WO2008093864A1 - キートップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ステンレス箔のテンパーカラー発生を抑制し、レジスト現像液及びステンレス箔エッチング液に曝されても密着性が良好で、繰り返し変形によるステンレス箔端部の樹脂剥離や亀裂に対する耐久性に優れた、キートップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔及びその製造方法を提供するものであり、ステンレス箔の表面に、極性をもつ官能基を有するビニル共重合体からなる層Aを有し、該層Aの上にポリオレフィン系、ポリアミド系又はポリエステル系の熱可塑性樹脂からなる層Bを有し、層Aの曲げ弾性率Ga(Pa)と層Bの引張弾性率Eb(Pa)がGa<(Eb/3)であるキートップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔であり、前記熱可塑性樹脂からなるフィルム表面に極性をもつ官能基を有するビニル共重合体を積層した積層フィルムを、ビニル共重合体がステンレス箔に接するように、脱脂洗浄したステンレス箔の表面に積層し、連続熱圧着して製造する。

Description

キートップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔及びその製造方法
技術分野
本発明は、 携帯電話、 電卓、 パソコン、 携帯情報端末、 カーナビ ゲーシヨ ン、 携帯プレーヤ一明等の電子機器のキー卜ップ部材に使用 される樹脂ラミネートステンレス箔及びその製造方法に関する。
背景技術
ステンレス箔に熱可塑性樹脂をラミネートすることで耐食性、 意 匠性、 ヒー卜シール性、 絶縁性等の機能を付与することができる。 例えば、 ポリエステルフィルムをアイオノマ一あるいはエチレン一 メタクリル酸共重合樹脂層を介してラミネートしたステンレス箔が
、 特開昭 6 2 — 2 2 0 5 2 7号公報に開示され、 電気通信機器、 民 生機器等のエレク トロニクス分野でフレキシブル基板や電磁波シー ルド材として有用であることが示されている。 また、 高耐熱性ポリ イミ ドを熱圧着性 (熱可塑性) のポリイミ ド層を介してラミネ一ト したステンレス箔が、 例えば、 特開 2 0 0 1 — 2 7 0 0 3 9号公報 で開示され、 フレキシブルプリント配線板、 テープ ' オートメーテ イ ツ ド · ボンディ ング (T A B.) テープ、 半導体実装用テープ基材 等として開発されている。 さらに、 特開平 1 0 — 3 1 5 3 8 1号公 報では、 ォレフィ ン系、 ビニル系、 ポリエステル系等の熱可塑性樹 脂をラミネートしたステンレス箔を建造物屋内外、 厨房、 試験室、 クリーンルーム等の壁装用とすることが開示されている。 また、 特 開 2 0 0 1 — 5 4 9 3 8号公報では、 ステンレス箔ではないが、 ポ リアミ ドフィルム、 エチレン一ビニルアルコール共重合体、 アルミ 箔、 アルミ蒸着ポリエステルフィルム、 無機物蒸着ポリエステルフ イルム、 紙等の包装材料を基材として、 接着性に優れたポリエステ ル積層フィルムが開示されている。 前記ポリエステル積層フィルム は、 ポリエステルフィルムにエチレン · 不飽和カルボン酸 · (メタ ) アクリル酸エステル共重合体又はこれとエチレン · 不飽和力ルポ ン酸共重合体及び Z又はエチレン , (メタ) アクリル酸エステル共 重合体との混合樹脂組成物を積層したフィルムとすることが示され ている。
一方、 電子機器の小犁化ゃ薄型化に伴い、 電子機器に使用される 入力スィッチや入力キーも薄型化が進んでいる。 特に、 携帯用の電 子機器では、 入力スィッチや入力キーの薄型化が著しい。 薄型の入 カスイッチや入力キーの 1つとして、 特開 2 0 0 2 - 3 6 7 4 7 7 号公報に記載されているようなメタルドームを利用した薄型操作ス イッチパネルがある。 前記メタルドームは、 ステンレス箔等の金属 板を半円球状に加工して使用される。 さらに、 メタルドームの上部 にキートップ部材を施してキースィッチ面をフラッ トにした薄型キ 一シートも開発されている (特開 2 0 0 6 - 2 1 6 4 7 3号公報、 特開 2 0 0 6 — 3 1 8 7 6 6号公報) 。 キ一トップ部材として樹脂 及びステンレス箔が使用でき、 ステンレス箔とした場合、 より薄膜 化できることが記載されている。 特開 2 0 0 6 - 3 1 8 7 6 6号公 報では、 切れ文字でない抜き文字を有するキートップ部材としてス テンレス箔を使用して製造する方法が開示されている。 すなわち、 ステンレス箔の両面にフォ トレジス ト膜をスクリーン印刷やスプレ 一等でコーティ ングし、 片面にキー機能を示す文字、 記号、 図形等 のマスクをして露光、 フォ トレジス トを除去した後、 ステンレス箔 をエッチングして前記文字、 記号、 図形等を転写するものである。 露光されない反対面のフォ トレジス トコート面は、 補強のためにポ リエチレンテレフ夕レート (P E T) 樹脂等の透明フィルムが貼り 付けられる。 発明の開示 ―'
特開 2 0 0 6 — 3 1 8 7 6 6号公報では、 キー卜ップ部材を作製 するのに、 ステンレス箔の両面にフォ トレジス トをコ一ティ ングし ているが、 ステンレス箔をパターンエッチングするために露光して 本来のフォ トレジス トとして使用しているのは片面だけである。 熱 可塑性樹脂フィルムをラミネートしたステンレス箔ゃ特開昭 6 2— 2 2 0 5 2 7号公報、 特開 2 0 0 1 — 2 7 0 0 3 9号公報、 特開平 1 0— 3 1 5 3 8 1号公報に記載のような樹脂ラミネ一トステンレ ス箔で、 片面だけに樹脂フィルムをラミネートしたステンレス箔を 使用すれば、 例えば、 図 1 に示したキートップ部材の製作工程とな り、 特開 2 0 0 6— 3 1 8 7 6 6号公報にあるようなフォ トレジス トを両面コーティ ングする工程や補強のためにポリエチレンテレフ 夕レート ( P E T) 樹脂等の透明フィルムを貼り付ける工程を省く ことができ、 効率のよいキ一卜ップ部材の生産ができる。
図 1は、 樹脂ラミネートステンレス箔を使用したキ一トップ部材 の製造プロセスの一例を示す模式図である。 ステンレス箔 1 の上に ラミネート樹脂 2 をラミネートした樹脂ラミネートステンレス箔に フォ トレジス ト 3 を塗布し、 このフォ トレジス ト膜を、 フォ トマス クを通した紫外線 4により露光する。 次いで露光部のレジス トを除 去した後、 ステンレス箔のエッチング液に浸漬して露光部のステン レスをエッチング除去することにより、 エッチング後の穴 5が形成 される。 その後、 残ったレジス トを除去してキ一トップ部材とする ものである。
しかしながら、 熱可塑性樹脂を単にラミネートしたステンレス箔 を上記キ一トップ部材として利用しょうとしても、 次のような問題 が生じて実用化できない。
( i ) キートップ部材はステンレスの光沢や色合いを重要とするの で、 熱可塑性樹脂フィルムをステンレス箔に熱圧着する温度を上げ て高い密着性を得ようとしても 2 9 0 を越えるとステンレスのテ ンパーカラーが生じるので、 高温熱圧着ができない。
( i i ) しかしながら、 キートップ部材は、 図 1 に示しているよう に、 レジス トを除去するために強アルカリ性の現像液に曝され、 そ の後ステンレス箔をエッチングするために酸性のエッチング液に曝 されるために、 前記のような化学的に過酷な条件でも高い密着性を 維持するのは難しい。
