WO2009093650A1 - プロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法を提供することである。その解決手段としての本発明は、プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤であって、油脂の含量が0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)が0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)が1~600であり、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩が配合されていないことを特徴とする。
Description
本発明は、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法に関する。
プロスタグランジンE1(PGE1)に代表されるプロスタグランジン(PG)にはいくつかのタイプが存在し、そのいずれもが生体内において重要な生理学的機能を担っていることはよく知られた事実である。従って、プロスタグランジンは医薬品としての利用が期待される物質であるが、プロスタグランジンは極めて不安定な物質であるため、プロスタグランジンを医薬品として用いるためには、製剤中においてその安定性をいかに確保するかが主要なテーマとなる。プロスタグランジンの脂肪乳剤化は、製剤中におけるプロスタグランジンの安定性を確保するための方法として古くから知られている。また、脂肪乳剤を調製する際に必要となる乳化剤として用いることができる卵黄リン脂質や大豆リン脂質などの天然由来のリン脂質にはホスファチジルエタノールアミンが10~20重量%含まれているが、このホスファチジルエタノールアミンがプロスタグランジンの安定性に悪影響を及ぼすことに鑑み、ホスファチジルエタノールアミンの含量を少なくしたリン脂質を乳化剤として用いてプロスタグランジンを脂肪乳剤化する方法が特許文献1において提案され、例えばこの方法を採用したプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、既に臨床現場において慢性動脈閉塞症などの治療に利用されている。
特公平8-18989号公報
しかしながら、こうしてプロスタグランジンE1の安定化が図られた製剤であっても、その効果は必ずしも十分なものではなく、乳剤の安定性を確保する点からも、その保存は5℃以下の遮光条件で行うこととされており、有効期間もわずか1年と定められている。
そこで本発明は、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法を提供することを目的とする。
そこで本発明は、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法を提供することを目的とする。
ところで、ホスファチジルエタノールアミンの含量を少なくしたリン脂質は、乳化剤としての機能がそれほど高くないことが知られている。そのため、このリン脂質を乳化剤として用いて脂肪乳剤を調製する場合、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ミリスチン酸などの脂肪酸を乳化補助剤として配合して乳剤を安定化する必要があり、このことは当業者に共通の認識となっている。しかしながら、特許文献1において提案されたプロスタグランジン含有脂肪乳剤における脂肪乳剤の構成成分のプロスタグランジンの安定性に及ぼす影響を本発明者が詳細に検討したところ、乳化補助剤として用いている脂肪酸もまた、ホスファチジルエタノールアミンと同様にプロスタグランジンの安定性に悪影響を及ぼすことが判明した。よって、本発明者は、ホスファチジルエタノールアミンの含量を少なくしたリン脂質を乳化剤として用いてプロスタグランジンを脂肪乳剤化する場合、乳化補助剤として脂肪酸を配合することなく、乳剤の安定化を図る方法を確立する必要があるとの結論に至り、鋭意検討を重ねた結果、油脂の含量、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率、油脂に対するリン脂質の重量比率を好適な数値範囲とすることにより、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤を製造できることを知見した。
以上の知見に基づいてなされた本発明は、請求項1記載の通り、プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤であって、油脂の含量が0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)が0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)が1~600であり、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩が配合されていないことを特徴とする。
また、請求項2記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、乳化剤がリン脂質であることを特徴とする。
また、請求項3記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、脂肪粒子の平均粒子径が10~300nmであることを特徴とする。
また、請求項4記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、濁度が0.5以下であることを特徴とする。
また、請求項5記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、プロピレングリコール、グリセリン、マクロゴール、乳酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コンドロイチン硫酸またはその塩、ヒアルロン酸またはその塩から選ばれる少なくとも1つをさらに構成成分とすることを特徴とする。
また、本発明は、請求項6記載の通り、プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤の製造方法であって、油脂の含量を0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)を0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)を1~600とし、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩を配合しないで構成成分を乳化することを特徴とする。
また、請求項7記載の製造方法は、請求項6記載の製造方法において、乳化を350~1500バールの圧力で行うことを特徴とする。
また、請求項8記載の製造方法は、請求項6記載の製造方法において、乳化後に高圧蒸気滅菌またはろ過滅菌を行うことを特徴とする。
また、請求項2記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、乳化剤がリン脂質であることを特徴とする。
また、請求項3記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、脂肪粒子の平均粒子径が10~300nmであることを特徴とする。
また、請求項4記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、濁度が0.5以下であることを特徴とする。
また、請求項5記載の脂肪乳剤は、請求項1記載の脂肪乳剤において、プロピレングリコール、グリセリン、マクロゴール、乳酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コンドロイチン硫酸またはその塩、ヒアルロン酸またはその塩から選ばれる少なくとも1つをさらに構成成分とすることを特徴とする。
