WO2009113205A1 - ランプコネクタ、バックライト装置及び液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

　互いに対向して配置され、その間隙が弾性的に拡開されるとともにバルブを挟持する一対の弾性変形部を備えたバルブ保持部と、弾性変形部の少なくとも一方に連結されリード線に電力を供給する給電部とを有し、給電部は一対の弾性変形部がバルブを保持したときにリード線と接触するように形成されたリード接触部を備えている。

Description

ランプコネクタ、バックライト装置及び液晶表示装置

　ランプを保持するランプコネクタ及びこのランプコネクタを用いたバックライト装置、並びにこのバックライト装置を用いた液晶表示装置に関するものである。

　液晶表示装置は液晶パネルの背面に配置されたバックライト装置より出射された光を、前記液晶パネルで部分的に遮断し、前記液晶パネルの正面側に映像を表示するものである。大型の液晶表示装置では前記液晶パネルの背面にランプ等を用いた光源を並べて配置する直下型のバックライト装置が利用されている場合が多い。

　前記ランプ及びバックライト装置について図面を参照して説明する。図１０は従来のバックライト装置に採用されているランプコネクタにランプを取り付けた状態の拡大断面図であり、図１１は図１０と直交する線で切断した拡大断面図であり、図１２は従来のランプコネクタにランプを取り付ける手順を示す図である。なお、図１０では、便宜上ランプの一方の端部のみを図示しており、図示しない側の端部も同様のランプコネクタに取り付けられている。図１０に示すようにランプ３は、ガラスで製造された円筒状のバルブ３１と、バルブ３１の両端部に形成され、バルブ３１を封止する封止部３２と、封止部３２を貫通するリード線３３とを有している。

　リード線３３はバルブ３１の内部に配置されたインナーリード３３１と、バルブ３１の外部に突出したアウターリード３３２とを有している。ランプ３はバルブ３１の内部において、両端部のインナーリード３３１の間で放電させて点灯するものである。ランプ３の内部には適量の水銀と不活性ガス(アルゴン、ネオン、混合ガスなど)が封入されており、大気中よりも低い気圧が維持されている。リード線３３は封止部３２にはんだ付けにて固定されている。リード線３３と封止部３２とをはんだ付けすることで、バルブ３１の内部の気密性を確保している。

　図１０、１１に示すように、バックライト装置において、ランプ３は両端部がランプコネクタ９６を介して取り付けられている。ランプコネクタ９６は矩形状の底面を有し、底面の３辺より立設された樹脂製ハウジング９６１と、ハウジング９６１の底面の中央部より突出されアウターリード３３２を挟んで保持する金具９６２とを有している。金具９６２は弾性力を有する金属で形成されており、突出方向に延びる線を挟んで対称に形成された形状を有している。一対の金具９６２は、アウターリード３３２を挟んで保持するとともに、リード線３３に電力を供給する役目も果たしている。

　図１２に示すようにランプ３の取り付けは、金具９６２の間隙の端部にアウターリード３３２を配置し、バルブ３１を押圧してアウターリード３３２を金具９６２の間隙に押し込むことでなされる。このとき、アウターリード３３２には、金具９６２から大きな力を受けることが多い。アウターリード３３２に大きな力が作用した場合、リード線３３と封止部３２との間に間隙ができる場合がある。リード線３３と封止部３２との間に間隙が形成されると、バルブ３１の内部は大気中よりも気圧が低いので大気中の空気がバルブ３１の内部に流入する。ランプ３が点灯不良となり、バックライト装置の輝度の低下や輝度むらが発生することがありえる。

　そこで、金具をアウターリードよりも広くなるように形成し、アウターリードを金具の間隙に配置した状態で、別途用意された固定部材を用いて金具を閉じ、金具でアウターリードを挟持するものが提案されている（特開２００７－４８７１５号公報）。これによる
と、ランプ取り付け時にアウターリードに大きな力がかかるのを抑制し、ランプ内部への空気の流入を防ぎ、ランプの点灯不良の発生を抑制することができる。

　さらに、ランプの両側端部にガラス管を覆う導電性を有する口金を取り付け、口金とリード線とを電気的に接続した状態にし、口金を金具で保持するものもある（特開２００７－３１１２６０号公報等参照）。
特開２００７－４８７１５号公報 特開２００７－３１１２６０号公報