( i i i ) さらに、 キートップ部材は、 その製造過程で精密微細切 断されるとともに、 使用過程ではキースィッチとして繰り返し変形 されるので、 これらの機械的条件でも剥離しない高い密着性が必要 である。 大きな問題となるのは、 図 3 に示したように、 キ一スイツ チの使用過程における繰り返し変形の条件で生じる剥離 6や亀裂 7 である。
例えば、 特開昭 6 2— 2 2 0 5 2 7号公報に記載の樹脂ラミネー トステンレス箔をキートツプ部材に適用するとしても、 ポリエステ ル樹脂を、 アイオノマー樹脂あるいはエチレン—メタクリル酸共重 合体樹脂を中間層としてステンレス箔に単にラミネートしたもので は、 上記 ( i ) の条件は満たすが、 ( i i ) のような化学的条件に も耐えうる密着性及び ( i i i ) のような機械的な繰り返し変形に おける樹脂耐久性の設計がなされておらず、 不十分である。
特開 2 0 0 1 一 2 7 0 0 3 9号公報に記載の樹脂ラミネートステ ンレス箔は、 電子機器のフレキシブル基板材料を目的としているの で、 電子部品を実装しハンダ付け温度に耐える耐熱性ポリイミ ド樹 脂がラミネートされているが、 ポリイミ ド樹脂をラミネートして強 固な密着性を得るためには 3 0 0 °C以上で圧着しなくてならならい 。 上記 ( i ) に記載のように、 前記のような高温ではステンレス箔 にテンパーカラーが生じて、 キートップ部材として適さない。 すな わち、 ポリイミ ド樹脂は高強度であるので上記 ( i i i ) のような 機械的な繰り返し変形における樹脂耐久性は満足できるかもしれな いが、 特開 2 0 0 1 — 2 7 0 0 3 9号公報に記載のようなポリイミ ド樹脂ラミネートステンレス箔はテンパーカラーが生じるので、 キ 一トツプ部材に使用できない。
特開平 1 0 — 3 1 5 3 8 1号公報に記載のような融点が 7 0〜 2 3 0 °Cのォレフイ ン系、 ビニル系、 又はポリエステル系熱可塑性樹 脂をステンレス箔に単にラミネートしただけでは、 上記 ( 1 ) の条 件は満たすが、 ( i i ) のような化学的条件にも耐えうる密着性及 び ( i i i ) のような機械的な繰り返し変形における樹脂耐久性の 設計がなされておらず、 不十分である。
また、 特開 2 0 0 1 — 5 4 9 3 8号公報に記載の積層フィルムを ステンレス箔にラミネートすることも考えられるが、 アルミ箔ゃ樹 脂フィルムを基材とすることは記載されているものの、 ステンレス 箔を基材とする場合及びその際の効果は記載も示唆もされておらず 、 前記積層樹脂フィルムステンレス箔へ単にラミネートしても、 特 にキートップ部材用とした場合の前記 ( i ) 〜 ( i i i ) の問題を 解決できるものではない。
また、 特開 2 0 0 6 — 3 1 8 7 6 6号公報で記載されているよう なフォ トレジス ト樹脂をステンレス箔にコートし、 その上にポリエ ステルフィルムを予め施したものを樹脂ラミネートステンレス箔と することも考えられる力 、 エッチング液に耐えらず、 特にフォ トレ ジス ト層とポリエステルフィルムの界面の密着性に問題が生じる。 そこで、 本発明は、 このような問題に鑑みてなされたもので、 ス テンレス箔のテンパーカラ一発生を抑制し、 レジス ト現像液及びス テンレス箔エッチング液に曝されても密着性が良好で、 繰り返し変 形によるステンレス箔端部の樹脂剥離や亀裂に対する耐久性に優れ た、 キートツプ部材用樹脂ラミネートステンレス箔及びその製造方 法を提供することを目的とする。
発明者らは、 上記課題を解決するために、 ポリオレフイ ン系、 ポ リアミ ド系又はポリエステル系の熱可塑性樹脂とステンレス箔の間 に、 前記熱可塑性樹脂フィルムの引張弾性率の 1 Z 3の値とした擬 剛性率と比較して曲げ剛性率が低いものであって、 かつ高い密着性 を発現する極性の官能基を有するビニル共重合体を特定の厚さで施 すことによってキ一トップ部材として極めて良好な樹脂ラミネート ステンレス箔とすることができることを見出し、 本発明に至った。 すなわち、 本発明は、 以下の要旨とするものである。
( 1 ) 5 0 m〜4 0 0 mの厚さを有するステンレス箔の表面に 、 極性をもつ官能基を有するビニル共重合体からなる 3 m〜 5 0 の厚さの層 Aを有し、 該層 Aの上にポリオレフイ ン系、 ポリア ミ ド系又はポリエステル系の熱可塑性樹脂からなる 1 0 ^ m〜 1 0 0 mの厚さの層 Bを有し、 層 Aの曲げ剛性率 G a (P a ) と層 B の引張弾性率 E b ( P a ) が G a < ( E h / 3 ) であることを特徴 とするキートップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔。
( 2 ) 前記層 Aの曲げ剛性率 G aが、 5 0 M P a〜: L 0 0 M P aで あることを特徴とする ( 1 ) 記載のキートップ部材用樹脂ラミネー トステンレス箔。
( 3 ) 前記ビエル共重合体に含まれる極性をもつ官能基が、 0. 5 質量%以上 1 0質量%以下であることを特徴とする ( 1 ) 記載のキ 一トップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔。 ( 4 ) 前記層 Bの引張弾性率 E b力 S、 2 G P a〜 8 G P aであるこ とを特徴とする ( 1 ) 記載のキー トップ部材用樹脂ラミネー トステ ンレス箔。
( 5 ) 前記層 Bが、 二軸延伸ポリエステル系の熱可塑性樹脂である ことを特徴とする ( 1 ) 記載のキートップ部材用樹脂ラミネ一トス テンレス箔。
( 6 ) 前記ビニル共重合体がエチレン共重合体であることを特徴と する ( 1 ) 又は ( 3 ) に記載のキートップ部材用樹脂ラミネー トス テンレス箔。
( 7 ) 前記層 Aと前記層 Bとを、 接着剤で接着していることを特徴 とする ( 1 ) 記載のキー トップ部材用樹脂ラミネー トステンレス箔
( 8 ) 前記層 Aのビニル共重合体に含まれる極性をもつ官能基が、 0. 5質量%未満であることを特徴とする ( 7 ) 記載のキー トップ 部材用樹脂ラミネー トステンレス箔。
( 9 ) ポリオレフイ ン系、 ポリアミ ド系又はポリエステル系の熱可 塑性樹脂からなるフィルム表面に極性をもつ官能基を有するビニル 共重合体を積層した積層フィルムを、 ビニル共重合体がステンレス 箔に接するように、 脱脂洗浄したステンレス箔の表面に積層して、
1 0 0 °C〜 2 9 0 °Cで 0. l M P a〜 5 M P aの圧力で連続熱圧着 することを特徴とするキー トップ部材用樹脂ラミネー トステンレス 箔の製造方法。
( 1 0 ) 前記ビニル共重合体がエチレン共重合体であることを特徴 とする ( 9 ) 記載のキー トップ部材用樹脂ラミネー トステンレス箔 の製造方法。
( 1 1 ) 前記積層フィルムが、 ポリオレフイ ン系、 ポリアミ ド系又 '· はポリエステル系の熱可塑性樹脂からなるフィルムと極性をもつ官 能基を有するビニル共重合体を接着剤で接着して積層してなるフィ ルムであることを特徴とする ( 9 ) 記載のキートップ部材用樹脂ラ ミネ一トステンレス箔の製造方法。 図面の簡単な説明
