JP2008071408A - 光記録媒体及び光記録媒体製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録層を2層以上有する光記録媒体を、材料を無駄に用いることなく、少ないプロセスで、安価に製造することができる製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの透明基板の片側にナノインプリント法によって光案内溝又は凹凸を形成するナノインプリントステップと、前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成された透明基板の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面と、片側に光案内溝又は凹凸が形成された他の透明基板の光案内溝又は凹凸が形成された側の面とを接着する接着ステップとを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録層を2層以上有する光記録媒体とその製造方法に関する。
光ディスクの記録密度を向上させる方法として、ディスク内に複数の記録層を配置し、それぞれの記録層に情報を記録する多層化技術がある。例えば、通常のDVDの記録容量は4.7GBであるのに対し、片面2層DVDは8.5GBの記録容量を有する。
このような片面2層の光記録媒体を製造する際、従来の方法では、射出成形法によって、表面に光案内溝または凹凸が形成された厚さ0.6mmのポリカーボネート基板を作製し、この基板に記録膜および反射膜を形成することによって、第1層目の記録層が完成する。
第1層目の記録層と第2層目の記録層との間の距離は、光の波面収差が生じない程度の距離にしなければならない。DVDでは50μm程度とするのが一般的である。しかしながら、射出成形法では樹脂がキャビティ内に入り込めないので、表面に光案内溝又は凹凸が形成された50μmの第2層目の記録層用のポリカーボネート基板を作製することはできない。
現行技術では、第2層目の記録層をソフトスタンパを使用して作製する。図1は、このような従来の片面2層光記録媒体の製造方法の手順を説明するフローチャートである。一方において、ステップS101で、射出成形法によって、表面に光案内溝または凹凸が形成された厚さ0.6mmのポリカーボネート基板を作製する。ステップS102で、この基板に記録膜および反射膜を形成することによって、第1層目の記録層が完成する。他方において、ステップS103で、射出成形法で表面に光案内溝または凹凸が形成されたソフトスタンパをゼオノア(登録商標)などの樹脂で作製する。ステップS104で、このソフトスタンパに紫外線硬化樹脂を厚さ40μmに塗布する。この際、紫外線硬化樹脂がソフトスタンパの中心孔から漏れないように、ソフトスタンパの中心部には塗布しないようにする。ステップS105で、この紫外線硬化樹脂に紫外線露光し、硬化させることによって、紫外線硬化樹脂に光案内溝又は凹凸が形成される。ステップS106で、ステップS102で作製した前記ポリカーボネート基板の第1層目の記録層側の面に接着層となる紫外線硬化樹脂を滴下する。ステップS107で、前記ポリカーボネート基板に塗布した紫外線硬化樹脂に前記ソフトスタンパ上の紫外線硬化樹脂を密着させる。ステップS108で、紫外線光を露光して硬化させることによって、ソフトスタンパ上の紫外線硬化樹脂を第1層目の記録層に接着する。ステップS109で、ソフトスタンパを紫外線硬化樹脂から剥離する。ステップS110で、剥離されたソフトスタンパは除去する。すると、接着層は厚さ10μmの紫外線硬化樹脂であるため、第1層目の記録層から50μm離れたところに第2層目の光案内溝又は凹凸が形成される。ステップS111で、この第2層目の光案内溝又は凹凸の上に記録膜および反射膜を形成すれば、第2層目の記録層が作製される。ステップS112で、第2層目の記録層上に保護コートを設ければ、片側から2層の記録膜に記録再生可能な光記録媒体が完成する。ステップS104において、紫外線硬化樹脂はソフトスタンパの中央部には塗布されていないため、第2層目の紫外線硬化樹脂基板の中心孔は、第1層目のポリカーボネート基板の中心孔より小さくなり、内径差は10μmを超える。3層以上の記録層を有する光記録媒体も、同様のソフトスタンパを用いる方法を繰り返すことによって製造することができる。
ソフトスタンパを使用する多層光記録媒体の製造方法の一例が特許文献1に記載されている。