　しかしながら、特開２００７－４８７１５号公報に記載の発明では、ランプの取り付け部に金具以外に別途、固定部材を用意する必要となる。また、前記固定部材を金具に取り付ける工程が必要となり、前記固定部材の製造及び取り付けに手間と時間が多く必要となる。

　また、特願２００７－３１１２６０号公報に記載の発明のように、口金を取り付けるものの場合、口金を金具で保持するのでリード線に付勢される力が低減され、リード線とガラス管との間の間隙が発生するのを抑制することは可能であるが、口金を新たに準備し、取り付けなくてはならず、それだけ、多くの手間と時間が必要となる。また、口金とアウターリードとが電気的に接続不良となることで、電力が十分に供給されず点灯不良となり、輝度低下、輝度むらが発生することもありえる。

　本発明は、簡単な構成を有するとともに、リード線に無理な力がかかるのを防ぐことで、ランプとガラス管との接合部の剥離を抑制し、前記ランプの気密性を守ることができるランプコネクタを提供することを目的とする。

　本発明は、簡単な構成を有するとともに、ランプの点灯不良が抑制され、輝度低下、輝度むらが発生しにくいバックライト装置及び液晶表示装置を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するために本発明は、内部に低圧のガスが封入されたバルブの両端部より突出したリード線とを有するランプの端部を保持するランプコネクタであって、互いに対向して配置され、その間隙が弾性的に拡開されるとともに前記バルブを挟持する一対の弾性変形部を備えたバルブ保持部と、前記弾性変形部の少なくとも一方に連結され前記リード線に電力を供給する給電部とを有し、前記給電部は前記一対の弾性変形部が前記バルブを保持したときに前記リード線と接触するように形成されたリード接触部を備えている。

　この構成によると、前記ランプコネクタに前記ランプを取り付けるときに、前記ランプのバルブが前記バルブ保持部に保持されて、前記リード線が前記給電部の前記リード接触部に接触されるので、ランプ取り付け時に前記リード線が前記給電部に強く押されにくい。これにより、前記ランプのバルブと前記リード線との界面が剥離して、前記バルブの内部に空気が侵入し、前記ランプが点灯不良を起こすのを抑制することができる。

　また、前記ランプは前記ランプコネクタに取り付けられているときには、前記バルブを前記バルブ保持部に保持されることで取り付けられており、前記ランプに自重、振動等によって大きな力が付勢された場合であっても、その力は前記バルブ保持部で受けることができるので、前記リード線と前記リード接触部との間で作用する力を低減することが可能である。れにより、前記ランプのバルブと前記リード線との界面が剥離して、前記バルブの内部に空気が侵入し、前記ランプが点灯不良を起こすのを抑制することができる。

　以上のように、ランプの点灯不良を抑制することで、均一で輝度の高いバックライト装置を提供することができる。また、液晶表示装置に前記バックライト装置を用いることで、前記液晶表示装置で表示される映像の輝度が不足したり、輝度むらが出たりする不具合が発生するのを抑えることができる。

　また、前記バルブの両端部をバルブ保持部で保持することで、前記バルブより発生する熱を、前記バルブを介して効果的に放熱することが可能である。これにより、前記バルブの近傍に配置された光学部材（たとえば、反射板、拡散板等）の熱による変形や電子部材（トランジスタ等）の熱による故障が発生するのを抑制することが可能である。

　上記構成において、前記ランプコネクタの前記バルブ保持部と前記給電部とが導電性を有する材料で一体的に形成されており、電力が前記バルブ保持部を介して前記給電部に供給されていてもよい。前記導電性を有する材料として鉄、アルミ、銅等の導電性を有する金属板を挙げることができる。

　この構成によると、前記バルブ保持部と前記給電部との両方が導電性部材で形成されており、それぞれはなれて配置されているときに、前記バルブ保持部と前記給電部との間に発生する放電を抑制することができる。また、前記バルブ保持部と前記給電部とを一体で形成することで、製造に必要な工程を減らすことができる。また、製造工程を減らすことで、製造工程で発生するエラーを減らし、歩留まりを上げることが可能である。

　上記構成において、前記給電部は対向して配置された一対のリード接触部と、前記一対のリード接触部と前記一対の弾性変形部とをそれぞれ個別に連結した連結部とを有しており前記リード接触部は前記弾性変形部の前記バルブを挟持する方向と同じ方向に前記リード線を挟むことで接触していてもよい。