図 1 は、 樹脂ラ.ミネ一トステンレス箔を使用したキートップ部材 の製造プロセスの一例を示す模式図である。
図 2は、 従来の樹脂ラミネ一卜ステンレス箔をエッチング加工し た場合の断面構造を示す模式図である。
図 3は、 従来の樹脂ラミネートステンレス箔をエッチング加工し てキースィッチとして繰り返し変形する場合に発生する剥離や亀裂 の状況を示す断面構造の模式図である。
図 4は、 本発明の樹脂ラミネ —卜ステンレス箔をエッチング加工 した場合の断面構造の模式図である。
図 5は、 本発明の樹脂ラミネ一卜ステンレス箔をエッチング加工 してキースィッチとして繰り返し変形する場合の状況を示す断面構 造の模式図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明の樹脂ラミネートステンレス箔では、 図 4のステンレス箔 がエッチング加工された樹脂ラミネートステンレス箔に応力がかか り変形すると、 熱可塑性樹脂の層 B 9 (ポリオレフイ ン系、 ポリア ミ ド系又はポリエステル系の熱可塑性樹脂からなる層) よりも剛性 率の低い層 A 8 (極性を持つ官能基を有するビニル共重合体からな る層) が中間層として存在するので、 ステンレス箔のエッチング端 部で押されても図 5の 1 1 (応力 ' 変形の繰り返しで圧縮の力がか かるステンレス箔端面の樹脂部分) に示すように中間層が大きく変 形でき、 図 3の 7 (応力 ' 変形の繰り返しによってエッチングされ たステンレス箔端面の樹脂部分に発生する亀裂) に示すような樹脂 亀裂の発生を抑制することができる。 引張の力がかかる部位 1 0 ( 応力 · 変形の繰り返しで引張の力がかかるステンレス箔端面の樹脂 部分) においても、 中間層として層 Aを極性の官能基を有するビニ ル共重合体としているので、 ステンレス箔との密着性が高く、 簡単 に図 3の 6 (応力 ♦ 変形の繰り返しによって発生する剥離) に示す ような剥離起点が生じない。 また、 層 Aを剛性率の低いものとして いるので、 引張の変形が起こっても層 Aは前記引張の変形に追従し て伸びることができ、 ステンレス箔と層 Aの界面にかかる引張応力 が緩和され、 樹脂の剥離が起こり難くなる。
前記層 Aの上記効果を発揮するためには、 層 Aの剛性率ぐ層 Bの 剛性率とすることが必要であるが、 具体的には、 層 Aの曲げ剛性率 を G a (P a ) とし、 層 Bの引張弾性率を E b (P a ) として、 G a < (E b / 3 ) であることが必要である。 剛性率 Gは弾性率 Eと 、 G = EZ ( 2 + 2 · V ) (ここで、 ソはポアツソン比を示す) の 関係で示される。 理想的変形とすれば、 レ = 0. 5になるので、 擬 似剛性率 G ' = E / 3 と考えることができる。 本発明では、 層 Bの 剛性率は、 材質上、 フィルム成形の条件により弾性率が異なること から、 フィルム成形後に測定できる引張弾性率 E bから前記擬似剛 性率 (E b / 3 ) を算出して用いている。 層 Aは、 層 Bのような制 約がなく、 キートツプ部材の変形に合った曲げ剛性率 G aを直接用 いるのが適している。 したがって、 層 Aの剛性率 <層 Bの剛性率の 関係を、 G a < (E b / 3 ) で比較することで、 層 Aが上記効果を 奏することを見出した。
さらに、 層 Aの厚さが、 3 m〜 5 0 mの範囲で、 層 Aの低剛 性率による上記効果が発揮される。 3 m未満では、 応力がかかつ て変形すると、 層 Aも中間層として変形するがその変形量が少ない ために弾性率 (あるいは、 擬剛性率) の大きく硬い層 Bも大きく変 形することになり、 結果として樹脂層に図 3の 7のような亀裂が形 成されやすくなり、 キートップ部材として実際の使用に耐えられな い。 一方、 l O O ^ mの膜厚を越えると、 十分な変形ができ、 応力 の緩和も満足できるが、 層 Aのクリープ変形の影響が大きくなる。 また、 薄膜化が要求されるキートップ部材としては、 厚膜では実用 的ではなく、 かつ樹脂の使用量を増やすことになり、 経済的にも適 切ではない。 層 Aは、 より好ましくは、 5 m〜 3 0 mの厚さで ある。
層 Aの曲げ剛性率 G aは、 5 0 M P a〜 1 0 0 M P aである方が 好ましい。 5 0 M P a未満では、 キートップ部材をキ一として押す 力よりも弱い応力で層 Aが変形するようになるので、 層 Bの亀裂抑 制に十分効果を発揮しない場合がある。 一方、 1 0 0 M P aを越え ると、 層 Aがキートップ部材をキーとして押す力程度の応力では変 形し難くなるので、 層 Bの亀裂抑制に十分効果を発揮しない場合が ある。
層 Aを構成するビニル共重合体に含まれる極性を有する官能基は 、 0 . 5質量%以上 1 0質量%以下である方が好ましい。 極性を有 する官能基の濃度は、 ステンレス箔と層 Aとの間の密着力、 層 Aの 剛性や脆性、 及び層 Aと層 B界面の密着力に関係する。 0 . 5質量 %未満では、 レジス ト現像液及びステンレス箔エッチング液に曝さ れた後の密着性が不足する場合がある。 一方、 1 0質量%を越える と、 層 Aが脆化して樹脂特有の柔軟性が低下したり、 層 Aと層 Bの 界面の密着性が低下する場合がある。
極性を有する官能基はビエル共重合体と共重合、 もしくはグラフ トされていても、 低分子量成分としてブレンドされていてもよい。 本発明でいう極性をもつ官能基とは、 官能基を構成する元素間のポ
—リングの電気陰性度の差が 0. 5 ( e V) 0 ' 5 以上である異な る元素を含むものである。 例示すると、 一 C—〇一、 一 C =〇、 一 C O O—、 エポキシ基、 — C N、 - N H 2 、 一 NH—、 一 S〇 3 — 等が挙げられる。 また、 極性を有する官能基として金属イオンで中 和されたァニオン性官能基も前記ポーリングの電気陰性度の差が 0 . 5 ( e V) 05 以上である異なる元素を含むものである。
この場合、 金属イオンの例としては N a + 、 K+ 、 L i + 、 Z n 2 + 、 M g 2 + 、 C a 2 + 、 C o 2 + 、 N i 2 + 、 C u 2 + 、 M n 2 + 、 A 1 3 + 、 Y 3 + 等の 1価、 2価または 3価の金属陽イオン が挙げられる。
極性基を有するュニッ トを例示すると、 一 C一〇一基を有する例 としてビニルアルコール、 一 C =〇基を有する例としてビニルクロ ロメチルケトン、 一 C O O—基を有する例としてアクリル酸、 メタ クリル酸、 酢酸ビニル、 プロピオン酸ビニル等のビニル酸及びその 金属塩若しくはエステル誘導体、 エポキシ基を有する例としてはァ クリル酸グリシジル、 メタクリル酸グリシジル、 ェタクリル酸ダリ シジル等の α , β—不飽和酸のグリシジルエステル、 — C N基を有 する例としてアクリ ロニトリル、 一 ΝΗ2 基を有する例としてァク リルァミン、 一 ΝΗ—基を有する例としてアクリルアミ ド、 一 S O 3 一基を有する例としてスチレンスルホン酸、 等が挙げられ、 また これらの酸性官能基の全部または一部が上記の金属イオンで中和さ れた化合物が挙げられる。
本発明に使用する極性をもつ官能基を有するビニル重合体を例示 すると、 上記の極性をもつ官能基を有するビエル系ユニッ トと下記 一般式 〈 I〉 で示される無極性ビニルモノマーとの共重合体等が挙 げられる。 C R 1 H = C R 2 R 3 〈 I 〉