また、本発明は、請求項6記載の通り、プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤の製造方法であって、油脂の含量を0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)を0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)を1~600とし、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩を配合しないで構成成分を乳化することを特徴とする。
また、請求項7記載の製造方法は、請求項6記載の製造方法において、乳化を350~1500バールの圧力で行うことを特徴とする。
また、請求項8記載の製造方法は、請求項6記載の製造方法において、乳化後に高圧蒸気滅菌またはろ過滅菌を行うことを特徴とする。
本発明によれば、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法を提供することができる。
本発明は、プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤であって、油脂の含量が0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)が0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)が1~600であり、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩が配合されていないことを特徴とするものである。
本発明が適用できるプロスタグランジンは、プロスタン酸骨格を有する物質であり、具体的には、プロスタグランジンE1、プロスタグランジンE2、プロスタグランジンF2α、プロスタグランジンI2の他、そのアルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステルなど)をはじめとする各種の誘導体が挙げられる。油脂としては、大豆油、トウモロコシ油、ヤシ油、サフラワー油、エゴマ油、オリーブ油、ヒマシ油、綿実油などの植物油の他、ラノリンなどの動物油、卵黄油、魚油、流動パラフィンなどの鉱物油、中鎖脂肪酸トリグリセリド、化学合成トリグリセリド、ゲル化炭化水素などが挙げられる。ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤としては、卵黄リン脂質や大豆リン脂質などの天然由来のリン脂質に対してホスファチジルエタノールアミンの除去処理がなされたものが挙げられる。天然由来のリン脂質に対するホスファチジルエタノールアミンの除去処理は、例えば特許文献1に記載の方法に従って行うことができる。ホスファチジルエタノールアミンの除去処理がなされた卵黄リン脂質については市販もされている(PC-98N:キューピー社製、ホスファチジルコリンの含量が98重量%以上でホスファチジルエタノールアミンの含量が1重量%以下)。乳化剤のホスファチジルエタノールアミンの含量は1重量%以下が望ましい。なお、乳化剤は、水素添加卵黄レシチン、水素添加大豆レシチン、ホスファチジルエタノールアミンを全く含まないポリソルベート、PEG-水添ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などであってもよい。
本発明において、油脂の含量を0.05~20mg/mLと規定するのは、0.05mg/mLよりも少ないと油脂とプロスタグランジンの相互作用(プロスタグランジンの脂肪粒子表面への付着など)による油脂のプロスタグランジンに対する安定化効果が減じられてしまい、プロスタグランジンを単に乳化剤だけで乳化して可溶化した場合と同程度の安定性しか得られず、プロスタグランジンが分解しやすくなる一方、20mg/mLよりも多いと多量の油を含むことによる乳剤の安定性への悪影響が生じやすくなるからである。油脂の含量は0.07~10mg/mLが望ましく、0.1~1.5mg/mLがより望ましい。油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)を0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)と規定するのは、0.0005よりも小さいとプロスタグランジンに対して油脂が過多となり、患者に対して無用な油脂を投与することになってしまう一方、20よりも大きいと油脂に対してプロスタグランジンが過多となり、プロスタグランジンの安定性が損なわれ、プロスタグランジンが分解や析出しやすくなるからである。油脂に対するプロスタグランジンの重量比率は0.005~10が望ましい。プロスタグランジンと油脂の合計含量を最大で25mg/mLと規定するのは、25mg/mLよりも多いと例えば1500バール以下といった温和な圧力条件での安定な乳剤の作製が困難になるからである。プロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で5mg/mLが望ましい(プロスタグランジンの含量は0.001~1.5mg/mLが望ましい)。油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)を1~600と規定するのは、1よりも小さいと乳化剤に対して油脂が過多となり、乳剤の安定性に悪影響を及ぼしたりしやすくなる他、例えば1500バール以下といった温和な圧力条件での安定な乳剤の作製が困難である一方、600よりも大きいと乳化剤が凝集や析出しやすくなるからである。油脂に対する乳化剤の重量比率は5~200が望ましい。
本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤は、油脂の含量、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率、油脂に対する乳化剤の重量比率を上記の数値範囲に設定し、自体公知の手順、例えば、プロスタグランジン、油脂、乳化剤をいったん均一に混合して溶解させて油相とし、これに水を加えた後、強力に撹拌して粗乳化液を調製し(例えば回転数が10000~15000rpmで5~30分間の撹拌による)、次いで粗乳化液をマントンゴーリンホモジナイザーなどの高圧乳化機を用いて乳化することにより製造することができる。脂肪粒子の粒子系分布を狭くするために、乳化は複数回行ってもよい(例えば3~50回)。本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤の製造に際しては、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ミリスチン酸などの炭素数が6~22の脂肪酸やその塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機アミン塩など)を乳化補助剤として配合しない。特筆すべきは、油脂の含量、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率、油脂に対する乳化剤の重量比率を上記の数値範囲に設定することで、例えば1500バール以下、望ましくは350~1000バールの乳化圧力であっても、脂肪粒子の平均粒子径を1~300nmの範囲で調整することが可能となり、脂肪粒子の平均粒子径がこのような数値範囲のプロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤を容易に製造できる点にある。また、油脂の含量を2mg/mL以下にすることで、例えば脂肪粒子の平均粒子径が30~200nmであって、濁度が0.5以下、好適には0.4以下、より好適には0.3以下の透明性を有するプロスタグランジン含有脂肪乳剤を製造できる。