　前記一対のリード接触部で前記リード線を挟むように配置されているので、前記リード接触部と前記リード線とが離れにくい。これにより、前記ランプへの給電が連続して或いは断続的に休止され、前記ランプが完全に消灯してしまったり、点滅してしまう不具合の発生を抑えることが可能である。

　上記構成において、前記給電部は１個のリード接触部と前記リード接触部と前記弾性変形部の一方とを連結する連結部とを有していてもよい。前記リード接触部は前記連結部が連結された弾性変形部と対向するように形成されていてもよく、前記弾性変形部の前記バルブ挟持方向に延伸して形成されているものであってもよい。

　本発明によると、簡単な構成を有するとともに、リード線に無理な力がかかるのを防ぐことで、ランプとガラス管との接合部の剥離を抑制し、前記ランプの気密性を守ることができるランプコネクタを提供することが可能である。

　本発明によると、簡単な構成を有するとともに、ランプの点灯不良が抑制され、輝度低下、輝度むらが発生しにくいバックライト装置及び液晶表示装置を提供することが可能である。

本発明にかかるバックライト装置を用いた液晶表示装置の一例の断面図である。 本発明にかかるバックライト装置一例の正面図である。 図３は本発明のランプコネクタの一例の拡大斜視図である。 図３に示すランプコネクタにランプを取り付けた状態でＸ－Ｘ線にて切断した断面図である。 図３に示すランプコネクタにランプを取り付けた状態でＹ－Ｙ線にて切断した断面図である。 図３に示すランプコネクタにランプを取り付けた状態の正面図である。 ランプコネクタにランプを取り付ける直前の状態を示す概略側面図である。 ランプコネクタにランプを取り付けている途中の状態を示す概略側面図である。 ランプコネクタにランプを取り付けた状態を示す概略側面図である。 本発明にかかるランプコネクタにランプを取り付けた状態の概略側面図である。 本発明にかかるランプコネクタにランプを取り付けた状態の概略側面図である。 従来のバックライト装置に採用されているランプコネクタにランプを取り付けた状態の拡大断面図である。 従来のバックライト装置を図１０と直交する線で切断した拡大断面図である。 従来のランプコネクタにランプを取り付ける手順を示す図である。

符号の説明

１　シールド
２　反射板
３　ランプ
３１　バルブ
３２　封止部
３３　リード線
３３１　インナーリード
３３２　アウターリード
４　拡散板
５　ランプ保持具
６　ランプコネクタ
６１　ハウジング
６２　バルブ保持部
６２０　挿入口
６２１　弾性変形部
６２２　バルブ導入部
６２３　バルブ支持稜部
６２４　バルブ支持凸部
６２５　接続部
６３　給電部
６３１　リード接触部
６３２　連結部
６３３　リード接触部
６３４　連結部

　以下に、本発明の実施の態様について図面を参照して説明する。

　図１は本発明にかかる液晶表示装置の一例の断面図であり、図２は本発明にかかるバックライト装置一例の正面図である。

　図１に示すように、液晶表示装置はバックライト装置ＢＬと液晶パネルＤＰとを有している。フレームが取り付けられた液晶パネルＤＰをバックライト装置ＢＬの前面側に取り付け固定することで液晶表示装置は組み立てられる。

　図１、図２に示すようにバックライト装置ＢＬは少なくともシールド１、反射板２、ランプ３、拡散板４、ランプ保持具５、ランプコネクタ６を備えている。シールド１は正面側が開放された矩形状の筐体であり、内部に反射板２及び複数本のランプ３とが配置されている。反射板２はランプ３より出射された光を反射するものであり、白色の反射面を有するシート状の部材である。反射板２はシールド１の底面の所定の位置に位置決め固定される。

　ランプ３はバックライト装置ＢＬの光源である。バックライト装置ＢＬには複数本のランプ３が備えられており、ランプ３は長手方向がバックライト装置ＢＬの長辺と平行で、短手方向に所定の間隔をあけて配列されている。

　シールド１の正面側には、開放部を覆うように拡散板４が配置されている。拡散板４はランプ３より出射された光及びランプ３より出射され反射板２で反射された光を拡散させ、同一面内で輝度を均一或いは略均一とすることができる。