(式中、 R 1 、 R 3 は各々独立に炭素数 1 〜 1 2のアルキル基若し くは水素を、 R 2 は炭素数 1 〜 1 2のアルキル基、 フエニル基若し くは水素を示す。 )
一般式 〈 I〉 の無極性ビニルモノマーを具体的に示すと、 ェチレ ン、 プロピレン、 1 —ブテン、 1 一ペンテン、 4 一メチル一 1 ーぺ ンテン、 1 —へキセン、 1 —ォクテン、 1 ーデセン、 1 — ドデセン 等のひ一才レフイ ン、 イソブテン、 イソブチレン等の脂肪族ビニル モノマ一、 スチレンモノマーの他に o—、 m—、 p —メチルスチレ ン、 o—、 m―、 ーェチルスチレン、 t ーブチルスチレン等のァ ルキル化スチレン、 0!—メチルスチレン等のスチレン系モノマーの 付加重合体単位等の芳香族ビニルモノマー等が挙げられる。
極性をもつ官能基を有するビニル系ュニッ トと無極性ピニルモノ マーとの共重合体を例示すると、 エチレンーメタクリル酸共重合体 、 エチレン一アクリル酸共重合体、 エチレン一酢酸ビニル共重合体 及びこれらの共重合体中の酸性官能基の一部若しくは全部を金属ィ オンで中和したアイオノマー樹脂、 エチレン一アクリル酸メチル共 重合体、 エチレン一アクリル酸ェチル共重合体、 エチレンーメタク リル酸メチル共重合体、 エチレン一メ夕クリル酸ェチル共重合体、 エチレンーグリシジルメタクリ レート共重合体、 エチレン—無水マ レイン酸共重合体、 ブテン一エチレンーグリシジルメ夕クリ レート 共重合体、 スチレンーメタクリル酸メチル共重合体、 スチレンーァ クリ ロニトリル共重合体、 スチレン一無水マレイン酸共重合体等及 びそれらの酸性官能基のすべて、 または一部が金属イオンで中和さ れたアイオノマー樹脂類が挙げられる。
アイオノマー樹脂としては、 公知のアイオノマー樹脂を使用する ことができる。 具体的には、 ビニルモノマーと , i3—不飽和カル ボン酸との共重合体で共重合体中のカルボン酸の一部若しくは全部 を金属陽イオンにより中和したものである。 ビニルモノマ一を例示 すると、 上記のひ一ォレフィ ンやスチレン系モノマー等であり、 ひ
, /3—不飽和カルボン酸を例示すると炭素数 3〜 8 の《, ]6—不飽 和カルボン酸で、 より具体的には、 アクリル酸、 メ夕クリル酸、 マ レイン酸、 ィタコン酸、 マレイン酸モノメチルエステル、 無水マレ イン酸、 マレイン酸モノェチルエステル等が挙げられる。 金属陽ィ オンで中和されていない残余の酸性官能基の一部は低級アルコール でエステル化されていても良い。 アイオノマ一樹脂を具体的に例示 すると、 エチレンとアクリル酸、 メタクリル酸等の不飽和モノカル ボン酸との共重合体、 あるいはエチレンとマレイン酸、 ィタコン酸 等の不飽和ジカルボン酸との共重合体であって、 共重合体中のカル ポキシル基の一部若しくは全部がナトリウム、 カリウム、 リチウム 、 亜鉛、 マグネシウム、 カルシウム等の金属イオンで中和された樹 脂が挙げられる。
本発明に使用する極性をもつ官能基を有するビエル共重合体がェ チレン共重合体であると、 曲げ剛性率や引張り破断伸びなどの機械 的特性の観点から、 層 Aとして適度な柔軟性を有するため、 図 3の 6や図 3の 7のような剥離や亀裂の抑制に対して、 より効果的であ り、 好ましい。
本発明の層 Bは、 1 0 m〜 : 1 0 0 mの厚さで、 層 Aの曲げ剛 性率を G aとし、 層 Bの引張弾性率を E bとして G a < ( E b / 3 ) を満足するポリオレフイ ン系、 ポリアミ ド系又はポリエステル系 の熱可塑性樹脂である。 1 0 ^ m未満の厚さでは、 ステンレス箔を エッチングして使用するキートップ部材として使用する際に、 エツ チングで残ったステンレス箔を支えて図 5のようなキーとしての変 形に耐えうる強度が足りない。 一方、 1 0 0 mを越える厚さにな ると、 キ一としての変形能に劣ること、 及び薄膜化が要求されるキ 一トップ部材としては、 実用的ではない。
前記熱可塑性樹脂としては、 キートップ部材製造時のレジス 卜を 除去するために強アルカリ性の現像液に曝され、 更にステンレス箔 をエッチングするために酸性のエッチング液に曝される化学的に過 酷な条件下でも、 耐久性を有し、 精密裁断が可能であり、 加工性に 優れるという点で、 ポリオレフイ ン系、 ポリアミ ド系、 又はポリェ ステル系の熱可塑性樹脂である。 また、 使用過程において、 繰り返 し変形を加えられても変質しない耐久性を有するという点でも前記 樹脂が使用される。
本発明でいうポリオレフィ ン系の熱可塑性樹脂とは、 下記一般式
〈 I I ) の繰り返し単位を有する樹脂を主成分にし 、 かつ極性を持 つ官能基を含有する樹脂である。 主成分とは 、 式 ( I I > の繰り返 し単位を有する樹脂が、 5 0質量%以上で構成することである。
一 C R 4 H - C R 5 R 6 一 < I I )
(式中、 R 4 、 R 5 は各々独立に炭素数 1 〜 1 2 のアルキル基また は水素を、 R 6 は炭素数 1 〜 1 2 のアルキル基、 ァリール基又は水 素を示す)
本発明で使用するポリォレフィ ン樹脂は、 これらの構成単位の単 独重合体でも、 2種類以上の共重合体であってもよい。 繰り返し単 位は、 5個以上化学的に結合していることが好ましい。 5個未満で は高分子として効果が得られない場合がある。
繰り返し単位を例示すると、 プロペン、 1 ーブテン、 1 —ペンテ ン、 4—メチルー 1ペンテン、 1 一へキセン、 1 ーォクテン、 1 — デセン、 1 ー ドデセン等の末端ォレフィ ンを付加重合した時に現わ れる繰り返し単位、 ィソブテンを付加したときの繰り返し単位等の 脂肪族ォレフイ ンや、 スチレンモノマーの他に、 o—メチルスチレ ン、 m—メチルスチレン、 p —メチルスチレン、 o —ェチルスチレ ン、 m—ェチルスチレン、 o —ェチルスチレン、 o— t —ブチルス チレン、 m— t —ブチルスチレン、 ρ — t —プチルスチレン等のァ ルキル化スチレン、 モノクロロスチレン等のハロゲン化スチレン、 末端メチルスチレン等のスチレン系モノマ 付加重合体単位等の芳 香族ォレフイ ン等が挙げられる。 例示すると、 末端ォレフィ ンの単 独重合体である低密度ポリエチレン、 中密度ポリエチレン、 高密度 ポリエチレン、 直鎖状低密度ポリエチレン 、 架橋型ポリエチレン ポリプロピレン、 ポリブテン、 ポリペンテノ、 ポ Uへキセン、 ポ U ォクテ二レン、 ポリイソプレン、 ポリブ夕ジェン等が挙げられる 上記単位の共重合体を例示すると、 ェチレン一プロピレン共重 Π 体、 エチレンーブテン共重合体、 エチレン —プロピレン一へキサジ ェン共重合体、 エチレン—プロピレン— 5ーェチ Uデンー 2 —ノル ポーネン共重合体等の脂肪族ポリオレフィ ンゃ、 スチレン系共重 P 体等の芳香族ポリオレフイ ン等が挙げられるが、 れらに限定され るものではなく、 上記の繰り返し単位を満足していればよい また
、 プロ ク共重合体で ランダム共重合体でもよ よ れら の樹脂は単独もしくは 2種類以上混合して使用してもよい。
取扱性、 汎用性から更に好ましいのは、 低密度ポリエチレン 中 密度ポリエチレン、 高密度ポリエチレン、 直鎖状低密度ポリェチレ ン、 架橋型ポリェチレン 、 ポリプロピレンもしくはこれらの 2種類 以上の混合物である。
