディスク基板321、ZnS−Si0
の誘電体膜322、相変化記録膜323、ZnS−Si
等の誘電体膜324、AlCr等の金属反射膜32
5が、順に成膜されている。
【0086】相変化記録膜314,323には、例えば
現行のDVD−RAMと同様のGeSbTe系の3元合
金材料や、DVD−RWと同様のAgInSbTeの4
元合金材料が用いられる。
【0087】なお、図5に示すUHDディスク301で
は、基板321の厚さが0.5mmであり、ディスクと
しての機械的強度や機械精度が不足する虞れがあるた
め、通常は、接着層326を介してダミー基板331が
貼り合わせられる。ダミー基板331の厚さは、任意に
設定可能であるが、表面カバー層311を含むディスク
全体の厚さが、現行のCD規格のディスク程度の1.2
mmに収まる厚さに規定される。この場合、2層目の相
変化記録膜323は、表面カバー層311の表面から
0.6mmの位置に形成される。また、ダミー基板33
1には、第1および第2の波長のレーザビームLA,L
Bのいずれに対しても不透明でよいことはいうまでもな
い。
【0088】なお、誘電体膜や相変化記録膜、半透明
膜、反射膜の膜厚は、概ね10nmから300nmであ
るため、表面カバー層311の厚さ0.1mm=100
000nmと比べて、光学的に全く問題とならないくら
い薄いことを付け加えておく。
【0089】この記録・再生・消去可能型の片面2層U
HDディスクでは、既に市販されているDVD−RAM
やDVD−RW対応の光ディスク装置1を用いて、波長
650nmの赤色レーザビームとNAが0.6の対物レ
ンズ9で相変化記録膜323に、4.7GB容量のデー
タ(情報)を記録できる。
【0090】また、図1に示したNAが0.85の第1
の対物レンズ8と波長405nmの青色レーザビームを
用いることで、表面カバー層311側の相変化記録膜3
14に概ね25GB容量のデータ(情報)を記録でき
る。
【0091】当然、赤色レーザビームおよびNAが0.
6の対物レンズ9と青色レーザビームおよびNAが0.
85の対物レンズ8の両方により、片面のオンライン容
量で29.7GBのデータ(情報)が記録可能である。
なお、図3に示したROMタイプのディスクの場合と同
じで、青色レーザビームおよびNAが0.85の対物レ
ンズ8により表面カバー層311側の相変化記録膜31
4に記録可能な記録容量は25GBとは、限らず、概ね
15GBから30GBの間の容量であると想定されるか
ら、図5に示した構造のUHDディスク301では、最
終的に決定される青色レーザビームを用いる記録容量
に、DVDディスクの4.7GBの容量を加えた記録容
量の記録・再生が可能となることはいうまでもない。
【0092】また、図示しないが、図5に示したUHD
ディスクのダミー基板331の代わりに、図4に示した
ように、もう一枚の記録/再生/消去可能な片面2層U
HDディスクを、基板321の表面カバー層311側と
反対側の面に、接着層を介して貼り合わせることで、両
面で4層の記憶容量59.4GBの記録が可能となるこ
とは、いうまでもない。
【0093】図6は、図3あるいは図5に示したUHD
ディスクとは異なるディスク構造のさらに別の実施の形
態を説明する概略図である。
【0094】図6に示すUHDディスク401は、図3
に示した片面2層UHDディスク101を、記録/再生
/消去可能なタイプのディスクとした例を示している。
なお、図6では、図3および図4で示した情報ピット
面、ピットによるROM情報、記録再生用のグルーブ溝
あるいはランドは、簡略化するため省略してある。
【0095】図6に示すUHDディスク401は、表面
カバー層411の側から、Au等の半透明反射膜41
2、厚さ0.5mmのディスク基板421、ZnS−S
i0等の誘電体膜422、相変化記録膜423、Zn
S−Si0等の誘電体膜424、AlCr等の金属反
射膜425が、順に成膜されている。
【0096】なお、図6に示すUHDディスク401で
は、基板421の厚さが0.5mmであり、ディスクと
しての機械的強度や機械精度が不足する虞れがあるた
め、図5に示したUHDディスク301と同様に、接着
層426を介してダミー基板431が貼り合わせられ
る。当然、ダミー基板431の厚さは、任意に設定可能
であるが、表面カバー層411を含むディスク全体の厚
さが、現行のCD規格のディスク程度の1.2mmに収
まる厚さに規定される。なお、図6における誘電体膜や
相変化記録膜、金属反射膜、Au半透明膜の膜厚は、た
かだか10nmから300nmであり、0.1mm=1
00000nmの厚さと比較すると光学的に無視できる
くらい薄いので、対物レンズ8の焦点深度内であること
は、いうまでもない。
【0097】このような片面2層ディスクでは、青色レ
ーザビームおよびNAが0.85の対物レンズ8を用い
て、Au等の半透明反射膜412に予め記録されてい
る、例えば25GBのROM情報を再生することが可能
であり、赤色レーザビームとNAが0.6の対物レンズ
9により、相変化記録膜423への情報の記録、相変化
記録膜423からの情報の再生および相変化記録膜42
3の情報の消去が可能となる。
【0098】また、図6に示したような0.1mm厚の
表面カバー層411側がROMで、0.6mm厚の位置
が従来のDVD−RAMまたはDVD−RW系の記録/
再生/消去可能である片面2層ディスクを、図4のよう
にディスク基板421の表面カバー層411と反対側の