なお、本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤の構成成分としてプロピレングリコール、グリセリン、マクロゴール、乳酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コンドロイチン硫酸またはその塩(ナトリウム塩など)、ヒアルロン酸またはその塩(ナトリウム塩など)などをさらに用いることで、プロスタグランジンの溶解性の向上、プロスタグランジンや乳剤の安定性の向上、乳剤の等張化などを図ってもよい。これらの含量は0.2~300mg/mLが望ましく、0.2~50mg/mLがより望ましい。0.2mg/mLよりも少ないと効果が発揮されにくくなる一方、300mg/mLよりも多いと粘度の上昇によって乳化が困難になったり、乳剤が酸性化されて不安定になったりしやすくなる。
また、本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤の構成成分として糖類をさらに用いることで、時として発生しうる析出浮遊物の発生を効果的に抑制することができる。好適な糖類としては、イノシトール、グルコース、ソルビトール、フルクトース、マンニトールなどの単糖類、トレハロース、ラクトース、スクロース、マルトースなどの二糖類の他、デキストリン、シクロデキストリン、デキストラン、キシリトールなどが挙げられる。糖類の含量は10~600mg/mLが望ましい。
また、本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤の構成成分として自体公知のpH調整剤や浸透圧調整剤をさらに用い、pHを調整したり(例えばプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤の場合においてはpHは4.5~6が望ましい)、浸透圧を調整したりしてもよい。なお、必要に応じて防腐剤や抗酸化剤などを構成成分としてもよいことは言うまでもない。
本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤は、例えば平均粒子径を100nm以下に設定することで、ろ過滅菌を容易に行うことができる他、高圧蒸気滅菌を行うこともできる。高圧蒸気滅菌は、本発明の薬物含有脂肪乳剤をガラス製アンプルや合成樹脂製容器などに充填した後、オートクレーブなどを用いて一般的な条件(例えば120~122℃×10~15分)で行えばよい。
本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤は、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるので、低温においては安定に保存できる期間が既存上市品に比較して飛躍的に延長し、短期間であれば常温保存も可能である。また、油脂の含量を2mg/mL以下にすることで透明性を持たせることができることは、変質や異物混入の有無、配合変化の目視での確認を容易にする他、投与される患者に対して安心感を与える。従って、本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤は、臨床現場において既に利用されているプロスタグランジン含有脂肪乳剤にはない特性を備えた注射剤として用いることができる。さらに、本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤がプロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れることは、プロスタグランジンの点眼剤や吸入剤や液剤などとしての適用を可能とし、とりわけ透明性を持たせた場合には点眼剤として、平均粒子径を小さくした場合には吸入剤として適したものとなる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実施例1:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤(その1)
精製大豆油150mg、精製卵黄レシチン(PC-98N:キューピー社製、ホスファチジルコリンの含量が99.4重量%でホスファチジルエタノールアミンの含量が0.6重量%以下、以下同じ)2.7g、グリセリン3.31gをビーカーに入れ、加温下(45℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサー(SMT社製、以下同じ)を用いて攪拌下、精製水30mLを少しずつ添加し、添加終了後11000rpmで5分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに添加して液容量を150mLにメスアップした後、12000rpmで10分間粗乳化(2回目)した。こうして得られた粗乳化液を窒素気流下で高圧ホモジナイザー(LAB1000:SMT社製、以下同じ)を用いて精密乳化した。乳化圧力は750バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。乳化後、pH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.18に調整し、乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
精製大豆油150mg、精製卵黄レシチン(PC-98N:キューピー社製、ホスファチジルコリンの含量が99.4重量%でホスファチジルエタノールアミンの含量が0.6重量%以下、以下同じ)2.7g、グリセリン3.31gをビーカーに入れ、加温下(45℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサー(SMT社製、以下同じ)を用いて攪拌下、精製水30mLを少しずつ添加し、添加終了後11000rpmで5分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに添加して液容量を150mLにメスアップした後、12000rpmで10分間粗乳化(2回目)した。こうして得られた粗乳化液を窒素気流下で高圧ホモジナイザー(LAB1000:SMT社製、以下同じ)を用いて精密乳化した。乳化圧力は750バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。乳化後、pH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.18に調整し、乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
実施例2:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤(その2)
精製大豆油を15mg使用したこと以外は実施例1と同様にして目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
精製大豆油を15mg使用したこと以外は実施例1と同様にして目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
実施例3:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤(その3)