本発明でいうポリアミ ド系の熱可塑性樹脂とは、 脂肪族系ポ Uァ ミ ド樹脂であり、 ポリへキサメチレンジアミンテレフ夕ルァ ドヽ ポリへキサメチレンジァミンイソフタルアミ ド、 キシレン基含有ポ リアミ ドのような芳香族ポリアミ ド樹脂およびそれらの変性物また はそれらの混合物等があげられる。 具体的に例示すると、 ナイロン 6、 ナイ ロン 6 · 6、 ナイ ロン 6 · 1 0、 ナイ ロン 6 · 1 2、 ナイ ロン 1 1 、 ナイ ロン 1 2、 ナイ ロン 4 · 6が挙げられる。
本発明でいうポリエステル系の熱可塑性樹脂とは、 ヒ ドロキシカ ルボン酸化合物残基のみを、 ジカルボン酸残基とジオール化合物残 基を、 あるいは、 ヒ ドロキシカルボン酸化合物残基とジカルボン酸 残基とジオール化合物残基とを、 それぞれ構成ュニッ トとする熱可 塑性ポリエステル樹脂である。 また、 前記熱可塑性ポリエステル樹 脂の混合物であっても良い。
ヒ ドロキシカルボン酸化合物残基の原料となるヒ ドロキシカルポ ン酸化合物を例示すると、 P —ヒ ドロキシ安息香酸、 p —ヒ ドロキ シェチル安息香酸、 2 — ( 4ーヒ ドロキシフエニル) 一 2 — ( 4 ' 一力ルポキシフエニル) プロパン等が挙げられ、 これらは単独で使 用しても、 また、 2種類以上を混合して使用しても良い。
また、 ジカルボン酸残基を形成するジカルボン酸化合物を例示す ると、 テレフタル酸、 イソフ夕ル酸、 オルソフタル酸、 1 , 4ーナ フタレンジカルボン酸、 2 , 3 —ナフ夕レンジカルボン酸、 2, 6 —ナフ夕レンジカルボン酸、 2 , 7 —ナフタレンジカルボン酸、 ジ フェン酸、 ジフエニルジカルボン酸、 ジフエノキシェ夕ンジカルポ ン酸等の芳香族ジカルボン酸及びアジピン酸、 ピメ リ ン酸、 セバシ ン酸、 ァゼライ ン酸、 デカンジカルボン酸、 マロン酸、 コハク酸、 リ ンゴ酸、 クェン酸等の脂肪族ジカルボン酸、 シクロへキサンジカ ルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等が挙げられ、 これらは単独で使 用しても、 また、 2種類以上を混合して使用しても良い。
次に、 ジオール残基を形成するジオール化合物を例示すると、 2 , 2 —ビス ( 4 ーヒ ドロキシフエニル) プロパン (以下、 「ビスフ エノール A」 と略称する) 、 ビス ( 4ーヒ ドロキシフエニル) メタ ン、 ビス ( 2 —ヒ ドロキシフエニル) メタン、 o —ヒ ドロキシフエ 二ルー P —ヒ ドロキシフエニルメタン、 ビス ( 4ーヒ ドロキシフエ ニル) エーテル、 ビス ( 4—ヒ ドロキシフエニル) スルホン、 ビス
( 4ーヒ ドロキシフエニル) スルフイ ド、 ビス ( 4 ーヒ ドロキシフ ェニル) スルホン、 ビス ( 4ーヒ ドロキシフエニル) ケ トン、 ビス
( 4—ヒ ドロキシフエニル) ジフエニルメタン、 ビス ( 4—ヒ ドロ ヽヽ、
キシフエニル) 一 P ―ンィソプ口ピルベンゼン、 ビス ( 3 , 5 —ジ メチルー 4ーヒ ドロキシフ X一ル) メタン、 ビス ( 3 一メチルー 4 ーヒ ドロキシフエ二ル) メ夕ン 、 ビス ( 3, 5 一ジメチルー 4ーヒ ドロキシフエニル) ェ一テル 、 ビス ( 3 , 5 ージメチル一 4ーヒ ド 口キシフェニル) スルホン 、 ビス ( 3 , 5 -ジメチルー 4—ヒ ドロ キシフエニル) スルフィ 、 1 , 1 一ビス ( 4 一ヒ ド mキシフエ二 ル) エタン、 1 , 1 一ビス ( 3 , 5 一ジメチルー 4ーヒ ドロキシフ ェニル) ェタン、 1 , 1 一ビス ( 4 一ヒ ド□キシフエ二ル) シクロ へキサン 、 1, 1 一ビス ( 4 ―ヒ ドロキシフェ二ル) 一 3 , 3 , 5 一 卜 リメチルシクロへキサン 、 1, 1 一ビス ( 4ーヒ ドロキシフエ ニル) 一 1 一フエ二ルェ夕ン 、 ビス ( 4 ーヒ ド口キシフェニル) フ ェニルメタン、 2 , 2 —ビス ( 4—ヒ ドロキシフエニル) プロパン 、 2, 2 —ビス ( 4ーヒ ドロキシフエニル) ブタン、 2, 2 _ビス ( 3, 5 —ジメチルー 4ーヒ ドロキシフエニル) プロパン、 2, 2 —ビス ( 3, 5 —ジクロロ一 4ーヒ ドロキシフエニル) プロパン、 2, 2 —ビス ( 3, 5 —ジブロモ— 4 —ヒ ドロキシフエニル) プロ パン、 2 , 2 —ビス ( 3 —メチルー 4 —ヒ ドロキシフエニル) プロ パン、 2 , 2 —ビス ( 3 —クロ口一 4 —ヒ ドロキシフエニル) プロ パン、 2 , 2 —ビス ( 3 —プロモー 4 —ヒ ドロキシフエニル) プロ パン、 1, 1, 1, 3 , 3, 3 —へキサフルオロー 2, 2 —ビス ( 4ーヒ ドロキシフエニル) プロパン、 4, 4 ' ービフエノール、 3 , 3 , , 5, 5 ' ーテトラメチルー 4 , 4 ' —ジヒ ドロキシビフエ ニル、 4 , 4 ' ージヒ ドロキシベンゾフエノン等の芳香族ジオール 及びエチレングリコール、 トリメチレングリコール、 プロピレング リコール、 テトラメチレングリコール、 1, 4 一ブタンジオール、 ペンタメチレングリコール、 ネオペンチルダリコ一ル、 へキサメチ レンダリコール、 ドデカメチレングリコ一ル、 ジエチレングリコー ル、 トリエチレングリコール、 テトラエチレングリコール、 ポリエ チレングリコール、 水添ビスフエノール A等の脂肪族ジオール、 シ クロへキサンジメタノール等の脂環族ジオール等が挙げられ、 これ らは単独で使用することも、 また、 2種類以上を混合して使用する こともできる。 また、 これらから得られるポリエステル樹脂を単独 で使用しても、 2種類以上混合して使用しても良い。
本発明に使用するポリエステル樹脂は、 中でも芳香族ジカルボン 酸残基とジオール残基より構成される芳香族ポリエステル樹脂であ ることが、 加工性、 熱的安定性の観点から好ましい。 また、 本発明 に使用するポリエステル樹脂は、 トリメシン酸、 ピロメリ ッ ト酸、 卜リメチロールェタン、 卜リメチロールプロパン、 トリメチロール メタン、 ペン夕エリスリ トール等の多官能化合物から誘導される構 成単位を少量、 例えば 2 m o 1 %以下の量を含んでいても良い。 耐 熱性や加工性の面から、 これらのジカルボン酸化合物、 ジォ一ル化 合物の組合せの中で最も好ましい組合せは、 テレフタル酸 5 0〜 1 0 0 m o 1 %、 イソフタル酸及び/又はオルソフタル酸 0〜 5 0 m o 1 %のジカルボン酸化合物と、 炭素数 2〜 5のグリコールのジォ ール化合物との組合せである。
本発明で使用する好ましいポリエステル樹脂を例示すると、 ポリ エチレンテレフタレ一卜、 ポリブチレンテレフタレ一卜、 ポリへキ サメチレンテレフ夕レート、 ポリシクロへキシレンジメチレンテレ フタレー卜、 ポリエチレン一 2, 6 —ナフ夕レー卜、 ポリプチレン ― 2, 6 —ナフタレートなどが挙げられる力 S、 中でもポリエチレン テレフタレ一卜、 ポリブチレンテレフ夕レ一卜、 ポリエチレン一 2
6 ナフタレ一ト、 ポリブチレン一 2 , 6 —ナフ夕レー卜である ポ Uエチレンテレフ夕レート、 及びポリエチレン一 2, 6 —ナフ 夕レ トでは、 延伸フィルムがより好ましく、 二軸延伸フィルムが 更に好ましい。 これらが好ましい理由として、 無延伸フィルムと比 較して高弾性率で 、 かつ塑性変形が小さいことが挙げられる。
記層 Bの熱可塑性樹脂の引張弾性率 E bは、 2 G P a〜 8 G P aの範囲である方がキートップ部材の変形に対してより好ましい。