他方において、近年、射出成形法に代わる光学デバイスの成形方法として、特許文献2に記載のような、表面が軟質の材料からなる基板に対してスタンパにより圧力をかけて、スタンパに形成されたパターンを基板に転写させるナノインプリント法と呼ばれるプレス成形法の一種が用いられている。図6は、ナノインプリント法による光学デバイスの成形方法を模式的に示す図である。図6に示すように、ヒータ101が一体に備えられた上金型102とヒータ103が一体に備えられた下金型104との間に、熱可塑性プラスチックからなる素材シート105を挟み込み、素材シート105にヒータ101、103の熱を加えてその表面を軟化した後、素材シート105に押圧力を加えてその表面に上金型102及び下金型104の表面に形成された所要の凹凸パターン106、107を転写する。
このナノインプリント法によれば、ポリカーボネートやポリスチレン等の高屈折率材料を用いて薄型の光学デバイスを成形した場合にも、樹脂の流動不足や成形収縮をほとんど生じないので、成形体中に発生する残留応力が緩和され、品質の高い光学デバイスを製造することができる。
特開2003−196891号公報 特開2003−1705号公報
上述した片面2層の光記録媒体を製造する従来の方法では、ソフトスタンパが必須で、紫外線硬化樹脂の塗布を2回行う必要がある。もちろん、2層以上の記録層を有する光記録媒体を製造する場合も、第2層目以降の記録層の作製にはソフトスタンパを使用する必要があり、その都度紫外線硬化樹脂の塗布を行わなければならない。したがって、従来の製造方法では多くのプロセスが必要であるという問題点があった。さらに、高価な材料を使用するソフトスタンパは1回で使い捨てるため、このような従来の製造方法では材料が無駄になり費用がかかるという問題点があった。
上述したことを鑑み、本発明は、記録層を2層以上有する光記録媒体を、材料を無駄に用いることなく、少ないプロセスで、安価に製造することができる製造方法を提供するこを目的とする。本発明は、さらに、このような製造方法によって製造される光記録媒体も提供する。
本発明の光記録媒体は、片側に光案内溝又は凹凸が形成され記録層が形成された透明基板を複数有する光記録媒体であって、2つの透明基板が、一方の光案内溝又は凹凸が形成された側の面と、他方の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面とが接着されており、光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面が接着面の透明基板の光案内溝又は凹凸がナノインプリントで形成されていることを特徴とする。
本発明の他の光記録媒体は、片側に光案内溝又は凹凸が形成され記録層が形成された透明基板を複数有する光記録媒体であって、2つの透明基板が、一方の光案内溝又は凹凸が形成された側の面と、他方の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面とが、光透過性を有する紫外線硬化樹脂の接着層によって接着されており、光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面が接着面の透明基板の光案内溝又は凹凸がナノインプリントで形成されていることを特徴とする。
好適には、光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面を接着面とする前記透明基板の厚さが100μm未満である。
好適には、各透明基板の中央に記録再生装置に着脱するための穴を有し、各透明基板の該穴の直径の差が10μm以下である。
好適には、前記透明基板が、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリオレフィン、ポリエステル、ビニルエステル、脂環式ポリオレフィン、シクロオレフィン、環状ポリオレフィン、脂環式アクリル樹脂のいずれかである。
本発明の光記録媒体製造方法は、少なくとも1つの透明基板の片側にナノインプリント法によって光案内溝又は凹凸を形成するナノインプリントステップと、前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成された透明基板の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面と、片側に光案内溝又は凹凸が形成された他の透明基板の光案内溝又は凹凸が形成された側の面とを接着する接着ステップとを含むことを特徴とする。
好適には、前記接着ステップにおいて、光透過性を有する紫外線硬化樹脂によって接着する。
好適には、前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成される透明基板の厚さが100μm未満である。