精製大豆油300mg、精製卵黄レシチン5.4g、プロピレングリコール6.63gをビーカーに入れ、加温下(40℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11.8mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水100mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで5分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに160mL添加して12000rpmで10分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で300mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は650バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。この乳化液に攪拌下でマンニトール30gを加えて均一液とし、さらにpH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.46に調整した後、ガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
精製大豆油300mg、精製卵黄レシチン5.4g、プロピレングリコール6.63gをビーカーに入れ、加温下(40℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11.8mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水100mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで5分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに160mL添加して12000rpmで10分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で300mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は650バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。この乳化液に攪拌下でマンニトール30gを加えて均一液とし、さらにpH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.46に調整した後、ガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
実施例4:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤(その4)
精製大豆油300mg、精製卵黄レシチン5.4g、プロピレングリコール6.63gをビーカーに入れ、加温下(40℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11.8mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水100mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで5分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに160mL添加して12000rpmで10分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で300mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は650バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。この乳化液に攪拌下にトレハロース30gを加えて均一液とし、さらにpH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.39に調整した後、ガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
精製大豆油300mg、精製卵黄レシチン5.4g、プロピレングリコール6.63gをビーカーに入れ、加温下(40℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11.8mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水100mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで5分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに160mL添加して12000rpmで10分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で300mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は650バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。この乳化液に攪拌下にトレハロース30gを加えて均一液とし、さらにpH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.39に調整した後、ガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
実施例5:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤(その5)
精製大豆油100mg、精製卵黄レシチン180mg、プロピレングリコール221mgをビーカーに入れ、加温下(40℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE10.6mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水40mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで3分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに30mL添加して12000rpmで7分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で100mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は650バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。この乳化液に攪拌下にマンニトール10gを加えて均一液とし、さらにpH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.56に調整した後、ガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
精製大豆油100mg、精製卵黄レシチン180mg、プロピレングリコール221mgをビーカーに入れ、加温下(40℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE10.6mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水40mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで3分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに30mL添加して12000rpmで7分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で100mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は650バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。この乳化液に攪拌下にマンニトール10gを加えて均一液とし、さらにpH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.56に調整した後、ガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