　ランプ保持具５は、ランプ３の自重等の静荷重によるたわみや振動等の動荷重による変形を抑制するために、ランプ３の中間部を保持する保持部材である。ランプコネクタ６はランプ３に、点灯駆動のための電力を供給するものである。ランプ３はその中間部の２箇所をランプ保持具５に、両端部をランプコネクタ６にそれぞれ保持されている。

＜第１実施形態＞
　本発明にかかるランプコネクタの詳細について説明する。図３は本発明のランプコネクタの一例の拡大斜視図であり、図４は図３に示すランプコネクタにランプを取り付けた状態でＸ－Ｘ線にて切断した断面図であり、図５は図３に示すランプコネクタにランプを取り付けた状態でＹ－Ｙ線にて切断した断面図であり、図６は図３に示すランプコネクタにランプを取り付けた状態の正面図である。

　図５に示すようにランプ３はそれには限定されないがここでは、冷陰極管である。ランプ３は、ガラスで形成された円筒形状のバルブ３１と、バルブ３１の両端部に形成されバルブ３１の内部を封止した封止部３２と、金属で形成され封止部３２を貫通したリード線３３とを有している。

　ランプ３のリード線３３はバルブ３１の内部に配置されたインナーリード３３１と、バルブ３１の外部に突出したアウターリード３３２とを有している。リード線３３は封止部３２にはんだ付けにて固定されている。封止部３２とリード線３３とをはんだ付けすることで、バルブ３１の内部の気密性を確保している。ランプ３はバルブ３１内部において両端部に配置されたインナーリード３３１間で放電することで点灯する。バルブ３１の内部には適量の水銀と不活性ガス(アルゴン、ネオン、混合ガスなど)が封入されており、大気中よりも低い気圧が維持されている。

　図３に示すように、ランプコネクタ６は矩形状の底面の３辺より立設された立設部を有するハウジング６１と、ランプ３のバルブ３１を保持するバルブ保持部６２と、ランプ３のリード線３３を挟持する給電部６３とを有している。ハウジング６１はここでは、樹脂の一体成型にて形成されるものであるが、それには限定されない。ハウジング６１の外面はランプ３より出射された光の反射効率を高めるために、白色又は透明である。

　図４、図５、図６に示すように、バルブ保持部６２及び給電部６３とは一体に形成されている。バルブ保持部６２及び給電部６３はここでは、導電性を有する金属板（鉄、銅、アルミニウム等）を切り曲げることで作製されているが、それには限定されるものではない。

　バルブ保持部６２はバルブ３１の両端部を保持するものである。バルブ保持部６２は軸方向に伸び、周方向に不連続部を備えた断面Ｃ型の筒状部材である。バルブ保持部６２は対向配置された一対の弾性変形部６２１を有しており、バルブ保持部６２の周方向の不連続部はランプ３を保持するときに、バルブ３１が通過するための挿入口６２０として用いられる。

　バルブ保持部６２は一対の弾性変形部６２１のそれぞれと連結し、挿入口６２０よりバルブ保持部６２の径方向外側に向かって広がるように形成されたバルブ導入部６２２と、弾性変形部６２１とバルブ導入部６２２との連結部であり、バルブ保持部６２の内側に突出しバルブ保持部６２の軸方向に延び稜角形状を有する一対のバルブ支持稜部６２３と、バルブ保持部６２の挿入口６２０と対向する部分より内側に向けて突出されたバルブ支持凸部６２４とを有している。なお、図４に示すように挿入口６２０はバルブ支持稜部６２３同士の間に形成された間隙である。

　また、一対のバルブ支持稜部６２３のうち少なくとも一方が凸部を備え、バルブ３１を点で支持するように形成されていてもかまわない。点で支持する形状の場合、バルブ支持稜部６２３が互いに高い精度で平行となるように形成されていなくても、安定してバルブ３１を支持することができるため、バルブ保持部６２の製造が容易である。

　バルブ支持凸部６２４はバルブ３１を点で支持する形状であり、安定してバルブ３１を支持するために、バルブ３１の端部に近い部分を支持するように形成されていることが好ましい。また、バルブ支持凸部６２４は、バルブ支持稜部６２３と同様にバルブ保持部６２の軸方向に延びた稜角形状としてもよい。バルブ支持凸部６２４を稜角形状とする場合、バルブ３１は各稜角形状部に線で支持されるので、バルブ３１をより安定して支持することが可能であるが、バルブ３１の外周部に正確に接触させなくてはならず、位置を精度よく成型する必要がある。