好適には、前記接着ステップの後、前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成された透明基板の光案内溝又は凹凸上に反射膜を形成するステップをさらに含む。
好適には、前記片側に光案内溝又は凹凸が形成された他の透明基板の光案内溝又は凹凸をナノインプリント法によって形成するステップをさらに含む。
好適には、前記透明基板が、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリオレフィン、ポリエステル、ビニルエステル、脂環式ポリオレフィン、シクロオレフィン、環状ポリオレフィン、脂環式アクリル樹脂のいずれかである。
本発明によれば、記録層を2層以上有する光記録媒体を、材料を無駄に用いることなく、少ないプロセスで、安価に製造することができる。
図2は、本発明の片面2層光記録媒体の製造方法の手順を説明するフローチャートである。一方において、ステップS201で、射出成形法によって、表面に光案内溝または凹凸が形成された厚さ0.6mmのポリカーボネート製の第1の基板を作製する。ステップS202で、この基板に記録膜および反射膜を形成することによって、第1層目の記録層が完成する。他方において、ステップS203で、厚さ40μmのポリカーボネートシートから成る第2の基板にナノインプリント法を用いて第2層目の光案内溝又は凹凸を形成する。
ここで、ステップS203のナノインプリント法について説明する。スパイラル状に溝深さが170nm、溝幅が1μmの案内溝が掘ってあるニッケルスタンパの上に、ガラス転移温度が170℃、厚さ40μmのポリカーボネートシートを配置した状態で、180℃の温度においてスタンパと基板を圧縮する方向へ5トンの力を加える。すると、ポリカーボネートのガラス転移温度は170℃なので、180℃の温度ではポリカーボネートシートは流動性を有しており、スタンパの形状に倣って変形する。次に室温まで温度を下げた後、スタンパとポリカーボネートシートを剥離する。このようにすると、厚さ40μmのポリカーボネートシートの表面に第2層目の光案内溝又は凹凸を形成することができる。
再び図2に戻り説明を続ける。ステップS204で、ステップS202で作製した前記第1の基板の記録層側の面に接着層となる紫外線硬化樹脂を滴下する。ステップS205で、前記第1の基板の紫外線硬化樹脂を滴下した面と、前記第2の基板の光案内溝又は凹凸を形成された側と反対側の面とが向かい合うように重ね、前記第1の基板と前記第2の基板を同時に回転させることにより、紫外線硬化樹脂を全面に均一に拡散させる。ステップS206で、紫外線光を露光して前記紫外線硬化樹脂を硬化させることによって、前記第2の基板を前記第1の基板に接着する。すると、接着層は厚さ10μmの紫外線硬化樹脂であるため、第1層目の記録層から50μm離れたところに第2層目の光案内溝又は凹凸が形成される。ステップS207で、この第2層目の光案内溝又は凹凸の上に記録膜および反射膜を形成すれば、第2層目の記録層が作製される。ステップS208で、第2層目の記録層上に保護コートを設ければ、片側から2層の記録膜に記録再生可能な光記録媒体が完成する。従来のソフトスタンパを用いる製造方法とは異なり、第1の基板と第2の基板の中心孔の多きさはほぼ同じになる。
上述した各層の厚さは一例であってこれに限定されるものではない。例えば、上記説明では、第1の基板の厚さを0.6mm、第2の基板の厚さを40μmとしたが、第1の基板の厚さを第2の基板の厚さと同様の薄いものとしてもよい。その際には、第1の基板の光案内溝又は凹凸も射出成形法では形成できなくなるため、第2の基板の光案内溝又は凹凸と同様にナノインプリント法で形成しなければならない。また、第1の基板および第2の基板の材料としてはポリカーボネートを使用したが、他の透明材料のものであってもよい。ナノインプリント法に適した材料として、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリオレフィン、ポリエステル、ビニルエステル、脂環式ポリオレフィン、シクロオレフィン、環状ポリオレフィン、脂環式アクリル樹脂が挙げられる。