比較例1:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤(既存上市品相当)
精製大豆油25g、精製卵黄レシチン4.5g、オレイン酸0.6gをビーカーに入れ、加温下(45℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して分散させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11.25mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、グリセリン溶液(濃グリセリン5.52gを精製水200mLに溶解した水溶液)を少しずつ添加し、添加終了後12000rpmで15分間粗乳化した。次に、精製水をさらに添加して液容量を250mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は700バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。乳化後、pH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.22に調整し、乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
精製大豆油25g、精製卵黄レシチン4.5g、オレイン酸0.6gをビーカーに入れ、加温下(45℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して分散させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE11.25mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、グリセリン溶液(濃グリセリン5.52gを精製水200mLに溶解した水溶液)を少しずつ添加し、添加終了後12000rpmで15分間粗乳化した。次に、精製水をさらに添加して液容量を250mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は700バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。乳化後、pH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.22に調整し、乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表1に示す。
なお、濁度の測定は、紫外分光光度計(UV240:島津製作所社製)を用い、サンプルを測定セル(セル幅:1cm角)に入れて波長λ=620nmで行った(ブランクは水)。サンプルが透けて見え、凝集や沈殿などの変質や異物混入の有無、配合変化を目視で容易に確認できる透明~半透明領域はAbs(吸光度)=0.5以下である。平均粒子径の算出は、光子相関法を用いた粒子径測定装置(ゼータサイザー3000HS:シスメックス社製)を用いて行った。
試験例1:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤の滅菌安定性の評価
実施例1~5、比較例1のそれぞれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤について、高圧蒸気滅菌を行う前のプロスタグランジンE1の含量を100として、高圧蒸気滅菌を行った後のプロスタグランジンE1の残存率を高速液体クロマトグラフィーを用いて求めた(測定条件は表2を参照)。結果を図1に示す。図1から明らかなように、比較例1のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌を行うことによって約40%のプロスタグランジンE1が分解されてしまったが、実施例1~5のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌を行うことによるプロスタグランジンE1の分解は最大でも約20%に留まり、プロスタグランジンE1の滅菌安定性に優れることがわかった。なお、実施例1~5、比較例1のいずれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤も、高圧蒸気滅菌の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。
実施例1~5、比較例1のそれぞれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤について、高圧蒸気滅菌を行う前のプロスタグランジンE1の含量を100として、高圧蒸気滅菌を行った後のプロスタグランジンE1の残存率を高速液体クロマトグラフィーを用いて求めた(測定条件は表2を参照)。結果を図1に示す。図1から明らかなように、比較例1のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌を行うことによって約40%のプロスタグランジンE1が分解されてしまったが、実施例1~5のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌を行うことによるプロスタグランジンE1の分解は最大でも約20%に留まり、プロスタグランジンE1の滅菌安定性に優れることがわかった。なお、実施例1~5、比較例1のいずれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤も、高圧蒸気滅菌の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。
試験例2:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤の保存安定性の評価
実施例1~5、比較例1のそれぞれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤について、高圧蒸気滅菌を行った直後のプロスタグランジンE1の含量を100として、40℃において4週間保存した後のプロスタグランジンE1の残存率を試験例1と同様にして求めた。結果を図2に示す。図2から明らかなように、比較例1のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、保存開始から4週間後には70%以上のプロスタグランジンE1が分解されてしまったが、実施例1~5のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、保存開始から3~4週間後においてもプロスタグランジンE1の分解は約30%に留まり、プロスタグランジンE1の保存安定性に優れることがわかった。なお、実施例1~5、比較例1のいずれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤も、保存開始時と保存終了時において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。