面で、接着層を介して貼り合わせれば、両面で4層とな
り、ROMの容量50GBで書き換え可能なRAMディ
スクあるいはRWディスクで、記憶容量9.4GBとな
ることは、いうまでもない。
【0099】なお、このような片面2層ディスクの応用
例としては、例えばカーナビゲーションシステム用の地
図情報を25GBのROM面に形成し、逐次改訂される
地図情報や、衛生からGPSで送られてくる逐次変化す
る情報等を4.7GB容量の相変化記録膜に記録する等
の利用が可能となる。
【0100】図7は、図3および図5もしくは図6に示
したUHDディスクとは異なるディスク構造のまたさら
に別の実施の形態を説明する概略図である。
【0101】図7に示すUHDディスク501は、図3
に示した片面2層UHDディスク101を、記録/再生
/消去可能なタイプのディスクとした例を示している。
なお、図7では、図3および図4で示した情報ピット
面、ピットによるROM情報、記録再生用のグルーブ溝
あるいはランドは、簡略化するため省略してある。
【0102】図7に示すUHDディスク501は、表面
カバー層511の側から、Au等の半透明反射膜51
2、ZnS−Si0等の誘電体膜513、相変化記録
膜514、ZnS・Si0誘電体膜515、厚さ0.
5mmのディスク基板521が、順に成膜されている。
【0103】また、基板521の表面カバー層511と
反対側の面には、4.7GBのDVD−R規格に則った
有機色素系の追記型記録材料522が、例えばスピンコ
ートにより所定の厚さに塗布されている。
【0104】相変化記録膜514は、例えば現行DVD
−RAMと同様にGeSbTe系の3元合金材料や、同
DVD−RWと同様にAgInSbTeの4元合金材料
を用いることができる。
【0105】なお、図7に示すUHDディスク501で
は、前に説明した他のUHDディスクと同様に、基板5
21の厚さが0.5mmであり、ディスクとしての機械
的強度や機械精度が不足する虞れがあるため、接着層5
23を介してダミー基板531が貼り合わせられる。当
然、ダミー基板531の厚さは、任意に設定可能である
が、表面カバー層511を含むディスク全体の厚さが、
現行のCD規格のディスク程度の1.2mmに収まる厚
さに規定される。
【0106】なお、これらの誘電体膜や相変化記録膜、
半透明膜、反射膜、膜厚は、概ね10nmから300n
mであるため、カバー層の厚さ0.1mm=10000
0nmと比べて光学的に全く問題とならないくらい薄い
ことを付け加えておく。また、有機色素系の追記型記録
材料の膜厚も、たかだか数千nmであり、やはり0.1
mmのカバー層と比較して光学的に問題とならないくら
い薄いことは、付け加えておく。
【0107】図7に示すUHDディスク501において
は、表面カバー層511側が25GB容量の記録・再生
・消去可能型であり、0.6mm厚の側が4.7GBの
追記型である片面2層ディスクでは、青色レーザビーム
とNAが0.85の対物レンズ8によって、25GB相
当のデータの書き換えが可能であり、例えばそれらのデ
ータの中で、内容を改ざんしたくないのものだけを、赤
色レーザビームとNAが0.6の対物レンズ9を用い
て、4.7GBのDVD−Rに永久保存記録することが
可能である。
【0108】また、このような片面2層ディスク501
の基板521の反対側に、図4に示したと同様に、同じ
ディスク511から521を、接着層を介して貼り合わ
せることにより、両面で4層となり、追記型記録と書き
換え型記録の総記憶容量として、59.4GBの容量を
得ることができる。
【0109】次に、図3ないし図7に示したさまざまな
UHDディスクを製造する方法を、工程を追って説明す
る。
【0110】[実施例1]図8は、図3を用いて前に説
明したと同様の片面2層ROMディスクの構造を説明す
る概略図である。
【0111】まず、ROMディスクの図示しない原盤ス
タンパのカッティングについて説明する。なお、現行の
4.7GBのDVD−ROMやDVD−VIDEOディ
スクの仕様は、DVD規格で詳細に定められており、か
つ製品が市場に広く普及しているため、ここでは、省略
する。
【0112】第1に、25GB相当のピット記録を、E
BR(Electron Beam Recorder)を用いてカッティング
する(原盤スタンパ)。このとき、トラックピッチを2
60nm、最短マーク長を213nmとし、現行のDV
Dと同じ8/16変調方式を採用すると、概ね片面25
GB容量のROMスタンパが作製される。
【0113】次に、4.7GBのDVD−ROM用のス
タンパとEBRで作製した25GBのスタンパを用い
て、成型器、例えばインジェクションモールディングを
用いて両面成形し、厚さ0.5mmのディスク基板62
1を作製する。
【0114】続いて、基板621を図示しない真空スパ
ッタ装置にセットし、25GB容量の面には、Au膜6
12を、厚さ120nmに成膜する。
【0115】ここで、一旦、基板621をスパッタ装置
から取り出して、表裏を反転させ、再度スパッタ装置内
にセットして、反対側の4.7GB容量の面に、AlC
r膜622を、厚さ150nmに成膜する。
【0116】次に、片面にAu半透明膜612と反対側
面にAlCr反射膜622が成膜されているディスク基
板621を用いて、Au半透明膜612側にUV(紫外
線)硬化樹脂(表面カバー層)611をスピンコート法
により、厚さ0.1mmに、塗布する。なお、ディスク