図3は、上述した本発明の製造方法によって製造した光記録媒体の断面図である。この光記録媒体は、第1層目の記録層を有するポリカーボネート製の第1の基板1と、第2層目の記録層を有するポリカーボネートシートから成る第2の基板2を備える。第1の基板1と第2の基板2は、紫外線硬化樹脂の接着層3によって接着されている。このような光記録媒体は、片側から2つの層に記録再生を行うことが可能である。第1層目の記録層はレンズ4によって集束されたレーザ光5によって、第2層目の記録層はレンズ6によって集束されたレーザ光7によって、各々片側から記録再生を行うため、第1層目の記録層と第2層目の記録層の間にある接着層3は、光透過性を有していなければならない。第1層目の記録層と第2層目の記録層の距離は、光の波面収差が生じない程度の距離でなければならないため、第2層目の記録層と反対側を接着面とする第2の基板2の厚さは100μm以下であることが望ましい。また、この条件を満たせば、第2の基板上にさらに他の基板を積層し、第3層目以降の記録層を形成してもよい。その際、第3層目以降は、第2層目と同様にポリカーボネートシートにナノインプリント法を用いて光案内溝又は凹凸を形成してもよく、従来のようにソフトスタンパを用いて紫外線硬化樹脂に光案内溝又は凹凸を形成してもよい。
実施例1
深さが180nm、幅が1μmの案内溝が半径22mmから半径58mmまでスパイラル状に掘ってある、内径15mm、外径135mm、厚さ300μmのニッケルスタンパを以下のように作製した。まず、ガラスの上にシランカップリング剤をスピンコート法により塗布し、その上にレジスト剤をスピンコート法により塗布した。次に、波長405nm、開口数0.6の露光条件でレジストを感光させた後、感光部を除去した。次に、ニッケルを蒸着した後、ニッケルをメッキで300μm積層し、ガラスからニッケルを剥離した。このようにしてニッケルスタンパを作製した。
このニッケルスタンパを成形機に装着し、現行のCDやDVDを製造する場合と同様の射出成形法でニッケルスタンパのパターンが転写された厚さ0.6mmのポリカーボネート製の第1の基板を作製した。
ニッケルスタンパのパターンが転写された厚さ0.6mmのポリカーボネート製の第1の基板のパターン面に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法で塗布した後、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法で10nmの厚さに積層し、第1層目の記録層を形成した。
次に、ナノインプリント法を用いて厚さ40μmのポリカーボネートシートから成る第2の基板上に案内溝を次のように形成した。前記第1の基板へのパターンの転写に使用したニッケルスタンパと同様のスタンパと、厚さ40μmのポリカーボネートシートと、ステンレス製の板を重ねて配置する。図4は、このように重ねた配置を示す図である。この図において、ステンレス板8上に、パターンが形成された方を上にしてスタンパ9を配置し、スタンパ9のパターン上にポリカーボネートシート10を配置し、その上にステンレス板11を配置した。このような状態で、プレス機によって180℃の温度において重なり方向に圧縮する方向へ5トンの力を加えた。プレス機にはヒータが内蔵されており、温度をコントロールすることが可能である。ポリカーボネートのガラス転移温度は170℃であるので、180℃の温度ではポリカーボネートシートは流動性を有し、スタンパのパターンの形状に倣って変形する。室温まで温度を下げた後、スタンパとポリカーボネートシートを剥離した。このようにして、厚さ40μmのポリカーボネートシートから成る第2の基板の表面に第2層目の光案内溝を形成した。
次に、前記第1の基板の第1層目の記録層が形成された側の面と、前記第2の基板の第2層目の光案内溝が形成された側と反対側の面とを以下のように接着した。前記第1の基板の第1層目の記録層が形成された側の面の内周部に、光透過性を有する紫外線硬化樹脂を滴下した。その上に前記第2の基板を、第2の光案内溝が形成された側と反対側の面を下にして重ねて配置した。これらを4000rpmで回転させ、前記紫外線硬化樹脂を全面に均一に拡散させて、前記第1の基板と前記第2の基板を密着させた。その後、紫外線を露光し、前記紫外線硬化樹脂を硬化させ、前記第1の基板と前記第2の基板を接着した。
次に、前記第2の基板に形成された第2層目の光案内溝上に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法によって塗布した。さらにこの上に、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法によって100nmの厚さで積層し、第2層目の記録層を形成した。
次に、前記第2の基板の反射膜の上に保護コートとして紫外線硬化樹脂をスピンコート法によって塗布し、紫外線を露光して硬化させた。
このようにして2層光記録媒体を作製した。この2層光記録媒体を、波長650nm、開口数0.6の対物レンズの光ヘッドで、ランダムな記録パターンの記録再生を行った。図5(a)は第1層目の記録層からの再生信号の波形、図5(b)は第2層目の記録層からの再生信号の波形を示す測定器画像である。この図からわかるように、第1層目の記録層、第2層目の記録層共に、ランダムな記録パターンの記録再生を確認することができた。