2 G P a未満では 、 エッチングしたステンレス箔の自重で前記樹脂 が橈み 、 キー卜ップ部材としてフラッ トな表面を保てない場合があ る ―方、 8 G P aを越えると、 キートップ部材として、 図 5のよ うな変形がし難くなる場合がある。 前記引張弾性率 E bは、 より好 まし <は、 3 G P a〜 5 G P aである。
また 、 刖記層 Bは単層でも複層でも構わない。 例えば、 本発明の 作用効果を奏する範囲において、 最表面層にアクリルフィルム等を 積層して耐候性を向上させたり、 硬質樹脂組成物を積層あるいはコ —ティ ングして表面硬度を向上させたり、 印刷層を設けて意匠性を 向上させたり、 難燃、 可塑、 帯電防止、 抗菌抗カビ層を積層あるい はコーティ ングすることもできる。
また、 前記層 Aと層 Bを積層する際に、 両層の間に接着剤を使用 して接着することもできる。 前記接着剤としては、 アクリル系、 ゥ レ夕ン系、 エポキシ系の接着剤を使用してもよく、 特に限定される ものではない。 特に、 前記層 Aのビニル共重合体に含まれる極性を もつ官能基が、 0 . 5質量%未満であるときに、 前述の接着剤によ る接着が効果的となる。 また、 前記層 Aと層 Bの界面に接着剤が入 ると、 層 Bが引張り変形などを起こした際に、 前記接着剤が緩衝材 としての役割を果たし、 層 Aが追従する変形量が少なくなるため、 図 3の 7のような樹脂亀裂の発生を抑制するので、 好ましい。
本発明で使用するステンレス箔は、 5 0 ^m〜 4 0 0 である 。 5 0 ^m未満では、 キー入力部の剛性が足りず、 ステンレス箔が 変形してキ一トツプ部材として使用できない。 一方、 4 0 0 ^mを 越えると、 総樹脂性のキートップ部材の限界厚さに近くなり、 薄膜 化が要求されるキ一トップ部材としての本来の目的に合致しない。 好ましくは、 Ι Ο Ο Π!〜 3 0 0 ΠΙであり、 更に好ましくは、 1 5 0 ^m〜 2 0 0 mである。 ステンレス箔としては、 特に限定し ないが、 オーステナイ ト系、 フェライ ト系及びマルテンサイ ト系ス テンレス箔が挙げられる。 具体的には、 例えば、 S U S 3 0 4、 3 1 6、 3 0 1、 4 3 0、 4 1 0等である。 また、 ステンレスの表面 は、 鏡面仕上げ、 つや消し仕上げ、 ヘアライン仕上げ、 印刷、 塗装 、 メツキによる着色等が施されていてもよい。 また、 ステンレス箔 の熱処理として、 光輝焼鈍、 テンショ ンァニール等の焼鈍や急冷さ れていてもよい。
本発明のキートップ部材用樹脂ラミネートステンレス箔の製造方 法は、 特に限定しないが、 例えば、 〈 1〉 樹脂組成物を Tダイス付 きの押し出し機で溶融混練してフィルム状にし、 押し出し直後にス テンレス銅箔に熱圧着する方法。 この場合、 複数層の同時押出しで も構わない。 〈 2〉 事前に押し出しもしくは成形したシート又はフ イルムを熱圧着、 もしくは接着剤等を使用して圧着する方法。 この 場合、 1軸もしくは 2軸方向に延伸しても、 複数層に積層しておい てもよい。 〈 3〉 樹脂組成物を溶融してバーコ一ターやロールでコ 一ティ ングする方法。 〈 4〉 溶融した樹脂組成物にステンレス鋼箔 を漬ける方法。 〈 5〉 樹脂組成物を溶媒に溶解してスピンコートす る方法等により、 ステンレス鋼箔に被覆することが可能である。 中でも、 作業能率の点からステンレス銅箔への被覆方法として好 ましいのは、 上記 〈 1〉 及び 〈 2〉 の方法である。 さらに好ましく は、 ポリオレフイ ン系、 ポリアミ ド系又はポリエステル系の熱可塑 性樹脂からなるフィルム表面に極性をもつ官能基を有するエチレン 共重合体を有する積層フィルムを、 脱脂洗浄したステンレス箔の表 面に 1 0 0 °C〜 2 9 0 °Cで 0. l M P a〜 5 M P aの圧力で連続熱 圧着する製造方法である。
前記ステンレス箔の脱脂洗浄は、 アルカリ電解脱脂であるとより 好ましい。 例えば、 ステンレス箔を陽極にして、 5質量%水酸化ナ トリウム水溶液、 浴温 6 0 °C、 5 K/ d m2 X 2 0秒でアルカリ電 解脱脂を行う ことができる。
前記連続熱圧着の温度は、 1 0 0で〜 2 9 0 °Cが好ましい。 1 0 0 °C未満では、 十分な密着性が得られない場合がある。 一方、 2 9 0 °Cを越えるとステンレス箔のテンパーカラーが著しくなる場合が ある。 ょり好ましくは 1 0 0で〜 2 5 0 でぁる。 前記連続熱圧着 の圧力は、 0. 1 M P a〜 5 M P aが好ましい。 0. 1 M P a未満 では、 十分な密着性が得られない場合がある。 一方、 5 M P aを越 えると連続熱圧着装置の加圧機構が複雑になり、 製造コス トが見合 わない場合がある。 また、 連続熱圧着の場合、 通常、 圧着時間は 1 秒以下である。
また、 層 Aと層 Bとを接着剤で接着する場合には、 ステンレス箔 に層 Aを上述の方法でラミネートした後、 層 Aに接着剤を塗布して 層 Bをラミネートする、 若しくは層 Bに接着剤を塗布して層 B塗布 面を層 Aと接するようにラミネートすることができる。 好適には、 層 Aと層 Bを接着剤で予め接着したフィルムをステンレス箔に層 A 側を接するように上述の方法でラミネートする方法である。 前記場 合、 接着剤は、 層 Aのフィルム表面、 層 Bのフィルム表面、 又は層 Aと層 Bの両方のフィルム表面に塗布することができる。 また、 接 着剤で接着する際に常温、 若しくは常温〜 2 0 0 °Cで加熱してもよ い。 更に、 接着する際に加圧してもよい。 実施例
次に、 実施例及び比較例に基づいて、 本発明をより具体的に説明 するが、 本発明は下記実施例にのみ限定されるものではない。
本実施例及び比較例に使用するステンレス箔は、 厚み 1 5 0 n m の新日鐡マテリアルズ (株) 製 S U S 3 0 4を使用した。 層 Aには 、 表 1の N o . 1〜 1 1、 及び N o . 2 1〜 2 2では三井デュポン ポリケミカル (株) 製ニュクレル AN 4 2 2 8 Cを使用し、 N o , 1 2ではニュクレル AN 4 2 1 4 C、 N o . 1 3ではニュクレル N 4 1 0、 N o . 1 4ではニュクレル N 0 3 5 C、 N o . 1 5では二 ュクレル AN 4 2 1 3 C、 N o . 1 8ではニュクレル AN 4 2 1 1 5 C、 N o , 2 0ではニュクレル N l 5 2 5 を使用した。 また、 表 1の N o . 1 6では日本ポリエヂ (株) 製ノバテック HD H B 3 3 0 を層 Aに使用した。 窒素流通下、 セパラブルフラスコにキシレン を満たし、 そこにノバテック HD H B 3 3 0 と無水マレイン酸を質 量比 9 9. 4 : 0. 6の割合でドライブレンドしたものを入れた。 キシレンと無水マレイン酸は特級試薬を用いた。 常温にて 3 0分攪 拌したのち、 1 2 0 °Cに昇温した。 次にキシレンに溶かした化薬ァ クゾ (株) 製カャへキサ AD 5 0 Cを数滴滴下し、 さらに 4時間攪 拌した。 この溶液を 1 0 0 °Cに冷却してアセトン中に流し込み、 か き混ぜ後、 ろ過乾燥して樹脂を得た。 さらに当該樹脂をアセトンで 十分に抽出して未反応の無水マレイン酸を除去し、 これを表 1の N o . 1 7の層 Aに使用した。