全面に渡って、UV硬化樹脂を、0.1mmの厚さに均
一に塗布するために、UV硬化樹脂に粘度の異なる3種
類を用い、3回に分けて塗布する。
【0117】この後、図示しないUV照射装置にてUV
を照射して、UV硬化樹脂611を硬化させる。
【0118】続いて、AlCr622面に、両面粘着テ
ープ(シート)623を貼りつけ、0.6mm厚のダミ
ー基板631を貼り合わせる。
【0119】これにより、図8に示す構成の片面2層の
ROMディスクができあがる。
【0120】この片面2層ROMディスク601を図1
および図2を用いて前に説明した光ディスク装置1にセ
ットし、0.1mm厚の表面カバー層611の側から、
青色レーザビームとNAが0.85の対物レンズ8によ
り、Auの半透明膜面612に焦点を合わせ、25GB
の記録密度でデータを記録し、記録されたピット情報の
ランダムジッタを測定したところ、6.5%の値が得ら
れた。
【0121】また、赤色レーザビームとNAが0.6の
対物レンズ9により、AlCr反射面622に焦点を合
わせて,4.7GBの記録密度でデータを記録し、記録
されたピット情報のランダムジッタを測定したところ、
6%の値が得られた。
【0122】[実施例2]ここでは、図5を用いて前に
説明した構成の書き換え型片面2層ディスクを作製する
例を説明する。なお、マスタリングに関して、現行の
4.7GBのDVD−RAM規格は、詳細が既に公開さ
れているので、ここでは、省略する。
【0123】第1に、0.1mm厚表面カバー層311
側を、EBRを用いてカッティングする(UHDスタン
パ形成)。このとき、ピット無しで、1周に一回、ラン
ドとグルーブが交互に現れるランド/グルーブ(以後L
/Gと示す)の溝のみを形成した。トラックピッチは、
300nmである。
【0124】次に、上述のUHDスタンパと周知のDV
D−RAMスタンパを、図示しない成型器にセットし、
0.5mm厚のディスク基板321を両面成形した。従
って、ディスク基板321の片面は、現行の4.7GB
のDVD−RAM規格に則った物理フォーマットが形成
され、反対側の面には、トラックピッチ300nmのL
/G溝のみが形成される。
【0125】続いて、このディスク基板321を図示し
ない真空スパッタ装置にセットし、まず4.7GBのD
VD−RAM物理フォーマット面に、ZnS−Si0
誘電体膜322を厚さ180nmに成膜し、引き続き、
GeSbTe相変化記録膜323を厚さ10nmに成膜
し、さらに、ZnS−Si0誘電体膜324を厚さ1
5nmに、AlCr反射膜325を厚さ100nmに、
順に成膜した。
【0126】次に、このディスク基板321を一旦スパ
ッタ装置から取り外し、表裏を反転してもう一度セット
し直してから、Au半透明膜315を厚さ5nm、Zn
S−Si0誘電体膜314を厚さ10nm、GeSb
Te相変化記録膜313を厚さ10nm、ZnS−Si
誘電体膜312を厚さ150nmに、それぞれ、こ
の順で成膜した。
【0127】続いて、このディスク基板321をスパッ
タ装置から取り外し、誘電体膜312が成膜された面
に、図示しないスピナにより、表面カバー層311とな
るUV硬化樹脂を厚さ0.1mmにスピン塗布した。
【0128】次に、このディスク基板321の表面カバ
ー層311の反対側のAlCr膜325に、両面粘着テ
ープ326により、0.6mm厚のダミー基板331を
貼り合わせた。
【0129】このようにして作製した記録/再生/消去
可能なUHDディスク301を、図1および図2により
前に説明した光ディスク装置1のターンテーブル3にセ
ットし、前述した青色レーザビームとNAが0.85の
対物レンズ8により、0.1mm厚の表面カバー層31
1側から記録/再生実験を行った。
【0130】前述したように、表面カバー層311側の
基板321面(カバー層311表面から0.1mm)に
は、トラックピッチ300nmのL/Gタイプの連続溝
が形成されており、この連続溝に沿って、線速7m/s
ecで、1/7変調で、最短マーク長115nmのデー
タを記録した。なお、このトラックピッチとマーク長を
用いると、ディスク301の片面の記録容量は、約25
GBとなる。また、相変化記録層313へ照射される記
録パワーは、青色レーザビームをディスク301に集光
した値で、ピークパワーが4mWで、消去パワーは、2
mWである。
【0131】記録後、青色レーザビームを、ディスク面
でのパワーが0.4mWとなるよう出力を落とした連続
光で再生して、ランダムデータのジッタを測定したとこ
ろ、9%以下の値が得られた。
【0132】さらに、このディスク301に、表面カバ
ー層311側から0.6mmの位置にあるの基板321
の一方の面のGeSbTe相変化記録膜323に赤色レ
ーザビームを、対物レンズ9により集光させ、DVD規
格に則った8/16変調による記録を行い、その後、再
生モードで再生したところ、ランダムデータの再生ジッ
タは、7.5%であった。従って、上記、25GBの記
録と4.7GBの記録で合計29.7GBの記録/再生
が可能であることが確認された。
【0133】[実施例3]ここでは、図6を用いて前に
説明した構成の書き換え型片面2層ディスクを作製する
例を説明する。なお、このディスク401において、マ
スタリングに関しては、[実施例1]で説明したROM
の25GB容量のEBR記録と全く同じである。また、
反対面のマスタリングは、[実施例2]で説明した4.