比較例
実施例1に対する比較例として、実施例1と同様に厚さ40μmのポリカーボネートシートから成る第2の基板にナノインプリント法を用いて第2層目の光案内溝を形成し、この第2の基板を第1の基板と接着する前に、光案内溝上に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法で塗布し、その後、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法で100nmの厚さに積層し、第2層目の記録層を形成した。反射膜を積層する前のポリカーボネートシートと、反射膜を積層したポリカーボネートシートを平板の上に置き、最大変位量を測定した。すると、反射膜を積層する前のポリカーボネートシートの変位量は10μmであり、反射膜を積層したポリカーボネートシートの変位量は800μmであった。これは、ポリカーボネートシートは薄く、剛性が小さいため、反射膜の応力によって変位量が増大したためである。このように、第1の基板と接着する前に第2の基板に反射膜を積層すると、第1の基板と第2の基板の間に空気が残留してしまい、全面に渡って均一に張り合わせることができなかった。
実施例2
深さが180nm、幅が1μmの案内溝が半径22mmから半径58mmまでスパイラル状に掘ってある、内径15mm、外径135mm、厚さ300μmのニッケルスタンパを以下のように作製した。まず、ガラスの上にシランカップリング剤をスピンコート法により塗布し、その上にレジスト剤をスピンコート法により塗布した。次に、波長405nm、開口数0.6の露光条件でレジストを感光させた後、感光部を除去した。次に、ニッケルを蒸着した後、ニッケルをメッキで300μm積層し、ガラスからニッケルを剥離した。このようにしてニッケルスタンパを作製した。
次に、ナノインプリント法を用いて厚さ100μmのポリカーボネートシートから成る第1の基板上に光案内溝を次のように形成した。前記ニッケルスタンパと、厚さ100μmのポリカーボネートシートと、ステンレス製の板を、図4に示す実施例1の場合と同様に重ねて配置した。このような状態で、プレス機によって180℃の温度において重なり方向に圧縮する方向へ5トンの力を加えた。プレス機にはヒータが内蔵されており、温度をコントロールすることが可能である。ポリカーボネートのガラス転移温度は170℃であるので、180℃の温度ではポリカーボネートシートは流動性を有し、スタンパのパターンの形状に倣って変形する。室温まで温度を下げた後、スタンパとポリカーボネートシートを剥離した。このようにして、厚さ100μmのポリカーボネートシートから成る第1の基板の表面に第1層目の光案内溝を形成した。
このように第1の基板に形成された第1層目の光案内溝上に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法で塗布した後、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法で10nmの厚さに積層し、第1層目の記録層を形成した。
次に、第1層目の光案内溝と同様の方法で厚さ40μmのポリカーボネートシートから成る第2の基板に第2層目の光案内溝を形成した。
次に、第1の基板の第1層目の記録層が形成された側の面と、第2の基板の第2層目の光案内溝が形成された側と反対側の面とを、以下のように接着した。第1の基板の第1層目の記録層が形成された側の面の内周部に、光透過性を有する紫外線硬化樹脂を滴下した。その上に第2の基板を、第2の光案内溝が形成された側と反対側の面を下にして重ねて配置した。これらを4000rpmで回転させ、前記紫外線硬化樹脂を全面に均一に拡散させて、第1の基板と第2の基板を密着させた。その後、紫外線を露光し、前記紫外線硬化樹脂を硬化させ、第1の基板と第2の基板を接着した。
次に、第2の基板に形成された第2層目の光案内溝上に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法によって塗布した。さらにこの上に、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法によって100nmの厚さで積層し、第2層目の記録層を形成した。
次に、前記反射膜の上に保護コートとして紫外線硬化樹脂をスピンコート法によって塗布し、紫外線を露光して硬化させた。