　給電部６３は一対の弾性変形部６２１のそれぞれの軸方向端部より先端側に突出している。給電部６３はリード線３３を挟むことで接触する一対のリード接触部６３１と、リード接触部６３１と弾性変形部６２１との間に形成された一対の連結部６３２とを有している。

　バルブ保持部６２及び給電部６３は導電性を有する金属板を折り曲げることで形成された一体成型部材である。バルブ保持部６２と給電部６３との間は通電可能に形成されており、バルブ保持部６２は、駆動電力を供給するための配線基板（図示省略）と接続する接続部６２５を有している。配線基板はそれには限らないがここでは、インバータ回路を備えた基板である。配線基板より接続部６２５に供給された電力はバルブ保持部６２及び給電部６３を介してリード線３３（アウターリード３３２）に供給される。

　次に、ランプコネクタ６にランプを取り付ける手順を図面を参照して説明する。図７Ａ～図７Ｃはランプコネクタにランプを取り付ける手順を示す図である。なお、図７Ａ～図７Ｃでは便宜上、ハウジング６１及び接続部６２５を省略したランプコネクタ６を示している。

　図７Ａに示すように、ランプ３のランプコネクタ６への取り付けは、まず、バルブ３１の端部とバルブ導入部６２２とを接触させるとともに、アウターリード３３２と給電部６３とがランプ挿入方向に重なるように配置する。また、バルブ３１の一部が挿入口６２０に掛かっている）。

　このとき、ランプ３のバルブ３１は両端部がランプコネクタ６のバルブ導入部６２２と当接している。そして、アウターリード３３２はランプコネクタ６とは接触していない。この状態で、ランプ３がランプコネクタ６の奥側（図中下方）に押圧されると、バルブ３１によってバルブ導入部６２２は挿入口６２０が拡がる方向に押圧される。

　ランプ３が押圧され続けると、弾性変形部６２１が弾性変形されて挿入口６２０が拡げられる。バルブ支持稜部６３２がバルブ３１の外周面に沿いつつ、バルブ３１はバルブ保持部６２の内部に向けて移動する。図７Ｂに示すように、給電部６３のリード接触部６３１は弾性変形部６２１と同期して拡開され、その間隙がバルブ保持部６２は挿入口６２０がバルブ３１の外径と同じ大きさの間隙になるまで変形する。

　弾性変形部６２１は挿入口６２０の幅がバルブ３１の外径と同じ大きさになるまで変形される。そして、バルブ３１の中間部が挿入口６２０より内部に移動すると、バルブ３１が押し込まれることで弾性変形していた弾性変形部６２１は変形からの復元力（弾性力）によってバルブ支持稜部６２３がバルブ３１の外周面に沿いつつ、互いに接近する方向に移動する。バルブ３１がバルブ支持凸部６２４と当接したときに、弾性変形部６２１が元の形状に戻る（図７Ｃ参照）。

　以上のようにして、バルブ３１はバルブ保持部６２にて保持される。図に示すようにバルブ３１は一対のバルブ支持稜部６２３とバルブ支持凸部６２４の３箇所で支持されることでバルブ保持部６２に保持されている。

　一方で、給電部６３はバルブ３１がバルブ保持部６２に保持されるときに、弾性変形部６２１と同期して移動する。連結部６３２を介して弾性変形部６２１と連結されているリード接触部６３１が弾性変形部６２１の移動にあわせて互いに離れる方向に移動する。バルブ３２が挿入され始めたとき（図７Ａの状態のとき）、一対のリード接触部６３１の間隔はアウターリード３３２の外径よりも大きくなり、リード接触部６３１とアウターリード３３２とは接触しない。

　バルブ３１の半分がバルブ保持部６２に挿入されたときに、リード接触部６３１の間隔は最も広くなる。さらに、バルブ３１がバルブ保持部６２に挿入されるとリード接触部６３１は弾性変形部６２１の移動（変形）にあわせて互いに接近するように移動する。そして、バルブ３１が完全にバルブ保持部６２に保持されたとき（換言すると、バルブ３１がバルブ支持凸部６２４と接触したとき）にリード接触部６３１はアウターリード３３２を両側から挟んで接触する。