7GB容量のDVD−RAMの物理フォーマットと全く
同じである。
【0134】これらのスタンパを、図示しない成型器に
セットし、0.5mm厚のディスク基板421を両面成
形した。
【0135】このディスク基板421のROMの25G
B容量の面は、[実施例1]と同様に、Au半透明膜4
12を厚さ80nmにスパッタで成膜した。また、反対
面の4.7GB物理フォーマット面には、[実施例2]
と全く同様に、ZnS−Si0誘電体膜422を厚さ
180nmに、GeSbTe相変化記録膜423を厚さ
10nmに、ZnS−Si0誘電体膜424を厚さ1
5nmに、AlCr反射膜425を厚さ100nmに、
この順に成膜した。
【0136】次いで、AlCr425面に、両面粘着テ
ープ(シート)426を貼りつけ、0.6mm厚のダミ
ー基板431を貼り合わせる。
【0137】これにより、図6を用いて前に説明した片
面2層のディスクができあがる。
【0138】このディスク401に、[実施例1]と全
く同様に、0.1mm厚の表面カバー層311の側に、
青色レーザビームとNAが0.85の対物レンズ8によ
り、Auの半透明膜面412に焦点を合わせて25GB
記録のピット情報のランダムジッタを測定したところ、
6.5%の値が得られた。
【0139】また、このディスク401に、表面カバー
層411側から0.6mmの位置のGeSbTe423
に赤色レーザビームを、NAが0.6の対物レンズ9に
より集光させた。
【0140】以下、青色レーザビームを用いて、DVD
規格に則った8/16変調による記録を行い、その後、
再生モードで再生したところ、ランダムデータの再生ジ
ッタは、7.5%であった。従って、青色レーザビーム
による25GB容量のROM情報の再生と赤色光学系に
よる4.7GB容量の書き換え型データ記録が可能であ
ることが確認された。
【0141】[実施例4]ここでは、図7を用いて前に
説明した構成の書き換え型片面2層ディスクを作製する
例を説明する。なお、このディスク501において、マ
スタリングに関しては、[実施例2]で説明したROM
の25GB容量のEBR記録と全く同じである。すなわ
ち、ディスク基板521の一方の面には、25GB相当
のデータの書き換えを可能とするため、EBRによっ
て、トラックピッチ300nmの1周に一回、ランドと
グルーブが入れ替わるタイプのL/G連続溝を有するス
タンパを作製した。また、もう一方のディスク基板52
1面用のスタンパとしては、DVD−R規格Ver2.
0に基づいた片面4.7GBのDVD−R用の物理フォ
ーマットを形成した。
【0142】この2つのスタンパを用いて、図示しない
成型器にて両面成形を行い、厚さが0.5mmで片面が
25GB相当のデータ記録が可能なL/G連続溝であ
り、反対面が4.7GBのDVD−Rの物理フォーマッ
トであるディスク基板521を作製した。
【0143】次に、このディスク基板521の25GB
の書き換え型記録を可能とする面には、[実施例2]と
同様に、真空スパッタ装置を用いて、ZnS−Si0
誘電体膜515を厚さ150nmに、GeSbTe相変
化記録膜514を厚さ10nmに、ZnS−Si0
電体膜513を厚さ10nmに、Au半透明膜512を
厚さ5nmに、この順に順次成膜した。
【0144】一方、このディスク基板521の反対面
(4.7GBのDVD−Rフォーマット面)に対して
は、ディスク基板521を図示しないスピンコーターに
セットし、色素系の有機系樹脂によりDVD−R材料を
スピン塗布し、乾燥後、これを硬化させて、追記型の有
機色素膜522を形成した。
【0145】また、ディスク基板521のAu半透明膜
512に、UV硬化樹脂を厚さ0.1mmに均一塗布し
た後、UVを照射して硬化させて表面カバー層511を
得た。また、反対側の有機色素系追記膜522に、粘着
テープ523を介して厚さ0.6mmのダミー基板53
1を貼り合わせた。
【0146】このようにして作製した片面2層ディスク
501を、青色レーザビームとNAが0.85の対物レ
ンズ8により、表面カバー層511側から記録・再生実
験を行った。
【0147】前述したように、この基板面521には、
トラックピッチ300nmのL/Gタイプの連続溝が形
成されており、この連続溝に沿って線速7m/sec
で、最短マーク長115nm、1/7変調で記録した。
【0148】このトラックピッチとマーク長では、ディ
スク片面の容量は、約25GBがデータとして記録可能
である。なお、相変化記録膜514への記録パワーは、
青色レーザビームをディスクに集光した値でピークパワ
ーが4mWで、消去パワーは2mWであった。
【0149】記録後、青色レーザビームをディスクに集
光した値でのパワーを0.4mWに落として連続光で再
生して、ランダムデータのジソタを測定したところ、9
%以下の値が得られた。
【0150】さらに、赤色レーザビームとNAが0.6
の対物レンズ9により、表面カバー層511側から0.