このようにして2層光記録媒体を作製した。この2層光記録媒体を、波長650nm、開口数0.6の対物レンズの光ヘッドで、ランダムな記録パターンの記録再生を行ったところ、実施例1と同様に図5のような結果が得られ、第1層目の記録層、第2層目の記録層共に、ランダムな記録パターンの記録再生を確認することができた。
実施例3
深さが25nm、幅が0.32μmの案内溝が半径22mmから半径58mmまでスパイラル状に掘ってある、内径15mm、外径135mm、厚さ300μmのニッケルスタンパを以下のように作製した。まず、ガラスの上にシランカップリング剤をスピンコート法によって塗布し、その上にレジスト剤をスピンコート法により塗布した。次いで、波長351nm、開口数0.9の露光条件でレジストを感光させた後、感光部を除去した。次いで、ニッケルを蒸着した後、ニッケルをメッキで300μm積層し、ガラスからニッケルを剥離した。このようにしてニッケルスタンパを作製した。
次に、ナノインプリント法を用いて厚さ92μmのポリカーボネートシートから成る第1の基板上に第1層目の光案内溝を次のように形成した。前記ニッケルスタンパと、厚さ92μmのポリカーボネートシートと、ステンレス板を、図4に示す実施例1の場合と同様に重ねて配置した。このような状態で、プレス機によって180℃の温度において重なり方向に圧縮する方向へ5トンの力を加えた。プレス機にはヒータが内蔵されており、温度をコントロールすることが可能である。ポリカーボネートのガラス転移温度は170℃であるので、180℃の温度ではポリカーボネートは流動性を有し、スタンパのパターンの形状に倣って変形する。室温まで温度を下げた後、スタンパとポリカーボネートシートとを剥離した。このようにして、厚さ92μmのポリカーボネートシートから成る第1の基板の表面に第1層目の光案内溝を形成した。
このように第1の基板に形成された第1層目の光案内溝上に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法で塗布した後、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法で10nmの厚さに積層し、第1層目の記録層を形成した。
次に、第1層目の光案内溝と同様の方法で厚さ40μmのポリカーボネートシートから成る第2の基板に第2層目の光案内溝を形成した。
次に、第1の基板の第1層目の記録層が形成された側の面と、第2の基板の第2層目の光案内溝が形成された側と反対側の面とを、以下のように接着した。第1の基板の第1層目の記録層が形成された側の面の内周部に、光透過性を有する紫外線硬化樹脂を滴下した。その上に第2の基板を、第2の光案内溝が形成された側と反対側の面を下にして重ねて配置した。これらを4000rpmで回転させ、前記紫外線硬化樹脂を全面に均一に拡散させて、第1の基板と第2の基板を密着させた。その後、紫外線を露光し、前記紫外線硬化樹脂を硬化させ、第1の基板と第2の基板を接着した。
次に、第2の基板に形成された第2層目の光案内溝上に記録膜としてアゾ色素をスピンコート法によって塗布した。さらにこの上に、反射膜としてAgをマグネトロンスパッタ法によって100nmの厚さで積層し、第2層目の記録層を形成した。
次に、厚さ1.1mmのポリカーボネート板から成る第3の基板を射出成形法で作製した。第3の基板の内周部に光透過性を有する紫外線硬化樹脂を滴下し、その上に第2の基板を配置した。これらを4000rpmで回転させ、前記紫外線硬化樹脂を全面に均一に拡散させて、第2の基板と第3の基板を密着させた。その後、紫外線を露光し、前記紫外線硬化樹脂を硬化させ、第2の基板と第3の基板を接着した。
このようにして2層光記録媒体を作製した。この2層光記録媒体を、波長405nm、開口数0.85の対物レンズの光ヘッドで、ランダムな記録パターンの記録再生を行ったところ、実施例1と同様に図5のような結果が得られ、第1層目の記録層、第2層目の記録層共に、ランダムな記録パターンの記録再生を確認することができた。
従来の片面2層光記録媒体の製造方法の手順を説明するフローチャートである。 本発明の片面2層光記録媒体の製造方法の手順を説明するフローチャートである。 本発明の製造方法によって製造した光記録媒体の断面図である。 本発明の製造方法におけるナノインプリント法を説明する斜視図である。 (a)は第1層目の記録層からの再生信号の波形を示す測定器画像であり、(b)は第2層目の記録層からの再生信号の波形を示す測定器画像である。 ナノインプリント法による光学デバイスの成形方法を模式的に示す図である。
符号の説明
1 第1の基板
2 第2の基板
3 接着層
4、6 レンズ
5、7 レーザ光
8、11 ステンレス板
9 スタンパ