さらにノバテック HD H B 3 3 0 と無水マレイン酸の仕込み質量 比を 9 9. 8 : 0. 2 として同様の手順で作製した樹脂を表 1 の N o . 1 9の層 Aに使用した。 また、 表 1の N o . 2 9では日本ポリ プロ (株) 製ノバテック P P E A 7 Aを層 Aに使用した。 窒素流 通下、 セパラブルフラスコにキシレンを満たし、 そこにノバテック P P E A 7 Aと無水マレイン酸を質量比 9 9. 4 : 0. 6の割合 でドライブレンドしたものを入れた。 キシレンと無水マレイン酸は 特級試薬を用いた。 常温にて 3 0分攪拌したのち、 1 2 0 °Cに昇温 した。 次にキシレンに溶かした化薬ァクゾ (株) 製カャへキサ AD 5 0 Cを数滴滴下し、 さらに 4時間攪拌した。 この溶液を 1 0 0 °C に冷却してアセトン中に流し込み、 かき混ぜ後、 ろ過乾燥して樹脂 を得た。 さらに当該樹脂をアセトンで十分に抽出して未反応の無水 マレイン酸を除去し、 これを表 1の N o . 2 5〜 2 7の層 Aに使用 した。 さらにノバテック P P E A 7 Aと無水マレイン酸の仕込み 質量比を 9 9. 8 : 0. 2 として同様の手順で作製した樹脂を表 1 の N o . 2 8の層 Aに使用した。 これらにおける極性を持つ官能基 は、 無水マレイン酸基もしくは力ルポン酸基であるため、 水酸化ナ 卜リウムによる酸塩基中和適定により 、 当該官能基の含有量を測定 した。 N o . 2 3には東セ口 (株) 製ァドマ一フィルム Q E 0 6 0 を、 N o 2 4にはアドマ一フィルム N E 0 6 0 を使用した。 N o
. 3 0には三井デュポン製 H P R A S 2 5 1 を使用した。
層 Bは 、 表 1 の N o . 1、 N o . 8 〜 1 1、 及び N o . 1 3〜 2
0、 N o 2 3 〜 3 0では二軸延伸 P E Tフィルムのュニチカ (株
) 製ェンブレッ ト P E Tを使用し、 N 〇 . 2では延伸ナイロンフィ ルムのュ一チカ (株) 製エンブレム O Nを使用し、 N o . 3では延 伸 P Pフィルムの東洋紡 (株) 製パイレンフィルム一〇 T— P 2 1
1 1 を使用した 。 また、 層 Bとして、 表 1の N o . 1 2ではナイ口 ンの宇部興産 (株) 製 U B Eナイロン 5 0 3 3 F D X 5 7 を使用し 、 N o . 2 1では強化ナイロンの三菱エンジニアリングプラスチッ クス (株) 製ノバミツ ド 3 0 2 1 G 3 0 を使用し、 それぞれ 3 0 0 °C、 I MP aでホッ トプレスして、 厚み 3 0 mのシートを作製し 、 これを使用した。 表 1の N o . 4〜 7、 及び N o . 2 2では、 P E T樹脂のュニチカ (株) 製 MA 1 3 4 6 を 2 8 0 °Cの押出し温度 で Tダイスを装着した押出し成形機にてフィルム形状 (幅 3 0 0 m m、 厚み 2 5 I.L m) に無延伸成形し、 これを使用した。
層 A、 層 Bの各樹脂組成物の引張弾性率 E bは J I S K 7 1 2 7、 曲げ剛性率 G aは J I S K 7 1 0 6により測定した。
表 1の N o . 1〜 1 1、 N o . 1 3〜 2 0、 N o . 2 2、 N o . 3 0は、 Tダイスを装着した押出し成形機にて、 層 Aの樹脂を 3 0 0 °Cで層 Bのフィルムへ溶融押出しして積層フィルムを作製し、 こ れを使用した。 N o . 1 2、 N o . 2 1は、 層 Aの樹脂を層 Bのシ 一卜と 1 5 0 °Cでホッ トプレスして、 積層シートを作製し、 これを 使用した。 表 1の N o . 2 3、 2 4は、 層 Aのフィルムと層 Bのフ イルムをウレタン系接着剤にてドライラミネートした (接着剤をフ イルムに塗布し、 乾燥後もう一方のフィルムと圧着して貼り合わせ る) 。 表 1の N o . 2 5〜 2 9は、 層 Bのフィルムにウレタン系接 着剤を塗布してから層 Aの樹脂と 1 5 0 °Cでホッ トプレスして、 積 層フィルムを作製し、 これを使用した。
これらの積層フィルム及びシートを 2 0 0 °C、 I M P aでステン レス箔に熱圧着し、 ラミネートステンレス箔を作製した。 実施例及 び比較例の層 Aの厚み、 G a、 極性を持つ官能基量、 層 Bの厚み、 E b、 G aと (E b Z 3 ) の関係を表 1 に示す。
上記で作製した樹脂ラミネートステンレス箔について、 以下に示 す各種試験に供した。
( a) 密着強度評価試験 ラミネートステンレス箔を 1 O mmX l 2 O mmに切り出し、 ラ ミネ一ト樹脂の密着強度をピール試験 ( 2 3 °C、 1 8 0 ° ピール : J I S K 6 8 5 4— 2 と同形式、 引張り速度 2 0 mm/m i n ) で測定した。 密着性の評価結果を、 〇 : 1 2 N/ c m以上、 Δ : 6 NZ c m以上 1 2 N/ c m未満、 X : 6 NZ c m未満として表 2に 示している。
(b) 耐レジス ト除去 , エッチング工程耐久性評価試験 樹脂ラミネートステンレス箔をパターンエッチングした。 パター ンを形成するために、 ノポラック系樹脂と感光剤及び溶媒から成る フォ トレジス トを用いた。 フォ トマスクを通して、 波長 4 6 5 nm の紫外線を露光し、 露光された部分のフォ ト レジス トを劣化させる ことによりマスクパターンを転写した。 強アルカリの水酸化ナトリ ゥム水溶液で露光部のフォ トレジス トを除去した後、 塩化鉄第二水 溶液を用いて、 フォ トレジス トが除去されている部位のステンレス 箔を除去、 エッチングした。 最後に、 残ったフォ トレジス トに紫外 線を照射、 水酸化ナトリウム水溶液により除去した。 このようにし てエッチングした後の樹脂ラミネートステンレス箔を目視及ぴ実体 顕微鏡で観察し、 ラミネートフィルムの剥離の有無を確認した。 評 価-結果を、 〇 : 端部剥離等なく良好に密着、 X : 端部剥離等フィル ムの剥離あり として、 表 2に示している。
( c ) 繰り返し変形耐久性評価試験
キートップの繰り返しスイッチングの模擬として、 曲率半径 4 m mの合成ゴム (ショァ硬度 H s 5 ) 製の打鍵治具を用い、 4回/秒 の周期、 3. 2 Nの荷重で、 パターンエッチングした樹脂ラミネ一 トステンレス箔のラミネートフィルム側からの打鍵を繰り返し 1 0 0万回行った。 この打鍵試験後、 樹脂ラミネートステンレス箔の変 形、 変質、 亀裂、 剥離の有無を目視観察により確認した。 評価結果 を、 〇 : 変形、 変質、 亀裂、 剥離なし、 △ : 0, 5 mm以下の変形 、 変質、 亀裂、 剥離あり、 X : 0. 5 mmより大きい変形、 変質、 亀裂、 剥離あり として、 表 2に示している。