6mmの位置の基板521面である有機追記層522に
赤色レーザビームを集光させ、DVD規格に則った8/
16変調による記録を行い、その後、再生モードで再生
したところ、ランダムデータの再生ジッタは、7.5%
であった。
【0151】従って、0.1mmの表面カバー層を介し
た青色レーザビーム記録では、25GB容量の書き換え
型データ記録が可能であり、0.6mm厚の基板を介し
た赤色レーザビームでは、DVD−R規格に則った4.
7GBの追記型記録が可能であることが確認された。
【0152】以上、実施例で説明したとおり、この発明
による厚さ0.5mmの基板の両側に、ROMもしくは
書き換え可能な記録膜/追記型記録膜を備え、その片面
に、0.1mm厚の表面カバー層を設けた片面2層ディ
スクでは、表面カバー層側から0.1mm厚の表面カバ
ー層を通して、基板の片側に形成されたROMまたは書
き換え可能な記録膜/追記型記録膜に、波長が405n
mの青色レーザビームをNAが0.85の対物レンズで
集光することで、概ね25GB相当の情報を、再生また
は記録および再生することが可能であり、一方、0.1
mm厚の表面カバー層と0.5mm基板の加算した厚さ
0.6mm厚の基板を通して、上記基板の反対側に形成
されたROMまたは書き換え可能な記録膜/追記側記録
膜に、波長が650nmの赤色レーザビームをNAが
0.6の対物レンズで集光することで、現行のDVD規
格に則った4.7GB容量の情報を再生または記録およ
び再生することが可能である。
【0153】なお、この発明の各実施例では、ダミー基
板を貼り合わせた片面2層ディスクの場合について説明
したが、図4を用いて説明した通り、片面2層ディスク
構造を貼り合わせて両面4層とすることで、記録容量を
倍増できることはいうまでもない。
【0154】また、実施例では、書き換え可能な相変化
記録膜として、DVD−RAMの場合について説明した
が、DVD−RW系の相変化記録膜AgInSbTeを
用いても同様の効果が得られることは、いうまでもな
い。
【0155】さらに、この発明の実施例では、2層面
が、それぞれ、ROM/ROM、書き換え型/書き換え
型、書き換え型/ROM、追記型/書き換え型の場合に
ついて実際に試作して性能を確認したが、これ以外にも
追記型/ROM,ROM/書き換え型、ROM/追記
型、書き換え型/追記型等のバリエーションが可能であ
ることは、いうまでもない。
【0156】また、この発明では、青色レーザビームの
波長と対応する対物レンズのNAが確定されていない現
状で、25GBの記録容量のピット情報やデータの書き
換え情報に関して検証したが、青色レーザビームを採用
されること以外は、現状では定かでないので、対物レン
ズNAは、0.85に限ることなく、将来0.7から
0.9の間で変動することは、充分考えられるというこ
とを付け加えておく。
【0157】同様に、0.1mm厚の表面カバー層に関
しても、製品化を考慮すると流動的であり、例えば0.
05mmから0.2mmまでの幅が考慮されるべきであ
ることも付け加えておく。なお、0.6mm厚のDVD
は、既に製品化されており、互換を取るために、この厚
さが変更されることはない。
【0158】従って、表面カバー層の厚さを、X(0.