実施例1~5、比較例1のそれぞれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤について、高圧蒸気滅菌を行った直後のプロスタグランジンE1の含量を100として、40℃において4週間保存した後のプロスタグランジンE1の残存率を試験例1と同様にして求めた。結果を図2に示す。図2から明らかなように、比較例1のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、保存開始から4週間後には70%以上のプロスタグランジンE1が分解されてしまったが、実施例1~5のプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤は、保存開始から3~4週間後においてもプロスタグランジンE1の分解は約30%に留まり、プロスタグランジンE1の保存安定性に優れることがわかった。なお、実施例1~5、比較例1のいずれのプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤も、保存開始時と保存終了時において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。
参考例1:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤の安定性に対するオレイン酸の影響(その1)
オレイン酸を配合しないこと以外は比較例1と同様にしてプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を調製したところ、高圧蒸気滅菌を行うことで乳剤が二相分離してしまった。
オレイン酸を配合しないこと以外は比較例1と同様にしてプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を調製したところ、高圧蒸気滅菌を行うことで乳剤が二相分離してしまった。
参考例2:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤の安定性に対するオレイン酸の影響(その2)
オレイン酸の配合量を1/2(0.3g)とすること以外は比較例1と同様にしてプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を調製したところ、高圧蒸気滅菌の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかったが(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)、高圧蒸気滅菌を行うことによって乳剤の平均粒子径が約2倍に増大した(187nm→350nm)。
オレイン酸の配合量を1/2(0.3g)とすること以外は比較例1と同様にしてプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を調製したところ、高圧蒸気滅菌の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかったが(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)、高圧蒸気滅菌を行うことによって乳剤の平均粒子径が約2倍に増大した(187nm→350nm)。
参考例3:プロスタグランジンE1含有脂肪乳剤の安定性に対するオレイン酸の影響(その3)
オレイン酸を360mg配合すること以外は実施例1と同様にしてプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を調製した。このオレイン酸を配合して調製したプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤について、高圧蒸気滅菌を行う前のプロスタグランジンE1の含量を100として、高圧蒸気滅菌を行った後のプロスタグランジンE1の残存率を試験例1と同様にして求めたところ48.2%であり、50%以上のプロスタグランジンE1が分解されてしまった。なお、高圧蒸気滅菌の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。参考例1~3の結果から、オレイン酸は、乳剤の安定性に寄与するものの、プロスタグランジンE1の安定性に悪影響を及ぼすことが確認できた。
オレイン酸を360mg配合すること以外は実施例1と同様にしてプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤を調製した。このオレイン酸を配合して調製したプロスタグランジンE1含有脂肪乳剤について、高圧蒸気滅菌を行う前のプロスタグランジンE1の含量を100として、高圧蒸気滅菌を行った後のプロスタグランジンE1の残存率を試験例1と同様にして求めたところ48.2%であり、50%以上のプロスタグランジンE1が分解されてしまった。なお、高圧蒸気滅菌の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。参考例1~3の結果から、オレイン酸は、乳剤の安定性に寄与するものの、プロスタグランジンE1の安定性に悪影響を及ぼすことが確認できた。
実施例6:プロスタグランジンE2含有脂肪乳剤
精製大豆油100mg、精製卵黄レシチン1.8g、プロピレングリコール2.21gをビーカーに入れ、加温下(45℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE210mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水30mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで3分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに50mLとマルトースを10g添加して12000rpmで7分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で100mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザー(LAB2000:SMT社製、以下同じ)を用いて精密乳化した。乳化圧力は750バールから段階的に1200バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。乳化後、pH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.76に調整し、乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表3に示す。このプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌の前後および高圧蒸気滅菌後の40℃における4週間保存の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなく(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)、高圧蒸気滅菌を行った直後のプロスタグランジンE2の含量を100とした場合、40℃における保存1週間後のプロスタグランジンE2の残存率は89%であり、3週間後の残存率は65%であった(試験例1記載の測定方法による)。