以上の試験 ( a) 〜 ( c ) 全ての項目で Xが無いことをもって、 キートツプ部材として適正であると評価した。 表 2に各種試験結果 を示す。 いずれの実施例においても、 キートップ部材として適正で あった。 特に、 N o . 1はピール強度、 繰り返し変形耐久性のいず れも優れており、 最も好ましい。 一方、 N o . 4、 5、 8、 9、 1 2、 1 6、 2 6、 2 7の比較例においては、 密着力が不足したり、 薬品に浸漬して剥離したり、 打鍵によって変形、 亀裂、 剥離が生じ てしまい、 キートップ部材として適正ではない。 また、 N o . 2 9 の比較例では、 層 Aのビニル共重合体に極性をもつ官能基がないの で、 接着剤を用いても適切なラミネートを形成することができなか つた。 また、 5 0 ^m、 1 0 0 m, 2 0 0 ^ m, 及び 3 0 0 / m の厚さの異なるステンレス箔を使用して、 N o . 1 と同条件で樹脂 ラミネートして同様の評価試験を行ったところ、 表 2の N o . 1 と 同様の結果が得られた。 一方、 4 0 xmのステンレス箔では、 ラミ ネート樹脂の種類によらず、 繰り返し変形耐久性評価試験において 、 大変形が発生した。 また、 4 5 0 i mのステンレス箔では、 非常 に剛性が高く固いため、 繰り返し変形耐久性評価試験においてスィ ツチングの模擬ができず、 キートップ部材として不適切であった。 以上、 実施例と比較例との比較により、 本発明の樹脂ラミネート ステンレス箔は、 キ一トップ部材として優れていることを確認でき た。 層 A 層 B
G aと (E b 極性をもつ
厚み G a 厚み E b /3) の大小 備考 官能基量
( m) (MPa) ( m) (GPa) 関係
20 91 4 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 91 4 25 1.5 Ga< (Eb/3) 実施例
20 91 4 30 3.5 Ga< (Eb/3) 実施例
20 91 4 120 1.7 Ga< (Eb/3) 比較例
20 91 4 2 1.7 Ga< (Eb/3) 比較例
20 91 4 100 1.7 Ga< (Eb/3) 実施例
20 91 4 10 1.7 Ga< (Eb/3) 実施例
60 91 4 25 4 Ga< (Eb/3) 比較例
2 91 4 25 4 Ga< (Eb/3) 比較例
50 91 4 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
5 91 4 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 200 4 25 0.35 Ga> (Eb/3) 比較例
20 110 9 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 40 10 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 54 11 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 80 0 25 4 Ga< (Eb/3) 比較例
20 60 0.5 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 65 10 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 70 0.1 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 83 15 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 91 4 25 9.7 Ga< (Eb/3) 実施例
20 91 4 25 1.7 Ga< (Eb/3) 実施例
30 110 0.2 25 . 4 Ga< (Eb/3) 実施例
30 70 0.2 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 450 0.5 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
2 450 0.5 25 4 Ga< (Eb/3) 比較例
100 450 0.5 25 4 Ga< (Eb/3) 比較例
20 500 0.1 25 4 Ga< (Eb/3) 実施例
20 650 0 25 4 Ga< (Eb/3) 比較例
20 40 5 25 4 Gaく (Eb/3) 実施例 表 2
Figure imgf000030_0001
産業上の利用可能性
本発明によれば、 テンパーカラ一を抑制してステンレス箔の意匠 性を維持でき、 電子機器のキートップ部材を製作する過程における レジス 卜現像液及びステンレス箔エッチング液に曝されても良好な 密着性を有し、 繰り返し変形にも優れた耐久性を有するキートップ 部材用樹脂ラミネートステンレス箔を提供することができる。

Claims

1. 5 0 m〜4 0 0 mの厚さを有するステンレス箔の表面に 、 極性をもつ官能基を有するビニル共重合体からなる 3 ^ m〜 5 0 mの厚さの層 Aを有し、 該層 Aの上にポリオレフイ ン系、 ポリア ミ ド系又はポリエステル請系の熱可塑性樹脂からなる 1 0 ^ m〜 1 0 0 A mの厚さの層 Bを有し、 層 Aの曲げ剛性率 G a (P a ) と層 B の引張弾性率 E b (P a ) が G aく ( E b / 3 ) であることを特徴 とするキー トップ部材用樹脂ラミネー トステンレス箔。
2. 前記層 Aの曲げ剛性率 G a力 、 5 0 MP a〜 1 0 0 M P aで あることを特徴とする請求項 1記載のキー囲. トツプ部材用樹脂ラミネ 一トステンレス箔。
3. 前記ビニル共重合体に含まれる極性をもつ官能基が、 0. 5 質量%以上 1 0質量%以下であることを特徴とする請求項 1記載の キー トツプ部材用樹脂ラミネー トステンレス箔。
4. 前記層 Bの引張弾性率 E b力 、 2 G P a〜 8 G P aであるこ とを特徴とする請求項 1記載のキ一トップ部材用樹脂ラミネートス テンレス箔。
5. 前記層 Bが、 二軸延伸ポリエステル系の熱可塑性樹脂である ことを特徴とする請求項 1記載のキー トップ部材用樹脂ラミネー ト ステンレス箔。
6. 前記ビニル共重合体がエチレン共重合体であることを特徴と する請求項 1又は 3 に記載のキー トップ部材用樹脂ラミネー トステ ンレス箔。
7. 前記層 Aと前記層 Bとを、 接着剤で接着していることを特徴 とする請求項 1記載のキー トップ部材用樹脂ラミネー トステンレス 箔。
8 . 前記層 Aのビニル共重合体に含まれる極性をもつ官能基が、 0 . 5質量%未満であることを特徴とする請求項 7記載のキー トツ プ部材用樹脂ラミネー トステンレス箔。
9 . ポリオレフイ ン系、 ポリアミ ド系又はポリエステル系の熱可 塑性樹脂からなるフィルム表面に極性をもつ官能基を有するビニル 共重合体を積層した積層フィルムを、 ビニル共重合体がステンレス 箔に接するように、 脱脂洗浄したステンレス箔の表面に積層して、
1 0 0 °C〜 2 9 0 °Cで 0 . I M P a〜 5 M P aの圧力で連続熱圧着 することを特徴とするキー トツプ部材用樹脂ラミネー卜ステンレス 箔の製造方法。
10. 前記ビニル共重合体がエチレン共重合体であることを特徴と する請求項 9記載のキー トップ部材用樹脂ラミネ一トステンレス箔 の製造方法。
1 1. 前記積層フィルムが、 ポリオレフィ ン ? 、 ポリアミ ド系又は ボリエステル系の熱可塑性樹脂からなるフィルムと極性をもつ官能 基を有するビニル共重合体を接着剤で接着して積層してなるフィル ムであることを特徴とする請求項 9記載のキ ― 卜ップ部材用樹脂ラ ミネ一卜ステンレス箱の製造方法。
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