05mm≦X≦0.2mm)としたとき、両面に情報ピ
ット面を有する基板の厚さは、当然、0.6mm−Xと
表現される。
【0159】また、この発明の実施例では、0.1mm
厚の表面カバー層側から青色レーザビームを用いた再生
または記録再生用の半透明膜として、Auを用いて説明
したが、青色レーザビームに対する吸収を考慮すると、
Ag系の材料が好ましいことは、一般的に良く知られて
いる。但し、Ag系の半透明膜は、腐食や酸化に対して
弱いので実用的には、何らかの耐環境の添加物を入れる
か、または耐環境性のある保護膜で挟む必要がある。
【0160】当然、半透明膜は、AuやAg等の金属に
限ることなく、一般的に基板を形成する材料の屈折率よ
りも大きな屈折率を有する誘電体膜であっても、全く同
様の効果が得られることは、いうまでもない。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の超高密
度記録再生可能光ディスクによれば、厚さ0.5mmの
基板の両面にROMまたは書き換え可能なRAM情報を
備え、少なくとも一方の面に厚さ0.1mmの表面カバ
ー層を貼り合わせた光ディスクにおいて、表面カバー層
側から0.1mmの位置に形成されている記録層には、
ROMまたはRAMの情報に第1の波長のレーザビーム
を、開口数NAが非常に高いレンズにより集光して情報
を再生または記録および再生可能であり、かつ表面カバ
ー層と基板の厚さを加算した0.6mmの位置に、第1
の波長よりも長い第2の波長のレーザビームを集光して
情報を再生または記録および再生することが可能な片面
2層光ディスクが得られる。
【0162】また、同一の基板を貼り合わせることによ
り、記録密度を2倍とし、最大で、60GB以上の記録
密度を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である2波2レンズタイ
プの光ヘッドが組み込まれる光ディスク装置を示す概略
図。
【図2】図1に示した光ディスク装置の光ヘッドの構成
を模式的に説明する概略図。
【図3】図1および図2に示した2つ波長のレーザビー
ムを出射可能な光ディスク装置により、情報の再生また
は記録と再生が可能な新たな規格の記録媒体である片面
2層超高密度記録再生可能ディスクの一例を示す概略
図。
【図4】図3に示したこの発明の片面2層ディスクを2
枚貼り合わせた両面4層ディスクの構成の一例を説明す
る概略図。
【図5】図3に示した超高密度記録再生可能ディスクと
は異なるディスク構造の別の実施の形態を説明する概略
図。
【図6】図3に示した超高密度記録再生可能ディスクと
は異なるディスク構造のさらに別の実施の形態を説明す
る概略図。
【図7】図3に示した超高密度記録再生可能ディスクと
は異なるディスク構造のまたさらに別の実施の形態を説
明する概略図。
【図8】図3を用いて前に説明したと同様の片面2層R
OMディスクの構造を説明する概略図。
【図9】周知の片面2層ディスクの構成の一例を説明す
る概略図。
【符号の説明】
1 ・・・光ディスク装置、 2 ・・・モータシャーシ、 4 ・・・光ヘッド、 7 ・・・レンズホルダ、 8 ・・・対物レンズ(高NA)、 9 ・・・対物レンズ、 11 ・・・ミラー、 12 ・・・第1のレーザ素子(650nm)、 13 ・・・第2のレーザ素子(405nm)、 14 ・・・ダイクロイックミラー、 15 ・・・コリメートレンズ、 16 ・・・偏光ビームスプリッタ、 17 ・・・第1のフォトディテクタ、 18 ・・・第2のフォトディテクタ(第1のレーザ素
子)、 19 ・・・コリメートレンズ、 20 ・・・偏光ビームスプリッタ、 21 ・・・λ/4板(QWP)、 22 ・・・ビームエキスパンダ、 23 ・・・第3のフォトディテクタ、 24 ・・・λ/2板(HWP)、 25 ・・・回折格子(グレーティング)、 26 ・・・集束レンズ、 27 ・・・ホログラムプレート(HOE)、 28 ・・・第4のフォトディテクタ、 31 ・・・第1のレーザ駆動回路(650nm)、 32 ・・・APC回路(650nm)、 33 ・・・増幅器、 41 ・・・第2のレーザ駆動回路(405nm)、 42 ・・・APC回路(405nm)、 43 ・・・記録信号発生器、 44 ・・・増幅器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/004 G11B 7/004 Z 7/007 7/007 Fターム(参考) 5D029 JA04 JB06 JB10 JB31 JB32 JB41 JB42 JB47 JB48 JC04 KB03 KB14 LB02 LB07 MA17 MA18 RA43 RA44 RA45 RA46 RA47 RA49 5D090 AA01 BB02 BB03 BB05 BB07 BB12 BB13 CC01 CC04 CC14 DD01 DD05 FF11 GG01 GG11 LL01 LL09

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面にピットまたはグルーブ溝等が形成さ
    れた基板と、前記基板の片面に形成された表面カバー層
    と、を有し、 前記表面カバー層の側から前記基板の一方の側の面と反
    対側の面に、それぞれ別々の波長のレーザビームを集光
    して、それぞれの面の情報を再生または記録と再生もし
    くは記録と再生と消去が可能な片面2層ディスク。
  2. 【請求項2】両面にピットまたはグルーブ溝等が形成さ
    れた基板と、前記基板の片面に形成された表面カバー層
    であって、前記表面カバー層の厚さをX(0.05mm