精製大豆油100mg、精製卵黄レシチン1.8g、プロピレングリコール2.21gをビーカーに入れ、加温下(45℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンE210mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、精製水30mLを少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで3分間粗乳化(1回目)した。次に、精製水をさらに50mLとマルトースを10g添加して12000rpmで7分間粗乳化(2回目)した。この粗乳化液の液容量を精製水で100mLにメスアップした後、窒素気流下で高圧ホモジナイザー(LAB2000:SMT社製、以下同じ)を用いて精密乳化した。乳化圧力は750バールから段階的に1200バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。乳化後、pH調整剤として0.1N塩酸水溶液を添加してpHを5.76に調整し、乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表3に示す。このプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌の前後および高圧蒸気滅菌後の40℃における4週間保存の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなく(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)、高圧蒸気滅菌を行った直後のプロスタグランジンE2の含量を100とした場合、40℃における保存1週間後のプロスタグランジンE2の残存率は89%であり、3週間後の残存率は65%であった(試験例1記載の測定方法による)。
比較例2:プロスタグランジンE2含有脂肪乳剤
精製大豆油を10g使用したこと以外は実施例6と同様にして目的とするプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表3に示す。このプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌を行うことで乳剤の安定性が損なわれ、相分離が起こった(従って高圧蒸気滅菌後の乳剤の濁度は測定不能)。また、高圧蒸気滅菌を行った直後のプロスタグランジンE2の含量を100とした場合、40℃における保存1週間後のプロスタグランジンE2の残存率は85%であり、3週間後の残存率は54%であった(試験例1記載の測定方法による)。
精製大豆油を10g使用したこと以外は実施例6と同様にして目的とするプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表3に示す。このプロスタグランジンE2含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌を行うことで乳剤の安定性が損なわれ、相分離が起こった(従って高圧蒸気滅菌後の乳剤の濁度は測定不能)。また、高圧蒸気滅菌を行った直後のプロスタグランジンE2の含量を100とした場合、40℃における保存1週間後のプロスタグランジンE2の残存率は85%であり、3週間後の残存率は54%であった(試験例1記載の測定方法による)。
実施例7:プロスタグランジンF2α含有脂肪乳剤
精製大豆油100mg、精製卵黄レシチン1.8g、プロピレングリコール2.21gをビーカーに入れ、加温下(55℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンF2α10mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、マルトース10gを精製水70mLに溶解した液を少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで10分間粗乳化した。この粗乳化液の液容量を精製水で100mLにメスアップし、さらにpH調整剤として0.1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを6.67に調整した後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は700バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。得られた乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンF2α含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表4に示す。このプロスタグランジンF2α含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌の前後および高圧蒸気滅菌後の40℃における4週間保存の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。
精製大豆油100mg、精製卵黄レシチン1.8g、プロピレングリコール2.21gをビーカーに入れ、加温下(55℃)で汎用ミキサーを用いて均一に混合して溶解させた後、窒素気流下でプロスタグランジンF2α10mgを加え、よく混合して油相とした。この油相にハイフレックスディスパーサーを用いて攪拌下、マルトース10gを精製水70mLに溶解した液を少しずつ添加し、添加終了後10000rpmで10分間粗乳化した。この粗乳化液の液容量を精製水で100mLにメスアップし、さらにpH調整剤として0.1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを6.67に調整した後、窒素気流下で高圧ホモジナイザーを用いて精密乳化した。乳化圧力は700バールとし、乳化回数は20回とした(マルチパス方式)。得られた乳化液をガラス製アンプルに入れ、高圧蒸気滅菌を121℃×10分の条件で行い、目的とするプロスタグランジンF2α含有脂肪乳剤を得た。その物性値を表4に示す。このプロスタグランジンF2α含有脂肪乳剤は、高圧蒸気滅菌の前後および高圧蒸気滅菌後の40℃における4週間保存の前後において乳剤の安定性に実用上の支障となるような変化はなかった(相分離、沈殿、析出、相変化の有無などの目視観察による)。
本発明は、プロスタグランジンの安定性とともに乳剤の安定性に優れるプロスタグランジン含有脂肪乳剤およびその製造方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。
Claims (8)
- プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤であって、油脂の含量が0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)が0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)が1~600であり、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩が配合されていないことを特徴とする脂肪乳剤。
- 乳化剤がリン脂質であることを特徴とする請求項1記載の脂肪乳剤。
- 脂肪粒子の平均粒子径が10~300nmであることを特徴とする請求項1記載の脂肪乳剤。
- 濁度が0.5以下であることを特徴とする請求項1記載の脂肪乳剤。
- プロピレングリコール、グリセリン、マクロゴール、乳酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コンドロイチン硫酸またはその塩、ヒアルロン酸またはその塩から選ばれる少なくとも1つをさらに構成成分とすることを特徴とする請求項1記載の脂肪乳剤。
- プロスタグランジン、油脂、ホスファチジルエタノールアミンの含量が2重量%以下の乳化剤、水を少なくとも構成成分とするプロスタグランジン含有脂肪乳剤の製造方法であって、油脂の含量を0.05~20mg/mL、油脂に対するプロスタグランジンの重量比率(プロスタグランジン/油脂)を0.0005~20(但しプロスタグランジンと油脂の合計含量は最大で25mg/mL)、油脂に対する乳化剤の重量比率(乳化剤/油脂)を1~600とし、炭素数が6~22の脂肪酸またはその塩を配合しないで構成成分を乳化することを特徴とする製造方法。
- 乳化を350~1500バールの圧力で行うことを特徴とする請求項6記載の製造方法。
- 乳化後に高圧蒸気滅菌またはろ過滅菌を行うことを特徴とする請求項6記載の製造方法。
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