　以上に示したように、ランプコネクタ６を用いることでランプ３の取り付けが完了する前に、アウターリード３３２がランプコネクタ６の部材（たとえば、リード接触部６３１）と接触するのを抑制している。これによりランプの取り付け時にアウターリード３３２に大きな力が加えられるのを抑えることができ、封止部３２とリード線３３との界面が剥離し、バルブ３１内部に空気が流入するのを抑制することができる。

　上述したように、ランプ保持具６において、バルブ３１はバルブ保持部６２で保持され、給電部６３はアウターリード３３１と電気的に接触している。この状態で、ランプ３１に衝撃や振動による大きな力が作用した場合、その力はすべて或いは略すべてバルブ３１からバルブ保持部６２に伝達され、アウターリード３３２からリード接触部６３１にはほとんど伝達されない。すなわち、ランプ保持具６を用いることでリード線３３に大きな力が作用することを抑制し、リード線３３と封止部３２との剥離が発生するのを抑制することが可能である。

　なお、一対のリード接触部６３１はバルブ３１の挿入が完了すると同時或いは略同時にアウターリード３３２と接触するように形成されているものが好ましい。また、一対のリード接触部６３１がアウターリード３３２でわずかに弾性変形され、その変形による弾性力でリード接触部６３１はアウターリード３３２に封止部３２とリード線３３の界面が剥離しない力で押さえつけられているものが好ましい。

＜第２実施形態＞
　本発明にかかるランプコネクタの他の実施形態について図面を参照して説明する。図８は本発明にかかるランプコネクタにランプを取り付けた状態の概略側面図である。なお、図８に示すランプコネクタ６Ｂは給電部６３Ｂ以外の部分は第１実施形態に記載したランプコネクタ６と同じ形状を有するものであり、実質上同一の部分には同じ符号が付してある。また、実質上同一の部分に関しては詳細な説明は省略する。

　ランプコネクタ６Ｂの給電部６３Ｂは１個のリード接触部６３１及びそれと連結された１個の連結部６３２を備えている。リード接触部６３１は弾性変形部６２１の一方（本実施例では図８中左側）と連結部６３２を介して連結されている。リード接触部６３１は連結部６３２と対向するように形成されている。リード接触部６３１はアウターリード３３２に対して、封止部３２とリード線３３との界面が剥離しない程度の力を付勢するように形成されている。すなわち、リード接触部６３１はランプ３がランプコネクタ６に取り付けられることで、アウターリード３３２に押されて、若干変形するように形成されている。

　リード接触部６３１と連結部６３２とは金属板を折り曲げて製造されている部材であり、給電部６３Ｂとして１個のリード接触部６３１と、１個の連結部６３２とが備えられている場合、ランプコネクタ６Ｂの製造時のリード接触部６３１のアウターリード３３２に対する位置の調整を１回のみでよく、対向して配置される場合の相対的な位置の調整も不要であるので、製造の工程を省くことが可能である。

＜第３実施形態＞
　本発明にかかるランプコネクタのさらに他の実施形態について図面を参照して説明する。図９は本発明にかかるランプコネクタにランプを取り付けた状態の概略側面図である。なお、ランプコネクタＣの給電部６３Ｃ以外の部分は第１実施形態に記載したランプコネクタ６と同じ形状を有するものであり、実質上同一の部分には同じ符号が付してある。また、実質上同一の部分に関しては詳細な説明は省略する。

　図９に示すように、ランプコネクタ６Ｃの給電部６３Ｃは、１個のリード接触部６３３及びリード接触部６３３と一方の弾性変形部６２１とを連絡する連結部６３４とを有している。リード接触部６３３はバルブ保持部６２の内部に張り出して形成されており、挿入口６２０と対向している。

　リード接触部６３３はランプ３をランプコネクタ６Ｃで完全に保持したときに、アウターリード３３２と接触するように形成されている。リード接触部６３３はアウターリード３３２に対して、封止部３２とリード線３３との界面が剥離しない程度の力を付勢するように形成されている。具体的には、リード接触部６３３はランプ３がランプコネクタ６Ｃに取り付けられることで、アウターリード３３２に押されて、若干変形するように形成されている。

　リード接触部６３３を備えたランプコネクタ６Ｃを用いることで、ランプ３に対して外力が付勢し、弾性変形部６２１が開くように変形した場合でも、リード接触部６３３はアウターリード３３２と接触し続けることができる。これにより、ランプ３３２に電力が供給されなくなる不具合を抑制することができ、輝度の低下、輝度むらが発生するのを抑制することが可能である。