    ≦X≦0.2mm)とした時、前記基板の厚さが0.6
    mm−Xで表される表面カバー層と、を有し、 前記表面カバー層の側から前記基板の一方の側の面と反
    対側の面に、それぞれ別々の波長のレーザビームを集光
    して、それぞれの面の情報を再生または記録と再生もし
    くは記録と再生と消去が可能な片面2層ディスク。
  3. 【請求項3】前記レーザビームの第1の波長は、波長4
    05nm近傍の青色レーザビームであり、前記基板面の
    内、前記表面カバー層の側から近い方の面に集光され、
    前記レーザビームの別の波長は、波長650nm近傍の
    赤色レーザビームであり、前記基板面の内、表面カバー
    層の側から遠い方の面に集光されることを特徴とする請
    求項1または2記載の片面2層ディスク。
  4. 【請求項4】前記波長405nm近傍の青色レーザビー
    ムには、開口数NAが0.7ないし0.9の対物レンズ
    が、前記波長650nm近傍の赤色レーザビームには、
    開口数NAが0.5ないし0.7の対物レンズが、それ
    ぞれ組み合わせられることを特徴とする請求項1または
    2記載の片面2層ディスク。
  5. 【請求項5】前記波長405nm近傍の青色レーザビー
    ムに組み合わせられる前記対物レンズの開口数NAは、
    好ましくは、0.8ないし0.85であり、前記波長6
    50nm近傍の赤色レーザビームに組み合わせられる前
    記対物レンズのNAは、好ましくは、0.6であること
    を特徴とする請求項4記載の片面2層ディスク。
  6. 【請求項6】前記表面カバー層の厚さは、好ましくは、
    0.1mmであることを特徴とする請求項2記載の片面
    2層ディスク。
  7. 【請求項7】前記基板の両面に異なる密度の情報ピット
    が形成されており、かつ前記基板面の内、前記表面カバ
    ー層から近い側の面には、青色レーザビームに対して
    は、反射性であり、赤色レーザビームに対して半透明性
    の半透明膜が設けられており、前記基板面の内、前記表
    面カバー層から遠い面には、赤色レーザビームに対して
    反射性の反射膜が設けられていることを特徴とする請求
    項1または2記載の片面2層ディスク。
  8. 【請求項8】前記基板面の内、前記表面カバー層から近
    い側の面には、前記青色レーザビームに対して、記録/
    再生/消去可能で、赤色レーザビームに対して、半透過
    性の相変化型記録層が設けられており、前記基板面の
    内、前記表面カバー層から遠い面には、前記赤色レーザ
    ビームに対して、記録/再生/消去可能な相変化記録層
    が設けられていることを特徴とする請求項1または2記
    載の片面2層ディスク。
  9. 【請求項9】前記基板面の内、前記表面カバー層から近
    い側の面には、ピットを含むROM情報が形成されてお
    り、かつ前記青色レーザビームに対して反射性で、前記
    赤色レーザビームに対して透過性の半透明膜が設けられ
    ており、前記基板面の内、前記表面カバー層から遠い面
    には、前記赤色レーザビームによる記録/再生/消去可
    能な相変化記録層が設けられていることを特徴とする請
    求項1または2記載の片面2層ディスク。
  10. 【請求項10】前記基板面の内、前記表面カバー層から
    近い側の面には、青色レーザビームによる記録/再生/
    消去可能で、赤色レーザビームに対しては半透過性の相
    変化型記録層が設けられており、前記基板面の内、前記
    表面カバー層から遠い面には、前記赤色レーザビームに
    よる記録/再生可能な追記型記録層が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の片面2層ディス
    ク。
  11. 【請求項11】前記赤色レーザビームによる記録/再生
    可能な追記型記録層は、色素系の有機膜からなることを
    特徴とする請求項10記載の片面2層ディスク。
  12. 【請求項12】前記基板面の内、前記表面カバー層から
    遠い面には、接着層と別のダミー基板とが貼り合わせて
    あわせていることを特徴とする請求項1または2記載の
    片面2層ディスク。
  13. 【請求項13】両面にピットまたはグルーブ溝等が形成
    された基板と、前記基板の片面に形成された表面カバー
    層と、を有し、前記表面カバー層の側から前記基板の一
    方の側の面と反対側の面に、それぞれ別々の波長のレー
    ザビームを集光して、それぞれの面の情報を再生または
    記録と再生もしくは記録と再生と消去が可能な第1の片
    面2層ディスクと、 両面にピットまたはグルーブ溝等が形成された基板と、
    前記基板の片面に形成された表面カバー層と、を有し、
    前記表面カバー層の側から前記基板の一方の側の面と反
    対側の面に、それぞれ別々の波長のレーザビームを集光
    して、それぞれの面の情報を再生または記録と再生もし
    くは記録と再生と消去が可能な第2の片面2層ディスク
    と、 前記第1および第2の片面2層ディスクを相互に接着す
    るための接着層と、を有することを特徴とする2面4層
    ディスク。
  14. 【請求項14】両面にピットまたはグルーブ溝等が形成
    された基板と、前記基板の片面に形成された表面カバー
    層であって、前記表面カバー層の厚さをX(0.05m
    m≦X≦0.2mm)とした時、前記基板の厚さが0.