10 ポリカーボネートシート
101、103 ヒータ
102 上金型
104 下金型
105 素材シート
106、107 凹凸パターン

Claims (11)

  1. 片側に光案内溝又は凹凸が形成され記録層が形成された透明基板を複数有する光記録媒体であって、2つの透明基板が、一方の光案内溝又は凹凸が形成された側の面と、他方の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面とが接着されており、光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面が接着面の透明基板の光案内溝又は凹凸がナノインプリントで形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 片側に光案内溝又は凹凸が形成され記録層が形成された透明基板を複数有する光記録媒体であって、2つの透明基板が、一方の光案内溝又は凹凸が形成された側の面と、他方の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面とが、光透過性を有する紫外線硬化樹脂の接着層によって接着されており、光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面が接着面の透明基板の光案内溝又は凹凸がナノインプリントで形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  3. 光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面を接着面とする前記透明基板の厚さが100μm未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体。
  4. 各透明基板の中央に記録再生装置に着脱するための穴を有し、各透明基板の該穴の直径の差が10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光記録媒体。
  5. 前記透明基板が、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリオレフィン、ポリエステル、ビニルエステル、脂環式ポリオレフィン、シクロオレフィン、環状ポリオレフィン、脂環式アクリル樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光記録媒体。
  6. 少なくとも1つの透明基板の片側にナノインプリント法によって光案内溝又は凹凸を形成するナノインプリントステップと、
    前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成された透明基板の光案内溝又は凹凸が形成された側と反対側の面と、片側に光案内溝又は凹凸が形成された他の透明基板の光案内溝又は凹凸が形成された側の面とを接着する接着ステップとを含むことを特徴とする光記録媒体製造方法。
  7. 前記接着ステップにおいて、光透過性を有する紫外線硬化樹脂によって接着することを特徴とする請求項6記載の光記録媒体製造方法。
  8. 前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成される透明基板の厚さが100μm未満であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光記録媒体製造方法。
  9. 前記接着ステップの後、前記ナノインプリントステップにおいて光案内溝又は凹凸を形成された透明基板の光案内溝又は凹凸上に反射膜を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の光記録媒体製造方法。
  10. 前記片側に光案内溝又は凹凸が形成された他の透明基板の光案内溝又は凹凸をナノインプリント法によって形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の光記録媒体製造方法。
  11. 前記透明基板が、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリオレフィン、ポリエステル、ビニルエステル、脂環式ポリオレフィン、シクロオレフィン、環状ポリオレフィン、脂環式アクリル樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の光記録媒体製造方法。
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