　本発明にかかるランプコネクタを用いることで、ランプ取り付け時にリード接触部が弾性変形部の変形にあわせて移動するので、アウターリードに大きな力がかかり、リード線と封止部との界面の剥離を抑制することができる。これにより、ランプを安定的に点灯させることができ、輝度の低下、輝度むらの発生を抑制することが可能である。

　また、本発明にかかるランプコネクタを用いることで、ランプがランプコネクタに保持されているときには、バルブがバルブ支持稜部及びバルブ支持凸部に支持されているので、アウターリードがリード接触部に押圧されにくい。これにより、ランプに自重等により力が作用したり、振動によって力が作用した場合であっても、リード線と封止部との界面の剥離を抑制することができ、輝度の低下、輝度むらが発生するのを抑制することが可能である。

　また、駆動中高温となるバルブを金属製のバルブ保持部６２で保持するので、バルブ保持部に伝達され、熱はバルブ保持部を介して外部に放出されるので、熱がこもることで発生する不具合（たとえば、ハウジング、反射板、拡散板等の熱変形）の発生を抑制することができる。

　上記各実施形態では、バルブ保持部と給電部とが一体で形成されていたが、それに限定されるものではない。バルブ保持部と給電部をそれぞれ別体で製造しておき、バルブ保持部と給電部とを溶接、接着、はんだ付け等のバルブ保持部と給電部とを導電可能に接合する接合方法を用いて接合するものであってもよい。

　また、バルブ保持部が導電性を有していない材料で作製されている場合、少なくとも接続部が導電性を有するように形成され、給電部と接続するように形成されていればよい。

　以上、本発明を具体的な実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲は実施形態に記載されたものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。

　　本発明は、液晶表示装置及び液晶表示装置等の背面に光源を有する画像表示装置のバックライト装置に利用することが可能である。

Claims (16)

1. 　内部に低圧のガスが封入されたバルブと、前記バルブの両端部より突出したリード線とを有するランプの端部を保持するランプコネクタであって、
   　互いに対向して配置され、その間隙が弾性的に拡開されるとともに前記バルブを挟持する一対の弾性変形部を備えたバルブ保持部と、
   　前記弾性変形部の少なくとも一方に連結され前記リード線に電力を供給する給電部とを有し、
   　前記給電部は前記一対の弾性変形部が前記バルブを保持したときに前記リード線と接触するように形成されたリード接触部を備えていることを特徴とするランプコネクタ。
2. 　前記バルブ保持部と前記給電部とは導電性を有する材料で一体的に形成されており、電力が前記バルブ保持部を介して前記給電部に供給されている請求項１に記載のランプコネクタ。
3. 　前記給電部は対向して配置された一対のリード接触部と、
   　前記一対のリード接触部と前記一対の弾性変形部とをそれぞれ個別に連結した連結部とを有しており
   　前記リード接触部は前記弾性変形部の前記バルブを挟持する方向と同じ方向に前記リード線を挟むように形成されている請求項１又は請求項２に記載のランプコネクタ。
4. 　前記給電部は１個のリード接触部と、前記リード接触部と前記弾性変形部の一方とを連結する連結部とを有している請求項１又は請求項２に記載のランプコネクタ。
5. 　前記リード接触部は前記連結部と対向するとともに、前記連結部が連結された弾性変形部側から前記リード線と接触するように形成された請求項４に記載のランプコネクタ。
6. 　前記リード接触部は前記弾性変形部の前記バルブ挟持方向に延伸して形成された請求項４に記載のランプコネクタ。
7. 　請求項１又は請求項２に記載のランプコネクタを用いてランプを保持していることを特徴とするバックライト装置。
8. 　請求項３に記載のランプコネクタを用いてランプを保持していることを特徴とするバックライト装置。
9. 　請求項４に記載のランプコネクタを用いてランプを保持していることを特徴とするバックライト装置。
10. 　請求項５に記載のランプコネクタを用いてランプを保持していることを特徴とするバックライト装置。
11. 　請求項６に記載のランプコネクタを用いてランプを保持していることを特徴とするバックライト装置。
12. 　請求項７に記載のバックライト装置を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
13. 　請求項８に記載のバックライト装置を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
14. 　請求項９に記載のバックライト装置を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
15. 　請求項１０に記載のバックライト装置を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
16. 　請求項１１に記載のバックライト装置を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
     

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