    6mm−Xで表される表面カバー層と、を有し、前記表
    面カバー層の側から前記基板の一方の側の面と反対側の
    面に、それぞれ別々の波長のレーザビームを集光して、
    それぞれの面の情報を再生または記録と再生もしくは記
    録と再生と消去が可能な第1の片面2層ディスクと、 両面にピットまたはグルーブ溝等が形成された基板と、
    前記基板の片面に形成された表面カバー層であって、前
    記表面カバー層の厚さをX(0.05mm≦X≦0.2
    mm)とした時、前記基板の厚さが0.6mm−Xで表
    される表面カバー層と、を有し、前記表面カバー層の側
    から前記基板の一方の側の面と反対側の面に、それぞれ
    別々の波長のレーザビームを集光して、それぞれの面の
    情報を再生または記録と再生もしくは記録と再生と消去
    が可能な第2の片面2層ディスクと、 前記第1および第2の片面2層ディスクを相互に接着す
    るための接着層と、を有することを特徴とする2面4層
    ディスク。
  15. 【請求項15】前記レーザビームの第1の波長は、波長
    405nm近傍の青色レーザビームであり、前記基板面
    の内、前記表面カバー層の側から近い方の面に集光さ
    れ、前記レーザビームの別の波長は、波長650nm近
    傍の赤色レーザビームであり、前記基板面の内、表面カ
    バー層の側から遠い方の面に集光されることを特徴とす
    る請求項13または14記載の2面4層ディスク。
  16. 【請求項16】前記波長405nm近傍の青色レーザビ
    ームには、開口数NAが0.7ないし0.9の対物レン
    ズが、前記波長650nm近傍の赤色レーザビームに
    は、開口数NAが0.5ないし0.7の対物レンズが、
    それぞれ組み合わせられることを特徴とする請求項13
    または14記載の2面4層ディスク。
  17. 【請求項17】前記波長405nm近傍の青色レーザビ
    ームに組み合わせられる前記対物レンズの開口数NA
    は、好ましくは、0.8ないし0.85であり、前記波
    長650nm近傍の赤色レーザビームに組み合わせられ
    る前記対物レンズのNAは、好ましくは、0.6である
    ことを特徴とする請求項16記載の2面4層ディスク。
  18. 【請求項18】前記表面カバー層の厚さは、好ましく
    は、0.1mmであることを特徴とする請求項14記載
    の2面4層ディスク。
  19. 【請求項19】前記基板の両面に異なる密度の情報ピッ
    トが形成されており、かつ前記基板面の内、前記表面カ
    バー層から近い側の面には、青色レーザビームに対して
    は、反射性であり、赤色レーザビームに対して半透明性
    の半透明膜が設けられており、前記基板面の内、前記表
    面カバー層から遠い面には、赤色レーザビームに対して
    反射性の反射膜が設けられていることを特徴とする請求
    項13または14記載の2面4層ディスク。
  20. 【請求項20】前記基板面の内、前記表面カバー層から
    近い側の面には、前記青色レーザビームに対して、記録
    /再生/消去可能で、赤色レーザビームに対して、半透
    過性の相変化型記録層が設けられており、前記基板面の
    内、前記表面カバー層から遠い面には、前記赤色レーザ
    ビームに対して、記録/再生/消去可能な相変化記録層
    が設けられていることを特徴とする請求項13または1
    4記載の2面4層ディスク。
  21. 【請求項21】前記基板面の内、前記表面カバー層から
    近い側の面には、ピットを含むROM情報が形成されて
    おり、かつ前記青色レーザビームに対して反射性で、前
    記赤色レーザビームに対して透過性の半透明膜が設けら
    れており、前記基板面の内、前記表面カバー層から遠い
    面には、前記赤色レーザビームによる記録/再生/消去
    可能な相変化記録層が設けられていることを特徴とする
    請求項13または14記載の2面4層ディスク。
  22. 【請求項22】前記基板面の内、前記表面カバー層から
    近い側の面には、青色レーザビームによる記録/再生/
    消去可能で、赤色レーザビームに対しては半透過性の相
    変化型記録層が設けられており、前記基板面の内、前記
    表面カバー層から遠い面には、前記赤色レーザビームに
    よる記録/再生可能な追記型記録層が設けられているこ
    とを特徴とする請求項13または14記載の2面4層デ
    ィスク。
  23. 【請求項23】前記赤色レーザビームによる記録/再生
    可能な追記型記録層は、色素系の有機膜からなることを
    特徴とする請求項22記載の2面4層ディスク。
  24. 【請求項24】第1の波長のレーザビームを出射する第
    1のレーザ素子と、第1の波長とは異なる第2の波長の
    レーザビームを出射する第2のレーザ素子と、前記第1
    のレーザ素子からの前記第1の波長のレーザビームをデ
    ィスクの表面側の所定深さに集光する第1の開口数の対
    物レンズと、前記第2のレーザ素子からの前記第2の波
    長のレーザビームをディスクの表面側であって前記第1
    のレーザビームが集光される深さよりも深い第2の所定
    深さに集光する第2の開口数の対物レンズと、を有する
    光ディスク装置により情報の再生または情報の記録と再
    生もしくは情報の記録と再生および消去が可能な複数の
    記録層を有するディスクにおいて、 前記記録層は、前記第1および第2の波長のレーザビー
    ムのそれぞれが透過可能な表面層と、前記第1および第
    2の波長のレーザビームのうちの一方のみが透過可能な
    基板とを有し、前記表面層と前記基板は、それぞれ、異
    なるフォーマットにより第1および第2の記録密度が与
    えられていることを特徴とする片面2層ディスク。
  25. 【請求項25】前記第1および第2のレーザビームの第
    1および第2の波長は、650nmの近傍の波長と40
    5nmの近傍の波長であり、前記基板を透過可能なレー
    ザビームの波長は、650nmの近傍の波長であり、前
    記405nmの近傍の波長のレーザビームは、2つのレ
    ンズが積層された複合レンズにより提供されるNAが、
    0.85の近傍であることを特徴とする請求項24記載
    の片面2層ディスク。
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